JP5705670B2 - 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール - Google Patents
太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール Download PDFInfo
- Publication number
- JP5705670B2 JP5705670B2 JP2011155829A JP2011155829A JP5705670B2 JP 5705670 B2 JP5705670 B2 JP 5705670B2 JP 2011155829 A JP2011155829 A JP 2011155829A JP 2011155829 A JP2011155829 A JP 2011155829A JP 5705670 B2 JP5705670 B2 JP 5705670B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- adhesive layer
- solar cell
- mass
- coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
この点について、バックシートの最表層に接着層を設けることが知られている。例えば、ポリエステル支持体上に硬膜剤を塗設したり、熱接着層を設ける技術が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
本発明は、接着層に隣接する層との密着性に優れた接着層を有する太陽電池用バックシート、及びそれを用いた太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> ポリエステル支持体と、
前記ポリエステル支持体の一方の面に、水系塗布液により塗布形成され、ポリオレフィン系バインダーを含有する第1接着層と、最外層として、水系塗布液により塗布形成され、ポリオレフィン系バインダー、白色顔料および層の全質量に対して0.1質量%〜0.4質量%の界面活性剤を含有し、前記第1接着層に積層された第2接着層と、
を有する太陽電池用バックシートある。
<5> 前記第2接着層の全体積に対する前記白色顔料の含有量が、20体積%〜50体積%である前記<1>〜前記<4>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシート。
<6> 前記第2接着層の全質量に対する前記界面活性剤の含有量が、0.2質量%〜0.3質量%である前記<1>〜前記<5>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシート。
前記ウラ面塗布層が2層以上であるときは、前記ウラ面塗布層の少なくとも1層が前記シリコーン系樹脂および前記フッ素系樹脂を含有する層であるか、または、前記ウラ面塗布層が前記シリコーン系樹脂を含有する第1の層と前記フッ素系樹脂を含有する第2の層とを少なくとも積層した重層である前記<1>〜前記<6>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートである。
前記フロント基板の上に設けられ、太陽電池素子及び前記太陽電池素子を封止する封止材を有するセル構造部分と、
前記セル構造部分の前記フロント基板が位置する側と反対側に設けられ、前記第2接着層が前記封止材と隣接して配置された、前記<1>〜前記<7>のいずれか1つに記載の太陽電池用バックシートと、
を備えた太陽電池モジュールである。
本発明の太陽電池用バックシートは、ポリエステル支持体と、前記ポリエステル支持体の一方の面に水系塗布液により塗布形成され、ポリオレフィン系バインダーおよび0.1質量%〜0.4質量%の界面活性剤を含有する接着層と、を有して構成される。
太陽電池用バックシートは、さらに、例えば、耐候層などの機能層を有していてもよい。
本発明においては、本発明の太陽電池用バックシートを上記構成とすることで、接着層と隣接する層(隣接層)との密着性に優れる。たとえば、隣接層が、EVA封止材である場合、EVA封止材との密着性に優れる。
なお、太陽電池用バックシートを、単に「バックシート」と称することもある。また、本明細書において、「接着層の隣接層」または単に「隣接層」と称するときは、バックシートの接着層に隣接する層のうち、ポリエステル支持体側とは反対側に隣接し得る層であって、バックシートを構成しない他の部材(例えば、EVA封止材等)を指すものとする。
以下、本発明のバックシートを構成するポリエステル支持体および接着層について、詳細に説明する。
本発明の太陽電池用バックシートは、ポリエステル支持体(以下、単に「支持体」とも称する)を有する。
バックシートに用い得る支持体は、ポリエステルであれば特に制限されず、例えば、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジオール又はそのエステル形成性誘導体とから合成される線状飽和ポリエステルが挙げられる。
かかるポリエステルの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどを挙げることができる。このうち、力学的物性やコストのバランスの点で、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレン−2,6−ナフタレートがより好ましく、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
なお、「当量/t」とは、1トンあたりのモル当量を表す。
ポリエステル中のカルボキシ基含量は、重合触媒種、製膜条件(製膜温度や時間)により調整することが可能である。
さらに、必要に応じて180〜230℃で1〜60秒間の熱処理を行なったものでもよい。
特にポリエステル支持体は、厚みが増すに伴なって耐加水分解性が悪化し、長期使用に耐えない傾向にあり、本発明においては、厚みが120μm〜300μmであって、かつポリエステル中のカルボキシ基含量が2当量/t〜35当量/tであることが好ましく、この場合に、より湿熱耐久性の向上効果が奏される。ポリエステル支持体のポリエステル中のカルボキシ基含量は、支持体と塗布層との密着に寄与するため、湿熱耐久性と密着力を総合的に考慮すると10当量/t以上であることがより好ましい。
