JP5721640B2 - 携帯式マーキング装置 - Google Patents

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本発明は、対象物に文字または数字その他の記号を印字するマーキング装置のうち、作業者が持ち運びすることができる携帯式マーキング装置に関する。
例えば、鉄鋼生成プロセスを経て生成された鉄鋼のそれぞれには特有の記号がマーキングされ、以後、この記号に基づいて製品管理が行われる。
鉄鋼にマーキングされる記号としては、アラビア数字、アルファベットまたはその双方の組み合わせが多用されている。
通常、鉄鋼へのマーキングは、作業者が一つ一つの鉄鋼に対して塗料、インクその他の有色液体で手書きすることにより、行われる。
各鉄鋼にマーキングされる記号は予め定められており、作業者は、鉄鋼毎に記号が記載されているリストを見ながら、一つ一つの鉄鋼に、その鉄鋼に対応する記号を有色液体で書き込む。
しかしながら、往々にして、作業者がリストを読み間違え、誤った記号を鉄鋼に書き込むことがある。あるいは、リストを正確に読んだものの、鉄鋼に記号を書き込む際に誤って他の記号を書き込むこともある。
このように作業者が手作業で一つ一つの鉄鋼に記号を書き込む従来の方式では、リストの読み間違いあるいは記号の書き間違いを根絶することはほぼ不可能である。
また、作業者の作業量を低減するため、ロボットを使用した種々のマーキング装置が提案されている。
例えば、特開平6−246476号公報(特許文献1)は、鋼板部材を載置する定盤の上方において前後左右方向及び上下方向に移動自在な印字ロボットと、印字ロボットに取り付けられたマーキング用レーザーヘッドと、レーザーヘッドからのレーザー光により熱転写されて鋼板部材の表面にマーキングされ、鋼板部材の表面に同質化される熱転写材のシートフィーダーと、からなるマーキング装置を提案している。
また、特開2005−257429号公報(特許文献2)は、ロボットハンドと、ロボットハンドに装着されたCCDカメラと、CCDカメラにより撮像された画像から欠陥部位を抽出する抽出手段と、その欠陥部位に対してマーキングを行うマーカーと、を備えるマーキング機能付き表面検査装置を提案している。
特開平6−246476号公報 特開2005−257429号公報
しかしながら、鉄鋼の保管場所においては、保管用のスペースが大きな割合を占めるため、作業者が記号の書き込み作業を行うスペースを確保することが極めて困難であることも多く、さらに、上記のようなロボットを使用したマーキング装置を設置するスペースがないことも多い。
本発明はこのような従来の方式における問題点に鑑みてなされたものであり、マーキングすべき対象物への記号の書き間違いを防止することができるとともに、書き込み作業用のスペースが限定されている場合であっても、確実に書き込み作業を行うことができる携帯式マーキング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、対象物に対して塗料を噴霧するノズルと、前記ノズルを第一の方向において移動させる第一ノズル駆動装置と、前記ノズルを前記第一の方向と直交する第二の方向において移動させる第ニノズル駆動装置と、前記第一ノズル駆動装置及び前記第ニノズル駆動装置の作動の制御、並びに、前記ノズルの噴霧のオン・オフの制御を行う制御装置と、前記ノズル、前記第一ノズル駆動装置、前記第ニノズル駆動装置及び前記制御装置を保持するハウジングと、前記ハウジングを前記対象物に対して取り外し自在に取り付けるハウジング取り付け手段とを備え、前記対象物にマーキングを施す携帯式マーキング装置において、前記対象物は、磁性を有する金属であり、前記ハウジング取り付け手段は、前記ハウジングを前記対象物に取り付ける少なくとも一つの永久磁石と、前記永久磁石を前記ハウジングに対して近接離反させる磁石移動手段とからなり、前記磁石移動手段は、前記永久磁石を前記対象物に近づく方向及び前記対象物から離れる方向に移動させる移動機構と、前記移動機構を駆動する駆動モーターと、前記駆動モーターをオン・オフするスイッチとからなる、ことを特徴とする。
請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の携帯式マーキング装置において、前記永久磁石は、非磁性材料からなるカバーで覆われていることを特徴とする。
請求項3にかかる発明は、請求項1又は2に記載の携帯式マーキング装置において、前記ハウジングを前記対象物に取り付けたときに前記対象物に対向する側に配置された耐熱板をさらに備え、前記耐熱板は前記ノズルに対応する開口部を有していることを特徴とする。
請求項4にかかる発明は、請求項3に記載の携帯式マーキング装置において、前記第ニノズル駆動装置は前記ノズルを鉛直面内において一点を中心として回動させるものであり、前記耐熱板は前記ハウジングに対して回動可能に取り付けられており、前記ノズルは前記ハウジングの内側から前記耐熱板の前記開口部に嵌め込まれており、前記耐熱板は前記ノズルの回動とともに回動するものであることを特徴とする。
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置において、前記ハウジングと前記携帯式マーキング装置の内部機構との間は衝撃緩衝材を介して接続されていることを特徴とする。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置において、前記ノズルに供給される前記塗料を貯蔵する塗料タンクをさらに備えることを特徴とする。
請求項7にかかる発明は、請求項6に記載の携帯式マーキング装置において、前記塗料タンクは、一つの開口部を有し、当該開口部には開閉自在のバルブが取り付けられている袋状の第一のパウチバッグと、一つの開口部を有し、当該開口部には開閉自在のバルブが取り付けられている袋状の第二のパウチバッグと、前記第一のパウチバッグ及び前記第二のパウチバッグを収容可能な剛性体からなる収容ボックスとを備え、前記第一のパウチバッグと前記第二のパウチバッグとは相互に隣接した状態で前記収容ボックス内に収容され、前記収納ボックスには第一開口部及び第二開口部が設けられており、前記第一のパウチバッグは前記バルブ及び前記第一開口部を介して前記収容ボックスの外部に連通し、前記第二のパウチバッグは前記バルブ及び前記第二開口部を介して前記収容ボックスの外部に連通し、前記第一のパウチバッグ及び前記第二のパウチバッグはともに膨張及び収縮が可能であり、前記第一のパウチバッグには前記塗料が充填されており、前記第二のパウチバッグには前記バルブ及び前記第二開口部を介して空気が導入されるものであことを特徴とする。
請求項8にかかる発明は、請求項7に記載の携帯式マーキング装置において、前記第二のパウチバッグに前記空気を供給する圧縮空気源をさらに備えることを特徴とする。
請求項9にかかる発明は、請求項1乃至8の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置において、前記第一ノズル駆動装置、前記第ニノズル駆動装置及び前記制御装置に電力を供給する電力源をさらに備えることを特徴とする。
請求項10にかかる発明は、請求項1乃至9の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置において、前記制御装置を外部に装備する携帯式制御ユニットとして別体で構成し、前記携帯式制御ユニットは、有線または無線により、前記第一ノズル駆動装置及び前記第ニノズル駆動装置の作動の制御、並びに、前記ノズルの噴霧のオン・オフの制御を行うことを特徴とする。
請求項11にかかる発明は、請求項8に記載の携帯式マーキング装置において、前記料タンクと前記圧縮空気を外部に装備する別体のものとして構成したことを特徴とする。
本発明に係る携帯式マーキング装置または携帯式マーキングユニットによれば、作業者が従来のように手書きで対象物(例えば、鉄鋼)の表面にマーキングを行うことは不要となり、マーキング作業における作業量を低減させることが可能になる。
さらに、作業者による手書きに伴う書き間違いをなくすことができ、マーキングされた記号に対する信頼性が向上するため、対象物に対する以後の製品管理の質を向上させることができる。
