JP5719175B2 - 充電式ニッケル−亜鉛バッテリ用のペーストされた水酸化ニッケル電極 - Google Patents

充電式ニッケル−亜鉛バッテリ用のペーストされた水酸化ニッケル電極 Download PDF

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Description

本出願は米国特許法U.S.C.§119により、2008年2月7日に提出された「Pasted Nickel Hydroxide Electrode For Rechargeable Nickel−Zinc Batteries」と題する米国仮特許出願61/065,079号及び2009年2月9日に提出された「Pasted Nickel Hydroxide Electrode For Rechargeable Nickel−Zinc Batteries」と題する米国特許出願12/365,658号に基づいて優先権を主張するものであり、上記文献に於ける内容の全体はすべての目的に於いて本願に組み込まれたものとする。
本発明は一般的に充電式バッテリに関し、殊にニッケル正極の構成及び製法に関する。
動力工具のような携帯用装置への近年の傾向により、高パワー高エネルギ密度の充電式バッテリの要求が高まって居る。高パワー高エネルギ密度のニッケル−水素化物バッテリ、ニッケル−カドミウムバッテリ、及びニッケル−亜鉛バッテリの正極として、水酸化ニッケル電極が使用されて居る。ペーストされた水酸化ニッケル電極は一般的に水酸化ニッケル、コバルト粒子、及び結合剤を含むものである。コバルト化合物はニッケル電極の伝導性を向上させるために使用されるが、このコバルト化合物は負極に移動すると有害な結果を齎す。
動力及びエネルギ密度に関する要求が高まるにつれ、ニッケル正極成分及び低インピーダンスで長寿命のバッテリの製法が要求されて来る。
充電式アルカリ電気化学セルの正極用の活性材料は、アルカリ溶液中のアルカリ金属過硫酸塩のような強酸化剤で処理された水酸化ニッケル粒子或はコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子で製造される。この活性材料は、表面に高パーセンテージのコバルト(III)を有する或は粒子に亘って測定された平均コバルト酸化状態が約3または約3〜3.25であるコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子から製造され得る。
種々の実施例に於いて、本発明による方法では組み立てられたセルを電解質で満たすことからセル形成まで約1時間未満から約24時間のようにより長い時間を許容するので、充電式電気化学セルの製造性が向上させられる。正極の製造には、水酸化アルカリ金属溶液、強酸化剤、及び水酸化ニッケル或はコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子が混合される。未反応の酸化剤はいずれも活性材料ペーストの準備に使用される処理された粒子から分離される。このペーストはその後ニッケル電極に合同される。
強酸化剤は一般的に過硫酸塩、過塩素酸塩、オゾン、或は過マンガン酸塩である。この強酸化剤は過硫酸ナトリウム或は過硫酸カリウムのような過硫酸アルカリ金属であって良い。処理された水酸化ニッケル或はコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子はアルカリ電解質でのコバルト溶解度を減少させ、高率充放電性能を向上する。コバルト溶解度が低いと、自己放電を増加し早計欠陥に導くことになるコバルトの移動を軽減される。従って、この処理の結果として、バッテリの高率充放電に於ける作動は向上し、保存性が向上し、早計欠陥の可能性は低減する。
その他の面に於いて、本発明は表面の大部分に亘ってコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子と高度に酸化されたコバルトを有する酸化ニッケル正極を加えたニッケル−亜鉛セルに関する。高度に酸化されたコバルトは酸化状態が約3以上または約3から3.25である。或る実施例に於いて、90%以上または95%以上の表面コバルトが酸化状態約3以上である。種々の実施例に於いて、表面及び埋め込まれたコバルトを含めて粒子内のすべてのコバルトの平均酸化状態が約3以上である。酸化亜鉛負極の中のコバルト濃度は約30ppm以下または約10ppmである。酸化亜鉛負極の形成後のガス放出率は約1ml/hr未満である。満充電されたセルの60℃の温度下で28日間保存された後の残存容量は満容量の約30%以上である。一般的にこれらのセルは高度に酸化されたコバルトを加えたセルに比して伝導度が高く、インピーダンスが低い。
本発明は、以下の態様でも実施可能である。
即ち、 バッテリ用のニッケル含有正極を製造する方法であって、
(a)アルカリ金属の水酸化物溶液、強酸化剤、及び水酸化ニッケルまたはコバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を混合する工程と、
(b)濡れた前記水酸化ニッケルまたはコバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を 反応生成物或は未反応酸化剤から分離する工程と、
(c)分離された前記水酸化ニッケルまたは前記コバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を使用して活性化材料ペーストを準備する工程と、
(d)前記ペーストをニッケル電極に加える工程と
を備える方法としての態様である。
前記分離する工程が、
(a)前記混合物を洗浄する工程と、
(b)前記混合物を乾燥する工程とを備えてもよい。
前記分離する工程が、
(a)前記混合物を濾過する工程と、
(b)濾過された前記混合物を洗浄する工程とを備えてもよい。
前記アルカリ金属の水酸化物溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウム溶液から成るグループから選ばれてもよい。
前記強酸化剤は、アルカリ金属の過硫酸塩でもよい。
前記強酸化剤は、過硫酸ナトリウムまたは過硫酸カリウムでもよい。
前記強酸化剤は、過硫酸塩、過塩素酸塩、オゾン、及び過マンガン酸塩から成るグループから選ばれてもよい。
前記混合する工程は、約20から約100℃の温度で実行されてもよい。
前記混合する工程は、約20から約60℃の温度で実行されてもよい。
前記混合する工程は、約60℃の温度で実行されてもよい。
前記混合する工程は、約0.1から約3時間の期間実行されてもよい。
前記混合する工程は、約0.1から約1時間の期間実行されてもよい。
前記混合する工程は、約3時間の期間実行されてもよい。
また、他の態様としては、ニッケル−亜鉛セルであって、
(a)酸化亜鉛負極と、
(b)酸化ニッケル粒子とコバルトを有する酸化ニッケル正極と、
(c)アルカリ電解質とを備え、
前記コバルトの大部分が製造に伴い高度に酸化されたコバルトとなる態様である。
前記酸化ニッケル正極は、更にコバルト粒子、ニッケル粒子、及びバインダー剤を備えてもよい。
前記酸化ニッケル正極は、更にコバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を含み、前記酸化ニッケル粒子上の表面コバルトの約90%以上が高度に酸化されたコバルトでもよい。
前記酸化ニッケル正極は、更にコバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を含み、前記酸化ニッケル粒子上の表面コバルトの約95%以上が高度に酸化されたコバルトでもよい。
前記高度に酸化されたコバルトの酸化状態が約3から3.25でもよい。
前記高度に酸化されたコバルトの酸化状態が約3でもよい。
前記酸化亜鉛負極の中のコバルト濃度が約5から約30ppmでもよい。
前記酸化亜鉛負極の中のコバルト濃度が約10ppm未満でもよい。
前記酸化亜鉛負極の形成後のガス放出率が1ml/hr未満でもよい。
満充電されたセルの60℃の温度下で28日間保存された後の残存容量が満容量の約30%以上でもよい。
本発明は、以下の適用例としても実施可能である。
