JP5703592B2 - スライドドア開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体側部の開口をスライドドアにより開閉するスライドドア開閉装置に関する。
車体側部に設けた開口をスライドドアにより開閉するスライドドア開閉装置としては、例えば下記特許文献1に記載されたものが知られている。これは、スライドドアを、車体前後方向に延びるスライドドレールとともに、車幅方向に延びる内外レールに沿って車幅方向に移動させるとともに、スライドドアをスライドドレールに沿って車体前後方向に移動させている。
特許第3755603号公報
ところで、上記したスライドドア開閉装置では、スライドドアの車幅方向の動きと車体前後方向の動きとが連動しておらず互いに独立しているため、例えば自動化するには複数の駆動源が必要となって装置全体の大型化や構造の複雑化を招く一方、手動とした場合には開閉操作が煩雑なものとなる。
そこで、本発明は、スライドドアの車幅方向の動きと車体前後方向の動きとを連動させることを目的としている。
本発明は、車体側部の開口を開閉するスライドドアを、車幅方向に延びる連結アームに対して車体前後方向に直線運動により移動させるとともに、このスライドドアの車体前後方向の直線運動による移動に連動して連結アームをスライドドア及びガイド部とともに車幅方向に直線運動により移動させる連動機構を備え、連結アームは、車体の開口における車体後方側の端部の下部のステップ上に配置された車体側ガイド部材に対して車幅方向に移動可能であることを特徴とする。
本発明によれば、連動機構により、スライドドアが連結アームに対して車体前後方向に移動するとともに、この移動に連動してスライドドアが連結アームとともに車幅方向に移動する。このため、自動化するに際しては単一の駆動源で済むので、装置全体の大型化や構造の複雑化を抑制できる一方、手動とした場合には開閉操作が容易となる。
また、スライドドアの車幅方向の移動と車体前後方向の移動は、いずれも直線運動であることから、ガイド部を湾曲させる必要がなく、ガイド部を湾曲させた場合に比較して省スペース化に寄与することができる。
さらに、連結アームを、車体の開口における車体後方側の端部に配置するとともに、ガイド部をスライドドア側に設けている。このため、上記開口におけるステップの上下方向高さを、連結アームが邪魔になることなく低くでき、乗員の乗降性向上に寄与することができる。
本発明の第1の実施形態に係わるスライドドア開閉装置を備えた車両の一部を示す斜視図である。 図1のスライドドア開閉装置の斜視図である。 図2の要部を拡大した斜視図である。 図3と反対側から見たスライドドア開閉装置の斜視図である。 図1のスライドドア開閉装置の動作説明図で、スライドドアの全閉状態を示す。 図1のスライドドア開閉装置の動作説明図で、図5に対し伸縮アームがスライドドアとともに車幅方向外側に移動するととともに、スライドドアが車体方向に移動した状態を示す。 図1のスライドドア開閉装置の動作説明図で、図6に対し伸縮アームが車幅方向外側に移動して伸び切った状態を示す。 図1のスライドドア開閉装置の動作説明図で、図7に対しスライドドアが全開した状態を示す。 (a)は本発明の第2の実施形態を示すスライドドア開閉装置におけるスライドドアの全閉時での伸縮アーム周辺の平面視での断面図、(b)は(a)の車体前方から見た断面図である。 (a)は本発明の第2の実施形態を示すスライドドア開閉装置における伸縮アームが伸び切って電磁クラッチが遮断したときの伸縮アーム周辺の平面視での断面図、(b)は(a)の車体前方から見た断面図である。 (a)は本発明の第3の実施形態を示すスライドドア開閉装置におけるスライドドアの全閉時での伸縮アーム周辺の平面視での断面図、(b)は(a)の車体前方から見た断面図である。 (a)は本発明の第3の実施形態を示すスライドドア開閉装置における伸縮アームが伸び切って機械式クラッチが遮断したときの伸縮アーム周辺の平面視での断図、(b)は(a)の車体前方から見た断面図である。 (a)は本発明の第4の実施形態を示すスライドドア開閉装置におけるスライドドアの全閉時での平面視での断面図、(b)は(a)に対し伸縮アームが伸び切って機械式クラッチが遮断した状態を示す平面視での断面図、(c)は(b)に対しスライドドアが全開となった状態を示す平面視での断面図である。 (a)は図13(a)のA−A断面図、(b)は(a)に対し伸縮アームが伸び切って機械式クラッチが遮断した状態を示す断面図である。 (a)は本発明の第5の実施形態を示すスライドドア開閉装置におけるスライドドアの全閉時での平面視での断面図、(b)は(a)に対し伸縮アームが伸び切って電磁クラッチが遮断した状態を示す平面視での断面図である。 (a)は図15(a)のB−B断面図、(b)は図15(b)のC−C断面図である。 本発明の第6の実施形態に係わるスライドドア開閉装置の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1の実施形態]
図1に示すように、自動車の車体1の側部には開口3を形成してあり、この開口3に対しスライドドア5を開閉可能に設けてある。なお、図1以下各図において、矢印FRで示す方向が車体前方、矢印OUTで示す方向が車幅方向外側、矢印UPRで示す方向が車体上方である。また、図1では、スライドドア5が開口3を閉じた全閉状態に対し車体後方に所定量移動した半開状態としている。
スライドドア5の下部内面には、車体前後方向に延びるガイド部としてのガイドレール7を取り付けている。このガイドレール7に対し、車幅方向に延びる連結アームを構成する伸縮アーム9の車幅方向外側の端部を、車体前後方向に相対移動可能に連結している。図2に拡大して示すように、伸縮アーム9の車幅方向外側の端部にはカート11を装着し、このカート11に複数のローラ13を回転可能に取り付けている。
