JP5725785B2 - 音声処理装置及び撮像装置 - Google Patents

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本発明は、音声処理装置及び撮像装置に関し、より具体的には、周囲の音声を取り込む音声処理装置、及びその音声処理装置を具備する撮像装置に関する。
様々な環境下で音声を忠実に取得又は記録する音声処理装置が必要とされている。例えば、ビデオカメラ等の撮像装置は屋外撮影に使用されることが多く、音声処理装置は、風による雑音(以下「風雑音」という。)を同時に取り込んでしまう。
このような風雑音を抑制する技術として、特許文献1には、主マイクの後方に副マイクを設け、両マイクの出力信号を処理することが記載されている。特許文献2には、撮像装置の筐体に粘着テープで吸音材を貼り付けることで風雑音を抑制することが記載されている。
特開平9−65482号公報 特開2006−211302号公報
特許文献1に記載の技術では、風雑音低減の性能が十分ではなく、また2つのマイクを用いているがモノラル録音しか出来ない。
特許文献2に記載の技術では、風雑音の抑制効果を高めようとすると吸音材の厚みが増して全体が大型化し、録音したい目的音声が劣化する。
本発明は、このような不都合を解消する音声処理装置及び撮像装置を提示することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る音声処理装置は、第1の集音手段と、第2の集音手段と、前記第1の集音手段に対する風の影響を物理的に低減する低減手段の装着を検出する検出手段と、前記第1の集音手段により得られた音声信号と、前記第2の集音手段により得られた音声信号とを記録する記録手段と、前記第1の集音手段により得られた音声信号における、前記低減手段の1次共振周波数より低く設定された所定の周波数よりも低い周波数の信号と、前記第2の集音手段により得られた音声信号における、前記所定の周波数よりも高い周波数の信号とを合成し、合成信号を出力する処理手段と、前記検出手段により前記低減手段の装着が検出されたことに応じて、前記処理手段から出力された前記合成信号を前記記録手段により記録させる手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る撮像装置は、上記音声処理装置を具備することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構造で風雑音を低減でき、風雑音がないときにはステレオ入力が可能な音声処理装置を提供できる。
本発明の一実施例の構成図である。 本実施例を適用するデジタル一眼レフカメラの中央断面図である。 本実施例のマイクの周波数特性を示す模式図である。 本実施例のマイクユニットの断面構成図である。 本発明の別の実施例の構成図である。 マイクをカバーする手段の構成を示す図である。 マイクをカバーする手段の別の構成を示す図である。 本実施例の別の実施例の構成図である。 比較検出部の概略構成ブロック図である。 本実施例の別の実施例の構成図である。 本発明の一実施例を使用するシステムの構成図である。 図11に示すシステムでカメラに配置される部分の構成図である。 図11に示すシステムで外部演算処理装置に配置される部分の構成図である。 図11に示すシステムでカメラと外部演算処理装置に配置される別の構成を示す構成図である。 本発明の一実施例を使用する別のシステムの構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る音声処理装置の概略構成ブロック図を示す。図2は、図1に示す音声処理装置を組み込む撮像装置であるデジタル一眼レフカメラの中央断面図を示す。
先ず、図2を参照して、デジタル一眼レフカメラ100の構成を説明する。101はデジタル一眼レフカメラ100のカメラボディを示し、102は撮影レンズを示す。撮影レンズ102前方から入射する被写体光学像は光軸105を通ってカメラボディに入光する。静止画及び動画の撮影時には主ミラー110及びサブミラー113は、被写体光学像が撮像素子118に入射するように撮影光路から退避する。また、動画撮影時はさらに、マイクユニット115を構成する第1マイク及び第2マイクが被写体音声を含む周囲音声を取り込み、カメラ制御部120に供給する。カメラ制御部120は、マイクユニット115からの音声を記録用に処理し、撮像素子118で撮像された画像データと同期して不図示の記録装置に記録する。
液晶ディスプレイ117は、動画撮影時には撮影中の動画像を表示し、撮影後の静止画を表示し、動画及び静止画の再生画像を表示する。液晶ディスプレイ117はまた、メニュー及び撮影設定等を表示し、カメラ制御部120は、撮影者による不図示の操作ボタンの操作に応じて設定を変更する。