適用例1:(a)酸化亜鉛負極と、(b)酸化状態が3.0より大きくなるように酸化されたコバルトでコーティングされた水酸化ニッケルの粒子および添加コバルトおよび/または添加酸化コバルトを備えるペーストを備えるニッケル正極と、アルカリ電解質とを備える、ニッケル−亜鉛セル。
適用例2:バッテリ用のニッケル含有正極を製造する方法であって、(a)アルカリ金属の水酸化物溶液、強酸化剤、及び酸化状態が3.0より大きくなるように酸化されたコバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を混合する工程と、(b)前記コバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を前記反応混合物から分離する工程と、(c)前記コバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子並びにコバルト金属および酸化コバルトの少なくとも一方を使用して活性化材料ペーストを準備する工程と、(d)前記ペーストをニッケル電極に加える工程とを備える方法。
上記及びその他の利点は図を参照して以下記載される。
ニッケル−亜鉛セルの亜鉛電極内での電荷移動及び質量移動の図である。 本発明の種々の実施例に於けるコバルト安定化工程の工程フロー図である。 本発明の種々の実施例に於けるコバルト安定化工程の工程フロー図である。 セルAからFの形成曲線である。 セルAからFの形成曲線である。 セルAからFの形成曲線である。 セルAからFの放電機能図である。 セルAからFの放電機能図である。 セルAからFの放電機能図である。 処理された及び処理されないセルの高いサイクル率を示す。 処理された及び処理されないセルの高率サイクリングに於けるインピーダンスを示す図である。 は本発明の実施に好適な組み立てられたニッケル−亜鉛バッテリセルの分解図である。 本発明の実施に好適な組み立てられたニッケル−亜鉛バッテリセルの断面略図である。 本発明の一実施例に於ける負極−隔離層−正極サンドイッチ構成の種々の層を示す。
本発明の実施例の記述はニッケル正極の製造とニッケル−亜鉛セル用ニッケル正極活性材料に関して行われるが、当業者には以下の記述が例示のためであり、限定的なものでないことは理解されよう。本明細書における記述により、当業者はその他の実施例も理解されよう。例えば、ニッケル正極に含まれる高度に酸化された酸化コバルトは他の酸化化学法によっても形成される。
本発明の実施には此処における図面が参照されるものである。本出願に於いて、「バッテリ」及び「セル」の用語は同義に使用される。このことは文の前後から自明であろう。
概論
本発明は充電式ニッケル−亜鉛セル用の電極を提供するものである。或る実施例に於ける正極は高度に酸化されたコバルトでコーティングされた水酸化ニッケル粒子を含み、この高度に酸化されたコバルトのコーティングを得る一方法はコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子を強酸化剤で処理することである。その結果得られる本発明の充電式セルは、長い保存期間、長いサイクル期間(寿命)、高導電率、低インピーダンス、高パワー密度、及び高率応用への好適性などの利点の中一つ以上を有するものである。
従来例のニッケル電極は活性材料にコバルト粒子を含むものであった。このコバルト粒子はコバルト金属或いは酸化コバルトとして供されてよい。本発明者は溶解されたコバルトが電気化学セルの初回の充電或いは形成工程に於いて正極内より移動することを案じた。この移動により、電極並びにセルのインピーダンスを低く維持するのに役立つ導電性マトリクスの一部をコバルトがなすものであるニッケル電極からコバルトが除去されることになる。この拡散工程は温度と時間に依存するものであり、種々の作動パラメータに大きく影響するので、充填及び形成工程における可変性が個別のセルに結果として残存することとなり、過大な可変性と望ましからぬインピーダンス値が残ることとなる。形成工程に於ける電流の分布及び通行に影響する変化はセルの充放電有効期間に於けるアンペア時間容量、保存期間放電、及び容量維持に多大の影響がある。このようなバッテリパック内のセル間の変化の結果はセルパックの有効寿命に多大の影響がある。
密閉性充電式ニッケル−亜鉛セルは動力工具やハイブリッド電気自動車のような高パワー応用例向けに開発されている。これらのバッテリは最高パワー密度が2000W/kg以上の非常に高率の充放電性能を示す。可溶性コバルト種の影響はこのようなバッテリにとって殊に有害である。可溶性コバルト種の正極から亜鉛負極への移動は、正極でのコバルトの量が減少をもたらし、その結果として、形成処理の期間に於いてより少量のコバルトが導電性マトリクスを形成することになる。導電性マトリクスの減少の結果としてバッテリの導電性が低下しインピーダンスが高くなる。亜鉛負極へのこの汚染の直接の結果として、バッテリの作用と貯蔵の両方の期間に於いて水素の発生が加速される。その結果として複数個のセルのバッテリでの不均衡が起こり、重大な障害をもたらす樹状突起による短絡を促進させ得る。
亜鉛の樹状突起成長を除去すべくアルカリ電解質が開発されて居るが、その効果はコバルトの汚染によって減少される。充電式ニッケル−亜鉛バッテリに於けるこれらアルカリ電解質についてはJeffrey Phillipsによる題名「Electrolyte Composition For Nickel−Zinc Batteries」の米国特許公開公報US20060127761号に開示されてある。
アルカリ電気化学セルに於ける水酸化ニッケル正極の充電工程は以下の反応式による。
Ni(OH)2+OH- → NiOOH+H2O (1)
正極の充電効率と正極材料の利用とは以下の反応で制御される酸素の発生に影響される。
2OH- → H2O+1/2O2+2e- (2)
この酸素発生反応は充電状態(state of charge(SOC))が70〜80%になった場合に開始される。ニッケル電極が過充電されるとガスが発生されるので充電効率は低下する。電気化学セルの初回充電の後、水酸化ニッケルは酸化されてオキシ水酸化ニッケルが生成される。電気化学セルが放電されるとオキシ水酸化ニッケルが還元されて水酸化ニッケルが生成される。この可逆性水酸化ニッケルはベータ相構成に維持されるべきものであるが、一般的にニッケル電極は充電放電のサイクル数が増加するにつれて厚さが増加して多少の劣化が起こる。
アルカリ性電解質は亜鉛電極内の電気化学反応でイオン担体として作用する。充電式亜鉛電極に於ける初期活性材料はZnO粒子或いは亜鉛と酸化亜鉛粒子の混合物である。ZnO粒子はKOH溶液に溶解してZn(OH)4 2-を生成し、これは充電工程に於いて金属亜鉛に還元する。亜鉛電極に於ける反応は以下のように記載される。
ZnO+2OH-+H2O → Zn(OH)4 2- (3)
及び
Zn(OH)4 2-+2e- → Zn+4OH- (4)
従って、ニッケル−亜鉛バッテリ全体の反応は以下のように記載される。
Zn+2NiOOH+H2O = ZnO+2Ni(OH)2 (5)
亜鉛電極に於ける電荷移動及び質量移動の反応は図1にも示されて居る。亜鉛電極の放電工程に於いて、反応101として金属亜鉛が電子を放出して亜鉛酸塩を生成する。それと同時にKOH溶液の亜鉛酸塩濃度は減少する。亜鉛酸塩濃度が増加すると反応103として示されるように亜鉛酸塩が析出してZnOが生成される。亜鉛電極で起こるこのような変形や凝集は放電充電サイクル数の増加による電極活性の最終的喪失の重要な要因である。ニッケル−亜鉛バッテリに関して分離層に於ける亜鉛酸塩の成長を除去する技術の進歩についてはJeffrey Phillipsによる題名「Method of Manufacturing Nickel Zinc Batteries」の米国特許公開公報US20060127761号に開示されている。
コバルト安定化工程
コバルトがアルカリ性電解質に溶解して形成工程までに負極に移動することを防ぐため、水酸化ニッケル或いはコバルトで覆われた水酸化ニッケルが処理されてよい。コーティングされて居ない水酸化ニッケルはコバルトを含むものであり、この工程で処理されるとコバルトも高度に酸化されるとは留意されるべきことである。この工程に於いては、水酸化ニッケル粒子、水酸化アルカリ金属溶液、及び強酸化剤が混合される。これら反応物質は図2に示される如く、如何なる順番に混合されてもよい。
