<実施の形態>
<概要>
まず、本発明の実施の形態にかかる携帯電話機の概要を説明する。
本発明の携帯電話機は、複数の報知方法を用いて、メールの受信をユーザに対して報知することができる。報知方法には、効果音や楽曲などの音声データを鳴動させる方法や、バイブレータによって携帯電話機を振動させる方法や、発光部によって光を発光させる方
法がある。
携帯電話機は、メールを受信すると、受信メールに所定のキーワードが含まれているか否かに基づいて、受信メールが、ユーザにとって重要な重要メールであるか、重要ではない通常メールであるかを判断する。判断結果に応じて、メールの受信をユーザに報知する報知方法を決定し、決定した報知方法による報知を実行する。通常メール受信時とは異なる報知方法で、重要メール受信時の報知を行うので、ユーザは、重要メール受信時に、ユーザが早期に確認することが望ましい重要メールを受信したことを知覚することができる。
しかし、重要メール受信時における報知を実行したにもかかわらず、ユーザが報知に気付かない等の事情のために、重要メールが早期に確認されないことがある。
この場合、携帯電話機は、ユーザが早期にメールの受信を知覚することができる報知方法を選出するために、どの報知方法がユーザによるメールの早期確認に最も効果的かを試験する報知試験を行う。
報知試験を行って、試験の結果に基づいて報知方法を選出すると、選出した報知方法を、重要メール受信時の報知方法に設定し、以後、重要メールを受信するごとに、選出し設定した報知方法を用いて報知を行う。報知方法を設定した後も、設定した報知方法がユーザにとってメールの早期確認に効果的な報知方法でなくなると、再び、報知試験を開始する。
これにより、携帯電話機は、ユーザに対して効果的な報知方法が変化した場合でも、その変化に応じた報知方法を、新たに選出することができる。
以下、本発明にかかる携帯電話機について、図面を用いて説明する。
<構成>
図1は、本発明の実施の形態にかかる携帯電話機の機能ブロック図である。
同図に示すように、携帯電話機1000は、アンテナ101と、送受信部102と、記憶部103と、操作部104と、ディスプレイ105と、振動制御部106と、LED(Light Emitting Diode) 発光部107と、スピーカ108と、制御部110とを備え、制御部110は、報知制御部111と、計時部112とを含む。
アンテナ101は、通信電波の送受信を行う。
送受信部102は、無線信号を送受信する無線回路であり、制御部110から出力される通信データを変調し、アンテナ101を介して送信する。また、アンテナ101を介して受信した通信データを復調し、制御部110へ出力する。ここで、通信データとは、通話のための音声データや、メールの送受信にかかる制御信号などのことをいう。
記憶部103は、データの書き換えが可能な不揮発性のメモリであり、後述する電話帳400や共通キーワード表500を記憶している。また、報知方法にかかるユーザ設定や、報知試験に関連したデータや、各種フラグなどを記憶しており、詳細は後述する。
操作部104は、通話開始キーや通話終了キー、テンキー等であり、ユーザの操作を受け付ける。
ディスプレイ105は、液晶パネル等であり、制御部110から出力された信号を受け付けて、メール本文、文字、画像、現在時刻などの表示を行う。
振動制御部106は、図示しないバイブレータの動作を制御する制御回路であり、バイブレータの振動時間や振動間隔や振動強度などを制御して携帯電話機1000を振動させる。
LED発光部107は、電圧を加えることで発光する半導体素子(LED)であり、複数色の光を発光する。
スピーカ108は、制御部110による制御に従って、メール受信時の報知音の鳴動を実行する。
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RA M(Random Access Memory)等を備え、ROMに格納されているプログラムに従って、メール受信時の処理を制御する。メール受信時の処理とは、送受信部を介して通信データを受信する処理や、受信したメールの重要度を判断する処理や、メール受信時の報知方法を決定する処理などである。
制御部110に含まれる報知制御部111は、振動制御部106と、LED発光部107
と、スピーカ108の動作を制御する。
また、計時部112は、時間を計時する計時機能を有し、計時した時間を保持する。
<データ>
<ユーザ設定に関連したデータ>
次に、ユーザ設定に関連したデータについて説明する。
ユーザ設定に関連したデータとは、報知試験モードフラグ210とユーザ設定表220である。これらのデータは、記憶部103に記憶されており、メールの受信を報知する報知方法を決定する際に、制御部110によって用いられる。以下、図面を用いて説明する。
図2(a)は、報知試験モードフラグ210を示す図である。
報知試験モードフラグ210は、携帯電話機1000が報知試験を実行しているか否かを判別するためのフラグである。報知試験モードフラグ210が「ON」を示している場合は、携帯電話機1000が報知試験の実行期間中であることを表す報知試験モードであることを示し、「OFF」であれば報知試験の実行期間中ではないことを表す通常モードであることを示す。
図2(b)は、ユーザ設定表220を示す図である。
ユーザ設定表220は、メール受信時に用いる報知方法の設定を記憶しており、同図に示すように、メール種別221と、着信レベル222と、振動パターン223と、LEDパ