複数のローラ13は、車体上下方向に回転中心軸を備える2つの前,後ローラ13a,13bと、これら前,後ローラ13a,13b間に位置して車幅方向に回転中心軸を備える1つの中央ローラ13cと備えている。一方、ガイドレール7は、下部が開放した断面ほぼコ字型の中空部材で構成してあり、この下部開放部から、上記した3つのローラ13a,13b,13cを挿入配置している。
上記した各ローラ13a,13b,13cがガイドレール7の車幅方向の互いに対向する内面や上部内面に対して接触しつつ回転することで、ガイドレール7がスライドドア5とともに伸縮アーム9に対して車体前後方向に移動する。
伸縮アーム9は、車体1側に固定してある車体側アーム15に対して車幅方向に移動する。車体側アーム15には車幅方向に延びるガイド溝15aを形成し、このガイド溝15aに沿って伸縮アーム9が移動する。
一方、図1に示すように、車体1の前記した開口3の下部には、フロア17に対し上下方向位置を低く形成したステップ19を設けてあり、このステップ19の車体後方側の端部に上記した車体側アーム15を固定している。車体側アーム15は、その車幅方向外側端部が、全閉時のスライドドア5に干渉しないように、開口3よりも車体内側の車室内に位置している。
ガイドレール7の車体後方側の端部上面には、ドア側回転体としての駆動プーリ21を上下方向に延びる支持軸23を中心として回転可能に取り付けている。駆動プーリ21は、ガイドレール7の車体後方側の端部に取り付けてある駆動部としてのモータ25によって、図示しない連結ギアなどを備える減速機構を介して回転する。一方、ガイドレール7の車体前方側の端部上面には、ドア側回転体としての従動プーリ27を上下方向に延びる支持軸29を中心として回転可能に取り付けている。
そして、上記した駆動プーリ21と従動プーリ27との間には駆動ケーブル31を掛け渡し、駆動ケーブル31の両端部31a,31bを、前記したカート11に連結する。
したがって、モータ25の駆動により駆動プーリ21が回転し、これに伴い駆動ケーブル31が駆動プーリ21と従動プーリ27との間を移動することで、駆動ケーブル31の端部31a,31bに連結したカート11がガイドレール7に対して相対移動する。すなわち、ここでは、モータ25の駆動によって、カート11を備える伸縮アーム9に対し、ガイドレール7がスライドドア5とともに車体前後方向に移動する。
上記したモータ25と、駆動プーリ21及び従動プーリ27と、駆動ケーブル31とで、駆動手段を構成している。
また、伸縮アーム9とカート11との連結部には、上下方向に延びる支持軸33を中心に回転する動力伝達回転体としてのケーブル側プーリ35を設けている。ケーブル側プーリ35には、車体前方側に位置するプーリ逆転用ケーブル37の一端を巻き付け、このプーリ逆転用ケーブル37の他端を車体前方の従動プーリ27付近のガイドレール7上に連結する。ケーブル側プーリ35には、さらに車体後方側に位置するプーリ正転用ケーブル39の一端を巻き付け、このプーリ正転用ケーブル39の他端を車体後方の駆動プーリ21付近のガイドレール7上に連結する。
したがって、ガイドレール7がスライドドア5とともに伸縮アーム9に対して車体前後方向に移動することで、プーリ逆転用ケーブル37とプーリ正転用ケーブル39とのいずれか一方がテンション側となってケーブル側プーリ35を回転させる。
なお、これらプーリ逆転用ケーブル37及びプーリ正転用ケーブル39は、ケーブル側プーリ35を回転させる際に滑らなければ、1本のケーブルにまとめてもよい。また、プーリ逆転用ケーブル37及びプーリ正転用ケーブル39のそれぞれの他端は、スライドドア5に連結してもよい。
上記したプーリ逆転用,正転用の各ケーブル37,39は、ドア側ケーブルを構成している。
上記したケーブル側プーリ35の下部には該ケーブル側プーリ35と同軸上で回転する連結アーム側第1動力伝達回転体としてのベルト側外プーリ41を設けている。一方、伸縮アーム9の車体内側の端部には、連結アーム側第2動力伝達回転体としてのベルト側内プーリ43を上下方向に延びる回転支持軸45を中心として回転可能に設けている。そして、これらベルト側外プーリ41とベルト側内プーリ43とを無端体としてのベルト47によって互いに連結している。
ベルト47には、図4,図5に示すように、その外表面に係合突起49を設け、この係合突起49が係合する係合部材51を、車体側アーム15の車幅方向外側端部上に設けている。係合部材51は、図4に示すようにベルト47よりも下方の伸縮アーム9に対応する位置にあり、ベルト47よりも下方に突出した部分の係合突起49に係合可能な係合凹部51aを備えている。
係合突起49が係合部材51の係合凹部51aに係合した状態で、ベルト47が図5中の矢印F方向に回転移動することで、係合突起49を支点として伸縮アーム9が車体側アーム15に対して車幅方向外側に移動することになる。
上記したケーブル側プーリ35と、ドア側ケーブルを構成するプーリ逆転用,正転用の各ケーブル37,39と、前記した駆動手段を構成するモータ25、駆動プーリ21、従動プーリ27、駆動ケーブル31と、ベルト側外プーリ41及びベルト側内プーリ43と、ベルト47などによって、連動機構を構成している。
また、係合部材51は、上下方向に延びる支持軸53を中心として車体側アーム15に対して回転可能であるとともに、図示しないスプリングによって図5中の矢印Bで示す時計回り方向に押し付けられ、この押し付け方向の端部51bが伸縮アーム9の側面に接触している。
また、上記伸縮アーム9の側面のベルト側内プーリ43近傍には、凹所9aを形成している。凹所9aは、後述する図7に示すように、伸縮アーム9が車幅方向外側に伸び切った状態、換言すれば、伸縮アーム9が車幅方向外側への移動限まで移動した状態で、係合部材51の端部51bが入り込み、伸縮アーム9の車幅方向内側への移動が規制される。
すなわち、上記した係合部材51と凹所9aとで、伸縮アーム9の車幅方向の移動を規制する規制手段を構成している。また、係合突起49と係合部材51とで、ケーブル側プーリ35の回転動力の伸縮アーム9の伸縮移動に対する動力伝達遮断を行う動力伝達遮断手段を構成している。
