JP5712457B1 - 悪臭発生防止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】下水処理施設における鉄イオン溶出材の交換や補充、清浄化等のメンテナンスが簡単確実に行える悪臭発生防止装置の提供。【解決手段】複数個の鉄イオン溶出材39と外部から供給された汚泥を回転運動により接触可能とする装置を汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽等の汚泥処理槽内に設置する悪臭発生防止装置で、上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸33と、回転軸33外周に設けられてその内部空間に多数個の鉄イオン溶出材が循環運動可能に入れられる外筒体23と、回転軸33外周と外筒体23の間に設けられ回転駆動により導入される汚泥と鉄イオン溶出材とを上下に循環運動させる撹拌手段42,38と、外筒体23に開けた開口を通じて槽内の汚泥の取込みと取り出しを可能とする手段35,36とを組合せて1つのユニットを構成しユニットは汚泥処理槽の上面開閉蓋に取り付けた状態で更に汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられる悪臭発生防止装置。【選択図】図2
Description
本発明は、汚水を含む汚泥中に鉄イオンを溶出・作用させて悪臭の発生を抑えることができる悪臭発生防止装置に関する。
下水管渠のマンホール凹所や汚泥貯留槽などの下水処理施設の例えば、汚泥貯留槽内においては嫌気部で働く硫酸塩還元菌が汚水に含まれる有機物とSO4 2−の存在下で反応を起こして硫酸水素(H2S)を発生させる。発生した硫化水素(H2S)は人体に有毒でありしかも強い悪臭を放つ原因にもなっている。
こうした下水処理場では、ポリ鉄を注入し硫化鉄をつくることで硫酸水素(H2S)、即ち悪臭の発生を防止するように対処しているのが現状である。例えば、特許文献1のような硫化水素の発生抑制を伴う下水処理方法に係る技術がその一例である。
こうした下水処理場では、ポリ鉄を注入し硫化鉄をつくることで硫酸水素(H2S)、即ち悪臭の発生を防止するように対処しているのが現状である。例えば、特許文献1のような硫化水素の発生抑制を伴う下水処理方法に係る技術がその一例である。
上記特許文献1による下水処理方法は、沈殿工程、濃縮工程及び消化工程を備えてなる下水処理方法において、濃縮工程の際又はその前に硫酸系鉄塩を添加して、その際、消化工程前の濃縮汚泥中で上記鉄塩添加により増加した3価鉄濃度と硫酸根濃度の比が1.3以上となるように調整されることを特徴とするものである。しかし、いずれにしても悪臭発生防止のためにポリ鉄を注入することは多大な費用を要するという大きな問題がある。
そうしたことから、費用の掛かるポリ鉄注入方法でなく、鉄と活性炭などとの混合物で代表されるような鉄イオン溶出材を汚泥中に投入してそこで他の相手鉄材と接触運動させることで鉄イオンFe2+を発生させて悪臭の発生防止を図る方が非常に安価に済む点で得策であるとされている。
しかし、汚泥中でそうした鉄イオン溶出材を鉄系材などの接触相手材と接触運動させると、最初の内は鉄イオンが溶出されるが、鉄イオンの溶出が続くと鉄が小さくなるとともに酸化被膜が形成されて鉄イオンを効率的に溶出しないようになるという問題がある。
そうしたことから、費用の掛かるポリ鉄注入方法でなく、鉄と活性炭などとの混合物で代表されるような鉄イオン溶出材を汚泥中に投入してそこで他の相手鉄材と接触運動させることで鉄イオンFe2+を発生させて悪臭の発生防止を図る方が非常に安価に済む点で得策であるとされている。
しかし、汚泥中でそうした鉄イオン溶出材を鉄系材などの接触相手材と接触運動させると、最初の内は鉄イオンが溶出されるが、鉄イオンの溶出が続くと鉄が小さくなるとともに酸化被膜が形成されて鉄イオンを効率的に溶出しないようになるという問題がある。
