JP2016092250A - ワイヤハーネスのシールド構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シールドパイプに対する編組部の接続位置を安定化させる。【解決手段】内部にワイヤハーネスWHを構成する導電線Lが挿通されるシールドパイプ3と、シールドパイプ3の端部に接続されてシールドパイプ3から外部に引き出された導電線Lが挿通される編組部4と、導電材にて形成され、シールドパイプ3の端面を覆いつつシールドパイプ3の外周面に装着されるとともに、その外周面に編組部4が接続される端部部材13と、編組部4を端部部材13にかしめ付けるかしめリング5とを備え、端部部材13の外周面にはかしめリング5を軸方向に位置決めするための位置決め溝16が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤハーネスのシールド構造に関するものである。
従来、ハイブリッド車両あるいは電気自動車においては、バッテリとインバータとの間には複数の電線よりなるワイヤハーネスを金属製のシールドパイプ内に挿通して配索することがある。そのようなワイヤハーネスの一例として、下記特許文献1を挙げることができる。
上記のワイヤハーネスでは、車両の床下に沿って配されたシールドパイプ内に挿通されている。一方、電線のうちシールドパイプから導出された部分、つまりバッテリやインバータに向けての配索領域においては、電線は可撓性シールド部材である金属編組部内に挿通されて配索方向が自在に調整できるようになっている。
特開2007−287335号公報
上記の構造では、金属編組部はシールドパイプの端部に被せ付けられた状態で、リング状のかしめ部材を締め付けることによってシールドパイプへの接続がなされている。
しかし、上記のものでは、シールドパイプに対するかしめ具の締め付け位置(かしめ位置)を規定するための手段が講じられていない。このため、従来は手作業にてシールドパイプの端縁からの距離を図った上でかしめ具の締め付け位置を決定しており、効率よく作業を行うことができなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、シールドパイプに対するかしめ部材の締め付け位置を容易に決定することができるワイヤハーネスのシールド構造を提供することを目的とする。
本発明のワイヤハーネスのシールド構造は、内部にワイヤハーネスを構成する導電線が挿通されるシールドパイプと、前記シールドパイプの端部に接続されて前記シールドパイプから外部に引き出された前記導電線が挿通される筒状の可撓性シールド部材と、導電材にて形成され、前記シールドパイプの端面を覆いつつ前記シールドパイプの外周面に装着されるとともに、その外周面に前記可撓性シールド部材が接続される端部部材と、可撓性シールド部材を端部部材にかしめ付けるかしめ部材とを備え、前記端部部材の外周面には前記かしめ部材をシールドパイプの軸方向に位置決めするための位置決め部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ワイヤハーネスはシールドパイプと可撓性シールド部材とによって包囲されてシールド状態に保持されている。また、シールドパイプの端面は端部部材によって覆われているため、仮にシールドパイプの端縁がエッジになっていたとしても、導電線の被覆が損傷される事態を回避することができる。また、端部部材がシールドパイプの端縁を覆うようにして取り付けられることで、シールドパイプに対する端部部材の位置が固定され、かつ端部部材に形成された位置決め部にかしめ部材を配置することで、シールドパイプに対するかしめ部材の締め付け位置を自動的に決定することができる。これによって、作業効率を高めることができる。
ハイブリッド車両においてバッテリとインバータとがワイヤハーネスを介して接続されている状況の概要を示す側面図 シールドパイプと編組部との連結部分を示す側断面図 端部部材の側断面図 図2におけるA−A線断面図
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
(1)本発明のワイヤハーネスのシールド構造においては、前記端部部材が導電性を有する樹脂材にて形成されるようにするとよい。
このような構成によれば、端部部材を介して可撓性シールド部材とシールドパイプとを電気的に接続することができる。