次に、第1の実施形態によるスライドドア開閉装置の動作について、図5〜図8を用いて説明する。図5は、スライドドア5が車体側部の開口3を閉じた全閉状態であり、この全閉状態でモータ25を正転駆動することで、駆動プーリ21が図5中で矢印C方向の反時計回り方向に回転する。駆動プーリ21の回転により、図6に示すように駆動ケーブル31が矢印D方向に移動するので、駆動ケーブル31に引っ張られてガイドレール7が伸縮アーム9に対して上記矢印D方向に移動し、スライドドア5も一体となって車体後方に向けて開移動する。
ガイドレール7が車体後方に向けて開移動する際には、プーリ正転用ケーブル39に引っ張られてケーブル側プーリ35が矢印E方向に回転し、これに伴いベルト47が図5,図6中で矢印F方向に移動する。ベルト47が移動すると、ベルト47に固定してある係合突起49が車体側アーム15の係合部材51に係合していることから、伸縮アーム9が車体1(車体側アーム15)に対し図6に示すように、矢印G方向、すなわち車幅方向外側に向けて移動することになる。
すなわち、スライドドア5が車体前後方向に移動する際に、この移動に連動して伸縮アーム9がスライドドア5とともに車幅方向に移動する。
伸縮アーム9が、図7のように車幅方向外側の移動限まで移動して伸び切った状態では、係合部材51が図示しないスプリングにより押されてその端部51bが伸縮アーム9の凹所9aに入り込む。その結果、伸縮アーム9はロックされた状態となって車幅方向内側への移動が規制される。このときスライドドア5は、全閉時に対し、伸縮アーム9の移動分だけ車幅方向外側に突出移動するとともに、車体後方に向けて全開時の1/4程度開いた状態まで移動する。
図7のように、係合部材51の端部51bが伸縮アーム9の凹所9aに入り込んだ状態では、ベルト47側の係合突起49と係合部材51の係合凹部51aとの係合が解除されるので、ベルト47の移動がフリーとなる。その結果、ベルト47が継続して同方向に移動しても、伸縮アーム9は、車幅方向外側へ移動せずにそのままの位置に留まるが、スライドドア5は図8に示す全開状態まで移動する。
図8の全開状態のスライドドア5を閉じる際には、上記と逆の動作となるが、このときには、モータ25の逆転駆動に伴うスライドドア5の閉方向の移動によってプーリ転用ケーブル37が引っ張られてケーブル側プーリ35が前記した矢印Eと反対方向に回転することになる。
これにより、図8の全開状態から前記図7の状態となるようベルト47が前記図5の矢印Fと反対方向に移動し、その後前記図6のように、係合部材51の端部51bが伸縮アーム9の凹所9aから外れるとともに、係合突起49と係合部材51とが係合する。
係合突起49と係合部材51とが係合した後は、伸縮アーム9が車幅方向内側に向けて移動するとともに、これに連動してスライドドア5は車体前方の閉方向に向けて継続して移動する。その後は前記図5のように、伸縮アーム9が車幅方向最も内側に位置した状態となってスライドドア5は全閉状態となる。
このように、本実施形態によれば、単一の駆動源として1つのモータ25によって、スライドドア5を車体前後方向に移動させるとともに、これに連動して伸縮アーム9をスライドドア5とともに車幅方向に移動させることができる。このため、自動化するに際しては単一の駆動源で済むので、装置全体の大型化や構造の複雑化を抑制できる。一方、手動とした場合には、スライドドア5の車体前後方向の移動と車幅方向の移動とが互いに連動機構によって連動しているので開閉操作が容易となる。
また、スライドドア5の車幅方向の移動と車体前後方向の移動は、いずれも直線運動でることから、ガイドレール7を湾曲させる必要がなく、ガイドレール7を湾曲させた場合に比較して省スペース化に寄与することができる。
また、本実施形態によれば、上記連動機構は、スライドドア5をガイドレール7とともに車体前後方向に移動させるべく駆動するモータ25を含む駆動手段と、この駆動手段の駆動によるスライドドア5の車体前後方向への移動に伴って、伸縮アーム9の車体外側の端部に設けたケーブル側プーリ35を回転させて伸縮アーム9を車幅方向に移動させるプーリ逆転用,正転用ケーブル37,39と、を備え、これら各ケーブル37,39は、車体前後方向に延在していてその前後両端部をスライドドア5に連結している。
このため、モータ25を駆動することによってプーリ逆転用,正転用ケーブル37,39を介して、伸縮アーム9をスライドドア5とともに車幅方向に、スライドドア5を車体前後方向に、それぞれ移動させることができる
また、本実施形態は、プーリ逆転用,正転用ケーブル37,39の移動に基づくケーブル側プーリ35の回転によって回転するベルト側外プーリ41を、ケーブル側プーリ35と同軸上に設けるとともに、伸縮アーム9の車幅方向内側端部にベルト側内プーリ43を設け、このベルト側内プーリ43とベルト側外プーリ41とにわたりベルト47を巻き付けて該ベルト47の移動により伸縮アーム9を車幅方向に移動させている。
このため、モータ25から伝達されるプーリ逆転用,正転用ケーブル37,39の駆動力を、互いに同軸上に設定してあるケーブル側プーリ35及びベルト側外プーリ41を介してベルト47に効率よく伝達して伸縮アーム9及びスライドドア5を確実に移動させることができる
また、本実施形態は、伸縮アーム9の伸縮量よりも、スライドドア5の車両前後方向のスライド量が多くなるよう設定し、伸縮アーム9が車幅方向外側へ伸び切った状態で、スライドドア5が車体前後方向のスライド位置の途中に位置するとともに、伸縮アーム9が車幅方向外側へ伸び切った状態で、ケーブル側プーリ35の回転動力の伸縮アーム9の伸縮移動に対する動力伝達遮断を行う動力伝達遮断手段を設けている。
このため、伸縮アーム9が必要最小限の伸縮ストロークでスライドドア5を車幅方向外側に移動させることができるとともに、伸縮アーム9が伸び切った状態では、動力伝達遮断手段による動力を遮断することで、車幅方向外側に移動したスライドドア5を車体前後方向に継続して移動させることができる。
また、伸縮アーム9の必要最小限の伸縮ストロークでスライドドア5を車幅方向外側に移動させるようにしているので、伸縮アーム9の長さを短く抑えることができ、スライドドア5の車幅方向外側への張り出し量を抑制することができる。