図1は、マイクユニット115を構成する第1マイク201a及び第2マイク201bの配置と、マイク201a,201bの出力音声信号を処理する回路を示す構成ブロック図である。
カメラボディ101の外装面206にマイク孔207a,207bを設けてある。マイク孔207a,207bの背面に、マイク支持部材202a,202bでそれぞれフローティング支持された第1マイク201aと第2マイク202bが配置されている。カバー204は矢印220方向からマイク201b上の外装面206に密着して取り付けできる構造になっており、操作者によって外装面206から取り外し可能である。カバー204は弾性体である樹脂製のフィルム203を有する。フィルム203は、薄膜形状で通気性を持たない樹脂材料で形成されており、1次共振周波数が500Hz以上であることが望ましい。これは風雑音が500Hz以下で発生することに起因する。詳しい説明は後述する。本実施例ではフィルム203ポリイミドフィルムを用い、1次共振周波数が約1.5kHzである形状に加工してある。
カバー204には、マイク孔207bと同軸位置に孔204cを開けてある。カバー204のカバー凸部204a,204bが、それぞれ外装面凹部206,206に嵌合する。図4は、カバー204を外装面206に装着した状態の断面図を示す。図4に示すように、カバー204が取り付けられると、カバー凸部204bが外装面206内に入り込み、検出スイッチ205を押す。この構成により、検出スイッチ205は、カバー204の装着を検出する。また、カバー204が装着されると、マイク201bのマイク孔207bはフィルム203によって密閉され、風による空気の移動が遮断される。つまり、検出スイッチ205は、マイク201bのマイク孔207bのフィルム203による密閉を検出する手段とも言える。撮影者による風雑音除去モードの指定に応じて、フィルム203がマイク孔207bを密閉する構成も可能である。この観点では、検出スイッチ205は、撮影者又はユーザによる風雑音除去モードの指定を検出する手段とも言える。弾性体で構成されるフィルム203は、マイク孔207bを密閉又は開放し、マイク201bへの空気の移動を調整する調整手段といえる。
マイク201aの出力は、選択部212aと、高域通過フィルタ処理のハイパスフィルタ(HPF)213に接続する。マイク201bの出力は、選択部212bと、低域通過フィルタ処理のローパスフィルタ(LPF)214に接続する。HPF213及びLPF214のカットオフ周波数は共に1kHzに設定されている。合成部211が、HPF213とLPF214の出力を加算し、加算結果を選択部212a,212bに供給する。選択部212aは、検出スイッチ205の検出結果に従いマイク201a又は合成部211の出力信号を選択し、選択結果の音声信号をRch(右チャンネル)音声信号として出力する。他方、選択部212bは、検出スイッチ205の検出結果に従いマイク201b又は合成部211の出力信号を選択し、選択結果の音声信号をLch(左チャンネル)音声信号として出力する。デジタル一眼レフカメラ100は、選択部212a,212bから出力されるRch信号及びLch信号は、デジタル一眼レフカメラ100内の不図示の記録装置に供給されて記録される。
図3は、マイク201a,201bの集音特性を示す。横軸は周波数(Hz)を示し、縦軸はゲイン(dB)を示す。図3(a)は、マイク201aの集音特性を示す。図3(a)に示す特性はまた、カバー204が装着されていないときのマイク201bの集音特性でもある。図3(a)に示すように、可聴帯域においてほぼフラットな特性になる。図3(b)は、カバー204が装着されマイク孔207bが密閉されているときのマイク201bの集音特性を示す。低周波帯域ではフラットな特性だが、フィルム203の1次共振周波数fs1を境に高周波帯域では著しく減衰する。これは、弾性体であるフィルム203が被写体音による高周波帯域の空気の振動を吸収するからである。
図3(c)は、風雑音に対するマイク201aの周波数特性を示す。図3(c)に示す特性はまた、カバー204が装着されていないときのマイク201bの風邪雑音に対する集音特性でもある。風雑音が、約500Hz以下の低周波帯域で発生していることを示す。
図3(d)は、カバー204が装着されているときのマイク201bの風雑音に対する周波数特性を示す。図3(c)に比べると風雑音が大きく減衰している。フィルム203がマイク孔207bを密閉することにより、風による空気の移動がマイク孔207bからマイク201bに伝わりにくくなり、マイク201bの前方で乱流などの風雑音の原因となる気流の乱れが発生しにくい為である。
