JP5727716B2 - 単相交流同期モータの駆動方法および駆動装置 - Google Patents

単相交流同期モータの駆動方法および駆動装置 Download PDF

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Description

この発明は、単相の交流電圧をモータ電圧として固定子巻線に加えることによって回転磁界磁束を生成し、この生成した回転磁界磁束によってロータを回転させる単相交流同期モータの駆動方法および駆動装置に関するものである。
従来より、この種の単相交流同期モータの1つとして、インダクタ型モータが用いられている。インダクタ型モータは、ロータに磁石を用いて、ステータの例えば2つの巻線(固定子巻線)に位相差のある交流電流を流し、回転磁界磁束を発生させて、ロータの磁石を吸引および反発をしながら回転させる。
図11にインダクタ型モータの基本的な回路構成図を示す。同図において、1はロータ、2Aは第1の固定子巻線(A相の固定子巻線)、2Bは第2の固定子巻線(B相の固定子巻線)であり、これらを主要な構成要素としてインダクタ型モータ10が構成されている(例えば、特許文献1参照)。
このインダクタ型モータ10において、A相の固定子巻線2AとB相の固定子巻線2Bとは並列に接続され、B相の固定子巻線2B側に進相コンデンサ3が直列に接続されている。また、ロータ1は、例えばその周囲がN極とS極とに分割された2極の磁石とされている。
このインダクタ型モータ10では、A相の固定子巻線2AとB相の固定子巻線2Bとの並列回路に、交流電源20からの単相の交流電圧(電源電圧)VACを印加する。これにより、図12に示すように、A相の固定子巻線2Aに交流電流iaが流れ、この交流電流iaよりも位相が進んだ交流電流ibがB相の固定子巻線2Bに流れ、各巻線2A,2Bに磁界が発生する。これにより、各巻線2A,2Bの合成された磁界として回転磁界磁束φが発生し、この回転磁界磁束φに追随してロータ1が回転する。ロータ1の回転速度(同期速度)は、電源周波数と極数により、下記の(1)式で算出できる。
回転磁界周波数=電源周波数/(極数×1/2) ・・・・(1)
同期速度でロータ1が回転している場合において、無負荷駆動時は、ロータ磁束と回転磁界磁束の方向はほぼ一致している。負荷トルクがある時は、ロータ磁束と回転磁界磁束の方向に軸ずれが発生して(ロータ磁束が回転磁界磁束に対して遅れる)、この軸ずれ角(負荷角θ)が90゜の時に回転トルクが最大となる。このインダクタ型モータ10では、最大負荷に対応できるように、進相コンデンサの容量のマッチングをとる。
特開平8−265964号公報
しかしながら、上述した進相コンデンサを用いたインダクタ型モータでは、最大負荷に対応できるように進相コンデンサの容量のマッチングをとるために、軽負荷時に電力効率が低下し、無駄な電力を消費してしまう。すなわち、負荷角θが90゜未満で0゜に近づくほど、固定子の回転有効磁束が小さくなるため、電力効率が小さくなって、無駄な電力を消費してしまう。また、最大負荷時で最大効率になるような進相コンデンサの容量の調整が必要となる。また、進相コンデンサの容量の経年変化によって設定時の効率を維持することも困難となる。また、効率が悪くなるため、可変速駆動に対応することもできない。
