JP5707985B2 - 電磁波シールド用グロメット - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波シールド用グロメットに関する。さらに詳しくは、高いシールド性能とシール性能とを併せ持つ電磁波シールド用グロメットに関する
自動車や屋外に設置される電子機器や粉塵の多い環境下に設置される電子機器などにおいては、筐体とその蓋部との間隙、信号機、電源線等の配線部の間隙、筐体同士の接合部などには、外部からの水やホコリの侵入を防ぐためのガスケット、パッキン等のシール部品を必要としている。
一方で近年、各種産業技術分野で電子機器に対するEMC(Electro-Magnetic-Compatibility;電磁両立性)規制が厳しくなってきており、回路、筐体、システムでの総括的なEMC対策が求められている。その対策としては、電磁波の放射および侵入を防ぐ電磁波シールドが、有効な対策の一つとされる。
このような個所へのシールおよびシールドの2つの対策を一つの部品で解決できる電磁波シールド用ガスケットが、先に本出願人によって提案されている(特許文献1)。すなわち、この電磁波シールド用ガスケットは、ガスケット本体と導電性の不織布または織布とを一体化させたガスケットであって、導電性の不織布または織布部分を避けてシール部を形成させており、一般にガスケット本体の端部で、好ましくはリップ状凸部を有するガスケット本体の端部で、導電性の不織布または織布と一体化され、特に好ましくはリップ状凸部を有する環状ガスケット本体の内周部で導電性の不織布または織布環状体の外周部と一体化されている。
本出願人はまた、導電性不織布または織布にビード部を形成させ、ビード部形成導電性不織布または織布に高分子材料を含浸せしめた電磁波シールド用ガスケットを提案している(特許文献2)。このガスケットにおいては、同様の部材である導電性の不織布または織布を予め折り曲げ、ビード部を形成させた状態で高分子材料を含浸させることで、シールド性能とシール性能の両機能を同じ共通部分に持たせることが可能となり、省スペース化が実現され、幅の狭いガスケットの作製も可能としている。
特許文献1および2で提案されたガスケットは、導電性の不織布または織布の採用で高いシールド性を有し、リップおよびビード構造を採用した場合には、極めて高いシール性をも有している。しかしながら、これらのガスケットの主要な適用個所とされているのは、蓋部と筐体との間隙または筐体同士の間隙であるとされ、これをそのまま電源線等の配線部の間隙等に適用することは概して困難である。
本出願人はさらに、電磁波遮断性にすぐれかつシール性をも損なわないガスケット用ゴム組成物として、各種配合剤を配合したゴム組成物中ケッチェンブラックを5〜15体積%含有するゴム組成物を提案しているが(特許文献3)、かかるゴム組成物よりなる導電性ゴム材料は、シールド性とシール性のために単体で用いる場合には、電磁波の強度が大きくかつ電磁波への曝露が大きい環境下では、シールド性能が不足する懸念がある。
一方、電源線等の配線は、電磁波対策のため、通常のケーブルを束にして金属編組で覆うなどの処理が施されていることが多い(特許文献4参照)。しかしながら、このような処理方法では、シール性を確保するために、金属編組を外側から覆うようなシール部品が別途必要となる。
すなわち、電子機器等の電源や信号機の入出力コネクタに電磁波に対するシールド性と防水・防塵のシール性という2つの機能を有するコネクタの構造としては、電子機器への電源ケーブルや信号線を束ね、まず金属編組で覆ってシールド性を付与し、さらにゴムで全体を覆い、シール性を付与するような構造のものが一般的であるが、部品点数や組立性に問題がみられる。
また、筐体への接続部の形状に合わせるため、接続部付近の裾端部ではケーブル束を拡げる必要があり、これに伴ってケーブル束を覆う金属編組も拡げる必要が生じ、このため金属編組の編み目を拡大せざるを得なくなる。
周波数の高い電磁波は波長が短いため、金属編組の編み目が拡大すると、漏洩および侵入がし易くなり、シールド性は低下するようになる。また、このとき金属編組の端部は筐体等に導通させる必要があるが、裾端部が拡げられた金属編組は取り扱いが煩雑となる。
WO 2006/064642 A1 特開2009−302130号公報 特開2002−105436号公報 特開2003−317876号公報