ターン224とを含む。
メール種別221は、受信したメールの種別を示す。メールの種別には、重要メールと通常メールとがある。重要メールとは、制御部110によって、携帯電話機1000が受信したメールは重要であると判断されたメールのことであり、通常メールとは、受信した
メールは重要ではないと判断されたメールのことである。
着信レベル222は、メールの種別ごとに、メール受信時に鳴動させる報知音の音量レベルを示している。同図に示す例では、音量レベルは「0」から「5」の6段階に設定可能である。例えば、音量レベル「5」のときには、報知制御部111は、スピーカ108を制御して、スピーカ108が出力可能な最も大きな音量で報知音を鳴動させ、音量レベル「0」のときには、報知音を鳴動させないようにする。
振動パターン223は、メールの種別ごとに、メール受信時におけるバイブレータの振動方法を識別する識別番号を示している。図示していないが、バイブレータの振動方法の識別番号は、予めバイブレータの振動時間と振動間隔と振動強度とからなる組と対応づけられている。
例えば、報知制御部111は、振動方法の識別番号「0」のときには、バイブレータによる振動を行わないよう振動制御部106を制御する。また、報知制御部111は、振動時間と振動間隔とを組み合わせた振動パターンを5通り設定しておき、さらに、振動パターン各々に対して2通りの振動強度を設定して、合計10通りの振動方法各々に「1」から「10」までの識別番号を与えておくことによって、10通りの方法でバイブレータの振動を実行させることができる。
LEDパターン224は、メールの種別ごとに、メール受信時にLED発光部107が実行する発光の発光方法を識別する識別番号を示している。図示していないが、LEDの発光方法
の識別番号は、予めLEDのカラーパターンと、点滅パターンと、発光強度とからなる組と
対応づけられている。
例えば、報知制御部111は、発光方法の識別番号「0」のときには、LED発光部10
7を制御してLEDの発光をさせないようにする。また、報知制御部111は、カラーパタ
ーンを7通り、点滅パターンを4通り設定しておき、さらに、カラーパターンと点滅パターンとの組み合わせ各々に対して2通りの発光強度を設定して、合計56通りの発光方法各々に「1」から「56」までの識別番号を与えておくことによって、56通りの方法でLED発光部107に発光させることができる。
<報知試験に関連したデータ>
次に、報知試験に関連したデータについて説明する。
報知試験に関連したデータとは、報知パターン表310と、報知結果表320と、読み出しフラグ330である。これらのデータは、記憶部103に記憶されており、携帯電話機1000が報知試験を実行する際に、制御部110によって用いられる。以下、図面を用いて説明する。
図3(a)は、報知パターン表310を示す図である。
報知パターン表310は、携帯電話機1000が報知試験を行うときの、各報知方法の設定を記憶しており、同図に示すように、報知方法ID311と、着信レベル312と、振動パターン313と、LEDパターン314とを含む。
報知方法ID311は、報知試験を行うときの報知方法各々を識別するための識別子である。同図では、識別子を「A」「B」「C」・・・で示している。
着信レベル312は、メール受信時に鳴動させる報知音の音量レベルを示し、振動パタ
ーン313は、メール受信時におけるバイブレータの振動方法を識別する識別番号を示し、LEDパターン314は、メール受信時にLED発光部107が実行するLEDの発光方法の識
別番号を示す。なお、各パラメータの詳細は、着信レベル312については図2(b)の着信レベル222と、振動パターン313については振動パターン223と、LEDパター
ン314についてはLEDパターン224と同一であるため、説明を省略する。
次に、図3(b)に示す報知結果表320について説明する。
報知結果表320は、携帯電話機1000が報知試験モードである場合に、各報知試験を実行した結果である報知結果を各々記憶しており、同図に示すように、番号321と、報知方法322と、応答時間323と、応答有無324とを含む。
番号321は、各報知結果を識別するための識別番号である。
報知方法322は、報知試験を行う際に実行する報知方法の識別子を示す。報知方法322に含まれる識別子は、図3(a)に示す報知パターン表310の、報知方法ID311に含まれる識別子と対応している。図3(b)の例で説明すると、番号321の「1」と対応づけられている報知方法322の「A」は、図3(a)に示す報知パターン表310の、報知方法ID311が「A」の報知方法によってメール受信時の報知が実行されたことを示す。
応答時間323は、メール受信にかかる報知を実行してからユーザがメールを確認する操作を行うまでの時間である応答時間を記憶している。この応答時間は、計時部112によって計時される。報知を実行してから、予め記憶部103に記憶させておいた所定時間を過ぎてもユーザがメールを確認する操作を行わなかった場合は、応答がなかったことを示す所定の数値が制御部110によって応答時間323に記憶される。
例えば、記憶部103に、所定時間を4分間と記憶させておく。制御部110は、メールを受信してから所定時間である4分間を過ぎてもユーザがメールを確認する操作を行わなかった場合に、応答がなかったことを示す所定の数値として4分15秒などの値を記憶させる。
