JP5712820B2 - 回転電機コイルの接合治具 - Google Patents

回転電機コイルの接合治具 Download PDF

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Description

本発明は、回転電機コイルの接合治具に係り、特に、回転電機において周方向に沿って予め定めた周方向間隔で配置され、また径方向に沿って外周側から内周側に向かって狭くなりながら予め定めた径方向間隔で配置される複数のコイル端子接合部について、接合を行うための接合治具に関する。
回転電機の固定子には複数のコイルが巻回されるので、巻線の間の接合が行われる。例えば、回転電機の固定子に巻回されたコイルから端子部を引き出し、接合すべき2つの端子部を合わせて接合部とし、その接合部において接合が行われる。接合を効率よく行うために、接合部の位置を固定する接合治具が用いられる。なお、接合を電気溶接で行うときは、この接合治具が電極としても用いられる。
例えば、特許文献1には、回転電機の固定子の巻線としてのセグメントの端部対を溶接する際に、複数の端部対の位置を周方向に保持する保持矢が開示されている。ここで、複数の端部対は、径方向に沿って内周側ほど間隔が狭くなる周方向の隙間で配置されているので、保持矢は、外周側から内周側に向かって放射状に複数配置される。各保持矢は、先端ほど細くなり、断面形状もホームベース形から船底形となり、この形状で、各端部対の形状のばらつきを修正できることが述べられている。なお、保持矢は、溶接のための電極を兼ねている。
また、特許文献2には、回転電機の固定子の巻線としてのセグメントの端部対を溶接する際のアース電極兼位置決め治具として、ステータコアの径方向外側から、6組の端部対の周方向の隙間に挿入される支持爪が開示されている。ここでは、支持爪は、先端側ピンと付け根側ピンとによって、爪先端が開き、これによって支持爪の両側面の端部対の位置決めが行われることが述べられている。
また、特許文献3には、巻線コイルに代えて薄板積層状の導体を用いる固定子として、固定子コアのスロットに相互に絶縁された積層薄板を配置し、その積層薄板の各端部を接続用薄板で接続する方法が述べられている。ここで、積層薄板の端部隙間に接続用薄板を1枚ずつ挿入するために、積層薄板の端部を押圧して積層薄板を曲げ、広げられた端部隙間に接続用薄板を挿入する薄板挿入機が述べられている。
特開2000−350422号公報 特開2003−134754号公報 特開2008−136317号公報
接合治具は、上記のように、接合すべき2つの端子部を合わせて接合部とし、その接合部の位置を固定するために用いられ、その際に、接合部の形状や位置を正しく修正することができる。しかし、接合部が多数あると、各接合部の間の形状のばらつき幅も大きくなり、1つの接合治具で全部の接合部の形状や位置の修正を行なうことが困難である。
特許文献2では、径方向に沿った6組の端部対の間の隙間に1つの支持爪を挿入し、その先端を開くことが述べられているが、支持爪は根元側から先端側に向かって2又となる形状であるので、開き方には限度がある。先端の開き量を変えても、端部対に接触する外側側面の移動には限界があり、各端部対の間の形状のばらつき幅が大きいと、全部の端部対の形状や位置の修正を行なうことが困難となる。端部対の位置が規定位置からずれていると、接合が正しく行われない。
本発明の目的は、接合すべき複数のコイル端子接合部の位置や形状がばらついても、各コイル端子接合部を規定位置に保持することを可能とする回転電機コイルの接合治具を提供することである。
本発明に係る回転電機コイルの接合治具は、回転電機において周方向に沿って予め定めた周方向間隔で配置され、また径方向に沿って外周側から内周側に向かって狭くなりながら予め定めた径方向間隔で配置される複数のコイル端子接合部について、各コイル端子接合部の配置位置を調整しながら固定して接合を行うための接合治具であって、複数のコイル端子接合部のうち周方向に沿い隣接して対を成す2つのコイル端子接合部の一方側接合部と他方側接合部とが向かい合う対向隙間の中に挿入される少なくとも3つ以上の複数構成部材で構成され、各構成部材は、対向隙間の径方向中心軸に対して対称形の長手方向形状を有し、互いに分離した別部材であり、複数構成部材を組み合わせることで、全体として、一方側接合部に接触する一方外側側面と、他方側接合部に接触する他方外側側面と、一方側外側側面の位置と他方側側面の位置を固定する固定部とを備える組合体であることを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機コイルの接合治具において、複数構成部材として、対向隙間の中に挿入され、一方側接合部に外側側面が接触する一方側の接触部材と、一方側の接触部材と対称形の形状を有し、一方側の接触部材と離間して配置される別部材で構成され、他方側接合部に外側側面が接触する他方側の接触部材と、一方側の接触部材の内側側面と、他方側の接触部材の内側側面の間に押し込まれて配置され、一方側の接触部材の外側側面を一方側接合部に押し付けて一方側接合部の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら、また他方側の接触部材の外側側面を他方側接合部に押し付けて他方側接合部の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら、一方側の接触部材の位置と他方側の接触部材の位置を固定する固定部材と、を含むことが好ましい。
本発明に係る回転電機コイルの接合治具において、固定部材は、対向隙間の径方向中心軸に沿って押し込まれる位置に応じて、径方向の位置が異なる接合部対の一方側接合部の配置位置と他方側接合部の配置位置をそれぞれ調整しながら、一方側の接触部材の位置と他方側の接触部材の位置を固定することができる外形形状を有することが好ましい。
また、本発明に係る回転電機コイルの接合治具において、複数構成部材は、対向隙間の径方向中心軸に沿って順次積層されて組合体を構成することが好ましい。
