JP5709736B2 - 光源点灯装置及び照明器具 - Google Patents
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図1、図2を参照して実施の形態1のLED点灯装置110を説明する。LED点灯装置110の特徴は、定電流電源4のコンデンサ44(出力コンデンサ、平滑コンデンサとも呼ぶ)の電圧(平滑電圧)のリップル成分を検出するリップル検出部101を備えた点である。さらに具体的には、後述のように、出力コンデンサ44からLEDモジュール5に電圧が印加される場合には、平滑電圧のリップル成分が変化する。このリップル成分の変化に基づいて、LEDモジュール5の接続の有無を検出する点が特徴である。リップル検出部101はLEDモジュール5に対して電気的に並列に接続されるので、直列に接続される場合に比べて、直列挿入することによる損失がなく、また応答の良い電流検出手段を備えることが不要等のメリットがある。
図1は、本実施の形態1を示すLED点灯装置110(光源点灯装置)の回路図である。LED点灯装置110は、LEDモジュール5(光源)が着脱可能に接続されて、LEDモジュール5を点灯する。図1では、LEDモジュール5はLED点灯装置110の接続部103に接続する。LED点灯装置110は、整流回路2、力率改善回路3、定電流電源4(直流電圧変換部)を備える。
(1)整流回路2は、交流電源1から供給される交流電圧を全波整流を行うダイオードブリッジからなる。
(2)力率改善回路3は、コンデンサ31,コイル32、スイッチング素子33、力率制御回路34、ダイオード35、コンデンサ36からなる。
(3)定電流電源4は、LED51に略一定の直流の定電流を供給する直流電源である。
定電流電源4は、出力制御回路46からの制御を受けて動作する。図1では、定電流電源4はバックコンバータと称される構成である。定電流電源4は、トランジスタ41、コイル42、ダイオード43、出力コンデンサ44(平滑コンデンサ)、帰還抵抗45、出力制御回路46(制御部)、抵抗61、コンデンサ62を備えている。出力コンデンサ44は、トランジスタ41のスイッチングによって大きさが変換された後の直流電圧を平滑し、平滑した平滑電圧をLEDモジュール5に印加する。また、上記のように、コンデンサ62と抵抗61とは、リップル検出部101を構成する。
LEDモジュール5は、複数の負荷であるLED51の直列接続からなる。あるいは、LEDモジュール5は複数のLED直列接続が並列接続されてもよい。複数のLEDが接続される場合には、この光源は一般的にはLEDモジュールと称される。
図2は出力コンデンサ44のリップルを説明する図である。図2(1)は、出力コンデンサ44の端子電圧を示す図であり、LEDモジュール5が正常に接続され、所定の電流が流れている状態における端子電圧である。図2(2)は、同じく出力コンデンサ44の端子電圧あるが、負荷のLEDモジュール5が接続されてない、或いは断線している状態の図であり、出力コンデンサ44の「リップル成分」が非常に少なくなっている。
つまり、出力コンデンサ44は、LEDモジュール5が正常に点灯している場合に対して、LEDモジュール5が接続されてない、或いは断線している状態では、図2(2)のように、端子電圧(平滑電圧)の「リップル成分」が非常に少なくなる。この「リップル成分」の違いから、LEDモジュール5が接続されているかどうか、あるいは断線しているかどうかを検出できる。
(1)交流電源1から入力した交流電圧は、力率改善回路3のトランジスタ33(スイッチング素子)のスイッチング動作などにより所定の直流電圧に昇圧され、コンデンサ36に発生する。
(2)この直流電圧は、定電流電源4のトランジスタ41(スイッチング素子)のオン・オフスイッチング動作により所定の値に変換され、LED51に所定の略一定の直流電流を供給する。
(3)帰還抵抗45は、LED51に流れる電流を目標値に維持するために、LED51に流れる電流値を出力制御回路46にフィードバックする検知手段である。
この帰還制御によりLEDモジュール5に略一定の電流が流れる。
「図2(1)のリップル電圧(交流成分)/コンデンサ44の平均電圧(直流成分)」
が10%であったとする。この出力コンデンサ44のリップル電圧は、コンデンサ62と抵抗61とで構成される交流結合回路(CR微分回路)の抵抗61の端子に表れる。
