JP5708530B2 - シートスライドレールの製造方法、および該製造方法に用いられる成形機構 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートのシートスライドレールの製造方法、および該製造方法に用いられる成形機構に関する。
従来、自動車等の車両内には、乗員が着座するための車両用シートが設置されている。この車両用シートは、車両内の車両フロアにスライドレールを介して設置されている。このようにスライドレールを介して設置される車両用シートは、乗員の任意でスライドさせることができるようになっている。
スライドレールは、車両フロアに固定設置されるロアレールと、車両用シートを固定設置するアッパレールとを備える。アッパレールは、ロアレールに対して相対的にスライド可能にロアレールに対して組み付けられている。このため、アッパレールに固定設置される車両用シートは、車両フロアに対して相対的にをスライドさせることができる。
一方、この種のスライドレールは、ロアレールに対してアッパレールがガタつきなく且つ滑らかにスライドできるように、これらの間に樹脂製のシューが介装されている。このシューは、ロアレールに対してアッパレールが滑らかにスライドできるようにしつつ、ロアレールとアッパレールとの間に生ずる隙を埋めて互いの間に生ずるガタを無くして、スライドレールとしての製品状態を向上させる。
他方、上記したロアレールとアッパレールとは、互いに個々に成形されて組み付けられる構成部材である。このため、ロアレールとアッパレールとの間に生ずる隙の大きさは、成形する際および組付け(溶接等)を行う際に生ずる誤差の都合上、必然的にバラつきが生じてしまう。このため、上記したロアレールとアッパレールとの間に介装される樹脂製のシューは、このような隙の大きさのバラつきに対して適切なシューを選択することができるように、さらにロアレールに対するアッパレールのスライド荷重の狙いを変えることを鑑みて、事前に大きさが相違する20種類程度のシューが用意されている。つまり、ロアレールとアッパレールとを組み付ける組付け作業者は、ロアレールとアッパレールとの間の隙の大きさを測定し、この測定した隙の大きさに合わせて、事前に用意された大きさが相違する20種類程度のシューから適切な大きさのシューを選択し、この選択されたシューをロアレールとアッパレールとの間に介装させるように組み付け、ロアレールとアッパレールとを組み付けていた。なお、このような事前に用意された大きさが相違する20種類程度のシューは、下記特許文献1に開示されるような技術にて精度よく成形されている。
特開2010−131620
しかしながら、上記したようにスライドレールを製造しようとすると、20種類程度の樹脂製のシューを在庫として保有しておく必要が生ずる。このため、ロアレールとアッパレールとを組み付ける組付け作業者は、シューの在庫管理の負担まで負うこととなり、製造コストが高価となる要因となっていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートスライドレールの製造方法において、事前に用意すべきシューの在庫管理負担を廃絶し、シートスライドレールの製造における管理コストを削減し、全体としての製造コストの削減を図ることにある。
上記した課題を解決するために、本発明に係る車両用シートのシートスライドレールの製造方法は次の手段をとる。
すなわち、本発明の第1の発明に係るシートスライドレールの製造方法は、車両フロアに固定設置されるロアレールと、該ロアレールに対して相対的にスライド可能に組み付けられ且つ車両用シートが固定設置されるアッパレールとを具備して構成されるシートスライドレールの製造方法であって、シートスライドレールを製造するための製造工程には、前記ロアレールと前記アッパレールとを組み付けるにあたり、該ロアレールに対して該アッパレールをガタつきなく且つ滑らかに相対的にスライドさせるように、該ロアレールと該アッパレールとの間に樹脂製スライドシューの組付けを行う工程を含むレール組付け工程が含まれており、前記レール組付け工程には、前記ロアレールと前記アッパレールとを組み付けた際の組付け隙を測定する組付け隙測定工程と、該組付け隙測定工程により測定された前記組付け隙の隙の大きさに応じて前記樹脂製スライドシューを成形するシュー成形工程とが含まれて、該ロアレールと該アッパレールとの間に該成形された樹脂製スライドシューの組付けを行う、ことを特徴とする。