さらに、ポリエステル支持体は、85℃、相対湿度85%(85%RH)の雰囲気で2000時間保存する湿熱処理前の破断強度に対する前記湿熱処理後の破断強度の割合が0.5以上であるポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。以下、「85℃、相対湿度85%(85%RH)の雰囲気で2000時間保存する湿熱処理」を「特定湿熱処理」ともいう。
ここで、破断強度とは、支持体を、支持体の長さ方向に引っ張ったときに、支持体が破断するまでの伸びをいうが、より詳細には、幅10mm、長さ200mmの平板状の支持体を、支持体の長さ方向に、20mm/分の力で引っ張ったときに、支持体が破断するまでの伸びをいう。
このように、本発明の太陽電池用バックシートは、湿熱処理1の如き湿熱環境下でも耐久性を有する支持体と、アンカー効果を有する接着層とを有するため、接着層と封止材との密着性を高めることができると考えられる。
ポリエステル支持体の破断強度にかかる上記物性を式で表すと、下記式(1)のように示される。
ここで、破断強度保持率が0.5であるとは、特定湿熱処理をした後の支持体が、特定湿熱処理前の支持体の伸びの半分の長さまでしか伸びないことを意味する。また、破断強度保持率が1.0であるとは、特定湿熱処理をした後でも、支持体が、特定湿熱処理をする前の支持体と同じ長さであること、つまり、特定湿熱処理後でも長さが変わらないことを意味する。
破断強度保持率を、0.5以上とすることで、特定湿熱処理の湿熱環境下でも、ポリエステル支持体が耐久性を有し、接着層との間の密着性を保つ支持体とすることができる。
破断強度保持率は、さらには、0.8〜1.0であることが好ましい。
本発明のバックシートが有する接着層は、ポリエステル支持体の一方の面に水系塗布液により塗布形成され、少なくとも、ポリオレフィン系バインダーおよび0.1質量%〜0.4質量%の界面活性剤を含有して構成される。すなわち、接着層は、ポリオレフィン系バインダーと特定量の界面活性剤とを少なくとも含む水系塗布液を用いて、ポリエステル支持体の一方の面に塗布形成された塗布層(塗膜)から得られた層である。水系とは、塗布液の溶媒の50質量%以上が水であることをいう。接着層の形成方法の詳細は後述する。
接着層は、さらに、白色顔料などの顔料を含有していてもよいし、必要に応じて、さらに添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。
接着層に含まれる界面活性剤は、接着層の全質量に対して、0.1質量%〜0.4質量%であれば、特に制限されず、公知の界面活性剤を使用することができる。
例えば、アルキルアンモニウムハロゲン化塩等のチオン系界面活性剤、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸カリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリエチレンオキシエーテル等のノニオン系界面活性剤等が挙げられる。そのほかに、両性界面活性剤、高分子界面活性剤等の界面活性剤を用いてもよい。
中でも、隣接層との密着の観点から、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤は、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
接着層中の界面活性剤の含有量は、接着層の全質量に対して0.2質量%〜0.3質量%であることが好ましい。
接着層は、ポリオレフィン系バインダーを含有する。
接着層が、上記界面活性剤の含有量の下、ポリオレフィン系バインダーを含有することで、接着層は、隣接層との密着性に優れる。
接着層が含み得るポリオレフィン系バインダーは、特に制限されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンの如き単重合体でもよいし、ポリエチレン・ポリプロピレン共重合体のごとき共重合体でもよい。さらに、共重合体は、ランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても、グラフト共重合体であってもよい。
ポリオレフィン系バインダーは、1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
接着層は、白色顔料の少なくとも一種を含有していてもよい。
接着層が白色顔料を含有することで、接着層を、太陽光の反射層としても機能させることができる。
白色顔料としては、例えば、シリカ、酸化マグネシウム、酸化錫、二酸化チタン(TiO2)等が挙げられる。中でも、反射効率の観点から、二酸化チタンが好ましい。
白色顔料の形状には、特に制限はなく、球形、不定形、針状形等のいずれのものを用いることができる。
白色顔料として、二酸化チタン(TiO2)粒子を用いる場合、光触媒活性を抑制するため、二酸化チタンは、ルチル型が好ましく、このルチル型二酸化チタン粒子の表面にAl2O3(バインダーとの親和性向上のため)およびSiO2(光触媒活性抑制のため)を被覆する表面処理をしている事が好ましい。被覆量としては、二酸化チタン粒子の全質量に対して、5質量%〜25質量%であることが好ましい。更に、バインダーとの濡れ性を向上させるために、ポリオール系有機物などをさらに付与する表面処理をすることで、顔料分散剤の量を減らせることができ、より好ましい。
さらに、白色顔料のPVCは、10体積%〜60体積%であることがより好ましく、20体積%〜50体積%であることが特に好ましい。
本発明における接着層には、必要に応じて、更に、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等の公知のマット剤、その他、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを添加してもよい。
バックシートの接着層は、バックシートを太陽電池部材と強固に接着するための層である。太陽電池部材は、バックシートの接着層と隣接することによりバックシートに固着される。太陽電池部材は、特に制限されず、例えば、電池本体の太陽電池素子(以下、発電素子ともいう)を封止する封止材などが挙げられる。また、太陽電池素子を封止する封止材は、柔軟性および耐候性の観点から、エチレン−ビニルアセテート(EVA;エチレン−酢酸ビニル共重合体)系封止材が好ましく用いられる。