また、従来は、作業者が入り込めずに、あるいは、マーキング用ロボットを設置できず、マーキングを行うことができないような狭いスペースであっても、携帯式マーキング装置または携帯式マーキングユニットを差し込むスペースさえあれば、対象物の表面に所望の記号をマーキングすることができ、書き込み作業用のスペースが限定されている場合であっても、確実に書き込み作業を行うことが可能になる。
本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置を正面側から見た場合の斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置を背面側から見た場合の斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置のハウジングの一部を取り外した状態において正面から見た場合の正面図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置のハウジングの一部を取り外した状態において上方から見た場合の平面図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置のハウジングの一部を取り外した状態において右側方から見た場合の右側面図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置のハウジングの一部を取り外した状態において左側方から見た場合の左側面図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置のハウジングの一部を取り外した状態において正面側から見た場合の斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置のブロック図である。 図9(A)及び図9(B)は本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置における磁石移動機構の内部構造を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態の第一の変形例におけるハウジング取り付け手段の磁石移動機構の内部構造を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態の第二の変形例に係るハウジング取り付け手段の構造を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態の第三の変形例に係るハウジング取り付け手段の構造を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態の第四の変形例に係るハウジング取り付け手段の構造を示す概略図である。 本発明の第二の実施形態に係る携帯式マーキング装置を前方から見た場合の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に係る携帯式マーキング装置を後方から見た場合の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に係る携帯式マーキング装置の内部機構(ハウジングを取り外した状態)を上方から見た場合の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に係る携帯式マーキング装置の内部機構を正面側方から見た場合の斜視図である。 塗料タンクの一部を構成する第一のパウチバッグの平面図である。 図19(A)、図19(B)及び図19(C)は本発明の第四の実施形態における塗料タンクの使用状況を示す概略的な縦断面図である。 本発明の第五の実施形態に係る携帯式マーキングユニットの構成を示す概略図である。 本発明の第六の実施形態に係る携帯式マーキングユニットの構成を示す概略図である。
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置100を正面側から見た場合の斜視図、図2は本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置100を背面側から見た場合の斜視図である。
さらに、図3は携帯式マーキング装置100のハウジング(後述)の一部を取り外した状態において正面から見た場合の正面図、図4は携帯式マーキング装置100のハウジングの一部を取り外した状態において上方から見た場合の平面図、図5は携帯式マーキング装置100のハウジングの一部を取り外した状態において右側方(図3の矢印1700の方向)から見た場合の右側面図、図6は携帯式マーキング装置100のハウジングの一部を取り外した状態において左側方(図3の矢印1701の方向)から見た場合の左側面図である。
また、図7は携帯式マーキング装置100のハウジングの一部を取り外した状態において正面側から見た場合の斜視図である。
図8は、以下に示す構造を有する本実施形態に係る携帯式マーキング装置100のブロック図である。
本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は、例えば、鉄鋼1600(図8参照)の表面1601にアラビア数字、アルファベットその他の記号をマーキングする機能を有している。
本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は、マーキングすべき鉄鋼1600に対して塗料を噴霧するノズル110(図3、図4及び図7参照)と、ノズル110を水平方向1702(図3参照)において移動させる第一ノズル駆動装置120と、ノズル110を水平方向1702と直交する鉛直方向1703(図3参照)において移動させる第二ノズル駆動装置130と、ノズル110に供給される塗料を貯蔵する塗料タンク140と、圧縮空気を貯蔵する圧縮空気タンク150と、ノズル110、第一ノズル駆動装置120及び第二ノズル駆動装置130の各々の動作を制御する制御装置160と、第一ノズル駆動装置120、第二ノズル駆動装置130及び制御装置160の各々に電力を供給する電力源としてのバッテリー170と、ノズル110、第一ノズル駆動装置120、第二ノズル駆動装置130、塗料タンク140、圧縮空気タンク150、制御装置160及びバッテリー170を保持するハウジング180(図1及び図2参照)と、ハウジング180を鉄鋼1600に対して取り外し自在に取り付けるハウジング取り付け手段190と、開口部211を有する耐熱板210(図1参照)と、を備えている。
ノズル110は、第一ノズル駆動装置120により水平方向1702に、さらに、第二ノズル駆動装置130により鉛直方向1703にそれぞれ移動し、制御装置160から送信されるオン・オフ制御信号に従って作動する。すなわち、制御装置160から送信されるオン・オフ制御信号に従って塗料噴霧のオン・オフを繰り返すことによって、所望の記号(数字、アルファベット、バーコードなど)を鉄鋼1600の表面1601にマーキングする。
ノズル110は、制御装置160から送信される送信信号による指示に従って、連続一筆書きタイプの形式によって、鉄鋼1600に記号をマーキングする。「連続一筆書きタイプ」とは、マーキングする記号を構成する各線分に沿ってノズル110が連続的に移動することにより、ノズル110が途中でマーキング作業を停止することなく、その記号を書き上げる形式を指す。
ノズル110を鉛直方向1703に移動させる第二ノズル駆動装置130は、水平方向1702に延びるボールスプライン121(図3、図4及び図7参照)と、第一サーボモータ122(図3、図4及び図7参照)と、から構成されている。
図3、図4及び図7に示すように、ボールスプライン121は、相互に平行に隔置されている2枚の支持板181A、181Bの間に回転可能に支持されている。
ノズル110はボールスプライン121に沿ってスライド可能であるようにボールスプライン121に取り付けられており、ボールスプライン121はその一端において第一サーボモータ122取り付けられている。第一サーボモータ122が回転(正転または逆転)することにより、ノズル110はボールスプライン121を中心として鉛直面内において回動し、ノズル110の先端が鉛直方向1703における位置(高さ)を変える。