LED点灯装置110では、コンデンサ62と抵抗61とで構成されるリップル検出部101は、LEDモジュール5が接続されるとLEDモジュール5と電気的に並列接続をなす共に、定電流電源4の出力コンデンサ44が平滑した平滑電圧のリップル成分を検出する。後述のように、出力制御回路46は、リップル検出部101が検出した平滑電圧のリップル成分の検出結果に応じて、定電流電源4を制御する。
出力制御回路46は、リップル検出部101を介してリップル電圧を検知することで、LEDモジュール5が正常に点灯しているかどうかを検知する。正常点灯と判定すると、出力制御回路46は、定電流電源4に対する定電流制御を継続し、所定の電流でLEDモジュール5の点灯を続ける。
ここで、もしLEDモジュール5が外されたりすると、定電流電源4は出力電流が減少するので出力コンデンサ44のリップルは、例えば図2(2)のように減少する。このためリップル検出部101の抵抗61の端子電圧も減少するので、出力制御回路46は、LEDモジュール5に、電流が供給されていないと判定する。LEDモジュール5に電流が供給されていないと判定すると、出力制御回路46は、LEDモジュール5に電流を流そうとする制御を行わない。つまり出力制御回路46は、所定の閾値を有しており、リップル検出部101が検出したリップル成分のレベルが、有している所定の閾値よりも小さいときには、定電流電源4の動作を停止させる。このように、出力制御回路46は、定電流電源4の出力電圧を上昇させてLEDモジュール5に電流を流そうとする定電流動作をせずに済む。
定電流電源4の出力コンデンサ44の容量を増加させると、リップルは正常点灯時でも減少する。しかし、このリップル検出部101(微分回路)による検知では、リップルが非常に少ないと、LEDモジュール5の接続時と非接続時とでの抵抗61の端子電圧の差異が小さくなり、検出の高精度化が必要になり、さらに定電流制御の応答が遅くなるなどの不都合もある。また、逆に、このリップルが大きいことは出力コンデンサ44の容量減少の要求に対してマージンがなくなり(容量減少したい場合、さらにリップルが増加してしまう)、さらに負荷のLED電流のリップル成分が多くなることからLEDへのストレスに鑑みてもあまり大きいことも好ましくない。それ故、図2でも述べたリップル率rについて、出力コンデンサ44の平滑電圧の好ましいリップル率rの設定値は以下の通りである。
リップル率r=リップル電圧(交流成分)/平均電圧(直流成分)
とした場合、
5%≦リップル率r≦25%
である。このリップル率rは、LEDモジュール5が接続されて正常点灯しているときにおける出力コンデンサ44の平滑電圧のリップル率である。
次に図3を参照して実施の形態2のLED点灯装置120を説明する。図3は、LED点灯装置120の回路図である。LED点灯装置120は、実施の形態1のLED点灯装置110に対して、リップル検出部101を備えていない。その代わりに、コイル42と直列に接続するダイオード72と、一端がダイオード35の出力側に接続し、他端がダイオード72の出力側に接続した抵抗71を備える。また、LED点灯装置120では、光源となるLEDモジュール5が、複数のLED51の直列接続に並列接続する接続確認用の抵抗52(接続確認用の電気素子)を備えていることを前提とする。
この時、比較的高い抵抗値の抵抗71を介してLEDモジュール5に電圧が印加されると、抵抗52との分圧比に応じた電圧がその接続点102に発生する。例えば、「抵抗71の抵抗値=抵抗52の抵抗値」と設定すれば、接続点102の電圧は力率改善回路3の出力直流電圧の1/2となる。そして、このような電圧値であれば、出力制御回路46は、LEDモジュール5が接続されていると判定し、定電流電源4の動作を開始させてLEDモジュール5を点灯する。もしLEDモジュール5が接続されていない場合は、前述の接続点102の電圧は高い状態なので、出力制御回路46にとって、非接続時と接続時との差異による判定は容易である。このような異なる電圧を信号として入力し、入力した電圧に応じて、出力制御回路46は定電流電源4を作動させる。つまり、出力制御回路46は、LEDモジュール5の接続が検出できたときは定電流電源4を動作させ、接続が検出できないときは定電流電源4を動作させない。