この第1の発明に係るシートスライドレールの製造方法によれば、製造工程に含まれるレール組付け工程には、ロアレールに対してアッパレールをガタつきなく且つ滑らかに相対的にスライドさせるように、ロアレールとアッパレールとの間に樹脂製スライドシューの組付けを行う工程が含まれている。ここで、レール組付け工程には、組付け隙測定工程とシュー成形工程とが含まれているので、ロアレールとアッパレールとを組み付けるにあたり、これらを組み付けた際の組付け隙を測定することができつつ、測定された組付け隙の隙の大きさに応じて樹脂製スライドシューを成形することができる。これによって、リアルタイム方式で、ロアレールとアッパレールとの間に組み付けさせるべき樹脂製スライドシューを成形することができるようになる。したがって、事前に用意すべきシューの在庫管理負担を廃絶することができることとなり、シートスライドレールの製造における管理コストを削減することができて、全体としての製造コストの削減を図ることができる。
第2の発明に係るシートスライドレールの製造方法に用いられる成形機構は、前記第1の発明に係るシートスライドレールの製造方法に用いられる成形機構であって、前記シュー成形工程で前記樹脂製スライドシューを成形する金型と、前記組付け隙測定工程により測定された前記組付け隙の隙の大きさに応じて前記金型の配置位置を決める金型位置決め機構と、を備えることを特徴とする。
この第2の発明に係るシートスライドレールの製造方法に用いられる成形機構によれば、シュー成形工程で樹脂製スライドシューを成形する金型と、組付け隙測定工程により測定された組付け隙の隙の大きさに応じて金型の配置位置を決める金型位置決め機構とを備えるので、リアルタイム方式で組付けさせる樹脂製スライドシューを成形するにあたって、組付け隙の隙の大きさに応じた樹脂製スライドシューを素早く且つ簡単に成形することができる。これによって、シートスライドレールの製造管理において有利とできる。
第1の発明に係るシートスライドレールの製造方法によれば、事前に用意すべきシューの在庫管理負担を廃絶することができることとなり、シートスライドレールの製造における管理コストを削減することができて、全体としての製造コストの削減を図ることができる。
第2の発明に係るシートスライドレールの製造方法に用いられる成形機構によれば、シートスライドレールの製造管理において有利とできる。
完成状態のシートスライドレールの断面を示す断面図である。 ロアレールの断面を示す断面図である。 アッパレールの断面を示す断面図である。 樹脂製スライドシューのスライド方向端面を示す側面図である。 樹脂製スライドシューの外側面を示す外側面図である。 樹脂製スライドシューの底面を示す底面図である。 図5のVII−VII断面矢視を示す断面図である。 図5のVIII−VIII断面矢視を示す断面図である。 シートスライドレールの製造工程についての概略を示すフローチャートである。 レール組付け工程についての概略を示すフローチャートである。 成形機構の第1実施例を示す断面図である。 成形機構の第2実施例を示す断面図である。 成形機構の第3実施例を示す断面図である。
以下、本発明に係る車両用シートのシートスライドレールの製造方法を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。なお、このシートスライドレールの製造方法を説明するに前に、図1〜図8を参照しながら、先ず、シートスライドレール10の構造について説明する。
図1は、完成状態のシートスライドレール10の断面を示す断面図である。なお、この図1のシートスライドレール10の断面は、スライド方向に対して直交する方向(以下、『幅方向』と称する)に切った断面である。図2は、ロアレール20の断面を示す断面図である。図3は、アッパレール30の断面を示す断面図である。なお、図1は、樹脂製スライドシュー50が断面で見えるように切った断面図であり、図3は転動ローラ35が見えるように切った断面図である。図1〜図3に示すように、シートスライドレール10は、概略、ロアレール20と、アッパレール30と、これらの間に介装される樹脂製スライドシュー50とを備える。以下、これらの構成部品について説明する。
