JP5726308B2 - 太陽電池素子および太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池素子および太陽電池モジュールに関する。
国際公開第2008/078741号および特表2002−500825号には、バックコンタクト型の太陽電池素子が開示されている。
このような太陽電池素子は、複数の貫通孔を有する半導体基板、第1の電極および第2の電極を有している。第1の電極は、半導体基板の受光面、貫通孔および裏面の一部にかけて設けられている。第2の電極は、第1の電極と異なる極性を有している。第2の電極は、半導体基板の裏面において、第1の電極が配置されていない部位に設けられている。
バックコンタクト型の太陽電池素子では、極性の異なる2つの電極(第1の電極および第2の電極)が、半導体基板の裏面に配置されている。これにより、太陽電池素子にリークによる不良が生じる場合があった。
本発明の1つの目的は、リークの発生を低減した太陽電池素子および太陽電池モジュールを提供することである。
本発明の一形態に係る太陽電池素子は、第1の面および該第1の面の裏側の第2の面を有した第1導電型の半導体基板と、前記第1の面上に位置する第1層および前記半導体基板を貫通してまたは前記半導体基板の側面を経由して前記第1層に連続して前記第2の面上に位置する第2層を有した第2導電型の半導体層とを備えている。さらに、上記太陽電池素子は、前記第1層上に位置する主電極部および前記半導体基板を貫通してまたは前記半導体基板の側面を経由して前記主電極部に電気的に接続されて前記第2層上に位置する第1出力取出部を有した第1の電極と、前記第2の面において前記半導体基板が露出した部分を介して前記第2層から離れて位置する第2の電極とを備えている。そして、上記太陽電池素子において、前記第2層のシート抵抗は前記第1層のシート抵抗よりも大きい。
本発明の一形態に係る太陽電池モジュールは、上記太陽電池素子を備えている。
上記の太陽電池素子および太陽電池モジュールによれば、出力特性を向上させることができる。
本発明の一形態に係る太陽電池素子の一例を第1面側からみた平面模式図である。 本発明の一形態に係る太陽電池素子の一例を第2面側からみた平面模式図である。 (a)は図1の断面A−Aから見た模式図であり、(b)は図1の断面B−Bから見た模式図である。 図2の部分Cの拡大平面図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュールの一例を説明する模式図であり、(a)は太陽電池モジュールの一部断面拡大図であり、(b)は太陽電池モジュールを第1面側からみた平面図である。
≪太陽電池素子≫
本発明の一実施形態に係る太陽電池素子10は、図1乃至図4に示されるように、一導電型の半導体基板1、半導体基板1と異なる導電型を有する逆導電型層2、貫通孔3、第1の電極4、第2の電極5、半導体部6および反射防止層7を備える。
半導体基板1は、第1の面1F(図3においては上面側)および第1の面1Fの裏側の第2の面1S(図3においては下面側)を有する。太陽電池素子10においては、第1の面1Fが受光面となる。以下、説明の便宜上、第1の面1Fを半導体基板1の受光面、第2の面1Sを半導体基板1の裏面などと称することもある。
半導体基板1としては、所定のドーパント元素(導電型制御用の不純物)を有して一導電型(例えば、p型)を有する単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板等の結晶シリコン基板が用いられる。すなわち、半導体基板1は、第1導電型を有している。半導体基板1の厚みは、例えば、250μm以下、さらには、150μm以下とすることができる。半導体基板1の形状は、特に限定されるものではない。半導体基板1の形状は、例えば、四角形状としてもよい。
半導体基板1としては、例えば、p型の導電型を有する結晶シリコン基板を用いてもよい。半導体基板1がp型を有するようにする場合は、ドーパント元素として、例えば、ボロンまたはガリウムを用いればよい。
半導体基板1の第1の面1Fには、図3に示すように、多数の微細な突起1bを有するテクスチャ構造(凹凸構造)1aが形成されている。これにより、第1の面1Fにおける入射光の反射を低減させて太陽光を半導体基板1内へより多く吸収させることができる。なお、テクスチャ構造1aは、本実施形態において必須の構成ではなく、必要に応じて形成すればよい。
また、半導体基板1には、図3に示すように、第1の面1Fから第2の面1Sまで貫通する複数の貫通孔3が設けられている。貫通孔3は、後述するように、その内表面に第3層2cが形成されている。また、貫通孔3の内部には、後述する第1の電極4の導通部4bが形成されている。貫通孔3は、直径が50μm以上300μm以下の範囲で、所定のピッチで形成されている。なお、貫通孔3は、第1の面1Fおよび第2の面1Sにおける開口部の直径が異なっていてもよい。例えば、図3に示すように、貫通孔3は、第1の面1F側から第2の面1S側に向かって直径が小さくなるような形状であってもよい。
逆導電型層2は、半導体基板1とは逆の導電型を有する層である。すなわち、逆導電型層2は、第2導電型を有する半導体層に相当する。逆導電型層2は、半導体基板1の第1の面1Fに形成された第1層2a、半導体基板1の第2の面1Sに形成された第2層2bおよび貫通孔3の内表面に形成された第3層2cを含む。本実施形態において、第1層2aは、第3層2cを介して第2層2bと連続するように形成されている。半導体基板1がp型の導電型を有する際には、逆導電型層2は、n型の導電型を有している。