これに対し、2相のクロックでモータを駆動するとともに、位置センサを設けてロータの回転位置を調整し、負荷角θを例えば90゜に保つように制御することが考えられる。このような駆動方法とすると、負荷変動に拘わらず負荷角θが90゜に保たれるため、高効率となり、無駄な電力を必要としない。また、2相のクロックで駆動するため、調整や経年変化に関係なく、高効率を維持できる。また、可変速駆動時も高効率となり、無駄な電力を消費しない、というような利点が生じる。しかしながら、ロータの回転位置を検出するために位置センサを必要とし、コストアップとなる。また、位置センサを設けるスペースを必要とし、モータ構造が複雑となり、さらに設置場所および環境条件の制約を受ける。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、位置センサを使用することなく、また調整や経年変化に関係なく、常に高効率を維持することが可能な単相交流同期モータの駆動方法および駆動装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、交流電源からの単相の交流電圧をモータ電圧として固定子巻線に加えることによって電源周波数と磁極数とによってその周波数が定められる回転磁界磁束を生成し、この生成した回転磁界磁束によってロータを回転させる単相交流同期モータの駆動方法において、固定子巻線に流れている巻線電流の位相を算出する巻線電流位相算出ステップと、固定子巻線に発生している逆起電圧の位相を算出する逆起電圧位相算出ステップと、巻線電流位相算出ステップによって算出された巻線電流の位相と逆起電圧位相算出ステップによって算出された逆起電圧の位相との位相差を求め、この位相差に基づいて固定子巻線に加えられるモータ電圧の値を制御するモータ電圧制御ステップとを設けたものである。なお、本発明は、この方法を適用した単相交流同期モータの駆動装置としても構成することができる。
この発明によれば、固定子巻線に流れている巻線電流の位相が算出され、固定子巻線に発生している逆起電圧の位相が算出され、この算出された巻線電流の位相と逆起電圧の位相との位相差が求められ、この位相差に基づいて固定子巻線に加えられるモータ電圧の値(モータ駆動電圧の値)が制御される。例えば、その位相差が予め定められた設定値に一致するように、モータ電圧の値を制御する。あるいは、その位相差が予め定められた設定値範囲に入るように、モータ電圧の値を制御する。
本発明では、巻線電流の位相と逆起電圧の位相との位相差を求めるが、この位相差をψとした場合、負荷角θはθ=90゜−ψとして表される。単相交流同期モータでは、負荷角θが90゜の時に回転トルクが最大となり、電力効率も最大となる。すなわち、位相差ψを0とすれば、負荷角θが90゜となり、電力効率が最大となる。理想的には、位相差ψを0とするようにモータ電圧の値を制御すればよいが、負荷角θを90゜以上にすると脱調の恐れがあるため、負荷角θは65゜〜85゜程度が望ましい。そこで、例えば、負荷角θを65゜〜85゜の範囲内の所定値として75゜とするように、すなわち位相差ψを15゜とするように、モータ電圧の値を制御するようにする。
本発明によれば、固定子巻線に流れている巻線電流の位相を算出し、固定子巻線に発生している逆起電圧の位相を算出し、この算出した巻線電流の位相と逆起電圧の位相との位相差を求め、この位相差に基づいて固定子巻線に加えられるモータ電圧の値(モータ駆動電圧の値)を制御するようにしたので、位置センサを使用することなく、また調整や経年変化に関係なく、常に高効率を維持することが可能となる。
インダクタ型モータにおけるA相の等価回路を示す図である。 この等価回路における巻線電流ia、モータ電圧Va、逆起電圧eaのベクトル図である。 本発明に係る単相交流同期モータの駆動方法の原理を採用した駆動装置をインダクタ型モータに付設した例を示す図である。 この駆動装置の機能ブロック図である。 この駆動装置におけるインダクタ型モータへのモータ電圧値の制御の流れを示すフローチャートである。 逆起電圧の瞬時値の算出過程を示すフローチャートである。 逆起電圧の瞬時値の位相の算出過程を示すフローチャートである。 巻線電流の瞬時値の位相の算出過程を示すフローチャートである。 負荷角の算出過程を示すフローチャートである。 モータ電圧値の調整過程を示すフローチャートである。 インダクタ型モータの基本的な回路構成図である。 A相およびB相の固定子巻線に流れる巻線電流の波形図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔駆動原理〕
