JP5715941B2 - 被成形ガラス素材の浮上搬送装置、及びガラス光学素子の製造方法 - Google Patents
被成形ガラス素材の浮上搬送装置、及びガラス光学素子の製造方法 Download PDFInfo
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Description
例えば、高屈折率の光学ガラスは、その硝材の成分などに起因してプレス温度が高い。このため、成形型や離型膜の耐久性に問題が発生し、プレス成形ができなくなったり、離型膜が劣化することにより、連続成形可能数が減少したり、プレス機構の熱膨張の影響で偏芯などが生じて成形精度が悪化するなど、好ましくない事態を招来する。その対策として、プリフォーム形状を最終的に得ようとするレンズ形状に近づけてプレス時の変形量を減らすとともに、プレス温度を低くする方法が有効となる。
また、プレス成形が比較的困難な形状のガラスレンズをプレス成形する場合も、なるべく最終的なレンズ形状に近い形状の被成形ガラス素材を用いることにより、被成形ガラス素材の変形量を減らして成形面形状をガラス素材に転写して、カンワレなどの成形不良を低減することができる。
近似形状プリフォームのような上下面の形状が非対称の被成形ガラス素材を浮上させながら加熱により軟化させ、成形面に落下供給する場合、落下の途中で被成形ガラス素材の上下が反転することがある。被成形ガラス素材が反転した状態で成形型に供給され、そのままプレス成形されると、成形面とガラス素材の曲率半径の相違に起因して成形品にガス溜まりが生じたり、成形不良が多発したりする。
その原因としては、被成形ガラス素材の厚さに比べてガイド手段から成形面までの落下距離が長いため、落下中に反転することが考えられるが、落下距離を短くするためにガイド手段を成形型(下型)に接近させると、成形型と干渉してプレス成形の妨げになってしまう。
まず、本実施形態に係る被成形ガラス素材の浮上搬送装置について説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る被成形ガラス素材の浮上搬送装置の要部について、その概略を示す平面図である。また、図3及び図4は、本実施形態に係る被成形ガラス素材の浮上搬送装置の動作を示す説明図であり、図3の浮上搬送装置1は、図1のA−A断面の概略を示し、図4の浮上搬送装置1は、図2のB−B断面の概略を示している。
なお、図1は、支持アーム3が閉じて近接した浮上皿分割体2a,2bが突き合わされた状態を示しおり、図2は、支持アーム3が開いて浮上皿分割体2a,2bが離間した状態を示している。
なお、特に図示しないが、浮上搬送装置1は、下型4a上に被成形ガラス素材Pを落下供給した後は、下型4aと上型4bとを近接させてプレス成形をする妨げとならないように、支持アーム3を閉じて退避し、次の成形に備える。
なお、図5は、浮上皿2と支持アーム3とを分離して示す説明図である。図5において、支持アーム3については、図1のA−A断面に相当する断面の概略を示しており、分割皿2については、その側面の概略を示している。
これにより、被成形ガラス素材Pを下型4a上に落下供給する際に、その落下距離を短くして被成形ガラス素材Pが反転してしまうなどの不具合を有効に回避し、下型4a上に被成形ガラス素材Pを正確に供給することが可能になる。
なお、下型4a上に落下供給される被成形ガラス素材Pの反転をより有効に回避するには、その落下距離D1が被成形ガラス素材Pの半径D2よりも短くなるように、各部の形状や寸法などを適宜調整するのが好ましい。
このような態様は、アーム分割体3a,3bの内部にガス供給路35を設けるにあたり、その混み合いを低減するとともに、両者の内部構造を近似させて熱的な影響を均等化することができるため好ましい。
なお、図6は、図2のC−C断面図である。
ここで、浮上皿分割体20b,21bの摺動可能な方向は、相互に平行であって、且つ、突き合わせ面22a,22bに対して直交するように構成されている。かかる構成により、温度環境や経時変化などに伴って支持アーム3に変形が生じたとしても、それぞれ対となる浮上皿分割体(20aと20b、21aと21b)は、付勢部材6によって互いに隙間なく密接するため、被成形ガラス素材Pの安定的な浮上を実現できる。
なお、図7は、図2のD−D断面図である。
なお、図8は、図1及び図2と同様に、本実施形態に係る被成形ガラス素材の浮上搬送装置の要部の概略を示す平面図であり、アーム分割体3a,3bの突き合わせ面に隙間Wが生じても、一方の浮上皿分割体20a,21aと、他方の浮上皿分割体20b,21bとの突き合わせ面22a,22bが互いに密着した状態にあることを示している。
したがって、本実施形態によれば、被成形ガラス素材Pを加熱する際の浮上用ガスの漏出をより確実に防止して、被成形ガラス素材Pを安定に浮上させた状態で保持しつつ、加熱により軟化させてから成形型4まで搬送することが可能になる。