本発明の目的はシール対策とシールド対策との両立を可能とし、グロメットの裾端部での取り扱いを容易なものとするグロメットを提供することにある。
かかる本発明の目的は、大径筒状体の一端側に底部をカットした錐状体および小径筒状体を一体成形したグロメットにおいて、一体成形部をゴム含浸導電性不織布または織布で形成させると共に、大径筒状体の他端側にその環状外周部を覆う環状裾端部を設けてなり、電子機器の筐体と筐体外より接続される配線とを接続させるに際し、筐体に一体に設けられた筺体接手部分を環状裾端部を設けた大径筒状体の内周面に嵌挿させて接続部を形成させ、該接続部で筐体と導電性の不織布または織布とが接触するような状態で用いられるグロメットによって達成される。環状裾端部も、大径筒状体と一体に成形される。
本発明に係るグロメットは、電源線等の配線を筐体等へ接続する部分において、シールド対策とシール対策とを一部品にて処理することができるという効果が奏せられる。すなわち、不織布または織布に含浸させたゴムでシール機能を、また導電性の不織布または織布でシールド機能を発現するため、シール対策とシールド対策との両立を可能とする。
ここで、導電性の不織布または織布は高い導電性を有するため、高いシールド機能を有するばかりではなく、従来品の場合にみられた筐体への接続部付近でのケーブル束の拡がりによる周波数の高い電磁波の漏洩および侵入を低減することもできる。
さらに、このグロメット成形に用いる金型には特殊な加工を必要とはせず、したがって比較的廉価で作製することが可能である。また、導電性の不織布または織布を圧縮して使用する際に、ゴムを一部表面を除き全面的に含浸させているため、不織布または織布の繊維が脱落することに起因する電子機器内での重大な問題を予め防止することができる。その上、このグロメットの裾端部での取り扱いも容易で、また筐体への接続も容易である。
本発明に係るグロメットの一態様の斜視図である。 本発明のグロメットを作製する一連の工程図である。 本発明のグロメットの裾端部の処理方法を示す中心線断面図である。 従来のグロメットの裾端部の処理方法を示す中心線断面図である。 他の態様(参考例)のグロメットの斜視図である。 他の態様(参考例)のグロメットを作製する一連の工程図である。 他の態様(参考例)のグロメットを筐体に取り付ける前後の断面図である。 他の態様(参考例)のグロメットを筐体に取り付け、シールド性を強化した状態を示す中心線断面図である。
本発明に係る電磁波シールド用グロメットの一態様は、図1に斜視図として示される。ここで、符号1はグロメットを指しており、2はその大径筒状体、3は底部をカットした錐状体、4は小径筒状体、5は環状裾端部である。
図1に斜視図として示されるグロメットは、例えば図2に示されるような一連の工程を経て、作製することができる。
(1) グロメットの成形に用いられる金型は、上型11、下型12、中子13、環状裾端部5の形状に対応する形状の凹部14およびゴム導入用ゲート15よりなる。
(2) まず、導電性の不織布または織布21を下型12の製品部真上に置き(a)、上から中子13を載せる(b)。中子13の上に、導電性の不織布または織布を被せた後(c)、その上に上型11を載せて金型を閉じ、導電性の不織布または織布21を変形させる(d)。
(3) この状態で、ゲート15からゴム22を射出し、導電性の不織布または織布にゴムを含浸させることにより、変形された不織布または織布の形状を固定化させると共に、環状裾端部5を形成させることができる(e)。これにより、上、下2枚の導電性の不織布または織布21、21は電気的に接続した状態で保持され、電磁波が漏洩するような電気的な隙間を著しく低減させることができる。
(4) 金型より取り出された成形品23(f)の両端部不用部分24、25をカット26して除去することにより(g)、所望形状のグロメット1を得ることができる。
グロメットを作製するためのこれら一連の工程において、導電性の不織布または織布の成形時に破れやしわが懸念されるような大きなものや形状が複雑であるものなどを作製する場合には、不織布または織布の分割枚数を増やしたりあるいは切り込みを入れて変形させた上で、ゴムを含浸させることも可能である。これらの場合、不織布または織布はそれぞれの分割部または切り込み部同士が重なり合うように配置することが好ましいが、この際にできる微小な隙間は含浸されたゴムによって埋められるので、本発明の目的が達成されないことはない。このように、ゴムの性質や不織布または織布の特徴に合わせた種々の成形方法をとることもできる。