(2)また、前記可撓性シールド部材を長さ方向に沿って包囲する保護部材と、前記可撓性シールド部材を包囲しつつ前記シールドパイプと前記保護部材との間に架設されるシール用のグロメットとをさらに備え、前記端部部材の内周面には前記シールドパイプの外周面の全周に亘って水密状態で密着するパイプシール部が形成されている構成としてもよい。
このような構成によれば、端部部材に形成されたパイプシール部によって端部部材とシールドパイプとの間をシールすることができる。
(3)さらに、前記端部部材は、前記シールドパイプの端面を覆う壁面を有するとともに、この壁面には前記導電線をシール状態で貫通させるゴム製のワイヤシール部が形成され、かつ前記ワイヤシール部は2色成形によって前記端部部材に一体に組み込まれるようにしてもよい。
このような構成によれば、導電線と端部部材との間をワイヤシール部によってシールすることができるため、仮に保護部材が損傷を受けて内部に水が浸入しても、シールドパイプ内への浸入を回避することができる。
次に、本発明のワイヤハーネスを具体化した実施例について、図面を参照しつつ説明する。
<実施例1>
本実施例1のワイヤハーネスのシール構造はハイブリッド車に適用されたものである。ワイヤハーネスWHは車両のリヤ側に搭載されたバッテリ1とエンジンルーム内に設けられたインバータ2との間を接続している。本実施例の場合、図2に示すように、ワイヤハーネスWHは可撓性を有する3本の導電線Lによって構成されている。
ワイヤハーネスWHの途中は車両の床下に配されたシールドパイプ3内に一括して挿通されている。シールドパイプ3はアルミニウムあるいはアルミニウム合金製であり、断面円形状の長尺パイプによって構成されている。シールドパイプ3は曲げ加工されて所定の配管経路に沿って配されている。シールドパイプ3は、概ね、車両の略前後方向に沿いつつ水平に延出している。シールドパイプ3の前端側は上方へ屈曲してエンジンルーム内に導入され、後端側は車室のリヤ側に導入されている。
シールドパイプ3の両端部には端部部材13が装着されている。端部部材13は、シールドパイプ3の端面全体を覆う電線保持部13Aとこの電線保持部13Aの周縁部から軸方向へ筒状に突出しシールドパイプ3の外周面に嵌合可能なパイプ保持部13Bとから形成されている。端部部材13は導電材入りの樹脂材を主材料として形成されている。このため、端部部材13上に編組部4がかしめ付けられたときに、端部部材13を介して編組部4とシールドパイプ3とが電気的に接続された状態となる。
図3に示すように、パイプ保持部13Bの内周面であって、電線保持部13A寄りの位置には装着溝14が全周に亘って凹み形成され、この装着溝14に取り付けられたOリング15によって端部部材13とシールドパイプ3との間がシールされる。一方、シールドパイプ3の外周面であって、Oリング15が設けられている部位から開口側にかけて位置決め溝16が全周に亘って凹み形成されている。この位置決め溝16には後述するかしめリング5(かしめ部材)が軸方向(前後方向)に関して位置決めされた状態で配置され、この位置で編組部4を締め付け可能としている。
電線保持部13Aには各導電線Lをシール状態で挿通可能な3つのワイヤシール部17が設けられている。図4に示すように、各ワイヤシール部17は端部部材13の中心軸周りに同心円状に配置されている。また、各ワイヤシール部17はゴム材によって形成され、端部部材13において二色成形等の成形法により一体に組み込まれている。各ワイヤシール部17には導電線Lを挿通可能な電線挿通孔18が貫通して形成されるとともに、図3に示すように、各電線挿通孔18内における軸方向の中央部にはシール突起19が前後に二条突出形成されている。シール突起19は周方向に沿って環状に形成され、各導電線Lの被覆に対して水密状態で弾接する。これによって、シールドパイプ内への浸水が回避されるようにしてある。
ワイヤハーネスWHはシールドパイプ3の長手方向の両端部からそれぞれ外部へ導出されている。ワイヤハーネスWHのうちシールドパイプ3から外部に導出された部分は、編組部4(可撓性シールド部材)内に挿通されている。編組部4は多数本の導電性を有する金属素線を長尺の筒状に編成したものであり、全体として良好な可撓性を有している。図2に示すように、両編組部4のシールドパイプ3側の端部は端部部材13の外周面に被せ付けられ、位置決め溝16の外周において金属製のかしめリング5にて締め付け固定される。この場合において、かしめリング5は位置決め溝16の前後幅内において位置決めされているから、シールドパイプに対する編組部4の締め付け位置は安定的である。また、編組部4はかしめリング5によるかしめ状態で後方へ折り返され、編組部4の端末部がグロメット7とシールドパイプ3との間に噛み込まないようにしている。