図4〜図6を参照して実施の形態3のLED点灯装置130を説明する。LED点灯装置130の構成は、LED点灯装置110に対して、さらに、マイクロコンピュータ47(下マイコンという)を備えた。実施の形態3では、出力制御回路46とマイコン47とが制御部を構成する。実施の形態3は、LEDモジュール5が接続、点灯中に取り外され、直後に再び接続される場合を想定した実施形態である。点灯中に取り外された場合、出力制御回路46は定電流電源4の動作を停止するが、停止直前の定電流電源4の出力状態(出力制御回路46による定電流電源4への制御状態)をマイコン47が記憶しておく。そして、直後にLEDモジュール5が接続された場合、記憶した制御状態、あるいは記憶した制御状態よりも低い発光出力となるように定電流電源4を制御する実施形態である。
図5は、LED51の電流―電圧特性である。縦軸は対数でLED電流(mA:ミリアンペア)を示す。横軸はLED51の順方向電圧(V:ボルト)を示す。
図6は、LEDの順方向電圧(V)の温度依存性を示す。縦軸は電圧を示し、横軸は温度℃を示す。
例えばLEDに図5の700mA(△印)を流していたとすると、LEDの電圧は図6の概念図で示すように、自己発熱のために図6の△印から破線の矢印方向(温度上昇方向)に移動して、破線の△印の如く低い電圧値になる。これを図5に置き換えてみると、点灯開始時に△印(例えば3.5Vとする)のあった特性図(実線)は、LEDの温度が上昇するために、破線のように電圧値が低下する(例えば3.3Vになる)。もしLEDモジュール5が外された直後に装着され場合に、定電流電源4の点灯開始初期と同じようにLED1個当りに約3.5Vを印加すると、まだLED51が高温状態になっていると、過渡的に過電流が流れてしまう可能性がある。
Claims (7)
- 光源が着脱可能に接続され、前記光源を点灯する光源点灯装置において、
交流電圧から変換された直流電圧を入力し、入力した前記直流電圧の大きさを変換する直流電圧変換部であって、大きさ変換後の前記直流電圧を平滑すると共に平滑した平滑電圧を前記光源に印加する平滑コンデンサを有し、制御を受けて動作する直流電圧変換部と、
前記光源が接続されると前記光源と電気的に並列接続をなすと共に、前記直流電圧変換部の前記平滑コンデンサが平滑した前記平滑電圧のリップル成分を検出するリップル検出部と、
前記リップル検出部が検出した前記平滑電圧の前記リップル成分の検出結果に応じて、前記直流電圧変換部を制御する制御部と
を備えたことを特徴とする光源点灯装置。 - 前記制御部は、
前記リップル検出部によって検出された前記リップル成分のレベルが所定の閾値よりも小さいときには、前記直流電圧変換部の動作を停止させることを特徴とする請求項1記載の光源点灯装置。 - 前記平滑コンデンサは、
前記光源が接続されて正常点灯しているときにおける前記平滑電圧のリップル率であって、前記平滑電圧に含まれる交流成分を前記平滑電圧に含まれる直流成分で除した値から求まるリップル率rが、
5%≦r≦25%
であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光源点灯装置。 - 前記制御部は、
前記リップル検出部によって検出された前記リップル成分のレベルが前記所定の閾値よりも小さいことに伴い前記直流電圧変換部の動作を停止させるときには、前記直流電圧変換部の動作を停止させる直前の前記直流電圧変換部に対する制御状態を記憶し、前記制御状態の記憶後に引き続いて前記リップル検出部によって前記所定の閾値以上のリップル成分のレベルが検出されると、記憶された前記制御状態から定まる前記直流電圧変換部の前記平滑電圧よりも小さい前記平滑電圧を前記光源に印加させる制御を、前記直流電圧変換部に実行することを特徴とする請求項2に記載の光源点灯装置。 - 前記制御部は、
記憶した前記制御状態から定まる前記直流電圧変換部の前記平滑電圧よりも小さい前記平滑電圧として、記憶した前記制御状態から定まる前記直流電圧変換部の前記平滑電圧の85%以上95%以下の前記平滑電圧を前記直流電圧変換部に出力させることを特徴とする請求項4記載の光源点灯装置。 - 前記リップル検出部は、
抵抗とコンデンサとからなる微分回路であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光源点灯装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の光源点灯装置を備えた照明器具。
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