JP5716917B2 - 揺動鍛造装置及び揺動鍛造方法 - Google Patents
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Description
揺動鍛造装置を用いた具体的な成形手順は、まず、円盤状又は円柱状のワークを下型にセットし、下型を上昇させて、揺動回転運動する上型に対しワークを当接させる。そして、上型の揺動回転運動に伴い、ワークの成形が円周方向に逐次進行していく。ワークの成形が進行するに従い、上型と下型との上下方向の距離が接近し、上型と下型とがメカニカルストッパーにより一定距離に保持される。そして、上型と下型とが一定距離に保持された状態で、上型の揺動回転運動を継続しつつワークを所定時間保持した後に、下型を下降させて成形を完了するものである。かかる揺動鍛造方法によれば、一般的な鍛造方法に比べ衝撃や振動の発生が少なく、又、ワークの内部応力も少なくすることが出来るので、最終的な製品形状へと、1サイクルで鍛造することも可能となる(例えば、特許文献1、2参照)。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、揺動鍛造によって成形を行う際に、ワークの形状や硬さのばらつき等、ワークに起因する成形条件の如何に関わらず、製品の厚みを一定にすることにある。
又、上記課題を解決するために、本発明に係る揺動鍛造方法は、揺動部と昇降部とを備える揺動鍛造装置を用い、前記揺動部に負荷されている荷重値を得て、該荷重値が予め設定された閾値を下回った時、成形に係る荷重負荷を解除するものである。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
ワークをセットする下型、及び、該下型を前記上型に対し昇降させて前記ワークを前記上型に当接させる昇降駆動手段を含む昇降部と、
前記揺動部及び前記昇降部の対向する位置に設けられ、前記揺動部に対する前記昇降部の接近限度位置を定めるメカニカルストッパーと、
前記揺動回転駆動手段及び前記昇降駆動手段の動作を制御する制御手段とを含み、
該制御手段は、前記ワークへの荷重付与を解除するタイミングを制御する荷重制御部を備え、
前記揺動部の揺動回転駆動手段は、前記上型を固定する球面座と、該球面座を揺動回転可能に保持する球面受けと、前記球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路とを含み、
前記昇降駆動手段は、前記下型を昇降可能に支持する油圧シリンダーと、該油圧シリンダーを駆動する油圧回路とを含み、
前記揺動部及び前記昇降部の各々に、前記ワークの成形中における前記各油圧回路の油圧を検出する圧力検出手段を備え、
前記制御手段の荷重制御部は、
前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、前記メカニカルストッパーを介して前記揺動部に対する前記昇降部の位置決めがなされた状態で、前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく荷重値が、前記閾値よりも大きい所定値を上回るように、前記昇降駆動手段を制御し、なおかつ、前記揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、
該荷重値が予め設定された閾値を下回るとき、前記ワークへの荷重付与を解除するように、前記昇降駆動手段を制御する揺動鍛造装置(請求項1)。
しかも、本項の発明においては、ワークの成形中に、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の動作を制御する制御手段において、揺動部に付与される荷重値を把握する。そして、制御手段の荷重制御部は、ワークの成形中の荷重を受けて、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が、ワークの成形の進行に伴い解消されていく過程を、揺動部に付与される荷重値の変化(荷重値の減少)から把握し得るものとなる。そして、荷重制御部は、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が解消され、ワークの形状が所望の製品精度となるタイミングを、揺動部に付与される荷重値の変化から見極めて、ワークへの荷重を解除するものである。従って、本項の発明に係る揺動鍛造装置において、成形開始後ワークへの荷重付与を解除するタイミングは、ワーク毎に異なり得るものであるが、ワーク毎の製品精度については、ワークの形状や硬さのばらつきの如何に関わらず、安定させるものとなる。