接着層の隣接層がEVA封止材であるとき、接着層と隣接層との剥離強度は30N/10mm以上であることが好ましい。
接着層は、ポリオレフィン系バインダー及び、塗布液中の全固形分質量に対して、0.1質量%〜0.4質量%の界面活性剤を少なくとも含む水系塗布液(接着層形成用塗布液)を、ポリエステル支持体の一方の面に塗布することにより形成される。
塗布液の調製に用いる塗布溶媒は、溶媒全質量に対して50質量%以上の水を用いればよく、さらに、アルコール、トルエン、メチルエチルケトン等の有機溶媒を混合して用いてもよい。
接着層のバインダーを架橋させるのに好適な架橋剤としては、エポキシ系、イソシアネート系、メラミン系、カルボジイミド系、オキサゾリン系等の架橋剤を挙げることができる。中でも、湿熱経時後の接着性を確保する観点から、オキサゾリン系架橋剤が特に好ましい。従って、接着層中のバインダーは、オキサゾリン系架橋剤による架橋構造を有していることが好ましい。
また、オキサゾリン基を有する化合物として、エポクロスK2010E、同K2020E、同K2030E、同WS−500、同WS−700(いずれも日本触媒化学工業(株)製)等も利用できる。
本発明の太陽電池用バックシートには、支持体と接着層との間に下塗り層を設けてもよい。下塗り層の厚みは、厚み2μm以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.02μm〜2μmであり、更に好ましくは0.05μm〜1μmである。厚みが2μm以下であると、面状を良好に保つことができる。また、厚みが0.02μm以上であることにより、必要な接着性を確保しやすい。
塗布方法としては、例えばグラビアコーターやバーコーターを利用することができる。
また、塗布は、2軸延伸した後の支持体に塗布してもよいし、1軸延伸後の支持体に塗布した後に初めの延伸と異なる方向に延伸する方法でもよい。さらに、延伸前の支持体に塗布した後に2方向に延伸してもよい。
本発明の太陽電池用バックシートには、着色層を有していてもよい。
本発明における着色層は、顔料と、バインダーとを含有して構成することができ、さらに各種添加剤などの他の成分を含んで構成されてもよい。
着色層の第2の機能は、太陽電池モジュールを太陽光が入射する側(オモテ面側)から見た場合の外観の装飾性を向上することにある。一般に太陽電池モジュールをオモテ面側から見ると、太陽電池セルの周囲にバックシートが見えており、バックシートに着色層を設けることにより装飾性を向上させて見栄えを改善することができる。
顔料としては、例えば、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、群青、紺青、カーボンブラック等の無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料を、適宜選択して含有することができる。
中でも、顔料のより好ましい含量は、4.0g/m2〜7.5g/m2の範囲である。
バインダーは、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリオレフィン等が挙げられ、耐久性の観点からは、アクリル樹脂、ポリオレフィンが好ましい。
バインダーの含有量は、着色層中の顔料全質量に対して、15質量%〜200質量%の範囲が好ましく、17質量%〜100質量%の範囲がより好ましい。バインダーの含有量は、15質量%以上であると、着色層の強度が充分に得られ、また200質量%以下であると、反射率や装飾性を良好に保つことができる。
バインダー及び顔料以外に、界面活性剤、フィラー(無機微粒子)等の添加剤を着色層に添加してもよい。
界面活性剤としては、アニオン系やノニオン系等の公知の界面活性剤が挙げられる。界面活性剤を添加する場合、その添加量は0.1〜15mg/m2が好ましく、より好ましくは5.0〜12mg/m2である。界面活性剤の添加量は、0.1mg/m2以上であると、ハジキの発生を抑えて良好な層形成が得られ、15mg/m2以下であると、接着を良好に行なうことができる。
着色層の形成は、顔料を含有するポリマーシートを支持体に貼合する方法、支持体形成時に着色層を共押出しする方法、着色層形成用塗布液を塗布することによる方法等により行なえる。具体的には、ポリエステル支持体の表面に直に、あるいは厚み2μm以下の下塗り層を介して、貼合、共押出し、塗布等することにより着色層を形成することができる。形成された着色層は、支持体の表面に直に接した状態であっても、あるいは下塗り層を介して積層した状態であってもよい。
上記のうち、塗布による方法は、簡便であると共に、均一性で薄膜での形成が可能である点で好ましい。
着色層形成用の塗布液は、塗布溶媒として水を用いた水系でもよいし、トルエンやメチルエチルケトン等の有機溶媒を用いた溶剤系でもよいが、中でも、環境負荷の観点から、水を溶媒とすることが好ましい。塗布溶媒は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
架橋剤の添加量としては、着色層形成用塗布液中のバインダー全質量に対して、5質量%〜50質量%が好ましく、より好ましくは10質量%〜40質量%である。架橋剤の添加量は、5質量%以上であると、着色層の強度及び接着性を保持しながら充分な架橋効果が得られ、50質量%以下であると、塗布液のポットライフを長く保てる。
本発明のバックシートは、ポリエステル支持体の接着層が形成されている面とは反対面に塗布形成され、シリコーン系樹脂および前記フッ素系樹脂の少なくとも一方を含有するウラ面塗布層を少なくとも1層有し、ウラ面塗布層が2層以上であるときは、ウラ面塗布層の少なくとも1層がシリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂を含有する層であるか、または、ウラ面塗布層がシリコーン系樹脂を含有する第1の層と、フッ素系樹脂を含有する第2の層とを少なくとも積層した重層であることが好ましい。
本明細書において、ポリエステル支持体の表面のうち、接着層が形成されている面をオモテ面、オモテ面とは反対の面をウラ面と称する。
ウラ面塗布層が、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂の少なくとも一方を含有していることで、ウラ面塗布層は耐候性に優れ、耐候層として機能する。