導電性の不織布または織布による所定形状への成形は、金型による成形の場合、設計段階において寸法などを考慮すれば、問題なく対応可能である。この際、金型により厚さが約5mm以下、好ましくは約0.2〜1mmの不織布または織布を約80〜90%に圧縮し(圧縮率は約20〜10%)、ゴムを含浸させることにより、表面の導電性の不織布または織布はゴムによって完全に覆われることなく、表面に露出した導電性の不織布または織布によって筐体との導通を確保することができる。
すなわち、これによりシールド機能発現のために必要な筐体との導通を確保することができる。より具体的には、導電性の不織布または織布が全面または接続部の一部で表面より露出し、接続部で筐体と導電性の不織布または織布とが接触するという構成をとることができる。
シールド機能を発現させるための導電性の不織布または織布としては、カーボン繊維、黄銅繊維、ステンレス鋼繊維、アルミニウム繊維等の不織布または織布が挙げられるが、特にカーボン繊維の不織布または織布は表面露出部および打ち抜き部での酸化が殆どみられず、またゴムとの相溶性もよいため、好ましい材料ということができる。
また、グロメットを装着する製品の筐体部と同一の金属からなる繊維も好んで用いられる。例えば、ステンレス鋼製の筐体に対してはステンレス鋼繊維が、アルミニウム製の筐体に対してはアルミニウム繊維が用いられる。導電性の不織布または織布として、グロメットを装着する製品の筐体部と異なる金属からなる繊維を用いた場合には、異なる金属間の長期間の接触あるいは水分の多い雰囲気下における付着水分を介した接触による電食が問題となるが、このようにイオン化しないカーボン繊維またはグロメットを装着する製品の筐体部と同一の金属からなる繊維を用いることにより、こうした原因による電食を回避することができる。
一方、これらの不織布または織布に含浸され、シール機能を発現させるためのゴムとしては、液状シリコーンゴム、液状フッ素ゴム、液状アクリルゴム、液状EPDM、液状ブチルゴム等の液状ゴムが好んで用いられるが、熱可塑性エラストマーや固形のゴムも使用可能である。熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系、スチレン系のものなどが用いられ、例えばポリスチレン系熱可塑性エラストマーまたはそれと部分的に動的架橋されたポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとのブレンド物などが挙げられる。これらの液状ゴムによる含浸は、射出成形法などによって行われる。
かかる構成をとる本発明のグロメットは、電子機器の筐体と筐体外から接続される配線とを接続させるに際し、筐体に一体に設けられた筺体接手部分を環状裾端部を設けた大径筒状体の内周面に嵌挿させて接続部を形成させ、該接続部で筐体と導電性の不織布または織布とが接触するような状態で用いられる。
この際、接続部付近でのケーブル束の拡がりへの追従は、導電性不織布または織布の形状変化のみで対応することができ、金属編組の場合のように編み目を拡大させる必要がない。そのため、拡大した金属編組の編み目を透過する波長の短い電磁波の漏洩および侵入を低減できるため、シールド性の低下を防止することが可能である。
また、裾端部5では、筐体の取付部と金属編組とを共に緊縛するような寸法および形状、場合によってはさらにリップ部等の突起を付けるように設計することにより、他の部品を使用することなく取付部に挿入するだけで、シールに必要な面圧と電磁波シールドに必要な導通を確保することが可能である。
例えば、図4に示されるように従来のグロメットの裾端部の処理には、図示される如く、多くの部品の使用を必要としているのに対し、本発明に係るグロメットにあっては、筐体に一体に設けられた接手部分を裾端部を設けた大径筒状体の内周面に嵌挿させることにより、それのみで容易に裾端部の処理を可能としている。
ここで、図3に示される裾端部の処理において、符号1は電磁波シールド用グロメット、5はその裾端部であり、31はケーブル束、31aはケーブル被覆、31bは絶縁体、31cは導体、32は金属編組、33は筐体、34は筐体接手部分である。一方、図4に示される裾端部の処理においては、符号41はボルト孔、42はボルト、43はOリング、44は金属編組ホルダ、45はシールドシェル、46は接続台をそれぞれ指示している。