前述の如く、ワークの成形中の荷重を受けて、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が、ワークの成形の進行に伴い解消されて行き、それに伴い、揺動回転駆動手段に付与される荷重値が減少していく。このとき、本項に係る制御を行うことで、揺動回転駆動手段に付与される荷重値が減少する分が、揺動部に対する昇降部の接近限度位置を定めるメカニカルストッパーの反力(昇降部の上昇圧力の反力)へと転換されて行く。そして、ワークの成形中は常に、閾値よりも大きい所定値、具体的には、ワークの成形に最低限必要な荷重値を上回る荷重値が、上型から下型にセットされたワークへと付与され、成形が進行する状態を維持するものである。
荷重制御部はかかる状態を維持しつつ、揺動回転駆動手段の圧力検出手段から得られる圧力に基づく、ワークの成形中の荷重値を監視するものである。
本項に記載の揺動鍛造装置は、揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧から得られる、ワークの成形中の荷重値を、球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路の油圧と、球面座及び球面受けの間に形成される油層の表面積との積から求める。これにより、ワークへの荷重を解除するように、昇降駆動部を制御するタイミング、すなわち、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が、解消されるタイミングを計るものである。なお、揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧検出手段としては、油圧回路中に配置される油圧計等が用いられる。
前記揺動部の揺動回転駆動手段は、前記上型を固定する球面座と、該球面座を揺動回転可能に保持する球面受けと、前記球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路とを含むものであり、
前記昇降駆動手段は、前記下型を昇降可能に支持する油圧シリンダーと、該油圧シリンダーを駆動する油圧回路とを含むものであり、
前記揺動部及び前記昇降部の各々にて、前記ワークの成形中における前記各油圧回路の油圧を検出し、
前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、前記メカニカルストッパーを介して前記揺動部に対する前記昇降部の位置決めがなされた状態で、前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく荷重値が、前記閾値よりも大きい所定値を上回るように、前記昇降駆動手段を制御し、なおかつ、前記搖動駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、
該荷重値が、予め設定された閾値を上回る間は、前記揺動部に対する前記昇降部の位置を、前記メカニカルストッパーを介した接近限度位置に維持するように、前記昇降駆動手段を制御し、
該荷重値が予め設定された閾値を下回るとき、前記ワークへの荷重付与を解除するように、
前記ワークへの荷重付与を解除するタイミングを定める揺動鍛造方法(請求項7)。
しかも、本項の発明においては、ワークの成形中に、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の動作を制御する制御手段により、揺動部に付与される荷重値を把握する。そして、制御手段の荷重制御部により、ワークの成形中の荷重を受けて、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が、ワークの成形の進行に伴い解消されていく過程を、揺動部に付与される荷重値の変化(減少)から把握することも可能となる。そして、荷重制御部により、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が解消され、ワークの形状が、所望の製品精度へと成形されるタイミングを、揺動部に付与される荷重値の変化から見極めて、ワークへの荷重を解除するものである。従って、本項の発明に係る揺動鍛造方法によれば、成形開始後ワークへの荷重付与を解除するタイミングは、ワーク毎に異なり得るものであるが、ワーク毎の製品精度については、ワークの形状や硬さのばらつきの如何に関わらず、安定させるものとなる。