ロアレール20は、車両内の床面となる車両フロア(不図示)の上に固定設置される。このロアレール20は、図示するように、車両用シート(不図示)のスライド方向に沿って延在するように形成される。このロアレール20には、アッパレール30の一部を収容可能とする収容凹部21を有して形成される。この収容凹部21には、アッパレール30のスライドをガイドするための摺接段差部23が幅方向にて対をなすように設けられている。これら摺接段差部23は、スライド方向に沿った中心軸線に対して対称構造となるように形成される。この摺接段差部23には、後に詳述する、アッパレール30の転動ローラ35や樹脂製スライドシュー50が配置されて、アッパレール30のロアレール20に対するスライドをガイドする。つまり、摺接段差部23のそれぞれには、幅方向のズレを規制するように当接内壁部26が設けられているとともに、上方向のズレを規制するように当接上壁部27が設けられている。また、このようなガイド用の壁部が設けられる摺接段差部23には、アッパレール30の転動ローラ35が転動するための転動面25が設けられている。
これに対し、アッパレール30には、車両用シート(不図示)が固定設置される。このアッパレール30の一部は上記したロアレール20の収容凹部21に収容され、車両用シートの車両フロアに対する相対的なスライドを滑らかにガイドする機能を有する。このアッパレール30には、図3に示すように、転動面25上を転動するための転動ローラ35が設けられている。この転動ローラ35は、図では分かり難いが、上記した摺接段差部23に対して1つずつで対をなして配設されている。また、このように対をなす転動ローラ35は、図示していないが、スライド方向前端近傍に1対と、スライド方向後端近傍に1対との、合計4つ設けられている。この転動ローラ35は、アッパレール30において幅方向に張り出した支持壁31に対して支持されるように配設される。なお、この支持壁31には、上記した転動面25を転動する転動ローラ35のほか、次に説明する樹脂製スライドシュー50も組み付けられる。なお、この支持壁31に組み付けられる樹脂製スライドシュー50にあっても、これら4つの転動ローラ35に対して近接する位置に組み付けられるようになっており、転動ローラ35と同様に合計4つ設けられている。
なお、図3に示すように、上記したアッパレール30の支持壁31とロアレール20の収容凹部21を形成する各壁部26,27との間には、次に説明する樹脂製スライドシュー50を介装するための組付け隙S1,S2が形成される。すなわち、組付け隙S1は、アッパレール30の支持壁31の幅方向に対して形成される隙である。このため、組付け隙S1は、支持壁31の幅方向端面と、ロアレール20の当接内壁部26の内面との間に形成される。この組付け隙S1は、図3に示すように、アッパレール30の幅方向の両側に対をなして形成されている。また、組付け隙S2は、アッパレール30の支持壁31の高さ方向に対して形成される隙である。つまり、組付け隙S2は、支持壁31の高さ方向端面と、ロアレール20の当接上壁部27の内面との間に形成される。この組付け隙S2も、図3に示すように、アッパレール30の幅方向の両側に対をなして形成されている。
ところで、樹脂製スライドシュー50は、これらの組付け隙S1,S2を埋めるように配設される。つまり、樹脂製スライドシュー50は、ロアレール20に対してアッパレール30を相対的にスライドさせるにあたって、このロアレール20に対するアッパレール30のスライドが、ガタつきがなく且つ滑らかなスライドとなるように機能する。この樹脂製スライドシュー50は、スライド方向前後端近傍のそれぞれにレール幅方向の左右に1つずつの対をなして配設されている。すなわち、この樹脂製スライドシュー50は、転動ローラ35と同様、アッパレール30に対して組み付けられるものであり、ロアレール20に対するアッパレール30の相対的なスライドと一緒に、ロアレール20に対して相対的にスライドする。このようにアッパレール30に組み付けられる樹脂製スライドシュー50は、成形を行うにあたって有利なポリアセタール樹脂が材料として選択されている。このようにポリアセタール樹脂を材料として成形される樹脂製スライドシュー50は、ロアレール20に対して、適度な弾性支持力を有しつつ、滑らかに接触することができるように機能する。なお、上記した樹脂製スライドシュー50の成形材料としては、上記した代表例となるポリアセタール樹脂のほか、例えばポリアミド66(PA66)等が選択されるものであってもよく、適宜の材料が選択されるものであってもよい。
