JP5718881B2 - メダルプッシャーゲーム機の親落ち制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、メダルプッシャーゲーム機の親落ち制御装置の改良に関する。
従来から広く普及しているメダルプッシャーゲーム機は、内部がプレイヤーから見えるように前面が透明なアクリル板等で遮蔽された筐体内にゲームフィールドが設けられ、当該ゲームフィールドには、平坦なテーブルと、当該テーブルの上面と所定の間隙を介して設けられる固定部材と、上記テーブル及び固定部材の間に挟まれた状態で設けられ、退避位置と押出位置との間で前後方向に往復スライドせしめられる平坦なプッシャーとが設けられている。
上記平坦なテーブル上面とプッシャー上面には多数のメダルが載置され、ゲーム中にも新たなメダルがプレイヤーによってメダルエントリー装置を操作することによって投入されるようになっている。
プッシャー上に載ったメダルは、プッシャーが後方の退避位置に向けて移動するときに固定部材の前端縁に押されて、テーブル上に落とされる。そして、テーブル上に溜まったメダルは、プッシャーが前方の押出位置に向けて移動するときに、プッシャーの前端縁によって順次押し出され、テーブルの前端縁からメダル払出貯留部に通じる落下口内に落ちたメダルがプレイヤーに払い出されるようになっている。その他のメダルは、テーブルの両脇に設けた親落ち口に落下し、機械内のメダルタンクに回収されるようになっている。
このようなメダルプッシャーゲーム機において、親落ち率、或いはその補数、即ち、(1−親落ち率)であるプレイヤーへのメダルの払出し率(以下、ペイアウト率と言う。)を調整する手段の一つとしては、メダルプッシャーゲームの途中でボーナスゲームとして行われるスロットゲームの当り率をソフトウェアで変更することが行なわれている。
しかしながら、スロットゲームの当り率を変更すると、それがプレイヤーに気付かれ易く、気付かれたゲーム機からはプレイヤーが遠ざかってしまうという問題がある。
ペイアウト率を調整する別の手段としては、テーブル上にピンを設けてメダルの流れを変えたり、或いはまた、例えば下記特許文献1に記載の装置のように、親落ち口の端縁部の高さレベルを調整したりするという方法が知られている。
又、親落ち口にシャッターなどの可動障害物を設け、親落ち口に至るメダル通路の状況を制御し得るよう構成し、親落ち率、換言すればペイアウト率を制御する方法も知られている。
然しながら、これらの調整方法では上記メダル通路の調整状態がプレイヤーから見えるため、何れも場合もプレイヤーに調整状態が気付かれてしまい、調整状態がプレイヤーにとって不利なマシンにはプレイヤーが寄り付かなくなるという状況が発生する。また、プレイヤーのうちにも、調整状態が分かる者と分からない者とがあり、両者間に格差や不公平な状況が生じてしまうと言う問題もある。
特開2007−185204号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、プレイヤーに気付かれることなく、細かいペイアウト率の調整が可能となり、プレイヤー間の不公平を解消できると共に、ゲーム確率に影響されることなく、メダルサイズやゲームの状態に合わせたペイアウト率の調整が容易に可能なメダルプッシャーゲーム機親落ち制御装置を提供することにある。
上記の目的は、
ゲームフィールド上に置かれた多数のメダルを、ゲームフィールドの上面に沿って前後方向に往復移動するメダルプッシャーによって押し動かすことにより、ゲームフィールドの手前に設けたメダル落下口に落下せしめられたメダルについては、これを直接的又は間接的にプレイヤーに払い出すと共に、ゲームフィールドの両脇に設けた親落ち口に落下せしめられたメダルは、これをゲーム機内のメダルタンクへ回収するよう構成すると共に、
上記親落ち口には、そこに落ちるメダルの移動を制御し、ペイアウト率を調整し得るよう構成された親落ち率制御装置を設けると共に、プレイヤーの視線から上記親落ち制御装置を遮蔽するカバーを設けることによって達成できる。