前述の如く、ワークの成形中の荷重を受けて、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が、ワークの成形の進行に伴い解消されて行き、それに伴い、揺動回転駆動手段に付与される荷重値が減少していく。このとき、本項に係る制御を行うことで、揺動回転駆動手段に付与される荷重値が減少する分を、揺動部に対する昇降部の接近限度位置を定めるメカニカルストッパーの反力へと転換していく。そして、ワークの成形中は常に、閾値よりも大きい所定値、具体的には、ワークの成形に最低限必要な荷重値を上回る荷重値が、上型から下型にセットされたワークへと付与され、成形が進行する状態を維持するものである。
そして、かかる状態を維持しつつ、揺動部から得られる圧力に基づく、ワークの成形中の荷重値を監視するものである。
本項に記載の揺動鍛造方法は、揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧から得られる、ワークの成形中の荷重値を、球面座及び球面受けの間に油層を形成する油圧回路の油圧と、球面座及び球面受けの間に形成される油層の表面積との積から求める。これにより、ワークへの荷重を解除するように、昇降駆動部を制御するタイミング、すなわち、上型、下型、揺動回転駆動手段及び昇降駆動手段の各々に生じる弾性変形が、解消されるタイミングを計るものである。なお、揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧検出には、油圧回路中に配置される油圧計等を用いる。
球面座20の上方には揺動回転軸21が延びており、球面受け22に対して、密閉性が確保されたスラスト軸受23を介して揺動回転可能に保持されている。又、球面座20の下端部近傍においても、適切な密閉手段によって球面受け22に対する密閉性が確保されている。よって、球面座20、揺動回転軸21及び球面受け22の間に形成される空間は潤滑油で満たされ、図示しない動力源により駆動される揺動回転駆動手段18の、円滑な揺動回転運動が実現されるものである。又、図3(b)に符号CVで示される軸線は、鉛直軸を表し、同図に符号C21で示される軸線は、揺動回転軸21の中心軸を示している。
そして、揺動部12及び昇降部14の対向する位置には、各々、金属ブロック等のメカニカルストッパー30、32が設けられており、これらが直接的に当接することで、揺動部12に対する昇降部14の接近限度位置が定められる。
制御手段34は、後述するように、ワークWの成形中に揺動部12に付与される荷重値に基づき、ワークWへの荷重付与を解除するタイミングを制御する荷重制御部36を備えるものである。この制御手段34は、本説明における機能を果たす限り、任意のハードウェア(比較器等)又はソフトウェア(マイクロコンピュータによる演算処理)、更にはその組み合わせにより構成することが可能である。そして、荷重制御部36は、制御手段34の任意のハードウェア又はソフトウェアの一部を、本発明所定の機能ブロックとして構成することが可能である。
前述のように、揺動部12の揺動回転駆動手段18は、球面座20及び球面受け22の間に油層Osを形成する油圧回路24を含んでいる。又、昇降部14の昇降駆動手段28は、下型を昇降可能に支持する油圧シリンダーを駆動する油圧回路を含んでいる。図4、図5には、圧力検出手段38、40を模式的に示しているが、これらの油圧回路中に配置される油圧計等を、ワークWの成形中における圧力検出手段38、40として用いることが可能である。
図2から理解されるように、下型26を上型16に対し昇降させてワークWを上型16に当接させると、当初は、荷重値f1とF1とが一致した状態(F1=f1)で増加して行く。そして、ワークWの成形の進行に伴い、揺動部12及び昇降部14の対向する位置に設けられたメカニカルストッパー30、32同士が当接した時点taで、昇降駆動手段28の上昇は止まり、荷重値f1及びF1は最大値となる。そして、上型16の揺動回転運動に伴い、ワークの成形更に進行していくことで、ワークWは薄く広く押し広げられていく。すると、ワークWの厚みの減少に伴い、上型16、下型26、揺動回転駆動手段18及び昇降駆動手段28の弾性変形が解消されることで、揺動回転駆動手段18の油圧回路24から得られるワークWの成形中の荷重値f1は、上型16の揺動回転の周期と一致するように、脈動しながら減少を続けていく。この間、荷重値F1は閾値THよりも大きい所定値を上回る設定荷重に維持されるよう、昇降駆動手段28が制御される。
又、制御手段34の荷重制御部36は、昇降駆動手段28の圧力検出手段40から得られる圧力に基づく、ワークの成形中の荷重値F1を監視し、メカニカルストッパー30、32を介して揺動部12に対する昇降部14の位置決めがなされた状態で、昇降駆動手段28の圧力検出手段40から得られる荷重値F1が、閾値THよりも大きい所定値を上回るように、昇降駆動手段28を制御するものである。
制御手段34の荷重制御部36は、この状態を維持しながら、揺動回転駆動手段18の油圧回路24の圧力検出手段38から得られる圧力p1に基づく、ワークWの成形中の荷重値f1を監視するものである。