要素201として示された水酸化ニッケル粒子はコーティングされて居なくても、コバルト或いは酸化コバルトでコーティングされて居てもよい。或る量のオキシ水酸化ニッケルが含まれて居てもよい。或る実施例に於いて、これらの粒子は酸化コバルトと水酸化ニッケルの共析出で供される。このコバルト成分は粒子として水酸化ニッケルのマトリクス内に分布されて居てもよく、或いはコーティングとして表面に限定されて居てもよい。構成の如何に拘わらず、水酸化ニッケル粒子は粒子、顆粒などの様々の大きさで提供されてよい。水酸化ニッケルの各粒子は水酸化ニッケルと或る量のコバルトとを含んで居る。バッテリ用として好適なコーティングされ、或いはコーティングされて居ない水酸化ニッケル粒子は中国のChangsha Research Institute (CRI)、日本のTanaka Chemical Corporationなど種々の会社から入手可能である。これらの入手先からの粒子のサイズは典型的に約0.5μmから10μmの範囲である。
要素203として示される水酸化アルカリ金属との反応により、水酸化ニッケル或いはコバルトで覆われた水酸化ニッケル粒子の表面はアルカリ性となる。この水酸化アルカリ金属は例えば水酸化ナトリウム、カリウム、或いはリチウムの水溶液であってよい。従って、水酸化ニッケル粒子の表面はアルカリ金属のナトリウム、カリウム、或いはリチウムを合同したものであってよい。要素205として示される強酸化剤は温度を摂氏20から100度の間に維持したまま次いで追加される。酸化剤は例えば過硫酸塩、過塩酸塩、過マンガン酸塩、オゾンなどでよい。これらの塩は典型的にナトリウム或いはカリウム塩であるが、それらに限定されるものではない。混合物の典型的な濃度は過硫酸塩が約3wt%と5wt%の間で水酸化塩が約5wt%と30wt%の間である。過硫酸ナトリウムと水酸化ナトリウムに関する典型的な反応は以下の通りである。
xNa228+2Co(OH)n+2xNaOH → 2xNa2SO4+2Co(OH)n+x
過硫酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとは水酸化ニッケルの上のコバルト或いはコーティングされて居ない水酸化ニッケルに合同されたコバルトと反応し、硫酸ナトリウム及び酸化された水酸化コバルトとを生成する。その結果としてコバルトはより酸化され、原子価xは初期値より大きくなる。典型的な入手先から得られた水酸化ニッケルの上のコバルトのコーティング(或いは水酸化ニッケルのマトリクスに合同されたコバルト)は原子価が約2〜約3の間であると信じられて居る。理論に限定されることは好まないことであるが、過硫酸ナトリウムのような強酸化剤による処理の後、水酸化ニッケル上の全部のコバルトの酸化状態は少なくとも3、恐らく3より大きく増加するものと信じられる。処理後の酸化状態は約3〜3.5、即ち約3.2または約3.0になると信じられている。コバルト(II)は可溶性であり、コバルト(III)は不可溶性であると信じられている。
要素207として示される或る実施例に於いて、混合工程は水酸化ニッケル粒子が混合物から分離される前に反応が完了するように、摂氏約20から100度に於いて約0.1から3時間にかけて継続される。混合温度は約20から100度であってよい。分離209は数段階によるものでよい。第一に反応物質が蒸留水で洗浄される。過剰の水は混合容器からデカントされてもよい。工程211では水酸化ニッケルが実際の正極ペースト工程に使用される前にいくらか乾燥されてもよい。その他の実施例に於いて、混合物は蒸留水または適当な洗浄溶液で洗浄される前に先ず濾過されてもよい。
或る実施例に於いて、ペーストされた水酸化ニッケル電極はコバルトで安定化された水酸化ニッケル粒子、コバルト粒子。ニッケル粒子、CMC、及びPTFE(結合剤の一例)の混合物を使用して作成される。活性化ペースト材料はニッケル泡体に押し込まれ、圧縮されてニッケルの電極板が形成される。
図3に示されるその他のコバルト安定化工程に於いては、工程301に於いて水酸化ナトリウムと水とが容器の中で混合される。この混合物は工程303に於いて攪拌され水酸化ナトリウムが溶解される。一実施例に於いては38gのNaOHと800gのH2Oとが使用される。次いでコバルトでコーティングされた水酸化ニッケルが工程305に於いて容器に追加され、懸濁するまで攪拌される。一実施例に於いては約1900gのコバルトでコーティングされた水酸化ニッケルが追加される。次いで工程307に於いて時折攪拌しながら容器が約60°Cに加熱される。次いで工程309に於いては混合物が攪拌されながら過硫酸ナトリウムが加熱された混合物に緩やかに添加される。一実施例に於いては70gの過硫酸ナトリウムが添加される。高度酸化剤の量は種々の成分の量及び知られて居る酸化状態から計算されてもよい。例えばすべてのコバルトを酸化状態3以上にするのに十分な量の過硫酸ナトリウムが添加される。攪拌は例えば30分間継続される。工程311では水酸化ナトリウムが更に添加される。一実施例に於いては9gのNaOHと50gのH2Oを含む59gのNaOH溶液が使用される。攪拌は周期的に例えば1.5時間行われてよい。混合物は室温まで冷却されてよい。工程313に於いては混合物が例えば蒸留水によってpHが8になるまで洗浄されてよい。この洗浄の間、容器は数回例えば3から6回デカントされてよい。工程315では混合物を乾燥せずに必要量の水分が混合物から除去される。この重量は計測され、水分の総量が計算される。計算された存在水分の分量は正極ペースト用のレシピから減算されてもよい。この処理された混合物は工程317に於いて正極用の活性ペースト材料の作成に使用される。
上記の例では過硫酸ナトリウムが使用されたが、その他の強酸化剤が使用されてもよい。上記の工程の利点の一つは不必要な反応生成物が総て溶液中にあり、水の使用のみで排出可能であることに留意されたい。分離の工程はpHをチェックすることで容易にモニター可能である。従って、沈殿する反応生成物を生成する酸化剤は反応生成物から水酸化ニッケルを分離するのがより面倒であるから望ましくない。相対的な物質の量は選択された物質及び目的とする物質の総量によって上下に調整されてよい。上記の攪拌時間は単なる例示であって、この工程の実施を限定するものではない。攪拌の時間は変化可能であり、叉別の攪拌方法が使用されてもよい。更に、処理後の水酸化ニッケルは乾燥して居ても濡れて居てもよい。製造の目的から、濡れた製品は容易に活性ペースト材料に合同されるが、乾燥処理された水酸化ニッケルは凝集していない形態であるならば活性ペースト材料用に使用可能である。或る実施例に於いて、処理された水酸化ニッケルは活性ペースト材料に合同されるまで濡れた状態に維持される。
正極
正極は通常電気化学的に活性な酸化或は水酸化ニッケル及び製造、電子移動、濡れ、機械的特性などの便宜上一種類以上の添加剤を含むものである。例えば正極構成には上記のコバルト安定化工程からの処理された水酸化ニッケル粒子、酸化亜鉛、酸化コバルト(CoO)、コバルト金属、ニッケル金属、及びカルボキシメチルセルローズ(CMC)のような流量制御剤が含まれてよい。此処に於いて、ニッケル及びコバルト金属は純粋金属でも合金であってもよい。
種々の実施例に於いて、正極構成には酸化ニッケル粒子と高度に酸化されたコバルトが含まれてよい。 酸化ニッケル粒子と高度に酸化されたコバルトとは、例えば共沈殿工程により、或はコバルトを酸化ニッケル粒子の上に沈殿させることにより、同一の粒子に形成されてもよい。従って、高度に酸化されたコバルトは酸化ニッケルの表面をコーティングするか、或は酸化ニッケルのマトリクスに埋め込まれる。酸化ニッケルのマトリクスは重量で約2%のコバルト、10%以下のコバルト、或は2−4%のコバルトを含むものでよい。表面でのコバルトは重量で約1%から6%、約2%以上、約4%、或は6%以上であってよい。表面でのコバルトは約90%、90%以上、或は95%以上が高度に酸化されたものであってよい。高度に酸化されたコバルトとは酸化状態が3以上、約3から3.25、または約3.25のことである。或る例に於いて、酸化ニッケル粒子の中或は上のすべてのコバルトの平均酸化状態は約3、少なくとも2.8、または少なくとも2.9である。