而して、本発明においては、上記シャッターが、親落ち口の前方に設けられる出没自在な複数のピンにより構成され、親落ち口前方に出現させるピンの数と配置を変更することにより、メダル通路のメダルが通過可能な開口幅及び/又は開口位置が変更可能なよう構成される。
而して、本発明に於いては、上記シャッターをプレイヤーの視線から隠すカバーが設けられる。
上記の如き構成であると、プレイヤーに気付かれることなく、親落ち口の開口幅及び/又は開口位置を自動的に且つ容易に細かく調整することが可能となる。
そのため、プレイヤー間の不公平を解消できると共に、ゲーム確率に影響されることなく、メダルサイズやゲームの状態に合わせたペイアウト率の調整が可能な親落ち制御装置を提供し得る。
以下、図面に示す実施例を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、ゲームフィールドを正面上側から見ることにより、ゲームフィールドの両脇の親落ち口にシャッターが設けられている状態を示す斜視図、
図2は、親落ち制御装置のシャッターを示すため、ゲームフィールドの状態を右前方から見た斜視図、
図3は、図2に示す状態における親落ち口とシャッターを隠すためのカバーを取り付けて成る本願発明の一実施例を示す斜視図、
図4は、本願発明の他の一実施例を示す斜視図、
図5は、昇降可能な複数のピンから成るシャッターを示す斜視図、
図6は、図5に示したシャッターおいて、特定のピンを降下させることにより、メダルが通過可能な開口幅と開口位置を調整する状態を示す説明図、
図7は、図5及び図6に示した実施例において、ピンの昇降機構の一例を示す説明図、
図8は、本発明に係る親落ち制御装置の回路構成を示すブロック図である。
これらの図中、1はゲームターミナル、11はゲームフィールド、12はメダルプッシャー、13はメダル落下口、14は親落ち口、15はシャッター、15cは昇降ピン、150cはラックギア、15dはピニオンギア、15eはシャッタープレート、15fはメダル通過用切欠き部、15gは巻取り機構、15hは巻取りドラム、15iはモーター、15jは回転駆動軸、15kはガイドレール、16はカバー、2はメダル射出装置、3はメダル供給装置、4は料金徴収装置、5はディスプレイ装置、6はゲーム演算制御装置、6aはシャッター駆動機構の自動制御回路、61はCPU、62はプログラムメモリ(記憶装置)、3はワークRAM、64はROM、65はクロック回路、66は画像処理回路、67はサウンド回路、68はデータバス、69はI/Oポート、7はスピーカー、Mはメダル、Sは開口幅、Wはモーター15i及び回転駆動軸15jを具備するシャッター駆動機構である。
図1〜図3に示すように、メダルプッシャーゲーム機のゲームフィールド11の上には、メダル供給装置3(図13参照)やメダル射出装置2から放出された多数のメダルMが撒き散らされている。
これらのメダルは、ゲームフィールド11の上面に沿って前後方向に往復移動するメダルプッシャー12によって押し動かされ、その一部は、ゲームフィールド11の手前に設けたメダル落下口13に落下する。メダル落下口13に落下したメダルは、直接的又は間接的にプレイヤーにされるようになっている。
他方、ゲームフィールド11の両脇に設けた親落ち口14に落下せしめられたメダルは、プレイヤーに払い出されることなく、ゲーム機内のメダルタンクへ回収されるようになっている。
本発明においては、上記親落ち口14を塞ぐように、シャッター15が設けられ、当該シャッターのメダルを通過させる水平方向の開口の開口幅及び/又は開口位置が自動的に調整されるようになっている。
即ち、後述するように、シャッター15の水平方向の開口幅及び/又は開口位置を調整するシャッター駆動機構(図7に示すラックギア105cとピニオンギア15d、或いはまた、図12に示す巻取り機構等々)が設けられると共に、当該シャッター駆動機構の自動制御回路(図13中のゲーム演算回路6における自動制御回路6a)が設けられる。