本発明は上記問題を解決しようとするものであり、鉄イオン溶出機能の一部あるいは全部が減退した鉄イオン溶出材の新規なものへの交換や補充、清浄化などのメンテナンスが簡単確実に行えるようにした悪臭発生防止装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、請求項1に記載の発明は、複数個の鉄イオン溶出材とその接触相手材とを備えて外部から供給された汚泥とともにこれら鉄イオン溶出材と接触相手材とが回転運動により接触可能とされるように1つの装置として汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽などの汚泥処理槽内に設置されるようになっている悪臭発生防止装置であって、上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸と、この回転軸外周に設けられてその内部空間に多数個の鉄イオン溶出材が循環運動可能に入れられる外筒体と、前記回転軸外周と外筒体との間に設けられて回転駆動により導入される汚泥と鉄イオン溶出材とを上下に循環運動させる撹拌手段と、前記外筒体に開けた開口を通じて槽内の汚泥の取込みと取り出しを可能とする手段とを組み合わせて1つのユニットを構成するとともに、該ユニットが、汚泥処理槽の上部開口を開閉可能に閉止するものとして設けられた上面開閉蓋に取り付けた状態にされる一方汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸と、この回転軸の下部に設けられた水平状のフランジと、フランジから吊線材を介して垂下された複数個の鉄イオン溶出材と、鉄イオン溶出材に接触可能なように中心線を縦向きにして設けられた鉄系の接触相手材である筒体とを組み合わせて鉄イオン溶出材あるいは筒体のいずれか一方が前記回転軸により回転駆動可能とされた1つのユニットとして構成されているとともに、該ユニットが、汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽などの汚泥処理槽の上部開口を開閉可能に閉止するものとして設けられた上面開閉蓋に取り付けた状態にされて前記汚泥処理槽内において汚泥に没した状態にて設置される一方上面開閉蓋を介して汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸と、この回転軸の下部に設けられた水平状のフランジと、フランジから吊線材を介して垂下された複数個の鉄イオン溶出材と、鉄イオン溶出材に接触可能なように中心線を縦向きにして設けられた鉄系の接触相手材である筒体とを組み合わせて鉄イオン溶出材あるいは筒体のいずれか一方が前記回転軸により回転駆動可能とされた1つのユニットとして構成されているとともに、該ユニットが、汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽などの汚泥処理槽の上部開口を開閉可能に閉止するものとして設けられた上面開閉蓋に取り付けた状態にされて前記汚泥処理槽内において汚泥に没した状態にて設置される一方上面開閉蓋を介して汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられていることを特徴とする。
上述したように請求項1に記載の発明は、複数個の鉄イオン溶出材とその接触相手材とを備えて外部から供給された汚泥とともにこれら鉄イオン溶出材と接触相手材とが回転運動により接触可能とされるように1つの装置として汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽などの汚泥処理槽内に設置されるようになっている悪臭発生防止装置であって、上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸と、この回転軸外周に設けられてその内部空間に多数個の鉄イオン溶出材が循環運動可能に入れられる外筒体と、前記回転軸外周と外筒体との間に設けられて回転駆動により導入される汚泥と鉄イオン溶出材とを上下に循環運動させる撹拌手段と、前記外筒体に開けた開口を通じて槽内の汚泥の取込みと取り出しを可能とする手段とを組み合わせて1つのユニットを構成するとともに、該ユニットが、汚泥処理槽の上部開口を開閉可能に閉止するものとして設けられた上面開閉蓋に取り付けた状態にされる一方汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられていることを特徴とするので、鉄イオン溶出機能の一部あるいは全部が減退した溶出材の新規なものへの交換や補充、清浄化などのメンテナンスが簡単確実に行えるようにした悪臭発生防止装置を提供することができる。
