JP5702742B2 - 輻輳制御システムおよび輻輳制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークを介して通信サービスを行うためのC−planeの輻輳対策としてリアルタイムにトラヒックを制御する輻輳制御システムおよび輻輳制御方法に関する。
近年、公衆交換電話網に於いて、地震などを原因とする災害型輻輳の発生が問題となっている。災害によって重度の罹災を受けた地域では、当該地域に位置する者が、自らの安否を知らせるために発呼する。更に、重度の罹災を受けた地域に位置する者に対して、家族や知人が安否確認のために発呼する。これらの発呼は、当該地域への多数のトラヒックの発生となり、災害型輻輳が発生する。
輻輳崩壊を抑止するため、公衆交換電話網のセッション制御装置は、処理可能なトラヒックの制御総量が予め決められている。セッション制御装置は、当該制御総量を超えたトラヒックを規制するので、通信が成立しにくくなる。
特許文献1(特許2749659号公報)には、公衆交換電話網であるPSTN(Public Switched Telephone Networks)に於いて、着信集中などにより、疎通が困難となった交換機、または、疎通が困難となった地域を対地とする発信呼の制御方法が記載されている。この制御方法では、当該対地へ疎通させる総呼数(呼数総量)を発信側の各交換機に配分した上で、各交換機で当該配分値を超える発信呼数分を規制し、トラヒック総量配分を最適化している。特許文献1には更に、配分値は、(接続可能呼数)×(発信エリア内の発信呼数)/(呼数総量)によって算出することが記載されている。
特許文献2(特許3715604号公報)には、IP(Internet Protocol)網を介して電話通信を行うIP電話システムに於いて、C−planeのソフトスイッチの機能停止の可能性を生じる輻輳の検出方法が記載されている。特許文献2の検出方法は、呼数を監視し、監視した呼数が所定呼数より多ければ輻輳であると判定するものである。特許文献2には、単位時間あたりの呼の接続許容数である呼数密度に基づいて呼の接続数を制御する方法も記載されており、更に、SIP(Session Initiation Protocol)に於けるINVITE信号の呼数密度を制御する方法も記載されている。
(比較例の構成と動作)
図7(a),(b)は、比較例に於ける輻輳発生時の総量配分動作を示す図である。
図7(a)は、発信呼数情報の収集動作を示す図である。
輻輳制御システム20は、制御総量決定部21を備え、ネットワーク(C−plane)を介してセッション制御装置30−1〜30−6に接続されている。当該ネットワークに於ける制御総量Ctは、単位時間あたり1000callと定められている。セッション制御装置30−1,30−2は、セッション制御装置30−5に接続されている。セッション制御装置30−3〜30−5は、セッション制御装置30−6に接続されている。セッション制御装置30−6は更に、他網100に接続されている。セッション制御装置30−1〜30−4は、それぞれ複数のユーザ端末40に接続され、これらのユーザ端末40からの発信呼数Cxがcall数で示されている。以下、セッション制御装置30−1〜30−6を特に区別しないときには、単にセッション制御装置30と記載する。以下、セッション制御装置30−xの発信呼数を、発信呼数Cxで表している場合がある。
各セッション制御装置30の上部には、接続されているユーザ端末40の現在の周期(当該周期)に於ける発信呼数Cxが記載されている。ここで、セッション制御装置30−1の発信呼数C1は、200callである。セッション制御装置30−2の発信呼数C2は、500callである。セッション制御装置30−3の発信呼数C3は、1000callである。セッション制御装置30−4の発信呼数C4は、300callである。これらの発信呼数Cxの情報は、ネットワークを介して輻輳制御システム20が収集することができる。各セッション制御装置30の内部には、当該セッション制御装置30の番号を示す「#1」〜「#6」が示されている。
また、図7(a)のセッション制御装置30−1には放射状アイコンが重畳表示され、ここで輻輳が発生していることを示している。
図7(b)は、図7(a)の次の周期に対する総量配分の動作を示す図である。
輻輳制御システム20の制御総量決定部21は、当該通信網の発信呼の制御総量Ct=1000callを、各セッション制御装置30の当該周期の発呼量に応じて、当該セッション制御装置30の次周期の制御量Mxに配分する。セッション制御装置30は、制御量Mxを超えた発信呼を規制する。以下、発信呼の規制のことを、発呼規制と記載している場合がある。
各セッション制御装置30の上部には、円形内に横線が引かれたアイコンが示され、制御量Mxによって発呼規制していることを示している。更に、各セッション制御装置30の上部には、接続されているユーザ端末40の次周期に於ける制御量Mxが数字で示されている。以下、セッション制御装置30−nの発呼規制を、制御量Mn(nは自然数)で表している場合がある。
セッション制御装置30−1の次周期の制御量M1は、100callである。セッション制御装置30−2の次周期の制御量M2は、250callである。セッション制御装置30−3の次周期の制御量M3は、500callである。セッション制御装置30−4の次周期の制御量M4は、150callである。図7(b)のセッション制御装置30−1は、放射状アイコンが重畳表示され、ここで輻輳が発生していることを示している。
図8は、比較例に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。
総量配分方法の処理を開始すると、ステップS10に於いて、輻輳制御システム20は、当該周期に於ける各セッション制御装置30の発信呼数Cxの情報を収集する。
ステップS20〜S27に於いて、輻輳制御システム20は、各セッション制御装置30について処理を繰り返す。
ステップS21Aに於いて、制御総量決定部21は、当該通信網の発信呼の制御総量Ctを、当該セッション制御装置30の次周期の制御量Mxに配分する。配分される制御量Mxは、後記する式1のように、当該周期の発信呼数Cxに比例し、かつ、制御量Mxの総和が制御総量Ctとなるように計算される。
Mx=Ct×Cx/(ΣCx)・・・(式1)
ステップS22Aに於いて、輻輳制御システム20は、当該セッション制御装置30に対し、配分した制御量Mxを含む制御指示情報を決定して、当該指示を送信する。