第1層2aは、例えば、40〜100Ω/□程度のシート抵抗を有するn型として形成される。シート抵抗の値をこの範囲とすることで、第1の面1Fでの表面再結合の増大および表面抵抗の増大を低減することができる。また、第1層2aは、例えば、半導体基板1の第1の面1Fに、0.2μm〜2μm程度の厚みで形成される。
第2層2bは、半導体基板1の第2の面1Sのうち、第1の電極4の形成領域およびその周辺部に形成される。第2層2bは、第1層2aよりも高いシート抵抗を有している。第2層2bのシート抵抗は、例えば、100〜600Ω/□であればよい。第3層2cは、貫通孔3の内表面に形成される。第3層2cは、第1層2aと同等のシート抵抗を有すればよい。なお、第3層2cが、第1層2aのシート抵抗よりも低いシート抵抗を有してもよい。これにより、表面抵抗の増大がより低減される。
太陽電池素子10では、半導体基板1における一導電型の領域と逆導電型層2との間に、pn接合が形成される。
半導体部6は、太陽電池素子10の内部に内部電界を形成するために設けられる。すなわち、半導体部6は、BSF効果(Back Surface Field Effect)を得ることを目的として設けられる層である。これにより、半導体基板1の第2の面1Sの近傍でキャリアの再結合が生じにくくなる。その結果、発電効率の低下が低減される。
半導体部6は、半導体基板1の第2の面1Sにおいて、第2層2bが形成された領域以外の略全面に形成される。半導体部6は、例えば、図3(a)に示すように、第2の面1Sにおいて、第2層2bと接しないように形成される。半導体部6の形成パターンは、第1の電極4の形成パターンによって異なる。
半導体部6は、半導体基板1と同一の導電型を有している。すわなち、半導体基板1が第1導電型としてのp型であれば、半導体部6も第1導電型(p型)である。そして、半導体部6が含有するドーパントの濃度は、半導体基板1が含有するドーパントの濃度よりも高い。すなわち、半導体基板1において一導電型を有するためにドープされるドーパント元素の濃度よりも高い濃度でドーパント元素が半導体部6中に存在している。半導体部6は、半導体基板1がp型を有する場合には、例えば、第2の面1Sにボロンやアルミニウムなどのドーパント元素を拡散させることによって形成できる。このとき、半導体部6が含有するドーパント元素の濃度は、1×1018〜5×1021atoms/cm程度であればよい。これにより、半導体部6は、半導体基板1のp型の導電型よりも高濃度のドーパントを含有したp型の導電型を有するようになる。これにより、後述する集電部5bとの間に良好なオーミックコンタクトが形成される。
半導体部6は、例えば、半導体基板1の第2の面1Sを平面視した場合に、第2の面1Sの全領域の70%以上に形成してもよい。これにより、BSF効果が高まる。その結果、太陽電池素子10の出力特性が向上する。なお、半導体部6は、本実施形態において必須の構成ではなく、必要に応じて形成すればよい。
反射防止層7は、半導体基板1の第1の面1F側に形成される。本実施形態において、反射防止層7は、第1層2a上に形成されている。反射防止層7は、半導体基板1の表面(第1の面1F)において入射光の反射を低減する役割を有する。反射防止層7は、窒化珪素または酸化物材料などによって形成することができる。反射防止層7の厚みは、入射光に対して低反射となる条件が実現される値に設定される。例えば、半導体基板1としてシリコン基板を用いる場合であれば、屈折率が1.8〜2.3程度の材料によって500〜1200Å程度の厚みに反射防止層7を形成すればよい。なお、反射防止層7は、本実施形態において必須の構成ではなく、必要に応じて設ければよい。
第1の電極4は、複数の主電極部4a、複数の導通部4bおよび複数の第1出力取出部4cを有している。図1および図3(a)に示すように、主電極部4aは、半導体基板1の第1の面1F上に形成されている。導通部4bは、主電極部4aと電気的に接続するとともに貫通孔3内に設けられている。図2および3(a)に示すように、第1出力取出部4cは、第2の面1S上に形成され、導通部4bと接続される。すなわち、主電極部4aは、半導体基板1を貫通する導通部4bを経由して第1出力取出部4cに電気的に接続されている。
主電極部4aは、第1の面1F側で生成したキャリアを集電する機能を有する。導通部4bは、主電極部4aで集電したキャリアを第2の面1S側に設けた第1出力取出部4cに導く機能を有する。第1出力取出部4cは、隣接する太陽電池素子10同士を電気的に接続する配線と接続される配線接続部としての機能を有する。
導通部4bは、図1に示すように、半導体基板1に形成されている貫通孔3に対応して、設けられている。この導通部4bは、図3(a)および図3(b)に示すように、半導体基板1の第1の面1F側から第2の面1S側に導出されるように設けられている。なお、図1において、黒丸状に図示している導通部4bの形成位置が貫通孔3の形成位置に対応する。
本実施形態においては、複数の導通部4bが所定の一方向に配列されている。この太陽電池素子10では、図1に示すように、複数の導通部4bは、半導体基板1の第1の面1Fの基準辺BSに対して平行な方向に、複数列(図1では3列)を成すように配列されている。ここで、基準辺BSとは、複数の太陽電池素子10を配列させて太陽電池モジュール20を形成する場合に太陽電池素子10の配列方向に対して平行とされる辺である。なお、本明細書中において平行とは、数学的な定義のように厳密に解すべきものではない。