図3(b)の例で説明すると、番号321の「7」にかかる報知試験は、報知方法「C」によって報知を実行し、報知の実行から7秒後に、ユーザがメールの確認操作を行ったことを示している。
応答有無324は、計時部112 が計時を開始してから所定時間内にユーザがメール
を確認する操作を行ったか否かを示す。応答有無324が「YESステップ」の場合は、所定時間内にユーザがメールを確認する操作を行ったことを示し、「NO」の場合は、操作を行わなかったことを示す。
なお、同図の例は、番号321の「8」にかかる報知試験までが実行されている場合における、報知結果表320の例であり、番号321の「9」にかかる報知試験は、まだ実行されていない。そのため、番号321の「9」に対応する応答時間323と応答有無324には、報知試験の実行結果を示す値は記憶されていない。
次に、図3(c)に示す読み出しフラグ330について説明する。
読み出しフラグ330は、携帯電話機1000が報知試験モードである場合に、各報知試験のうちいずれを実行するかを示す。読み出しフラグ330に記憶されている値は、図
3(b)に示す報知結果表320の番号321に含まれる各識別番号に対応している。
図3(b)および(c)の例で説明すると、読み出しフラグ330には「9」が記憶されている。制御部110は、報知試験を行う際に、読み出しフラグ330を参照して、報知結果表320の番号321の「9」にかかる報知試験を実行する。
<メールの重要度の判断に関連したデータ>
次に、メールの重要度の判断に関連したデータについて説明する。
メールの重要度の判断に関連したデータとは、電話帳400と、共通キーワード表500である。これらのデータは、記憶部103に記憶されており、携帯電話機1000がメールを受信して、制御部110が受信メールの重要度を判断する処理を行う際に、制御部110によって用いられる。受信したメールの重要度を判断する処理は、具体的には、以下に示す図4のキーワード45および図5に示す共通キーワード52に記憶されているキーワードと、図4に示す点数46および図5に示す設定点数53に記憶されている点数とを用いて行われるが、この処理については後述する。以下、電話帳400および共通キーワード表500について、図面を用いて説明する。
図4 は、電話帳400を示す図である。
同図に示すように、電話帳400は、登録番号41と、名前42と、電話番号43と、メールアドレス44と、キーワード45と、点数46とを含む。
登録番号41は、電話帳に登録されている通信相手各々を識別するための識別子である。
名前42は、通信相手の名前を記憶している。
電話番号43は、通信相手の電話番号を記憶している。
メールアドレス44は、通信相手のメールアドレスを記憶している。
キーワード45は、通信相手ごとに、1以上のキーワードを記憶している。
点数46は、キーワードごとに設定された点数を記憶している。
次に、図5に示す共通キーワード表500について説明する。
同図に示すように、共通キーワード表500は、キーワード登録番号51と、共通キーワード52と、設定点数53とを含む。
キーワード登録番号51は、共通キーワード表500によって記憶されている各キーワードを識別する識別子である。
共通キーワード52は、キーワードを記憶している。
設定点数53は、キーワードごとに設定された点数を記憶している。
<動作>
次に、携帯電話機1000の動作について説明する。
上述したように、携帯電話機1000は、キーワードを用いて受信したメールの重要度を判断し、判断結果に応じてメール受信時の報知方法を決定する。以下、報知方法を決定する処理について、携帯電話機1000が報知試験モードであるか否かと、に分けて、それぞれ図面を用いて説明する。
図6は、メールを受信した時に、制御部110がメール受信時の報知方法を決定して報知を行う処理を示すフローチャートである。
図6に示すように、制御部110は、携帯電話機1000がメールを受信すると(ステップS601)、受信したメールの重要度を判断し、判断結果に応じて、受信したメールの重要度を示す重要メールフラグを、重要であることを示す「オン」または重要でないことを示す「オフ」にする(ステップS602)。なお、重要メールフラグは、記憶部103に記憶されている。また、ステップS602の、受信したメールの重要度を判断する重要度判断処理については、後述する<メール重要度判断処理>で詳しく説明する。
重要メールフラグを参照して、重要メールフラグが「オフ」のとき、すなわちステップS602において、受信したメールは重要ではないと判断したときは(ステップS603: NO)、記憶部103が記憶しているユーザ設定表220を参照し、通常メールと対
応づけて設定されている報知方法に従って、メール受信時の報知を実行する。
重要メールフラグが「オン」のとき、すなわちステップS602において、受信したメールは重要であると判断したときは(ステップS603:YES) 、報知試験モードフ
ラグ210を参照して、携帯電話機1000が報知試験モードであるか否かを判断する(ステップS605)。携帯電話機1000が報知試験モードであるときの処理については(ステップS605:YES)、後述する<報知試験モードの場合の処理> で詳しく説
明し、ここでは、携帯電話機1000が報知試験モードではないときの処理について説明する。
ステップS605において、制御部110は、携帯電話機1000が報知試験モードではないと判断したときは(ステップS605:NO)、ユーザ設定表220を参照し、重要メールと対応づけて設定されている報知方法に従って、メール受信時の報知を実行する。