第一サーボモータ122の回転方向(正転または逆転)及び回転量は制御装置160から送信される制御信号に従って決められる。
このように、ノズル110は、鉛直方向1703においては、第一サーボモータ122及びボールスプライン121を介して、制御装置160から送信される制御信号によって指定された鉛直方向位置(高さ)に移動する。
また、耐熱板210は支持板181A及び181Bに対して鉛直面内において回動可能に取り付けられており、ノズル110は耐熱板210の開口部211に内側から嵌め込まれている。このため、ノズル110がボールスプライン121を中心として回動すると、それに同期して、耐熱板210もノズル110とともに回動する。このため、ノズル110が回動しても、ノズル110の先端は常に耐熱板210の開口部211を介して外側を向いている。
ノズル110を水平方向1702に移動させる第一ノズル駆動装置120は、水平方向1702に延びるボールスプライン121(図3、図4及び図7参照)と、第二サーボモータ131(図3、図4及び図7参照)と、タイミングベルト132と、から構成されている。
ノズル110はボールスプライン121に対して移動(スライド)可能に取り付けられている。
タイミングベルト132は、支持板181Aに隣接して配置されているタイミングプーリ133と、第二サーボモータ131により駆動されるプーリ(図示せず)との間に掛け渡されている。このため、タイミングベルト132は第二サーボモータ131の回転方向に従って一方向またはその反対方向に走行するように駆動されるとともに、第二サーボモータ131の回転量に応じた距離を移動する。
さらに、タイミングベルト132は一点においてノズル110と固定的に結合している。このため、ノズル110はタイミングベルト132の移動方向に従って水平方向1702(図3の右または左の方向)に移動し、さらに、タイミングベルト132の移動量に従って水平方向1702を移動する。
このように、ノズル110は、水平方向1702においては、ボールスプライン121、タイミングベルト132及び第二サーボモータ131を介して、制御装置160から送信される制御信号によって指定された水平方向位置に移動する。
なお、2枚の支持板181A、181Bはハウジング180(後述)の一部を形成している。
図4に示すように、塗料タンク140は携帯式マーキング装置100の背面側において取り出し可能にハウジング180の内部に取り付けられている。
塗料タンク140にはノズル110に供給される塗料が充填されており、塗料タンク140とノズル110とは塗料配管141を介して接続されている。塗料タンク140内の塗料は、圧縮空気タンク150から供給される圧縮空気の作用により、塗料配管141を介してノズル110に供給される。
図4に示すように、圧縮空気タンク150は塗料タンク140に隣接して取り出し可能にハウジング180の内部に取り付けられている。
圧縮空気タンク150は空気配管151を介して塗料タンク140及びノズル110の双方に接続されており、圧縮空気タンク150から供給される圧縮空気により、塗料タンク140内の塗料はノズル110までフィードされ、さらに、ノズル110から外側に噴霧される。
制御装置160は、前述のように、第一ノズル駆動装置120及び第二ノズル駆動装置130の各々に制御信号を送信し、第一サーボモータ122及び第二サーボモータ131の回転方向及び回転量を制御する。制御装置160は、さらに、ノズル110に対して、ノズル110の開閉を制御するオン・オフ制御信号を送信し、塗料噴霧のオン・オフを制御する。制御装置160は、このように、第一ノズル駆動装置120、第二ノズル駆動装置130及びノズル110の動作を制御することにより、鉄鋼1600の表面1601に所望の記号をマーキングする。
制御装置160は、図4に示すように、携帯式マーキング装置100の背面側において塗料タンク140及び圧縮空気タンク150に隣接して取り出し可能にハウジング180に取り付けられている。
図4に示すように、バッテリー170は塗料タンク140、圧縮空気タンク150及び制御装置160に隣接して取り出し可能にハウジング180の内部に取り付けられている。
バッテリー170は、図8に示すように、第一ノズル駆動装置120、第二ノズル駆動装置130及び制御装置160に対してそれらの作動に必要な電力を供給する。
支持板181A、181Bをその一部として含むハウジング180は、図1及び図2に示すように、ノズル110、第一ノズル駆動装置120、第二ノズル駆動装置130、塗料タンク140、圧縮空気タンク150、制御装置160及びバッテリー170を全体的に覆うような形状を有している。なお、図2に示すように、塗料タンク140、圧縮空気タンク150、制御装置160及びバッテリー170を覆う、ハウジング180の一部である収納ボックス182は塗料タンク140、圧縮空気タンク150、制御装置160及びバッテリー170が取り出し可能であるように、開閉可能であるようになっている。
ハウジング180は放熱性が大きいアルミニウム製であり、放熱性をさらに高めるために、ハウジング180にはその全体にわたって放熱用開口部183が形成されている。
ハウジング180の正面側は開口しており(図7参照)、この開口領域には、図1に示すように、耐熱板210がハウジング180に対して取り外し可能であるように取り付けられている。
耐熱板210は開口部211を有しており、ノズル110から噴霧される塗料は開口部211を通過して鉄鋼1600の表面1601に到達する。
耐熱板210はアルミニウム製であり、鉄鋼1600が未だ高温状態にある場合に、鉄鋼1600から放射される熱からハウジング180の内部を防護する。このため、鉄鋼1600が常温状態にある場合には、耐熱板210を取り外した状態(図7参照)で携帯式マーキング装置100を使用することも可能である。
ハウジング取り付け手段190は、図11に示すように、ハウジング180に取り付けられたハンドル191と、携帯式マーキング装置100の正面側に位置するハンドル191の下端に取り付けられた永久磁石192と、永久磁石192を覆うカバー193と、永久磁石192をハウジング180に対して鉄鋼1600から離れる方向に移動させる磁石移動機構194と、から構成されている。
ハンドル191は逆U字型に近い形状をなしており把手の機能を奏する。すなわち、作業者はハンドル191を持って、携帯式マーキング装置100を持ち運びすることができる。
図9(A)及び図9(B)は磁石移動機構194の内部構造を示す概略図である。
磁石移動機構194は、トリガー用レバー196と、渦巻きバネ197と、リンク用レバー198と、永久磁石移動用レバー199と、から構成されている。
ハンドル191の内壁にはピン195が固定されており、トリガー用レバー196はピン195を中心として回転可能であるようにピン195に取り付けられている。
トリガー用レバー196は、ピン195から一方向に延びる第一部分196Aと、ピン195を基点として第一部分196Aと角度(好ましくは、90度以下の角度)をなして延びる第二部分196Bと、からなる。
渦巻きバネ197はピン195に嵌め込まれており、トリガー用レバー196を矢印1704の方向に付勢する。渦巻きバネ197の一端はハンドル191の内壁に係止し、他端はトリガー用レバー196に固定されているピン197Aに係止している。
永久磁石移動用レバー199はほぼ水平方向に延びるレバーであり、その一端は永久磁石192に固定的に取り付けられている。
リンク用レバー198は、その一端においてトリガー用レバー196の第二部分196Bと回転可能に結合され、かつ、他端において、ハンドル191の内壁に固定されているピン198Aに回転可能に係合している。さらに、リンク用レバー198はその両端の間であってピン198Aに近い位置において永久磁石移動用レバー199の他端と回動可能に結合している。
トリガー用レバー196の第一部分196Aの先端はハンドル191の外部に突出しており、作業者が第一部分196Aを矢印1704(図9(A)参照)の向き及びそれと反対の矢印1705(図9(B)参照)の向きに回動させることができるようになっている。