太陽電池素子10において、導通部4bは、複数の(図1では3本の)直線状に配列するように設けられている。そして、各列における複数の導通部4bは、おおむね均等な間隔で配置されている。
主電極部4aは、半導体基板1の第1の面1F上において、互いに異なる列に属する導通部4b同士を接続する。主電極部4aは、線状である。本実施形態において、線状の主電極部4aは、例えば、図1に示すように、導通部4bの配列方向と直交する方向、すなわち基準辺BSと直交する方向に沿って延びて配置される。このように配置された主電極部4aは、基準辺BSと直交する一直線上に位置する3つの導通部4bを接続する。これにより、第1の面1Fに均等に光が照射された場合に、一つの導通部4bに集中して電流が流れることによって生じる抵抗損失の増大を低減できる。よって、太陽電池素子10の出力特性が低下することを低減できる。
主電極部4aの幅は、50〜200μm、各主電極部4aの間隔は1〜3mm程度とすることができる。
また、本実施形態において、基準辺BSに沿う方向に配列した導通部4bの個数と、主電極部4aの本数とは同じである。これにより、第1の面1Fにおける受光面積を確保しつつ、受光面における電極部の抵抗損失の増大が低減される。
また、第1の電極4は、図1に示すように、貫通孔3を覆うように配置されてもよい。このとき、第1の電極4には、貫通孔3の直径より大きな直径を有する円状のパッド電極部4eを設けてもよい。このような形態であれば、製造過程において主電極部4aの形成位置が所望の位置から少しずれても、主電極部4aと導通部4bとを接続しやすい。これにより、太陽電池素子10の信頼性が向上する。
また、第1の電極4は、図1に示すように、各主電極部4aの各端部同士を接続する補助電極部4fを有していてもよい。補助電極部4fは、隣り合う線状の主電極部4a同士を電気的に接続する機能を有している。具体的には、第1の電極4は、各主電極部4aの一端同士を接続する補助電極部4fと、各主電極部4aの他端同士を接続する補助電極部4fとを有している。このような形態によれば、仮に一部の主電極部4aに断線が生じても、補助電極部4fを通じて他の主電極部4aにキャリアを導くことができる。これにより、太陽電池素子10の出力低下が低減される。
太陽電池素子10では、第1の電極4のうち受光面である第1の面1F側に形成される部分を受光面電極部としたとき、受光面である第1の面1Fの面全体に比してこの受光面電極部の占める割合が非常に小さいものとなっているため、高い受光効率が実現される。加えて、第1の面1Fにおいて受光面電極部が一様に形成されるので、第1の面1Fにおいて発生したキャリアを効率よく集電することができる。
さらに、第1の電極4は、図3(b)および図4に示すように、半導体基板1の第2の面1S上において、複数の導通部4b(貫通孔3)に対応する位置に複数の第1出力取出部4cを有している。
第1出力取出部4cは、主電極部4aの長手方向と異なる方向(本実施形態では導通部4bの配列方向)に順次配列されている。そして、第1出力取出部4cは、この配列方向に長手方向を有する長尺状に形成されている。本実施形態では、1つの第1出力取出部4cおよび複数の導通部4bが接続されている。具体的には、図4に示すように、1つの第1出力取出部4cは、6つまたは8つの導通部4bと接続されている。
また、第1出力取出部4cは、導通部4bの配列に対応して、複数列(図2においては3列)形成されている。以下では、複数の第1出力取出部4cが配列されている方向、すなわち、基準辺BSに沿う方向(基準辺BSに平行な方向)を配列方向と称する。なお、この配列方向は、上述した導通部4bが配列されている方向と同じ方向である。
第2の電極5は、第1の電極4と異なる極性を有している。そして、第2の電極5は、第1の電極4と電気的に絶縁されるように配置されている。このような第2の電極5は、図2および図4に示すように、第2出力取出部5aおよび集電部5bを有している。
第2出力取出部5aは、第2の面1Sに設けられる。集電部5bは、第2の面1Sを平面視して、第1出力取出部4cを挟んで両側に位置する。
集電部5bは、第2の面1Sの側で生成したキャリアを集電する。集電部5bは、半導体基板1の第2の面1Sに設けられた半導体部6の上に形成される。この集電部5bは、第1出力取出部4cおよびその周辺部分、ならびに第2出力取出部5aが形成された領域の一部を除く第2の面1Sの略全面に設けられている。換言すれば、集電部5bは、第2の面1Sを平面視して、第1出力取出部4cを挟み込むように対を成している。
ここで、「略全面」とは、半導体基板1の第2の面1Sを平面視した場合に、第2の面1Sの全領域の70%以上の面をいう。集電部5bを第2の面1Sのうち第1の電極4が形成された領域以外の略全面に設けることにより、集電部5bで集電されるキャリアの移動距離を短くすることができる。そのため、第2出力取出部5aから取り出されるキャリアの量を増加させることができる。その結果、太陽電池素子10の出力特性が向上する。
第2出力取出部5aは、隣接する太陽電池素子10同士を電気的に接続する配線と接続される配線接続部としての役割を有する。また、第2出力取出部5aは、その少なくとも一部が集電部5bと重なるように形成すればよい。これにより、集電部5bで集電されたキャリアが外部に出力される。なお、第2出力取出部5aは、図3(a)に示すように、第2の面1Sのうち集電部5bが形成されていない領域に配置してもよい。