また、本発明に係る回転電機コイルの接合治具において、複数構成部材として、対向隙間の径方向中心軸に沿って延伸して配置される固定部と、それぞれが一方外側側面と他方外側側面とを有し、固定部に案内され、径方向に順次積層される複数の積層部材と、を含むことが好ましい。
上記構成により回転電機コイルの接合治具は、少なくとも3つ以上の複数構成部材から構成され、複数構成部材を組み合わせることで、全体として、一方側接合部に接触する一方外側側面と、他方側接合部に接触する他方外側側面と、一方側外側側面の位置と他方側側面の位置を固定する固定部とを備える組合体である。このように、構成部材の数を3以上としたので、特許文献2の治具に比べ、一方外側側面と他方外側側面の移動の自由度が増え、複数の接合部の配置位置の調整や形状修正が容易になる。
また、回転電機コイルの接合治具において、対向隙間の中に挿入され、一方側接合部に外側側面が接触する一方側の接触部材と、他方側接合部に外側側面が接触する他方側の接触部材と、一方側の接触部材の内側側面と、他方側の接触部材の内側側面の間に押し込まれて配置される固定部材とを含む。固定部材は、一方側の接触部材の内側側面と、他方側の接触部材の内側側面の間を移動できるので、その移動によって、一方外側側面と他方外側側面の移動の大きさを変更できる。このように、特許文献2の治具に比べ、一方外側側面と他方外側側面の移動の自由度が増え、複数の接合部の配置位置の調整や形状修正が容易になる。
また、回転電機コイルの接合治具において、固定部材は、対向隙間の径方向中心軸に沿って押し込まれる位置に応じて、径方向の位置が異なる接合部対の一方側接合部の配置位置と他方側接合部の配置位置をそれぞれ調整しながら、一方側の接触部材の位置と他方側の接触部材の位置を固定することができる外形形状を有する。これによって、複数の接合部対について、個別に配置位置の調整と形状の修正を行なうことが可能になる。
また、回転電機コイルの接合治具において、複数構成部材は、対向隙間の径方向中心軸に沿って順次積層されて組合体を構成する。この場合も、順次積層のそれぞれに対応する各接合部対について、個別に配置位置の調整と形状の修正を行なうことが可能になる。
また、回転電機コイルの接合治具において、対向隙間の径方向中心軸に沿って延伸して配置される固定部に案内され、径方向に順次積層される複数の積層部材とを含む。これによって、複数の接合部対について、個別に配置位置の調整と形状修正を行なうときに、積層の案内が容易になる。
本発明に係る実施の形態の接合治具が適用される回転電機の固定子を示す図である。 回転電機固定子のコイルエンドを上面から見た部分平面図である。 本発明に係る実施の形態の接合治具の基本構造を示す図である。 本発明に係る実施の形態の接合治具として4つの構成部材で構成する例を示す図である。 図4の接合治具を用いて、配置位置の調整等をする手順を示す図である。 図4の接合治具を用いて、各接合部対について順次に配置位置の調整等をする手順を示す図である。 本発明に係る実施の形態の接合治具として7つの構成部材で構成する例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の接合治具として中心軸に案内されて5つの構成部材を集積する構成の例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の接合治具として中心軸を用いずに5つの構成部材を集積する構成の例を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、接合治具として、回転電機の固定子の巻線としてのセグメントコイルの端部対を電気溶接する際のアース電極兼位置決め治具を説明するが、セグメントコイルの端部対でなくてもよい。回転電機の固定子に巻回されたコイルから端子部を引き出し、接合すべき2つの端子部を合わせて接合部とし、接合部の位置を固定する接合治具であればよい。例えば、巻線コイルから引き出された導線の端部同士を接合する際に用いられる接合治具であってもよい。導線は平角線、丸線であってもよい。接合は、電気溶接でなくてもよい。例えば、半田接合、導電ペースト接合等であってもよい。
以下では、径方向に配置される5対の接合部対に用いられる接合治具について説明するが、勿論、接合部対の数は6でなくても構わない。例えば、3対、4対、6対、6対以上の対の接合部対であってもよい。以下で説明する接合治具の形状は、説明のための例示であって、これら以外の形状であっても構わない。また、複数の固定部材を用いるときの各固定部材を用いる順序を説明するが、その順序は、例示であって、それ以外の順序であってもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、車両搭載用の回転電機10のコイルエンド14におけるコイル端子接合部20の接合を行うための溶接ヘッド50と、コイル端子接合部20の配置位置の調整等を行なうための接合治具60を示す図である。
図1では、回転電機10の構成要素のうち、固定子を構成するステータコア12と、ステータコア12に巻回されるコイルがステータコア12の軸方向両端に突き出るコイルエンド14,16が図示されている。
図2に示されるコイル端子接合部20は、ステータコア12に巻回されるコイルとして用いられるセグメントコイルと呼ばれるU字型に成形された線材の両端部をコイルエンド14の側に引き出して端子部とし、接合すべき2つのセグメントコイルの各端子部の位置を接合しやすいように相互に近づけた部分で、コイル端子接続部と呼ぶことができる。このように、コイル端子接合部20は、コイルエンド14において、溶接すべき2つの端子部が近接している部分である。
コイル端子接合部20の上部に示される溶接ヘッド50は、コイル端子接合部20との間にアーク放電52を生じさせるための放電電極である。コイル端子接合部20は、後述するように接合治具60によって接触固定されるので、接合治具60を一方側の電極として接地に接続し、溶接ヘッド50に所定の高電圧を印加することで、溶接ヘッド50の先端とコイル端子接合部20の先端との間にアーク放電が生じ、これによって、コイル端子接合部20が溶融し、2つの端子部が電気的にかつ機械的に接続され、接合が行われる。