なお、かしめリング5は径方向にかしめ操作部5Aが突出形成された公知の部材であり、かしめ操作部5Aの根元部分を接近させるようかしめ付けることでかしめリング5を縮径させ、編組部4を端部部材13に対して締め付け固定することができる。
また、編組部4の外周側には保護部材としてのコルゲートチューブ6が通されている。図2に示すように、コルゲートチューブ6の端部はシールドパイプ3の端部から所定間隔だけ離間して位置している。コルゲートチューブ6は合成樹脂製であり、全周に亘って切れ目のないチューブ状に形成されている。また、コルゲートチューブ6は長さ方向に山部と谷部とを交互に繰り返す蛇腹状に形成され、全体として良好な可撓性を有している。
さらに、コルゲートチューブ6とシールドパイプ3との間にはシール用のグロメット7が橋渡されている。グロメット7はゴム材によって形成され、両端部は共に円筒状の筒部8が形成されている。両筒部8の間には径方向外方へ膨出して収容部9が形成されている。収容部9内には前記したかしめ操作部5A及び折り返された編組部4の端末部分が収容されている。グロメット7における一方の筒部8(図2における左側の筒部)はシールドパイプ3の端部の外周面に、他方の筒部8(同図における右側の筒部)はコルゲートチューブ6の端部の外周面にそれぞれ嵌め入れられている。一方の筒部8の内周面には全周に亘って複数のシールリップ10が突出形成され、本実施例においては、シールリップ10は一方の筒部8の先端の位置と、それより奥方に3箇所、計4条が形成されている。他方の筒部8の内周面には全周に亘って複数のシール縁11が突出形成され、本実施例では他方の筒部8の先端の位置と、それより奥方に3箇所、計4条が形成されている。各シール縁11はコルゲートチューブ6の谷部のピッチに合わせて形成されて、対応する谷部に入り込むことができる。
グロメット7における両筒部8の外周面には共に結束バンド12が配されている。結束バンド12は公知の樹脂製のものであるため、詳細な説明は省略する。結束バンド12に対する締め付けを行うことで、グロメット7とシールドパイプ3あるいはコルゲートチューブ6とを接続することができる。また、このときには結束バンド12の締め付け力がシールリップ10あるいはシール縁11に作用してシールドパイプ3あるいはコルゲートチューブ6に弾接させるようにしているため、シール状態が強化されている。
次に、上記のように構成された本実施例の作用を説明する。まず、本実施例のシールド構造を形成する作業の一例を説明すると、各導電線Lをシールドパイプ3内に挿通させつつ端部部材13の電線挿通孔18内に挿通させる。その後に、端部部材13の電線保持部13Aをシールドパイプ3の端縁に突き当たるまで、パイプ保持部13Bをシールドパイプ3に嵌め入れておく。これによって、シールドパイプ3に対する端部部材13の装着位置が決められる。
その一方で、各導電線Lが挿通された編組部4の端部を端部部材13の外周側に嵌める。この状態で位置決め溝16内にかしめリング5を位置させかしめ操作部5Aをかしめ付けることで編組部4を端部部材13に対して締め付け固定する。この作業において、かしめリング5は位置決め溝16によって前後方向に関して位置決めがされる結果、シールドパイプ3に対する編組部4の締め付け位置が自動的に決定される。仮に、シールドパイプ3に対するかしめリング5の締め付け位置が前後方向でばらついてしまうと、かしめ操作部5Aの前後位置がばらつき、これを収容するグロメット7の収容部9との干渉が問題になってしまう。その点、本実施例であれば、シールドパイプ3に対するかしめリング5のかしめ操作部5Aの前後位置を安定させることができるため、かしめ操作部5Aをグロメット7の収容部9内に簡単かつ円滑に収容させることができる。
なお、かしめリング5の締め付け作業が完了したら、図2に示すように、編組部4の端末は折り返される。この後、編組部4を挿通するコルゲートチューブ6との間にグロメット7(グロメット7は予めシールドパイプ3側あるいはコルゲートチューブ6側にずれて嵌合されている)が架設され、各筒部8が結束バンド12にて締め付けられることにより、シールドパイプ3あるいはコルゲートチューブ6に対してシール状態で接続される。