さらに、ポリエステル支持体のウラ面に形成されたウラ面塗布層が、2層以上の多層構造である場合には、次のA)、B)、2つの態様であることが好ましい。
すなわち、例えば、ウラ面塗布層が、a1層、b1層の2層で構成されている場合は、a1層〜b1層のうち、少なくとも1層が、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂の両方の樹脂を含有する層である態様である。シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂の両方の樹脂を含有する層は、2層以上あってもよい。
すなわち、例えば、ウラ面塗布層が、a1層、b1層の2層で構成されている場合は、a2層〜b2層のうち、一方の層は、シリコーン系樹脂を含有する層であり、他方の層はフッ素系樹脂を含有する態様である。残りの1層は、シリコーン系樹脂を含む層であってもよいし、フッ素系樹脂を含む層であってもよいし、シリコーン系樹脂及びフッ素系樹脂の両方の樹脂を含有する層であってもよい。
−フッ素系樹脂−
フッ素系樹脂としては、−(CFX1−CX2X3)−で表される繰り返し単位を有するポリマーが好ましい。なお、前記繰り返し単位において、X1、X2、及びX3は、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、又は炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基を表す。
シリコーン系樹脂としては、例えば、シリコーンとアクリルの複合ポリマー、シリコーンとポリエステルの複合ポリマー等が挙げられる。シリコーン系樹脂として、上市されている市販品を用いてもよく、例えば、シリコーンとアクリルとの複合ポリマーの具体例として、DIC(株)製のセラネートWSA1060、同WSA1070等、旭化成ケミカルズ(株)製のH7620、H7630、H7650等、などを挙げることができる。
ウラ面塗布層は、フッ素系樹脂及びシリコーン系樹脂以外の他の樹脂を含有していてもよい。他の樹脂を併用する場合、ウラ面塗布層中(ウラ面塗布層が2層以上あるときは、各層中)の他の樹脂の含有量は、ウラ面塗布層中(ウラ面塗布層が2層以上あるときは、各層中)のフッ素系樹脂及びシリコーン系樹脂全質量の50質量%以下の範囲で併用することが好ましい。他の樹脂の量が50質量%以下であることで、ウラ面塗布層は、耐候層として良好な耐候性を発揮することができる。
また、形成されたウラ面塗布層中におけるフッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂、あるいはフッ素系樹脂及びシリコーン系樹脂の塗布量は、1.0〜8.5g/m2が好ましく、より好ましくは2.0〜7.5g/m2以下である。フッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂、あるいはフッ素系樹脂及びシリコーン系樹脂の含有量が、上記範囲であることで、強度の良好な層が得られ、耐候性能を高く保持することができる。
本発明の太陽電池用バックシートは、支持体の上に、既述の接着層を形成することができる方法であればいずれの方法により作製されてもよい。本発明においては、支持体上に、接着層形成用塗布液を塗布する工程(塗布工程)を設けて作製する方法により好適に作製することができる。さらに、バックシートがさらに下塗り層、着色層等を有する場合には、前記塗布工程は、例えば、支持体上に、支持体側から順に、下塗り層形成用塗布液、着色層形成用塗布液、及び接着層形成用塗布液を塗布する工程とすることができる。
本発明の太陽電池用バックシートは、太陽電池モジュールを構成する部材として好ましく用いることができる。
例えば、太陽電池モジュールは、太陽光が入射する透明性のフロント基板と、フロント基板の上に設けられ、太陽電池素子及び太陽電池素子を封止する封止材を有するセル構造部分と、セル構造部分のフロント基板が位置する側と反対側に設けられ、封止材と隣接して配置された、本発明の太陽電池用バックシートと、を備えて構成することができる。
<支持体の作製>
−ポリエステルの合成−
高純度テレフタル酸〔三井化学社製〕100kgとエチレングリコール〔日本触媒社製〕45kgのスラリーを、予めビス(ヒドロキシエチル)テレフタレート約123kgが仕込まれ、温度250℃、圧力1.2×105Paに保持されたエステル化反応槽に、4時間かけて順次供給し、供給終了後もさらに1時間かけてエステル化反応を行なった。その後、得られたエステル化反応生成物123kgを重縮合反応槽に移送した。
重合したポリエチレンテレフタレートのペレットについて、下記方法(バッチ法)で固相重合を実施した。
ペレットを耐真空容器に投入した後、容器内を真空(40Pa)にし、撹拌しながら、220℃で30時間保持して固相重合した。
以上のようにして固相重合した後のペレットを、280℃で溶融して金属ドラムの上にキャストし、厚さ2.5mmの未延伸ベースを作成PETした。その後、90℃で縦方向に3倍に延伸し、更に120℃で横方向に3.3倍に二軸延伸し、195℃で4分間加熱した。こうして、厚み250μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体(PET支持体1)を得た。PET支持体のカルボキシ基含量は、14当量/tであった。
支持体0.1gの質量w〔g〕を測定し、これを5mLのベンジルアルコールの入った丸底フラスコに入れて、栓をした状態で、温度205℃で24時間保持した。その後、内容物を15mLのクロロホルムに添加した。この液に少量のフェノールレッド指示薬を加えたものを、濃度0.01Nの水酸化カリウムのベンジルアルコール溶液で滴定した。滴定に要した水酸化カリウム溶液の量をx〔mL〕として、次の式で支持体中のカルボキシ基量含量(COOH基量)を求めた。
カルボキシ基含量(当量/t)=0.01×x/w
なお以下、「当量/t」を「eq./t」とも記載する。
得られたPET支持体1の片面(オモテ面)に、コロナ処理(コロナ放電処理)を施した上、下記の組成の第1接着層形成用塗布液及び第2接着層形成用塗布液をこの順で塗布し、2層の接着層を形成した。
第1接着層および第2接着層の形成方法の詳細は次のとおりである。
PET支持体1の一方の面に、下記条件でコロナ処理を施した。
・電極と誘電体ロ−ルギャップクリアランス:1.6mm