先ず、実施の形態の説明に入る前に、本発明に係る単相交流同期モータの駆動方法の原理について説明する。
図1に図11に示したインダクタ型モータ10におけるA相の等価回路を示す。同図において、Raは固定子巻線2Aの巻線抵抗、Laは固定子巻線2Aの巻線インダクタンス、ω0は電源電圧の電源角周波数、Vaは固定子巻線2Aに印加されるモータ電圧、iaは固定子巻線2Aに流れる巻線電流、eaは固定子巻線2Aに生じる逆起電圧である。この等価回路において、巻線電流iaは下記の(2)式で表される。
ia=(Va−ea)/(Ra+jω0La)=(Va−ea)/(Ra+jXa) ・・・・(2)
図2に図1に示した等価回路における巻線電流ia、モータ電圧Va、逆起電圧eaのベクトル図を示す。同図において、φeaは逆起電圧eaの位相、φiaは巻線電流iaの位相であり、ψaは巻線電流iaの位相φiaと逆起電圧eaの位相φeaとの位相差(ψa=φea−φia)である。Φaは巻線電流iaによって固定子巻線2Aが作る回転磁束であり、逆起電圧eaは回転磁束Φaに対して位相が90゜進む。δaはモータ電圧Vaと逆起電圧eaとの位相差である。モータ電圧Vaは逆起電圧eaと巻線抵抗Raに加わる電圧(ia・Ra)と巻線インダクタンスLaに加わる電圧(ia・Xa)とのベクトル和で表される。
このベクトル図において、負荷角θは、磁束Φaと巻線電流iaとの位相差θaとして現れる。すなわち、このベクトル図において、負荷角θはθ=90゜−ψaとして表される。インダクタ型モータ10では、負荷角θが90゜の時に回転トルクが最大となり、電力効率も最大となる。すなわち、位相差ψaを0とすれば、負荷角θが90゜となり、電力効率が最大となる。巻線電流iaの位相は、モータ電圧Vaの値を変えることにより制御することができる。したがって、負荷トルクに応じて、負荷角θが90゜になるように、すなわち位相差ψaが0となるようにモータ電圧Vaの値を調整すれば、負荷トルクに最適な電力(最大効率の電力)で駆動できる。
理想的には、位相差ψaを0とするようにモータ電圧Vaの値を制御すればよいが、負荷角θを90゜以上にすると脱調の恐れがあるため、負荷角θは65゜〜85゜程度が望ましい。そこで、例えば、負荷角θを65゜〜85゜の範囲内の所定値として75゜とするように、すなわち位相差ψaを15゜とするように、モータ電圧Vaの値を制御する。負荷角θを75゜にしても効率ηは、η=sin(75゜)/sin(90゜)=96%として得られ、高効率を維持することができる。なお、負荷角θ(位相差ψa)は必ずしも一定値となるように制御しなくてもよく、所定の範囲を定めて、その範囲内に入るように、モータ電圧Vaの値を制御するようにしてもよい。
図3に上述した駆動原理を採用した駆動装置30をインダクタ型モータ10に付設した例を示す。この駆動装置30は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働して駆動装置としての各種機能を実現させるプログラムとによって実現される。なお、インダクタ型モータ10の内部構成は、図11に示した構成と同じであるのでその説明は省略する。
図4に駆動装置30の機能ブロック図を示す。駆動装置30は、インダクタ型モータ10の固定子巻線2Aに流れている巻線電流iaの計測値を取り込む巻線電流入力部301と、インダクタ型モータ10の固定子巻線2Aに印加さされているモータ電圧Vaの計測値を取り込むモータ電圧入力部302と、演算に使用する各種のパラメータが与えられるパラメータ入力部303と、負荷角の設定値θspが与えられる負荷角設定値入力部304と、パラメータ入力部303からのパラメータおよび負荷角設定値入力部304からの負荷角の設定値θspを記憶する記憶部305とを備えている。
