JP5702742B2 - 輻輳制御システムおよび輻輳制御方法 - Google Patents
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Description
輻輳崩壊を抑止するため、公衆交換電話網のセッション制御装置は、処理可能なトラヒックの制御総量が予め決められている。セッション制御装置は、当該制御総量を超えたトラヒックを規制するので、通信が成立しにくくなる。
図7(a),(b)は、比較例に於ける輻輳発生時の総量配分動作を示す図である。
図7(a)は、発信呼数情報の収集動作を示す図である。
また、図7(a)のセッション制御装置30−1には放射状アイコンが重畳表示され、ここで輻輳が発生していることを示している。
輻輳制御システム20の制御総量決定部21は、当該通信網の発信呼の制御総量Ct=1000callを、各セッション制御装置30の当該周期の発呼量に応じて、当該セッション制御装置30の次周期の制御量Mxに配分する。セッション制御装置30は、制御量Mxを超えた発信呼を規制する。以下、発信呼の規制のことを、発呼規制と記載している場合がある。
総量配分方法の処理を開始すると、ステップS10に於いて、輻輳制御システム20は、当該周期に於ける各セッション制御装置30の発信呼数Cxの情報を収集する。
ステップS20〜S27に於いて、輻輳制御システム20は、各セッション制御装置30について処理を繰り返す。
Mx=Ct×Cx/(ΣCx)・・・(式1)
図8に示す処理により、輻輳制御システム20は、制御総量Ctを、各セッション制御装置30に配分することができる。
図9(a)は、広域停電が発生した周期を示している。
セッション制御装置30−1には、放射状アイコンが重畳表示され、ここで輻輳が発生していることを示している。セッション制御装置30−1に接続されているユーザ端末40は、その多くが広域停電によって動作を停止している。
上部に示されたcall数は、当該周期に於けるユーザ端末40の発信呼数Cxである。斜線で区切られた下部のcall数は、当該周期に於けるユーザ端末40の制御量Mxである。
セッション制御装置30−2に係る発信呼数C2は250callであり、制御量M2は250callである。
セッション制御装置30−3に係る発信呼数C3は500callであり、制御量M3は500callである。
セッション制御装置30−4に係る発信呼数C4は150callであり、制御量M4は150callである。
制御総量決定部21は、当該通信網の発信呼の制御総量Ct=1000callを、次周期に於けるセッション制御装置30の制御量Mxに配分する。なお、以下では、1の桁で四捨五入して算出している。
セッション制御装置30−1に係る次周期に配分された制御量M1は、10callである。
セッション制御装置30−2に係る次周期に配分された制御量M2は、280callである。
セッション制御装置30−3に係る次周期に配分された制御量M3は、540callである。
セッション制御装置30−4に係る次周期に配分された制御量M4は、170callである。
図10(c)は、広域停電が復旧して発信数が増加した当該周期を示している。
セッション制御装置30−1に係る発信呼数C1は10callであり、制御量M1は100callである。
セッション制御装置30−2に係る発信呼数C2は250callであり、制御量M2は250callである。
セッション制御装置30−3に係る発信呼数C3は500callであり、制御量M3は500callである。
セッション制御装置30−4に係る発信呼数C4は150callであり、制御量M4は150callである。
セッション制御装置30−1に係る発信呼数C1は100callであり、制御量M1は100callである。
セッション制御装置30−2に係る発信呼数C2は250callであり、制御量M2は250callである。
セッション制御装置30−3に係る発信呼数C3は500callであり、制御量M3は500callである。
セッション制御装置30−4に係る発信呼数C4は150callであり、制御量M4は150callである。
そこで、本発明は、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる輻輳制御システムを提供することを課題とする。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に於ける輻輳制御システムを示す概略の構成図である。
輻輳制御システム20は、このネットワーク全体の輻輳を抑止するように制御するものである。
ユーザ端末40は、例えばIP電話や固定電話などであり、当該ユーザ端末40から他端末への発信呼と、他端末から当該ユーザ端末40への着信呼によって、通信を行うものである。
セッション制御装置30は、いわゆるソフトスイッチであり、収容しているユーザ端末40から発信される新たな接続要求を、目的の着信先まで接続する制御を行うものである。
輻輳制御システム20は、セッション制御装置30の発呼を規制する制御を行い、当該ネットワークの輻輳を抑止するものである。
輻輳制御システム20には、輻輳セッション制御装置30−mと、発呼規制セッション制御装置30−1〜30−nとが接続されている。なお、図2では、輻輳制御システム20と、ソフトスイッチであるセッション制御装置30とに限定して表示している。
輻輳セッション制御装置30−mは、例えば、罹災地域に位置する外部端末を収容しており、かつ、輻輳が発生している。
輻輳セッション制御装置30−mと、発信規制セッション制御装置30−1〜30−nとは、同一の構成を有している。図2に於いて、輻輳セッション制御装置30−mは、主に輻輳の監視と発呼規制要求とに係る部位が示されている。発信規制セッション制御装置30−1〜30−nは、発呼規制に係る部位が示されている。