また、本実施形態は、伸び切った状態の伸縮アーム9の車幅方向内側への移動を規制する規制手段を設けている。このため、伸縮アーム9が伸び切った状態でスライドドア5をアーム縮み方向に押圧しても、スライドドア5の車幅方向内側への移動を規制することができる。
また、本実施形態は、上記動力伝達遮断手段は、ベルト47に設けた係合突起49と、車体1側に設けられて係合突起49が係合する係合凹部51aを備える係合部材51とを有し、この係合部材51は、伸縮アーム9が伸び切った状態で係合突起49との係合が外れると同時に、伸縮アーム9に設けた凹所9aに入り込んで該伸縮アーム9の車幅方向の移動を規制する前記規制手段として機能している。
このため、簡単な構造で、伸縮アーム9が移動する過程で係合突起49と係合部材51との間の係合解除が行えて、スライドドア5のみの車体前後方向の移動を許容できるとともに、伸縮アーム9の車幅方向の移動を容易に規制することができる。
また、本実施形態は、上記動力伝達遮断手段は、スライドドア5が全開状態から閉じる方向にスライド移動するときに、その移動途中で係合部材51が伸縮アーム9の凹所9aから外れて規制手段による規制が解除されるとともに、係合部材51の係合凹部51aに係合突起49が係合する。
このため、係合部材51が伸縮アーム9の凹所9aから外れる位置を、スライドドア5が全開状態から全閉状態となる前の規定量閉じた位置に設定することで、スライドドア5の車体1への干渉を抑えることができ、その後は伸縮アーム9が、スライドドア5の閉じ動作とともに縮み方向の動作が可能となる。
また、本実施形態は、上記駆動手段は、スライドドア5の車体前後方向両端部に設けられて回転可能な前後の駆動プーリ21及び従動プーリ27と、この各プーリ21,27の少なくとも一方を回転駆動するモータ25と、各プーリ21,27に巻き付けられて両端部を伸縮アーム9の車幅方向外側の端部に連結する駆動ケーブル31と、を備えている。
このため、1つのモータ25の駆動によって、各プーリ21,27及び駆動ケーブル31を介して伸縮アーム9及びスライドドア5を連続して動作させることができる。
また、本実施形態では、伸縮アーム9を、車体1の開口3における車体後方側の端部に配置するとともに、ガイドレール7をドア1側に設けている。このため、上記開口3におけるステップ19の上下方向高さを、伸縮アーム9が邪魔になることなく低くでき、乗員の乗降性向上に寄与することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、図9(b)に示すように、ベルト47を連結しているベルト側外プーリ41を上部支持軸55に取り付ける一方、ベルト側外プーリ41よりも下方の下部支持軸57に、駆動ケーブル31を連結しているケーブル側プーリ35を配置している。
上部支持軸55と下部支持軸57とは互いに同軸上に位置しており、これら各支持軸55,57相互間に、動力伝達遮断手段としてのクラッチ機構を構成する電磁クラッチ59を設けている。
また、下部支持軸57の下端に伸縮アーム9Aの車幅方向外側の端部を連結し、この伸縮アーム9Aは車体側アーム15A内に形成してあるガイド溝15Aaにガイドされて車幅方向に移動する。なお、このガイド溝15Aaは、伸縮アーム9Aを、上下両面及び車体前後方向両面の全部で四方の面をガイド面として車幅方向への移動をガイドする。
上記した伸縮アーム9Aの車幅方向内側の端部付近とベルト側内プーリ43とは、上下方向に延びる連結軸61によって互いに連結している。このため、この連結軸61が車幅方向に移動するためのガイド溝15Ab(図9(b)参照)を、ガイド溝15Aaの上部に連通するようにして車体側アーム15Aに形成している。
図9のように電磁クラッチ59が接続した状態では、スライドドア5の車体前後方向への移動に伴ってケーブル側プーリ35が回転し、これとともにベルト側外プーリ41が回転してベルト47が回転移動するので、第1の実施形態の伸縮アーム9と同様にして伸縮アーム9Aが車幅方向に移動する。
一方、図10のように電磁クラッチ59が遮断された状態(第1の実施形態の図7に相当)では、スライドドア5の移動によるケーブル側プーリ35の回転駆動力がベルト47側に伝達されない。これにより、ベルト47がフリーとなって回転移動することから、伸縮アーム9Aはこれ以上車幅方向外側へは移動せず、スライドドア5のみが車体前後方向に移動することになる。
電磁クラッチ59に対する接続遮断動作は、図9(a)に示すリミットスイッチ62によってなされる。リミットスイッチ62は、スイッチ本体63を伸縮アーム9Aのスライドドア5側の端部の車体後方側面にブラケット64を介して取り付ける一方、スイッチアーム65の先端にローラ67を回転可能に取り付けている。ローラ67は、ガイドレール7の車体内側の側面に形成したガイド凸部69に押し付けられた状態で、ガイドレール7の移動に伴い回転する。
図9(a)のように、ローラ67がガイドレール7に形成したガイド凸部69に接触している状態では、スイッチアーム65がスイッチ本体63の接点71に接触して図9(b)のように電磁クラッチ59が接続状態となる。一方、ガイドレール7が車体後方に移動すると、図10(a)に示すように、ローラ67がガイド凸部69から外れることで、スイッチアーム65がスイッチ本体63の接点71から離反して図10(b)のように電磁クラッチ59が遮断状態となる。
図9(b)に示すように、伸縮アーム9Aの車体前方側の側面には回転支持ピン73を介してアームロック用リンク75を回転可能に取り付けている。アームロック用リンク75は、車幅方向外側の端部に、上下方向に延びる連結リンク77を連結ピン79を介して回転可能に連結してあり、連結リンク77の上端は、下部支持軸57に固定してある連結板81に連結ピン83を介して回転可能に連結している。
上記したアームロック用リンク75は伸縮アーム9Aとともに車幅方向に移動するのでその移動領域として車体側アーム15Aには、前記したガイド溝15Aaがアームロック用リンク75に対応する位置にも連続して形成してある。
