JP2011096731A - 太陽電池素子および太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池素子および太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成でかつ高効率な太陽電池素子および太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】光を受ける第1の面及び該第1の面の裏側の第2の面1Sを有する半導体基板1と、第1の面上に配列される複数の線状電極4dと、複数の出力取出電極4cと、を有する第1の電極と、第2の面1Sを平面視して、出力取出電極4cを挟み込むように第2の面1S上に設けられる一対の集電電極5bと、第2の面1S上の出力取出電極4cの非形成領域に設けられた接続電極5dと、を有する第2の電極と、を備え、線状電極4dは、該線状電極4dの長手方向と直交する方向に略等間隔で配列される第1及び第2線状電極群を形成し、第1及び第2線状電極群は、出力取出電極4cの配列方向において、前記間隔よりも大きい間隙を空けて設けられており、接続電極5dは、第1の面から平面透視して、前記間隙に対応して設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は太陽電池素子および太陽電池モジュールに関するものである。
太陽電池素子の一種として、バックコンタクト型の太陽電池素子がある(例えば、特許文献1参照)。
従来の太陽電池素子は、一導電型を呈する半導体基板と、半導体基板とは逆の導電型を呈する逆導電型層と、第1の電極と、第1の電極とは極性が異なる第2の電極とを備える。半導体基板は、受光面と裏面との間を貫通する複数の貫通孔を備える。逆導電型層は、半導体基板の受光面上に設けられた第1逆導電型層と、半導体基板の貫通孔の表面に設けられた第2逆導電型層と、半導体基板の裏面側に設けられた第3逆導電型層とからなる。第1の電極は、半導体基板の受光面側に形成された受光面電極部と、貫通孔内に形成された貫通孔電極部と、半導体基板の裏面に形成されたバスバー電極部とからなる。受光面電極部と、貫通孔電極部と、バスバー電極部とは、電気的に接続されている。また、第2の電極は、半導体基板の裏面の第3逆導電型層が形成されない部分に形成されてなる。
国際公開2008/078741号
しかしながら、上述の太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールは、さらなる普及が期待されている中において、簡易な構成で太陽光の変換効率を向上させることが重要となっている。この変換効率の向上に関しては、光起電力の損失を低減させることが重要である。
本発明は、上記問題点に基づいてなされたものであり、簡易な構成で高効率な太陽電池素子および太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明の太陽電池素子は、光を受ける第1の面及び該第1の面の裏側の第2の面を有する半導体基板を備える。また、本発明の太陽電池素子は、前記第1の面上に配列される複数の線状電極と、前記線状電極と接続されており、前記線状電極の配列方向と異なる方向で前記第2の面上に配列される複数の出力取出電極と、を有する第1の電極を備える。また、本発明の太陽電池素子は、前記第2の面を平面視して、前記出力取出電極を挟み込むように前記第2の面上に設けられる一対の集電電極と、前記第2の面上の前記出力取出電極の非形成領域に設けられ、前記一対の集電電極同士を接続する接続電極と、を有する第2の電極を備える。そして、本発明の太陽電池素子において、前記線状電極は、該線状電極の長手方向と直交する方向に略等間隔で配列される複数本の線状電極から成る第1及び第2線状電極群を形成し、前記第1及び前記第2線状電極群は、前記出力取出電極の配列方向において、前記間隔よりも大きい間隙を空けて設けられている。さらに、本発明の太陽電池素子において、前記接続電極は、前記第1の面から平面透視して、前記間隙に対応して設けられている。
本発明の太陽電池モジュールは、互いに隣接するように配列された本発明の複数の太陽電池素子と、隣り合う前記太陽電池素子間で、一方の前記太陽電池素子の前記第1の電極と他方の前記太陽電池素子の前記第2の電極とを電気的に接続する配線と、を備えている。
本発明の太陽電池素子は、上述の構成により、接続電極の形成領域を大きくできるため、接続電極の抵抗損失を低減し、太陽電池素子の出力特性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の構造を示す第1の面側から見た平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の構造を示す第2の面側から見た平面図である。 (a)は図1の断面A−Aから見た断面模式図であり、(b)は図1の断面B−Bから見た断面模式図である。 図2の部分Cの拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の変形例を示す第2の面側から見た拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の変形例を示す第1の面側から見た拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池素子の変形例を示す第2の面側から見た拡大平面図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの構成を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールにおける、太陽電池素子同士の配線による接続の様子についてより詳細に示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの変形例を示す第2の面側から見た拡大平面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