図1ないし図5は本発明の一実施形態を示している。この実施形態において1は汚泥貯留槽(汚泥処理槽の1つ)で、周壁2と上壁3および底壁4を備えた立体槽であるとともに内部には汚泥濃縮槽5からの汚泥6が導入されるようにされ、斜壁7を伝って排出口8から排出されるようになっている。10は汚泥引抜ポンプで、前記内部の汚泥の沈降分を引き抜いて次の汚泥脱水設備(遠心脱水機)11に導くようにしてある。汚泥6は、図1の矢印のように上下にレベル変動がある。対象となる汚泥処理槽は、汚泥濃縮槽や分配槽などであってもよい。また、汚泥処理槽は、下水管渠途上のマンホール槽であってもよい。
汚泥貯留槽1の上壁3には通口13が形成されていてその通口13には開閉自在に上面開閉蓋14が設けられ、この開閉蓋14はアイボルトである止着具15により槽1に脱着自在とされている。開閉蓋14の上面には他のアイボルトである吊具16が設けられていて図示しないクレーンからのワイヤーフックを引っ掛けることにより開閉蓋14の吊上・吊降しができるようになっている。
開閉蓋14には、1つのユニットを構成する悪臭発生防止装置17が図1のように主要部を汚泥6に没させる形にして取り付けられている。悪臭発生防止装置17は、減速機付きモーターでなる上部の駆動部18を前記上面開閉蓋14上に脱着可能なように備える。20は縦支持フレームで一対のもので上面開閉蓋14から垂直下向きに伸びて固定されており、21は横支持フレームで縦支持フレーム20の内側に対向状をなすように水平に設けられている。縦支持フレーム20は開閉蓋14に対し、また横支持フレーム21は縦支持フレーム20に対し脱着可能に取り付けられている。
23は接触相手材の1つであて好ましくは鉄系で円筒形状をした外筒体で、図5のような周通孔(開口)24を多数形成した多孔状の周板部25と、四角板状で中央と外周部分が板状とされその他の部分が底通孔(取込口)27を有する多孔状底板部28と、円板状で中央が板状でその他の部分が天通孔(一部排泥口)30を有する多孔状の天板部31とを一体に形成したものでなっている。この外筒体23は、底板部28を横支持フレーム21上に載せて脱着可能に固定されている。前記外筒体23は鉄系材とされているが、ステンレス材や樹脂材などを使用してもよい。
33は回転軸で、駆動部18からの出力軸に脱着型ジョイント34を介して下向きに伸びるように取り付けられ、図2の矢印方向Aに低速で正回転するとともに逆方向にも回転制御可能になっている。回転軸33は、外筒体23の中央を上から下に突き抜けるようにされるとともに、その外筒体23を突き抜けた先端には図2の矢印Bのように槽内の汚泥を引き上げて底通孔27を介して外筒体23内に導くようにする上面が反回転方向に上がり傾斜する第1取込斜板35が取り付けられるとともに第2取込斜板36が外筒体23の底部内にあるようにして設けられている。
回転軸33の外筒体23内に対応する外周部分には、スクリュー型の上昇流起生用の第1撹拌羽根(手段)38が設けられて下方から取り込まれた汚泥とともに多数の鉄イオン溶出材(鉄材あるいは鉄とコークスや活性炭などの混合物)39を持ち上げるようになっている。40はラセン板で、第1撹拌手段38の外周縁に沿って設けられることで汚泥と鉄イオン溶出材39が外方へこぼれず上方へ持ち上げられるようになっている。42は下面が反回転方向に下がり傾斜する下降流起生用の第2撹拌羽根(手段)で、矢印Cのように上方で転回し循環してきた汚泥および鉄イオン溶出材39を下向きの流れにして下域に循環させて下方から持ち込まれた汚泥とともに再び第1撹拌羽根38による上昇流とするように構成されている。これら撹拌羽根38,42は接触相手材で好ましくは鉄系材とされているが、ステンレス材や樹脂材などを使用してもよい。