ニッケル泡状マトリクスが電気活性ニッケル(例えばNi(OH)2)電極材料として好適に使用される。一例に於いて、市場で入手可能なInco, Ltd.による泡状ニッケルが使用可能である。泡状ニッケルを通してNi(OH)2(あるいはその他の電気化学的活性物質)への拡散路は高放電率を要する応用の場合には短くなくてはならない。高率の場合、イオンが泡状ニッケルを貫通する時間は重要である。Ni(OH)2(あるいはその他の電気化学的活性物質) またはその他の電極材料で充填された泡状ニッケルから成る正極の厚さはイオンが泡を通じてNi(OH)2に至る拡散路を短く維持したままNi(OH)2材料に十分のボイド空間を与える様に最適化されるべきものである。泡状下地層の厚さは15〜60ミルの間でよい。好適な実施例に於いて、電気化学的活性物質及びその他の電極材料で充填された泡状ニッケルから成る正極の厚さは約16から24ミルである。殊に好適な実施例に於いて、正極の厚さは約20ミルである。
泡状ニッケルの密度は電気化学的活性物質が泡のボイド空間を均一的に貫通するように最適化されてよい。好適な実施例に於いて、密度が約300〜500g/m2の範囲にある泡状ニッケルが使用される。更に好適な範囲は約350〜500g/m2である。殊に好適な実施例では密度が約350g/m2である泡状ニッケルが使用される。電極層の幅が減少されるにつれ、ボイド空間が十分存在するように泡の密度も減少される。好適な一例に於いて、密度が約350g/m2であり厚さが約16〜18ミルの範囲にある泡状ニッケルが使用される。
実験
比較の目的で、コバルト安定化処理ありとなしとで作成された異なるニッケル正極を使用して6個のバッテリセルを作成した。セルが作成され構成が完了(初期充電)した後、種々のテストが実行された。形成期間に於いては、経時的に電圧が計測された。形成後24時間の時点で開回路電圧、インピーダンス、電気容量など種々の電気的特性が測定された。次いでガス放出がオープンセルの中で測定された。負極に於けるコバルトのレベルの測定に原子吸収テストが実行された。最後にセルは充電されてサイクルが実施され、サイクル寿命が計測された。
セルはすべて放電電流2Aに於いて容量が1.90Ahであった。セルはすべて同一の電解質と亜鉛負極を有し、同一のレシピと工程を使用して作成された。セルの3個は処理された粒子を使用したものであり、3個は処理されない粒子を使用したものであった。3個のセルの各セットの中1個はコーティングされない水酸化ニッケルを、2個は酸化コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルを使用して作成された。酸化コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルを使用した2個の中の1個は電解質浸潤時間が1時間、他の1個は電解質浸潤時間が24時間であった。
電解質浸潤時間とはセルを電解質で充填してから最初の充電電流を通過させるまでの時間である。コバルト安定化されたニッケル材料を使用するとこの時間を1時間から24時間に延長しても悪影響はない。製造工程フローに於いてこの電解質浸潤時間は重要である。セルの充填から最初の充電電流の通過までの時間ウインドウが長いと、作業のフローの柔軟性が向上し、電解質浸潤時間の異なる別々のバッチで作成されたセルの間の性能の差が減少する。バッテリパックに於いて、パック全体の充放電性能は最悪性能のセルに依存することになる。従って、パック全体の性能を最適化するには性能が類似したセルがグループ化される。この工程時間ウインドウが増加することはセル間の変動を減少し、このグループ化を容易にする。
電解質の組成は760gがH2O、1220gが水酸化カリウム45%溶液、84.7gがリン酸ナトリウム(Na3PO4 12H2O)、59gが水酸化ナトリウム、16.8gが水酸化リチウム、3.2gが酸化亜鉛(ZnO)である。水酸化ニッケル粒子は亜鉛を4wt%及びコバルトを1.5wt%格子に含むものである。コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルは水酸化ニッケルの表面に3%のコバルトを含むものである。サブCのサイズのニッケル−亜鉛セルは以下の工程によって作成された。
セルA:アルカリ性溶液中で過硫酸塩を使用して水酸化ニッケル粒子が処理された。正極は4wt%コバルト粒子、9wt%ニッケル粒子、0.4wt%CMC,及び0.2wt%PTFEを使用してペーストされた。浸潤時間は1時間であった。過硫酸ナトリウムが酸化剤として使用された。工程温度は40℃である。混合時間は2時間である。
セルBは以下の工程で作成された。処理されない酸化ニッケル粒子が正極材料として使用された。正極は4wt%コバルト粒子、9wt%ニッケル粒子、0.4wt%CMC,及び0.2wt%PTFEを使用してペーストされた。浸潤時間は1時間であった。
セルCは以下の工程で作成された。CoOOHでコーティングされた酸化ニッケル粒子がアルカリ性溶液内で過硫酸塩を使用して処理された。正極は2wt%コバルト粒子、9wt%ニッケル粒子、0.4wt%CMC,及び0.2wt%PTFEを使用してペーストされた。浸潤時間は1時間であった。
セルDは以下の工程で作成された。CoOOHでコーティングされた酸化ニッケル粒子がアルカリ性電解質溶液内で過硫酸塩を使用して処理された。正極は2wt%コバルト粒子、9wt%ニッケル粒子、0.4wt%CMC,及び0.2wt%PTFEを使用してペーストされた。浸潤時間は24時間であった。
セルEは以下の工程で作成された。CoOOHでコーティングされた処理されない酸化ニッケル粒子が正極活性材料として使用された。正極は2wt%コバルト粒子、9wt%ニッケル粒子、0.4wt%CMC,及び0.2wt%PTFEを使用してペーストされた。浸潤時間は1時間であった。
セルFは以下の工程で作成された。CoOOHでコーティングされた処理されない酸化ニッケル粒子が正極活性材料として使用された。正極は2wt%コバルト粒子、9wt%ニッケル粒子、0.4wt%CMC,及び0.2wt%PTFEを使用してペーストされた。浸潤時間は24時間であった。
上記のセルの形成はすべて同様に行われた。セルの形成とは初期の充電を意味する。各セルは91mAで20.5時間充電され、1Aで1.0Vまで放電された。次いで18時間1A及び6.5時間0.075Aで充電された。セルA、B、C、D、E、及びFの形成曲線及び形成データは図4A、B、及びC及び表1に示されてある。表1にはセル間の正極の相違が示されて居る。セルの解放端(開回路)電圧(OCV)及びインピーダンスは形成完了24時間後にテストされた。
図4AはセルAとセルBの形成充電曲線を示す(それぞれ403、405)。最初の約100〜300分間に於いて曲線には電圧の上昇が減速する肩部(405)の存在することに留意される。この肩部(「コバルト波形」とも呼称される)を通過した後、電圧は約1.85Vまで急激に増加する。この「肩」はコバルトIIのコバルトIIIへの酸化を現す。コバルトIIがすべてコバルトIIIへ変換された後、主電気化学反応即ち(1)に示された反応が続行する。円401の中で、処理されたセルA(403)と処理されないセルB(405)に関して肩のサイズの相違が明白である。
図4Bでは処理されたセルC(407)とD(409)がこの波形を示さないことが留意される。この理論に拘束される意思はないが、此処に記載されるコバルト処理によって水酸化ニッケル粒子中のコバルトの一部乃至全部がIIIの原子価或はそれより大きく酸化され、この高度に酸化されたコバルトが今度は正極内の金属コバルトをIIIの原子価に酸化し、これによってコバルトIIが還元或は図4BのコバルトIII波形へと削除されるものと信じられる。コバルト安定化処理で処理されたコバルトの原子価が3より大きく増加されるので、ペーストの作成工程で粒子として添加されるフリーなコバルト或はコバルト化合物は充電工程に於いてのみならず処理された水酸化ニッケルの中のコバルトによっても急速に酸化される。上記の如く、コバルトIIは可溶性であるがコバルトIIIは非可溶性であると信じられて居る。従って本発明の酸化工程で正極内のコバルトの溶解度は減少し、効果的にその位置に固定されてしまう。その位置に固定されたコバルトは形成の後導電性のネットワークを形成し、これが結果としてセルのより高い導電性と低インピーダンスになるものと信じられる。