≪太陽電池素子の構造≫
本発明の実施の形態に係る太陽電池素子10は、一導電型を有する半導体基板1と、半導体基板1と異なる導電型を有する逆導電型層2と、貫通孔3と、第1の電極4と、第2の電極5と、を備える。
太陽電池素子10は、図1〜図4に示すように、第1の面1F(図3においては上面側)と第1の面1Fの裏側の第2の面1S(図3においては下面側)とを含む半導体基板1を有する。太陽電池素子10においては、第1の面1Fが受光面となる(説明の便宜上、第1の面1Fを半導体基板1の受光面、第2の面1Sを半導体基板1の裏面などと称することもある)。
半導体基板1としては、所定のドーパント元素(導電型制御用の不純物)を有して一導電型(例えば、p型)を呈する単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板等の結晶シリコン基板が用いられる。半導体基板1の厚みは、例えば、250μm以下であるのがより好ましく、150μm以下であるのがさらに好ましい。また、半導体基板1の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態のように、四角形状であれば製法上の観点から好適である。
本実施の形態においては、半導体基板1として、p型の導電型を呈する結晶シリコン基板を用いる例で説明する。結晶シリコン基板からなる半導体基板1がp型を呈するようにする場合、ドーパント元素としては、例えば、ボロンあるいはガリウムを用いるのが好適な一例である。
半導体基板1の第1の面1Fの側には、図3に示すように、第1の面1Fにおける入射光の反射を低減させて太陽光を半導体基板1内へより多く吸収させるべく、多数の微細な突起1bからなるテクスチャ構造(凹凸構造)1aが形成されている。なお、テクスチャ構造1aは、本実施の形態において必須の構成ではなく、必要に応じて形成すればよい。
また、半導体基板1には、図3に示すように、第1の面1Fと第2の面1Sの間に複数の貫通孔3が形成されている。貫通孔3は、後述するように、その表面に第2逆導電型層2bが形成されている。また、貫通孔3の内部には、第1の電極4の導通電極4bが形成されている。貫通孔3は、直径が50μm以上300μm以下の範囲で、一定のピッチで形成されるのが好ましい。なお、貫通孔3は、第1の面1Fおよび第2の面1Sに開口する直径が異なっていてもよく、例えば、図3に示すように、第1の面1F側から第2の面1S側に向かって直径が小さくなるような形状であってもよい。
逆導電型層2は、半導体基板1とは逆の導電型を呈する層である。逆導電型層2は、半導体基板1の第1の面1F側に形成された第1逆導電型層2aと、貫通孔3の表面に形成された第2逆導電型層2bと、半導体基板1の第2の面1S側に形成された第3逆導電型層2cと、を含んでなる。半導体基板1としてp型の導電型を呈するシリコン基板を使用する場合であれば、n型の導電型を呈するように形成される。
第1逆導電型層2aは、60〜300Ω/□程度のシート抵抗を有するn型として形成されるのが好適である。この範囲とすることで、第1の面1Fでの表面再結合の増大および表面抵抗の増大を抑えることができる。
第1逆導電型層2aは、半導体基板1の第1の面1Fに、0.2μm〜0.5μm程度の深さに形成されることが好ましい。第3逆導電型層2cは、半導体基板1の第2の面1Sのうち、第1の電極4の形成領域およびその周辺部に形成される。
この逆導電型層2を有することにより、太陽電池素子10においては、逆導電型層2と半導体基板1のバルク領域(逆導電型層2の非形成領域)との間に、pn接合が形成されてなる。
太陽電池素子10は、半導体基板1の第2の面1Sに半導体層6を有する。半導体層6は、半導体基板1の第2の面1Sの近傍でキャリア再結合が生じることによる発電効率の低下を抑制するために、太陽電池素子10の内部に内部電界を形成することを目的として(いわゆるBSF効果を得ることを目的として)設けられる層である。半導体層6は、半導体基板1の第2の面1Sの側において、第3逆導電型層2cが形成された領域以外の略全面に形成される。より詳細には、半導体層6は、第2の面1Sの側において、第3逆導電型層2cと接しないように形成されてなる。具体的な形成パターンは、第1の電極4の形成パターンによって異なる。また、第3逆導電型層2cと半導体層6との間および半導体基板1の第2の面1Sの周縁部にはpn分離領域が設けられており、このようなpn分離領域には半導体基板1のバルク領域が存在する。
半導体層6は、半導体基板1と同一の導電型を呈しているが、半導体基板1が含有するドーパントの濃度よりも高い濃度を有している。ここで、「高濃度」とは、半導体基板1において一導電型を呈するためにドープされてなるドーパント元素の濃度よりも高い濃度でドーパント元素が存在することを意味する。半導体層6は、半導体基板1がp型を呈するのであれば、例えば、第2の面1Sにボロンやアルミニウムなどのドーパント元素を拡散させることによって、これらドーパント元素の濃度が1×1018〜5×1021atoms/cm程度となるように形成されるのが好適である。これにより、半導体層6は、半導体基板1が呈するp型の導電型よりも高濃度のドーパントを含有してなるp型の導電型を呈するものとなっており、後述する第1集電電極5bとの間にオーミックコンタクトが実現されてなる。
半導体層6は、半導体基板1の第2の面1Sを平面視した場合に、第2の面1Sの全領域の70%以上に形成されることが好ましい。70%以上とした場合には、太陽電池素子10の出力特性を向上させるBSF効果が得られる。