永久磁石192は、トリガー用レバー196、リンク用レバー198及び永久磁石移動用レバー199の動作に従って、図9(A)に示す第一位置と、図9(B)に示す第二位置との間を往復運動する。
第一位置においては、図9(A)に示すように、永久磁石192はカバー193を間に挟んで鉄鋼1600に吸着している。すなわち、永久磁石192が第一位置にある場合には、携帯式マーキング装置100は鉄鋼1600に吸着している。
第二位置においては、図9(B)に示すように、永久磁石192は鉄鋼1600から離れている。すなわち、永久磁石192が第二位置にある場合には、携帯式マーキング装置100は鉄鋼1600から離れた状態にあり、この状態においては、携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600から取り外すことができる。
トリガー用レバー196の第一部分196Aに力が作用していない状態(すなわち、作業者がトリガー用レバー196の第一部分196Aを矢印1705の方向に回動させていない状態)においては、トリガー用レバー196は、図9(A)に示すように、渦巻きバネ197の付勢力により、矢印1704の方向に付勢されている。このため、永久磁石192はリンク用レバー198及び永久磁石移動用レバー199を介して鉄鋼1600の方向に押され、携帯式マーキング装置100の前面(鉄鋼1600に対向している面)側において最も先端に位置している。すなわち、永久磁石192は第一位置に位置する。このため、永久磁石192は、カバー193を介して、鉄鋼1600の表面1601に磁力の作用により吸着し、ひいては、携帯式マーキング装置100が鉄鋼1600の表面1601に吸着した状態になる。
携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600から取り外す場合には、作業者はトリガー用レバー196の第一部分196Aをピン195を中心として矢印1704とは反対の向き、すなわち、矢印1705の向き(図9(B)参照)に回動させる。これにより、リンク用レバー198がピン198Aを中心として反時計回りの方向に角度θだけ回動し、その結果として、永久磁石移動用レバー199がリンク用レバー198の角度θ(図9(B)参照)の回動に対応する距離だけ図9(B)の左側に向かって引っ張られる。これにより、永久磁石192はその第一位置から第二位置に移行する。トリガー用レバー196を矢印1705の向きに回動させたままの状態を維持することにより、永久磁石192は第二位置に維持される。
この結果として、鉄鋼1600に対する永久磁石192の磁力による吸着が解除される。すなわち、携帯式マーキング装置100は永久磁石192の磁力により鉄鋼1600の表面1601には吸着しなくなるので、携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600から引き離すことが可能になる。
携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600から引き離した後、作業者はトリガー用レバー196から手を離すことにより(すなわち、トリガー用レバー196に対する付勢を停止することにより)、トリガー用レバー196は渦巻きバネ197の付勢力の作用により矢印1704の向きに回動し、図9(A)に示す状態に戻る。
以上のように、永久磁石192の磁力により携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600の表面1601に吸着させることが可能であり、さらに、トリガー用レバー196を矢印1705の向きに回動させることにより、携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600の表面1601から引き離すことが可能である。すなわち、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は鉄鋼1600に対して取り外し自在に吸着させることが可能である。
なお、カバー193は非磁性材料(例えば、プラスチックなどの合成樹脂)でつくられており、永久磁石192に鉄粉その他の磁性力を有する金属粉が付着することを防止している。
なお、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は持ち運びを容易にするため、総重量は約3乃至約3.5kgに設定されている。
以上のような構造を有する本実施形態に係る携帯式マーキング装置100の使用方法を以下に説明する。
常態においては、永久磁石192は渦巻きバネ197の付勢力の作用によって図9(A)に示す第一位置にある。このため、携帯式マーキング装置100の前面側を鉄鋼1600の表面1601に接触させることにより、永久磁石192ひいては携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600に吸着させることができる。
次いで、制御装置160にマーキング用データを入力する。制御装置160へのマーキング用データの入力は、例えば、遠隔地にある上位の中央処理装置から無線信号を介して行うことが可能である。あるいは、作業者が保持している携帯式の無線送信装置を用いてブルートュース(Bluetooth:登録商標)その他の無線信号を介して直接に制御装置160に入力することも可能である。
制御装置160は、マーキング用データ及びマーキング作業開始の指示信号を受信すると、第一ノズル駆動装置120及び第二ノズル駆動装置130の各々に、受信したマーキング用データに応じた制御信号を送信する。第一ノズル駆動装置120の第二サーボモータ131及び第二ノズル駆動装置130の第一サーボモータ122は制御信号により指示された方向に回転するとともに、制御信号により指示された量の回転を行う。
制御装置160は、さらに、ノズル110に対して、ノズル110の開閉を制御するオン・オフ制御信号を送信する。ノズル110はオン・オフ制御信号に従ってその塗料噴霧口をオン・オフする。
第一ノズル駆動装置120、第二ノズル駆動装置130及びノズル110の動作がこのように制御装置160により制御されることによって、マーキング用データにより指定された記号が鉄鋼1600の表面1601にマーキングされる。
例えば、携帯式マーキング装置100に作業終了ランプを設けておき、マーキングが終了した時点において、その作業終了ランプを点灯させることも可能である。
マーキングが終了した後、作業者はトリガー用レバー196の第一部分196Aを矢印1705の方向に回動させると、上述のように、永久磁石192は第一位置(図9(A))から第二位置(図9(B))に移行する。これにより、携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600から取り外すことができる。
作業者がトリガー用レバー196の第一部分196Aから手を離すと(すなわち、トリガー用レバー196の第一部分196Aの矢印1705の方向への付勢を中止すると)、渦巻きバネ197の付勢力の作用により、永久磁石192は第二位置(図9(B))から第一位置(図9(A))へ復帰する。
以後、他の鉄鋼1600に対して同様の作業を繰り返すことができる。
以上のように、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100によれば、作業者が従来のように手書きで鉄鋼1600の表面1601にマーキングを行うことはもはや不要となり、マーキング作業における作業量を低減させることが可能になる。
さらに、作業者による手書きに伴う書き間違いをなくすことができ、鉄鋼1600に対する以後の製品管理の質を向上させることができる。
また、従来は、作業者が入り込めずにマーキングを行うことができないような狭いスペースであっても、携帯式マーキング装置100を差し込むスペースさえあれば、鉄鋼1600の表面1601に所望のマーキングを行うことができ、書き込み作業用のスペースが限定されている場合であっても、確実に書き込み作業を行うことが可能になる。