セルAは処理されたものであるが、コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルから始められたものではないので、処理前の水酸化ニッケルの中のコバルトの量は非常に少なく、酸化による進歩は著しくない。 図4Aは処理されたセルAが処理されないセルBより肩が小さいことで、この理論を支持するものである。
図4Cに於いて、電解質浸潤時間が1時間(線411のセルE)と24時間(線413のセルF)の場合の相違は、線411の肩の方が深い(コバルトの酸化がより大きい)ので、1時間後に正極の中に存在したコバルトの一部が24時間の後には移動し去ったことを示唆する。
Figure 0005719175
電解質の充填から形成充電までの遷移時間が長くなることの影響も表1に於けるセルEとFの開回路電圧とインピーダンスの比較で示される。24時間の浸潤の後、開回路電圧の値は普通の1時間の浸潤の場合の値より低く、インピーダンスはより高かった。 開回路電圧がより低いことは自己放電が高く保存寿命が劣等であることを意味する。この理論に束縛されることはないが、より高いインピーダンスは正極からの導電性コバルト或は酸化コバルトの喪失に関係するかも知れない。表2は原子吸収によってセルA−Fの負極内で検出されたコバルトのレベルを比較して居る。負極でのコバルトのレベルが高いことは正極での導電性酸化コバルトの喪失に相当するものと信じられる。浸潤時間が長いと、負極でのコバルトのレベルが50から100ppmへ増加する。オープンセルから形成の後60℃で5時間の間に放出されたガスが同図に示されて居る。ガス分光によると、放出されたガスは大部分水素である。この理論に拘束される意図ではないが、水素が多く存在することはコバルト汚染が亜鉛電極の腐食に直接影響することを意味する。処理されたセルCとDは亜鉛負極でのコバルト濃度がもっとも低い(従って水素ガス放出が最も低い)。
このデータは水酸化ニッケルを過硫酸塩で処理するとコバルトでのコーティングの有無に拘らず水酸化ニッケル粒子のセルの自己放電及びインピーダンスに有益であることを示して居る。この有益な効果はコバルトでコーティングされた水酸化ニッケルで作成されたセルの場合により顕著である。このデータは、浸潤時間を1時間から24時間に延長すると、処理されないセルEとFの場合には負極でのコバルト密度に関して大きな影響があるが、処理されたセルCとDの場合には大した影響がないことも示して居る。24時間の浸潤時間の後に於ける放出ガス量とコバルト密度はセルDの場合セルCより大きいが、これらは浸潤時間の長さに関係なくいずれも処理されないセルE及びFの場合より非常に少ない。従って、過硫酸塩による処理は浸潤時間の延長を許容することであり、これには以下のような利点が二つある。第一に、電解質の充填から形成までの時間が延長されると充電前のセル内での電解質の分布が均一化される。第二に、量産の場合浸潤時間が長いとセルを充填の箇所から形成の箇所へと移行させる許容時間が長くなる。本発明のこの特徴は充填と形成の間の短い浸潤時間が問題となる製造環境に於いて殊に有用である。
Figure 0005719175
セルA−Fに関して高速サイクリングの試験が室温に於いて実施された。すべてのセルは定電圧の1.9Vまで2Aで充電された。この電圧は充電終局電流90mAに維持され、その後充電終局電圧1.0Vまで10Aで放電された。サイクル番号8番、56番、106番、156番、などでは充電終局電圧1.0Vまでの放電は20Aで行われた。10A〜20Aでの放電は円形鋸のような高パワー用具での放電に相当するものである。表3は各セルに於いて充電電流2Aで電圧が1.9Vに達するまでの所要経過時間を示す。処理されたセル(A,C,及びD)は水酸化ニッケル正極がコバルトでコーティングされて居る場合と居ない場合を問わず、この電圧への充電がより効率的である。
Figure 0005719175
図5A、B、及びCはセルA−Fに関して放電容量をサイクル数の関数として示して居る。過硫酸塩の処理によると図5Aに示される如く容量はセルA (501)の場合セルB(503)より100mAhだけ向上して居る。図5Bは過硫酸塩の処理の後コバルトでコーティングされた水酸化ニッケルを有するセルは24時間浸潤されてもサイクリング特性に悪影響のないことを示して居る。それと対照的に、図5Cに示される処理されないセル(セルF、505)は同様な浸潤時間の後サイクルが不可能であった。負極内のコバルト密度が高いとセルのサイクルを続行する能力が減少すると思える。
処理された及び処理されない正極を有するセルの高速サイクリング動作のその他の比較が図6に示されて居る。この比較に於いては、2個のセルが製造されて高速放電サイクルに於けるそのインピーダンスが測定された。処理されたセル(601)は前記の例に於けるセルCに類似したものであった。処理されないセル(603)は同じ材料を使用してあるがコバルト安定化処理がされたものであった。両方のセルは形成充電がされる前に1時間浸潤された。処理されたセルの方が初期容量はやや高かったが、50サイクルの後両方のセルは同様に動作した。これはコバルトが負極に移行するには浸潤時間が短かったので、予期されてよいことであった。しかし、かような処理されないセルの負極のコバルトのレベルは充填工程の効率及び環境の温度に依存して重量で20〜30ppmのレベルに達することが可能である。その結果、負極の自己放電は高くなり、負極のコバルトのレベルがこの程度であると保存寿命が低下する。
上記の高速条件でセルがサイクル行動を続行するにつれて放電後に測定されたインピーダンスの値を見ると処理された正極材料で製造されたセルの優秀なことが明白となる(図7)。セルが3個製造され、サイクル行動に供された。図7は処理されないセル703及び705よりも処理されたセル701に於いて、そのサイクル寿命に亘ってインピーダンスが遥かに安定して居ることを示して居り、これはセル内部の化学的性質が遥かに安定して居ることを意味する。
セルの一般構成
本発明の構成を明確にするために、本発明の実施に好適なバッテリセルの一般的構成を記述する。この構成は上記の実験データからの試験的セルを記述することにもなる。
図8A及び8Bは円筒形燃料セルの主部分を示すものであり、図8Aはセルの分解図である。電極と電解質の層が交互に円筒形の組み合わせ(「ジェリイロール(jellyroll)」とも呼ばれる)801に配置されている。この組み合わせ或はジェリイロール801は缶813或はその他の保持容器の中に位置される。負極コレクタ板803及び正極コレクタ板805が円筒形組み合わせ801の両端に接続されて居る。この負極と正極のコレクタ板は内部端子として機能するものであり、負極コレクタ板は電気的に負極と接続し、 正極コレクタ板は電気的に正極と接続して居る。キャップ809と缶813とは外部端子として機能する。図示された実施例に於いて、負極コレクタ板803には正極コレクタ板803をキャップ809に接続するためのタブ807が含まれて居る。正極コレクタ板805は缶813に溶接或はその他の方法で電気的に接続されて居る。その他の実施例に於いては、負極コレクタ板が缶に接続され、正極コレクタ板がキャップに接続される。
負極及び正極コレクタ板803及び805は穿孔と共に示されて居り、これらの穿孔はジェリイロールへのボンディング及び/或は電解質をセルの一部から他の部へ移動させるのに便利に使用可能である。その他の実施例に於いて、これらの板はボンディング及び/或は電解質の分布の便宜にスロット(直径方向或は周囲方向)、溝或はその他の構成を備えてよい。可撓性ガスケット811がキャップ809に近く、缶813の上部の周囲に沿った周囲のビード815の上の位置されて居る。このガスケット811は電気的にキャップ809を缶813から隔離する役を果たす。或る実施例に於いて、ガスケット811が載せられたビード815はポリマーでコーティングされて居る。ガスケットはキャップを缶から電気的に隔離可能な如何なる材料であってもよい。この材料は高温で変形の少ないことが望ましい。ナイロンはその一例である。他の実施例に於いては、アルカリ性の電解質を縫い目その他の隙間を通じてセル内部から流出させる駆動力を減少させるように、相対的に疎水性の材料を使用することが望ましい。濡れ性の低い物質の一例としてポリプロピレンがある。