ステップS27に於いて、輻輳制御システム20は、全てのセッション制御装置30について処理を繰り返したか否かを判断する。輻輳制御システム20は、当該条件が成立しなかったならば、ステップS20の処理に戻り、当該条件が成立したならば、ステップS10の処理に戻る。
図8に示す処理により、輻輳制御システム20は、制御総量Ctを、各セッション制御装置30に配分することができる。
比較例に於ける総量配分方法では、広域停電などのネットワーク外を要因とする障害が発生した周期に於いて、セッション制御装置30は、配分されたネットワークリソースである制御量Mxを、有効に活用できない場合がある。
図9(a),(b)は、比較例に於ける広域停電時の総量配分動作(その1)を示す図である。
図9(a)は、広域停電が発生した周期を示している。
セッション制御装置30−1には、放射状アイコンが重畳表示され、ここで輻輳が発生していることを示している。セッション制御装置30−1に接続されているユーザ端末40は、その多くが広域停電によって動作を停止している。
各セッション制御装置30の上部には、円形内に横線が引かれたアイコンにより、制御量Mxが数値で表示されていることを示している。各セッション制御装置30の上部には、2つのcall数が斜線で区切られて示されている。
上部に示されたcall数は、当該周期に於けるユーザ端末40の発信呼数Cxである。斜線で区切られた下部のcall数は、当該周期に於けるユーザ端末40の制御量Mxである。
セッション制御装置30−1に係る発信呼数C1は10callであり、制御量M1は100callである。
セッション制御装置30−2に係る発信呼数C2は250callであり、制御量M2は250callである。
セッション制御装置30−3に係る発信呼数C3は500callであり、制御量M3は500callである。
セッション制御装置30−4に係る発信呼数C4は150callであり、制御量M4は150callである。
当該周期に於いて、セッション制御装置30−1が収容しているユーザ端末40の大部分は、広域停電によって障害が発生している。このように、セッション制御装置30は、総量配分された制御量M1を有効に活用できない場合がある。
図9(b)は、図9(a)の次周期であり、かつ、停電地域(重度罹災地域)への総量配分動作を示している。
制御総量決定部21は、当該通信網の発信呼の制御総量Ct=1000callを、次周期に於けるセッション制御装置30の制御量Mxに配分する。なお、以下では、1の桁で四捨五入して算出している。
セッション制御装置30−1に係る次周期に配分された制御量M1は、10callである。
セッション制御装置30−2に係る次周期に配分された制御量M2は、280callである。
セッション制御装置30−3に係る次周期に配分された制御量M3は、540callである。
セッション制御装置30−4に係る次周期に配分された制御量M4は、170callである。
このように、障害継続による発信数の低下から、配分される制御量Mxが非常に小さくなった結果、重度罹災地域からの発信は、更に疎通しづらくなる虞がある。重度罹災地域からの発信呼は、重要度が高いため、他の地域の発信呼の完了率と同等以上とすることが求められている。
図10(c),(d)は、比較例に於ける広域停電時の総量配分動作(その2)を示す図である。
図10(c)は、広域停電が復旧して発信数が増加した当該周期を示している。
セッション制御装置30−1に係る発信呼数C1は10callであり、制御量M1は100callである。
セッション制御装置30−2に係る発信呼数C2は250callであり、制御量M2は250callである。
セッション制御装置30−3に係る発信呼数C3は500callであり、制御量M3は500callである。
セッション制御装置30−4に係る発信呼数C4は150callであり、制御量M4は150callである。
このように、広域停電などのネットワーク外を要因とする障害が発生した周期に於いて、セッション制御装置30は、配分されたネットワークリソースである制御量Mxを、有効に活用できない場合がある。
図10(d)は、図10(c)の後の周期であり、かつ、平常状態の周期を示している。
セッション制御装置30−1に係る発信呼数C1は100callであり、制御量M1は100callである。
セッション制御装置30−2に係る発信呼数C2は250callであり、制御量M2は250callである。
セッション制御装置30−3に係る発信呼数C3は500callであり、制御量M3は500callである。
セッション制御装置30−4に係る発信呼数C4は150callであり、制御量M4は150callである。
このように、平常状態の周期に於いて、セッション制御装置30の発信呼数Cxと制御量Mxとは均衡している。
特許2749659号公報 特許3715604号公報
特許文献1,2の方法では、輻輳制御時の総量配分に於いて、ネットワーク網内にある交換機やソフトスイッチ(=セッション制御装置)に関する情報しか扱っていない。しかし、通信が完了したか否かは、End−To−Endで判定することが必要である。すなわち、特許文献1,2の方法では、ソフトスイッチから末端の端末までの区間に於ける不具合が考慮されていないという問題がある。したがって、当該ネットワーク区間に於いて呼処理リソースが最大活用できたとしても、当該発信呼の完了呼数との相関関係に、ズレが生じる場合がある。
このようなズレが生じるケースは、特に大規模災害時(例えば、震災など)に於いて顕著に発生すると想定される。代表的なケースのうちのひとつは、ローカル給電で動作しているIP電話端末が、広域停電によって、一斉に利用不可になることである。
大規模災害時に於いて一般的に求められる要求は、重度罹災地域からの発信呼の完了率が高く保たれることである。しかし、特許文献1,2の方法では、総量配分された制御量に対して完了呼数が低くなり、重度罹災地域から外部への発呼は、外部から重度罹災地域への着呼に比べて完了率が低くなる虞がある。