また、第2出力取出部5aは、複数の第1出力取出部4cのそれぞれに並行して配列されている。また、第2出力取出部5aは、第1出力取出部4cと同様に配列方向に長手方向を有する長尺状をなしている。なお、本実施形態において、第1出力取出部4cおよび第2出力取出部5aは、第1出力取出部4cまたは第2出力取出部5aの配列方向に沿って複数個形成されているが、帯状に1本で形成されてもよい。
なお、第1出力取出部4cと第2出力取出部5aの基準辺BSに沿う方向の長さは互いに異なっていても同じであってもよい。
集電部5bは、例えば、アルミニウムで形成することができる。第2出力取出部5aは、例えば、銀で形成することができる。
また、本実施形態において、図3(a)、図4に示すように、第1出力取出部4cは、導通部4bに接続される導通領域4c1(重なり部分)および該導通領域4c1に接続される取出領域4c2を有している。
導通領域4c1は、複数の導通部4bの一部を覆うように設けられている。導通領域4c1は、半導体基板1の第2の面1S上において、複数の導通部4b(貫通孔3)の直下に位置している。この導通領域4c1は、導通部4bの配列方向(基準辺BSに沿う方向)に長手方向を有する長尺状をなしている。すなわち、導通領域4c1は、導通部4bの配列方向に沿って設けられている。また、この導通領域4c1の短手方向における寸法は、導通部4bの直径と略等しければよい。また、上記寸法は、位置ずれ等を考慮して導通部4bの直径よりも少し大きくしてもよい。本実施形態では、1つの導通領域4c1は複数の導通部4bと接続されており、このような導通領域4c1が、導通部4bの配列方向に沿って複数配列されている。具体的には、図4に示すように、導通領域4c1は、6つの導通部4bに接続されている。
なお、導通領域4c1は、導通部4bと電気的に接続されていればよいため、導通部4bの一部を覆う形状とすればよい。
取出領域4c2は、第2の面1S上において、各導通領域4c1に隣接するとともに、各導通領域部4c1と接続している。取出領域4c2は、導通領域4c1と集電部5bとの間に配置されている。取出領域4c2は、導通領域4c1と同様、導通部4bの配列方向に沿った長手方向を有する長尺状をなしている。このような取出領域4c2は、図4に示すように、導通部4bの配列方向に沿って導通領域4c1と接続されて配列されている。
導通領域4c1および取出領域4c2は、配列されている導通部4bの列数に対応して、複数列(図2においては3列)形成される。
そして、本実施形態では、図4に示すように、導通部4bの配列方向において、取出領域4c2の長さが、導通領域4c1の長さよりも短い。そして、図4に示すように、半導体部6は、第1出力取出部4cの配列方向において、隣り合う取出領域4c2の間に位置する拡張部6aを有している。
なお、上述したように、本実施形態において、第1出力取出部4cが張り出した部分(取出領域4c2)を有するが、このような張り出し部分が設けられていなくてもよい。
本実施形態では、第2層2bが第1層2aよりも高いシート抵抗を有することから、第2層2bと第2の電極5との距離を近づけて第2の電極5の領域を大きくすることができる。その結果、第2の電極5から取り出されるキャリアの量を増加させることができるので、太陽電池素子10の出力特性の向上が図れる。また、大量生産する過程において電極形成位置のばらつき等が生じてもリーク不良等の不良率を低減することができる。
第1層2aのシート抵抗は、例えば、40〜100Ω/□、第2層2bのシート抵抗は例えば、100〜600Ω/□に設定されればよい。なお、逆導電型層2の各層のシート抵抗は、例えば、4端子法を用いて測定することができる。より具体的に、逆導電型層2各層のシート抵抗は、例えば、任意の10点に測定プローブを当てることによって測定された値の平均値から算出される。
また、第2層2bのドーパント濃度の最大値は、第1層2aのドーパント濃度の最大値よりも小さくしてもよい。これによっても、リークの発生を低減した上で、第2層2bと第2電極5との距離を小さくすることができる。そのため、上記した出力特性の向上がより一層図れる。
また、第2層2bのドーパント濃度の最大値が第1層2aのドーパント濃度の最大値よりも小さく、例えば、第1層2aのドーパント濃度の最大値は8×1020atom/cm程度、第2層2bのドーパント濃度の最大値は8×1019atom/cm以下に設定される。なお、各層のドーピング濃度は、例えば、二次イオン質量分析(SIMS)を用いて測定することができる。より具体的に、逆導電型層2の各層のドーパント濃度は、例えば、各層の任意の合計5点に対してSIMS装置(アルバックファイ製 Model 6650)を用いて測定された各ドーパント濃度の最大値の平均値から算出される。
第2層2bと第2の電極5との距離は0.3〜0.6mm程度に設定される。このとき、第2層2bと第2の電極5との間には、pn分離領域を設けなくてもよい。一方、第2層2bと第2の電極5との間および半導体基板1の第2の面1Sの周縁部にはpn分離領域を設けてもよい。このようなpn分離領域には、半導体基板1の一導電型の領域が存在する。
また、第3層2cのシート抵抗は、第1層2aのシート抵抗とほぼ同等か、それよりも低ければよい。これにより、表面抵抗の増大をより低減することができる。このように、第2層2bが第3層2cよりも高いシート抵抗を有していてもよい。
また、第2層2bのドーパント濃度は、貫通孔3、第3層3cから離れるにつれて低くしてもよい。これにより、貫通孔3近傍においてはキャリアの抵抗損失を低減するとともに、第2の電極5と隣接する貫通孔3から離れた領域においてはリーク発生を低減することができる。