図2にコイルエンド14を上面から見た部分平面図を示す。ここでは、セグメントコイルの両端部がコイルエンド14の側に引き出され、接合しやすいように曲げられた端子部22,24,26,28が示されている。端子部22,24が接合すべき1組で、接合部32として示され、接合部32に対し、周方向に隣接する接合部34は、端子部26,28が接合すべき1組である。このように、接合部32と接合部34とは、周方向に沿って予め定められた周方向間隔を隔てて向かいあって配置される。
図2では、接合部32,34のみ符号を付したが、コイルエンド14においては、複数の接合部が整然と配置される。すなわち、接合部32,34を含む複数の接合部は、ステータコア12の周方向に沿って予め定めた周方向間隔で配置され、またステータコア12の径方向に沿って外周側から内周側に向かって狭くなりながら予め定めた径方向間隔で配置される。ここで、周方向をθ方向、径方向をR方向として、その方向をそれぞれ矢印で示した。以後の図においても、必要に応じ、θ方向とR方向を示した。
ここで、接合部32と接合部34が向かい合う隙間を対向隙間33と呼ぶことにし、対向隙間33を隔てて配置される2つの接合部32,34の組を、接合部対30と呼ぶことにする。図2では、1つの対向隙間33について、5つの接合部対が配置される。対向隙間33には、後述するように接合治具60が配置されるので、5つの接合部対について、接合治具60によって、同時に配置位置の調整とその形状修正が行なわれることになる。
図3は、接合治具60の基本構成を示す図である。接合治具60は、接合部対30の形状を修正しながら配置位置を調整して、予め定めた規定位置に接合部対30を保持する機能を有する。これによって、一方側電極として、接合治具60が接合部対30に正しく接触でき、溶接を適切に行うことができる。
接合治具60は、接合部対30を構成する接合部32,34の間の隙間、すなわち、対向隙間33に挿入して配置される。ここで、接合治具60の両側に配置される接合部32,34を区別して、接合部32を一方側接合部、接合部34を他方側接合部と呼ぶことにする。
接合治具60は、3種類の互いに分離した別部材で構成される。1つ目は、一方側接合部である接合部32に外側側面72が接触する一方側の接触部材62である。2つ目は、一方側の接触部材62と対称形の形状を有し、一方側の接触部材62と離間して配置される別部材で構成され、他方側接合部である接合部34に外側側面74が接触する他方側の接触部材64である。3つ目は、一方側の接触部材62の内側側面76と、他方側の接触部材64の内側側面78の間に押し込まれて配置される固定部材66である。
固定部材66は、一方側の接触部材62の外側側面72を一方側接合部である接合部32に押し付けて接合部32の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら接合部32の形状も整え、また他方側の接触部材64の外側側面74を他方側接合部である接合部34に押し付けて接合部34の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら接合部34の形状も整え、一方側の接触部材62の位置と他方側の接触部材64の位置を固定する。
図3では、1つの接合部対30について配置される接合治具60を示したが、径方向に
配置される複数の接合部対に対しては、固定部材66を2つ用いることができる。その場合には、一方側の接触部材62の内側側面76と他方側の接触部材64の内側側面78の間の隙間において、1つの固定部材66はステータコア12の外周側から挿入し、もう1つの固定部材をステータコア12の内周側から挿入する。このように、2つの固定部材の挿入方向を互いに向かい合う方向とすることで、径方向に配置される複数の接合部対のそれぞれに対して、一方側の接触部材62の外側側面72と、他方側の接触部材64の外側側面74を、適切に押し付けることができる。
図4は、コイル端子接合部20として、径方向に配置される5つの接合部対について、適用可能な接合治具80を示す図である。接合治具80は、一方側の接触部材82と、他方側の接触部材86と、2つの固定部材90,92を含んで構成される。
一方側の接触部材82は、図3で説明した基本構成の一方側の接触部材62と同様に、一方側接合部である接合部32に外側側面が接触する部材である。一方側の接触部材82は、内側側面96が平坦な壁面で、外側側面98も平坦な壁面であるが、予め定められた間隔で突起94が設けられる。突起94の間隔は、複数の接合部対の径方向に沿った配置間隔と同じで、突起94の大きさは、隣接する接合部32の間の隙間にちょうどはまり込む大きさに設定される。この突起94によって、一方側の接触部材82と、5つの接触部対とのR方向の位置決めが行なわれる。一方側の接触部材82の外側側面98の平坦壁面と内側側面96の平坦壁面の間の距離である厚さは、R方向の外周側から内周側に向かって薄くなるように設定される。
一方側の接触部材82の回転中心穴84は、これを中心に一方側の接触部材82が回転できる回転中心穴である。回転中心穴84は、図示されていない治具台に設けられる回転軸に回転自在にはめ込まれる。
他方側の接触部材86は、図3で説明した基本構成の他方側の接触部材64と同様に、他方側接合部である接合部34に外側側面が接触する部材である。他方側の接触部材86は、一方側の接触部材82と対称形の形状を有し、対向隙間33の径方向中心軸に対して、一方側の接触部材82と軸対称の関係で配置される。一方側の接触部材82における回転中心穴84と同様に、他方側の接触部材86の回転中心穴88は、これを中心に他方側の接触部材86が回転できる回転中心穴である。回転中心穴88は、図示されていない治具台に設けられる回転軸に回転自在にはめ込まれる。
このように、一方側の接触部材82と、他方側の接触部材86とは、別部材であるが、共通の治具台に設けられた2つの回転軸のそれぞれに、回転中心穴84と回転中心穴88がはめ込まれる。これによって、回転中心穴84と回転中心穴88の間の相対的位置関係が定められる。その規制の下で、一方側の接触部材82は回転中心穴84を中心に回転自在とされ、他方側の接触部材86は、回転中心穴88を中心に回転自在とされる。