缶或はその他の保持用具が電解質で充填された後、電極や電解質を環境から隔離する為に用具は図8Bに示されるように密閉される。ガスケットは典型的にクリッピング処理によって密閉される。或る実施例に於いては、漏れを防ぐのに密閉剤が使用される。好適な密閉剤の例として、瀝青密閉剤、タール、及びCincinnati,OHのCognisから入手可能なVERSAMIDがある。
或る実施例のセルは、電解質が「不足した」状態で機能するように構成されて居る。更に或る実施例のニッケル−亜鉛セルは電解質が不足した形式を使用して居る。このようなセルは活性電極材料に比して相対的に少量の電解質を有する。これらのセルはセルの内部に流動自由の液体電解質を有するタイプのセルから容易に区別される。2005年4月26日に出願された題目「Nickel Zinc Battery Design」の米国特許出願11/116,113号(その内容は本願に参照してくみこまれたものとする)に開示されて居る如く,セルは種々の理由により不足した状態で運転するのが望ましいかも知れない。不足したセルとは通常電極内のボイド空間が全て電解質で満たされて居ないものと解釈されて居る。特種な例に於いて、電解質が充填された後の不足したたセルのボイド体積は充填前のボイドの総体積の少なくとも約10%である。
バッテリセルは如何なる形状やサイズであってもよい。例えば円筒形のセルの直径と長さは通常のAAAセル、Aセル、Cセル、その他のものであってよい。或る応用の場合には特注のセルデザインが適当である。特種実施例に於いて、セルサイズは直径22mmで長さが43mmのサブCセルサイズである。本発明は相対的に小さいプリズム形式、並びに種々の非携帯用として使用される大型の形式にも応用可能であることに留意されたい。動力工具とか芝刈り機などの為のバッテリパックの多くの場合に於いてはパックのプロフィールがバッテリセルの形状及びサイズを決定する。本発明は1個以上のニッケル−亜鉛バッテリセル及び適宜なケイシング、接触子、電気器具内で充放電を可能とする導電線などを含むバッテリパックにも関するものである。
図8A及び8Bに示される実施例は、キャップが負極で缶が正極であるから、通常のNi−Cdセルと極性が逆である。従来例の燃料セルの極性は、キャップが正極で缶或は容器が負極である。即ち、セル組み立ての正極は電気的にキャップに接続し、セル組み立ての負極は電気的にセル組み立てを保持する缶に接続する。図8A及び8Bでの開示を含め、或る実施例によるセルの極性は通常のセルのものの逆である。従って、負極は電気的にキャップと接続し、正極は電気的に缶と接続する。本発明の或る実施例に於いては正極のキャップを持つ通常のデザインと同様の極性であることに留意されたい。
セル缶
缶とは最終的なセルの外部ハウジングまたはケーシングとして機能する容器のことである。缶が陰性端子である従来例のニッケル−カドミウムセルの缶は典型的にニッケルでメッキされたスチールである。上記の如く、缶は負極でも正極でもよい。缶が負極である実施例に於いて、その缶の材料は亜鉛電極の電位に適合する別の材料でコーティングされて居る限り例えばスチールのような従来例のニッケルーカドミウムバッテリに使用されるのと同様な構成でよい。例えば負極の缶は腐食を防止する銅のような物質でコーティングされてよい。缶が正極でキャップが負極である実施例に於いて、その缶は従来例のニッケルーカドミウムセルに使用されるもの、典型的にはニッケルでメッキされたスチールと同様な構成でよい。
或る実施例に於いては、水素の再結合を助成する材料で缶の内部がコーティングされてよい。水素再結合の触媒作用を果たす如何なる物質でも使用可能である。酸化銀はそのような物質の一例である。
通気キャップ
セルは通常環境から密閉されて居るが、充電や放電で生成されるガスをバッテリから排出することが許容される。典型的なニッケル−カドミウムセルは約200PSIの圧力でガスを排出する。或る実施例のニッケル−亜鉛セルは排気の必要ないままこの程度の圧力及びそれ以上の圧力(例えば約300PSIまで)で機能するように設計されて居る。これではセル内部で生成された酸素と水素の再結合が助長される。或る実施例に於いて、セルは内部圧力が約450PSIまで及び/或は約600PSIまでに維持されるように構成されて居る。他の実施例に於いてはニッケル−亜鉛セルが相対的に低い圧力でガスを排出するように設計されて居る。水素及び/或は酸素ガスをセル内で再結合させずに制御しながら排出するデザインの場合これは好適である。通気キャップ及び板並びに担体下地層自体の構成の或る程度の詳細は下記の特許出願に開示されて居り、これらの内容は本願に参照して組み込まれたものとする。2006年4月25日に出願されたPCT/US2006/015807,及び2004年8月17日に出願されたPCT/US2004/026859(WO2005/020353 A3)。
電極−隔離層のサンドイッチ構成
図9は巻かれる前の負極−隔離層−正極サンドイッチ構成の各層を示すものである。隔離層905は電極と電解質の間のイオン交換を許容しつつ負極(部品901と903)を正極(部品907と909)から機械的に隔離するものである。負極は電気化学的活性層901と電極下地層903を含む。亜鉛負極の電気化学的活性層901は典型的に電気化学的活性物質として酸化亜鉛及び/或は亜鉛金属を含む。層901はその他の添加剤或は亜鉛酸カルシウム、酸化ビスマス、酸化アルミニウム、酸化インジウム、ヒドロキシセルローズ、及び分散剤のような電気化学的活性化合物を含んでも良い。電極下地層903は負極材料901と電気化学的適合性がなくてはならない。上記の如く、電極下地層は穿孔金属板、拡張金属、泡状金属、或は連続パタンの金属シートの形体であり得る。
正極は負極に対して隔離層905の反対側にある。正極も電気化学的活性層907と電極下地層909を含むものである。正極の層907は電気化学的活性物質として水酸化ニッケル、酸化ニッケル、及び/或はオキシ水酸化ニッケルを含んでよい。添加剤には、酸化亜鉛及び酸化コバルト或はコバルト金属が含まれてもよい。電流下地層909はニッケル泡状金属マトリクス或はニッケル金属シートでもよい。ニッケル泡状マトリクスが使用される場合には、マトリクスに層907が吸収されてしまうことに留意すべきである。
隔離層
隔離層は、電極と電解質の間のイオン交換を許容する一方、負極と正極とを機械的に隔離する役を果たすものである。隔離層は叉亜鉛の樹枝状構成を防止するものである。樹状突起とは、金属付着に於ける骨格的或は樹枝的成長パタン(樹枝的成長)を持つ結晶構造のことである。実際問題として、樹状突起はセルの寿命の間に燃料セルの導電体の中に形成されて負極と正極とを実質上つないでしまって短絡を起こし、よってバッテリの機能を失わせるものである。
典型的に、隔離層は小さい孔を有するものである。此処に記載されるいくつかの実施例に於いて、隔離層は複数の層から成るものである。孔の存在及び/或は層状構成により、亜鉛の樹状突起に曲がりくねった通路を供することになり、従って効果的に貫通することと、短絡とを防止することになる。好ましくは、多孔性隔離層のくねり度は約1.5〜10の範囲であり、より好ましくは約2−5である。孔の平均直径は好ましくは大きくとも約0.2ミクロンで、更に好ましくは、約0.02〜0.1ミクロンの間である。孔のサイズは隔離層の内部に於いて均一であることが好ましい。特別な実施例に於いて、隔離層は多孔率が約35〜55%の間であり、多孔率が45%で孔のサイズが0.1ミクロンの好ましい材料を有するものとする。
好ましい実施例によれば、隔離層は亜鉛の貫通を防止するバリヤ層とセルを電解質と共に浸潤状態に保ってイオン交換を可能にする浸潤層の少なくとも二層から成る(更に好ましくは二層のみから成る)ものである。これは互いに隣接する電極間に唯一の隔離材料を使用するニッケル−カドミウムセルに於いて通常のことではない。