このとき、図3(a)に示すように、第2層2bのドーパント濃度の最大値について、第2層2bの端部におけるドーパント濃度は、第3層3cの近傍(貫通孔3の輪郭近傍)におけるドーパント濃度に対して、90%程度としてもよい。例えば、第2層2bの端部におけるドーパント濃度は、7×1019atom/cm程度、第3層3cの近傍(貫通孔3の輪郭近傍)におけるドーパント濃度、8×1019atom/cm程度としてもよい。
≪太陽電池モジュール≫
太陽電池素子10は、単独で使用することが可能であるが、太陽電池モジュールを構成する要素としても用いられる。すなわち、太陽電池素子10は、同じ構造を有する複数の太陽電池素子10と互いに隣接するように配置され、さらに互いを直列に接続して太陽電池モジュール20を構成することができる。
本発明の一実施形態に係る太陽電池モジュール20は、互いに隣接して配列された実施形態に係る複数の太陽電池素子10および隣り合う太陽電池素子10間を電気的に接続する配線材15を備える。
太陽電池モジュール20は、図5(a)に示すように、さらに、透光性部材11と、表側充填材12と、裏側充填材13と、裏面保護材14と、を備える。
透光性部材11は、太陽電池素子10の第1の面1F側に配置されて第1の面1Fを保護する機能を有しており、例えば、ガラス等からなる。
表側充填材12は、太陽電池素子10の第1の面1Fと透光性部材11との間に配置されて太陽電池素子10を封止する機能を有しており、例えば、透明のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)等からなる。
裏側充填材13は、太陽電池素子10の第2の面1S側に配置されて太陽電池素子10を封止する機能を有しており、例えば、透明または白色のEVA等からなる。
裏面保護材14は、太陽電池素子10の第2の面1S側を保護する機能を有しており、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリフッ化ビニル樹脂(PVF)等の単層または積層構造からなる。
複数の太陽電池素子10は、図5(b)に示すように、隣り合う太陽電池素子10同士が接続部材としての機能を有する配線材15によって互いに直列接続されてなる。
配線材15は、基体シートおよび基体シートの上に形成された配線を有する。配線は、第1の電極4(第1出力取出部4c)と接続される第1配線を有している。さらに、配線は、第2の電極5(第2出力取出部5a)と接続される第2配線を有している。さらに、配線は、隣り合う一方の太陽電池素子10と接続する第1配線と他方の太陽電池素子10と接続する第2配線とを接続する第3配線を含んでいる。
第1配線および第2配線は、それぞれ1本ずつ交互に所定の間隔を空けて配置されている。
また、配線の上に絶縁シートを形成してもよく、各配線と各電極とが接続される部分には開口部が設けられる。
基体シートおよび絶縁シートの材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)またはポリフッ化ビニル樹脂(PVF)を使用することができる。また、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)、4フッ化エチレン(PTFE)またはポリエーテルサルフォン(PES)などの耐熱性に優れた樹脂を使用してもよい。なお、基体シートおよび絶縁シートは単層構造であっても複層構造であってもよい。
配線の材質としては、導電性を有するものであればよい。このような材質としては、例えば、銅、アルミニウムおよび銀等の金属を使用することができる。
配線材15は、半田ペーストや導電性接着剤を用いて、太陽電池素子10の第1出力取出部4cと第2出力取出部5aとに接続される。なお、配線材15は、基体シートを備えていなくてもよい。
裏面保護材14は、白色等の反射率の高い材質のものを用いることができる。これにより、太陽電池素子10の間に照射された光が裏面保護材14で乱反射して太陽電池素子10に照射される。その結果、太陽電池素子10における受光量をより増大することができる。裏面保護材14の材料としては、例えば、白色のPETなどを用いることができる。
≪太陽電池素子の製造方法≫
次に、本発明の実施形態に係る太陽電池素子の製造方法について説明する。具体的には、太陽電池素子10の製造方法について、説明する。
<半導体基板の準備工程>
まず、p型の導電型を呈する半導体基板1を準備する。
半導体基板1として単結晶シリコン基板を用いる場合であれば、単結晶シリコンインゴットを所定の厚みに切り出すことで半導体基板1を得ることができる。単結晶シリコンインゴットは、FZ法またはCZ法など公知の製法で作製されたものを用いることができる。また、多結晶シリコン基板を半導体基板1として用いる場合であれば、多結晶シリコンインゴットを所定の厚みに切り出すことで半導体基板1を得ることができる。多結晶シリコンインゴットは、キャスト法や鋳型内凝固法などの公知の製法で作製されたものを用いることができる。
以下においては、ドーパント元素としてB(ボロン)あるいはGa(ガリウム)が1×1015〜1×1017atoms/cm程度ドープされた結晶シリコン基板を用いる場合を例にとって説明する。すなわち、半導体基板1は、p型の導電型を有している。