本実施例の音声処理動作を説明する。屋内撮影など、風雑音を除去する必要が無い環境では、撮影者は、カバー204を外装面206に装着しない。検出スイッチ205は、マイク孔207bがカバー204のフィルム203により密閉されていないことを検出する。検出スイッチ205の検出出力に従い、選択部212aはマイク201aの出力音声信号を選択してRch信号として出力する。同様に,選択部212bは、検出スイッチ205の検出出力に従い、マイク201bの出力音声信号を選択し、Lch信号として出力する。この結果、カバー204が装着されていないときには、マイク201a,201bの出力音声信号がステレオ音声信号として後段回路に出力される。
一方、屋外などの風雑音が心配される環境での撮影の際には、撮影者はカバー204を外装面206に装着する。カバー204の装着により、検出スイッチ205は、カバー204の凸部204で押され、マイク孔207bのフィルム203による密閉を検出する。HPF213は、マイク201aの出力音声信号の、1kHz以下の成分、すなわち、約500Hz以下の風雑音を含む低周波成分を大幅に低減して合成部211に供給する。また、LPF214は、マイク201bの出力音声信号の、1kHz以上の成分を減衰して合成部211に供給する。すなわち、LPF214は、主に風雑音からなる音声信号を合成部211に供給する。
合成部211は、HPF213の出力にLPF214の出力を加算し、加算結果を選択部212a,212bに出力する。HPF213とLPF214の出力に含まれる風雑音レベルが互いに同程度になるように、HPF213及びLPF214のフィルタ特性が調整されている場合、合成部211は、HPF213の出力からLPF214の出力を減算してもよい。HPF213、LPF214及び合成部211からなる部分の周波数特性は、風雑音を大幅に低減しながら、被写体音についてはフラットな特性を示す。
選択部212aは、検出スイッチ205の風雑音除去モードの検出出力に従い、合成部211から出力される合成信号を選択し、Rch信号として出力する。同様に、選択部212bは、検出スイッチ205の風雑音除去モードの検出出力に従い、合成部211から出力される合成信号を選択し、Lch信号として出力する。すなわち、この風雑音除去モードでは、RchとLchは、風雑音が低減された同一の音声信号からなる。合成部211からの同一の合成音声信号をRch及びLchに出力し録音することを、以下、風雑音低減モノラル録音と呼ぶ。
HPF213及びLPF214のカットオフ周波数を、風雑音が含まれる500Hzからフィルム203の1次共振周波数の範囲内の同じ値に設定する。これにより、合成部211の出力音声信号は、風雑音を低減しつつも被写体音に対してフラットな周波数特性になる。例えば、カットオフ周波数をフィルム203の1次共振周波数よりも高く設定すると、マイク201bの出力音声信号の内の、1次共振周波数とカットオフ周波数の間の成分は、フィルム203とLPF214の両方で減衰されることになる。この結果、マイク201bの出力音声信号に対するネットのゲイン特性は、カットオフ周波数からフィルム203の1次共振周波数の間の範囲でゲインが落ちてしまう。従って、カットオフ周波数は、フィルム203の1次共振周波数よりも低いことが望ましい。
また、カットオフ周波数を500Hz以下に設定した場合、風雑音は500Hz以下に多く含まれるので、HPF213は、マイク201aの出力音声信号から十分に風雑音を低減できない。この結果、Rch信号及びLch信号として、風雑音が十分に低減されていない音声信号が出力されてしまう。よって、カットオフ周波数は500Hz以上が望ましい。
以上説明したように、本実施例では、撮影者によって取り外し可能なカバー204によってマイク201bのマイク孔207をフィルム203で密閉しているか否かに応じて、音声信号の処理方法を選択する。具体的には、カバー204が装着されていないときは、二つのマイク201a,201bの出力音声信号をステレオ音声信号として出力する。他方、カバー204が装着されているときには、二つのマイク201a,20bの出力音声信号を帯域通過処理し、合成することで風雑音を低減する。ネットの周波数特性は、被写体音に対してフラットになるように設定しておく。このような構成により、風雑音がない環境におけるステレオ録音と、風雑音がある環境での風雑音低減モノラル録音を選択できる。
本実施例では、検出スイッチ205がカバー204の装着の有無を検出したが、図5(a)に示すような構成に変更しても良い。すなわち、選択指示部515を設け、ユーザによる選択指示部515からの命令で選択部212a,212bの選択を切り替えても良い。例えば、選択指示部515は、液晶ディスプレイ117に表示するメニュー設定などで撮影者が指示する構成とする。この場合、検出スイッチ205を設けなくても、ステレオ録音か風雑音低減モノラル録音かを選択出来る。
カバー204がフィルム203を有する構成を図5(b)に示すように変更しても良い。すなわち、フィルム03を、片面が粘着面をもち、シールのように外装面206に貼り付けたり、剥がしたりできるものとし、必要時にマイク孔207bを密閉できるようにする。