セルの作用は出来るだけ正極を浸潤させ、負極を比較的乾燥状態に保てば向上する。従って、或る実施例に於いては、バリヤ層が負極に隣接し、浸潤層が正極に隣接するように位置される。この配置により、電解層を正極に密接させ、セルの作用が向上する。
その他の実施例に於いては、浸潤層が負極に隣接し、バリヤ層が正極に隣接して位置される。この配置は酸素の電解質を通って負極への移行を容易にし、負極での酸素の再結合に役立つ。
バリヤ層は典型的に微小な孔を有する多孔性の膜である。導イオン性の微小な孔を持つ多孔性の膜ならば、いずれのものでも使用可能である。多孔率が30〜80%の間のポリオレフィンがしばしば使用されるが、孔の平均径が約0.005〜0.3ミクロンの間であることが好適である。好ましい実施例では、バリヤ層は微小な孔を持つ多孔性のポリプロピレンである。バリヤ層は典型的に厚さが約0.5〜4ミルで、より好ましくは約1.5〜4ミルの間である。
バリヤ層は典型的に微小な孔を有する多孔性の膜である。導イオン性の微小な孔を持つ多孔性の膜ならば、いずれのものでも使用可能である。多孔率が30〜80%の間のポリオレフィンがしばしば使用されるが、孔の平均径が約0.005〜0.3ミクロンの間であることが好適である。好ましい実施例では、バリヤ層は微小な孔を持つ多孔性のポリプロピレンである。バリヤ層は典型的に厚さが約0.5〜4ミルで、より好ましくは約1.5〜4ミルの間である。
浸潤層は浸潤性が適当である如何なる隔離層材料であってもよい。典型的に、浸潤層の多孔率は比較的高く、例えば約50〜85%の間である。例として、ナイロンを基にした浸潤性のあるポリエチレンやポリプロピレン材料のようなポリアミドが挙げられる。或る実施例に於いては、浸潤層の厚さは約1−10ミルの間であり、好ましくは約3〜6ミルの間である。隔離層材料で、浸潤層材料として使用できるものの例としては、NKK VL100 (東京のNKK Corporation 製)、Freudenberg FS2213E、Scimat 650/45 (英国 Swindon の SciMAT Limited製)、及び Vilene FV4365 がある。
当業者に周知のその他の隔離層材料も使用可能である。上記の如く、ナイロンを基にした材料や、微小な孔を有する多孔性ポリオレフィン(例えばポリエチレン及びポロプロピレン)はしばしば非常に好適である。
その他の実施例に於いて、亜鉛の通過を妨げ、セルを電解液で浸潤状態に保つのに、単一の隔離層材料を用いてもよい。このような単一隔離層材料としては、従来のリチウムイオンセルで使用される隔離層であって、ニッケル−亜鉛セル用に変更させたものでよい。例えば、リチウムイオン型隔離層にゲルを満たして、その浸潤性を向上させることが出来る。その一例としてはオレゴン州Lebanon の Entek Membrane LLC の製品であるポリエチレン Teklon材料が挙げられる。この材料は厚さ20ミクロンで、多孔率は約40%である。ゲルは隔離層材料に直接、或は亜鉛電極に加えるような間接法で付与される。
実施例によっては、正極/負極構成に組み込まれる前に、界面活性剤が隔離層に施されてもよい。これで浸潤性を向上させ、電流の均一性を増加させることが出来る。特別な実施例に於いて、隔離層は先ずミシガン州 Midland の Dow Chemical Corporation の Triton 界面活性剤(例えばX100)の約0.5−5%溶液で処理される。界面活性剤との接触時間、乾燥時間、界面活性剤の種類及び界面活性剤の濃度など、すべて処理の効率に関係するものである。数時間低濃度の溶液に浸潤し、次いで空気で乾燥させることで優秀な結果が得られる。追加的にメタノールのようなその他の溶媒を使用することで界面活性剤の摂取が加速される。
微小な孔を有するポリプロピレンを浸潤性にする別法とは、特種な親水性の化学基を重合体の表面に放射線グラフトすることである。このような方法の一つが、Shanghai Institute of Applied Physics, Chinese Academy of Sciences の Shanghai Shilong Hi−Tech Co, Ltd. によって使用されて居る。この場合、活性化プロセスはコバルト60の放射源を使用して行われて居る。
電極/隔離層のデザインについて更に考慮すべきことは、隔離層を(例えば図3に示す如く)電極や電流コレクタシートのように略同じ厚さの単一層として提供するか、或は片方或は両方の電極を隔離層の中につめるかと言うことである。後者の例での隔離層は、電極シートの中の一枚用の「袋」として作用し、効果的に電極層を包み込むものである。或る実施例に於いては、負極を隔離層に包み込むことが、樹状突起の生成防止に役立つ。しかし、叉別の実施例では、電極を包み込まずに、バリヤ層を使用するだけで、樹状突起の貫通に対する保護に十分である。
負極構成
一般的に、負極は下記の如く、導電性増加物質、腐食抑制剤、浸潤剤などの一種以上と共に、亜鉛或は亜鉛酸イオンの電気的活性源を一種以上含むものである。負極は、その製造の時に、クーロム容量、活性亜鉛の化学的構成、多孔性、曲げ特性のような物理的、化学的、形態的特性によって特徴付けられるものである。
或る実施例に於いて、電気化学的活性亜鉛源は、酸化亜鉛、亜鉛酸カルシウム、金属亜鉛、及び種々な亜鉛合金から選ばれる一種以上から成る。これらの物質はいずれも製造中に供給及び/或は通常のセル周期の間に生成されるものである。特別な例として、亜鉛酸カルシウムが考慮されるが、これは例えば酸化カルシウムと酸化亜鉛とを含むペースト或はスラリイから製造出来るものである。亜鉛合金が使用される場合、実施例によっては、これにビスマス及び/或はインジウムが含まれて居てもよい。実施例によっては、100万に対して約20部未満の鉛が含まれてもよい。この構成条件を満たし、市場で入手可能な亜鉛合金として、カナダのNoranda社によるPG101がある。
亜鉛活性物質は粒子状、顆粒状などでよい。亜鉛電極のペースト材料内部の各成分が比較的小さい粒径であることが望ましい。これは、粒子が浸透或はその他によって正極と負極の間の隔離層を傷害する可能性を減少する為である。
負極は電気化学的活性な亜鉛成分に加えて、イオン輸送や電子輸送(即ち導電性の増加)、浸潤性、多孔性、構造的完全性(即ち結合性)、ガス放出、活性材料の溶解性及びバリヤ性(例えば亜鉛の電極からの放出量減少)腐食の抑制などのプロセスを容易にしたり、影響を与えたりする一種以上の物質をも含むことが出来る。 例えば、或る実施例によれば、負極は酸化ビスマス、酸化インジウム、及び/或は酸化アルミニウムのような酸化物を含む。酸化ビスマスと酸化インジウムとは、亜鉛と反応して電極に於けるガス放出を低減する。酸化ビスマスは乾燥状負極構成に対し、重量で約1%〜10%の間の濃度で与えられる。これで、水素と酸素の再結合を容易にすることが出来る。酸化インジウムは、乾燥状負極構成に対し、重量で約0.05%〜1%の間の濃度で存在出来る。酸化アルミニウム、乾燥状負極構成に対し、重量で約1%〜5%の間の濃度で供給されて良い。
或る実施例によれば、電気的活性亜鉛材の耐腐食性を向上し、それによって貯蔵期間を延長させるように、一種以上の添加剤を加えてもよい。貯蔵期間は、バッテリセルが商業的に成功するか不成功に終わるかについて決定的な要素である。バッテリは本来不安定なものであるから、負極をも含めてバッテリの成分などは、化学的に有用な形態で保存されるように努力が必要である。何週間も何ヶ月も使用しない中に、電極物質が腐食したり、その他の理由で多分に変質すれば、貯蔵期間の短い事でこの値打ちは限られてしまう。腐食抑制剤の例として、インジウム、ビスマス、鉛、錫、カルシウムなどのカチオンがある。一般的にこれらは負極の中に塩(例えば硫化物、フッ化物など)として乾燥状負極構成に対し、重量で約25%、典型的には10%以内の濃度で存在するものである。実施例によっては、電気的活性亜鉛材料の腐食を抑制する為、有機物を電極構成に混合してもよい。かかる抑制剤の例として、市場で入手可能な界面活性剤であるTriton及び RS600界面活性剤がある。