なお、本実施の形態において、パラメータ入力部303には、演算に使用する各種のパラメータとして、固定子巻線2Aの巻線抵抗Ra、固定子巻線2Aの巻線インダクタンスLa、後述する演算において不完全微分演算のための時定数τ、電源電圧VACの電源角周波数ω0を入力するものとする。また、本実施の形態において、負荷角の設定値θspは75゜とする。
また、駆動装置30は、巻線電流入力部301からの巻線電流iaおよび記憶部305に格納されている電源角周波数ω0とから巻線電流iaの位相φiaを算出する巻線電流位相算出部306と、巻線電流入力部301からの巻線電流iaとモータ電圧入力部302からのモータ電圧Vaと記憶部305に格納されているパラメータRa,La,τとから固定子巻線2Aに発生している逆起電圧eaを算出する逆起電圧算出部307と、逆起電圧算出部307によって算出された逆起電圧eaと記憶部305に格納されている電源角周波数ω0とから逆起電圧eaの位相φeaを算出する逆起電圧位相算出部308とを備えている。
また、駆動装置30は、巻線電流位相算出部306からの巻線電流iaの位相φiaと逆起電圧位相算出部308からの逆起電圧eaの位相φeaとから現在の負荷角θpvを算出する負荷角演算部309と、負荷角演算部309からの現在の負荷角θpvと記憶部305に格納されている負荷角の設定値θspとの偏差に応じ、PID演算によって、θpv=θspとなるような正弦波PWM信号をモータ駆動部入力信号として生成するモータ駆動部入力信号演算部310と、モータ駆動部入力信号演算部310からの正弦波PWM信号を入力としインダクタ型モータ10へのモータ電圧V(Va,Vb)の値を調整するモータ駆動部311とを備えている。なお、モータ駆動部311は、単相インバータやD級アンプなどにより構成される。
図5にこの駆動装置30におけるインダクタ型モータ10へのモータ電圧Vの値の制御の流れを示す。駆動装置30は、逆起電圧eaの瞬時値を算出し(ステップS1)、この逆起電圧eaの瞬時値の位相φeaを算出し(ステップS2)、巻線電流iaの瞬時値の位相φiaを算出し(ステップS3)、この算出した逆起電圧eaの瞬時値の位相φeaと巻線電流iaの瞬時値の位相φiaとから負荷角θpvを算出し(ステップS4)、負荷角θpvが負荷角の設定値θspとなるようにインダクタ型モータ10へのモータ電圧Vの値を調整する(ステップS5)。
〔逆起電圧の瞬時値の算出〕
ステップS1における逆起電圧eaの瞬時値の算出は逆起電圧算出部307で行われる。この場合、逆起電圧算出部307は、巻線電流入力部301から巻線電流iaを取り込み(図6:ステップS101)、インピーダンス電圧Vzを下記(3)式によって算出する(ステップS102)。なお、この式において、sはラプラス演算子である。
Vz=〔(Ra+La・s)/(τ・s+1)〕・ia ・・・・(3)
そして、このインピーダンス電圧Vzより、下記(4)式によって、逆起電圧eaの瞬時値を算出する(ステップS103)。
ea=Va−Vz ・・・・(4)
〔逆起電圧の瞬時値の位相の算出〕
ステップS2における逆起電圧eaの瞬時値の位相φeaの算出は逆電圧位相算出部308で行われる。この場合、逆電圧位相算出部308は、逆起電圧算出部307から時刻T1の逆起電圧ea1を取り込み(図7:ステップS201)、電源角周波数ω0に基づいて時刻T1から位相が90゜進む時刻T2を算出し(ステップS202)、逆起電圧算出部307から時刻T2の逆起電圧ea2を取り込み(ステップS203)、最大振幅値Aを下記(5)式によって算出する(ステップS204)。
A=(ea12+ea221/2 ・・・・(5)
そして、この最大振幅値Aより、下記(6)式によって、逆起電圧eaの瞬時値の位相φeaを算出する(ステップS205)。