報知を実行するとともに計時部112によって計時を開始し、計時部112が所定時間を計時するまでの間に、ユーザが操作部104を介して当該報知にかかるメールを確認する操作を行ったか否かを判断し(ステップS607)、所定時間内にユーザが確認操作を行った場合は(ステップS607:YES)、処理を終了する。
計時部112が所定時間を計時してもユーザが当該報知にかかるメールを確認する操作を行わなかった場合は(ステップS607:NO)、制御部110は、報知試験モードフラグ210を「ON」にして携帯電話機1000を報知試験モードに移行させ(ステップS608)、その後、処理を終了する。
<報知試験モード移行処理>
ここで、ステップS608の、携帯電話機1000を報知試験モードに移行させる処理について詳しく説明すると、制御部110は、報知試験モードフラグ210を「ON」にし、読み出しフラグ330を初期化する。読み出しフラグ330の初期化を行うとともに、重要メールを受信するごとに実行する報知方法の順番を決定する。報知方法の順番を決定すると、決定した順に、報知結果表320の報知方法322に番号321と対応づけて
順に記憶させる。
図3を用いて説明すると、例えば、制御部110は、報知パターン表310の報知方法ID311に記憶されている報知方法のうち、報知方法IDが「A」「B」「C」「D」の4つの報知方法にかかる報知を、重要メールを受信するごとに順に実行し、4つの報知方法各々による報知をそれぞれ4回ずつ、計16回の報知を実行すると決定する。報知方法の実行順と回数とを決定すると、決定した順番に従って、報知方法322に、番号321と対応づけて、順に、報知方法IDを記憶させる。
図3(b)の例で具体的に説明すると、番号321の「1」と対応づけて報知方法ID「A」を報知方法322に記憶させ、続いて、番号321の「2」と対応づけて報知方法ID「B」を報知方法322に記憶させる。以下、番号321の「16」と報知方法ID「D」とを対応づけて記憶させるまで、順に報知方法IDを番号321と対応づけて報知方法322に記憶させる。
<報知試験モードの場合の処理>
ステップS605では、重要メールを受信した携帯電話機1000が報知試験モードであるか否かを判断しているが、報知試験モードであると判断した場合(ステップS605:YES) の処理について、図面を用いて説明する。
図7は、携帯電話機1000が報知試験モードのときに、制御部110が重要メール受信時の報知方法を決定して報知を行う処理を示すフローチャートである。
同図に示すように、制御部110は、図3の報知結果表320と読み出しフラグ330とを参照し、報知結果表320の番号321に含まれる識別番号のうち、読み出しフラグ330に示されている値と同一の識別番号を有するレコードを検出し、当該同一の識別番号と対応づけられて記憶している報知方法を報知方法322から読み出す(ステップS706)。
読み出した報知方法による報知を、報知制御部111による制御のもとで実行する(ステップS707)。報知を実行すると、計時部112に、計時を開始させる。なお、後述する<報知結果表更新処理> で詳しく説明するが、計時部112が計時する時間は、報
知を実行してから操作部104を介して当該報知にかかるメールを確認する操作を受け付けるまでの時間が所定時間内であるか否かを判断するために用いられる。
報知の実行後、制御部110は、読み出しフラグ330に示される値が所定値と等しいか否かを判断する(ステップS708)。ここで、所定値には、報知試験を実行する回数と同一の値が設定される。例えば、報知試験を実行する回数が16回のときは、所定値は「16」である。
読み出しフラグ330に示される値が所定値と等しくないと判断すると(ステップS708:NO)、報知試験はまだ終了していないので、読み出しフラグ330を更新する(ステップS709)。具体的には、読み出しフラグ330に示される値に1を加算した値を、新たに読み出しフラグ330に記憶させる。
読み出しフラグ330を更新すると、報知試験の結果である報知結果に応じて、報知結果表320を更新する(ステップS710)。報知結果表320を更新する処理については、後述する<報知結果表更新処理> で詳しく説明する。報知結果表320を更新する
と、処理を終了する。
一方、ステップS708において、読み出しフラグ330に示される値が所定値と等しいと判断すると(ステップS708:YES)、すべての報知試験にかかる報知を実行したことになるので、報知試験モードフラグ210を「OFF」にして携帯電話機1000を通常モードに移行させる。
通常モードに移行させると、報知試験の結果である報知結果に応じて、報知結果表3
20を更新する(ステップS712)。なお、ステップS712における制御部110の処理は、ステップS710の処理と概ね同一であるため、後述する<報知結果表更新処理>で同様に詳しく説明する。
報知結果表320を更新すると、制御部110は、報知試験にかかるすべての報知結果に基づいて、ユーザの応答率が最も高い報知方法を選出し、選出した報知方法を、図2
(b)に示すユーザ設定表220の、重要メールを受信した際における報知方法として記憶部103に記憶させる(ステップS713)。なお、ステップS713における制御部110の処理についても、後述する<報知方法設定処理> で詳しく説明する。
<メール重要度判断処理>