回転軸33の外筒体23よりも上方部分には、汚泥を矢印D方向へ引き上げてそれとともに外筒体23内の汚泥を取り出すようにする取出羽根44が回転自在に取り付けられるとともに、取出羽根44の外周端には、図5のように周通孔24内に詰まった汚泥を取り除くための金属ブラシ式の清掃具45が設けられている。周通孔24は図5のようにストレート状の内筒46を備えたものになっているが、図6のようにラッパ状の内筒46にしてもよい。また、周通孔24は丸孔でなく図7のように細長スリット状のものにして清掃具45が掻き出しやすくなるようにしてもよい。前記鉄イオン溶出材39は丸球形になっているが、円柱あるいは円筒形、立体多角形、これらに通孔をもつものでもよいし、同じ丸球形でもサイズの違う大小のものを組み合わせて外筒体23内に入れるようにしてもよい。
尚、外筒体23は、図3に横断面を示すように、一部を開閉可能部47にして止着具48により脱着可能にしたり(右図の下側図示)開閉可能部47をヒンジ49と止着具48とにより開閉可能にしてもよい(右図の上側図示)。このように開閉可能にしておくことで内部の鉄イオン溶出材39の新規補充や交換などのメンテナンスが容易にできるようになる。
尚、外筒体23は、図3に横断面を示すように、一部を開閉可能部47にして止着具48により脱着可能にしたり(右図の下側図示)開閉可能部47をヒンジ49と止着具48とにより開閉可能にしてもよい(右図の上側図示)。このように開閉可能にしておくことで内部の鉄イオン溶出材39の新規補充や交換などのメンテナンスが容易にできるようになる。
悪臭発生防止装置17は、その主要部を図1のように汚泥貯留槽1内の汚泥6中の上層域に没した状態にして汚泥レベルが低いときは駆動されないが、例えば、汚泥レベルが図1の上側線のように上昇した時点で駆動部18が始動されることで回転軸33を図2の矢印A方向に回転駆動させるようになる。取込斜板35,36によって外部の汚泥が矢印Bのように外筒体23内に取り込まれてのち、第1、第2撹拌羽根38、42の回転駆動により内部の鉄イオン溶出材39および汚泥が循環運動し一部汚泥は矢印Dのように外部に排除されてゆく。そうした中、鉄イオン溶出材39は第2取込斜板36、第1、第2撹拌羽根38,42および外筒体23などでなる接触相手材に接触運動しながら循環してゆくので、そこで溶出する鉄イオン(2価鉄イオン)が汚泥あるいは汚水に作用して硫化鉄として悪臭の発生防止をする。鉄イオン溶出材39のメンテナンスは、図1のように上面開閉蓋14を開いて悪臭発生防止装置17をリフトアップしたのち内部洗浄しさらにユニット全体を横倒しにして図3の右図のような外筒体23からの開閉可能部47の開閉作業など通じて鉄イオン溶出材39の補充や交換、清浄作業などを行うことでなされる。必要に応じて作業がしやすいように縦支持フレーム2や横支持フレーム21、ジョイント34の脱着などをすることがある。鉄イオン溶出材39や外筒体23などに必要なメンテナンスを行ったあとは、元のユニットの状態に戻して図1のように上面開閉蓋14を汚泥貯留槽1に取り付けることにより再稼働状態を得ることができる。このようにメンテナンスの容易な悪臭発生防止装置17を得ることができたのは、上面開閉蓋14上に駆動部18を設置しそこから回転軸33を伸ばして縦軸駆動式のユニットを構成したことに基づくものである。