・処理周波数:9.6kHz
・処理速度:20m/分
・処理強度:0.375kV・A・分/m2
・アクリル系バインダー(B−1)・・・・・・・・・・・・・・・・25.7部
〔AS563A、ダイセルファインケム社製、濃度28%〕
・ポリオレフィン系バインダー(B−3)・・・・・・・・・・・・・35.7部
〔アローベース SE−1013N、ユニチカ社製、濃度20.2%〕
・PMMA微粒子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.0部
〔MP−1000、綜研化学社製、濃度5%〕
・カルボジイミド架橋剤(C−1)・・・・・・・・・・・・・・・・24.5部
(カルボジライト V−02−L2、日清紡ケミカル社製、濃度10%)
・オキサゾリン硬膜剤(C−2)・・・・・・・・・・・・・・・・・15.0部
(エポクロス WS700、日本触媒社製、濃度5%)
・ノニオン系界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業社製、濃度1%)
・蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・874.1部
PET支持体1の第1接着層の上に、下記組成の第2接着層形成用塗布液を固形分で15.1g/m2塗布して、175℃で2分間乾燥し、PVCが47%(体積基準)EVA易接着性の第2接着層を形成した。
なおこの第2接着層のPVC〔体積%〕は、二酸化チタン(ルチル型)の比重を4.0、その他の有機物の比重を1.0として下記式にて計算した。
PVC=〔二酸化チタン質量/4〕/〔(二酸化チタン質量/4)+(有機物質量/1)〕×100
下記組成の成分を混合して、第2接着層形成用塗布液を調製した。
・ポリオレフィン系バインダー(B−2)・・・・・・・・・・295.4部
〔アローベースSE−1010、ユニチカ社製、濃度20%〕
・ノニオン系界面活性剤(S−3)・・・・・・・・・・・・・・25.0部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業社製、濃度1%)
・オキサゾリン系架橋剤(C−2)・・・・・・・・・・・・・・30.1部
〔エポクロスWS−700、日本触媒社製、濃度25%〕
・蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・109.6部
ダイノミル分散機を用いて、二酸化チタンの平均粒径が0.42μmになるよう分散して、二酸化チタン分散液1を調製した。二酸化チタン分散液1は、固形分濃度が53%となるように調整した
なお、二酸化チタンの平均粒径は、ハネウェル社製、マイクロトラックFRAを用いて測定した。
〔タイペークCR−95、石原産業社製、二酸化チタン粉表面が、SiO2、Al2O3、及びポリオール系有機物により表面処理された粉体であり、比表面積が13m 2 /g〕
・PVA水溶液・・・・・・・・・・・・・・・・・261.2部
〔PVA−105、クレハ社製、濃度10%〕
・顔料分散剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.3部
(デモールEP、花王社製、濃度25%)
・蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・210.2部
PET支持体1の2層のEVA易接着層が形成された面(オモテ面)とは反対の面(ウラ面)に、次に示す第1耐候層形成用塗布液と、第2耐候層形成用塗布液とを塗布して、2層構成の耐候層を形成した。
まず、PET支持体1のウラ面に、下記条件でコロナ処理を施した。
・電極と誘電体ロ−ルギャップクリアランス:1.6mm
・処理周波数:9.6kHz
・処理速度:20m/分
・処理強度:0.375kV・A・分/m2
下記の成分を混合し、第1耐候層形成用塗布液を調製した。
〔セラネートSAD−049、DIC社製、濃度40%〕
・前記二酸化チタン分散液1・・・・・・・・・・・・・417.2部
・カルボジイミド架橋剤・・・・・・・・・・・・・・・・64.9部
〔カルボジライト V−02−L2、日清紡ケミカル(株)製、濃度20%〕
・オキサゾリン架橋剤・・・・・・・・・・・・・・・・・20.9部
〔エポクロス WS700、日本触媒(株)、濃度25%〕
・ノニオン系界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・24.6部
〔ナロアクティーCL95、三洋化成工業社製、濃度1%〕
・蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・124.5部
PET支持体1の第1耐候層の上に、下記組成の第2耐候層形成用塗布液を固形分で15.g/m2塗布して、175℃で2分間乾燥し、第2耐候層を形成した。
・フッ素系樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・258.0部
〔オブリガートPWD100、AGCコーテック社製、濃度36.1%〕
・コロイダルシリカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.7部
〔スノーテックスUP、日産化学社製、濃度20%〕
・シランカップリング剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90.9部
〔TSL8340、モメンティブ・パーフォーマンス・マテリアル社製、濃度1%〕
・すべり剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・138.4部
〔ケミパールW950、三井化学社製、濃度5%〕
・ノニオン系界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・69.5部
〔ナロアクティーCL95、三洋化成工業社製、濃度1%〕
・蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・381.2部
〔EVAと接着層との密着性評価〕
バックシートの密着性はバックシートの接着層とEVA封止材とを接着した後の剥離応力の測定により評価した。剥離応力の測定方法の詳細は次のとおりである。