次に、図6に示すステップS602の、メールの重要度を判断する重要度判断処理について、図面を用いて詳しく説明する。
はじめに、重要度判断処理の概要を説明すると、制御部110は、受信したメールに、電話帳400および共通キーワード表500から読み出した各キーワードが含まれていると、各キーワードと対応づけられている点数を変数SCOREに加算する。キーワードがメー
ルに含まれるごとに、点数を加算する処理を繰り返し、加算処理の完了後、変数SCOREが
所定点数を超えていると、受信したメールは重要であると判断する。以下、詳しく説明する。
図8は、制御部110が行う重要度判断処理を示すフローチャートである。
制御部110は、まず、変数SCOREを初期化する(ステップS801)。変数SCOREとは、点数の合計を格納するための変数であり、記憶部103に記憶されている。ここでは、変数SCOREを「0」に初期化している。
変数SCOREの初期化を行うと、記憶部103に記憶されている共通キーワード表500
から共通キーワード52と設定点数53を読み出してRAMに格納する(ステップS802
)。
共通キーワード表500からの読み出しを終えると、受信したメールのメールアドレスと、電話帳400のメールアドレス44とを参照し、電話帳400に登録されているメールアドレスか否かを判断する(ステップS803)。
登録されているメールアドレスのときは(ステップS803:YES)、メールアドレスと対応づけられているキーワードと点数とを、それぞれキーワード45と点数46とから読み出してRAMに格納する(ステップS804)。
ステップS803において、否定的な判断をした場合、すなわち登録されているメールアドレスではないと判断した場合は(ステップS803:NO)、電話帳400からキーワードと点数の読み出しを行わない。
キーワードと点数の読み出しを終えると、RAMに格納した各キーワードを順に読み出し
てメール本文と比較し、キーワードがメール本文に含まれているか判定する。含まれていると判定すれば、その都度、変数SCOREに、キーワードと対応づけられている点数を加算
していく(ステップS805)。キーワードとメール本文との比較を、RAMに格納してい
るすべてのキーワードとの比較を終えるまで実行する(ステップS806:NO、ステップS805)。
RAMに格納しているすべてのキーワードとメール本文との比較を終え、キーワードと対
応づけられている点数を変数S C O R Eへ加算する加算処理を終えると(ステップS80
6:YES)、変数SCOREが所定点数よりも大きいか否かを判断する(ステップS807
)。所定点数とは、例えば5点である。
所定点数よりも大きいと判断すると(ステップS807:YES)、記憶部103に記憶されている重要メールフラグを「オン」にし(ステップS808)、変数SCOREが所定
点数よりも小さいと判断すると(ステップS807:NO)、重要メールフラグを「オフ」にする(ステップS809)。
このようにして、制御部110は、メールを受信したときに、受信したメールの重要度を判断し、判断結果に応じて重要メールフラグを「オン」または「オフ」にする。
<報知結果表更新処理>
次に、図7のステップS710およびステップS712において制御部110が実行する処理について、図面を用いて詳しく説明する。
図9は、制御部110が、報知結果に応じて報知結果表320を更新する処理を示すフローチャートである。
制御部110は、報知制御部111による制御のもとで報知試験にかかる報知を実行し、報知の実行とともに計時部112によって計時を開始させる(ステップS901)。計時部112が行う計時は、制御部110が操作部104を介してユーザによる当該報知試験にかかる重要メールの確認操作を受け付けるか、または、計時開始から所定時間が経過するまで行われる。計時開始から所定時間内に制御部110が重要メールの確認操作を受け付けると、計時部112は、計時を終了し、制御部110が確認操作を受け付けた時点で計時している時間を保持する。
制御部110は、計時部112が計時を行っている期間内において、当該報知試験にかかる重要メールの確認操作を操作部104が受け付けることなく、新たに携帯電話機1000が重要メールを受信したか否かを判断する(ステップS902)。すなわち、ステップS901の計時を開始した後に、ユーザによる確認操作を受け付けることなく新たにメールを受信すると、その新たに受信したメールの重要度を判断する。
新たに重要メールを受信したと判断すると(ステップS902:YES)、制御部110は、当該報知試験にかかる重要メールが、計時開始から所定時間内にユーザによって読み出されなかったと判断して、報知結果表320の、当該報知試験と対応づけられている応答時間323に、応答がなかったことを示す所定の数値を記憶させ、同様に当該報知試験と対応づけられている応答有無324に「NO」を記憶させる(ステップS905)。具体的に説明すると、読み出しフラグ330に基づいて、当該報知試験と対応づけられている応答時間323を特定し、特定した応答時間323に、所定の数値を記憶させ、同様に当該報知試験と対応づけられている応答有無324に「NO」を記憶させる。
ステップS902において、計時部112が計時を行っている期間内に、新たに重要メ
ールを受信しなかったと判断した場合は(ステップS902:NO)、報知開始から所定時間内に重要メールの確認操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS903)。