2つの固定部材90,92は、図3の固定部材66と同様に、一方側の接触部材82の外側側面を接合部32に押し付けて接合部32の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら接合部32の形状も整え、また他方側の接触部材86の外側側面を他方側接合部である接合部34に押し付けて接合部34の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら接合部34の形状も整え、一方側の接触部材82の位置と他方側の接触部材86の位置を固定する。固定部材90は、R方向の外周側から挿入され、もう1つの固定部材はR方向の内周側から挿入される。
図5は、図4の接合部材80を用いて、径方向に配置される5つの接合部対の配置位置を予め定めた所定の位置に調整しながらその形状も整える手順を示す図である。図5(a)は、初期状態である。ここでは、一方側の接触部材82と他方側の接触部材86をそれぞれ回転中心穴84,88に取り付けた治具台の移動中心軸が、5つの接合部対についての対向隙間33の径方向中心軸に合うように位置決めされている。治具台の移動中心軸も対向隙間33の径方向中心軸も、R方向に平行である。
ここで示されるように、一方側の接触部材82のR方向に沿った内周側の先端と他方側の接触部材86のR方向に沿った内周側の先端が接触している状態では、一方側の接触部材82のR方向に沿った外周側の先端と他方側の接触部材86の外周側の先端は、隙間が開いた状態となる。この隙間を外周側初期隙間と呼ぶことにする。外周側初期隙間ができるように、回転中心穴84と回転中心穴88との間の間隔が設定される。
図5(b)は、治具台がその移動中心軸上をR方向の内径側に進み、これによって一方側の接触部材82と他方側の接触部材86が、対向隙間33の中に配置された図である。この配置において、一方側の接触部材82の外側側面98に設けられる突起94が、5つの接合部32の間の隙間にはまり込む。他方側の接触部材86の外側側面に設けられる突起も同様に5つの接合部34の間の隙間にはまり込む。これによって、5つの接合部対30のR方向の配置位置が、突起94の配置間隔に揃えられる。
図5(c)は、外周側初期隙間に、固定部材90が押し込まれたときの図である。固定部材90の太さは、外周側初期隙間の幅よりも細く設定される。固定部材90の押し込み深さは、一方側の接触部材82と他方側の接触部材86のR方向の長さのほぼ半分に設定される。例えば、5つの接合部対のうち、R方向に沿って、最外周側から2つ目の接合部対の内周側先端の位置に対応するところまでとされる。
固定部材90がR方向に沿って外周側から内周側に向かって押し込まれると、一方側の接触部材82と他方側の接触部材86は、それぞれ回転中心穴84,88を中心に回転し、一方側の接触部材82のR方向に沿った内周側の先端と他方側の接触部材86の内周側の先端との間に隙間ができる。この隙間を、内周側隙間と呼ぶことにする。一方側の接触部材82と他方側の接触部材86の回転方向は、図5(c)において矢印で示した方向である。
この回転によって、一方側の接触部材82の外周側面は、接合部32を押し付ける方向に移動する。同様に、他方側の接触部材86の外周側面は、接合部34を押し付ける方向に移動する。これによって、R方向に沿って最外周側から少なくとも2つ目までの接合部32,34の周方向の配置位置が、一方側の接触部材82の形状、他方側の接触部材86の形状、固定部材90の形状とで定まる配置位置に揃えられ、接合部32,34の形状も整えられる。
図5(d)は、もう1つの固定部材92が、内周側隙間に押し込まれるときの図である。固定部材92の太さは、内周側初期隙間の幅よりも細く設定される。固定部材92の押し込み深さは、固定部材90の先端に突当るまでとされる。
固定部材92がR方向に沿って内周側から外周側に向かって押し込まれると、押し込みに従って、内周側隙間を広げる方向に一方側の接触部材82と他方側の接触部材86について、それぞれ回転中心穴84,88を中心に回転させる。このときの一方側の接触部材82と他方側の接触部材86の回転方向は、図5(d)において矢印で示した方向である。
この回転によって、R方向の内周側における一方側の接触部材82の外周側面は、接合部32を押し付ける方向に移動する。同様に、R方向の内周側における他方側の接触部材86の外周側面は、接合部34を押し付ける方向に移動する。これによって、R方向に沿って最内周側から少なくとも3つ目までの接合部32,34の周方向の配置位置が、一方側の接触部材82の形状、他方側の接触部材86の形状、固定部材90の形状とで定まる配置位置に揃えられ、接合部32,34の形状も整えられる。
このようにして、一方側の接触部材82、他方側の接触部材86、固定部材90,92の4つの構成部材から構成される組合体である接合治具80を用いて、5つの接合部対30の周方向の配置位置、径方向の配置位置が、一方側の接触部材82の形状、他方側の接触部材86の形状、固定部材90の形状とで定まる配置位置に揃えられ、各接合部対30の形状も整えられる。そして、5つの接合部対30のそれぞれが、規定位置において接合治具80によって保持されるので、一方側電極として、接合治具80が掻く接合部対30に正しく接触でき、溶接を適切に行うことができる。
図5では、一方側の接触部材82と他方側の接触部材86のR方向の長さのほぼ半分のところまで、固定部材90を外周側から内周側に向かって押し込み、固定部材92を内周側から外周側から押し込んだ。これによって、5つの接合部対30についての配置位置の調整等を行っている。ここで、固定部材90,92の押し込み深さを5つの接合部対30のR方向位置に合わせてこまめに設定することで、5つの接合部対30のそれぞれについて、順次、その配置位置の調整等を行うことができる。
図6は、図4の接合治具80を用いて、各接合部対について順次に配置位置の調整等をする手順を示す図である。図6(a)は、初期状態で、図5(a)と同じである。図6(b)は、内周側隙間を形成した状態で固定部材92をR方向に沿って内周側から外周側に押し込み、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から3つ目の接合部対の外周側先端位置に対応するものとした図である。