更には、図6に示すような構成のマイク孔閉成機構に変更しても良い。そのマイク孔閉成機構は、カメラボディに揺動可能に結合され、マイク孔207bをフィルム603が密閉する位置と開放する位置との間で移動可能である。図6(a)は、フィルム603を有する可動カバー621がマイク孔207bを密閉していない状態を、外装面206の上方から状態の平面図を示す。図6(b)は、可動カバー621が回転軸621bを中心に回動し、マイク孔207bをフィルム603が密閉する状態を示す平面図である。図6(c)は、図6(a)に示す状態に可動カバー621があるときの、可動カバー621、外装面206及びマイク201a,201bの断面図である。図6において、図1と同じ機能を持つ要素には同じ符号を付してある。
可動カバー621は外装面206上に配置される。カバーつまみ621aを操作者がつかんで操作することで、回転軸622を中心にカバーガイド軸621bが外装面206に設けられたガイド溝623に沿って回動する。可動カバー621は弾性体であるフィルム603を有している。図6(b)に示す位置に可動カバー621が回転し、フィルム603がマイク孔207の上面に位置するとき、マイク孔207bはフィルム603により密閉される。図6(c)に示すように、回転軸622は外装面206に回転可能に勘合され、さらにカメラボディ101内側に電気接点624aを有している。電気接点624bは外装面206の内側に設置されている。回転軸622が回転することで、電気接点624a及び624bが互いに接触または離反することで、可動カバー621の位置を電気的に検出する。すなわち、電気接点624a,624bは、マイク孔207bのフィルム603による密閉を検出する検出手段として機能する。電気接点624aの電位に従い、選択部212a,212bは、出力すべき音声信号を選択する。
図7は、フィルム703、フィルム703を有する着脱可能なカバー704及びカメラボディ101の外装面706の別の構成例を示す。図7(a)は、フィルム703とカバー704の分解断面図を示す。図7(b)は、フィルム703を組み立てた後のカバー704と外装面706及びマイク201の分解断面図を示す。図7(c)は、カバー704を装着した後の断面図を示す。
図7(a)に示す構成が、図1に示すフィルム203及びカバー204の構成と異なるのは、カバー704の上部にフィルム703の厚み分の深さのフィルム受け凹部704dが設けられている点である。
図7(b)に示すように、フィルム703は、フィルム受け凹部704dに接着される。図7(b)に示すように、外装面706にはカバー704と同形状でカバー704と勘合するカバー受け凹部706cが設けられている。図7(c)に示すように、カバー704が外装面706のカバー受け凹部706cに装着されると、外装面706、カバー704及びフィルム703の外装側は同一平面725をなす。これにより、カバーの孔704c及びマイク孔707bへの風による空気の移動が遮断される。この結果、カバー704cの孔704cの空間において風により発生する乱流、及びカバー704の端部に風が当たることで発生する乱流を防ぐことができ、その結果、風雑音の低減の効果をさらに高めることが出来る。
図8は、本発明に係る音声処理装置のマイクユニットの構成と処理回路の構成を示す。図1と同じ作用の構成要素には同じ符号を付してある。検出スイッチ205に代えて、マイク201a,201bからの音声信号を比較しマイク孔207bのフィルム203による密閉を検出する比較検出部216を設けている。
図9は、比較検出部816の概略構成ブロック図を示す。図9を参照して,比較検出部816の検出動作を説明する。図3(b)に示すように、フィルム203がマイク孔207bを密閉する状態では、マイク201bで収音される音声信号は、フィルム203の1次共振周波数を境に高周波成分が大きく減衰される。一方、フィルム203がマイク孔207bを密閉しない状態では、図3(a)に示すように、マイク201a,201bの被写体音に対する周波数特性は同じである。そこで、マイク201a,201bの出力音声信号の高周波成分を比較することで、マイク孔207bがフィルム203により密閉されているか否かを検出できる。
比較検出部816では、マイク201a,201bの出力音声信号がそれぞれHPF(高域通過フィルタ)831a,831bに入力する。HPF831a,831bのカットオフ周波数は、フィルム203の1次共振周波数よりも高い値に設定される。音圧レベル算出部832a,832bがそれぞれ、HPF831a,831bの出力信号の、一定時間の平均音圧レベルを算出する。音圧レベル比較部833が、音圧レベル算出部832a,832bで算出された平均音圧レベルを比較する。音圧レベル比較部833は、2つの平均音圧レベルの比が音圧レベル閾値を越えているか否かを判断する。平均音圧レベルを求める一定時間は、マイク201a,201b間の距離によって二つの入力音声信号に時間遅れが生じることと、マイク201a,201bの感度差に起因する誤検出を防ぐことを考慮して決定される。マイク201a,201b間の間隔により生じる最大の時間遅れは、マイク間距離をL、音速をVpとするとL/Vpで求められる。よって、時間遅れが生じることによる誤検出を防ぐには、平均音圧レベルを求める一定時間を、L/Vpより大きく設定すればよい。