重要メールの確認操作を受け付けなかった場合は(ステップS903:NO)、報知結果表320の、当該報知試験と対応づけられている応答時間323に、応答がなかったことを示す所定の数値を記憶させ、同様に当該報知試験と対応づけられている応答有無324に「NO」を記憶させる(ステップS905)。
ステップS903において、重要メールの確認操作を受け付けたと判断した場合は(ステップS903:YES)、計時部112が計時を行って保持している時間を、当該報知試験と対応づけられている応答時間323に記憶させ、同様に当該報知試験と対応づけられている応答有無324に「YES」を記憶させる(ステップS904)。
このようにして、制御部110は、報知結果に応じて報知結果表320を更新する処理を行う。
<報知方法設定処理>
次に、図7のステップS713において制御部110が実行する処理について、図面を用いて説明する。
図10は、制御部110が、報知試験にかかるすべての報知結果に基づいて、報知方法を選出し、重要メール受信時の報知方法として設定する処理を示すフローチャートである。
制御部110は、報知結果表320に記憶されている各報知方法の応答有無324に基づいて、報知の実行開始から所定時間内にユーザによってメールが確認された確率を報知方法ごとに算出し、ユーザによるメール確認率の最も高い報知方法を選出する(ステップS1001)。選出を完了すると、選出した報知方法が複数存在するか否かを判断する(ステップS1002)。
複数存在すると判断した場合は(ステップS1002:YES)、選出された報知方法ごとに、各報知方法と対応づけられている応答時間323の平均値を算出し(ステップS1003)、平均値の最も小さい報知方法を選出する。選出した報知方法を、ユーザ設定表220の重要メール受信時における報知方法に設定する(ステップS1004)。
ステップS1002において、複数存在しないと判断した場合は(ステップS1002:NO)、ユーザによるメール確認率の最も高い報知方法を、ユーザ設定表220の重要メール受信時における報知方法に設定する(ステップS1005)。
<補足>
以上のように本発明にかかる携帯電話機について実施の形態に基づいて説明したが、以下のように変形することもでき、本発明は上述の実施の形態で示した携帯電話機に限られないことは勿論である。
(1)図8に示す重要度判断処理では、制御部110は、キーワードと点数とを電話帳400および共通キーワード表500から読み込んで、メール本文に所定のキーワードが含まれるごとに点数を加算し、加算した点数の合計が所定点以上のときに、携帯電話機1000が受信したメールを重要メールと判断することとしているが、必ずしもキーワードが含まれるごとに点数の加算を行う構成とする必要はなく、所定のキーワードがメール本文に含まれているか否かで、受信したメールの重要度を判断することとしてもよい。
(2)図8に示す重要度判断処理では、受信したメールのメールアドレスが電話帳400に含まれているときに、メールアドレスに対応づけられているキーワードを電話帳400から読み出すこととしているが、この処理は必ずしも必要ではなく、共通キーワード表500の共通キーワード52のみを用いてメールの重要度を判断することとしてもよい。
(3)図8に示す重要度判断処理では、制御部110は、すべてのキーワードとメール本文とを比較し、加算した点数の合計が所定点以上のときに、携帯電話機1000が受信したメールを重要メールと判断することとしているが、すべてのキーワードとメール本文とを比較する必要はなく、点数の合計が所定点以上となったときに、重要メールフラグをオンにすることとしてもよい。
(4)上述の実施の形態では、メールの重要度の判断に用いられるキーワードを予め記憶部103に記憶させておくこととしているが、このキーワードは、他の機器等から携帯電話機1000に対して登録するよう要求することが可能であることとしてもよい。キーワードの登録要求を受け付けると、受け付けたキーワードを電話帳400または共通キーワード表500に記憶させることで、制御部110は、メールの重要度を判断する際に、登録要求にかかるキーワードを用いることができる。
キーワードの登録要求を受け付ける方法を具体的に説明すると、例えば、メールのタイトルに「キーワード登録」、メール本文にキーワードを含めた形式のメールを所定形式と定めておき、その所定形式で送られたメールを受信したときに、その受信にかかるメールを、キーワードの登録要求として受け付けることができる。登録要求にかかるキーワードが複数存在する場合には、各キーワードを「、」や「@」等、所定の文字で区切ることとしてもよい。
例えば、メールタイトル「キーワード登録」、メール本文「チケット、Kスタジアム」からなるメールを受信したときに、制御部110は、受信にかかるメールをキーワードの登録要求として受け付けて、キーワード「チケット」と「Kスタジアム」を記憶部103に記憶させる。メールの送信者のメールアドレスが電話帳400に含まれるメールアドレスのときは、メールアドレス44に含まれるメールアドレスと対応づけて、登録要求にかかるキーワードを記憶させることとしてもよい。
また、受信したメールに頻出するキーワードを抽出して、抽出したキーワードを登録するかユーザに確認させることとしてもよい。
具体的な方法を説明すると、制御部110は、メールを受信するごとに、受信したメールを記憶部103に記憶させておく。記憶部103は、受信したメールの履歴を記憶し、少なくとも所定件数、例えば100件以上のメールを記憶することができるとする。