なお、切り出し(スライス)に伴う半導体基板1の表層部の機械的ダメージ層や汚染層を除去しておく。例えば、切り出した半導体基板1の表面側および裏面側の表層部をNaOH、KOHまたはフッ酸と硝酸との混合液などでそれぞれ10〜20μm程度エッチングし、その後、純水などで洗浄すればよい。これにより、有機成分や金属成分を除去しておくようにする。
<貫通孔の形成工程>
次に、半導体基板1の第1の面1Fと第2の面1Sとの間に貫通孔3を形成する。
貫通孔3は、ドリル、ウォータージェットあるいはレーザー加工装置等を用いて形成することができる。なお、貫通孔3の形成は、受光面となる第1の面1Fが損傷を受けないよう、半導体基板1の第2の面1Sの側から第1の面1Fの側に向けて加工を行うようにする。ただし、加工による半導体基板1への損傷が少なければ、第1の面1Fの側から第2の面1Sの側に向けて加工を行うようにしてもよい。
<テクスチャ構造の形成工程>
次に、貫通孔3が形成された半導体基板1の受光面側に、微細な突起(凸部)1bを持つテクスチャ構造1aを形成する。
テクスチャ構造1aの形成方法としては、NaOH、KOHなどのアルカリ水溶液またはフッ硝酸溶液によるウェットエッチング法を用いることができる。テクスチャ構造1aの他の形成方法としては、半導体基板1の材質をエッチングする性質を有するエッチングガスによるドライエッチング法を用いることができる。
<逆導電型層の形成工程>
次に、逆導電型層2を形成する。逆導電型層2は、半導体基板1の第1の面1Fに第1層2a、第2の面1Sに第2層2b、貫通孔3の内表面に第3層2cとして形成する。
本実施形態では、逆導電型層2はn型を有する。そのため、逆導電型層2を形成するためのn型化ドーピング元素としては、例えば、P(リン)を用いることができる。
逆導電型層2は、例えば、以下の方法を用いて形成することができる。
第1の方法として、半導体基板1における第1の面1Fと貫通孔3内に、ペースト状態にしたPを塗布して、熱拡散させる塗布熱拡散法がある。熱拡散させる際に、ペーストから蒸発したドーパントを第2の面1Sに拡散させることにより、第1層2aよりもシート抵抗の高い第2層2bを形成することができる。
第2の方法としては、ガス状態にしたPOCl(オキシ塩化リン)を拡散源として形成対象箇所に拡散させる気相熱拡散法がある。気相拡散法を用いれば、半導体基板1の両主面における形成対象箇所と貫通孔3の内表面とにおいて、逆導電型層2を同じ工程で形成することができる。このため、第2の面1Sにおいては、薄い厚みを有した拡散低減層を形成して、ドーパントの拡散量を低減させることにより、第1層2aよりもシート抵抗の高い第2層2bを形成することができる。または、第2の面1Sの表面をエッチングすることによって、第2層2bを形成することができる。
また、気相熱拡散法の場合は以下のような方法であってもよい。まず、複数枚の半導体基板1を保持する溝を有するカセットを用意する。次に、カセットの溝に2枚の半導体基板1をそれぞれの第2の面1S同士が向かい合うように重ねて挿入する。次いで、POClを拡散させる。このとき、半導体基板1間の間隔が狭いことから、第1の面1Fに比べて第2の面1Sへのドーパントの拡散量が低減される。これにより、第1層2aよりもシート抵抗の高い第2層2bを形成することができる。また、この方法を用いることにより、半導体基板1に貫通孔3が設けられているため、第2の面1Sにおける貫通孔3の近傍はドーパントの拡散量を多くでき、第2層2bのドーパント濃度を貫通孔3(第3層3c)から離れるにつれて低くすることができる。
なお、逆導電型層2の形成後、後述するように半導体部6をアルミニウムペーストによって形成する場合は、p型ドーパント元素であるアルミニウムを充分な濃度で充分な深さまで拡散させることで半導体部6を形成することができる。そのため、この場合は、既に形成されていた浅い拡散領域の存在は無視できる。すなわち、この場合は、半導体層6の形成対象箇所に存在する逆導電型層2は除去しなくてもよい。
また、第1の電極4が形成される領域の周囲や半導体基板1の第2の面1Sの周縁部について、レーザー照射等の公知の方法でpn分離を行なってもよい。
<反射防止層の形成工程>
次に、第1層2aの上に、反射防止層7を形成する。反射防止層7の形成方法としては、PECVD法、蒸着法またはスパッタリング法などを用いることができる。例えば、SiN膜からなる反射防止層7をPECVD法で形成する場合であれば、反応室内を500℃程度として、窒素(N)で希釈したシラン(Si)とアンモニア(NH)との混合ガスを、グロー放電分解でプラズマ化させて堆積させることで反射防止層7が形成される。また、第3層2cの上にも反射防止層7を形成してもよい。
<半導体層の形成工程>
次に、半導体基板1の第2の面1Sに、半導体部6を形成する。ボロンをドーパント元素とする場合は、BBr(三臭化ボロン)を拡散源とする熱拡散法により、800〜1100℃程度の温度で形成することができる。この場合においては、半導体部6の形成に先立ち、半導体部6の形成対象箇所以外の領域の上に、例えば、既に形成されている逆導電型層2などの上に、酸化膜などからなる拡散低減層を形成してもよい。そして、半導体部6の形成後に拡散低減層を除去するようにしてもよい。
また、ドーパント元素としてアルミニウムを用いる場合は、アルミニウム粉末と有機ビヒクル等からなるアルミニウムペーストを印刷法で半導体基板1の第2の面1Sに塗布した後、700〜850℃程度の温度で熱処理(焼成)すればよい。これにより、アルミニウムが半導体基板1に向けて拡散させることによって、半導体部6が形成される。この場合、アルミニウムペーストの印刷面である第2の面1Sだけに所望の拡散領域である半導体部6を形成することができる。しかも、この場合は、焼成後に第2の面1Sの上に形成されたアルミニウムからなる層を集電部5bとして利用することもできる。