なお、ゲームフィールド11の両脇に設けた親落ち口14とシャッター15が、プレイヤーから見えるので、本発明に於いてはこれを隠すために、図3及び図4に示すようなカバー16を取り付け、プレイヤーの視線を遮るようにする。
このようにすると、ペイアウト率の調整をプレイヤーに悟られることが無いので、大幅にペイアウト率を変動させることが可能となり、ゲームの興趣を一層高めることが出来、又、プレイヤー間の技量差による不公平性を解消することができる。
削除
図5及び図6に示す実施例は、シャッター15として、複数のピン15cを用いたものである。
これらのピン15cは、親落ち口14に沿って鉛直方向に昇降可能なように設けられ、図5に示すように、すべてのピンが持ち上げられると、メダルが全く通過できないようになる。また、図6に示すように、親落ち口14に出現させるピンの数と配置を変更することにより、開口幅及び/又は開口位置を変更可能なように構成されている。
ピン15cを昇降させるには、例えば、図7に示すように、ピン15cの側面にラックギア150cを取り付け、これに噛み合わせたピニオンギア15dを正逆回転させるようにする。ピニオンギア15dは、ゲームフィールド11の表面より下方に設けられる。
ピン15cの昇降手段はこれに限らず、例えばソレノイドなど、各種の手段を用いることができる。
削除
削除
次に、図8を参照しつつ、本発明に係る親落ち制御装置を備えたメダルプッシャーゲーム機の演算制御回路構成の一実施例について説明する。
ゲーム演算制御装置6は、メインゲームであるメダルプッシャーゲームのために必要な制御を行うと共に、メインゲーム中に発生するボーナスゲームゲーム等のサブゲームのゲーム演算を行い、その演算結果に基づいて、ディスプレイ装置5にゲーム画像を表示すると共に、通常は、そのゲーム結果に基づいて、図では省略したメダル払出装置に指令信号を送って、予め定めた量のメダル(ボーナスメダル)を払い出すようになっている。
また、図示した実施例においては、ゲーム演算制御装置6は、メダル射出装置2、メダル供給装置3、料金徴収装置4、メダルプッシャー12等の作動を含む、メダルプッシャーゲーム機全体の作動の制御を行うプログラムも実行するようになっている。
更に、本発明においては、ゲームの進行状況に応じて、ゲーム演算制御装置6のハードウェア及びこれにインストールされたゲームプログラムの協働作用により、シャッター駆動機構の自動制御回路6aが構築され、当該自動制御回路6aによってシャッター駆動機構15mが制御され、シャッター15の開口幅及び/又は開口位置がゲーム状況に応じて変化せしめられるようになっている。
ゲーム演算制御装置6中のCPU61は、ハードディスクドライブ等のプログラムメモリ62に記録されたゲームプログラムを実行し、当該プログラムに従って、ゲームを進行させるために必要な演算処理を行う。上記実施例において、プログラムメモリ62には、ゲーム状況に応じてシャッター15の開口幅及び/又は開口位置を変更制御するゲームプログラムもインストールされている。
ワーキングRAM63は、CPU61の作動に必要なデータの授受と一時的なデータの記録、保持を行なう。
ROM64には、前記ボーナスゲーム等のためディスプレイ装置5に表示する文字データ、画像データや音声データ等のほか、CPU61の作動をバックアップするために必要な比較的小サイズの各種データやプログラムが記録されている。文字データや画像データ等は、前記プログラムメモリ62がハードディスクドライブ等の大容量の記憶装置である場合には、そちらに記録するようにしてもよい。
クロック回路65は、装置全体の作動に必要なクロックパルスを発振すると共に、ゲーム開始からゲームオーバーまでの時間管理や、ゲーム進行上必要なその他の時間管理等を行う。
プログラムメモリ62には、前記の如く、メインゲーム及びサブゲーム用のゲームプログラムがインストールされている。
CPU61は、メインゲーム及びサブゲームのゲームプログラムを、プログラムメモリ62及びワークRAM63の協働下において演算実行し、その演算結果を上記画像処理回路67を介してディスプレイ装置5にゲーム画像として表示しつつ、ゲームを進行させるように構成されている。