なお、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は上記の構成に限定されるものではなく、その構成に関しては種々の改変を行うことが可能である。
例えば、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100においては、ノズル110は第一ノズル駆動装置120及び第二ノズル駆動装置130により水平方向及び鉛直方向に駆動されているが、ノズル110の駆動装置としては、他の方式の駆動装置を用いることも可能である。
また、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100におけるハウジング取り付け手段190は1個の永久磁石192を有するものとして構成されているが、永久磁石192の個数は1には限定されない。2以上の任意の数の永久磁石192を使用することが可能であり、それら複数の永久磁石192を単一の磁石移動機構194により第一位置と第二位置との間を移動させることが可能である。
本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は永久磁石192を覆うカバー193を備えるものとして構成されているが、鉄粉その他の磁性金属粉が永久磁石192に付着するおそれがない場合には、カバー193を取り外すことも可能である。
また、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は耐熱板210を備えるものとして構成されているが、鉄鋼1600が常温であるような場合には、耐熱板210を取り外し、携帯式マーキング装置100の軽量化を図ることも可能である。
また、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100においては、圧縮空気源として圧縮空気タンク150を用いているが、この圧縮空気タンク150に代えて、小型のコンプレッサーを用いて、圧縮空気を生成することも可能である。
また、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100における磁石移動機構194は渦巻きバネ197を有するものとして構成されているが、渦巻きバネ197を使用することは必ずしも必要ではなく、渦巻きバネ197を用いることなく磁石移動機構194を構成することも可能である。この場合には、作業者が手動でトリガー用レバー196を矢印1704の向きまたは矢印1705の向きに回転させることにより、永久磁石192を第一位置または第二位置に移行させる。
本実施形態に係る携帯式マーキング装置100においては、ノズル110は、制御装置160から送信される送信信号による指示に従って、連続一筆書きタイプの形式によって、鉄鋼1600に記号をマーキングするものとして構成されているが、ノズル110がドットマトリクスタイプの形式によって鉄鋼1600に記号をマーキングするものとして構成することも可能である。「ドットマトリクスタイプ」とは、ノズル110がマーキングする記号の形状に沿って複数のドット(円状の点)を連続的にマーキングすることにより、その記号を書き上げる形式を指す。
また、本実施形態に係る携帯式マーキング装置100は、塗料タンク140、圧縮空気タンク150及び電力源としてのバッテリー170を備えるものとして構成されているが、必要に応じて、塗料タンク140、圧縮空気タンク150及びバッテリー170を省いた状態で携帯式マーキング装置100を構成することも可能である。この場合には、後述する第六の実施形態(図21)のように、塗料タンク140、圧縮空気タンク150及びバッテリー170は携帯式マーキング装置100とは別体のものとして準備される。
さらに、ハウジング取り付け手段190は本実施形態における構成に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。以下に、ハウジング取り付け手段190の構成を変更した本実施形態の変形例を示す。
(第一の変形例)
図10は、本実施形態の第一の変形例におけるハウジング取り付け手段190の磁石移動機構194Aの内部構造を示す概略図である。
本変形例における磁石移動機構194Aは、永久磁石192に固定的に取り付けられたL字型の支持部材221と、支持部材221に取り付けられたピニオン222と、支持部材221に取り付けられ、ピニオン222を回転させる小型モーター223と、ピニオン222と係合するラック224と、小型モーター223の作動をオン・オフするとともに、小型モーター223の回転方向(正転または逆転)を指定するスイッチ225と、から構成されている。
ピニオン222はラック224上を回転しながら、ラック224に沿って図10の左右方向に移動することが可能である。
ラック224は、ハウジング180の内部において、水平方向に延びるように取り付けられている。
スイッチ225はバッテリー170に接続されており、バッテリー170から小型モーター223への電力の供給をオン・オフする。
常態においては、図10に示すように、永久磁石192は第一位置にある。すなわち、携帯式マーキング装置100は永久磁石192を介して鉄鋼1600に吸着している。
この状態において、スイッチ225をオンにすると、小型モーター223がピニオン222を時計回りの方向に回転させる。ピニオン222の時計回りの方向の回転に伴い、永久磁石192は鉄鋼1600から離れる方向に移動し、第二位置(図9(B))に移行した時点において、小型モーター223は停止し、永久磁石192は第二位置において停止する。この状態において、携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600の表面1601から取り外すことができる。
その後、再度スイッチ225をオンにすると、小型モーター223がピニオン222を反時計回りの方向に回転させる。ピニオン222の反時計回りの方向の回転に伴い、永久磁石192は鉄鋼1600に近づく方向に移動し、第一位置(図9(A))に移行した時点において、小型モーター223は停止し、永久磁石192は第一位置において停止する。これにより、次の鉄鋼1600に対するマーキングの準備が完了する。
本変形例においては、永久磁石192を鉄鋼1600に近づける方向及び鉄鋼1600から離れる方向に移動させる移動機構として、ラック224及びピニオン222を使用したが、移動機構を他の構造とすることも可能である。
(第二の変形例)
図11は、本実施形態の第二の変形例に係るハウジング取り付け手段190Aの構造を示す概略図である。
図11に示すように、本変形例に係るハウジング取り付け手段190Aは、ハウジング180に取り付けられたハンドル191と、携帯式マーキング装置100の正面側に位置するハンドル191の下端に取り付けられた電磁石230と、電磁石230をオンまたはオフにするスイッチ231と、から構成されている。
スイッチ231はバッテリー170に接続されており、バッテリー170から電磁石230への電力の供給をオン・オフする。
本変形例においては、上述の第一の実施形態及び第一の変形例とは異なり、電磁石230は第一位置(図9(A))に固定されている。
スイッチ231をオンにすると、バッテリー170からの電力が電磁石230に供給され、電磁石230がオンとなる。これにより、電磁石230ひいては携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600の表面1601に吸着させることができる。
その後、再度スイッチ231をオンにすると、バッテリー170から電磁石230への電力の供給が停止され、電磁石230はオフとなる。これにより、電磁石230が消磁され、ひいては、携帯式マーキング装置100を鉄鋼1600の表面1601から取り外すことができる。
なお、本変形例においては、電磁石230の個数を1としているが、使用する電磁石230の個数は1に限定されるものではなく、2以上の任意の数の電磁石230を使用することが可能である。
(第三の変形例)
図12は、本実施形態の第三の変形例に係るハウジング取り付け手段190Bの構造を示す概略図である。