輻輳制御システム20は、制御総量決定部21と、DB(Database)部25と、制御指示部26と、発信呼数情報収集・集計部27とを備えている。
演算部22は、制御総量Ctの配分に関する各種演算を行うものである。
セッション制御装置30は、発呼規制部31と、接続要求処理部32と、発信呼数情報収集・集計部33と、発呼規制要求部34と、リソース監視部35とを備えている。更に、リソース監視部35は、CPU(Central Processing Unit)使用率測定部36を備えている。ここで、セッション制御装置30とは、発呼規制セッション制御装置30−1〜30−n、および、輻輳セッション制御装置30−mの両方である。
発呼規制部31は、輻輳制御システム20の制御指示部26が送信した指示内容を受信して、当該指示内容に基づく制御量Mxで、次周期の発信呼を規制する。発呼規制部31は、輻輳地域以外への発信呼は規制しない。
なお、輻輳セッション制御装置30−mも、発呼規制部31(不図示)と、接続要求処理部32と、発信呼数情報収集・集計部33(不図示)とを備えている。
発呼規制要求部34は、当該セッション制御装置30が輻輳を検知したとき、輻輳制御システム20に対して、当該通信網の発呼規制を要求する部位である。
リソース監視部35は、当該セッション制御装置30のリソース(メモリ、ストレージ容量、CPU、通信帯域など)を監視する部位であり、当該リソースを監視することによって輻輳を検知するものである。リソース監視部35は、CPU使用率測定部36を備えている。
CPU使用率測定部36は、当該セッション制御装置30が備えているCPUの使用率を測定する部位であり、CPU使用率が所定値を超えたことを検知することにより、輻輳を検知するものである。
図3(a)は、地域と総量配分方法との関係を示す図である。
「番号区画」項目は、当該レコードに係る地域の名称を格納する項目である。
「市外局番」項目は、当該レコードに係る市外局番を格納する項目である。
「レベル」項目は、重度罹災時に於いて、当該レコードに係る地域の制御量Mxを算出する方法に応じた数値を定めた項目である。
「倍数」項目は、重度罹災時に於いて、当該レコードに係る地域の制御量Mxを算出するための重み付け倍数を定めた項目である。
「制御量」項目は、重度罹災時に於いて、当該レコードに係る地域の制御量Mxを定めた項目である。
重度罹災地域と指定された地域の電話番号帯を収容するセッション制御装置30に対する制御総量Ctの総量配分方法は、以下のレベル1〜4のいずれかによって行われる。
図1〜図3を適宜参照しつつ、第1の実施形態のセッション制御装置30の動作を説明する。
処理(1):輻輳制御システム20は、災害発生により、複数の電話番号帯を指定したトラヒック制御を開始する。
処理(2):輻輳制御システム20は、トラヒック制御を継続し、発呼規制を行うセッション制御装置30−1〜30−nから、指定した局番情報に係る発信呼数Cxの情報を収集する。
処理(3):輻輳制御システム20は、重度罹災地域に係る電話番号帯を取得する。
処理(4):輻輳制御システム20は、重度罹災地域を考慮した総量配分方法(図4)によるトラヒック制御を行う。
処理(5):輻輳制御システム20は、当該トラヒック制御の結果に基づき、輻輳が鎮静化されるまで、繰り返し処理(4)に戻る。
本実施形態では、処理(3)に於いて、輻輳制御システム20の管理者が、当該輻輳制御システム20に重度罹災地域の情報を設定する。重度罹災地域の情報は、例えば、重度の罹災を受けた地域に係る番号区画(電話番号帯)によって設定される。
輻輳制御システム20は、この重度罹災地域の情報と、地域と総量配分方法との関係を示すデータベース(図3)とに基づいて、重度罹災地域を考慮した総量配分方法によるトラヒック制御を行う。
総量配分方法の処理を開始すると、ステップS10に於いて、輻輳制御システム20は、当該周期に於ける各セッション制御装置30の発信呼数Cxの情報を収集する。
ステップS20〜S27に於いて、輻輳制御システム20は、各セッション制御装置30について処理を繰り返す。
ステップS26に於いて、輻輳制御システム20の発信呼数情報収集・集計部27は、次周期の予測発信呼数Cyを決定(算出)する。本実施形態のレベル4に於いて、次周期の予測発信呼数Cyは、当該周期の発信呼数Cxがそのまま適用される。
ステップS31に於いて、輻輳制御システム20の総量配分決定部23は、減算した制御量Cdを、重度罹災地域外の各セッション制御装置30の制御量Mxに配分する。
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(F)のような効果がある。
図5は、第2の実施形態に於ける輻輳制御システムなどの各部構成を示す図である。
第2の実施形態に於ける輻輳制御システム20Aは、第1の実施形態の輻輳制御システム20(図2)と同様の構成に加えて更に、端末減少率算出部28と、重度罹災判断部29とを備えている。
重度罹災判断部29(重度罹災判断手段)は、各セッション制御装置30Aが重度罹災装置であるか否かを判断するものである。重度罹災判断部29は、セッション制御装置30に係る接続端末数Nxの減少率が所定閾値以上ならば、セッション制御装置30に係る地域で重度罹災が発生していると判断する。すなわち、重度罹災判断部29は、当該セッション制御装置30を重度罹災装置と判断する。
端末数情報集計部37(端末数情報集計手段)は、当該セッション制御装置30Aに接続されているユーザ端末40の数を集計して、輻輳制御システム20Aに送信するものである。
図6は、第2の実施形態に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。
総量配分方法の処理を開始したのち、ステップS10の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS10の処理と同様である。