<電極の形成方法>
次に、第1の電極4の受光面電極部(主電極部4a、パッド電極部4e)と導通部4bとを形成する。
受光面電極部と導通部4bとは、例えば、塗布法を用いて形成される。具体的には、半導体基板1の第1の面1Fに、導電性ペーストを、図1に示す受光面電極部の形成パターンにて塗布することで塗布膜を形成する。形成した塗布膜を最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより、受光面電極部と導通部4bとを形成することができる。ここで用いる導電性ペーストは、例えば、銀等からなる金属粉末100質量部に対して有機ビヒクルを10〜30質量部、ガラスフリットを0.1〜10質量部それぞれ添加したものを用いることができる。
なお、この場合は、導電性ペーストを塗布する際に貫通孔3にも該導電性ペーストが充填されることで、受光面電極部を形成する工程と同じ工程において、導通部4bも形成できる。ただし、第1の面1Fに導電性ペーストを塗布する際に貫通孔3に十分に導電性ペーストが充填されなくてもよい。これは、後述する第1出力取出部4cを形成する際にも、第2の面1Sの側から導電性ペーストが塗布されることによって、貫通孔3にも導電性ペーストが再度充填されるからである。
なお、導電性ペーストを塗布した後、焼成に先立って、所定の温度で塗布膜中の溶剤を蒸散させて該塗布膜を乾燥させてもよい。また、受光面電極部(主電極部4aを含む)と導通部4bとを別々に塗布・焼成して形成するようにしてもよい。具体的には、あらかじめ貫通孔3にのみ導電性ペーストを充填・乾燥し、その後、上述の場合と同様に図1に示す受光面電極部(主電極部4aを含む)のパターンにて導電性ペーストを塗布したうえで焼成するなどしてもよい。
また、受光面電極部(主電極部4aを含む)の形成前に、反射防止層7を形成する場合は、例えば、反射防止膜7のパターニング後に受光面電極部を形成すればよい。また、受光面電極部は、反射防止膜7の形成後にファイヤースルー法によって形成してもよい。
一方で、受光面電極部を形成した後に、反射防止層7を形成してもよい。この場合、受光面電極部の形成条件が緩やかなものとなる。このような工程であれば、例えば、800℃程度の高温で焼成を行わずとも、受光面電極部を形成することができる。その結果、熱による半導体基板1へのダメージを低減することができる。
次に、半導体基板1の第2の面1S上に、集電部5bを形成する。集電部5bについても、塗布法を用いて形成することができる。まず、半導体基板1の第2の面1Sに図2に示すような集電部5bのパターンになるように導電性ペーストを塗布して塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより、集電部5bが形成される。ここで用いる導電性ペーストとしては、例えば、アルミニウムまたは銀等からなる金属粉末100質量部に対して、有機ビヒクルを10〜30質量部およびガラスフリットを0.1〜10質量部添加したものを用いることができる。なお、導電性ペーストにアルミニウムペーストを用いる場合は、半導体部6と集電部5bとを同じ工程で形成することができる。
さらに、半導体基板1の第2の面1Sに、第1出力取出部4cおよび第2出力取出部5aを形成する。第1出力取出部4cおよび第2出力取出部5aは、例えば、塗布法を用いて1つの工程で形成することができる。まず、半導体基板1の第2の面1Sに図2または図4に示すようなパターンになるように導電性ペーストを塗布して塗布膜を形成する。次いで、形成した塗布膜を最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより形成できる。ここで用いる導電性ペーストとしては、例えば、銀等からなる金属粉末100質量部に対して有機ビヒクルを10〜30質量部およびガラスフリットを0.1〜10質量部添加したものを用いることができる。
なお、第1出力取出部4cおよび第2出力取出部5aは、別々の工程で形成してもよく、相異なる組成の導電性ペーストを用いて形成してもよい。また、アルミニウムペーストを用いて半導体部6と集電部5bとを1つの工程で形成した場合は、第2出力取出部5aの一部が第2層2b上に形成されてもよい。
本実施形態に係る太陽電池素子10は、以上のような手順で作製することができる。
≪太陽電池モジュールの製造方法≫
次に、上述のように形成される太陽電池素子10を用いて太陽電池モジュール20を製造する方法について説明する。
まず、あらかじめ、基体シートに配線となる金属部材を設置した後、所定領域の金属部材を除去することにより、第1配線、第2配線および第3配線を形成する。次に、基体シート上に開口部を有した絶縁シートを設置して、配線材15を作製しておく。
そして、配線材15に半田ペーストまたは導電性接着剤を塗布して、その上に複数の太陽電池素子10を配置する。この状態で、配線材15と太陽電池素子10との接続部分を加熱することで、配線材15と第1出力取出部4cおよび第2出力取出部5aとを接続させる。また、必要に応じて各ストリングを接続材で接続してもよい。
なお、導電性接着剤としては、例えば、銀、ニッケルまたはカーボン等の導電性フィラーを用いればよい。また、導電性接着剤に含まれるバインダは、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂またはポリウレタン樹脂等であればよい。