なお、筒状体は円形状筒状体、楕円形状筒状体、多角形状筒状体等任意の形状をとり得る筒状体であり、大径筒状体と小径筒状体とは相対的に大きいあるいは小さい径を有する筒状体を指している。また、底部をカットした錐状体についても、大径筒状体および小径筒状体にそれぞれ対応する断面形状がとられる。
この態様における実施例としては、次のような例が挙げられる。
実施例
金属製筐体に穿設した長辺90mm、短辺40mmの楕円形状の孔より、信号線2本を取り出す。シール材を取り付けるフランジの寸法は、長辺96mm、短辺45mmの楕円形である。この個所へのシール材として、図1に示されるような長辺95mm、短辺45mmの楕円形の取付部および長辺40mm、短辺15mmの楕円形の配線挿通部を有し、長さ350mm、厚さ0.3mmのカーボン繊維不織布と液状シリコーンゴムとが一体化されたグロメットを作製した。
図2の一連の工程図(a)〜(g)に示されるように、カーボン繊維不織布を金型の下型と中子および中子と上型とで挟み込み、カーボン繊維不織布を約20%圧縮して変形させ、この状態でゲートより液状シリコーンゴムを射出した。この液状シリコーンゴムは、カーボン繊維不織布内に含浸され、用いられた液状ゴムの種類などによっても異なるが、一般には約130〜180℃で約2〜10分間程度加熱加硫することにより、液状ゴムはカーボン繊維不織布と一体化されると共に、環状裾端部を形成させる。
加硫成形後、金型の上型、下型および中子から加硫成形品を開放しても、カーボン繊維不織布は加硫成形品としての所望の形状を保持している。その後、裾端部の一部を含む大径筒状体両端部の余計な部分をカットして除去することにより、所望形状のグロメットを得た。
得られたグロメットを、図3に示されるように金属製筐体に装着し、金属製筐体内部からの放射電磁波を測定した。非導電性ゴム単体のグロメットを装着した場合の放射電界強度との差をシールド性とすると、本発明のグロメットは、5GHz以上の高い周波数領域において、10〜20dBのシールド性の改善が確認された。
上記の如き構造を有するグロメットにおいて、底部をカットした錐状体および小径筒状体と一体成形せず、大径筒状体の一端側にその環状外周部を覆う環状裾端部を設けたものも、シールド性およびシール性を備えたグロメットとして有効に用いられる。
図5には、その斜視図が示されており、ここで符号61は電磁波シールド用グロメット、2は筒状体、5は環状裾端部、51はケーブル孔である。
かかるグロメットは、図6に示される一連の工程によって作製される。
(1) 導電性の不織布または織布21に打抜き刃52でケーブル孔となる部分53を穿設する(a)。
(2) 穿孔不織布または織布54を金型の下型12に取り付け、下型12に突出させた位置決めピン55を不織布または織布の孔に挿通させる(b)。
(3) この状態で、環状凹部56および樹脂またはゴム導入用ゲート15を有する上型11を載せ、不織布または織布を変形させる(c)。
(4) ゲート15からゴムを射出し、導電性の不織布または織布にゴムを含浸させ、変形した不織布または織布を固定させると共に、環状裾端部57を含浸不織布または織布の厚さで形成させる(d)。
(5) 金型より取り出された成形品58の裾端部外周部を打抜き刃52でカットすることにより(e)、電磁波シールド性グロメット58、61を得ることができる(f)。
このような電磁波シールド用グロメット61の筐体33のケーブル孔62への取付けは、図7に示されるように、裾端部を構成するゴム含浸不織布または織布63が、ゴム製筒状体64の端部と筐体33との間に挟み込まれるように挿入することにより行われる。図7(a)は取付け前の、また図7(b)は取付け後の状態を示す斜視図であって、符号65はケーブル、66はケーブル外皮、67は金属編組、68は絶縁層、69は導体、70は筐体-グロメット接続部、71はグロメット-ケーブル接続部をそれぞれ示している。
これにより、含浸導電性不織布または織布から構成された裾端部63と筐体33とが、筐体-グロメット接続部70においてシールド性の発現に必要な電気的な接続を確保することができる。また、裾端部が挟み込まれることにより、筐体-グロメット接続部70およびグロメット-ケーブル接続部71において面圧が高くなることにより、シール性の向上も見込まれる。
さらに、図8に示される如く、ケーブル外皮66の一部を切り取り、金属編組67の一部を露出させた金属編組72を設けることにより、金属編組72と筐体33とを直接電気的に接続させることができるため、より一層のシールド性の向上も期待することもできる。