マイク201a,201bからの音声信号の高周波帯域の平均音圧レベルをそれぞれLpa,Lpbとし、音圧レベル閾値をLkとする。Lkは1よりも小さい値が設定されている。カバー204が装着されていないときには、マイク201a,201bの被写体音の周波数特性は同じになるので、Lpb/Lpaはほぼ1となる。このとき、Lpb/LpaがLk以上となり、音圧レベル比較部833は、マイク孔207bの非密閉を示す判定結果を選択部212a,212bに供給する。選択部212a,212bは、音圧レベル比較部833の判定結果に従い、先の実施例で説明したのと同様に動作する。
他方、カバー204が装着されているときには、高周波帯域においてマイク201bの周波数特性はマイク201aのそれに対して大きく下がるので、Lpb/Lpaは1よりもかなり小さい値となる。このとき、Lpb/LpaがLk未満となり、音圧レベル比較部833は、マイク孔207bのフィルム203による密閉を示す判定結果を選択部212a,212bに供給する。選択部212a,212bは、音圧レベル比較部833の判定結果に従い、先の実施例で説明したのと同様に動作する。
この実施例では、マイク201a,201bの出力音声信号の高周波成分の音圧レベルを比較することで、マイク孔207bのフィルム203による密閉の有無を検出する。この結果、カバー204の装着を検出する検出スイッチ205が不要になる。マイク孔207bがフィルム203により密閉されていないときはステレオ録音が行われ、マイク孔207が密閉されているときには風雑音低減モノラル録音が行われる。
マイク201a,201bの出力音声信号の高周波成分レベルの比較だけでは、被写体音に高周波成分が含まれていないときに、誤判定してしまう。このような問題は、比較検出部816の検出結果を撮影者に知らせて、選択部212a,212bでの処理を撮影者の決定に委ねることで、解決できる。図10は、そのように変更した構成の概略構成ブロック図を示す。図1に示す要素と同じ作用の要素には、同じ符号を付してある。
比較検出部816に対応する比較検出部1016が、比較結果を検出結果報知部1017に供給し、検出結果報知部1017が、その検出結果を撮影者に報知する。検出結果報知部1017は、例えば、液晶ディスプレイ117に比較検出部1016の検出結果を表示する手段、又は、スピーカから所定の音声で撮影者に報知する手段である。撮影者は、カバー204の装着を確認した上でステレオ録音か風雑音低減モノラル録音かを選択し、選択指示部1015により、選択部212a,212bにその選択を指示する。
被写体音に高周波成分が含まれていない場合でも、撮影者の判断により、比較検出部216における誤検出を防ぎ、撮影の意図に従った録音を行える。
カバー204及びフィルム203の構成に代えて、図5(b)に示すフィルム03のみの構成も、採用可能である。
上述した音声処理装置の機能の一部を撮像装置に組み込み、残る機能をコンピュータに代表される外部演算処理装置に組み込んでも良い。図11は、図1に示す実施例の一部をデジタル一眼レフカメラ1102に組み込み、コンピュータに代表される外部演算処理装置1104に残りの機能と音声記録機能を組み込んだシステムの構成図を示す。デジタル一眼レフカメラ1102は、通信ケーブル1106により外部演算処理装置1104と接続する。
図12は、図1に示す実施例の、デジタル一眼レフカメラ1102に組み込まれる部分を示し、図13は、外部演算処理装置1104に組み込まれる部分を示す。図1に示す実施例と同じ作用の構成要素には同じ符号を付してある。デジタル一眼レフカメラ1102は、マイク201a,201bの出力音声信号をそれぞれRch信号及びLch信号として、検出スイッチ205の検出出力を検出結果情報として外部演算処理装置1104に供給する。
外部演算処理装置1104は、図13に示すように、合成部211、HPF213、LPF214及び選択部212a,212bからなる。選択部212aは、デジタル一眼レフカメラ1102からの検出結果情報に従い、カメラ1102からのRch信号又は合成部211の合成音声信号を選択する。選択部212bは、デジタル一眼レフカメラ1102からの検出結果情報に従い、カメラ1102からのLch信号又は合成部211の合成音声信号を選択する。外部演算処理装置1104は、選択部212a,212bの出力音声信号を図示しない記録媒体に記録する。第1実施例で説明したように、検出結果情報に従い、ステレオ録音又は風雑音低減モノラル録音が行われる。