図4は、樹脂製スライドシュー50のスライド方向端面を示す側面図である。図5は、樹脂製スライドシュー50の外側面を示す外側面図である。図6は、樹脂製スライドシュー50の底面を示す底面図である。図7は、図5のVII−VII断面矢視を示す断面図である。図8は、図5のVIII−VIII断面矢視を示す断面図である。なお、図4〜図8に示す樹脂製スライドシュー50は、図1においてアッパレール30の図示左側に配置される樹脂製スライドシュー50である。この樹脂製スライドシュー50は、係着部51と、幅方向摺接面53と、上方向摺接面57とが形成されている。
係着部51は、アッパレール30の支持壁31に支持可能に係着される形状を有している。また、幅方向摺接面53は、略円弧形状に外側に張り出されて形成される。この幅方向摺接面53の内側には、この幅方向摺接面53が内側に向けて弾性変形することができるように空間部54が設けられている。同様に、上方向摺接面57も、略円弧形状に外側に張り出されて形成される。この上方向摺接面57の内側にも、この上方向摺接面57が内側に向けて弾性変形することができるように空間部58が設けられている。
このように幅方向摺接面53は、当接内壁部26の内面に対しての接触面積を少なくしながら、この当接内壁部26の内面に弾性復元力を有して当接する。つまり、幅方向摺接面53は、当接内壁部26の内面に対して、適度な弾性支持力を有しつつ滑らかに接触することができる。また、上方向摺接面57も、当接上壁部27の内面に対しての接触面積を少なくしながら、この当接上壁部27の内面に弾性復元力を有して当接する。つまり、上方向摺接面57は、当接上壁部27の内面に対して、適度な弾性支持力を有しつつ滑らかに接触することができる。このように樹脂製スライドシュー50は、ロアレール20に対して滑らかにスライドさせるように摺接することができつつ、適度な弾性支持力にてロアレール20に対して当接する。
このように製造されるシートスライドレール10は、次のような製造方法にて製造される。
図9は、シートスライドレール10の製造工程(S10)についての概略を示すフローチャートである。シートスライドレール10の製造方法となる、シートスライドレールの製造工程(S10)では、図9に示す工程を順次進めていくことによりなる。すなわち、シートスライドレール10の製造工程(S10)では、S20およびS30に示すように、先ずロアレール20およびアッパレール30が成形される。すなわち、ロアレールの成形工程(S20)にてロアレール20を成形し、アッパレールの成形工程(S30)にてアッパレール30を成形する。また、このように成形されたロアレール20とアッパレール30とは、次のレール組付け工程(S40)にて組み付けられてシートスライドレール10をなし、このシートスライドレール10の製造工程(S10)は完了する。なお、このようにシートスライドレール10をなした後には、適宜の検査工程にて適宜の検査がされるものであってもよい。
図10は、上記したレール組付け工程(S40)についての概略を示すフローチャートである。このレール組付け工程(S40)では、成形されたロアレール20と成形されたアッパレール30とを組み付けるにあたり、このロアレール20に対してアッパレール30をガタつきなく且つ滑らかに相対的にスライドさせるように、ロアレール20とアッパレール30との間に樹脂製スライドシュー50の組付けを行う工程(S44)が含まれている。なお、この樹脂製スライドシューの組付け工程(S44)は、本発明に係るシュー組付け工程に相当する。