図8および図9は他の実施形態を示す。この実施形態は、汚泥貯留槽53の上面の通口54を開閉自在に閉止する上面開閉蓋55上に駆動部56を設置してそこから回転軸57を伸ばすとともに、回転軸57と同調して回転するようにした外筒体58をその上端の回転フランジを介して回転軸57に連結してある。外筒体58の下端は、蓋55から下に伸びる縦支持フレーム59に渡架した底つなぎフレーム60上の軸受に回転自在な回転フランジに縦軸回転自在に支持させたものである。さらに、外筒体58は、図2の外筒体23は固定式であったが、この実施形態では矢印E方向に回転される回転駆動式とされており、その胴部に縦長矩形状の取込口(取込手段)62を千鳥配置で形成してその外周の汚泥を矢印F方向に取り込む斜板状のガイド板(取込手段)63を設けてある。このガイド板63は、図9の右欄に示すように、取付部63aを備えて止着具64により脱着可能とされ、ガイド板63を取り外して取込口62が大きく開放することで内部の鉄イオン溶出材65の新規補充や交換などのメンテナンスが行えるようになっている。この場合、ユニットを横倒しにして回転させることで鉄イオン溶出材65の排出が容易に行える。
外筒体(接触相手材)58内には、回転軸57と同軸状をなす仕切ガイド筒(接触相手材)67が上下貫通状をなして設けられるとともに、この仕切ガイド筒67と外筒体58間には前記取り込まれた汚泥を矢印G方向に上昇させる斜め板状の第1撹拌羽根(接触相手材)68が設けられる一方、仕切ガイド筒67と回転軸57との間には汚泥を矢印H方向に下降させる逆向き斜め板状の第2撹拌羽根(接触相手材)70が設けられている。
汚泥71内において駆動部5により外筒体58を回転駆動させれば前記のように汚泥が取り込まれたあと鉄イオン溶出材65が外筒体58内で循環運動をし、それにより鉄イオン溶出材65が相手鉄材である外筒体58、仕切ガイド筒、第1、第2撹拌羽根68,70などに接触を繰り返すことにより鉄イオンが溶出して悪臭の発生を防止するものである。鉄イオン溶出材65のメンテナンスは、図8における上面開閉蓋55をもってユニット全体をリフトアップして抜き出し図9のようにユニットを横向きにしてのちガイド板63を取り外して取込口62を通じて鉄イオン溶出材65を出し入れすることでなされる。その際、外筒体58を正方向あるいは正逆方向に回転駆動して鉄イオン溶出材65が抜け出しやすく制御することができる。72は蓋止着具である。
尚、図9の左欄に示すように、外筒体58内の汚泥一部を回転駆動とともに排出する方法として、外筒体58に形成した一部排出口73に矢印Fとは逆向きに汚泥を排出する逆ガイド板74を設けておくことでなされる。仕切ガイド筒67および外筒体58のいずれかあるいは双方は多孔板あるいは網状材で形成してもよい。前記外筒体58などの接触相手材は、鉄系材とされているが、ステンレス材や樹脂材などを使用してもよい。
尚、図9の左欄に示すように、外筒体58内の汚泥一部を回転駆動とともに排出する方法として、外筒体58に形成した一部排出口73に矢印Fとは逆向きに汚泥を排出する逆ガイド板74を設けておくことでなされる。仕切ガイド筒67および外筒体58のいずれかあるいは双方は多孔板あるいは網状材で形成してもよい。前記外筒体58などの接触相手材は、鉄系材とされているが、ステンレス材や樹脂材などを使用してもよい。
図10および図11は他の実施形態を示す。この実施形態は、取込口62とガイド板63が外筒体58の底面に設けられ、一部排出口73が外筒体58の周胴部に開けられている点が異なる。その他は図8および図9と同じであるので同じ符号を付した。外筒体58には止着具77を介して脱着可能な部分開閉板78を設けて鉄イオン溶出材65のメンテナンス作業が能率的に行われるようにしてある。この部分開閉板78はヒンジにより開閉する形式にしてもよい。また、図10の15は止着具、16は吊具である。外筒体58などの接触相手材は、鉄系材とされているが、ステンレス材や樹脂材などを使用してもよい。
図12は他の実施形態を示す。汚泥貯留槽81に開けた通口82には止着具83により上面開閉蓋84が取り付けられ、止着具83を抜いて蓋84上のボス85にねじ付けることで吊り具フックを掛けて蓋84を持ち上げることができるようになっている。開閉蓋84には駆動部86が装備されるとともに下向きに回転軸87が伸びて設けられている。回転軸87の下端には回転フランジ88が回転自在に取り付けられ、この回転フランジ88の外周位置からは複数本のワイヤーあるいはリンクチェーンなどの吊線材90が吊り下げられるとともに、各吊線材90には、複数個の鉄イオン溶出材91が上下に間隔を置いて取り付けられている。この鉄イオン溶出材91は、図12の右欄に示すように縦横の通孔92を開けておいてその一方は吊線材90が通されるようにし他方の孔92にはアイボルト状のゴムボルト93を抜き差し自在にして鉄イオン溶出材91を吊線材90の適当高さに固定できるようにしてある。ゴムボルト93を抜き去ることで鉄イオン溶出材91を吊線材90から簡単に抜き出すことができるようになっている。尚、駆動部86は正逆いずれの方向にも回転制御可能とされている。