太陽電池素子10は、半導体基板1の第1の面1F側に反射防止膜7を有する。反射防止膜7は、半導体基板1の表面(第1の面1F)において入射光の反射を低減する役割を有するものであり、第1逆導電型層2a上に形成されている。反射防止膜7は、窒化珪素膜あるいは酸化物材料膜などによって形成されるのが好適である。反射防止膜7の厚みは、構成材料によって好適な値は異なるが、入射光に対して無反射条件が実現される値に設定される。例えば、半導体基板1としてシリコン基板を用いる場合であれば、屈折率が1.8〜2.3程度の材料によって500〜1200Å程度の厚みに反射防止膜7を形成すればよい。なお、反射防止膜7を備えることは、本実施形態において必須の構成ではなく、必要に応じて形成すればよい。
第1の電極4は、図3(a)に示すように、半導体基板1の第1の面1Fの上に形成された主電極4aと、主電極4aと電気的に接続する貫通孔3内に設けられた導通電極4bと、を有する。さらに、第1の電極4は、第2の面1Sの上において、導通電極4bと接続される第1出力取出電極4cを有している。主電極4aは、第1の面1F側で生成したキャリアを集電する機能を有する。導通電極4bは、主電極4aで集電したキャリアを第2の面1S側に設けた第1出力取出電極4cに導く機能を有する。第1出力取出電極4cは、隣接する太陽電池素子同士を電気的に接続する配線と接続される配線接続部としての機能を有する。
導通電極4bは、図1に示すように、半導体基板1に形成されている複数の貫通孔3に対応して、設けられている。この導通電極4bは、図3に示すように、半導体基板1の第1の面1F側から第2の面1S側に導出されるように設けられている。なお、図1において、黒丸状に図示している導通電極4bの形成位置が貫通孔3の形成位置に対応する。本実施の形態においては、複数の導通電極4bが所定の一方向に配列されている。この太陽電池素子10では、図1に示すように、半導体基板1の第1の面1Fの基準辺BSに対して平行な方向に、複数列(図1では3列)を成すように配列されている。ここで、基準辺BSとは、複数の太陽電池素子10を配列させて太陽電池モジュール20を形成する場合に配列方向に平行とされる辺である。なお、本明細書中において平行とは、数学的な定義のように厳密に解すべきものではないことは言うまでもない。太陽電池素子10において、導通電極4bは、複数の(図1では3本の)直線状に配列するように設けられており、おおむね均等な間隔で設けられている。
第1の電極4の主電極4aは、半導体基板1の第1の面1Fの上において、互いに異なる列に属する導通電極4bを接続するような線状電極4dを有する。線状電極4dは、例えば図1に示した太陽電池素子10では、導通電極4bの配列方向と直交する方向、すなわち基準辺BSと直交する方向に位置する3つの導通電極4bを接続するように配置されている。これにより、第1の面1Fに均等に光が照射された場合には、一つの導通電極4bに集中して電流が流れることによって生じる抵抗損失の増大を低減できる。よって、太陽電池素子の出力特性が低下しにくい。
また、主電極4aは、図1に示すように、貫通孔3を覆う形で貫通孔3の直径より大きい円状のパッド電極4eを有していてもよい。このような形態であれば、主電極4aの形成位置が少しずれても導通電極4bと接続することが可能となる。また、主電極4aは、各線状電極4dの各端部同士を接続する補助電極4fを有していてもよい。補助電極4fは、隣り合う線状電極4d同士を電気的に接続する機能を有している。このような形態によれば、仮に一部の線状電極4に断線が生じても、補助電極4fを通じて他の線状電極4にキャリアを伝達することができるため、太陽電池素子10の出力低下を抑制することができる。
上述のような主電極4aを有する太陽電池素子10では、受光面である第1の面1Fの面全体に比して第1の電極4を構成する主電極4aの占める割合が非常に小さいものとなっているため、高い受光効率が実現されるとともに、主電極4aが一様に形成されてなるので、第1の面1Fにおいて発生したキャリアを効率よく集電することができる。
さらに、第1の電極4は、図3(b)、図4に示すように、半導体基板1の第2の面1S上において、複数の導通電極4b(貫通孔3)の直下の位置に、複数の第1出力取出電極4cを有している。この第1出力取出電極4cは、線状電極4dの長手方向と異なる方向(本実施の形態では導通電極4bの配列方向)に順次配列されており、この配列方向に長手方向を有するような長尺状を成している。また、本実施の形態では、1つの第1出力取出電極4cと複数の導通電極4bが接続されている。なお、本実施の形態では、図4に示すように、第1出力取出電極4cが導通電極4bと接続する部分(重なり部分)と、後述する配線15が接続する部分(上記重なり部分より外側に張り出した部分)とに分けて形成されているが、上述のような張り出した部分は設けなくてもよい。第1出力取出電極4cは、導通電極4bの配列に対応して、複数列(図2においては3列)形成されてなる。また、以下では、複数の第1出力取出電極4cが配列されている方向、すなわち、基準辺BSに沿う方向(基準辺BSに平行な方向)を配列方向と称することとする。なお、この配列方向は、上述した導通電極4bが配列されている方向と同じ方向である。
一方、第2の電極5は、第1の電極4と異なる極性を有しており、第1の電極4と絶縁されて配設されている。このような第2の電極5は、図2および図4に示すように、第2出力取出電極5aと、第1集電電極5bと、第1集電電極5b上に、例えば、細線で格子状に設けられる第2集電電極5cと、を有している。さらに、第2の電極5は、第2の面1Sを平面視して、第1出力取出電極4cを挟んで両側に位置する一対の第1および第2集電電極と第2出力取出電極5aとを電気的に接続する接続電極5dを有している。なお、第2集電電極5cを備えることは、本実施の形態において必須の構成ではなく、必要に応じて形成すればよい。よって、接続電極5dは、第2集電電極5cを形成しない場合、第2の面1Sを平面視して、第1出力取出電極4cを挟むように設けられる一対の第1集電電極5b同士を電気的に接続する、もしくは一方の第1集電電極5bと、第1出力取出電極4cを挟んで反対側に位置する第2出力取出電極5aと電気的に接続すればよい。