そこで、本発明は、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる輻輳制御システムを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の輻輳制御システムは、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明では、所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対する制御量に、予め定められた前記所定地域に関する係数を乗算して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、を備えることを特徴とする輻輳制御システムとした。
請求項に記載の発明では、所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集ステップと、当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対する制御量に、予め定められた前記所定地域に関する係数を乗算して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分ステップと、各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示ステップと、を実行することを特徴とする輻輳制御方法とした。
このようにすることで、予め定められた前記所定地域に関する係数に応じて制御量を増やすことができるので、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる。
請求項8に記載の発明では、所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集ステップと、当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して予め定められた制御量を優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分ステップと、各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示ステップと、を実行することを特徴とする輻輳制御方法とした。
このようにすることで、予め定められた前記所定地域に関する係数に応じて制御量を増やすことができるので、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる。更にセッション制御装置に係る地域に、予め定められた制御量が配分できるので、地域の重要度に応じた輻輳制御をすることができる。
請求項に記載の発明では、前記総量配分手段は、当該通信網全体の発信呼の完了率を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に接続された前記外部端末の発信呼の完了率で除算した完了割合を算出し、前記制御総量を当該セッション制御装置に対して配分したのち、配分された当該制御量に当該完了割合を乗算する、ことを特徴とする請求項1に記載の輻輳制御システムとした。
このようにすることで、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置の完了率が低いほど、高い完了割合が算出される。これにより、完了率が低いほど、多くの制御量が配分されるようにすることができる。
請求項に記載の発明では、所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して予め定められた制御量を優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、を備えることを特徴とする輻輳制御システムとした。
このようにすることで、セッション制御装置に係る地域に、予め定められた制御量が配分できるので、地域の重要度に応じた輻輳制御をすることができ、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる。
請求項に記載の発明では、所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して、当該周期に於ける当該セッション制御装置の発信呼数を次周期の制御量として優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で次周期の発信呼を規制するよう指示する指示手段と、を備えることを特徴とする輻輳制御システムとした。
このようにすることで、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる。更に当該周期に於ける発信呼数を、次回の制御量として配分するので、発信呼数が変動しても、その発信呼数を、次周期に於ける制御量として配分することができる。
請求項に記載の発明では、所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、現在の周期である当該周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に係る次周期の予測発信呼数を算出し、当該予測発信呼数を考慮して、当該通信網の発信呼の制御総量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に、発信呼を規制しないよう指示し、他のセッション制御装置には、配分した制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、を備えることを特徴とする輻輳制御システムとした。
このようにすることで、輻輳制御システムは、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に、発信呼を制御しないので、発信呼の完了率を高めることができる。更に、輻輳制御システムは、当該セッション制御装置の次周期の予測発信呼数に基づいて、他のセッション制御装置の発信呼を制御するので、当該通信網の発信呼の制御総量を一定とし、通信網の輻輳崩壊を防ぐことができる。
請求項に記載の発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の輻輳制御システムは更に、各前記セッション制御装置が判別可能な外部端末数を取得し、当該外部端末数の減少率をそれぞれ算出する端末減少率算出手段と、当該セッション制御装置に係る前記外部端末数の減少率が所定閾値以上ならば、当該セッション制御装置に係る前記所定地域で重度罹災が発生していると判断する重度罹災判断手段と、を備えることを特徴とする輻輳制御システムとした。