S100(ワーク投入):揺動部12に対して昇降部14が十分に下降した状態(下死点)で、昇降部14の下型26にワークWをセットする。この際、通常は制御手段34によって揺動部12の揺動回転駆動手段は駆動された状態にあり、下型26に対するワークWのセット作業及び製品の取り出し作業は、ロボットその他の搬送機械を用いて無人で行われる。
S110(ワーク検知):制御手段34は、適切なワーク検知手段により、下型26にワークWがセットされたか否かを検知する。制御手段34は、下型26にワークW有りとの検知をすると、昇降駆動手段28に対して昇降部14の上昇動作指令を出力する。
S120(成形スタート):制御手段34の上昇動作指令を受けて、昇降駆動手段28は、昇降部14を上昇させ、成形をスタートする。そして、図4、図6(a)に示されるように、ワークWを上型16に当接させることで、上型16の揺動回転運動に伴い、ワークWの成形が円周方向に逐次進行していく。
ワークWの成形の進行に伴い、図6(b)に示されるように、ワークWは薄く広く押し広げられていく。ここで、図4に示されるように、メカニカルストッパー30、32が当接していない時点では、メカニカルストッパー30、32が当接することにより生じる反力f2は発生せず、f2=0の状態にある(図4参照)。よって、昇降駆動手段28の油圧回路の圧力検出手段40から得られる圧力に基づく、ワークWの成形中の荷重値F1は、揺動回転駆動手段18の油圧回路24の圧力検出手段38から得られる圧力p1に基づく、ワークWの成形中の荷重値f1と一致する(F1=f1=p1×S)。
一方、ワークWの成形が進行するに従い、上型16と下型26との上下方向の距離が接近し、図5に示されるように、メカニカルストッパー30、32が当接して(図2に符号taで示される時点)、昇降部14は揺動部12に対する接近限度位置に停止する。制御手段34の荷重制御部36は、メカニカルストッパー30、32が当接した後も、昇降駆動手段28に対して昇降部14の上昇動作指令を継続して出力し、昇降駆動手段28の油圧回路から得られる圧力に基づく、ワークWの成形中の荷重値F1は、設定荷重へと到達する。なお、図2の例では、揺動部12と昇降部14との距離Yは、メカニカルストッパー30、32が単に当接した状態で、Y=110mm程度になる。
S150(揺動球面圧力測定):制御手段34の荷重制御部36は、継続して、揺動回転駆動手段18の油圧回路24の圧力検出手段38から得られる圧力(揺動球面圧力)p1を測定して、ワークWの成形中の荷重値f1(f1=p1×S)を求め、荷重値f1を監視する。そして、荷重制御部36は、荷重値f1が予め設定された閾値THを下回るタイミングで、ワークWへの荷重付与を解除するように、昇降駆動手段28への制御指令を出力する。
なお、図1のS150’(タイマースタート)は、参考例として、上型16と下型26とがメカニカルストッパー30、32により一定距離に保持された状態で、所定時間保持した後に成形を完了する、従来の揺動鍛造工程を示したものである。この場合には、S130(シリンダー圧測定)にて設定圧力に到達した時点で、タイマーをスタートさせることで、設定時間の経過を把握するものである。そして、設定時間経過の時点で、ワークWへの荷重付与を解除するように、昇降駆動手段28への制御指令を出力するものである。
すなわち、ワークWの成形中に、揺動回転駆動手段18及び昇降駆動手段28の動作を制御する制御手段34において、揺動部12に付与される荷重値f1を把握する(S150)。そして、制御手段24の荷重制御部36において、ワークWの成形中の荷重を受けて、上型16、下型26、揺動回転駆動手段18及び昇降駆動手段28の各々に生じる弾性変形が、ワークWの成形の進行に伴い解消されていく過程を、揺動部12に付与される荷重値f1の変化(荷重値の減少)から把握することも可能となる(図2参照)。
荷重制御部38はかかる状態を維持しつつ、揺動回転駆動手段18の圧力検出手段38から得られる圧力p1に基づく、ワークWの成形中の荷重値f1を監視するものである。
Claims (4)
- 上型、及び、該上型を所定の中心点を基準に揺動回転させる揺動回転駆動手段を含む揺動部と、
ワークをセットする下型、及び、該下型を前記上型に対し昇降させて前記ワークを前記上型に当接させる昇降駆動手段を含む昇降部と、
前記揺動部及び前記昇降部の対向する位置に設けられ、前記揺動部に対する前記昇降部の接近限度位置を定めるメカニカルストッパーと、
前記揺動回転駆動手段及び前記昇降駆動手段の動作を制御する制御手段とを含み、
該制御手段は、前記ワークへの荷重付与を解除するタイミングを制御する荷重制御部を備え、