第1集電電極5bは、半導体基板1の第2の面1Sの側に設けられた半導体層6の上に形成されてなり、第2の面1Sの側で生成したキャリアを集電する。この第1の集電電極5bは、第1出力取出電極4cおよびその周辺部分、ならびに第2出力取出電極5aが形成された領域の一部を除く第2の面1Sの略全面に設けられている。換言すれば、第1の集電電極5bは、第2の面1Sを平面視して、第1出力取出電極4cを挟み込むように対を成している。ここで、「略全面」とは、半導体基板1の第2の面1Sを平面視した場合に、第1集電電極5bが第2の面1Sの全領域の70%以上に形成されることをいう。第1集電電極5bを第1の電極4が形成された領域以外の略全面に設けることは、第1集電電極5bで集電されるキャリアの移動距離を短くできるため、ひいては第2出力取出電極5aから取り出されるキャリアの量を増加させることになるので、太陽電池素子10の出力特性の向上に寄与するものである。
第2出力取出電極5aは、隣接する太陽電池素子同士を電気的に接続する配線と接続される配線接続部としての役割を有する。また、第2出力取出電極5aは、その少なくとも一部が第1集電電極5bと重なるように構成すればよく、このような構成であれば、第1集電電極5bで集電されたキャリアを外部に出力できる。そのため、第2出力取出電極5aは、図3(a)に示すように、第1集電電極5bが形成されていない領域に配置してもよい。また、第2出力取出電極5aは、複数の第1出力取出電極4cのそれぞれに並行する態様にて配列されており、第1出力取出電極4cと同様に長尺状を成している。なお、第2出力取出電極5aは、上述したように、第1出力取出電極4cの配列方向に沿って複数個形成されているが、帯状に1本で形成されてもよい。
接続電極5dは、第2の面1S上の第1出力取出電極4cの非形成領域に設けられている。そして、太陽電池素子10では、接続電極5dを備えることにより、第2出力取出電極5aに隣接した第1出力取出電極4cを挟んで反対側にある第2の電極5(第1集電電極5b、第2集電電極5c)によって集められたキャリアを、効率よく第1集電電極5bや第2集電電極5cを通して、または直接、第2出力取出電極5aに伝えることができる。
第1集電電極5bは、例えば、アルミニウムで形成されており、第2出力取出電極5a、第2集電電極5cおよび接続電極5dは、例えば、銀で形成されている。また、接続電極5dは、例えば、アルミニウムで形成したもの、もしくは、アルミニウムの上に銀を形成したものであってもよい。
本実施の形態において、線状電極4dは、該線状電極4dの長手方向と直交する方向に略等間隔で配列される複数本の線状電極4dから成る第1線状電極群4d1及び第2線状電極群4d2を有している。第1線状電極群4d1及び第2線状電極群4d2の本数は、特に限定されるものではなく、後述する接続電極5dの配置によって本数を変更すればよい。また、第1線状電極群4d1は、図4に示すように、複数の線状電極4dが間隔Dで配列されてなり、一方で、第2線状電極群4d2は、複数の線状電極4dが間隔Eで配列されてなる。この間隔D及び間隔Eの大きさは、同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
そして、隣接する第1線状電極群4d1及び第2線状電極群4d2は、第1出力取出電極4cの配列方向に間隙Fを空けて第1の面1F上に設けられている。また、第1出力取出電極4cの配列方向おける間隙Fの大きさは、間隔Dおよび間隔Eよりも大きい。加えて、本実施の形態では、第1の面1Fから平面透視して、間隙Fに対応する第2の面上に接続電極5dが設けられている。このような形態によれば、第1線状電極群4d1と接続する第1出力取出電極4cと第2線状電極群4d2と接続する第1出力取出電極4cとの間のスペースを広くできるため、接続電極5dの幅を大きくすることができる。これにより、第1集電電極5bで集電した電力を効率よく第2出力取出電極5aに伝達できるようになる。
また、本実施の形態では、図5に示すように、接続電極5dに隣接する導通電極4bと接続電極5dとの距離Gが第2の面から平面透視して接続電極5dに隣接する線状電極4dと接続電極5dの距離Hよりも長くすることにより、第1線状電極群4d1と接続する第1出力取出電極4cと第2線状電極群4d2と接続する第1出力取出電極4cとの間のスペースをさらに広くできるため、接続電極5dの幅をさらに大きくすることができる。
これにより、第1集電電極5bで集電した電力を効率よく第2出力取出電極5aに伝達することが可能となる。なお、従来は線状電極4dの中心線と導通電極4bの軸線が重なるように、線状電極4dの直下に導通電極4bが配置されていたため、隣り合う線状電極4d間と隣り合う導通電極4b間の距離が同じであった。また、距離Gは、図5に示すように、導通電極4bの中心と接続電極5dの幅方向(基準辺BS方向)の中心線との間の距離である。なお、図5では、導通電極4bの中心から延ばした仮想線gと接続電極5dの幅方向の中心とを結ぶ矢印で距離Gを示している。また、距離Hは、図5に示すように、線状電極4dの幅方向(基準辺BS方向)の中心線と接続電極5dの幅方向(基準辺BS方向)の中心線との間の距離である。
このとき、パッド電極4eは、図6に示すように、線状電極4dと導通電極4bとに接続されるように、例えば、長円状や楕円状に形成される。パッド電極4eの短径方向の寸法は、例えば、100μm以上500μm以下である。このようなパッド電極4eは、第1の面1F側において、それぞれの線状電極4dに対応して設けられることから、見かけ上略等間隔に並んで見えるため、外観向上にも寄与する。