このアームロック用リンク75の車幅方向内側の端部75aは、図9(b)に示す電磁クラッチ59が接続した状態ではガイド溝15Aaの上面に近接した位置にある。電磁クラッチ59が図10(b)に示す遮断した状態では、伸縮アーム9Aが伸び切った状態であり、このとき連結板81が下降するに伴って、アームロック用リンク75が図9(b)の状態から時計回り方向に回転して図10(b)の状態となる。
アームロック用リンク75が図10(b)の状態になると、その端部75aがガイド溝15Aaより上部の車体側アーム15Aの車幅方向外側の端面に当接して、伸縮アーム15Aの車幅方向内側への移動が規制される。
すなわち、上記したアームロック用リンク75は、伸び切った状態の伸縮アーム9Aの車幅方向内側への移動を規制する規制手段を構成している。
なお、電磁クラッチ59が図9(b)の接続状態から図10(b)の遮断状態に移行する際には、ケーブル側プーリ35側のクラッチ板59aが、連結板81とともにベルト側外プーリ41側のクラッチ板59bに対し下方に移動して離反することになる。この移動に際しては、例えば下部支持軸57を、外軸と、この外軸内に軸方向に移動可能かつ回転方向は規制される内軸との二重構造とすればよい。
その他の構成は、第1の実施形態と同様である。なお、図9,図10では、駆動ケーブル31や中央ローラ13cを省略している。
上記した第2の実施形態においても、単一の駆動源として1つのモータ25によって、スライドドア5を車体前後方向に移動させるとともに、これに連動して伸縮アーム9Aをスライドドア5とともに車幅方向に移動させることができる。このため、自動化するに際しては単一の駆動源で済むので、装置全体の大型化や構造の複雑化を抑制できる。一方、手動とした場合には、スライドドア5の車体前後方向の移動と車幅方向の移動とが互いに連動機構によって連動しているので開閉操作が容易となる。
また、本実施形態では、動力伝達遮断手段は、ケーブル側プーリ35からベルト側外プーリ41への動力を伝達遮断する電磁クラッチ59で構成している。このため、伸縮アーム9Aが伸び切った状態で、電磁クラッチ59により動力を遮断することで、車幅方向外側に移動したスライドドア5を車体前後方向に連続して移動させることができる。
また、このとき、アームロック用リンク75によって伸縮アーム9Aの車幅方向内側への移動を規制しているので、伸縮アーム9が伸び切った状態でスライドドア5をアーム縮み方向に押圧しても、スライドドア5の車幅方向内側への移動を規制することができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、図11(b)に示すように、前記第2の実施形態で使用した電磁クラッチ59に代えて機械式クラッチ85を使用している。また、下部支持軸57の連結板81の上部にはクラッチ用ガイドローラ87を設け、このクラッチ用ガイドローラ87は、外周部に全周にわたりガイド溝87aを形成してある。
一方、ガイドレール7の上部には、車幅方向内側に向けて突出するクラッチ用ガイド89を設けており、このクラッチ用ガイド89はクラッチ用ガイドローラ87のガイド溝87aに入り込ませている。
上記したクラッチ用ガイド89は、全体として車体前後方向に延びる長尺の平板状に形成してあり、図11(a)に示すように上下方向上部に位置するクラッチ接続部89aと、上下方向下部に位置するクラッチ遮断部89bとを車体前後方向に沿って備えるとともに、これらクラッチ接続部89aとクラッチ遮断部89bとの間には傾斜部89cを形成している。この傾斜部89cは、図11のスライドドア5の全閉状態で、伸縮アーム9Aに対して車体前方側に位置している。
そして、図11の状態からスライドドア5が、車体後方に移動しつつ伸縮アーム9Aとともに車幅方向外側に移動し、図12(第1の実施形態の図7に相当)のように伸縮アーム9Aが伸び切ったときに、クラッチ接続部89aよりも車体前方側に位置するクラッチ遮断部89bが、クラッチ用ガイドローラ87のガイド溝87aに入り込む状態となる。
すなわち、図11の状態から、クラッチ用ガイド89を一体に備えるガイドレール7が、スライドドア5とともに車体後方に移動する過程で、傾斜部89cによりクラッチ用ガイドローラ87を徐々に押し下げることになる。そして、クラッチ遮断部89bがガイド溝87aに入り込んだ状態で、クラッチ用ガイドローラ87が最下端に達し、このとき機械式クラッチ85が遮断状態となる。
機械式クラッチ85が遮断された状態では、前記した第2の実施形態と同様に、アームロック用リンク75によって伸縮アーム9Aの車幅方向内側への移動が規制され、その後は、スライドドア5のみが車体後方へ移動して全開状態へ移行することになる。
なお、本実施形態においても、電磁クラッチ85が図11(b)の接続状態から図12(b)の遮断状態に移行する際には、ケーブル側プーリ35側のクラッチ板85aが、連結板81及びクラッチ用ガイドローラ87とともにベルト側外プーリ41側のクラッチ板85bに対し下方に移動して離反することになる。この移動に際しては、第2の実施形態と同様に、例えば下部支持軸57を、外軸と、この外軸内に軸方向に移動可能かつ回転方向は規制される内軸との二重構造とすればよい。
本実施形態では、第2の実施形態の電磁クラッチ59に代えて機械式クラッチ85を使用しているので、第2の実施形態に比較して製造コストを抑えることができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態は、図13に示すように、伸縮アーム9Bをボールねじのねじ軸で構成し、この伸縮アーム9Bの雄ねじ部9Baを、車体側アーム15Bに形成してある雌ねじ部15Baにねじ込んでいる。すなわち、車体側アーム15Bはナット部材に相当する。
伸縮アーム9Bは、動力伝達遮断手段としての機械式クラッチ91を備えるカップリング93を介して動力伝達回転体としてのケーブル側プーリ95に連結しており、このケーブル側プーリ95は、伸縮アーム9Bの軸心と同軸上に軸心を有するプーリ取付軸97(図14参照)に取り付けている。このプーリ取付軸97の端部に、機械式クラッチ91の一方のクラッチ板91aを固定し、他方のクラッチ板91bを伸縮アーム9Bの端部に固定している。