この状態では、5つの接合部対のうち、内周側から3つ目の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、内周側から3つ目の接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図6(b)では、斜線を付して示した。
図6(c)は、固定部材92を一旦取り外し、代わって、外周側隙間を利用して固定部材90をR方向に沿って外周側から内周側に押し込み、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から4つ目、外周側から2つ目の接合部対の内周側先端位置に対応するものとした図である。
この状態では、5つの接合部対のうち、内周側から4つ目の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、内周側から4つ目の接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことは、斜線を付して示した。
図6(d)は、固定部材90を一旦取り外し、代わって、再び、内周側隙間を利用して固定部材92をR方向に沿って内周側から外周側に押し込み、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から2つ目の接合部対の外周側先端位置に対応するものとした図である。
この状態では、5つの接合部対のうち、内周側から2つ目の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、内周側から2つ目の接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことは、斜線を付して示した。
図6(e)では、図6(c)と同様に、固定部材92を一旦取り外し、代わって、外周側隙間を利用して固定部材90をR方向に沿って外周側から内周側に押し込む。図6(c)と異なり、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から5つ目、外周側から1つ目の接合部対の内周側先端位置に対応するものとする。
これによって、5つの接合部対のうち、内周側から5つ目の最外周側の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことは、斜線を付して示した。
図6(f)では、図6(d)と同様に、固定部材90を一旦取り外し、代わって、再び、内周側隙間を利用して固定部材92をR方向に沿って内周側から外周側に押し込む。図6(d)と異なり、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から1つ目の接合部対の外周側先端位置に対応するものとする。
この状態では、5つの接合部対のうち、内周側から1つ目の最内周側の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、内周側から1つ目の接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことは、斜線を付して示した。
このように、図4の接合治具80を用いて、固定部材90,92の押し込み深さを5つの接合部対30のR方向位置に合わせてこまめに設定することで、5つの接合部対30のそれぞれについて、順次、その配置位置の調整等を行うことができる。これによって、各接合部対について、それぞれ規定位置における接合を適切に行うことができる。
図4の接合治具80は、一方側の接触部材82と他方側の接触部材86とは、それぞれ回転中心穴84,88を有するものとして説明した。ここで、一方側の接触部材と他方側の接触部材の形状を工夫することで、回転中心穴を省略することが可能である。
図7は、回転中心穴を有しない一方側の接触部材102と他方側の接触部材104を含む接合治具を用いて、各接合部対について順次に配置位置の調整等をする手順を示す図である。
図7(a)は、初期状態で、図6(a)に対応する図である。一方側の接触部材102と他方側の接触部材104は、互いに対称的な外形を有し、対向隙間33の径方向中心軸に対し軸対称となるように配置される。一方側の接触部材102の外形と他方側の接触部材104の外形は、図4、図6と比較して理解できるように、R方向に沿って最外周側と際内周側の幅が最も小さく、中間の位置で最も大きな幅を有する中太り形状である。ここで幅とは、θ方向に沿った長さである。
図7(b)は、外周側隙間が形成されている状態として、固定部材106をR方向に沿って外周側から内周側に押し込み、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から3つ目の接合部対の内周側先端位置に対応するものとした図である。上記のように、一方側の接触部材102の外形と他方側の接触部材104の外形は共に中太り形状であるので、固定部材106の形状は、一方側の接触部材102の外周側面と他方側の接触部材104の外周側面が、内周側から3つ目の接合部対に接触するように、外周側隙間を十分に開くことができるように設定される。
この状態では、5つの接合部対のうち、内周側から3つ目の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、内周側から3つ目の接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図7(b)では、斜線を付して示した。
図7(c)は、固定部材106を取り外し、代わりに、固定部材内周側隙間を利用して、固定部材108をR方向に沿って内周側から外周側に押し込み、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から1つ目の最内周側接合部対の外周側先端位置に対応するものとした図である。固定部材108の形状は、一方側の接触部材102の外周側面と他方側の接触部材104の外周側面が、内周側から1つ目の接合部対に接触するように、内周側隙間を十分に開くことができるように設定される。