縦25mm、横75mm、厚さ5mmの強化ガラスと縦25mm、横75mmの封止材シート〔三井化学ファブロ(株)製EVAシート、SC50B〕、縦25mm、横250mmのバックシートを重ね合わせて、モジュール作成の時と同じ条件で3者を接着した。
ただし、試料はEVA易接着性の第2接着層と封止材とが接着されるように配置した。
また、バックシートと強化ガラス、封止材は3辺が重なるように配置して接着した。
更に、バックシートのガラスと接着されていない部分(長さ175mm)も幅が10mmの切り込みを入れて、バックシートが3つの長方形に裁断された形態にした。
測定されたS−Sカーブの安定したところの剥離応力を、EVAとの剥離力として測定した。密着力の優劣は、下記基準により評価し、剥離応力が30N/10mm以上であるもの(すなわち、△、○、及び◎)を密着良好とした。
◎:剥離応力が50N/10mm以上
○:剥離応力が40N/10mm以上50N/10mm未満
△:剥離応力が30N/10mm以上40N/10mm未満
×:剥離応力が30N/10mm未満
実施例1の二酸化チタン分散液1の作成において、顔料分散剤の量を2.1部、8.4部、10.4部、12.5部、0部に変更し、増減分を蒸留水で置換えた以外は実施例1と同様の方法で二酸化チタン分散液2、3、および二酸化チタン分散液101〜103の調製を試みた。しかし、比較例3については顔料分散剤を用いなかったため(顔料分散剤の量が0部)、二酸化チタンの分散が進まず、二酸化チタン分散液103を作成することができず、バックシート103の完成に至らなかった。
つぎに、実施例1のバックシート1の作成において、二酸化チタン分散液1の使用に代えて、調製した二酸化チタン分散液2、3、101及び102を用いたほかは実施例1と同様にして、実施例2、実施例3、比較例1、及び比較例2のバックシート2、3、101、及び、102を作成した。
実施例1の二酸化チタン分散液1の作成において、顔料分散剤の量を1.0部に変更し、増減分を蒸留水で置換えたほかは実施例1と同様にして二酸化チタン分散液104を調製した。
次いで、実施例1のバックシート1の作成において、二酸化チタン分散液1の使用に代えて、調製した二酸化チタン分散液104を用い、さらに、第2接着層形成用塗布液の調製において、界面活性剤を用いなかった以外は実施例1と同様の方法で比較例4のバックシート104の作成を試みた。
しかし、比較例4の第2接着層は白色顔料の分散安定性が悪く、経時で凝集が進んだため、EVA封止材に対する密着性評価をするに至らなかった。
実施例1の二酸化チタン分散液1の調製において、顔料分散剤をS−2に変更した以外は実施例1と同様の方法で、実施例4の二酸化チタン分散液4を調製した。
つぎに、実施例1のバックシート1の作成において、二酸化チタン分散液1の使用に代えて、調製した二酸化チタン分散液4を用いたほかは実施例1と同様にして、実施例4のバックシート4を作成した。
実施例1の第2接着層形成用塗布液の調製において、界面活性剤を前記S−3(24.9部)及び下記S−4(1.8部)の併用にし、増減分を蒸留水で置換えた以外は実施例1と同様の方法で、第2接着層形成用塗布液を調製し、実施例5のバックシート5を作成した。
S−4は、アニオン系界面活性剤〔ラピゾール A−90、日本油脂(株)製、濃度2%〕である。
実施例1の第2接着層形成用塗布液の調製において、ポリオレフィン系バインダーを、下記B−3(292.5部)に変更した以外は実施例1と同様の方法で、第2接着層形成用塗布液を調製し、実施例6のバックシート6を作成した。
なお、B−3は、ポリオレフィン系バインダー〔アローベース SE−1013N、ユニチカ(株)製、濃度20.2%〕である。
実施例1の第2接着層形成用塗布液の調製において、界面活性剤の量を0部に変更し、減少分を蒸留水で置換えた以外は実施例1と同様の方法で、第2接着層形成用塗布液を調製し、実施例7のバックシート7を作成した。
実施例1の第2接着層の形成において、第2接着層のPVCを20体積%に変更した以外は実施例1と同様の方法で、実施例8のバックシート8を作成した。
実施例1の第2接着層の形成において、第2接着層のPVCを60体積%に変更した以外は実施例1と同様の方法で、実施例9のバックシート9を作成した。
実施例1の二酸化チタン分散液1の調製において、二酸化チタンの種類をタイペークR780−2(石原産業社製)〔二酸化チタン粉表面が、SiO2 及びAl2O3 により表面処理された粉体であり、比表面積が34m 2 /g〕に変更した以外は、二酸化チタン分散液10を調製し、二酸化チタン分散液1に代えて二酸化チタン分散液10を用いた他は実施例1と同様の方法で、実施例10のバックシート10を作成した。
実施例1〜実施例10、及び比較例1〜比較例4で用いたPET支持体1の破断強度を測定した。
既述の式(2)より、破断強度保持率(特定湿熱処理後の支持体の破断強度/特定湿熱処理前の支持体の破断強度)を算出した。破断強度保持率の算出にあたっては、支持体の破断強度を次のようにして測定した。
特定湿熱処理を施したPET支持体1、および、特定湿熱処理1を施していないPET支持体1(特定湿熱処理前の支持体に相当)について、10cmのクリップ間に各支持体を挟み、各支持体の長さ方向両端部に、長さ方向に10mm/分の力を加えて引っ張り、破断強度を測定した。
上記測定から、PET支持体1の破断強度保持率が、0.8以上であることを確かめた。
実施例1〜実施例10および比較例1〜比較例4で調製した(または調製を試みた)に酸化チタン分散液の分散安定性評価は、二酸化チタン(TiO2)分散液を調製した直後の粒径と、分散液調製から1週間後の粒径とを測定し、経時による変化から、下記評価基準に基づき評価した。
−評価基準−
○:経時後も二酸化チタン粒子が分散し、粒径の上昇無く単分散な粒子径であった。
×:経時後は二酸化チタン粒子が凝集し、粒径が大きくなった。
S−1:デモールEP
〔花王社製;特殊ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、濃度25%〕
S−2:カオーセラ2000
〔花王社製;セラミックス用水系高分子分散剤、濃度40%〕
S−3:ナロアクティーCL−95
〔三洋化成工業社製;アルキルエーテル系界面活性剤、濃度100%〕
S−4:ラピゾールA−90
〔日本油脂社製;アニオン系界面活性剤、濃度90%〕
B−1:EM48D
〔ダイセルファインケム社製;アクリル系バインダー(ラテックス)、固形分28%〕