プーリ取付軸97のカップリング93と反対側の端部には、プーリ取付軸97とカート11とを互いに連結する連結具96を連結している。プーリ取付軸97は連結具96に対して回転可能である。
上記したケーブル側プーリ95には、第1の実施形態と同様に、プーリ逆転用ケーブル37及びプーリ正転用ケーブル39を巻き付けている。この場合、プーリ逆転用ケーブル37及びプーリ正転用ケーブル39は、ケーブル側プーリ95にそれぞれ1回転程度巻き付けてある。
なお、図13では駆動ケーブル31は省略している。
この状態でモータ25を駆動させることで、第1の実施形態と同様に駆動ケーブル31を介してガイドレール7がスライドドア5とともに車体前後方向に移動し、これとともに、プーリ逆転用ケーブル37またはプーリ正転用ケーブル39がケーブル側プーリ95を回転させる。ケーブル側プーリ95の回転により、カップリング93を介して接続されている伸縮アーム9Bが回転することで、ねじ軸である伸縮アーム9Bが車体側アーム15Bに対して車幅方向に移動することになる。
図14に示すように、機械式クラッチ91の一方のクラッチ板91aには、L字形状のクラッチガイドアーム101の下方に延びる一端を連結し、クラッチガイドアーム101の他端は、車幅方向外側に向けて水平に延び、ガイドローラ103を支持するローラ支持軸105に連結している。
これらガイドローラ103及びローラ支持軸105、クラッチガイドアーム101、機械式クラッチ91における一方のクラッチ板91aは、互いに一体となって、カップリング93のケースに対して車幅方向に移動可能である。また、これらクラッチガイドアーム101など含む一体物は、例えばカップリング93におけるクラッチ板91aを、図示しないスプリングによって車幅方向外側に向けて押し付けることで、同方向に常時押し付けられているものとする。
ガイドローラ103は、上下方向に軸心を有しており、このガイドローラ103に対向する位置のガイドレール7の側面には、ガイドローラ103が接触しつつ回転するクラッチアームガイド107を設けている。クラッチアームガイド107は、図13に示すようにガイドレール7の車幅方向内側の側面に突出して形成してあり、その車体前方側の端部にガイド傾斜面107aを形成している。
上記したクラッチアームガイド107は、図13に示すように、ガイドレール7の車体後方側の端部から車体前後方向中央部よりやや車体後方付近まで形成している。このクラッチアームガイド107にガイドローラ103が乗り上げた図13(a)の状態では、機械式クラッチ91が接続状態である。一方、図13(b)のようにガイドローラ103がクラッチアームガイド107から外れた位置では、機械式クラッチ91が遮断状態である。
したがって、図13(a)のスライドドア5の全閉状態から、第1の実施形態の図7に相当する図13(b)に移行するまでの間は、スライドドア5の車体後方への移動に伴って伸縮アーム9Bが車幅方向外側に向けて移動する。その後は、機械式クラッチ91の遮断によって伸縮アーム9Bの回転は停止して、スライドドア5のみ車体後方へ移動し、図13(c)のスライドドア5の全開状態となる。
図13(b)の機械式クラッチ91が遮断した状態では、ねじ軸で構成してある伸縮アーム9Bは、車体側アーム15Bに螺合した状態であるので、車幅方向内側への移動を規制することができる。これにより、伸縮アーム9Bが伸び切った状態でのスライドドア5の車幅方向内側のへの移動を規制することができる。
したがって、伸縮アーム9Bの雄ねじ部9Baと車体側アーム15Bの雌ねじ部15Baとで、伸び切った状態の伸縮アーム9Bの車幅方向内側への移動を規制する規制手段を構成している。
本実施形態においても、前記した第1の実施形態と同様に、単一の駆動源として1つのモータ25によって、スライドドア5を車体前後方向に移動させるとともに、これに連動して伸縮アーム9Bをスライドドア5とともに車幅方向に移動させることができる。このため、自動化するに際しては単一の駆動源で済むので、装置全体の大型化や構造の複雑化を抑制できる。一方、手動とした場合には、スライドドア5の車体前後方向の移動と車幅方向の移動とが互いに連動機構によって連動しているので開閉操作が容易となる。
[第5の実施形態]
第5の実施形態は、図15に示すように、伸縮アーム9Cを、前記図13に示した第4の実施形態と同様にボールねじによるねじ軸で構成し、その伸縮アーム9Cの雄ねじ部9Caを車体側アーム15Cの雌ねじ部15Caにねじ込んでいる。伸縮アーム9Cは、上記雌ねじ部15Caを備える円筒形状の外側部材9C1と、外側部材9C1内に回転可能に収容している回転体としての内側部材9C2とを備えている。
内側部材9C2内には、さらに駆動軸109を、車体側アーム15Cの車幅方向内側の端部から回転可能に挿入している。駆動軸109の車体側アーム15Cの外側端部には、該駆動軸109を回転駆動する連動機構における駆動部となるモータ111を連結している。また、駆動軸109と外側部材9C1との間には、外側部材9C1に対してモータ111の駆動力を伝達遮断する動力伝達遮断手段として電磁クラッチ113を設けている。
電磁クラッチ113は、クラッチハウジング11に設けた一方のクラッチ板113aが、外側部材9C1の端板を兼ねる他方のクラッチ板113bに対し、図15(b)のようにモータ111側に移動することで、遮断状態となる。この遮断状態では、モータ111の動力は、外側部材9C1には伝わらず、内側部材9C2にのみ伝達される。なお、クラッチハウジング11は、伸縮アーム9Cに固定されていて、一方のクラッチ板113aとともに駆動軸109に対して軸方向に移動可能である。
駆動軸109の内側部材9C2内の端部には、駆動軸109の直径方向両側に突出する平板状のスライダ部115を形成してあり、スライダ部115は、内側部材9C2内に形成してあるスライド溝9C2a内に挿入してある。スライド溝9C2aは、軸方向に沿ってそのほぼ全長にわたり形成してあり、このスライド溝9C2a内にてスライダ部115が軸方向(車幅方向)に移動する。