この状態では、5つの接合部対のうち、最内周側の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図7(c)では、斜線を付して示した。
図7(d)では、固定部材108を取り外し、代わりに、図7(b)と同様に、外周側隙間を形成した状態で固定部材110をR方向に沿って外周側から内周側に押し込む。図7(b)と異なり、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から4つ目、外周側から2つ目の接合部対の内周側先端位置に対応するものとした図である。固定部材110の形状は、一方側の接触部材102の外周側面と他方側の接触部材104の外周側面が、内周側から4つ目の接合部対に接触するように、外周側隙間を十分に開くことができるように設定される。
このようにして、5つの接合部対のうち、内周側から4つ目の接合部対の配置位置について、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整することができる。そこで、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図7(d)では、斜線を付して示した。
図7(e)では、固定部材110を取り外し、図7(c)と同様に、内周側隙間を利用して、固定部材112をR方向に沿って内周側から外周側に押し込む。図7(c)と異なり、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、内周側から2つ目の接合部対の外周側先端位置に対応するものとした図である。固定部材112の形状は、一方側の接触部材102の外周側面と他方側の接触部材104の外周側面が、内周側から2つ目の接合部対に接触するように、内周側隙間を十分に開くことができるように設定される。
このようにして、5つの接合部対のうち、内周側から2つ目の接合部対の配置位置について、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整することができる。そこで、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図7(e)では、斜線を付して示した。
この状態では、5つの接合部対のうち、最内周側の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図7(e)では、斜線を付して示した。
図7(f)では、固定部材112を取り外し、代わりに、図7(b),(d)と同様に、外周側隙間を形成した状態で固定部材114をR方向に沿って外周側から内周側に押し込む。図7(b),(d)と異なり、その押し込み深さを、5つの接合部対のうち、最外周側の接合部対の内周側先端位置に対応するものとした図である。固定部材112の形状は、一方側の接触部材102の外周側面と他方側の接触部材104の外周側面が、最外周側の接合部対に接触するように、外周側隙間を十分に開くことができるように設定される。
このようにして、5つの接合部対のうち、最外周側の接合部対の配置位置について、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整することができる。そこで、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図7(f)では、斜線を付して示した。最後に、図7(g)に示すように、一方側の接触部材102と他方側の接触部材104を、対向隙間33から取り外す。
このように、回転中心穴を有しない一方側の接触部材102と他方側の接触部材104を用い、5つの固定部材106,108,110,112,114を組み合わせ、合計7つの構成部材で、5つの接合部対30のそれぞれについて、順次、その配置位置の調整等を行うことができる。これによって、各接合部対について、それぞれ規定位置における接合を適切に行うことができる。
上記では、一方側の接触部材の外側側面と他方側の接触部材の側面を接合部対に押しつけてしっかり接触させる機能を固定部材が行っている。図3の基本構成で説明したように、接合治具としては、複数の構成部材を用いた組合体としたときに、一方側接合部に接触する一方外側側面と、他方側接合部に接触する他方外側側面と、一方側外側側面の位置と他方側側面の位置を固定する固定部とを備えることがよい。そのような構造としては、一方側の接触部材と他方側の接触部材とを別部材とせずに、各接合部対に対し、それぞれ一方外側側面と他方外側側面が接触するような部材を、R方向に積層して実現することができる。
図8と図9は、各接合部対に対し、それぞれ接触する接触部材をR方向に積層する接合治具を用いて、各接合部対の配置位置を順次調整し、その形状を順次修正する手順を示す図である。図8は、中心軸を有して、その中心軸に案内されて各接触部材がR方向に積層される構造である。図9は、中心軸を有さず、各接触部材の外側側面が相互に組み合わされて、積層の案内機能を果たしながら、各接触部材がR方向に積層される構造である。
図8は、5つの接触部材122,124,126,128,130を、中心軸123を案内軸として積層し、1つの組合体となる接合治具120を用いて、各接合部対の配置位置の調整等を行う手順を示す図である。図8(a)は初期状態を示す図で、接合治具120は、5つの接触部材122,124,126,128,130の積層組合体として示されている。各接触部材122,124,126,128,130の構成と機能は、以下の手順の中で説明する。
図8(b)は、接触部材122を用いて、最内周側の接合部対の配置位置の調整等を行う工程を示す図である。接触部材122は、複数の接合部対の中で、R方向に沿って最内周側の接合部対の接合部32に接触する一方外側側面と、接合部34に接触する他方外側側面を有する部材である。接触部材122の外形は、最内周側の接合部対の配置位置が規定位置になるように、接合部32と接合部34を押し付けるように形成される。