次いで、透光性部材11の上に、表側充填材12と、配線材15によって互いに接続された複数の太陽電池素子10と、裏側充填材13と、裏面保護材14とを順次積層して、モジュール基体を作製する。次に、このモジュール基体をラミネータ等で加熱しながら押圧することによって、モジュール基体の構成部材を一体化する。
次に、図5(a)に示すように、直列接続された複数の太陽電池素子10のうち、最初の太陽電池素子10および最後の太陽電池素子10の電極の一端と、外部に出力を取り出す端子ボックス17内に設けられた端子とを出力取出配線18で接続する。以上の工程により、太陽電池モジュール20が作製される。なお、太陽電池モジュール20は、図5(b)に示すように、太陽電池モジュール20の外周にアルミニウムなどの枠16を設けてもよい。
このような太陽電池モジュール20は、上述の太陽電池素子10を有しているため、出力特性に優れている。
以上、本発明の実施形態について、具体的な形態を例示して説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されないことはいうまでもない。
例えば、太陽電池素子10においては、第2の面1S側にパッシベーション膜を有してもよい。パッシベーション膜は、半導体基板1の第2の面1Sにおいてキャリアの再結合を低減する役割を有するものである。パッシベーション膜としては、窒化シリコン(Si)、アモルファスSi窒化膜(a−SiNx)などのSi系窒化膜、酸化シリコン
(SiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)などが使用できる。パッシベーション膜の厚みは、100〜2000Å程度に形成すればよい。
また、本実施形態において、半導体基板1は複数の貫通孔を有する形態を例示したが、例えば、ラップ・アラウンド型太陽電池のような貫通孔を有していない半導体基板1を用いた形態であってもよい。
ラップ・アラウンド型の太陽電池素子において、第2導電型の半導体層に相当する逆導電型層2は、第1の面1F上に位置する第1層2aおよび半導体基板1の側面を経由して第1層2aに連続して第2の面1S上に位置する第2層2bを有している点で上述の太陽電池素子10と異なっている。このような逆導電型層2に応じて、第1の電極4は、第1層2a上に位置する主電極部4aおよび半導体基板1の側面を経由して主電極部4aに電気的に接続されて第2層2b上に位置する第1出力取出部4cを有する構造となっている。
このように、ラップ・アラウンド型の太陽電池素子において、半導体基板1の受光面側に位置する逆導電型層2および第1の電極4が半導体基板1の側面を経由して半導体基板1の裏面側に導出されている。これにより、バックコンタクト構造が実現される。そして、このような形態であっても、第1層2aのシート抵抗と第2層2bのシート抵抗とが上述した関係を有していれば、太陽電池素子10と同様に、出力特性を向上させることができる。それゆえ、このような形態を成す太陽電池素子を備えた太陽電池モジュールであっても、太陽電池モジュール20と同様に出力特性を向上させることができる。
1 :半導体基板
2 :逆導電型層
2a :第1層
2b :第2層
2c :第3層
3 :貫通孔
4 :第1の電極
5 :第2の電極
6 :半導体層
7 :反射防止層
10 :太陽電池素子

Claims (7)

  1. 第1の面および該第1の面の裏側の第2の面を有した第1導電型の半導体基板と、
    前記第1の面上に位置する第1層および前記半導体基板を貫通してまたは前記半導体基板の側面を経由して前記第1層に連続して前記第2の面上に位置する第2層を有した第2導電型の半導体層と、
    前記第1層上に位置する主電極部および前記半導体基板を貫通してまたは前記半導体基板の側面を経由して前記主電極部に電気的に接続されて前記第2層上に位置する第1出力取出部を有した第1の電極と、
    前記第2の面において前記半導体基板が露出した部分を介して前記第2層から離れて位置する第2の電極とを備え、
    前記第2層のシート抵抗が前記第1層のシート抵抗よりも大きい、太陽電池素子。
  2. 前記半導体基板は、前記第1の面から前記第2の面にわたって設けられた貫通孔を有し、
    前記半導体層は、前記貫通孔の内部に位置する第3層をさらに備え、
    前記第2層のシート抵抗が前記第3層のシート抵抗よりも大きい、請求項1に記載の太陽電池素子。
  3. 前記第2層と前記第2の電極との間に位置する前記第2の面にpn分離領域をさらに備える、請求項1に記載の太陽電池素子。
  4. 前記半導体基板は、前記第1の面および前記第2の間に設けられた貫通孔を有し、
    前記半導体層は、前記貫通孔の内部に位置する第3層をさらに備え、
    前記第2層のシート抵抗が前記第3層のシート抵抗よりも大きい、請求項3に記載の太陽電池素子。
  5. 前記第2層のドーパント濃度は、前記貫通孔から離れるにつれて低くなっている、請求項3に記載の太陽電池素子。
  6. 前記第2の面上に形成された、前記半導体基板よりも高い濃度のドーパントを含有する前記第1導電型の半導体部をさらに備え、
    該半導体部の上に前記第2の電極が形成されている、請求項3乃至5のいずれかに記載の太陽電池素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池素子を備える、太陽電池モジュール。
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