すなわち、駆動軸109の回転により、スライダ部115に係合している内側部材9C2も一体となって回転し、かつ伸縮アーム9C全体の車幅方向への移動の際に、駆動軸109のスライダ部115は、内側部材9C2(伸縮アーム9C)に対して軸方向に相対移動することになる。
また、内側部材9C2のガイドレール7側の端部には、駆動軸109と同軸上に位置する連結軸117を連結し、連結軸117に設けた連結ギア119をギア121に噛合させている。一方、ガイドレール7の車幅方向内側の側面にはラック123を設けてあり、このラック123にピニオン125を噛合させている。そして、このピニオン125と前記したギア121とを、ギアボックス127内に設けてある図示しないベベルギアなどのギア連動機構を介して連動連結している。
すなわち、駆動軸109の回転に伴う内側部材9C2の回転によって、連結ギア119、ギア121、ギアボックス127内の各ギア及びピニオン125を介してラック123に動力が伝達され、ガイドレール7がスライドドア5とともに車体前後方向に移動する。
上記した連結ギア119、ギア121、ギアボックス127内の各ギア、ピニオン125及びラック123により動力伝達機構を構成している。
動作としては、図15(a)のスライドドア5の全閉状態(電磁クラッチ113は接続状態)から、モータ111の駆動により伸縮アーム9C全体が回転しつつ車幅方向外側へ移動する。伸縮アーム9C全体が、図15(b)のように伸び切った状態で、電磁クラッチ113が遮断されるが、この際前記図9の第2の実施形態で使用したようなリミットスイッチによって電磁クラッチ113を作動させればよい。
伸縮アーム9C全体が伸び切って電磁クラッチ113が遮断された状態では、モータ111の駆動力は、伸縮アーム9Cの外側部材9C1には伝達されないので、伸縮アーム9Cは伸び切った状態のまま車幅方向の移動が停止する。その後、モータ111が継続して駆動して駆動軸109も回転が継続すると、この駆動力は内側部材9C2にのみ伝達されて内側部材9C2は回転を継続する。
そして、この回転力は、連結軸117を介して連結ギア119に伝達され、さらにギア121、ギアボックス127内の各ギア及びピニオン125を介してラック123に伝達される。その結果、ガイドレール7がスライドドア5とともに車体後方に向けて移動し、スライドドア5が開放する。
スライドドア5を閉じる際には、上記と逆の動作となり、スライドドア5が前記第1の実施形態の図7に相当する図15(b)の位置となった時点で、電磁クラッチ113が接続され、その後は、伸縮アーム9C全体が回転しつつ車幅方向内側に向けて移動する。もちろん、このときスライドドア5は継続して車体前方に移動して全閉状態に移行する。
本実施形態においても、電磁式クラッチ113が遮断した状態では、ねじ軸で構成している伸縮アーム9Cの外側部材9C1は、車体側アーム15Cに螺合した状態であるので、車幅方向内側への移動を規制することができる。これにより、伸縮アーム9Cが伸び切った状態でのスライドドア5の車幅方向内側のへの移動を規制することができる。
したがって、伸縮アーム9Cの雄ねじ部9Caと車体側アーム15Cの雌ねじ部15Caとで、伸び切った状態の伸縮アーム9Bの車幅方向内側への移動を規制する規制手段を構成している。
[第6の実施形態]
第6の実施形態は、図17に示すように、スライドドア5の開閉動作を、連動機構における駆動部となるリニアモータ135で行うようにしている。リニアモータ135は、第1の実施形態におけるガイドレール7に相当するシャフトモータ137と、シャフトモータ137が車体前後方向に移動可能に挿入される可動子139とを備えている。
シャフトモータ137の車体前後方向両端部は、前,後各ブラケット141,143を介してスライドドア5の内面に固定している。前ブラケット141には、第1の実施形態と同様のプーリ逆転用ケーブル37を連結し、後ブラケット143には、第1の実施形態と同様のプーリ正転用ケーブル39を連結している。これらプーリ逆転用ケーブル37及びプーリ正転用ケーブル39は、それぞれの端部を第1の実施形態と同様にケーブル側プーリ35に巻き付けている。
したがって、リニアモータ135の駆動により、シャフトモータ137がスライドドア5とともに車体前後方向に移動し、この際第1の実施形態と同様に、プーリ正転用ケーブル39またはプーリ逆転用ケーブル37により、ケーブル側プーリ35が正転または逆転して伸縮アーム9が車幅方向に移動する。
本実施形態では、スライドドア5を、第1の実施形態におけるガイドレール7に相当するシャフトモータ137とともに車体前後方向に移動させるべく駆動する駆動手段の駆動部として、リニアモータ135を使用している。このため、スライドドア5を車体前後方向に移動させるとともに、この移動に連動して伸縮アーム9をスライドドア5とともに車幅方向に伸縮移動させる連動機構として、簡素な構造とすることができる。
3 車体側部の開口
5 スライドドア
7 ガイドレール(ガイド部)
9,9A 伸縮アーム
9a 伸縮アームの凹所(動力伝達遮断手段、規制手段)
9B,9C 伸縮アーム(ねじ軸)
9C2 内側部材(回転体)
15B,15C 車体側アーム(ナット部材)
21 駆動プーリ(ドア側回転体、駆動手段、連動機構)
25 モータ(駆動部、駆動手段、連動機構)
27 従動プーリ(ドア側回転体、駆動手段、連動機構)
31,99 駆動ケーブル(駆動手段、連動機構)
35,95 ケーブル側プーリ(動力伝達回転体、連動機構)
37 プーリ逆転用ケーブル(ドア側ケーブル、連動機構)
39 プーリ正転用ケーブル(ドア側ケーブル、連動機構)
41 ベルト側外プーリ(伸縮アーム側第1動力伝達回転体、連動機構)
43 ベルト側内プーリ(伸縮アーム側第2動力伝達回転体、連動機構)
47 ベルト(無端体、連動機構)
49 係合突起(動力伝達遮断手段)
51 係合部材(動力伝達遮断手段、規制手段)