このようにすることで、輻輳制御システムは、当該セッション制御装置に係る前記所定地域で重度罹災が発生していることを、自ら判断することができる。
本発明によれば、重度罹災地域からの発信呼の完了率を高くすることができる輻輳制御システムを提供することが可能となる。
第1の実施形態に於ける輻輳制御システムを示す概略の構成図である。 第1の実施形態に於ける輻輳制御システムの各部構成を示す図である。 第1の実施形態に於ける地域と総量配分方法を示す図である。 第1の実施形態に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。 第2の実施形態に於ける輻輳制御システムの各部構成を示す図である。 第2の実施形態に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。 比較例に於ける輻輳発生時の総量配分動作を示す図である。 比較例に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。 比較例に於ける広域停電時の総量配分動作(その1)を示す図である。 比較例に於ける広域停電時の総量配分動作(その2)を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に於ける輻輳制御システムを示す概略の構成図である。
輻輳制御システム20は、制御総量決定部21を備え、ネットワークのC−plane(制御プレーン)を介してセッション制御装置30−1〜30−6に接続されている。当該ネットワーク(通信網)に於ける制御総量Ctは、単位時間(周期)あたり1000callと定められている。セッション制御装置30−1,30−2は、セッション制御装置30−5に接続されている。セッション制御装置30−3〜30−5は、セッション制御装置30−6に接続されている。セッション制御装置30−6は更に、他網100に接続されている。セッション制御装置30−1〜30−4は、それぞれ複数のユーザ端末40に接続されている。なお、セッション制御装置30−1〜30−6は、それぞれを識別するため、図1では、「#1〜#6」で示されている。
輻輳制御システム20は、このネットワーク全体の輻輳を抑止するように制御するものである。
ユーザ端末40は、例えばIP電話や固定電話などであり、当該ユーザ端末40から他端末への発信呼と、他端末から当該ユーザ端末40への着信呼によって、通信を行うものである。
セッション制御装置30は、いわゆるソフトスイッチであり、収容しているユーザ端末40から発信される新たな接続要求を、目的の着信先まで接続する制御を行うものである。
輻輳制御システム20は、セッション制御装置30の発呼を規制する制御を行い、当該ネットワークの輻輳を抑止するものである。
図2は、第1の実施形態に於ける輻輳制御システムなどの各部構成を示す図である。
輻輳制御システム20には、輻輳セッション制御装置30−mと、発呼規制セッション制御装置30−1〜30−nとが接続されている。なお、図2では、輻輳制御システム20と、ソフトスイッチであるセッション制御装置30とに限定して表示している。
輻輳セッション制御装置30−mは、例えば、罹災地域に位置する外部端末を収容しており、かつ、輻輳が発生している。
発信規制セッション制御装置30−1〜30−nは、配分された制御量Mxに応じた発信規制を行うセッション制御装置30であり、罹災地域内/罹災地域外のいずれかに位置する。
輻輳セッション制御装置30−mと、発信規制セッション制御装置30−1〜30−nとは、同一の構成を有している。図2に於いて、輻輳セッション制御装置30−mは、主に輻輳の監視と発呼規制要求とに係る部位が示されている。発信規制セッション制御装置30−1〜30−nは、発呼規制に係る部位が示されている。
《輻輳制御システム20の構成》
輻輳制御システム20は、制御総量決定部21と、DB(Database)部25と、制御指示部26と、発信呼数情報収集・集計部27とを備えている。
制御総量決定部21は、規定された制御総量Ct(定数)を、発信規制セッション制御装置30−1〜30−nに対して、どのように配分するかを決定するものである。制御総量決定部21は、演算部22と、総量配分決定部23と、制御指示情報決定部24とを備えている。制御総量決定部21は、後記するセッション制御装置30の発呼規制要求部34に接続されている。
演算部22は、制御総量Ctの配分に関する各種演算を行うものである。
総量配分決定部23(総量配分手段)は、各セッション制御装置30に配分する制御量Mxを決定するものである。すなわち、総量配分決定部23は、各セッション制御装置30が重度罹災地域に係るものか否かを判断し、当該地域に予め設定された「レベル」に応じた算出方法により、制御量Mxを比例配分する。総量配分決定部23は、ネットワークの発信呼の制御総量Ctを、重度罹災した所定地域に係るセッション制御装置30に対して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置30に対して配分する。
制御指示情報決定部24(指示手段)は、制御量Mxを含む詳細な指示内容(送り先装置や対象電話番号など)を確定し、指示可能な状態とするものである。すなわち、制御指示情報決定部24は、総量配分決定部23が配分した制御量Mxを含む指示内容に、当該制御量Mxに係るセッション制御装置30を確定して、当該セッション制御装置30に送信する通信パケットなどを作成する。
DB部25は、データベースを記憶する記憶手段である。データベースは、例えば、各地域の番号区画、市街局番、市内局番、および、重度罹災時に制御量Mxを算出する内容を定めた「レベル」が格納されている。更に、DB部25は、網の構成に関する情報(例えば、セッション制御装置30の台数や位置情報)などの輻輳制御に必要なデータを記憶する。
制御指示部26(指示手段)は、各セッション制御装置30に指示を送信する。すなわち、制御指示部26は、制御指示情報決定部24が決定した指示内容を、当該指示内容に係る当該セッション制御装置30に送信するものである。制御指示部26は、各セッション制御装置30の発呼規制部31に接続されている。制御指示情報決定部24と制御指示部26とは、セッション制御装置30に、配分された制御量Mxで発信呼を規制するよう指示する指示手段である。