また、記憶部103は、ユーザによって入力された文字を単語等へ変換する際に用いられる辞書を予め記憶している。
制御部110は、記憶部103が記憶している辞書に基づいて、辞書に含まれている単語と、記憶しているメールの履歴とを比較し、メールに含まれている単語を抽出し、単語ごとに抽出回数を保持しておく。このとき、例えば名詞のみを抽出というように、所定の条件を付加して単語を抽出することとしてもよい。抽出を終えると、抽出した単語を抽出回数と対応づけた、単語ごとの出現頻度を記憶部103に記憶させる。
単語ごとに出現頻度を記憶させると、単語ごとに、出現頻度が所定頻度以上であるかを判断し、判断結果が肯定的である単語を選出する。単語の選出を終えると、選出した単語
をディスプレイ105に表示し、ユーザに対して、選出にかかる単語を登録するか確認させる。
なお、単語の抽出回数に基づいて、単語の抽出を行う例を示したが、これに限らず、単語が含まれているメールが読み出された確率、または、単語が含まれているメールが読み出されるまでの時間に基づいて、ユーザに対して登録するか確認させる単語の抽出を行うこともできる。
例えば、メールを受信するごとに、受信にかかるメールが読み出されたか、または、メールが読み出されるまでの時間を記憶しておくことで、制御部110は、単語を抽出するごとに、その単語が含まれているメールが読み出された確率であるメール読み出し率や、メールが読み出されるまでの時間であるメール読み出し時間を、抽出した単語と対応づけて記憶部103に記憶させることができる。なお、メールが読み出されるまでの時間とは、報知を実行してからユーザが操作部104を介してメールを確認する操作を行う間での時間であり、この時間は、計時部112が計時する。
制御部110は、メール読み出し率やメール読み出し時間を記憶させると、メール読み出し率が所定率以上であるか、メール読み出し時間が所定時間以下であるかを判断することで、判断結果が肯定的である単語を、ユーザに対して登録するよう要求する単語として選出することができる。
判断結果が肯定的である単語は、ユーザがメールの受信から早期に確認したメールに含まれている単語である。すなわち、重要メールに含まれている単語である可能性が高い。したがって、携帯電話機1000は、重要メールに含まれる可能性が高い単語を、ユーザに対して登録するよう促すことができる。
(5)図8では、受信メールの重要度を判断するために、キーワードを用いることとして説明してきたが、キーワードの他に、受信したメールに関連する情報を用いて受信メールの重要度を判断することとしてもよい。
上述したように、本発明にかかる携帯電話機は、メール受信時に、受信したメールに関連する情報に基づいて、受信したメールが重要であるか否かを判断する判断手段と、前記判断結果に応じて、当該メールの受信をユーザに知覚させるために用いる知覚報知方法を決定する決定手段とを備えるが、ここで、前記受信したメールに関連する情報とは、メールに添付される添付ファイルのことであり、前記判断手段は、受信したメールに、添付ファイルが添付されているときに重要であると判断することとしてもよい。
また、前記受信したメールに関連する情報とは、メールに添付される添付ファイルの種類のことであり、前記判断手段は、受信したメールに、所定の種類の添付ファイルが添付されているときに重要であると判断することとしてもよい。
ここで、添付ファイルの種類とは、画像ファイルや動画ファイル、音声ファイル、テキストファイルなどである。前記携帯電話機は、ファイルの拡張子やファイルヘッダを参照して、ファイルの種類を判別する。例えば、画像ファイルの拡張子としては JPEG(Joint
Photographic Experts Group)、動画ファイルの拡張子としてはMPEG-4 (Moving Picture Experts Group phase 4)などがあり、これらファイルの拡張子を参照して、各ファイルの種類を判別する。
また、前記受信したメールに関連する情報とは、メールの同報者の有無であり、前記判断手段は、受信したメールが、同報者を含むメールのときに重要であると判断することと
してもよい。
また、前記受信したメールに関連する情報とは、メールの送信者名と送信時間帯のことであり、前記判断手段は、所定の送信者名が所定の送信時間帯に送信したメールを、重要と判断することとしてもよい。
ここで、送信者名は、受信したメールのメールアドレスと電話帳400とに基づいて判別することができる。また、送信時間帯は、メールヘッダを参照して取得することができる。例えば、Eメールであれば、メールヘッダの「Date」フィールドを参照して、メール
送信者のメール送信日時を取得することができる。他に、携帯電話機1000がメールを受信した時間を、送信時間帯としてもよい。
また、前記受信したメールに関連する情報とは、受信したメールを送信している送信者に関連する情報であり、前記送信者に関連する情報とは、ユーザの、前記送信者に対するメール送信頻度のことであり、前記判断手段は、前記送信者に対するメール送信頻度が所定頻度以上のときに重要であると判断することとしてもよい。
また、前記送信者に関連する情報とは、前記送信者の、ユーザに対するメール送信頻度のことであり、前記判断手段は、前記ユーザに対するメール送信頻度が所定頻度以上の時に重要であると判断することとしてもよい。