次に、上記したような浮上搬送装置1を用いる本発明のガラス光学素子の製造方法の実施形態について説明する。
また、被成形ガラス素材Pに用いる硝材に特に制限はなく、通常、この種のプレス成形に用いられる各種のものを用いることができる。
なお、下型4aと上型4bを予熱する際の温度は同一でもよく、差を設けても良い。得ようとする光学素子の形状や、用いた硝材などに応じて適宜調整することができる。
例えば、アーム分割体3a,3bの熱膨張率に基づいて、常温における浮上皿分割体20a,21aの突合せ面22a,22bどうしの隙間を予め設定しておき、被成形ガラス素材Pの軟化温度において、一対のアーム分割体3a,3bを突き合わせたとき、浮上皿分割体20a,21aの突き合わせ面22a,22bどうしが隙間なく接触するようにしてもよい。
2(20,21) 浮上皿
2a(20a,21a) 浮上皿分割体
2b(20b、21b) 浮上皿分割体
22a,22b 突き合わせ面
23a,23b 張り出し部
24 底部
25 受け部
28 噴出口
29 ガス供給路
3 支持アーム
3a,3b アーム分割体
35 ガス供給路
6 付勢部材
P 被成形ガラス素材
Claims (9)
- 被成形ガラス素材を浮上させた状態で保持する一対の浮上皿分割体を有する浮上皿と、
前記浮上皿に浮上用ガスを供給するガス供給路が内部に設けられ、かつ、対になる前記浮上皿分割体をそれぞれ接離可能に支持する一対のアーム分割体を有する支持アームとを備え、
前記浮上皿が、前記各浮上皿分割体が突き合わされる突き合わせ面とはそれぞれ反対側に張り出す張り出し部と、前記張り出し部の下方に突出する底部とを有し、
前記支持アームには、前記各アーム分割体が突き合わされる部位を跨いで前記浮上皿を支持する支持部を設けるとともに、前記支持部に貫通孔を穿設し、
前記貫通孔に前記浮上皿の底部を挿通しつつ、前記浮上皿の張り出し部の下面を前記支持部に支持させた状態で、前記浮上皿を前記支持アームに取り付けたことを特徴とする被成形ガラス素材の浮上搬送装置。 - 前記一対の浮上皿分割体のうち一方の浮上皿分割体が、当該浮上皿分割体を支持する一方のアーム分割体に固定されるとともに、
前記一対の浮上皿分割体のうち他方の浮上皿分割体が、当該浮上皿分割体を支持する他方のアーム分割体に、付勢部材によって前記一方の浮上皿分割体側に付勢された状態で、前記一対の浮上皿分割体が互いに接離する方向に沿って摺動可能に取り付けられている請求項1に記載の被成形ガラス素材の浮上搬送装置。 - 前記浮上皿が、前記一対の浮上皿分割体を突き合わせた際に凹陥状に形成される受け部を有し、
前記ガス供給路が、前記一方のアーム分割体に固定された側の前記一方の浮上皿分割体と、当該一方のアーム分割体とに連通して形成され、前記受け部の底面側に開口する噴出口から前記浮上用ガスが噴出する請求項1に記載の被成形ガラス素材の浮上搬送装置。 - 前記浮上皿が、前記支持アームの長手方向に沿って複数支持され、前記アーム分割体に固定される側の前記浮上皿分割体の位置を、前記支持アームの長手方向に沿って交互に入れ替えた請求項2又は3に記載の被成形ガラス素材の浮上搬送装置。
- 前記浮上皿がカーボン材からなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の被成形ガラス素材の浮上搬送装置。
- 互いに対向する成形面を有する下型と上型とを用い、加熱により軟化した被成形ガラス素材をプレス成形する光学素子の製造方法において、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の被成形ガラス素材の浮上搬送装置により、
加熱により軟化した前記被成形ガラス素材を前記下型上に落下供給することを特徴とする光学素子の製造方法。 - 前記被成形ガラス素材の粘度で108〜1012dPa・sとなる温度に前記下型と前記上型とを予熱するとともに、
前記被成形ガラス素材の加熱温度を粘度が106〜109dPa・sとなる温度として、
加熱により軟化した前記被成形ガラス素材を前記下型上に落下供給し、前記下型と前記上型とを近接させることによりプレス成形した後に、前記被成形ガラス素材の粘度で1012dPa・sに相当する温度以下に冷却し、次いで、前記上型と前記下型とを離間して成形体を取り出す請求項6に記載の光学素子の製造方法。 - 前記浮上搬送装置から前記下型上に被成形ガラス素材を落下供給する際の落下距離が、前記被成形ガラス素材の半径よりも短くなるようにした請求項6又は7に記載の光学素子の製造方法。
- 前記被成形ガラス素材として、上面側の曲率又は形状と、下面側の曲率又は形状とが互いに異なるものを用いる請求項6〜8のいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
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