本実施例の効果は次の通りである。端部部材13によってシールドパイプ3に対するかしめリング5の前後位置が自動的に決定されるため、かしめ操作部5Aを、グロメット7の収容部9に干渉させることなく簡単かつ円滑に収容させることができる。
また、端部部材13を導電材を含む材料にて形成したため、編組部4とシールドパイプ3との電気的接続を簡単にとることができる。
さらに、端部部材13の電線保持部13Aによってシールドパイプ3の端縁を覆い隠すようにしたため、シールドパイプ3の端縁のエッジによって導電線Lの被覆が傷付けられてしまう事態も未然に回避されている。
さらにまた、端部部材13はシールドパイプ3に対してシール状態で装着されるようにするとともに、ワイヤシール部17を設けて各導電線Lに対してもシールがとられるようにしたため、万一、コルゲートチューブ6が損傷して外部から水が浸入することがあっても、シールドパイプ3内への浸水は確実に回避される。したがって、シールドパイプ3に錆を発生させる事態を未然に回避することができる。しかも、ワイヤシール部17は2色成形によって端部部材13に一体に組み込むようにしたため、部品点数の増加もなく、取扱い性にも優れる。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、シールドパイプ3を金属製としたが、合成樹脂を主体として構成し、例えば金属箔よりなるシールド層を内部にインサートしてシールド機能を発揮するようにしたものであってもよい。
(2)上記実施例では、端部部材13に位置決め溝を凹設したが、これに代えて前後方向に離間した環状突縁を突出形成して、この間にかしめリング5を位置決めするような構成としてもよい。
(3)上記実施例では、かしめ部材として金属製のかしめリング5を使用したが、樹脂製の結束バンドであってもよい。
(4)ワイヤハーネスにおいて、端部部材13からコルゲートチューブ側に導出された部分においてテープ巻きをしてもよい。このようにすることで、コルゲートチューブ側においてワイヤハーネスが屈曲して配策されても、曲げの影響がシール部に及びにくくなり、シール機能を高めることに寄与する。
3…シールドパイプ
4…編組部(可撓性シールド部材)
5…かしめリング(かしめ部材)
6…コルゲートチューブ(保護部材)
7…グロメット
13…端部部材
15…ワイヤシール部
16…位置決め溝
17…ワイヤシール部
WH…ワイヤハーネス
L…導電線

Claims (4)

  1. 内部にワイヤハーネスを構成する導電線が挿通されるシールドパイプと、
    前記シールドパイプの端部に接続されて前記シールドパイプから外部に引き出された前記導電線が挿通される筒状の可撓性シールド部材と、
    導電材にて形成され、前記シールドパイプの端面を覆いつつ前記シールドパイプの外周面に装着されるとともに、その外周面に前記可撓性シールド部材が接続される端部部材と、
    前記可撓性シールド部材を前記端部部材にかしめ付けるかしめ部材とを備え、
    前記端部部材の外周面には前記かしめ部材を前記シールドパイプの軸方向に位置決めするための位置決め部が形成されていることを特徴とするワイヤハーネスのシールド構造。
  2. 前記端部部材は導電性を有する樹脂材にて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネスのシールド構造。
  3. 前記可撓性シールド部材を長さ方向に沿って包囲する保護部材と、
    前記可撓性シールド部材を包囲しつつ前記シールドパイプと前記保護部材との間に架設されるシール用のグロメットとをさらに備え、
    前記端部部材の内周面には前記シールドパイプの外周面の全周に亘って水密状態で密着するパイプシール部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネスのシールド構造。
  4. 前記端部部材は、前記シールドパイプの端面を覆う壁面を有するとともに、この壁面には前記導電線をシール状態で貫通させるゴム製のワイヤシール部が形成され、かつ前記ワイヤシール部は2色成形によって前記端部部材に一体に組み込まれていることを特徴とする請求項3に記載のワイヤハーネスのシールド構造。
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