図12に示すように、本変形例に係るハウジング取り付け手段190Bは、ハウジング180に取り付けられたハンドル191と、携帯式マーキング装置100の正面側に位置するハンドル191の外側表面の下端に取り付けられた吸着ゴム240と、から構成されている。
吸着ゴム240を対象物に押し付けると、対象物と吸着ゴム240との間に存在する内部空間241から空気が逃げ、吸着ゴム240が押しつぶされるとともに、吸着ゴム240が対象物に吸着する。
吸着ゴム240が対象物に吸着することにより、携帯式マーキング装置100を対象物に吸着させることが可能になる。
携帯式マーキング装置100を対象物から取り外す際には、吸着ゴム240の一部を持ち上げ、内部空間241内に外気を導入することにより、吸着ゴム240ひいては携帯式マーキング装置100を対象物から外すことができる。
上述の第一の実施形態、第一の変形例及び第二の変形例においては、マーキングする対象物が鉄鋼1600などの磁性を有するものに限定されるが、本変形例によれば、磁性を有しない対象物(例えば、ガラス、石、木材、セラミクスなど)に対しても携帯式マーキング装置100を使用することが可能になる。
なお、本変形例においては、吸着ゴム240の個数を1としているが、使用する吸着ゴム240の個数は1に限定されるものではなく、2以上の任意の数の吸着ゴム240を使用することが可能である。
(第四の変形例)
図13は、本実施形態の第四の変形例に係るハウジング取り付け手段190Cの構造を示す概略図である。
図13に示すように、本変形例に係るハウジング取り付け手段190Cは、ハウジング180に取り付けられたハンドル191と、携帯式マーキング装置100の正面側に位置するハンドル191の下端に取り付けられた吸着ゴム250と、吸着ゴム250と対象物との間の空間251内の空気を吸引する真空ポンプ252と、真空ポンプ252をオンまたはオフにするスイッチ253と、から構成されている。
吸着ゴム250を対象物に押し当て(押圧する必要はない)、スイッチ253をオンにすると、真空ポンプ252が作動を開始し、対象物と吸着ゴム250との間に存在する内部空間251から空気を吸引する。これにより、吸着ゴム250が押しつぶされるとともに、吸着ゴム250が対象物に吸着する。
吸着ゴム250が対象物に吸着することにより、携帯式マーキング装置100を対象物に吸着させることが可能になる。
携帯式マーキング装置100を対象物から取り外す際には、スイッチ253をオフにした後、吸着ゴム250の一部を持ち上げ、内部空間251内に外気を導入することにより、吸着ゴム250ひいては携帯式マーキング装置100を対象物から外すことができる。
本変形例によれば、第三の変形例と同様に、磁性を有しない対象物(例えば、ガラス、石、木材、セラミクスなど)に対しても携帯式マーキング装置100を使用することが可能になる。
さらに、本変形例においては真空ポンプ252を使用しているため、第三の変形例において使用する吸着ゴム240により得られる吸着力よりも強力な吸着力を得ることが可能である。
(第二の実施形態)
図14は、本発明の第二の実施形態に係る携帯式マーキング装置200を前方から見た場合の斜視図であり、図15は、本発明の第二の実施形態に係る携帯式マーキング装置200を後方から見た場合の斜視図である。
図14に示すように、本実施形態に係る携帯式マーキング装置200には、ハウジング取り付け手段として、ハウジング180の前面に取り付けられた二つの永久磁石201を備えている。
各永久磁石201は水平方向に間隔を開けて取り付けられており、携帯式マーキング装置200の全高の半分よりも高い位置に取り付けられている。
さらに、図15に示すように、本実施形態に係る携帯式マーキング装置200には、ハウジング180の背面において、永久磁石201を鉄鋼1600から取り外すための二つの取り外し用レバー202が設けられている。
各取り外し用レバーが202は各永久磁石201のほぼ後方に取り付けられている。
各取り外し用レバー202は、ハウジング180の背面から背面と直交する方向(水平方向)に延びる第一部分202Aと、第一部分202Aの先端から下方に延びる第二部分202Bとからなり、全体として、逆L字型をなしている。
本実施形態に係る携帯式マーキング装置200は一対の永久磁石201を介して鉄鋼1600に取り付けられる。
携帯式マーキング装置200を鉄鋼1600から取り外す際には、取り外し用レバーの第二部分202Bを持って、永久磁石201を支点として携帯式マーキング装置200の全体を上方に傾けるようにして、携帯式マーキング装置200を取り外す。
携帯式マーキング装置200を水平方向に引っ張っても、鉄鋼1600から永久磁石201を取り外すことは難しいが、永久磁石201を支点として携帯式マーキング装置200を回転させるように傾斜させることにより、容易に永久磁石201を鉄鋼1600から取り外すことができる。
(第三の実施形態)
図16は、本発明の第三の実施形態に係る携帯式マーキング装置220の内部機構(ハウジング180を取り外した状態)を上方から見た場合の斜視図であり、図17は、本発明の第三の実施形態に係る携帯式マーキング装置220の内部機構を正面側方から見た場合の斜視図である。
図16及び図17に示すように、2枚の支持板181A、181Bの各々の四隅には支持金具226を介して衝撃緩衝材227が取り付けられている。ハウジング180は衝撃緩衝材227を介して支持板181A、181Bにそれぞれ取り付けられている。すなわち、本実施形態に係る携帯式マーキング装置220の内部機構は衝撃緩衝材227を介してハウジング180と接続されている。
衝撃緩衝材227は衝撃を吸収する素材で作られている。例えば、衝撃緩衝材227はゴム、軟質樹脂、ゲルなどでつくられている。
携帯式マーキング装置220を持ち運ぶ際、地面に落下させてしまうおそれはゼロではない。仮に、携帯式マーキング装置220を地面に落としたとしても、ハウジング180が落下時に受ける衝撃は衝撃緩衝材227が吸収するため、衝撃は携帯式マーキング装置220の内部機構には伝達しない。
このように、本実施形態に係る携帯式マーキング装置220によれば、携帯式マーキング装置220を地面に落としたとしても、落下時の衝撃から携帯式マーキング装置220の内部機構を防御することができる。
(第四の実施形態)
例えば、図2または図15に示すように、ハウジング180には開閉自在の収納ボックス182が設けられており、収納ボックス182の内部には、ノズル110に塗料を供給する塗料タンク140が収納されている。
塗料タンク140は、第一のパウチバッグ510と、第二のパウチバッグ520とから構成されている。
図18は第一のパウチバッグ510の平面図である。
第一のパウチバッグ510は、2枚の同形の長方形のアルミニウムシート(あるいは、弾性材料からなるシート)の間にバルブ511を挟み込み、アルミニウムシートの外周を熱圧着により接着した中空の袋状の形状をなしている。すなわち、第一のパウチバッグ510は一つの開口部(参照符号なし)を有しており、この開口部にバルブ511が取り付けられている構造を有している。第一のパウチバッグ510の内部と外部とはバルブ511を介して相互に連通している。
バルブ511は、例えば、キャップ(図示せず)を嵌め込むことにより、閉じることが可能である。すなわち、バルブ511は開閉自在であり、図18はキャップを取り付けていない状態を示している。
第一のパウチバッグ510は袋状の形状をなしているため、第一のパウチバッグ510の内部に液状物を注入すれば第一のパウチバッグ510の全体が膨張し、さらには、その液状物を抜き出せば第一のパウチバッグ510は収縮する。
後述するように、第一のパウチバッグ510には塗料が充填される。
第二のパウチバッグ520は第一のパウチバッグ510と同一サイズであり、かつ、同一の構造を有している。
収容ボックス182の内部は、第一のパウチバッグ510と第二のパウチバッグ520とを並べて収容し得る大きさを有している。
収容ボックス182には第一開口部531及び第二開口部532(後述する図3(A)参照)が並列に形成されている。第一開口部531は第一のパウチバッグ510のバルブ511を嵌め込むことができる大きさを有しており、第二開口部532は第二のパウチバッグ520のバルブ511を嵌め込むことができる大きさを有している。