即ち、本発明においては、CPU61が上記ゲームプログラムをプログラムメモリ62及びワークRAM63の協働下において演算実行することにより、シャッター駆動機構の自動制御回路6aが構築され、これにより、シャッター15の開口幅及び/又は開口位置の変更制御動作が実行されるようになっている。
なお、本発明の構成は上記の実施例に限定されるものではなく、その目的の範囲内において、上記の説明から当業者が容易に想到し得るすべての変更実施例を包摂するものである。
本発明は上記の如く構成されるので、本発明によるときは、プレイヤーに気付かれることなく、親落ち口の開口幅及び/又は開口位置を自動的に且つ容易に細かく調整することが可能となり、そのため、プレイヤー間の不公平を解消できると共に、ゲーム確率に影響されることなく、メダルサイズやゲームの状態に合わせたペイアウト率の大幅な調整が可能な親落ち制御装置を提供し得るものであるから、本発明は産業上多大の利用価値を有するものである。
公知のゲームフィールドを正面上側から見ることにより、ゲームフィールドの両脇の親落ち口にシャッターが設けられている状態を示す斜視図である。 図1に示したシャッターを示すため、ゲームフィールドの状態を右前方から見た斜視図、 図2に示す状態における親落ち口とシャッターを隠すためのカバーを取り付けて成る本願発明の一実施例を示す斜視図、 本願発明の他の一実施例を示す斜視図、 昇降可能な複数のピンから成るシャッターを示す斜視図、 図5に示したシャッターおいて、特定のピンを降下させることにより、メダルが通過可能な開口幅と開口位置を調整する状態を示す説明図、 図5及び図6に示した実施例において、ピンの昇降機構の一例を示す説明図、 本発明に係る親落ち制御装置の制御回路構成を示すブロック図である。
1 ゲームターミナル
11 ゲームフィールド
12 メダルプッシャー
13 メダル落下口
14 親落ち口
15 シャッター
15c 昇降ピン
15d ピニオンギア
15e シャッタープレートの障壁部
15f メダル通過用切欠き部
15g 細長い薄い金属板
15h 巻取りドラム
15i モーター
15j 回転駆動軸
15k ガイドレール
15m シャッター駆動機構
16 カバー
2 メダル射出装置
3 メダル供給装置
4 料金徴収装置
5 ディスプレイ装置
6 ゲーム演算制御装置
6a シャッター駆動機構の自動制御回路
61 CPU
62 プログラムメモリ(記憶装置)
63 ワークRAM
64 ROM
65 クロック回路
66 画像処理回路
67 サウンド回路
68 データバス
69 I/Oポート
7 スピーカー
M メダル
S 開口幅

Claims (1)

  1. ゲームフィールド(11)上に置かれた多数のメダルを、ゲームフィールドの上面に沿って前後方向に往復移動するメダルプッシャー(12)によって押し動かすことにより、ゲームフィールド(11)の手前に設けたメダル落下口(13)に落下せしめられたメダルについては、これを直接的又は間接的にプレイヤーに払い出すと共に、ゲームフィールドの両脇に設けた親落ち口(14)に落下せしめられたメダルは、これをゲーム機内のメダルタンクへ回収するよう構成されたメダルプッシャーゲーム機に設けられる親落ち制御装置であって、
    親落ち口(14)に臨んで開閉自在に設けられるシャッター(15)と、親落ち口(14)の下方に設けられシャッター(15)を開閉制御するシャッター駆動機構(15d、15g、15m)と、シャッター駆動機構(15m)を制御する自動制御装置(6a)、上記シャッター(15)をプレイヤーの視線から隠すカバー(16)とから成り、
    上記シャッターが、親落ち口に出し入れ可能な複数のピン(15c)により構成され、親落ち口(14)に出現させるピンの数と配置を変更することにより、開口幅及び/又は開口位置を変更可能なよう構成されたことを特徴とする上記のメダルプッシャーゲーム機の親落ち制御装置
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