発信呼数情報収集・集計部27(発信呼数収集手段)は、各セッション制御装置30の発信呼数情報収集・集計部33に接続されている。発信呼数情報収集・集計部27は、各セッション制御装置30の発信呼数情報収集・集計部33から、当該周期に於ける発信呼数Cxの情報を収集し、更に、当該通信網全体の当該周期に於ける発信呼数Ctの合計=Σ(Cx)を集計するものである。
《セッション制御装置30の構成》
セッション制御装置30は、発呼規制部31と、接続要求処理部32と、発信呼数情報収集・集計部33と、発呼規制要求部34と、リソース監視部35とを備えている。更に、リソース監視部35は、CPU(Central Processing Unit)使用率測定部36を備えている。ここで、セッション制御装置30とは、発呼規制セッション制御装置30−1〜30−n、および、輻輳セッション制御装置30−mの両方である。
《発呼規制セッション制御装置30−1〜30−nの構成》
発呼規制部31は、輻輳制御システム20の制御指示部26が送信した指示内容を受信して、当該指示内容に基づく制御量Mxで、次周期の発信呼を規制する。発呼規制部31は、輻輳地域以外への発信呼は規制しない。
接続要求処理部32は、当該セッション制御装置30に接続されているユーザ端末40の接続要求(発信呼)を処理する部位である。更に、接続要求処理部32は、当該セッション制御装置30自身が収容する加入者から発信された接続要求と、網内の他のセッション制御装置30から当該セッション制御装置30に対して発信された接続要求の両方を処理するものである。
発信呼数情報収集・集計部33は、当該セッション制御装置30の当該周期に於ける発信呼数Cxの情報を収集して集計し、輻輳制御システム20の発信呼数情報収集・集計部27に送信するものである。
なお、輻輳セッション制御装置30−mも、発呼規制部31(不図示)と、接続要求処理部32と、発信呼数情報収集・集計部33(不図示)とを備えている。
《輻輳セッション制御装置30−mの構成》
発呼規制要求部34は、当該セッション制御装置30が輻輳を検知したとき、輻輳制御システム20に対して、当該通信網の発呼規制を要求する部位である。
リソース監視部35は、当該セッション制御装置30のリソース(メモリ、ストレージ容量、CPU、通信帯域など)を監視する部位であり、当該リソースを監視することによって輻輳を検知するものである。リソース監視部35は、CPU使用率測定部36を備えている。
CPU使用率測定部36は、当該セッション制御装置30が備えているCPUの使用率を測定する部位であり、CPU使用率が所定値を超えたことを検知することにより、輻輳を検知するものである。
図3(a),(b)は、第1の実施形態に於ける地域と総量配分方法を示す図である。
図3(a)は、地域と総量配分方法との関係を示す図である。
地域と総量配分方法との関係を示すデータベースは、DB部25(図2)に格納されている。このデータベースは、複数の項目からなる複数のレコードによって構成されている。
「番号区画」項目は、当該レコードに係る地域の名称を格納する項目である。
「市外局番」項目は、当該レコードに係る市外局番を格納する項目である。
「レベル」項目は、重度罹災時に於いて、当該レコードに係る地域の制御量Mxを算出する方法に応じた数値を定めた項目である。
「倍数」項目は、重度罹災時に於いて、当該レコードに係る地域の制御量Mxを算出するための重み付け倍数を定めた項目である。
「制御量」項目は、重度罹災時に於いて、当該レコードに係る地域の制御量Mxを定めた項目である。
図3(b)は、レベルと制御量との関係を示す図である。
重度罹災地域と指定された地域の電話番号帯を収容するセッション制御装置30に対する制御総量Ctの総量配分方法は、以下のレベル1〜4のいずれかによって行われる。
「レベル1」の地域では、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30の発信呼数Cxに対して、任意の倍数の重み付けを行い、当該周期に於ける発信呼数Cxに基づく比例配分を行って次周期の制御量Mxを算出することが記載されている。この「任意の倍数」は、前記した「倍数」項目に記載されている。
「レベル2」の地域では、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30に対して、任意の制御量Mxを次周期に割り当てることが記載されている。この任意の制御量Mxは、前記した「制御量」項目に記載されている。
「レベル3」の地域では、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30に対して、当該周期の発信呼数Cxを、そのまま次周期の制御量Mxに割り当てることが記載されている。
「レベル4」の地域では、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30に対して、発信呼数Cxを制御しない(発呼規制しない)ように指示することが記載されている。
なお、「レベル4」の地域に於いても、当該セッション制御装置30は、発信呼数Cxのカウントは継続する。輻輳制御システム20は、制御総量Ctから、当該重度罹災装置であるセッション制御装置30の発信呼数Cxを減算し、その他のセッション制御装置30に配分する。ここで重度罹災装置とは、重度罹災地域に位置するユーザ端末40を収容しているセッション制御装置30をいう。
(第1の実施形態の動作)
図1〜図3を適宜参照しつつ、第1の実施形態のセッション制御装置30の動作を説明する。
セッション制御装置30(ソフトスイッチ)は、接続要求処理部32(図2)によって、ユーザ端末40から発信される新たな接続要求を、目的の着信先まで接続するよう制御する。
輻輳発生時に於いて、輻輳制御システム20(図2)から制御指示を受けたセッション制御装置30(ソフトスイッチ)は、発呼規制セッション制御装置30−1〜30−n(図2)として、輻輳セッション制御装置30−m(図2)への接続要求を規制する。
本実施形態の輻輳制御システム20(図2)は、収容局番が地域性を持っていることに着目し、大規模災害が発生したとき、重度罹災地域からの発信に対して優先的に呼処理のリソースを割り当ててトラヒック制御する。これにより、輻輳制御システム20は、重度罹災地域のユーザ端末40の発信呼の完了率を、可能な限り高めることができる。
具体的には、輻輳制御システム20(図2)は、災害発生などにより、複数の電話番号帯に対するトラヒック制御を実施する場合に於いて、重度罹災地域に係る電話番号帯を収容するセッション制御装置30(ソフトスイッチ)(図2)に対して、制御総量Ctを優先的に配分する。