また、本実施の形態では、図7に示すように、第1線状電極4d1と間隙Fを空けて、第1線状電極群4d1及び第2線状電極群4d2よりも外方に設けられる第3線状電極群4d3をさらに備えていてもよい。この第3線状電極4d3は、第1出力取出電極4cの配列方向における間隙Fの幅以上の間隔Iで複数の線状電極4dが配列されてなる。このような形態によれば、後述する太陽電池モジュールにおいて裏面保護材で乱反射した光が透光性基板で反射して半導体基板1の外周側の第1の面1Fに入射される際、間隔Iを比較的大きくすることで太陽電池素子10(半導体基板1)に照射される量を増大させることができるため、太陽電池素子10の出力特性を向上させることができる。このとき、間隔Iの大きさは、1.5〜3mmが好適である。なお、図7に示す形態では、第3線状電極4d3と第1線状電極4d1との間の距離は、間隙Fの幅と同じにしているが、これに限定されることなく、所定の距離を空けてあればよい。また、図7に示す形態では、第1線状電極4d1と第3線状電極4d3とが隣接している構成であるが、第2線状電極4d2と第3線状電極4d3とが隣接している構成であってもよい。
また、本実施の形態において、基準辺BSに沿う方向に配列した導通電極4bと、線状導体4dの本数を同じにすることにより、受光面積を確保しつつ、主電極部4aの抵抗損失が大きくなることを低減することができる。線状電極4dの線幅は50〜200μm、各線状電極4dの間隔は1〜3mm程度に設けられる。各線状電極群の間隔(間隔D、間隔E、間隔I)および間隙Fは最適値を基準として0.2mm以内の範囲となるように設けることにより、見かけ上略等間隔に並んで見えるため、外観的にも好ましい。
≪太陽電池モジュール≫
本実施の形態に係る太陽電池素子10は、単独で使用することが可能であるが、同じ構造を有する複数の太陽電池素子10が互いに隣接するように配置し、さらに互いを直列に接続してモジュールを構成する場合に、好適な構造を有してなる。そこで、複数の太陽電池素子10を用いて形成される太陽電池モジュールについて次に説明する。
太陽電池モジュール20は、図8(a)に示すように、ガラス等からなる透光性部材11と、透明のエチレンビニルアセテート共重合体(EVA)等からなる表側充填材12と、複数の太陽電池素子10と、EVA等からなる裏側充填材13と、ポリエチレンテレフタレート(PET)や金属箔をポリフッ化ビニル樹脂(PVF)等で挟みこんだ裏面保護材14と、を主として備える。複数の太陽電池素子10は、図8(b)に示すように、隣り合う太陽電池素子10同士が接続部材としての機能を有する配線15によって互いに直列接続されてなる。
図9は、太陽電池モジュール20における、太陽電池素子10同士の配線15による接続の様子についてより詳細に示す図である。
図8(a)では概略的な断面を示すのみであるが、太陽電池モジュール20においては、図9に示すように、隣り合う一方の太陽電池素子10の第1出力取出電極4cと他方の太陽電池素子10の第2出力取出電極5aとが1つずつ、長尺状の(直線状の)配線15によって接続されてなる。また、図9の場合は、3ヶ所において接続がなされている。なお、便宜上、以下においては、図9において、配線15によって接続されてなる2つの太陽電池素子10のうち、第1出力取出電極4cに配線15が接続される太陽電池素子10を第1の太陽電池素子10αと称し、第2出力取出電極5aに配線が接続される太陽電池素子10を第2の太陽電池素子10βと称することとする。
より詳細に言えば、太陽電池モジュール20においては、第1の太陽電池素子10αと第2の太陽電池素子10βが、それぞれの基準辺BSが平行かつ同一直線上にない位置にくるように、かつ、互いに回転対称(より具体的には点対称)の関係となるように配置される。このようにすることで、同じ直線上に位置する全ての第1出力取出電極4cと全ての第2出力取出電極5aとが、一の配線15によって接続されることになる。この場合、一の配線15で接続される関係にある複数の第1出力取出電極4cと複数の第2出力取出電極5aとの相対的な配置関係は等価である(つまりは複数の第1出力取出電極4cと複数の第2出力取出電極5aとの組が全て並進対称の関係にある)ので、それぞれの第1出力取出電極4cと第2出力取出電極5aの組の接続に用いる配線15に、同一形状のものを用いることができる。
配線15としては、例えば、厚さ0.1〜0.4mm程度、幅2mm程度で、その全面が半田材料によって被覆された帯状の銅箔をその長手方向について所定の長さに切断したものを用いることができる。半田材料により被覆された配線15の場合、ホットエアーや半田鏝等を用いて、あるいはリフロー炉などを用いて、太陽電池素子10の第1出力取出電極4cと第2出力取出電極5aとに半田付けされる。
また、本実施の形態では、図10に示すように、第1出力取出電極4cの配列上の第1出力取出電極4c以外の領域に酸化膜、樹脂、絶縁テープ等の絶縁層8を設けることが好ましく、後述する配線15が第2の電極5等と接触して短絡することを抑制することができる。このとき、pn分離領域も絶縁層8で覆われることが好ましい。なお、絶縁層8は配線15に設ける形であってもよい。
また、配線15が複数の第1出力取出電極4cと複数の第2出力取出電極5aとの接続領域以外となる非接続領域において半導体基板1から離間するように凹凸形状を有してもよく、第1出力取出電極4c間にある第2の電極5と配線15が接触しないため短絡を抑制することができる。
なお、裏面保護材14として白色等の反射率の高い材質のものを用いれば、太陽電池素子10の間に照射された光が裏面保護材14で乱反射して太陽電池素子10に照射されるので、太陽電池素子10における受光量がより増大することになる。
≪太陽電池素子の製造方法≫
次に、太陽電池素子の製造方法について説明する。
<半導体基板の準備工程>
まずp型の導電型を呈する半導体基板1を準備する。
半導体基板1として単結晶シリコン基板を用いる場合であれば、FZやCZ法など公知の製法で作製された単結晶シリコンインゴットを所定の厚みに切り出すことで半導体基板1を得ることができる。また、多結晶シリコン基板を半導体基板1として用いる場合であれば、キャスト法や鋳型内凝固法などの公知の製法で作製された多結晶シリコンインゴットを所定の厚みに切り出すことで半導体基板1を得ることができる。
以下においては、ドーパント元素としてB(ボロン)あるいはGa(ガリウム)を1×1015〜1×1017atoms/cm程度ドープして成ることでp型の導電型を呈する結晶シリコン基板を半導体基板1として用いる場合を例にとって説明する。
なお、切り出し(スライス)に伴う半導体基板1の表層部の機械的ダメージ層や汚染層を除去するために、切り出した半導体基板1の表面側および裏面側の表層部をNaOHやKOH、あるいはフッ酸と硝酸の混合液などでそれぞれ10〜20μm程度エッチングし、その後、純水などで洗浄することで、有機成分や金属成分を除去しておくようにする。
<貫通孔の形成工程>
次に、半導体基板1の第1の面1Fと第2の面1Sとの間に貫通孔3を形成する。
貫通孔3は、機械的ドリル、ウォータージェットあるいはレーザー加工装置等を用いて形成する。なお、貫通孔3の形成は、受光面となる第1の面1Fが損傷を避けるべく、半導体基板1の第2の面1Sの側から第1の面1Fの側に向けて加工を行うようにする。ただし、加工による半導体基板1への損傷が少なければ、第1の面1Fの側から第2の面1Sの側に向けて加工を行うようにしてもよい。
<テクスチャ構造の形成工程>
次に、貫通孔3が形成された半導体基板1の受光面側に、光反射率の低減を効果的に行うための微細な突起(凸部)1bをもつテクスチャ構造1aを形成する。
テクスチャ構造1aの形成方法としては、NaOHやKOHなどのアルカリ水溶液によるウェットエッチング法や、半導体基板1の材料であるシリコンをエッチングする性質を有するエッチングガスを用いるドライエッチング法を用いることができる。
<逆導電型層の形成工程>
次に、逆導電型層2を形成する。すなわち、半導体基板1の第1の面1Fに第1逆導電型層2aを形成し、貫通孔3の表面に第2逆導電型層2bを形成し、第2の面1Sに第3逆導電型層2cを形成する。
p型の導電型を呈する結晶シリコン基板を半導体基板1として用いる場合、逆導電型層2を形成するためのn型化ドーピング元素としては、P(リン)を用いることが好ましい。
逆導電型層2は、半導体基板1におけるその形成対象箇所にペースト状態にしたPを塗布して熱拡散させる塗布熱拡散法、ガス状態にしたPOCl(オキシ塩化リン)を拡散源として形成対象箇所に拡散させる気相熱拡散法、および形成予定箇所に対して直接に拡散させるイオン打ち込み法などによって形成する。気相拡散法を用いれば半導体基板1の両主面における形成対象箇所と貫通孔3の表面とを同時に逆導電型層2を形成することができるので好ましい。
なお、形成対象箇所以外にも拡散領域が形成されるような条件下では、その部分にあらかじめ拡散防止層を形成したうえで逆導電型層2を形成するようにすることにより、部分的に拡散を防止することができる。また、拡散防止層を形成せず、形成対象箇所以外に形成された拡散領域を後からエッチングして除去してもよい。なお、逆導電型層2の形成後、後述するように半導体層6をアルミニウムペーストによって形成する場合は、p型ドーパント元素であるアルミニウムを充分な濃度で充分な深さまで拡散させることができるので、既に形成されていた浅い拡散領域の存在は無視することができる。すなわち、半導体層6の形成予定箇所に存在する逆導電型層2は特に除去する必要がない。また、第1の電極4が形成される領域の周囲や半導体基板1の第2の面1Sの周縁部について、レーザー照射等の公知の方法でpn分離を行ってもよい。
<反射防止膜の形成工程>
次に、第1逆導電型層2aの上に、反射防止膜7を形成することが好ましい。
反射防止膜7の形成方法としては、PECVD法、蒸着法やスパッタ法などを用いることができる。例えば、SiNx膜からなる反射防止膜7をPECVD法で形成する場合であれば、反応室内を500℃程度としてシラン(Si)とアンモニア(NH)との混合ガスを窒素(N)で希釈し、グロー放電分解でプラズマ化させて堆積させることで反射防止膜7が形成される。また、第2逆導電型層2bの上にも反射防止膜7を形成してもよい。
<半導体層の形成工程>
次に、半導体基板1の第2の面1Sに、半導体層6を形成する。
ボロンをドーパント元素とする場合、BBr(三臭化ボロン)を拡散源とする熱拡散法により、800〜1100℃程度の温度で形成することができる。この場合、半導体層6の形成に先立ち、半導体層6の形成予定箇所以外の領域の上に、例えば、既に形成されている逆導電型層2などの上に、酸化膜などからなる拡散バリアを形成し、半導体層6の形成後にこれを除去するようにするのが望ましい。
また、ドーパント元素としてアルミニウムを用いる場合は、アルミニウム粉末と有機ビヒクル等からなるアルミニウムペーストを印刷法で半導体基板1の第2の面1Sに塗布した後、700〜850℃程度の温度で熱処理(焼成)してアルミニウムを半導体基板1に向けて拡散させることによって、半導体層6を形成することができる。この場合、アルミニウムペーストの印刷面である第2の面1Sだけに所望の拡散領域である半導体層6を形成することができる。しかも、焼成後に第2の面1Sの上に形成されたアルミニウムからなる層を、除去せずにそのまま第1集電電極5bとして利用することもできる。
<電極の形成方法>