また、前記送信者に関連する情報とは、ユーザの、前記送信者が送信したメールに対する返信率のことであり、前記判断手段は、前記送信者が送信したメールに対する返信率が所定値以上のときに重要であると判断することとしてもよい。
また、前記送信者に関連する情報とは、前記送信者がメールを送信した位置であり、前記判断手段は、前記位置が所定位置であるか否かに応じて、前記判断を行うこととしてもよい。
ここで、前記送信者が、メールを送信した位置をメールによって前記携帯電話機に通知するには、例えば、送信者側の携帯電話機が、基地局やGPS(Global Positioning System)測位機能を用いて取得した位置情報をテキストファイルやHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルに含め、これらファイルを添付してメールを送信することで、受信側の携帯電話機1000は、送信者の位置を含む添付ファイルを受信することができる。
添付ファイルに含まれる位置情報を用いてメールの重要度を判断する方法としては、例えば、送信者の位置と自機の位置とが同一の時に、受信メールを重要と判断することとしてもよい。具体的に説明すると、携帯電話機1000は、メール受信時に、基地局やGPS
測位機能等を用いて自機の所在地を取得し、取得した自機の所在地と、添付ファイルに含まれている送信者の位置とが同一のときに、受信メールを重要と判断することとしてもよい。
(6)上述した実施の形態では、携帯電話機1000は、着信レベルと、振動パターンと、LED発光パターンとを組み合わせて報知を行うこととして説明してきたが、メールの
受信にかかる報知は、断続的に実行することとしてもよい。報知を断続的に実行するとは、1回限りの報知ではなく、ユーザがメールの確認を行うまで、少なくとも所定間隔をあけて繰り返し報知を実行することである。
上述した断続的な報知を実行するためには、例えば、図2(b)のユーザ設定表220に、断続的な報知であるか否かを示す情報を付加すればよい。携帯電話機1000は、報
知を行う際に、ユーザ設定表220を参照して、断続的な報知を行うよう指定されていれば、当該報知を断続的に実行する。
具体的な実行方法を説明すると、制御部110は、報知制御部111の制御のもとで報知を実行させると、計時部112に計時を開始させるとともに、所定時間内にユーザが操作部104を介してメールを確認する操作を行ったか否かを逐次判断する。計時部112に計時させている計時時間が所定時間を経過してもユーザによる確認操作を受け付けなかった場合は、再度、報知制御部111の制御のもとで報知を実行する。このとき、報知間隔を決定する。
報知の実行を行うと、制御部110は、計時部112に計時を開始させ、決定した報知間隔内にユーザがメールの確認操作を行ったか否かの判断処理を再度行う。報知間隔を過ぎても確認操作を受け付けなかった場合は、再び、報知の実行と報知間隔の決定とを行い、ユーザがメールの確認操作を行うまで、上述の処理を繰り返し実行する。なお、制御部110が決定する報知間隔は、少なくとも所定間隔以上になるように決定する。例えば、所定間隔が5分であれば、制御部110は、報知間隔を、5分を超えるように決定する。なお、報知間隔は、固定間隔とすることとしてもよい。
(7)上述した携帯電話機1000は、さらに、重要メール受信時に電池残量が所定値以下であれば、携帯電話機1000が電源ONの状態をできるだけ長く保持するために、所定の機能の実行を抑止することとしてもよい。例えば、アラーム機能の実行を抑止したり、アニメーションの表示を停止したりすることとしてもよい。
上記の構成を実現するため、携帯電話機1000は、さらに、電池の残量を検出する残量検出部を備えている。制御部110は、重要メール受信時に、残量検出部が検出している電池残量が所定値以下であるか否かを判断し、所定値以下であれば、所定の機能の実行を抑止する。このように動作することで、上記構成を実現することができる。
また、携帯電話機1000は、電源をONにしたときに、ユーザが確認していない重要メールが存在すると、未確認の重要メールが存在することをディスプレイ105に表示することとしてもよい。これにより、ユーザに対して、重要メールの確認を促すことができる。例えば、重要メールを受信しているにもかかわらず、携帯電話機1000の電池が切れて電源がOFFとなった場合であっても、携帯電話機1000は、外部電源等から電源の供
給を受けて電源をONにした時に、直ちにユーザに対してメールの確認を促すことができ、ユーザによるメールの早期確認に寄与することができる。
(8)上述した実施形態では、報知試験を行って、報知結果に基づいて重要メール受信時の報知方法を選出することとしていたが、これに限らず、報知試験を行わずとも、報知方法とその応答時間及び応答有無とを対応づけた報知結果履歴を図3(b)の報知結果表320のように記憶しておき、所定件数分の報知結果履歴に基づいて報知方法を選出することとしてもよい。
(9)上述した実施形態では、図3(a)に示す報知パターン表310は、予め記憶しておくこととしてもよいし、ユーザが設定することとしてもよいし、ネットワークを介したダウンロードや、他の機器との通信を介して受信した設定を記憶させることとしてもよい。
(10)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよい。
(11)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。