第一のパウチバッグ510はバルブ511を第一開口部531に嵌め込んだ状態で収容ボックス182の内部に収容され、第二のパウチバッグ520はバルブ511を第二開口部532に嵌め込んだ状態で収容ボックス182の内部に収容される。従って、第一のパウチバッグ510の内部はそのバルブ511を介して収容ボックス182の外部に連通し、同様に、第二のパウチバッグ520の内部はそのバルブ511を介して収容ボックス182の外部に連通する。
以上のような構造を有する塗料タンク140は以下のようにして使用される。
図19(A)−(C)は塗料タンク140の使用状況を示す概略的な縦断面図である。
予め塗料が充填されている第一のパウチバッグ510を収容ボックス182の内部に装着する。この際、第一のパウチバッグ510のバルブ511を収容ボックス182の第一開口部531に嵌め込む。
第二のパウチバッグ520には何も充填せず、すなわち、第二のパウチバッグ520は空のまま、収容ボックス182の内部に装着する。この際、第二のパウチバッグ520のバルブ511を収容ボックス182の第二開口部532に嵌め込む。
図19(A)はこの状態における収容ボックス182の内部の縦断面図である。
図19(A)に示すように、第一のパウチバッグ510と第二のパウチバッグ520は相互に隣接した状態で(具体的には、第一のパウチバッグ510を構成するアルミニウムシートの一枚と第二のパウチバッグ520を構成するアルミニウムシートの一枚とが相互に重なりあうようになった状態で)収容ボックス182の内部に装着されている。
この後、第一のパウチバッグ510のバルブ511に第一ホース541を接続する。第一ホース541は、塗料の供給先、例えば、塗料を噴霧するノズル110に接続されている。すなわち、第一のパウチバッグ510は第一ホース541を介してノズル110に接続される。
同様に、第二のパウチバッグ520のバルブ511に第二ホース542を接続する。第二ホース542は、減圧弁543を介して、圧縮空気を供給するコンプレッサーその他の高圧空気源552に接続されている。すなわち、第二のパウチバッグ520は第二ホース542を介して減圧弁543及び高圧空気源552に接続される。
減圧弁543は高圧空気源552から送り出される高圧空気の圧力を所定の圧力に減圧した後、第二のパウチバッグ520に送り出す。
最初の状態、すなわち、図19(A)に示す状態においては、第一のパウチバッグ510には塗料が充填されているため、第一のパウチバッグ510は全体的に膨張した状態にある。
第二のパウチバッグ520は空の状態であるため、膨張した第一のパウチバッグ510に押圧され、収縮した状態にある。
以上のように第一のパウチバッグ510及び第二のパウチバッグ520を収容ボックス182内に装着した後、高圧空気源552から減圧弁543を介して第二のパウチバッグ520に高圧空気を送り込むことを開始する。
高圧空気源552から第二のパウチバッグ520の内部に送り込まれる高圧空気の量が増大するに伴い、第二のパウチバッグ520は膨張を開始する。
収容ボックス182は剛性体であるため、収容ボックス182の内部容積は不変(一定)である。このため、図19(B)に示すように、第二のパウチバッグ520が膨張するにつれて、第一のパウチバッグ510は第二のパウチバッグ520に押圧され、図19(A)に示した状態から徐々に収縮を開始する。
第一のパウチバッグ510の収縮に伴い、第一のパウチバッグ510に充填されている塗料がバルブ511を介して第一のパウチバッグ510の外部に押し出される。押し出された塗料は第一ホース541を介してノズル110に送り込まれる。ノズル110は、第一のパウチバッグ510から送り込まれてきた塗料を対象物である鉄鋼1600に噴霧する。
第二のパウチバッグ520には減圧弁543を介して高圧空気源552から高圧空気が供給され続けているため、第二のパウチバッグ520は膨張を続ける。このため、第一のパウチバッグ510は収縮を続け、第一のパウチバッグ510から第一ホース541を介して塗料が継続的にノズル110に送り込まれる。
図19(C)に示すように、第二のパウチバッグ520は収容ボックス182の内壁(図19(C)の左側の内壁)に阻害されるまで、膨張を続ける。第二のパウチバッグ520が収容ボックス182の内壁によって膨張を終了した時点において、高圧空気源552の作動を停止させ、第二のパウチバッグ520への高圧空気の供給が終了する。
この時点においては、第一のパウチバッグ510は第二のパウチバッグ520の膨張によって最大限に収縮しており、第一のパウチバッグ510の内部に充填されていた塗料は全て第一ホース541を介してノズル110に供給されている。
この後、第一のパウチバッグ510から第一ホース541を取り外し、第二のパウチバッグ520から第二ホース542を取り外す。
次いで、収容ボックス182の内部に装着されている第一のパウチバッグ510を取り出す。
第二のパウチバッグ520は取り出す必要はなく、そのまま収容ボックス182内に装着しておく。ただし、第二のパウチバッグ520の内部の空気は予め抜いておく。
次いで、塗料が空になった第一のパウチバッグ510に代えて、塗料が充填されている新しい第一のパウチバッグ510を収容ボックス182の内部に装着する。これにより、ノズル110への2回目の塗料の供給の準備が完了する。
以上のように、本実施形態における塗料タンク140を用いることにより、以下の効果を得ることができる。
第一に、第一のパウチバッグ510の内部に充填されている塗料の飛散を防止することができる。
塗料は第一のパウチバッグ510の内部に充填されているため、高圧空気に直接触れることはない。このため、高圧空気が塗料に直接触れることによって生じる塗料の飛散を防止することが可能である。
第二に、一定量の塗料を供給先に供給することが可能である。
第一のパウチバッグ510は一定容積を有しているため、第一のパウチバッグ510を用いて塗料をノズル551に供給することにより、常に一定量の塗料をノズル551に供給することが可能である。
第三に、塗料を充填した第一のパウチバッグ510は使い捨てが可能であるため、空になった第一のパウチバッグ510に新たに塗料を充填する必要はなく、空になった第一のパウチバッグ510を新しい第一のパウチバッグ510に単に交換するだけで、塗料の充填が可能である。
(第五の実施形態)
図20は、本発明の第五の実施形態に係る携帯式マーキングユニット300の構成を示す概略図である。
図20に示すように、本実施形態に係る携帯式マーキングユニット300は、携帯式マーキング装置100Aと、携帯式制御ユニット310と、からなる。
本実施形態に係る携帯式マーキング装置100Aは、制御装置160を備えていない点を除いて、上述の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置100と同様の構造を有している。
携帯式制御ユニット310は第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置100における制御装置160と同一の構造及び機能を有している。
第一の実施形態においては、制御装置160は携帯式マーキング装置100の一構成要素としてその内部に組み込まれていたが、本実施形態に係る携帯式マーキングユニット300のように、制御装置160に対応する携帯式制御ユニット310を携携帯式マーキング装置100Aとは別体のものとして構成することが可能である。
このように、携帯式制御ユニット310を携帯式マーキング装置100Aとは別体のものとすることにより、例えば、複数個の携帯式マーキング装置100Aに対して1個の携帯式制御ユニット310を対応させることが可能になり、携帯式制御ユニット310の個数削減を図ることができる。このような場合には、例えば、図20に示すように、上位制御装置320からの指令信号を携帯式制御ユニット310が一括して受信し、指令信号に対応した制御信号を複数個の携帯式マーキング装置100Aの各々に送信することが可能である。
(第六の実施形態)
図21は、本発明の第六の実施形態に係る携帯式マーキングユニット400の構成を示す概略図である。