すなわち、レール組付け工程(S40)では、図10に示す工程を順次進めていくことによりなる。まず、ロアレール20の高さを測定する(S41)。このロアレールの高さ測定(S41)では、図2に示すように、ロアレール20の転動面25から当接上壁部27までの長さT1を測定する。次いで、アッパレール30の切欠き高さを測定する(S42)。このアッパレールの切欠き高さ測定(S42)では、アッパレール30の支持壁31の上端切欠き部32の切欠き高さT2を測定する。この切欠き高さT2は、転動ローラ35の下端36(接地部分)から、支持壁31の上端切欠き部32までの長さT2に相当する。次いで、樹脂製スライドシューの成形工程(S43)に移る。この樹脂製スライドシューの成形工程(S43)では、上記したロアレールの高さ測定(S41)およびアッパレールの切欠き高さ測定(S42)により測定されたT1およびT2に基づいて組付け隙S2を算出する。この組付け隙S2は、「S2=T1−T2」により算出される。このように算出された組付け隙S2に関する情報は、後に説明する成形機構60,60a,60bを操舵する際の情報として扱われる。
つまり、樹脂製スライドシューの成形工程(S43)では、S41およびS42にて測定されたT1およびT2の成形情報に基づき組付け隙S2を算出し、この算出された組付け隙S2を樹脂製スライドシュー50を成形する際の成形情報の1つとして扱う。そして、この成形情報に基づき、後に説明する成形機構60,60a,60bにより樹脂製スライドシュー50を成形する。この樹脂製スライドシューの成形工程(S43)により成形された樹脂製スライドシュー50は、次の樹脂製スライドシューの組付け工程(S44)により、アッパレール30に組み付けられる。つまり、この樹脂製スライドシューの組付け工程(S44)は、ロアレール20とアッパレール30との間に成形された樹脂製スライドシュー50の組付けを行う工程となる。このように樹脂製スライドシュー50を組み付けたアッパレール30は、この次のレールを組み付ける工程(S45)においてロアレール20に組み付けられる。このようにして、樹脂製スライドシューの組付け工程(S44)およびレールを組み付ける工程(S45)を経てシートスライドレール10をなし、このレール組付け工程(S40)は完了する。
なお、上記したロアレールの高さ測定(S41)とアッパレールの切欠き高さ測定(S42)と含めた工程が、本発明に係る組付け隙測定工程に相当する。つまり、これらの工程(S41,S42)は、ロアレール20とアッパレール30とを組み付けた際の組付け隙S2を測定する工程となる。また、上記した樹脂製スライドシューの組付け工程(S44)が、本発明に係るシュー成形工程に相当する。つまり、上記したロアレールの高さ測定(S41)とアッパレールの切欠き高さ測定(S42)により測定された組付け隙S2の隙の大きさに応じて樹脂製スライドシュー50を成形する工程となる。
上記したシートスライドレール10の製造工程(S10)によれば、レール組付け工程(S40)には、ロアレールの高さ測定(S41)、アッパレールの切欠き高さ測定(S42)、樹脂製スライドシューの成形工程(S43)、が含まれているので、ロアレール20とアッパレール30とを組み付けるにあたり、これらを組み付けた際の組付け隙S2を測定することができつつ、測定された組付け隙S2の隙の大きさに応じて樹脂製スライドシュー50を成形することができる。これによって、リアルタイム方式で、ロアレール20とアッパレール30との間に組み付けさせるべき樹脂製スライドシュー50を成形することができるようになる。したがって、事前に用意すべきシューの在庫管理負担を廃絶することができることとなり、シートスライドレール10の製造における管理コストを削減することができて、シートスライドレール製造のコスト削減を図ることができる。