電解質内での亜鉛の溶解度を減らす為に加えられるアニオンの例として、燐酸塩、フッ酸塩、ホウ酸塩、珪酸塩、ステアリン酸塩などがある。一般的にこれらのアニオンは乾燥状負極構成に対し重量で約5%以内の濃度で負極内に存在してよい。これらのアニオンの中、少なくともあるものはセル周期の間に溶液中に入り、亜鉛の溶解度を減少させるものと思われて居る。これらの材料を含んだ電極構成の例は以下の特許及び特許出願に記載されて居り、これらは総て、あらゆる目的に対して参照して本願に組み込まれたものとする。米国特許6797433号(「Negative Electrode Formulation for a Low Toxicity Zinc Electrode Having Additives with Redox Potentials Negative to Zinc Potential」、発明者 Jeffrey Phillips, 2004年9月28日発行);米国特許6835499(「Negative Electrode Formulation for a Low Toxicity Zinc Electrode Having Additives with Redox Potentials Positive to Zinc Potential」、 発明者 Jeffrey Phillips, 2004年12月28日発行); 米国特許6818350(「Alkaline Cells Having Low Toxicity Rechargeable Zinc Electrodes」、 発明者Jeffrey Phillips, 2004年11月16日発行);PCT特許出願PCT/NZ02/00036(公開番号WO02/075830号、発明者 Hall,et al.2002年3月15日出願)。
浸潤性の向上の為に負極に添加されてよい物質の例には酸化チタン、アルミナ、シリカなどがある。
一般的に、これらは乾燥状負極構成に対して重量で約10%以内の濃度で付与される。かような物質については米国特許6811926号(「Formulation of Zinc Negative Electrode for Rechargeable Cells Having an Alkaline Electrolyte」 、発明者 Jeffrey Phillips, 2004年11月2日発行)に記載されてあり、この特許は本願に全体としてあらゆる目的に対して参照して組み込まれたものとする。
導電性向上の為に負極に添加されてよい物質の例には固有の高い導電性を持ち、負極と互換性を有する物質が挙げられる。その例としては、酸化チタンなどがある。一般的に、これらは乾燥状負極構成に対して重量で約10%以内の濃度で付与される。厳密には、この濃度は勿論添加物の種類によって異なる。
結合、分散、及び/或は隔離層の代用物であることの目的として、負極には種々の有機物が添加され得る。その例として、ヒドロキシルエチルセルローズ(HEC)、カルボキシメチルセルローズ(CMC)、遊離酸の形態のカルボキシメチルセルローズ(HCMC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスチレンスルフォネート(PSS)、ポリビニルアルコール(PVA)、nopcospeprse 分散剤(京都のSan Nopco Ltd.より入手可能)などがある。特殊例として、PSS及びPVAは浸潤性及び隔離層のような特徴を付与するために負極のコーティングに使用される。実施例によっては、隔離層のような電極のコーティングに使用する場合、亜鉛−ニッケルセルは単一層の隔離層を使用してもよく、叉別の実施例に於いては,独立した隔離層が全然なくてもよい。或る実施例によっては、PSSやPVAのような重合体材料は負極内で隔離層にとって危険となる鋭い或は大きな粒子を埋め込む目的で、ペースト構成(コーティングではなく)に混入してもよい。
ここで電極構成について定義するに当たり、構成に適応すると言うことは、その製造(例えばペースト、スラリー、或は乾燥状の製造方式)の時に得られる構成のみならず、携帯用器具に出力中のように使用中の充電放電の1サイクル以上の最中或はその後に得られるものにも適応すると言うことである。
本発明の範囲内の種々の正極構成は以下の文献に記載されて居り、これらの文献はすべてあらゆる目的に対して参照して本願に組み込まれたものとする:PCT公開WO02/39517(J.Phillips); PCT公開WO02/39520(J.Phillips );PCT公開WO02/39521; PCT公開WO02/39534(J.Phillips );米国特許公開2002182501号。上記文献に於ける負極添加剤の例として、シリカ、各種アルカリ土金属のフッ化物、遷移金属、貴金属がある。
結論
過硫酸塩を含むアルカリ性の酸化剤で水酸化ニッケルを処理すると、ニッケル−亜鉛セルの性能に予期以上に有益な結果が齎される。この処理により、コバルトの大部分が形成前に正極に「固定」され、それが上記の多くの理由により直接性能を向上させるものと信じられる。それに加え、この処理によって電解質の充填から一回目の充電までの「浸潤」時間を(24時間まで)延長することが出来る。浸潤時間が延長されると製造性と製品の均一性が向上する。結果として負極上の異なるレベルのコバルト汚染となる短い浸潤時間変化の悪影響が回避される。殊にセルがバッテリパックにグループ化される場合、これらの悪影響には使用期間が短限されることが含まれる。
本発明にセルの性能に齎す利点には充電の高効率、容量に対して得られる電流、低自己放電、低水素ガス放出、低インピーダンス、バッテリサイクルの向上、使用寿命、及びセル間の均一性などがある。

Claims (13)

  1. (a)酸化亜鉛負極と、
    (b)酸化状態が3.0より大きくなるように酸化されたコバルトでコーティングされた水酸化ニッケルの粒子および添加コバルトおよび/または添加酸化コバルトを備えるペーストを備えるニッケル正極と、アルカリ電解質とを備える、ニッケル−亜鉛セル。
  2. 記ニッケル正極は、更にニッケル粒子、及びバインダー剤を備える、請求項1に記載のニッケル−亜鉛セル。
  3. 高度に酸化されたコバルトの酸化状態が3.25である、請求項1または2に記載のニッケル−亜鉛セル。
  4. 前記酸化亜鉛負極の中のコバルト濃度が5から30ppmである、請求項1に記載のニッケル−亜鉛セル。
  5. 前記酸化亜鉛負極の中のコバルト濃度が10ppm未満である、請求項1またはに記載のニッケル−亜鉛セル。
  6. 前記酸化亜鉛負極の形成後のガス放出率が1ml/hr未満である、請求項1に記載のニッケル−亜鉛セル。
  7. 満充電されたセルの60℃の温度下で28日間保存された後の残存容量が満容量の30%以上である、請求項1に記載のニッケル−亜鉛セル。
  8. バッテリ用のニッケル含有正極を製造する方法であって、
    (a)アルカリ金属の水酸化物溶液、強酸化剤、及び酸化状態が3.0より大きくなるように酸化されたコバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を混合する工程と、
    (b)記コバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子を前記反応混合物から分離する工程と、
    (c)前記コバルトで覆われた水酸化ニッケルの粒子並びにコバルト金属および酸化コバルトの少なくとも一方を使用して活性化材料ペーストを準備する工程と、
    (d)前記ペーストをニッケル電極に加える工程と
    を備える方法。
  9. 前記アルカリ金属の水酸化物溶液は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、及び水酸化リチウムから成るグループから選ばれる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記強酸化剤は、アルカリ金属の過硫酸塩である、請求項8または9に記載の方法。
  11. 前記強酸化剤は、過硫酸ナトリウムまたは過硫酸カリウムである、請求項8または9に記載の方法。
  12. 前記混合する工程は、20℃から100℃の温度で実行される、請求項8に記載の方法。
  13. 前記混合する工程は、0.1時間から3時間の期間実行される、請求項8に記載の方法。
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