B−2:アローベースSE−1010
〔ユニチカ社製;ポリオレフィン系バインダー(ラテックス)、固形分20%〕
B−3:アローベースSE−1013N
〔ユニチカ社製;ポリオレフィン系バインダー(ラテックス)、固形分20.2%〕
C−1:カルボジライトV−02−L2
〔日清紡社製;多価カルボジイミド、固形分40%〕
C−2:エポクロスWS700
〔日本触媒社製;オキサゾリン系架橋剤、固形分25%〕
また、実施例1で用いた白色顔料CR−95は、実施例10で用いた白色顔料のR780−2よりも嵩密度の高い二酸化チタンであるため、二酸化チタン粒子とバインダーとの相性が良く密着性能が向上し、接着層の膜強度が向上することにより、実施例10よりも優れていることがわかった。
<太陽電池発電モジュールの作製>
上記のようにして作製したバックシート1〜10を用い、特開2009−158952号公報の図1に示す構造になるように透明充填剤(封止材)に貼り合わせ、太陽電池発電モジュール1〜10を作製した。このとき、バックシートの第2接着性層が、太陽電池素子を包埋する透明充填剤に接するように貼り付けた。
Claims (8)
- ポリエステル支持体と、
前記ポリエステル支持体の一方の面に、水系塗布液により塗布形成され、ポリオレフィン系バインダーを含有する第1接着層と、
最外層として、水系塗布液により塗布形成され、ポリオレフィン系バインダー、白色顔料および層の全質量に対して0.1質量%〜0.4質量%の界面活性剤を含有し、前記第1接着層に積層された第2接着層と、
を有する太陽電池用バックシート。 - 前記第2接着層が、前記第2接着層の全体積に対して0体積%を超え60体積%以下の白色顔料を含有している請求項1に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記ポリエステル支持体が、85℃、相対湿度85%の雰囲気で2000時間保存する湿熱処理前の破断強度に対する前記湿熱処理後の破断強度の割合が0.5以上であるポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1または請求項2に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記白色顔料は、表面がAl2O3およびSiO2で被覆された二酸化チタン粒子である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記第2接着層の全体積に対する前記白色顔料の含有量が、20体積%〜50体積%である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記第2接着層の全質量に対する前記界面活性剤の含有量が、0.2質量%〜0.3質量%である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。
- 前記ポリエステル支持体の、前記第1接着層及び前記第2接着層が形成されている面とは反対面に塗布形成され、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂の少なくとも一方を含有するウラ面塗布層を少なくとも1層有し、
前記ウラ面塗布層が2層以上であるときは、前記ウラ面塗布層の少なくとも1層が前記シリコーン系樹脂および前記フッ素系樹脂を含有する層であるか、または、前記ウラ面塗布層が前記シリコーン系樹脂を含有する第1の層と前記フッ素系樹脂を含有する第2の層とを少なくとも積層した重層である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシート。 - 太陽光が入射する透明性のフロント基板と、
前記フロント基板の上に設けられ、太陽電池素子及び前記太陽電池素子を封止する封止材を有するセル構造部分と、
前記セル構造部分の前記フロント基板が位置する側と反対側に設けられ、前記第2接着層が前記封止材と隣接して配置された、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の太陽電池用バックシートと、
を備えた太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011155829A JP5705670B2 (ja) | 2011-07-14 | 2011-07-14 | 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011155829A JP5705670B2 (ja) | 2011-07-14 | 2011-07-14 | 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013021273A JP2013021273A (ja) | 2013-01-31 |
JP5705670B2 true JP5705670B2 (ja) | 2015-04-22 |
Family
ID=47692386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011155829A Expired - Fee Related JP5705670B2 (ja) | 2011-07-14 | 2011-07-14 | 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5705670B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5949189B2 (ja) * | 2012-06-08 | 2016-07-06 | 東洋紡株式会社 | 易接着フィルムおよびその製造方法 |
JP6068236B2 (ja) * | 2013-04-02 | 2017-01-25 | 富士フイルム株式会社 | 積層フィルム、太陽電池モジュール用バックシート及び太陽電池モジュール |
JP6201620B2 (ja) * | 2013-10-21 | 2017-09-27 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 太陽電池用裏面保護シート、その製造方法および太陽電池モジュール |
JP6199198B2 (ja) * | 2014-02-18 | 2017-09-20 | 富士フイルム株式会社 | 積層フィルム、太陽電池モジュール用バックシート、および太陽電池モジュール |