ステップS11に於いて、輻輳制御システム20Aは、各セッション制御装置30Aから、検出可能な接続端末数Nxの情報を収集する。
ステップS28に於いて、輻輳制御システム20Aは、検出可能な接続端末数Nxの履歴から、接続端末の減少率を算出する。接続端末の減少率は、例えば、1日前に於ける接続端末数Nyから現在の接続端末数Nxを減算し、この減算値を接続端末数Nyで除算して求めることができる。
ステップS22〜S27の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS22〜S27の処理と同様である。
ステップS30〜S32の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS30〜S32の処理と同様である。
以上説明した第2の実施形態では、次の(G)のような効果がある。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
21 制御総量決定部
22 演算部
23 総量配分決定部(総量配分手段)
24 制御指示情報決定部(指示手段)
25 DB部(記憶手段)
26 制御指示部(指示手段)
27 発信呼数情報収集・集計部(発信呼数収集手段)
28 端末減少率算出部(端末減少率算出手段)
29 重度罹災判断部(重度罹災判断手段)
30,30A セッション制御装置
31 発呼規制部
32 接続要求処理部
33 発信呼数情報収集・集計部
34 発呼規制要求部
35 リソース監視部
36 CPU使用率測定部
37 端末数情報集計部(端末数情報集計手段)
40 ユーザ端末
Claims (8)
- 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対する制御量に、予め定められた前記所定地域に関する係数を乗算して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする輻輳制御システム。 - 前記総量配分手段は、
当該通信網全体の発信呼の完了率を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に接続された前記外部端末の発信呼の完了率で除算した完了割合を算出し、
前記制御総量を当該セッション制御装置に対して配分したのち、配分された当該制御量に当該完了割合を乗算する、
ことを特徴とする請求項1に記載の輻輳制御システム。 - 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して予め定められた制御量を優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする輻輳制御システム。 - 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して、当該周期に於ける当該セッション制御装置の発信呼数を次周期の制御量として優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で次周期の発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする輻輳制御システム。 - 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
現在の周期である当該周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に係る次周期の予測発信呼数を算出し、当該予測発信呼数を考慮して、当該通信網の発信呼の制御総量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に、発信呼を規制しないよう指示し、他のセッション制御装置には、配分した制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
を備えることを特徴とする輻輳制御システム。 - 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の輻輳制御システムは更に、
各前記セッション制御装置が判別可能な外部端末数を取得し、当該外部端末数の減少率をそれぞれ算出する端末減少率算出手段と、
当該セッション制御装置に係る前記外部端末数の減少率が所定閾値以上ならば、当該セッション制御装置に係る前記所定地域で重度罹災が発生していると判断する重度罹災判断手段と、
を備えることを特徴とする輻輳制御システム。 - 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集ステップと、
当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対する制御量に、予め定められた前記所定地域に関する係数を乗算して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分ステップと、
各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示ステップと、
を実行することを特徴とする輻輳制御方法。 - 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集ステップと、
当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して予め定められた制御量を優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分ステップと、
各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示ステップと、
を実行することを特徴とする輻輳制御方法。
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