例として、所定のセッション制御装置30が輻輳した場合に於ける輻輳制御システム20の基本的な動作を、以下に示す。
処理(1):輻輳制御システム20は、災害発生により、複数の電話番号帯を指定したトラヒック制御を開始する。
処理(2):輻輳制御システム20は、トラヒック制御を継続し、発呼規制を行うセッション制御装置30−1〜30−nから、指定した局番情報に係る発信呼数Cxの情報を収集する。
処理(3):輻輳制御システム20は、重度罹災地域に係る電話番号帯を取得する。
処理(4):輻輳制御システム20は、重度罹災地域を考慮した総量配分方法(図4)によるトラヒック制御を行う。
処理(5):輻輳制御システム20は、当該トラヒック制御の結果に基づき、輻輳が鎮静化されるまで、繰り返し処理(4)に戻る。
本実施形態では、処理(3)に於いて、輻輳制御システム20の管理者が、当該輻輳制御システム20に重度罹災地域の情報を設定する。重度罹災地域の情報は、例えば、重度の罹災を受けた地域に係る番号区画(電話番号帯)によって設定される。
輻輳制御システム20は、この重度罹災地域の情報と、地域と総量配分方法との関係を示すデータベース(図3)とに基づいて、重度罹災地域を考慮した総量配分方法によるトラヒック制御を行う。
図4は、第1の実施形態に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。
総量配分方法の処理を開始すると、ステップS10に於いて、輻輳制御システム20は、当該周期に於ける各セッション制御装置30の発信呼数Cxの情報を収集する。
ステップS20〜S27に於いて、輻輳制御システム20は、各セッション制御装置30について処理を繰り返す。
ステップS21に於いて、輻輳制御システム20の制御総量決定部21は、当該セッション制御装置30が収容する電話番号帯が重度罹災地域に属しているか否かを判断する。輻輳制御システム20は、当該条件が成立したならば(Yes)、ステップS22の処理を行い、当該条件が成立しなかったならば(No)、ステップS27の処理を行う。
ステップS22に於いて、輻輳制御システム20の制御総量決定部21は、当該セッション制御装置30が収容する電話番号帯の地域と、図3に示すデータベースに基づいて、当該地域のレベルを判断する。輻輳制御システム20は、当該地域がレベル1〜レベル3ならば、ステップS23の処理を行い、当該地域がレベル4ならば、ステップS25の処理を行う。
ステップS23に於いて、輻輳制御システム20の制御総量決定部21は、当該地域のレベルに基づき、各レベルの計算法により、実際の制御量Mxを当該セッション制御装置30に優先して配分する。
ステップS24に於いて、輻輳制御システム20の制御指示情報決定部24は、実際の制御量Mxを含む制御指示情報を決定し、制御指示部26は、当該指示を当該セッション制御装置30に送信する。輻輳制御システム20は、ステップS24の処理が終了すると、ステップS27の処理を行う。
ステップS25に於いて、輻輳制御システム20の制御指示情報決定部24は、発呼規制しない旨の制御指示情報を決定し、制御指示部26は、当該指示を当該セッション制御装置30に送信する。
ステップS26に於いて、輻輳制御システム20の発信呼数情報収集・集計部27は、次周期の予測発信呼数Cyを決定(算出)する。本実施形態のレベル4に於いて、次周期の予測発信呼数Cyは、当該周期の発信呼数Cxがそのまま適用される。
ステップS27に於いて、輻輳制御システム20は、全てのセッション制御装置30について処理を繰り返したか否かを判断する。輻輳制御システム20は、当該条件が成立したならば、ステップS30の処理を行い、当該条件が成立しなかったならば、ステップS20の処理に戻る。
ステップS30に於いて、輻輳制御システム20の発信呼数情報収集・集計部27は、当該通信網の発信呼の制御総量Ctから、重度罹災地域の制御量Mxの総和(ΣMx)と、予測発信呼数Cyの総和(ΣCy)を減算した制御量Cdを算出する。
ステップS31に於いて、輻輳制御システム20の総量配分決定部23は、減算した制御量Cdを、重度罹災地域外の各セッション制御装置30の制御量Mxに配分する。
ステップS32に於いて、輻輳制御システム20の制御指示情報決定部24は、重度罹災地域外の各セッション制御装置30に対して、配分した制御量Mxを含む制御指示情報を決定し、制御指示部26は、当該指示を送信する。輻輳制御システム20は、ステップS32の処理が終了すると、ステップS10の処理に戻る。
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(F)のような効果がある。
(A) 大規模なネットワーク区間外の罹災による極度の完了呼数の低下を考慮した総量配分方法により、重度罹災地域の完了率を可能な限り高めることができる。
(B) 輻輳制御システム20は、各地域(電話番号帯)に係るセッション制御装置30に、予め総量配分方法の詳細な処理内容を規定している。これにより、輻輳制御システム20は、地域の重要性に応じた適切なレベルの総量配分方法を行うことができる。
(C) 輻輳制御システム20の総量配分決定部23は、「レベル1」の地域に於いて、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30の発信呼数Cxに対して、任意の倍数の重み付けを行い、当該周期に於ける発信呼数Cxに基づく比例配分を行って次周期の制御量Mxを算出している。輻輳制御システム20は、この任意の倍数により、地域の重要性に応じた適切な制御量Mxを配分することができる。
(D) 輻輳制御システム20の総量配分決定部23は、「レベル2」の地域に於いて、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30に対して、任意の制御量Mxを次周期に割り当てている。これにより、輻輳制御システム20は、当該地域の重要性に応じた適切な制御量Mxを配分することができる。
(E) 輻輳制御システム20の総量配分決定部23は、「レベル3」の地域に於いて、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30に対して、当該周期の発信呼数Cxを、そのまま次周期の制御量Mxに割り当てている。これにより、輻輳制御システム20は、当該地域の発信呼数Cxに応じた制御量Mxを割り当てることができる。