この状態では、5つの接合部対のうち、最内周側の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図8(b)では、斜線を付して示した。
接触部材122は、さらに中心軸123を有する。中心軸123は、組立体である接合治具120のR方向に沿った中心軸で、5つの接触部材122,124,126,128,130が積層されるときに、θ方向にずれないようにする案内機能を有する。これによって、各接触部材122,124,126,128,130のそれぞれの一方外側側面と他方外側側面とが、予め定めた配置位置を取りながら、接合部対に接触することが保証される。
図8(c)は、接触部材124を用いて、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対の配置位置の調整等を行う工程を示す図である。接触部材124は、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対の接合部32に接触する一方外側側面と、接合部34に接触する他方外側側面を有する部材である。接触部材124の外形は、その接合部対の配置位置が規定位置になるように、その接合部対を構成する各接合部を押し付けるように形成される。
接触部材124は、中心軸123によって案内され、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対にちょうど接触する位置に配置される。この状態では、5つの接合部対のうち、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図8(c)では、斜線を付して示した。
以下、接触部材126,128,130を順次用いて、対応する接合部対の配置位置の調整とそれに伴う形状の修正が行われる。すなわち、図8(d)では、接触部材126を用いて、R方向に沿って内周側から3つ目の接合部対について、配置位置の調整と、それに伴う形状の修正が行われ、その後に接合が実行される。図8(e)では、接触部材128を用いて、R方向に沿って内周側から4つ目の接合部対について、配置位置の調整と、それに伴う形状の修正が行われ、その後に接合が実行される。図8(f)では、接触部材130を用いて、R方向に沿って最外周側の接合部対について、配置位置の調整と、それに伴う形状の修正が行われ、その後に接合が実行される。
このようにして、5つの接触部材から構成される接合治具120を用いて、5つの接合部対について、それぞれ配置位置が規定位置となるようにする調整とそれに伴う形状の修正が行われる。これにより、各接合部対について、それぞれ、適正な接合を行うことができる。最後に、図8(g)に示すように、各接触部材122,124,126,128,130が対向隙間33から取り外される。
図9は、5つの接触部材142,144,146,148,150を、中心軸の代わりに、それぞれの接触部材の外側側面を案内面として利用して積層し、1つの組合体となる接合治具140を用いて、各接合部対の配置位置の調整等を行う手順を示す図である。図9(a)は初期状態を示す図で、接合治具140は、5つの接触部材142,144,146,148,150の積層組合体として示されている。各接触部材142,144,146,148,150の構成と機能は、以下の手順の中で説明する。
図9(b)は、接触部材142を用いて、最内周側の接合部対の配置位置の調整等を行う工程を示す図である。接触部材142は、複数の接合部対の中で、R方向に沿って最内周側の接合部対の接合部32に接触する一方外側側面と、接合部34に接触する他方外側側面を有する部材である。接触部材142の外形は、最内周側の接合部対の配置位置が規定位置になるように、接合部32と接合部34を押し付けるように形成される。
この状態では、5つの接合部対のうち、R方向に沿って最内周側の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図9(b)では、斜線を付して示した。
接触部材142は、さらに、接合部32に面する一方外側側面がR方向に沿って内周側から外周側に延びる一方側壁面を有する。同様に、接合部34に面する他方外側側面がR方向に沿って内周側から外周側に延びる他方壁面を有する。一方側壁面の内側側面と、他方側壁面の内側側面は、次の接触部材144の積層の案内となる壁面である。したがって、一方側壁面の壁厚と他方側壁面の壁厚は予め定めた所定厚さに設定されるが、案内壁として機能する程度の薄さで足りる。
図9(c)は、接触部材144を用いて、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対の配置位置の調整等を行う工程を示す図である。接触部材144は、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対の接合部32に接触する一方外側側面と、接合部34に接触する他方外側側面を有する部材である。接触部材144の外形は、接触部材142の一方側壁面と他方側壁面を介して、その接合部対の配置位置が規定位置になるように、その接合部対を構成する各接合部を押し付けるように形成される。
この状態では、5つの接合部対のうち、R方向に沿って内周側から2つ目の接合部対の配置位置が、他の接合部対に比べ、予め定めた規定位置に正確に調整される。そこで、この状態で、その接合部対について、接合が行われる。接合が行われたことを、図9(c)では、斜線を付して示した。
接触部材144も、接触部材142と同様に、接合部32に面する一方外側側面がR方向に沿って内周側から外周側に延びる一方側壁面を有する。同様に、接合部34に面する他方外側側面がR方向に沿って内周側から外周側に延びる他方壁面を有する。一方側壁面の外側側面は、接触部材142の一方側壁面の内側側面に案内される壁面である。同様に、他方側壁面の外側壁面は、接触部材142の他方側壁面の内側側面に案内される壁面である。そして、接触部材144の一方側壁面の内側側面と、他方側壁面の内側側面は、次の接触部材146の積層の案内となる壁面である。