59、113 電磁クラッチ(クラッチ機構、動力伝達遮断手段)
75 アームロック用リンク(規制手段)
85 機械式クラッチ(クラッチ機構、動力伝達遮断手段)
111 モータ(駆動部、駆動手段、連動機構)
119 連結ギア(動力伝達機構)
121 ギア(動力伝達機構)
123 ラック(動力伝達機構)
125 ピニオン(動力伝達機構)
135 リニアモータ(駆動部、駆動手段、連動機構)
137 シャフトモータ(ガイド部)

Claims (12)

  1. 車体側部の開口を開閉するスライドドアを、前記開口を閉じた状態と該閉じた状態に対し車体外側に位置する開いた状態との間を移動可能に支持して車幅方向に延びる連結アームと、
    この連結アームの車体外側の端部に対し車体前後方向に移動可能に連結されて、前記スライドドアとともに車体前後方向に移動し、前記スライドドアに取り付けられるガイド部と、
    このガイド部とともに前記スライドドアを前記連結アームに対して車体前後方向に直線運動により移動させるとともに、この車体前後方向の直線運動による移動に連動して前記連結アームを前記スライドドア及び前記ガイド部とともに車幅方向に直線運動により移動させる連動機構と、
    を備えているスライドドア開閉装置であって、
    前記連結アームは、前記車体の開口における車体後方側の端部の下部のステップ上に配置された車体側ガイド部材に対して車幅方向に移動可能であることを特徴とするスライドドア開閉装置。
  2. 前記連動機構は、前記スライドドアを前記ガイド部とともに車体前後方向に移動させるべく駆動する駆動手段と、この駆動手段の駆動による前記スライドドアの車体前後方向への移動に伴って、前記連結アームの車体外側の端部に設けた動力伝達回転体を回転させて前記連結アームを車幅方向に移動させるドア側ケーブルと、を備え、このドア側ケーブルは、車体前後方向に延在していてその前後両端部を前記スライドドア側に連結していることを特徴とする請求項1に記載のスライドドア開閉装置。
  3. 前記ドア側ケーブルの移動に基づく前記動力伝達回転体の回転によって回転する連結アーム側第1動力伝達回転体を、前記動力伝達回転体と同軸上に設けるとともに、前記連結アームの車幅方向内側端部に連結アーム側第2動力伝達回転体を設け、この連結アーム側第2動力伝達回転体と前記連結アーム側第1動力伝達回転体とにわたり無端体を巻き付けて該無端体の移動により前記連結アームを車幅方向に移動させることを特徴とする請求項2に記載のスライドドア開閉装置。
  4. 前記連結アームの車幅方向の移動量よりも、前記スライドドアの車両前後方向の移動量が多くなるよう設定し、前記連結アームが車幅方向外側への移動限まで移動した状態で、前記スライドドアが車体前後方向のスライド位置の途中に位置するとともに、前記連結アームが車幅方向外側への移動限まで移動した状態で、前記動力伝達回転体の回転動力の前記連結アームの車幅方向の移動に対する動力遮断を行う動力伝達遮断手段を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載のスライドドア開閉装置。
  5. 車幅方向外側への移動限まで移動した状態の連結アームの車幅方向内側への移動を規制する規制手段を設けたことを特徴とする請求項4に記載のスライドドア開閉装置。
  6. 前記動力伝達遮断手段は、前記無端体に設けた係合突起と、車体側に設けられて前記係合突起が係合する係合凹部を備える係合部材とを有し、この係合部材は、前記連結アームが車幅方向外側への移動限まで移動した状態で前記係合突起との係合が外れると同時に、前記連結アームに設けた凹所に入り込んで該連結アームの車幅方向の移動を規制する前記規制手段として機能することを特徴とする請求項5に記載のスライドドア開閉装置。
  7. 前記動力伝達遮断手段は、前記スライドドアが閉じる方向にスライド移動するときに、その移動途中で前記係合部材が前記連結アームの凹所から外れて前記規制手段による規制が解除されるとともに、前記係合部材の係合凹部に前記係合突起が係合することを特徴とする請求項6に記載のスライドドア開閉装置。
  8. 前記駆動手段は、前記ガイド部の車体前後方向両端部に設けられて回転可能な前後の各ドア側回転体と、この各ドア側回転体の少なくとも一方を回転駆動する駆動部と、前記各ドア側回転体に巻き付けられて両端部を前記連結アームの車幅方向外側の端部に連結する駆動ケーブルと、を備えていることを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項に記載のスライドドア開閉装置。
  9. 前記動力伝達遮断手段は、前記動力伝達回転体から前記連結アーム側第1動力伝達回転体への動力を伝達遮断するクラッチ機構で構成したことを特徴とする請求項4または5に記載のスライドドア開閉装置。
  10. 前記連結アームを、前記ドア側ケーブルの移動に基づく前記動力伝達回転体の回転によって回転するボールねじのねじ軸で構成し、このねじ軸を車体側のナット部材に螺合させたことを特徴とする請求項2に記載のスライドドア開閉装置。
  11. 前記連結アームを、車体側のナット部材に螺合するボールねじの中空円筒状のねじ軸と、このねじ軸の中空部内にその軸芯を中心として回転可能な回転体とで構成し、前記連動機構の駆動部を前記回転体に連結して該回転体を回転駆動するとともに、前記駆動部を、該駆動部から前記ねじ軸への回転動力を伝達遮断する動力伝達遮断手段を介して前記ねじ軸に連結し、前記回転体と前記ガイド部との間に、該回転体の回転動力をガイド部に伝達して該ガイド部を前記スライドドアとともに車体前後方向に移動させる動力伝達機構を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスライドドア開閉装置。
  12. 前記連動機構は、駆動部としてリニアモータを備えていることを特徴とする請求項1ないし7,9,10のいずれか1項に記載のスライドドア開閉装置。
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