φea=sin-1(ea/A) ・・・・(6)
〔巻線電流の瞬時値の位相の算出〕
ステップS3における巻線電流iaの瞬時値の位相φiaの算出は巻線電流位相算出部306で行われる。この場合、巻線電流位相算出部306は、巻線電流入力部301から時刻T1の巻線電流ia1を取り込み(図8:ステップS301)、電源角周波数ω0に基づいて時刻T1から位相が90゜進む時刻T2を算出し(ステップS302)、巻線電流入力部301から時刻T2の巻線電流ia2を取り込み(ステップS303)、最大振幅値Bを下記(7)式によって算出する(ステップS304)。
B=(ia12+ia221/2 ・・・・(7)
そして、この最大振幅値Bより、下記(8)式によって、巻線電流iaの瞬時値の位相φiaを算出する(ステップS305)。
φia=sin-1(ia/B) ・・・・(8)
〔負荷角の算出〕
ステップS4における負荷角θpvの算出は負荷角演算部309で行われる。この場合、負荷角演算部309は、逆電圧位相算出部308で算出された逆起電圧eaの瞬時値の位相φeaと巻線電流相算出部306で算出された巻線電流iaの瞬時値の位相φiaを取り込み(図9:ステップS401)、逆起電圧eaの瞬時値の位相φeaと巻線電流iaの瞬時値の位相φiaとの位相差をψa=φea−φiaとして求め、現在の負荷角θpvをθpv=90゜−ψaとして求める(ステップS403)。
〔モータ電圧値の調整〕
ステップS5におけるモータ電圧Vaの値の調整はモータ駆動部入力信号演算部310およびモータ駆動部311において行われる。モータ駆動部入力信号演算部310は、負荷角演算部309で算出された現在の負荷角θpvおよび記憶部305に格納されている負荷角の設定値θspを取り込み(図10:ステップS501)、現在の負荷角θpvと負荷角の設定値θspとの偏差に応じ、PID演算によって、θpv=θspとなるような正弦波PWM信号をモータ駆動部入力信号として生成し(ステップS502)、この生成した正弦波PWM信号をモータ駆動部311に出力する(ステップS503)。モータ駆動部311は、モータ駆動部入力信号演算部310からの正弦波PWM信号を受けて、インダクタ型モータ10へのモータ電圧V(Va,Vb)の値を調整する(ステップS504)。
これにより、負荷トルクによって負荷角θが変わると、固定子巻線2Aへのモータ電圧Vaの値が調整され、巻線電流iaの位相が変わり、位相差ψaが調整されてψa=15゜とされ、固定子巻線2Aが作る磁束Φaと巻線電流iaとの位相差θa(負荷角θ)がθsp=75゜に合わせ込まれる。固定子巻線2B側でも同様にして、固定子巻線2Bへのモータ電圧Vbの値が調整されるので、巻線電流ibの位相が変わり、固定子巻線2A側の位相差ψaに相当する位相差ψbが調整されてψb=15゜とされ、固定子巻線2Bが作る磁束Φbと巻線電流ibとの位相差θb(負荷角θ)がθsp=75゜に合わせ込まれるものとなる。
このようにして、本実施の形態によれば、固定子巻線2Aに流れている巻線電流iaと固定子巻線2Aに印加されているモータ電圧Vaを計測するのみで、位置センサを使用することなく、インダクタ型モータ10における負荷角θを常に設定値θspに合わせ込むようにして、調整や経年変化に関係なく、常に高効率を維持することができるようになる。
なお、上述した実施の形態では、固定子巻線2A側の巻線電流iaとモータ電圧Vaから負荷角θpvを算出するようにしたが、固定子巻線2B側の巻線電流ibとモータ電圧Vbから負荷角θpvを算出するようにしてもよい。
また、本実施形態では、モータ駆動部311を単相インバータやD級アンプなどで構成し、モータ駆動部入力信号演算部310ではモータ駆動部入力信号として正弦波PWM信号を生成するようにしたが、モータ駆動部311をアナログパワーアンプで構成し、モータ駆動部入力信号演算部310では正弦波信号を生成するようにするなど、モータ駆動部311の構成に応じたモータ駆動部入力信号を生成するモータ駆動部入力信号演算部310を適時設計すればよい。