次に、上記した樹脂製スライドシューの成形工程(S43)において、樹脂製スライドシュー50を成形する際に用いられる成形機構60について説明する。図11は、第1実施例としての成形機構60を示す断面図である。詳しくは、図11(A)は、組付け隙S2を小さくして樹脂製スライドシュー50を成形する場合の図であり、図11(B)は、組付け隙S2を大きくして樹脂製スライドシュー50を成形する場合の図である。図11に示すように、成形機構60は、樹脂製スライドシューの成形工程(S43)で樹脂製スライドシュー50を成形する金型70と、ロアレールの高さ測定(S41)とアッパレールの切欠き高さ測定(S42)とにより測定された組付け隙S2の隙の大きさに応じて金型70の配置位置を決める金型位置決め機構80と、を備える。これら金型70と金型位置決め機構80とは、支持構造体65により支持されている。
金型70は、支持構造体65に対して固定支持される固定金型71と、支持構造体65に対して移動可能に支持される可動金型73とを備える。これらの金型71,73の間には、樹脂製スライドシュー50を成形する成形空間75が形成される。なお、この成形空間75には、上記した成形材料としての代表例となるポリアセタール樹脂が流し込まれる。
金型位置決め機構80は、駆動力を発生する駆動モータ部81と、この駆動モータ部81により発生させた駆動力に応じて変位する可動作用部85とを備える。この駆動モータ部81は、上記したようにT1およびT2に基づいて算出した組付け隙S2に応じて、不図示の制御装置にて駆動制御される。可動作用部85は、駆動モータ部81により発生させた駆動力により図示上側あるいは図示下側に移動する。なお、図示符号90は、可動金型73を変位させるにあたってのガイド付勢機構となっている。このガイド付勢機構90は、ガイド孔91と、このガイド孔91に挿し込まれるガイドシャフト93と、可動作用部85と可動金型73とを密着させる付勢スプリング95とを備える。ガイド孔91とガイドシャフト93とにより、可動金型73の変位はガイドされる。
ここで可動作用部85が図示上側に変位すると、この可動作用部85は、図11(A)に示すように可動金型73を図示右側に移動させるように作用することとなる。つまり、成形空間75を狭めるように作用し、組付け隙S2を小さくした樹脂製スライドシュー50を成形することができる。逆に、可動作用部85が図示下側に変位すると、この可動作用部85は、図11(B)に示すように可動金型73を図示左側に移動させるように作用する。つまり、成形空間75を拡げるように作用し、組付け隙S2を大きくした樹脂製スライドシュー50を成形することができる。つまり、樹脂製スライドシュー50の上方向摺接面57は可動金型73の金型面77により形成される。
これに対して図12は、上記した成形機構60の変形例を示している。すなわち、図12は、第2実施例としての成形機構60aを示す断面図である。詳しくは、図12(A)は、組付け隙S2を小さくして樹脂製スライドシュー50を成形する場合の図であり、図12(B)は、組付け隙S2を大きくして樹脂製スライドシュー50を成形する場合の図である。なお、この第2実施例の成形機構60aのうち、上記した第1実施例の成形機構60と同様に機能する部分については、第1実施例にて付した符号番号と同一符号番号の末尾に‘a’を付加して付されるものとなっている。この第2実施例の成形機構60aにあっても、上記した第1実施例の成形機構60と同様に作用する。つまり、第1実施例の成形機構60に対して同様の符号番号が付される第2実施例の成形機構60aの構成については、この同様の符号番号に応じた略同一の作用を奏するものとなっている。
また図13は、上記した成形機構60の別の変形例を示している。すなわち、図13は、第3実施例としての成形機構60bを示す断面図である。詳しくは、図13(A)は、組付け隙S2を小さくして樹脂製スライドシュー50を成形する場合の図であり、図13(B)は、組付け隙S2を大きくして樹脂製スライドシュー50を成形する場合の図である。なお、この第3実施例の成形機構60bのうち、上記した第1実施例の成形機構60と同様に機能する部分については、第1実施例にて付した符号番号と同一符号番号の末尾に‘b’を付加して付されるものとなっている。この第3実施例の成形機構60bにあっても、上記した第1実施例の成形機構60と同様に作用する。つまり、この第2実施例の成形機構60bのうち、第1実施例の成形機構60の符号番号と同一の符号番号が付される箇所については、この第1実施例の成形機構60の符号番号と同一の作用を奏する。つまり、第1実施例の成形機構60に対して同様の符号番号が付される第3実施例の成形機構60bの構成については、この同様の符号番号に応じた略同一の作用を奏するものとなっている。