(F) 輻輳制御システム20の総量配分決定部23は、「レベル4」の地域に於いて、当該重度罹災地域に係るセッション制御装置30に対して、発信呼数Cxを制御しない(発呼規制しない)ように指示している。輻輳制御システム20は更に、制御総量Ctから当該セッション制御装置30の予測発信呼数Cyを減算し、他のセッション制御装置30の制御量Mxに比例配分している。これにより、輻輳制御システム20は、発呼規制しないセッション制御装置30が通信網に含まれていても、通信網全体の制御量Mxの総和を一定にして、輻輳崩壊を抑止することができる。
(第2の実施形態の構成)
図5は、第2の実施形態に於ける輻輳制御システムなどの各部構成を示す図である。
第2の実施形態に於ける輻輳制御システム20Aは、第1の実施形態の輻輳制御システム20(図2)と同様の構成に加えて更に、端末減少率算出部28と、重度罹災判断部29とを備えている。
第2の実施形態に於ける発呼規制セッション制御装置30A−1〜30A−nは、第1の実施形態の発呼規制セッション制御装置30−1〜30−n(図2)と同様の構成に加えて更に、端末数情報集計部37を備えている。なお、発呼規制セッション制御装置30A−1〜30A−nを特に区別しないときには、単にセッション制御装置30Aと記載する。
端末減少率算出部28(端末減少率算出手段)は、後記する各セッション制御装置30Aの端末数情報集計部37に接続されており、各セッション制御装置30Aが判別可能な接続端末数Nxを取得し、接続端末数Nxの減少率を算出するものである。
重度罹災判断部29(重度罹災判断手段)は、各セッション制御装置30Aが重度罹災装置であるか否かを判断するものである。重度罹災判断部29は、セッション制御装置30に係る接続端末数Nxの減少率が所定閾値以上ならば、セッション制御装置30に係る地域で重度罹災が発生していると判断する。すなわち、重度罹災判断部29は、当該セッション制御装置30を重度罹災装置と判断する。
端末数情報集計部37(端末数情報集計手段)は、当該セッション制御装置30Aに接続されているユーザ端末40の数を集計して、輻輳制御システム20Aに送信するものである。
(第2の実施形態の動作)
図6は、第2の実施形態に於ける総量配分方法を示すフローチャートである。
総量配分方法の処理を開始したのち、ステップS10の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS10の処理と同様である。
ステップS11に於いて、輻輳制御システム20Aは、各セッション制御装置30Aから、検出可能な接続端末数Nxの情報を収集する。
ステップS20の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS20の処理と同様である。輻輳制御システム20Aは、ステップS20の処理が終了すると、ステップS28の処理を行う。
ステップS28に於いて、輻輳制御システム20Aは、検出可能な接続端末数Nxの履歴から、接続端末の減少率を算出する。接続端末の減少率は、例えば、1日前に於ける接続端末数Nyから現在の接続端末数Nxを減算し、この減算値を接続端末数Nyで除算して求めることができる。
ステップS29に於いて、輻輳制御システム20Aは、接続端末の減少率が閾値を超えているか否かを判断する。輻輳制御システム20Aは、当該条件が成立したならば(Yes)、ステップS22の処理を行い、当該条件が成立しなかったならば(No)、ステップS27の処理を行う。
ステップS22〜S27の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS22〜S27の処理と同様である。
ステップS30〜S32の処理は、第1の実施形態の総量配分法のステップS30〜S32の処理と同様である。
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(G)のような効果がある。
(G) 輻輳制御システム20Aは、各セッション制御装置30Aから、検出可能な接続端末数Nxの情報を収集し、接続端末の減少率を算出して、接続端末数Nxの減少率が閾値を超えていたならば、当該セッション制御装置30Aを、重度罹災装置と判断する。これにより、輻輳制御システム20Aは、重度罹災装置を自動で判断することができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
(a) 第1の実施形態の総量配分決定部23は、各セッション制御装置30が重度罹災地域に係るものか否かを判断し、当該地域に予め設定された「レベル」に応じた算出方法により、制御量Mxを比例配分する。しかし、これに限られず、総量配分決定部23は、セッション制御装置30に対して、制御量Mxを一律に均等配分してもよい。
(b) 第1の実施形態の「レベル1」の地域に於ける、セッション制御装置30の発信呼数Cxへの重み付けの「任意の倍数」は、前記した「倍数」項目に記載されている。しかし、これに限られず、「任意の倍数」は、管理者の判断によって指定されてもよい。更に、重度罹災装置であるセッション制御装置30の発信呼の完了率を分母とし、セッション制御装置30の発信呼の完了率の全国平均を分子とした係数を求め、当該係数が100%を超えていたならば、これを「任意の倍数」としてもよい。
(c) 第1の実施形態では、輻輳制御システム20の管理者が、当該輻輳制御システム20に重度罹災地域の地域情報を設定する。しかし、これに限られず、輻輳制御システム20は、重度罹災地域であることを自動検知して、自ら地域情報を設定してもよい。輻輳制御システム20は、例えば、所定時間に所定着信呼数以上である電話番号帯に於いて発信呼数Cxが所定値以下である場合に、当該電話番号帯に係る地域を重度罹災地域として検知してもよい。
(d) 第1の実施形態では、広域停電によりユーザ端末40から発呼できなくなる事例が示されている。しかし、これに限られず、本発明は、通信回線の不具合、中継装置の不具合などにより、ユーザ端末40から発呼できなくなる場合にも適用可能である。
20,20A 輻輳制御システム
21 制御総量決定部
22 演算部
23 総量配分決定部(総量配分手段)
24 制御指示情報決定部(指示手段)
25 DB部(記憶手段)
26 制御指示部(指示手段)
27 発信呼数情報収集・集計部(発信呼数収集手段)
28 端末減少率算出部(端末減少率算出手段)
29 重度罹災判断部(重度罹災判断手段)
30,30A セッション制御装置
31 発呼規制部
32 接続要求処理部