多数吊り下がった鉄イオン溶出材91の内周に添うようにして円筒型をした鉄系の網状材でなる筒体(接触相手材)95が鉄イオン溶出材91の周回により接触可能に固定設置されている。筒体95は、その中心線が縦向きとなるようにして蓋84から伸びた縦支持フレーム96に取り付けた底つなぎフレーム97上に固定されている。この悪臭発生防止装置は蓋84を外してリフトアップすることで汚泥貯留槽81内から取り出すことができ、そのあと全体を洗浄してのち欠損した鉄イオン溶出材91を補充したり新たに交換したりあるいは洗浄などのメンテナンスを行う。前記鉄イオン溶出材91は千鳥配置にして筒体95が傷みにくくしてある。
尚、図13に示すように、吊線材90に鉄イオン溶出材91を配列したものを筒体95の外周側のみでなく内周側にも吊り下げておくこともできる。図12及び図13の筒体95は、網状の他に多孔98あるいは横向きスリット99を基本材とするものにしてもよい。
また、図12では筒体95を固定し鉄イオン溶出材91の方を回転させるようにしていたが、同図左欄のように、鉄イオン溶出材91を固定し筒体95の方を回転させる逆タイプにしてもよい。100は固定パイプ、101は固定フランジである。
これらにおいて、筒体(接触相手材)95と鉄イオン溶出材91が汚泥102中で接触運動することにより鉄イオンが溶出して硫化鉄として悪臭の発生を防止することができるものである。
尚、図13に示すように、吊線材90に鉄イオン溶出材91を配列したものを筒体95の外周側のみでなく内周側にも吊り下げておくこともできる。図12及び図13の筒体95は、網状の他に多孔98あるいは横向きスリット99を基本材とするものにしてもよい。
また、図12では筒体95を固定し鉄イオン溶出材91の方を回転させるようにしていたが、同図左欄のように、鉄イオン溶出材91を固定し筒体95の方を回転させる逆タイプにしてもよい。100は固定パイプ、101は固定フランジである。
これらにおいて、筒体(接触相手材)95と鉄イオン溶出材91が汚泥102中で接触運動することにより鉄イオンが溶出して硫化鉄として悪臭の発生を防止することができるものである。
図14(横断面図)の実施形態は、筒体(接触相手材)95が多角形とされてその内外いずれか一方あるいは双方に鉄イオン溶出材91が吊り下げられてなるもので、筒体95あるいは鉄イオン溶出材91のいずれか一方が回転運動するようになっている。その結果、筒体95と鉄イオン溶出材91とがより確実かつ頻繁に接触することで汚泥からの悪臭の発生は効果的に防止されるようになる。
図15および図16は他の実施形態を示すもので、汚泥貯留槽105の通口106を止着具107により脱着自在に閉止するようにボス108付き蓋109を設け、その蓋109上に駆動部110を設置するとともに、駆動部110により駆動される回転軸111を垂下してその下端に回転フランジ112を取り付けたもので、回転フランジ112の外周位置および内周側位置からは吊線材113と網目状ケース(接触相手材)114の複数つなぎを吊り下げてなるものである。ケース114は本体部分とそれにヒンジ114bを介して開閉自在な蓋部分114aとからなって図15の右欄のように蓋部分から本体部分を開くことで内部の鉄イオン溶出材115を交換したり新規補充などのメンテナンスが容易に行えるようになっている。ケース114が回転されるとその中にある鉄イオン溶出材115も汚泥とともに動き回りながら回転することから接触が促進されて汚泥からの悪臭発生が防止される。