カメラ1102は、マイク201a,201bの出力音声信号と検出結果情報を図示しない記録媒体に記録し、必要時にこれら音声信号と検出結果情報を再生して外部演算処理装置1104に供給しても良い。
この実施例では、カメラ1102が、HPF213、LPF214及び合成部211からなる風雑音低減処理機能を予め装備していない場合でも、風雑音を低減した音声を得ることができる。これは特に、検出スイッチ205を不要とする図5又は図8に示す音声処理装置の構成を採用する場合に有益である。図5に示す選択指示部515に相当する手段、及び図8に示す比較検出部816に相当する手段は、カメラ1102に配置してもよいが、外部演算処理装置1104に配置するのが好ましい。
図14は、図8に示す構成を、デジタルカメラ1102と外部演算処理装置1104に分割配置する構成の構成例を示す。デジタルカメラ1102には、図14(a)に示すように、マイク201a,201bとフィルム203付きのカバー204のみを配置する。外部演算処理装置1104には、図14(b)に示すように、比較検出部816、合成部211、HPF213、LPF214及び選択部212a,212bを配置する。外部演算処理装置1104での動作は、図8に示す構成と同じなので、詳細な動作説明は省略する。
図14に示す構成例でも、カメラ1102は、マイク201a,201bの出力音声信号を図示しない記録媒体に記録し、必要時にこれら音声信号を再生して外部演算処理装置1104に供給しても良い。
通信ケーブル1106の代わりに、USBメモリ等の着脱自在な記録媒体を介して、カメラ1102から外部演算処理装置1104に必要なデータを転送しても良い。図15は、そのシステム構成例を示す。カメラ1102で撮影画像及び音声の記録に使用されるメモリカード1108を取り外す。そして、外部演算処理装置1104に接続したカードリーダ1110に装着し、外部演算処理装置1104にメモリカード1108のデータを読み込ませ、処理させる。

Claims (9)

  1. 第1の集音手段と、
    第2の集音手段と、
    前記第1の集音手段に対する風の影響を物理的に低減する低減手段の装着を検出する検出手段と、
    前記第1の集音手段により得られた音声信号と、前記第2の集音手段により得られた音声信号とを記録する記録手段と、
    前記第1の集音手段により得られた音声信号における、前記低減手段の1次共振周波数より低く設定された所定の周波数よりも低い周波数の信号と、前記第2の集音手段により得られた音声信号における、前記所定の周波数よりも高い周波数の信号とを合成し、合成信号を出力する処理手段と、
    前記検出手段により前記低減手段の装着が検出されたことに応じて、前記処理手段から出力された前記合成信号を前記記録手段により記録させる手段
    とを有する音声処理装置。
  2. 前記記録手段は、前記検出手段により前記低減手段の装着が検出されていない場合、前記第1の集音手段により得られた音声信号と、前記第2の集音手段により得られた音声信号とを記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  3. 前記検出手段は、前記第1の集音手段により得られた音声信号における前記1次共振周波数よりも高い周波数と、前記第2の集音手段により得られた音声信号における前記1次共振周波数よりも高い周波数とを比較した結果に基づいて、前記低減手段の装着を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の音声処理装置。
  4. 前記検出手段は、前記低減手段の装着を検出するスイッチであることを特徴とする請求項1または2に記載の音声処理装置。
  5. 前記低減手段は、弾性体であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の音声処理装置。
  6. 前記1次共振周波数が500Hz以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の音声処理装置。
  7. 前記低減手段は、樹脂製フィルムであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の音声処理装置。
  8. 前記所定の周波数は、前記低減手段の1次共振周波数よりも低く、風による雑音の周波数よりも高い周波数であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の音声処理装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の音声処理装置を有することを特徴とする撮像装置。
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