33 発信呼数情報収集・集計部
34 発呼規制要求部
35 リソース監視部
36 CPU使用率測定部
37 端末数情報集計部(端末数情報集計手段)
40 ユーザ端末

Claims (8)

  1. 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
    現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
    当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対する制御量に、予め定められた前記所定地域に関する係数を乗算して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
    各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
    を備えることを特徴とする輻輳制御システム。
  2. 前記総量配分手段は、
    当該通信網全体の発信呼の完了率を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に接続された前記外部端末の発信呼の完了率で除算した完了割合を算出し、
    前記制御総量を当該セッション制御装置に対して配分したのち、配分された当該制御量に当該完了割合を乗算する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の輻輳制御システム。
  3. 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
    現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
    当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して予め定められた制御量を優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
    各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
    を備えることを特徴とする輻輳制御システム。
  4. 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
    現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
    当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して、当該周期に於ける当該セッション制御装置の発信呼数を次周期の制御量として優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
    各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で次周期の発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
    を備えることを特徴とする輻輳制御システム。
  5. 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
    現在の周期である当該周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集手段と、
    重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に係る次周期の予測発信呼数を算出し、当該予測発信呼数を考慮して、当該通信網の発信呼の制御総量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分手段と、
    重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に、発信呼を規制しないよう指示し、他のセッション制御装置には、配分した制御量で発信呼を規制するよう指示する指示手段と、
    を備えることを特徴とする輻輳制御システム。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の輻輳制御システムは更に、
    各前記セッション制御装置が判別可能な外部端末数を取得し、当該外部端末数の減少率をそれぞれ算出する端末減少率算出手段と、
    当該セッション制御装置に係る前記外部端末数の減少率が所定閾値以上ならば、当該セッション制御装置に係る前記所定地域で重度罹災が発生していると判断する重度罹災判断手段と、
    を備えることを特徴とする輻輳制御システム。
  7. 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
    現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集ステップと、
    当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対する制御量に、予め定められた前記所定地域に関する係数を乗算して優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分ステップと、
    各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示ステップと、
    を実行することを特徴とする輻輳制御方法。
  8. 所定地域に位置する外部端末に接続され、当該外部端末の発信呼を処理するセッション制御装置を備えた通信網の輻輳制御システムは、
    現在の周期に於ける各前記セッション制御装置への発信呼数を収集する発信呼数収集ステップと、
    当該通信網の発信呼の制御総量を、重度罹災した前記所定地域に係る当該セッション制御装置に対して予め定められた制御量を優先して配分し、残りの制御量を、他のセッション制御装置に対して配分する総量配分ステップと、
    各前記セッション制御装置に、配分された当該制御量で発信呼を規制するよう指示する指示ステップと、
    を実行することを特徴とする輻輳制御方法。
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