なお、電磁波シールド用グロメットの硬度は、図1(実施例)および図5(参考例)に記載される態様を含めて、含浸させるゴムの種類などを変えてその硬度を調節することにより容易に変更可能であり、硬度が低いため配線部の間隙にも適用可能であり、また脆弱筐体に用いた場合にも、筐体の変形を伴わない低硬度のシール部材を作製することができる。
このような態様としては、次のような例が挙げられる。
参考例
直径30mm、深さ10mmの筐体側ケーブル孔を有する金属製筐体に、外径10mmのケーブルを1本通す際のシールとして、図5に示されるような、直径30.5mm、高さ10mm、ケーブル孔径9.8mm、裾端部の厚さが0.2mmの液状シリコーンゴム含浸カーボン不織布であるグロメットを作製した。
すなわち、厚さ0.22mmのカーボン繊維不織布に直径9.8mmの孔を打ち抜き、穿孔カーボン繊維を下型に取り付け、ゲートより液状シリコーンゴムを射出した。この液状シリコーンゴムはカーボン繊維不織布内に含浸され、ゴムの種類などによっても異なるが、一般には約130〜180℃で約2〜10分間程度加熱加硫させることにより、カーボン繊維不織布とシリコーンゴムとが一体化される。加硫成形後金型より取り出し、バリ部および不用部分をカットすることにより、グロメットを作製した。
得られたグロメットにケーブルを通し、図7に示される如く、金属製筐体に装着した。この状態で、金属製筐体内部からの放射電磁波を測定し、非導電性のグロメットを装着した場合との放射電界強度との差をシールド性とすると、シールド性は30〜40dBとなり、高い電磁波シールド性能が確認された。また、図8に示される如く、金属編組露出部を設けた場合のシールド性は50〜60dBとなり、なお一層シールド性が向上することが確認された。
1 電磁波シールド性グロメット
2 大径筒状体
3 底部をカットした錐状体
4 小径筒状体
5 環状裾端部
11 金型上型
12 金型下型
13 金型中子
14 金型凹部
15 ゴム導入用ゲート
21 導電性の不織布または織布
22 ゴム
23 成形品
24、25 成形品両端部不用部分
26 カット
31 ケーブル束
31a ケーブル被覆
31b 絶縁体
31c 導体
32 金属編組
33 筐体
34 筐体接手部分
41 ボルト孔
42 ボルト
43 ガスケット
44 金属編組ホルダ
45 シールドシェル
46 接続台
51 ケーブル孔
52 打抜き刃
53 ケーブル孔
54 穿孔不織布または織布
55 位置決めピン
56 環状凹部
57 環状裾端部
58 成形品
61 電磁波シールド性グロメット
62 筐体ケーブル孔
63 裾端部
64 筒状体
65 ケーブル
66 ケーブル外皮
67 金属編組
68 絶縁層
69 導体
70 筐体-グロメット接続部
71 グロメット-ケーブル接続部
72 金属編組露出部

Claims (6)

  1. 大径筒状体の一端側に底部をカットした錐状体および小径筒状体を一体成形したグロメットにおいて、一体成形部をゴム含浸導電性不織布または織布で形成させると共に、大径筒状体の他端側にその環状外周部を覆う環状裾端部を設けてなり、電子機器の筐体と筐体外より接続される配線とを接続させるに際し、筐体に一体に設けられた筺体接手部分を環状裾端部を設けた大径筒状体の内周面に嵌挿させて接続部を形成させ、該接続部で筐体と導電性の不織布または織布とが接触するような状態で用いられるグロメット。
  2. 環状裾端部も大径筒状体と一体成形された請求項1記載のグロメット。
  3. 表面に導電性の不織布または織布を露出させることにより導通を確保させた請求項1記載のグロメット。
  4. 導電性の不織布または織布が全面または前記接続部の一部で表面より露出し、前記接続部で筐体と導電性の不織布または織布とが接触する請求項3記載のグロメット。
  5. グロメットが装着される筐体と同一金属の繊維またはカーボン繊維の不織布または織布が用いられた請求項1または2記載のグロメット。
  6. 導電性不織布または織布に含浸されるゴムが、液状のシリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、EPDMまたはブチルゴムである請求項1または2記載のグロメット。
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