以下の図9(d),(e),(f)にも示されるように、各接触部材142,144,146,148は、それぞれ、接合部32に面する一方外側側面がR方向に沿って内周側から外周側に延びる一方側壁面を有する。同様に、接合部34に面する他方外側側面がR方向に沿って内周側から外周側に延びる他方壁面を有する。そして、上記のように、隣接する工程において、前の工程で用いられる接触部材の一方側壁面と他方側壁面のそれぞれの内側壁面と、後の工程で用いられる接触部材の一方側壁面と他方側壁面のそれぞれの外側壁面とがそれぞれ組み合わされて、積層の際の案内の機能を有する。
これによって、各接触部材142,144,146,148,150のそれぞれの一方外側側面と他方外側側面とが、予め定めた配置位置を取りながら、接合部対に接触することが保証される。
以下、接触部材146,148,150を順次用いて、対応する接合部対の配置位置の調整とそれに伴う形状の修正が行われる。すなわち、図9(d)では、接触部材146を用いることで、接触部材142と接触部材144のそれぞれの一方側壁面と他方側壁面を介して、R方向に沿って内周側から3つ目の接合部対について、配置位置の調整と、それに伴う形状の修正が行われ、その後に接合が実行される。
同様に、図9(e)では、接触部材148を用いることで、接触部材142,144,146のそれぞれの一方側壁面と他方側壁面を介して、R方向に沿って内周側から4つ目の接合部対について、配置位置の調整と、それに伴う形状の修正が行われ、その後に接合が実行される。図9(f)では、接触部材150を用いることで、接触部材142,144,146,148のそれぞれの一方側壁面と他方側壁面を介して、R方向に沿って最外周側の接合部対について、配置位置の調整と、それに伴う形状の修正が行われ、その後に接合が実行される。なお、接触部材150は、R方向に沿って延びる一方側壁面と他方側壁面がもはや必要ないので、単純な楔形部材となっている。
このようにして、5つの接触部材から構成される接合治具140を用いて、5つの接合部対について、それぞれ配置位置が規定位置となるようにする調整とそれに伴う形状の修正が行われる。これにより、各接合部対について、それぞれ、適正な接合を行うことができる。最後に、図9(g)に示すように、各接触部材142,144,146,148,150が対向隙間33から取り外される。
本発明に係る回転電機コイルの接合治具は、回転電機の固定子のコイル端子の溶接等の接合に利用できる。
10 回転電機、12 ステータコア、14,16 コイルエンド、20 コイル端子接合部、22,24,26,28 端子部、30 接合部対、32,34 接合部、33 対向隙間、50 溶接ヘッド、52 アーク放電、60,80,120,140 (回転電機コイルの)接合治具、62,64,82,86,102,104,122,124,126,128,130,142,144,146,148,150 接触部材、66,90,92,106,108,110,112,114 固定部材、72,74,98 外側側面、76,78,96 内側側面、94 突起、123 中心軸。

Claims (5)

  1. 回転電機において周方向に沿って予め定めた周方向間隔で配置され、また径方向に沿って外周側から内周側に向かって狭くなりながら予め定めた径方向間隔で配置される複数のコイル端子接合部について、各コイル端子接合部の配置位置を調整しながら固定して接合を行うための接合治具であって、
    複数のコイル端子接合部のうち周方向に沿い隣接して対を成す2つのコイル端子接合部の一方側接合部と他方側接合部とが向かい合う対向隙間の中に挿入される少なくとも3つ以上の複数構成部材で構成され、
    各構成部材は、対向隙間の径方向中心軸に対して対称形の長手方向形状を有し、互いに分離した別部材であり、
    複数構成部材を組み合わせることで、全体として、
    一方側接合部に接触する一方外側側面と、
    他方側接合部に接触する他方外側側面と、
    一方側外側側面の位置と他方側側面の位置を固定する固定部とを備える組合体であることを特徴とする回転電機コイルの接合治具。
  2. 請求項1に記載の回転電機コイルの接合治具において、
    複数構成部材として、
    対向隙間の中に挿入され、一方側接合部に外側側面が接触する一方側の接触部材と、
    一方側の接触部材と対称形の形状を有し、一方側の接触部材と離間して配置される別部材で構成され、他方側接合部に外側側面が接触する他方側の接触部材と、
    一方側の接触部材の内側側面と、他方側の接触部材の内側側面の間に押し込まれて配置され、一方側の接触部材の外側側面を一方側接合部に押し付けて一方側接合部の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら、また他方側の接触部材の外側側面を他方側接合部に押し付けて他方側接合部の配置位置を予め定めた所定の位置になるように調整しながら、一方側の接触部材の位置と他方側の接触部材の位置を固定する固定部材と、
    を含むことを特徴とする回転電機コイルの接合治具。
  3. 請求項2に記載の回転電機コイルの接合治具において、
    固定部材は、
    対向隙間の径方向中心軸に沿って押し込まれる位置に応じて、径方向の位置が異なる接合部対の一方側接合部の配置位置と他方側接合部の配置位置をそれぞれ調整しながら、一方側の接触部材の位置と他方側の接触部材の位置を固定することができる外形形状を有することを特徴とする回転電機コイルの接合治具。
  4. 請求項1に記載の回転電機コイルの接合治具において、
    複数構成部材は、
    対向隙間の径方向中心軸に沿って順次積層されて組合体を構成することを特徴とする回転電機コイルの接合治具。
  5. 請求項4に記載の回転電機コイルの接合治具において、
    複数構成部材として、
    対向隙間の径方向中心軸に沿って延伸して配置される固定部と、
    それぞれが一方外側側面と他方外側側面とを有し、固定部に案内され、径方向に順次積層される複数の積層部材と、
    を含むことを特徴とする回転電機コイルの接合治具。
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