図21に示すように、本実施形態に係る携帯式マーキングユニット400は、携帯式マーキング装置100Bと、携帯式制御ユニット410と、からなる。
本実施形態における携帯式マーキング装置100Bは、塗料タンク140、圧縮空気タンク150、制御装置160及びバッテリー170を備えていない点を除いて、上述の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置100と同様の構造を有している。
携帯式制御ユニット410は第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置100における制御装置160と同一の構造及び機能を有している。
第一の実施形態においては、制御装置160は携帯式マーキング装置100の一構成要素としてその内部に組み込まれていたが、本実施形態に係る携帯式マーキングユニット400においては、制御装置160に対応する携帯式制御ユニット410は携帯式マーキング装置100Bとは別体のものとして構成されている。
さらに、第一の実施形態においては、塗料タンク140、圧縮空気タンク150及びバッテリー170は携帯式マーキング装置100の一構成要素としてその内部に組み込まれていたが、本実施形態に係る携帯式マーキングユニット400においては、塗料タンク140、圧縮空気タンク150及びバッテリー170は何れも携帯式マーキング装置100Bとは別個に、それぞれ塗料タンク423、圧縮空気源422及び電力源421として設置されている。
このように、塗料タンク423、圧縮空気源422及び電力源421を携帯式マーキング装置100Bとは別個に設置することにより、携帯式マーキング装置100Bはマーキングを行うために最低限必要な構成要素のみから構成されることとなり、携帯式マーキング装置100Bの小サイズ化及び軽量化を図ることができる。
なお、必要に応じて、塗料タンク423、圧縮空気源422及び電力源421の何れか一つまたは二つを携帯式マーキング装置100Bに組み入れることは可能である。
100 本発明の第一の実施形態に係る携帯式マーキング装置
110 ノズル
120 第一ノズル駆動装置
121 ボールスプライン
122 第一サーボモータ
130 第二ノズル駆動装置
131 第二サーボモータ
132 タイミングベルト
133 タイミングプーリ
140 塗料タンク
141 塗料配管
150 圧縮空気タンク
151 空気配管
160 制御装置
170 バッテリー
180 ハウジング
181A、181B 支持板
183 放熱用開口部
190 ハウジング取り付け手段
191 ハンドル
192 永久磁石
193 カバー
200 本発明の第二の実施形態に係る携帯式マーキング装置
201 各永久磁石
202 取り外し用レバー
210 耐熱板
220 本発明の第三の実施形態に係る携帯式マーキング装置
222 ピニオン
223 小型モーター
224 ラック
225 スイッチ
227 衝撃緩衝材
230 電磁石
231 スイッチ
240、250 吸着ゴム
252 真空ポンプ
253 スイッチ
300 本発明の第五の実施形態に係る携帯式マーキングユニット
310 携帯式制御ユニット
320 上位制御装置
400 本発明の第六の実施形態に係る携帯式マーキングユニット
410 携帯式制御ユニット
510 第一のパウチバッグ
520 第二のパウチバッグ
1600 鉄鋼

Claims (11)

  1. 象物に対して塗料を噴霧するノズルと、前記ノズルを第一の方向において移動させる第一ノズル駆動装置と、前記ノズルを前記第一の方向と直交する第二の方向において移動させる第ニノズル駆動装置と、前記第一ノズル駆動装置及び前記第ニノズル駆動装置の作動の制御、並びに、前記ノズルの噴霧のオン・オフの制御を行う制御装置と、前記ノズル、前記第一ノズル駆動装置、前記第ニノズル駆動装置及び前記制御装置を保持するハウジングと、前記ハウジングを前記対象物に対して取り外し自在に取り付けるハウジング取り付け手段とを備え、前記対象物にマーキングを施す携帯式マーキング装置において、
    前記対象物は、磁性を有する金属であり、
    前記ハウジング取り付け手段は、前記ハウジングを前記対象物に取り付ける少なくとも一つの永久磁石と、前記永久磁石を前記ハウジングに対して近接離反させる磁石移動手段とからなり、
    前記磁石移動手段は、前記永久磁石を前記対象物に近づく方向及び前記対象物から離れる方向に移動させる移動機構と、前記移動機構を駆動する駆動モーターと、前記駆動モーターをオン・オフするスイッチとからなる、
    ことを特徴とする携帯式マーキング装置。
  2. 前記永久磁石は、非磁性材料からなるカバーで覆われていることを特徴とする請求項1に記載の携帯式マーキング装置。
  3. 前記ハウジングを前記対象物に取り付けたときに前記対象物に対向する側に配置された耐熱板をさらに備え、前記耐熱板は前記ノズルに対応する開口部を有していることを特徴とする請求項又はに記載の携帯式マーキング装置。
  4. 前記第ニノズル駆動装置は前記ノズルを鉛直面内において一点を中心として回動させるものであり、前記耐熱板は前記ハウジングに対して回動可能に取り付けられており、前記ノズルは前記ハウジングの内側から前記耐熱板の前記開口部に嵌め込まれており、前記耐熱板は前記ノズルの回動とともに回動するものであることを特徴とする請求項3に記載の携帯式マーキング装置。
  5. 前記ハウジングと前記携帯式マーキング装置の内部機構との間は衝撃緩衝材を介して接続されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置。
  6. 前記ノズルに供給される前記塗料を貯蔵する塗料タンクをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置。
  7. 前記塗料タンクは、一つの開口部を有し、当該開口部には開閉自在のバルブが取り付けられている袋状の第一のパウチバッグと、一つの開口部を有し、当該開口部には開閉自在のバルブが取り付けられている袋状の第二のパウチバッグと、前記第一のパウチバッグ及び前記第二のパウチバッグを収容可能な剛性体からなる収容ボックスとを備え、
    前記第一のパウチバッグと前記第二のパウチバッグとは相互に隣接した状態で前記収容ボックス内に収容され、
    前記収納ボックスには第一開口部及び第二開口部が設けられており、
    前記第一のパウチバッグは前記バルブ及び前記第一開口部を介して前記収容ボックスの外部に連通し、
    前記第二のパウチバッグは前記バルブ及び前記第二開口部を介して前記収容ボックスの外部に連通し、
    前記第一のパウチバッグ及び前記第二のパウチバッグはともに膨張及び収縮が可能であり、
    前記第一のパウチバッグには前記塗料が充填されており、
    前記第二のパウチバッグには前記バルブ及び前記第二開口部を介して空気が導入されるものであることを特徴とする請求項6に記載の携帯式マーキング装置。
  8. 前記第二のパウチバッグに前記空気を供給する圧縮空気源をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の携帯式マーキング装置。
  9. 記第一ノズル駆動装置、前記第ニノズル駆動装置及び前記制御装置に電力を供給する電力源をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置。
  10. 前記制御装置を外部に装備する携帯式制御ユニットとして別体で構成し、
    前記携帯式制御ユニットは、有線または無線により、前記第一ノズル駆動装置及び前記第ニノズル駆動装置の作動の制御、並びに、前記ノズルの噴霧のオン・オフの制御を行うものであることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の携帯式マーキング装置。
  11. 前記料タンクと前記圧縮空気を外部に装備する別体のものとして構成したことを特徴とする請求項8に記載の携帯式マーキング装置。
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