上記した成形機構60,60a,60bによれば、リアルタイム方式で組付けさせる樹脂製スライドシュー50を成形するにあたって、組付け隙S2の隙の大きさに応じた樹脂製スライドシュー50を素早く且つ簡単に成形することができる。これによって、シートスライドレール10の製造管理において有利とできる。
なお、本発明に係る車両用シートのスライドレールの製造方法にあっては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、次のように適宜箇所を変更して構成するようにしてもよい。
すなわち、上記したシートスライドレール10の製造工程(S10)にあっては、適宜の工程が付加されるものであってよい。また、上記したレール組付け工程(S40)にあっても、適宜の工程が付加されるものであってよい。
さらに、上記したレール組付け工程(S40)にあっては、本発明に係る組付け隙測定工程として、ロアレールの高さ測定(S41)とアッパレールの切欠き高さ測定(S42)とを含めた工程を例示した。しかしながら、本発明に係る組付け隙測定工程は、これに限定されることなく、例えば組付け隙S1等の隙を測定する工程として適宜の工程にてなされるものであってもよい。
また、上記した成形機構60,60a,60bは、本発明に係る成形機構の単純な例である。つまり、本発明に係る成形機構としては、これに限定されることなく、金型と金型の配置位置を決める金型位置決め機構とを備えた上で、適宜の構成が付加されるものであってよい。
10 シートスライドレール
20 ロアレール
21 収容凹部
23 摺接段差部
25 転動面
26 当接内壁部
27 当接上壁部
30 アッパレール
31 支持壁
32 上端切欠き部
35 転動ローラ
36 転動ローラの下端
50 樹脂製スライドシュー
51 係着部
53 幅方向摺接面
54 空間部
57 上方向摺接面
58 空間部
60,60a,60b 成形機構
65,65a,65b 支持構造体
70,70a,70b 金型
71,71a,71b 固定金型
73,73a,73b 可動金型
75,75a,75b 成形空間
77,77a,77b 金型面
80,80a,80b 金型位置決め機構
81,81a,81b 駆動モータ部
85,85a,85b 可動作用部
90,90a,90b ガイド付勢機構
91,91a,91b ガイド孔
93,93a,93b ガイドシャフト
95 付勢スプリング
S1 組付け隙(幅方向)
S2 組付け隙(上方向)

Claims (2)

  1. 車両フロアに固定設置されるロアレールと、該ロアレールに対して相対的にスライド可能に組み付けられ且つ車両用シートが固定設置されるアッパレールとを具備して構成されるシートスライドレールの製造方法であって、
    シートスライドレールを製造するための製造工程には、前記ロアレールと前記アッパレールとを組み付けるにあたり、該ロアレールに対して該アッパレールをガタつきなく且つ滑らかに相対的にスライドさせるように、該ロアレールと該アッパレールとの間に樹脂製スライドシューの組付けを行う工程を含むレール組付け工程が含まれており、
    前記レール組付け工程には、前記ロアレールと前記アッパレールとを組み付けた際の組付け隙を測定する組付け隙測定工程と、該組付け隙測定工程により測定された前記組付け隙の隙の大きさに応じて前記樹脂製スライドシューを成形するシュー成形工程とが含まれて、該ロアレールと該アッパレールとの間に該成形された樹脂製スライドシューの組付けを行う、ことを特徴とするシートスライドレールの製造方法。
  2. 請求項1に記載のシートスライドレールの製造方法に用いられる成形機構であって、
    前記シュー成形工程で前記樹脂製スライドシューを成形する金型と、前記組付け隙測定工程により測定された前記組付け隙の隙の大きさに応じて前記金型の配置位置を決める金型位置決め機構と、を備えることを特徴とするシートスライドレールの製造方法に用いられる成形機構。
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