また、本実施の形態では、説明を分かり易くするために、インダクタ型モータ10におけるロータ1を2極の磁石としたが、2極の磁石に限られるものでないことは言うまでもない。
本発明の単相交流同期モータの駆動方法および駆動装置は、単相の交流電圧をモータ電圧として固定子巻線に加えることによって回転磁界磁束を生成し、この生成した回転磁界磁束によってロータを回転させる単相交流同期モータ駆動方法および駆動装置として、各種の単相交流同期モータに適用することが可能である。
1…ロータ、2A…第1の固定子巻線(A相の固定子巻線)、2B…第2の固定子巻線(B相の固定子巻線)、3…進相コンデンサ、10…インダクタ型モータ、20…交流電源、30…駆動装置、301…巻線電流入力部、302…モータ電圧入力部、303…パラメータ入力部、304…負荷角設定値入力部、305…記憶部、306…巻線電流位相算出部、307…逆起電圧算出部、308…逆起電圧位相算出部、309…負荷角演算部、310…モータ駆動部入力信号演算部、311…モータ駆動部。

Claims (4)

  1. 交流電源からの単相の交流電圧をモータ電圧として固定子巻線に加えることによって電源周波数と磁極数とによってその周波数が定められる回転磁界磁束を生成し、この生成した回転磁界磁束によってロータを回転させる単相交流同期モータの駆動方法において、
    前記固定子巻線に流れている巻線電流の位相を算出する巻線電流位相算出ステップと、
    前記固定子巻線に発生している逆起電圧の位相を算出する逆起電圧位相算出ステップと、
    前記巻線電流位相算出ステップによって算出された巻線電流の位相と前記逆起電圧位相算出ステップによって算出された逆起電圧の位相との位相差を求め、この位相差に基づいて前記固定子巻線に加えられるモータ電圧の値を制御するモータ電圧制御ステップと
    を備えることを特徴とする単相交流同期モータの駆動方法。
  2. 請求項1に記載された単相交流同期モータの駆動方法において、
    前記モータ電圧制御ステップは、
    前記巻線電流位相算出ステップによって算出された巻線電流の位相と前記逆起電圧位相算出ステップによって算出された逆起電圧の位相との位相差が予め定められた設定値に一致するように前記モータ電圧の値を制御する
    ことを特徴とする単相交流同期モータの駆動方法。
  3. 請求項1に記載された単相交流同期モータの駆動方法において、
    前記モータ電圧制御ステップは、
    前記巻線電流位相算出ステップによって算出された巻線電流の位相と前記逆起電圧位相算出ステップによって算出された逆起電圧の位相との位相差が予め定められた設定値範囲に入るように前記モータ電圧の値を制御する
    ことを特徴とする単相交流同期モータの駆動方法。
  4. 交流電源からの単相の交流電圧を固定子巻線にモータ電圧として加えることによって電源周波数と磁極数とによってその周波数が定められる回転磁界磁束を生成し、この回転磁界磁束によってロータを回転させる単相交流同期モータの駆動装置において、
    前記固定子巻線に流れている巻線電流の位相を算出する巻線電流位相算出手段と、
    前記固定子巻線に発生している逆起電圧の位相を算出する逆起電圧位相算出手段と、
    前記巻線電流位相算出手段によって算出された巻線電流の位相と前記逆起電圧位相算出手段によって算出された逆起電圧の位相との位相差を求め、この位相差に基づいて前記固定子巻線に加えられるモータ電圧の値を制御するモータ電圧制御手段と
    を備えることを特徴とする単相交流同期モータの駆動装置。
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