JP5727709B2 - 残留物測定方法及び残留物測定装置 - Google Patents
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Description
前記残留物(屑や粉等)の素材としては、金属、樹脂、セラミックス等が挙げられるが、機械加工が施された金属製ワークに付着した残留物の大半は金属屑(金属片)や金属粉である。
ここで、前記カラーは複数の色やその濃淡、色合い等で画像を表す様式であり、前記モノクロは、主に白黒の単色ないしその濃淡(グレースケール)で画像を表す様式である。
本発明を適用した実施形態の残留物測定手順を例示するフローチャートを図1に示す。本実施形態の残留物測定手順は、上流から順に、差分処理(符号S1)、動的二値化処理(符号S2)、ラベリング処理(符号S3)の順で画像処理が施される。
そこで、図10の(a1)、(a2)、(a3)に示すように、例えば照明強さを100%、80%、60%というように複数の照明条件下にて前記背景画像データを複数枚ずつ取得してそれぞれの条件ごとに平均化した画像データを予め準備しておき、残留物90が付着したフィルタ2を撮像する際に先ほどの照明の強さと対応した適切な照明強さで撮像し、差分処理を行う。つまり、例えば残留物90が付着したフィルタ2を撮像する際に照明強さを80%とした場合には、図10(a2)の背景画像データを使用して減算処理を行い図10(b2)の画像データを得る。減算処理は画素ごとのグレイ値に対して差分処理され、また、減算の結果、出力値が輝度値の上限値を超えるか、輝度値の下限値を下回ると、その出力値は切除される。本実施形態によれば、照明強さを変更しても均一な画像を得ることができる。
平均化画像を準備する詳細な手順としては、入力画像の全てのグレイ値を用いて線形の平滑化処理を実行し、輝度値の暗い領域と輝度値の明るい領域とで別個のマスクサイズを設けて平均化画像を準備する。輝度値の暗い領域でのマスク幅は、輝度値の明るい領域でのマスク幅よりも大きく設定する。また、輝度値の暗い領域でのオフセット値は、輝度値の明るい領域でのオフセット値よりも大きく設定する。そして、動的二値化処理によって別個に検出した輝度値の暗い領域と、輝度値の明るい領域とを重ね合わせ、その和を計算により求める。
そこで、本実施形態では、残留物90の白く見える箇所に合わせた平均化画像とオフセット値とを設定し、かつ、残留物90の黒く見える箇所に合わせた平均化画像とオフセット値とを設定し、検出したこれらの画像データを重ね合わせている。本実施形態の動的二値化処理を行った場合には、同一の残留物90に白く見える箇所と黒く見える箇所とが混在していても残留物90の輪郭部分が正確に検出できている。
これら本実施形態によれば、前記残留物の色調(色の濃淡、明暗、強弱等)に応じて適切な処理が行われるので、画像内に輝度ムラがあったとしても前記残留物のみを確実に検出する。
図15は、本実施形態にてIHS変換処理したときの残留物の材質による明度と飽和度との関係を示す散布図である。図15に示す散布図によれば、アルミニウムの打点と、鉄の打点と、銅の打点とが離れた位置にあるため区別し易い。
本実施形態によれば、RGB分割処理とカラー空間変換処理を併用することで前記残留物の材質の推定精度を高められる。
本発明を適用した実施形態の残留物測定装置を示す斜視図を図5に示す。本実施形態の残留物測定装置1は、上述した実施形態の残留物測定方法を適用した装置であり、本体101の正面側にフィルタをセットし出し入れするためのトレイ103と、トレイ開閉ボタン104が配されている。コンピュータ7は本体101に内蔵され、ディスプレイ105とキーボードやマウス等の入力手段106が本体101横に付設されたテーブル上に配されている。
2 フィルタ(濾過フィルタ)、
5 画像処理ソフトウエア、
7 コンピュータ、
90 残留物
Claims (7)
- 濾過フィルタを所定の照明条件下で撮像カメラにて撮像して背景画像データを取得し、次に、前記濾過フィルタとともに当該濾過フィルタ上の屑や粉等の残留物を前記所定の照明条件下で前記撮像カメラにて撮像して画像データを取得し、前記画像データから前記背景画像データを差分処理し、前記差分処理した画像データを分岐させ、このとき、前記差分処理した画像データにおける輝度値の暗い領域のマスク幅をKとし、前記差分処理した画像データにおける輝度値の明るい領域のマスク幅をJとし当該JとKはJ<Kの関係として、前記分岐した画像データのうち一方の画像データに対して前記マスク幅Jを用いて比較的輝度値の明るい領域を検出する平均化処理を施して第1の平均化画像を作成し、前記第1の平均化画像を閾値画像とした動的二値化処理を行い、それと平行して、前記分岐した画像データのうち他方の画像データに対して前記マスク幅Kを用いて比較的輝度値の暗い領域を検出する