前記揺動部の揺動回転駆動手段は、前記上型を固定する球面座と、該球面座を揺動回転可能に保持する球面受けと、前記球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路とを含み、
前記昇降駆動手段は、前記下型を昇降可能に支持する油圧シリンダーと、該油圧シリンダーを駆動する油圧回路とを含み、
前記揺動部及び前記昇降部の各々に、前記ワークの成形中における前記各油圧回路の油圧を検出する圧力検出手段を備え、
前記制御手段の荷重制御部は、
前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、前記メカニカルストッパーを介して前記揺動部に対する前記昇降部の位置決めがなされた状態で、前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく荷重値が、前記閾値よりも大きい所定値を上回るように、前記昇降駆動手段を制御し、なおかつ、前記揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、
該荷重値が予め設定された閾値を下回るとき、前記ワークへの荷重付与を解除するように、前記昇降駆動手段を制御することを特徴とする揺動鍛造装置。 - 前記揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧から得られる、前記ワークの成形中の荷重値は、前記球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路の油圧と、前記球面座及び前記球面受けの間に形成される油層の表面積との積から求められることを特徴とする請求項1記載の揺動鍛造装置。
- 上型、及び、該上型を所定の中心点を基準に揺動回転させる揺動回転駆動手段を含む揺動部と、ワークをセットする下型、及び、該下型を前記上型に対し昇降させて前記ワークを前記上型に当接させる昇降駆動手段を含む昇降部と、前記揺動部及び前記昇降部の対向する位置に設けられ、前記揺動部に対する前記昇降部の接近限度位置を定めるメカニカルストッパーと、前記揺動回転駆動手段及び前記昇降駆動手段の動作を制御する制御手段とを含む揺動鍛造装置を用いた、揺動鍛造方法であって、
前記揺動部の揺動回転駆動手段は、前記上型を固定する球面座と、該球面座を揺動回転可能に保持する球面受けと、前記球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路とを含むものであり、
前記昇降駆動手段は、前記下型を昇降可能に支持する油圧シリンダーと、該油圧シリンダーを駆動する油圧回路とを含むものであり、
前記揺動部及び前記昇降部の各々にて、前記ワークの成形中における前記各油圧回路の油圧を検出し、
前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、前記メカニカルストッパーを介して前記揺動部に対する前記昇降部の位置決めがなされた状態で、前記昇降駆動手段の油圧回路の油圧に基づく荷重値が、前記閾値よりも大きい所定値を上回るように、前記昇降駆動手段を制御し、なおかつ、前記搖動駆動手段の油圧回路の油圧に基づく、前記ワークの成形中の荷重値を監視し、
該荷重値が、予め設定された閾値を上回る間は、前記揺動部に対する前記昇降部の位置を、前記メカニカルストッパーを介した接近限度位置に維持するように、前記昇降駆動手段を制御し、
該荷重値が予め設定された閾値を下回るとき、前記ワークへの荷重付与を解除するように、
前記ワークへの荷重付与を解除するタイミングを定めることを特徴とする揺動鍛造方法。 - 前記揺動回転駆動手段の油圧回路の油圧から得られる、前記ワークの成形中の荷重値を、前記球面座及び前記球面受けの間に油層を形成する油圧回路の油圧と、前記球面座及び前記球面受けの間に形成される油層の表面積との積から求めることを特徴とする請求項3記載の揺動鍛造方法。
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2011
- 2011-10-24 JP JP2011232900A patent/JP5716917B2/ja active Active
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JP6562194B1 (ja) * | 2018-02-13 | 2019-08-21 | 日本精工株式会社 | 揺動鍛造装置の動的荷重測定方法、動的荷重測定装置、揺動鍛造装置の校正方法、ハブユニット軸受の製造方法、車両の製造方法 |
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