次に、第1の電極4を構成する主電極4a(線状電極4d、パッド電極4e)と導通電極4bとを形成する。
主電極4aと導通電極4bとは、例えば、塗布法を用いて形成される。具体的には、半導体基板1の第1の面1Fに、例えば銀等からなる金属粉末100重量部に対して有機ビヒクルを10〜30重量部、ガラスフリットを0.1〜10重量部を添加してなる導電性ペーストを、図1に示す主電極4aの形成パターンにて塗布することで塗布膜を形成した後、該塗布膜を最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより、主電極4aと導通電極4bとを形成することができる。なお、この場合、導電性ペーストを塗布する際に貫通孔3にも該導電性ペーストが充填されることで、導通電極4bも形成できる。ただし、後述のように第1出力取出電極4cを形成する際にも、第2の面1Sの側から導電性ペーストが塗布され、その際に貫通孔3にも導電性ペーストが再度充填された後に焼成がなされるので、第1の面1Fに導電性ペーストを塗布する際に貫通孔3に十分に導電性ペーストが充填されなくてもかまわない。
なお、導電性ペーストを塗布した後、焼成に先だって、所定の温度で塗布膜中の溶剤を蒸散させて該塗布膜を乾燥させるのが好ましい。また、あらかじめ貫通孔3にのみ導電性ペーストを充填・乾燥し、その後、上述の場合と同様に図1に示す主電極4aのパターンにて導電性ペーストを塗布したうえで焼成するなど、主電極4aと導通電極4bとを別々に塗布・焼成して形成するようにしてもよい。
なお、上述したように、主電極4aの形成に先立って、反射防止膜7を形成する場合は、パターニングされた領域に主電極4aを形成するか、あるいは、ファイヤースルー法によって主電極4aを形成することになる。一方で、主電極4aを形成した後に、反射防止膜7を形成してもかまわない。この場合、反射防止膜7をパターニングする必要もなく、またファイヤースルー法を用いる必要もないため、主電極4aの形成条件が緩やかなものとなる。このような工程であれば、例えば、800℃程度の高温で焼成を行わずとも、主電極4aを形成することができる。
続いて、半導体基板1の第2の面1S上に、第1集電電極5bを形成する。
第1集電電極5bについても、塗布法を用いて形成することができる。具体的には、半導体基板1の第2の面1Sに、例えばアルミニウムまたは銀等からなる金属粉末100重量部に対して有機ビヒクルを10〜30重量部、ガラスフリットを0.1〜5重量部を添加してなる導電性ペーストを、図2に示す第1集電電極5bの形成パターンにて塗布することで塗布膜を形成した後、該塗布膜を最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより、第1集電電極5bを形成することができる。なお、前述したように、アルミニウムペーストを用いる場合は、半導体層6と第1集電電極5bとを同時に形成することができる。
さらに、半導体基板1の第2の面1Sに、第1出力取出電極4c、第2出力取出電極5a、第2集電電極5cおよび接続電極5dを形成する。
第1出力取出電極4c、第2出力取出電極5a、第2集電電極5cおよび接続電極5dは、例えば、塗布法を用いて同時に形成することができる。具体的には、半導体基板1の第2の面1Sに、例えば銀等からなる金属粉末100重量部に対して有機ビヒクルを10〜30重量部、ガラスフリットを0.1〜10重量部を添加してなる導電性ペーストを、図2、図4に示すような電極パターンにて塗布することで塗布膜を形成した後、該塗布膜を最高温度500〜850℃で数十秒〜数十分程度焼成することにより形成できる。なお、それぞれの構成部を別々に形成したり、相異なる組成の導電性ペーストを用いて形成してもよい。また、アルミニウムペーストを用いて半導体層6と第1集電電極5bとを同時に形成した場合、第2出力取出電極5aの一部は第3逆導電型層2c上に形成されるが特に問題ない。
本実施の形態に係る太陽電池素子10は、以上のような手順で作製することができる。
なお、必要に応じて、半田ディップ処理によって第1出力取出電極4cと第2出力取出電極5aの上に、半田領域(図示せず)を形成してもよい。
また、絶縁層8は、例えば、CVD等の薄膜形成技術を用いて形成する態様であってもよいし、樹脂ペーストなどからなる絶縁性ペーストを塗布し、焼成することによって形成する態様であってもよいし、市販の絶縁テープを貼り付けることで形成する態様であってもよい。なお、絶縁性ペーストを焼成する際には、電極形成のときに、同時に焼成して形成することも可能である。
≪太陽電池モジュールの製造方法≫
次に、上述のように形成される太陽電池素子10を用いて太陽電池モジュール20を製造する方法について説明する。
まず、あらかじめ、厚さ0.1〜0.4mm程度、幅2mm程度の銅箔の全面を半田材料によって被覆したものを長手方向について所定の長さに切断することによって、配線15を作製しておく。
そして、図9に示すように、複数の太陽電池素子10をそれぞれ第2の面1Sを上にして所定の距離で離間させて載置し、第1の太陽電池素子10αの第1出力取出電極4cと第2の太陽電池素子10βの第2出力取出電極5aとの間に、上方から配線15を接触させる。この状態で、ホットエアーや半田鏝を用いて、あるいはリフロー炉を用いて、配線15の表面の半田を溶融させることで、配線15と第1出力取出電極4cおよび第2出力取出電極5aとを接続させる。係る方法によれば、高い生産性で、太陽電池素子10同士を接続することができる。
その後、透光性部材11の上に、表側充填材12と、配線15によって互いに接続された複数の太陽電池素子10と、裏側充填材13と、裏面保護材14とを順次に積層することで得られるモジュール基体を、ラミネータの中で脱気、加熱して押圧することによって一体化させることによって、太陽電池モジュール20が得られる。