平均化処理を施して第2の平均化画像を作成し、前記第2の平均化画像を閾値画像とした動的二値化処理を行い、引き続き、これら動的二値化処理領域同士を結合処理し、その後、前記結合処理して得られた画像データを分岐させて、前記分岐した画像データのうち一方の画像データに対して直ちにラベリング処理を施して、引続き、当該画像処理領域の画素サイズをPとして前記残留物のうち所定サイズのものを検出する第1の特徴抽出処理を行い、それと平行して、前記分岐した画像データのうち他方の画像データに対してオープニング処理とクロージング処理のいずれか1種以上の処理を行ってからラベリング処理を施して、引続き、当該画像処理領域の画素サイズをQとし当該QとPはQ<Pの関係として前記残留物のうち前記所定サイズのものよりも大きなサイズのものを検出する第2の特徴抽出処理を行い、引き続き、これら特徴抽出された画像処理領域同士を結合して、その後、再度のラベリング処理を行うことで前記残留物のカラー又はモノクロのイメージデータを作成し当該イメージデータを測定評価することを特徴とする残留物測定方法。
- 前記第2の特徴抽出処理を行うに際し、オープニング処理、クロージング処理、ラベリング処理の順に処理することを特徴とする請求項1記載の残留物測定方法。
- 前記イメージデータがカラーイメージであり、前記再度のラベリング処理を行った後、RGB分割処理を行い、引き続き、カラー空間変換処理を行って前記残留物のカラーイメージデータを作成し、予め準備しておいた候補材質のカラーイメージデータとデータ比較することを特徴とする請求項1記載の残留物測定方法。
- コンピュータと、当該コンピュータ上で動作し画像データを画像処理する画像処理ソフトウエアと、画像データを表示する画像表示手段と、画像データを蓄積するデータ蓄積手段と、濾過フィルタを載置してXYZ方向に可動するステージと、照明ランプと、撮像カメラを備え、濾過フィルタを所定の照明条件下で撮像カメラにて撮像して背景画像データを取得し、次に、前記濾過フィルタとともに当該濾過フィルタ上の屑や粉等の残留物を前記所定の照明条件下で前記撮像カメラにて撮像して画像データを取得し、前記画像データから前記背景画像データを差分処理し、前記差分処理した画像データを分岐させ、このとき、前記差分処理した画像データにおける輝度値の暗い領域のマスク幅をKとし、前記差分処理した画像データにおける輝度値の明るい領域のマスク幅をJとし当該JとKはJ<Kの関係として、前記分岐した画像データのうち一方の画像データに対して前記マスク幅Jを用いて比較的輝度値の明るい領域を検出する平均化処理を施して第1の平均化画像を作成し、前記第1の平均化画像を閾値画像とした動的二値化処理を行い、それと平行して、前記分岐した画像データのうち他方の画像データに対して前記マスク幅Kを用いて比較的輝度値の暗い領域を検出する平均化処理を施して第2の平均化画像を作成し、前記第2の平均化画像を閾値画像とした動的二値化処理を行い、引き続き、これら動的二値化処理領域同士を結合処理し、その後、前記結合処理して得られた画像データを分岐させて、前記分岐した画像データのうち一方の画像データに対して直ちにラベリング処理を施して、引続き、当該画像処理領域の画素サイズをPとして前記残留物のうち所定サイズのものを検出する第1の特徴抽出処理を行い、それと平行して、前記分岐した画像データのうち他方の画像データに対してオープニング処理とクロージング処理のいずれか1種以上の処理を行ってからラベリング処理を施して、引続き、当該画像処理領域の画素サイズをQとし当該QとPはQ<Pの関係として前記残留物のうち前記所定サイズのものよりも大きなサイズのものを検出する第2の特徴抽出処理を行い、引き続き、これら特徴抽出された画像処理領域同士を結合して、その後、再度のラベリング処理を行うことで前記残留物のカラー又はモノクロのイメージデータを作成し当該イメージデータを測定評価することを特徴とする残留物測定装置。
- 前記第2の特徴抽出処理を行うに際し、前記オープニング処理、前記クロージング処理、前記ラベリング処理の順に処理することを特徴とする請求項4記載の残留物測定装置。
- 前記イメージデータがカラーイメージであり、前記再度のラベリング処理を行った後、RGB分割処理を行い、引き続き、カラー空間変換処理を行って前記残留物のカラーイメージデータを作成し、予め準備しておいた候補材質のカラーイメージデータとデータ比較することを特徴とする請求項4記載の残留物測定装置。
- 前記ステージの上方で前記撮像カメラの視野外となる位置にはレーザ変位計が配されており、前記レーザ変位計と前記ステージとを相対的に動かすことで前記濾過フィルタ上の前記残留物の高さを読み取ることを特徴とする請求項4記載の残留物測定装置。
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