鉄イオン溶出材115のメンテナンスには、止着具107を外してボス108にねじ込みその止着具107に吊上げ機側のフックを係止して蓋109を悪臭発生防止装置全体とともに持ち上げることでなされ、鉄イオン溶出材115のケース114からの取出しや補充については前記のようにして行われる。尚、図15の左欄のように、吊線材113を回転フランジ112の孔に係脱可能にしておくことで容易にメンテナンスがなされるようになる。この場合、最も上端のリンク113aを中途を係脱口113bにして係脱作業が容易になされるようにする一方リンク113aを上下に長いものにすることで一旦係合させると上へ持ち上がりにくくなって外れにくくなるようにするとともに係脱口113bの上下にはストッパ113cを突出してさらに外れにくくしてある。ケース114は鉄系材としてあるが、ステンレス材や樹脂材などを使用してもよい。
前記ケース114は、図15の右下欄に示すように、半球をヒンジ114bで連結して開閉自在な球体としたものでもよい。また、その右下欄のように円錐あるいは角錐形を上下に合わせて立体網体としたものでもよい。
前記ケース114は、図15の右下欄に示すように、半球をヒンジ114bで連結して開閉自在な球体としたものでもよい。また、その右下欄のように円錐あるいは角錐形を上下に合わせて立体網体としたものでもよい。
1…汚泥貯留槽 6…汚泥 14…上面開閉蓋 17…悪臭発生防止装置 18…駆動部 23…外筒体(接触相手材) 33…回転軸 35,36…取込斜板(接触相手材) 38,42…撹拌羽根(手段)(接触相手材) 38…鉄イオン溶出材。
Claims (2)
- 複数個の鉄イオン溶出材とその接触相手材とを備えて外部から供給された汚泥とともにこれら鉄イオン溶出材と接触相手材とが回転運動により接触可能とされるように1つの装置として汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽などの汚泥処理槽内に設置されるようになっている悪臭発生防止装置であって、上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸と、この回転軸外周に設けられてその内部空間に多数個の鉄イオン溶出材が循環運動可能に入れられる外筒体と、前記回転軸外周と外筒体との間に設けられて回転駆動により導入される汚泥と鉄イオン溶出材とを上下に循環運動させる撹拌手段と、前記外筒体に開けた開口を通じて槽内の汚泥の取込みと取り出しを可能とする手段とを組み合わせて1つのユニットを構成するとともに、該ユニットが、汚泥処理槽の上部開口を開閉可能に閉止するものとして設けられた上面開閉蓋に取り付けた状態にされる一方汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられていることを特徴とする悪臭発生防止装置。
- 上部の駆動部により縦軸回りに回転駆動される回転軸と、この回転軸の下部に設けられた水平状のフランジと、フランジから吊線材を介して垂下された複数個の鉄イオン溶出材と、鉄イオン溶出材に接触可能なように中心線を縦向きにして設けられた鉄系の接触相手材である筒体とを組み合わせて鉄イオン溶出材あるいは筒体のいずれか一方が前記回転軸により回転駆動可能とされた1つのユニットとして構成されているとともに、該ユニットが、汚泥濃縮槽や汚泥貯留槽などの汚泥処理槽の上部開口を開閉可能に閉止するものとして設けられた上面開閉蓋に取り付けた状態にされて前記汚泥処理槽内において汚泥に没した状態にて設置される一方上面開閉蓋を介して汚泥処理槽に対し脱着自在に設けられていることを特徴とする悪臭発生防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014158146A JP5712457B1 (ja) | 2014-07-15 | 2014-07-15 | 悪臭発生防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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