そして、図8(b)に示すように、上述した太陽電池モジュール20の外周には、必要に応じてアルミニウムなどの枠16がはめ込まれる。また、図8(a)に示すように、直列接続された複数の太陽電池素子10のうち、最初の太陽電池素子10および最後の太陽電池素子10の電極の一端と、外部に出力を取り出す端子ボックス17と、を出力取出配線18で接続する。
上述した手順によって、本実施の形態に係る太陽電池モジュール20を得ることができる。
<変形例>
また、図4に示すように半導体基板1の周縁部に位置する第2出力取出電極5aの半導体基板1の周縁部側においては、第1集電電極5bと接続せずに半導体基板1と接続させることが好ましく、太陽電池モジュールを屋外に設置したときにおける日々の温度サイクルによる配線15の伸縮の影響を受け、第2出力取出電極5aの剥がれる可能性を低減することができる。
また、第1出力取出電極4cと第2出力取出電極5aの基準辺BSに沿う方向の長さは異なっていても同じであってもよい。
また、接続電極5dは一対の集電電極(第1集電電極5a、第2集電電極5b)同士を電気的に接続すればよいため、接続電極5dが直接、第2出力取出電極5aに接続する形態とし、第2出力取出電極5aを通して一対の集電電極(第1集電電極5a、第2集電電極5b)同士が電気的に接続されてもよい。なお、第2集電電極5bを設けない形態であれば、一対の第1集電電極5a同士を接続電極5dで電気的に接続するようになる。
また、太陽電池素子10においては、上述の配列状態をみたすとともに配線15による接続態様が実現可能である限りにおいて、第1出力取出電極4cと第2出力取出電極5aとをそれぞれ上述したものと異なる形状(例えば、台形状、円形状、楕円形状、半円形状、扇型形状、あるいはそれらの複合形状など)に形成する態様であってもよい。
また、太陽電池素子10を分割して使用する場合は、分割位置を接続電極5d近傍とすることにより、分割位置と線状電極4dとが重なることを低減することができる。
1 :半導体基板
2 :逆導電型層(拡散層)
2a:第1逆導電型層
2b:第2逆導電型層
2c:第3逆導電型層
3 :貫通孔
4 :第1の電極
4a:主電極
4b:導通電極
4c:第1出力取出電極
4d:線状電極
4e:パッド電極
4f:補助電極
5 :第2の電極
5a:第2出力取出電極
5b:第1集電電極
5c:第2集電電極
5d:接続電極
6 :半導体層
7 :反射防止膜
8 :絶縁層
10 :太陽電池素子
11 :透光性基板
12 :表側充填材
13 :裏側充填材
14 :裏面保護材
15 :配線
16 :枠
17 :端子ボックス
18 :出力取出配線
20 :太陽電池モジュール

Claims (6)

  1. 光を受ける第1の面及び該第1の面の裏側の第2の面を有する半導体基板と、
    前記第1の面上に配列される複数の線状電極と、該線状電極と電気的に接続されており、前記線状電極の長手方向と異なる方向で前記第2の面上に配列される複数の出力取出電極と、を有する第1の電極と、
    前記第2の面を平面視して、前記出力取出電極を挟み込むように前記第2の面上に設けられる一対の集電電極と、前記第2の面上の前記出力取出電極の非形成領域に設けられ、前記一対の集電電極同士を電気的に接続する接続電極と、を有する第2の電極と、を備え、
    前記線状電極は、該線状電極の長手方向と直交する方向に略等間隔で配列される第1及び第2線状電極群を形成し、
    前記第1及び前記第2線状電極群は、前記出力取出電極の配列方向において、前記間隔よりも大きい間隙を空けて設けられており、
    前記接続電極は、前記第1の面から平面透視して、前記間隙に対応して設けられていることを特徴とする太陽電池素子。
  2. 前記線状電極と前記出力取出電極とを電気的に接続するように前記第1の面から前記第2の面に向かって導出され、前記出力取出電極の配列方向に沿って配置される複数の導通電極をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池素子。
  3. 前記接続電極に隣接する前記導通電極と前記接続電極との間の距離が、第2の面から平面透視して前記接続電極に隣接する前記線状電極と前記接続電極との間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の太陽電池素子。
  4. 前記第1及び第2線状電極群よりも外方に設けられる第3線状電極群をさらに備え、
    前記第3線状電極群を構成する前記線状電極は、前記出力取出電極の配列方向における前記間隙の幅以上の間隔で配列されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の太陽電池素子。
  5. 前記配列方向における前記導通電極の個数と前記線状導体の本数が同じであることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池素子。
  6. 互いに隣接するように配列された請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の複数の太陽電池素子と、
    隣り合う前記太陽電池素子間で、一方の前記太陽電池素子の前記第1の電極と他方の前記太陽電池素子の前記第2の電極とを電気的に接続する配線と、を備えた太陽電池モジュール。


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JP2015065285A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 京セラ株式会社 光電変換素子及び太陽電池モジュール

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