JP2017130685A (ja) * | 2017-03-27 | 2017-07-27 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 太陽電池用裏面保護シート、その製造方法および太陽電池モジュール |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2824775B2 (ja) * | 1989-02-14 | 1998-11-18 | 日本カーバイド工業株式会社 | アクリル系水性感圧接着剤組成物 |
JP2003268343A (ja) * | 2002-03-15 | 2003-09-25 | Oji Paper Co Ltd | 感圧接着シート |
JP2004285242A (ja) * | 2003-03-24 | 2004-10-14 | Nagase Chemtex Corp | 熱硬化性接着用シートおよびその製造方法 |
JP2011029397A (ja) * | 2009-07-24 | 2011-02-10 | Fujifilm Corp | 太陽電池用バックシート及びその製造方法 |
WO2011040398A1 (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-07 | 東洋紡績株式会社 | 太陽電池用ポリエステルフィルム |
WO2011068132A1 (ja) * | 2009-12-02 | 2011-06-09 | 東洋紡績株式会社 | 太陽電池用易接着性ポリエステルフィルム |
-
2011
- 2011-07-14 JP JP2011155829A patent/JP5705670B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013021273A (ja) | 2013-01-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5734569B2 (ja) | 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール | |
JP5705643B2 (ja) | 太陽電池用バックシート用ポリマーシート、及び太陽電池モジュール | |
JP5750226B2 (ja) | 太陽電池バックシート用フィルム及びその製造方法 | |
JP5710451B2 (ja) | 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに、太陽電池モジュール | |
JP5753110B2 (ja) | 太陽電池モジュール用裏面保護シート及び太陽電池モジュール | |
WO2012121276A1 (ja) | 易接着シート及び太陽電池用保護シート | |
JP5914224B2 (ja) | 太陽電池用保護シートとその製造方法、太陽電池用バックシート、太陽電池モジュール | |
JP5623938B2 (ja) | 太陽電池用バックシート | |
JP2011165967A (ja) | 太陽電池用バックシート、及び、太陽電池用モジュール | |
US8962987B2 (en) | Back sheet for solar cell and process for production thereof, and solar cell module | |
WO2013031974A1 (ja) | 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール | |
JP5705670B2 (ja) | 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール | |
JP2012119677A (ja) | 太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール | |
JP2013058747A (ja) | 太陽電池用バックシート及びその製造方法、並びに太陽電池モジュール | |
JP5599348B2 (ja) | 太陽電池用保護シートとその製造方法、太陽電池用バックシート部材、太陽電池用バックシート及び太陽電池モジュール | |
WO2013008945A1 (ja) | 太陽電池用ポリマーシート及び太陽電池モジュール | |
JP5606849B2 (ja) | 太陽電池用バックシート用ポリマーシート及び太陽電池モジュール | |
JP2012222227A (ja) | 太陽電池用バックシート、太陽電池用積層体及び太陽電池モジュール並びにそれらの製造方法 | |
JP5735462B2 (ja) | ポリマーシートとその製造方法、太陽電池用バックシートおよび太陽電池モジュール | |
WO2012063713A1 (ja) | 太陽電池用バックシート部材及び太陽電池モジュール | |
JP2012231029A (ja) | 太陽電池用保護シート及びその製造方法並びに太陽電池モジュール | |
JP2013042006A (ja) | 太陽電池モジュール用ポリマーシートとその製造方法、太陽電池モジュール用バックシート及び太陽電池モジュール |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131119 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140320 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140812 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141104 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150127 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150225 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5705670 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |