JP5702259B2 - 複合酸化物薄膜製造用組成物を用いた薄膜の製造方法 - Google Patents
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発明者らは、公知の特許文献の材料を用いて前述のIGZOの組成に調整し、スピンコート法、ディップコート法、スプレー熱分解法で成膜を試みたが、透明な薄膜を得ることは困難であった。
(請求項1)
下記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物または前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物または3B族元素化合物の水による部分加水分解物を、亜鉛に対する3B族元素のモル比が0.1を超え5以下の範囲で含有する組成物を、不活性ガス雰囲気下、基板表面に塗布し、次いで、得られた塗布膜を加熱する操作を少なくとも1回行うことを含む、可視光線に対して80%以上の平均透過率を有する複合酸化物薄膜の製造方法。
R1−Zn−R1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜7の直鎖または分岐したアルキル基である。)
(請求項2)
前記組成物は有機溶媒をさらに含有する請求項1に記載の製造方法。
(請求項3)
前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物は、一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と水をモル比が0.05〜0.8の範囲になるよう混合して、少なくとも前記有機亜鉛化合物を部分的に加水分解して得られる生成物であり、前記3B族元素化合物の水による部分加水分解物は、3B族元素化合物と水をモル比が0.05〜0.8の範囲になるよう混合して、少なくとも前記3B族元素化合物を部分的に加水分解して得られる生成物である、請求項1または2に記載の製造方法。
(請求項4)
前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物の水による部分加水分解物は、前記有機亜鉛化合物及び3B族元素化合物に、水を前記有機亜鉛化合物と3B族元素化合物との合計に対するモル比が0.05〜0.8の範囲になるよう添加して、前記有機亜鉛化合物及び3B族元素化合物を部分的に加水分解して得られる生成物である、請求項1または2に記載の製造方法。
(請求項5)
前記3B族元素化合物が下記一般式(2)または(3)で表される3B族元素化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
(式中、Mは3B族元素であり、R2、R3、R4は独立に、水素、炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐したアルキル基、炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐したアルコキシル、カルボン酸、または、アセチルアセトナート基であり、Lは窒素、酸素、またはリンを含有した配位性有機化合物であり、nは0〜9の整数である。)
McXd・aH2O (3)
(式中、Mは3B族元素であり、Xは、ハロゲン原子、硝酸または硫酸であり、Xがハロゲン原子または硝酸の場合、cは1、dは3、Xが硫酸の場合、cは2、dは3、aは0〜9の整数である。)
(請求項6)
前記有機溶媒が、電子供与性溶媒、炭化水素溶媒およびそれらの混合物のうち少なくとも一つを含む請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
(請求項7)
前記有機溶媒の沸点が230℃以下である請求項2〜6のいずれかに記載の製造方法。
(請求項8)
前記電子供与性溶媒は、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、炭化水素溶媒としてヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、のうち少なくとも一つを含む請求項6に記載の製造方法。
(請求項9)
前記有機亜鉛化合物がジエチル亜鉛である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
(請求項10)
前記一般式(2)の3B族元素化合物がトリメチルインジウム、トリエチルインジウム、トリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、トリスアセチルアセトナトガリウム、トリスアセチルアセトナトインジウム、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリイソプロポキシインジウム、トリイソプロポキシガリウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリtert−ブトキシインジウム、トリtert−ブトキシガリウムのうち少なくとも一つを含む請求項5〜9のいずれかに記載の製造方法。
(請求項11)
3B族元素がGa及びInである、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
(請求項12)
前記不活性ガス雰囲気が水蒸気を含有する、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
(請求項13)
水蒸気を含有する不活性ガス雰囲気は、相対湿度2〜15%の範囲である請求項12に記載の製造方法。
(請求項14)
請求項1記載の組成物を、水蒸気を含有する不活性ガス雰囲気下、加熱された基板表面にスプレー塗布することを含む、可視光線に対して80%以上の平均透過率を有する複合酸化物薄膜の製造方法。
(請求項15)
水蒸気を含有する不活性ガス雰囲気は、大気圧または加圧下で、基板表面付近に水蒸気を供給することで形成する、請求項14に記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
(請求項16)
基板表面の加熱温度が400℃以下である請求項14に記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
(請求項17)
前記水蒸気の供給量は、供給された前記組成物中の亜鉛に対する水のモル比が0.1〜5の範囲になるように行う請求項15または16に記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
(請求項18)
請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法を用いて製造した複合酸化物薄膜からなる酸化物半導体膜。
本発明の複合酸化物薄膜の製造方法は、下記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物または前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物または3B族元素化合物の水による部分加水分解物を、亜鉛に対する3B族元素のモル比が0.1を超え5以下の範囲で含有する組成物を、不活性ガス雰囲気下、基板表面に塗布し、次いで、得られた塗布膜を加熱する操作を少なくとも1回行うことを含む、可視光線に対して80%以上の平均透過率を有する酸化亜鉛薄膜の製造方法である。
R1−Zn−R1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜7の直鎖または分岐したアルキル基である。)
(i)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と3B族元素化合物を含有する組成物(以下、組成物1と呼ぶことがある)
(ii)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と3B族元素化合物の水による部分加水分解物を含有する組成物(以下、組成物2と呼ぶことがある)
(iii)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と3B族元素化合物および3B族元素化合物の水による部分加水分解物を含有する組成物(以下、組成物3と呼ぶことがある)
(iv)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物を含有する組成物(以下、組成物4と呼ぶことがある)
(v)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物の水による部分加水分解物を含有する組成物(以下、組成物5と呼ぶことがある)
(vi)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物および3B族元素化合物の水による部分加水分解物を含有する組成物(以下、組成物6と呼ぶことがある)
(vii)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物を含有する組成物(以下、組成物7と呼ぶことがある)
(viii)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物の水による部分加水分解物を含有する組成物(以下、組成物8と呼ぶことがある)
(ix)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物と前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物および3B族元素化合物の水による部分加水分解物を含有する組成物(以下、組成物9と呼ぶことがある)
(式中、Mは3B族元素であり、R2、R3、R4は独立に、水素、炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐したアルキル基、炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐したアルコキシル、カルボン酸、または、アセチルアセトナート基であり、Lは窒素、酸素、またはリンを含有した配位性有機化合物であり、nは0〜9の整数である。)
McXd・aH2O (3)
(式中、Mは3B族元素であり、Xは、ハロゲン原子、硝酸または硫酸であり、Xがハロゲン原子または硝酸の場合、cは1、dは3、Xが硫酸の場合、cは2、dは3、aは0〜9の整数である。)
(A)前記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物を有機溶媒に溶解した溶液に、水を添加して、前記有機亜鉛化合物を少なくとも部分的に加水分解した後、少なくも1つの3B族元素を含んだ、前記一般式(2)および/または一般式(3)で表される3B族元素化合物との混合物を含む生成物 (以下、部分加水分解物1と呼ぶことがある)を含む組成物。
R1−Zn−[O−Zn]p−R1 (4)
(式中、R1は一般式(1)におけるR1と同じであり、pは2〜20の整数である。)
(R1−Zn)− (5)
−[O−Zn]m− (6)
(式中、R1は一般式(1)におけるR1と同じであり、mは2〜20の整数である。)
(式中、Mは一般式(2)または(3)におけるMと同じであり、Qは一般式(2)または(3)におけるX、R2、R3、R4のいずれかと同じであり、mは2〜20の整数である。)
本発明の複合酸化物薄膜の製造方法について説明する。基板表面に前述の複合酸化物薄膜形成用の組成物を塗布し、次いで、得られた塗布膜を加熱して複合酸化物薄膜を得る。より具体的には、本発明の製造方法では、不活性ガス雰囲気下、基板表面に上記組成物を塗布し、次いで、得られた塗布物を加熱する操作を少なくとも1回行うことを含む。塗布および得られた塗布物の加熱操作は、導電性など所望の物性を得るために必要な回数を適宜行なうことができるが、好ましくは1回〜50回、より好ましくは、1回〜30回さらに好ましくは1回〜10回等の範囲で適宜実施できる。
上記方法により作製した複合酸化物薄膜は、優れた透明性と移動度を有することから、帯電防止膜、紫外線カット膜、透明導電膜等として使用できる。帯電防止膜は、例えば、固体電界コンデンザ、化学増幅系レジスト、窓ガラス等の建材等の分野に利用できる。紫外線カット膜は、例えば、画像表示装置の前面フィルター、ドライブレコーダー等の撮像装置、高圧放電ランプ等の照明器具、時計用カバーガラス、窓ガラス等の建材等の分野に利用できる。さらに、透明導電膜は、例えば、FPD、抵抗膜式タッチパネルおよび静電容量式タッチパネル、薄膜シリコン太陽電池および化合物(CdTe、CIS)系薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、有機系薄膜太陽電池等の分野に利用できる。
特に、In、GaおよびZnの酸化物(IGZO)からなる酸化物半導体膜はアモルファスSi膜よりも移動度が大きいことを特徴として液晶表示装置、薄膜エレクトロルミネッセンス表示装置などのスイッチング素子(薄膜トランジスタ)などへの分野への利用が可能である。この薄膜トランジスタ(TFT)等の電界効果型トランジスタは、半導体メモリ集積回路の単位電子素子、高周波信号増幅素子、液晶駆動用素子等として広く用いられており、現在、最も多く実用されている電子デバイスである。但し、これらの分野に限定される意図ではない。
インジウムトリイソプロポキシド0.1879gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.1579gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液1.5388gおよびジエチル亜鉛と水とをO/Zn=0.6(モル比)で加水分解して得た生成物の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.85wt%)1.0986gを室温で混合し、さらに、1,2−ジエトキシエタン6.2633gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=1:0.99:1.01である。この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、InGaZnO4の成膜を意図したものである。
インジウムトリイソプロポキシド0.1807gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.1612gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液1.5713gおよびジエチル亜鉛と水とをO/Zn=0.6(モル比)で加水分解して得た生成物の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.85wt%)0.5205gを室温で混合し、さらに、1,2−ジエトキシエタン6.3026gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=2:2.16:1である。この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、In2Ga2ZnO7の成膜を意図したものである。
インジウムトリイソプロポキシド0.1280gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.0933gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液0.9093gおよびジエチル亜鉛と水とをO/Zn=0.6(モル比)で加水分解して得た生成物の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.85wt%)3.5223gを室温で混合し、さらに、1,2−ジエトキシエタン3.6529gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。
本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=1:0.86:4.73である。この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、InGaZn5O8の成膜を意図したものである。
インジウムトリイソプロポキシド0.1741gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.1607gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液1.5659gおよびジエチル亜鉛と水とをO/Zn=0.6(モル比)で加水分解して得た生成物の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.85wt%)1.0816gを室温で混合し、さらに、トルエン6.2927gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=1:1.09:1.07である。
この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、InGaZnO4の成膜を意図したものである。
インジウムトリイソプロポキシド0.1724gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.1583gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液1.5424gおよびジエチル亜鉛と水とをO/Zn=0.6(モル比)で加水分解して得た生成物の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.85wt%)0.5140gを室温で混合し、さらに、トルエン6.2895gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=1:1.09:0.51である。
この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、In2Ga2ZnO7の成膜を意図したものである。
インジウムトリイソプロポキシド0.1185gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.0935gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液0.9112gおよびジエチル亜鉛と水とをO/Zn=0.6(モル比)で加水分解して得た生成物の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.85wt%)3.5092gを室温で混合し、さらに、トルエン3.6729gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=1:0.93:5.09である。
この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、InGaZn5O8の成膜を意図したものである。
インジウムトリイソプロポキシド0.1746gおよびガリウムトリイソプロポキシド0.1511gが溶解した1,2−ジエトキシエタン溶液1.9881gおよびジエチル亜鉛の1,2−ジエトキシエタン溶液(Zn=3.706wt%)1.2243gを室温で混合し、さらに、トルエン4.4200gで希釈して複合酸化物としてIGZOが得られるように組成物を調製した。本組成物の各元素のモル比は In:Ga:Zn=1:1.02:1.16である。
この組成物は、おおよその整数比から、IGZOとして、InGaZnO4の成膜を意図したものである。
実施例1で得た生成物含有塗布液をメンブレンフィルターでろ過し、塗布成膜に使用した。ろ過によって得た溶液は僅かに黄色を帯びたほとんど無色の透明溶液であった。この生成物含有塗布液をスピンコート法により18mm角のコーニング1737ガラス基板表面上に塗布した。その後、基板を300℃、5分加熱することで溶媒を乾燥させると同時に複合酸化物を形成させた。以上の操作をさらに5回繰り返した。得られた薄膜の膜厚はSEMによる分析より、188nmであり、全透過率は550nmにおいて96%であった。また、生成物含有塗布液をディップ法により18mm角のコーニング1737ガラス基板表面上に塗布した。その後、基板を300℃、5分加熱することで溶媒を乾燥させると同時に複合酸化物を形成させた。以上の操作をさらに5回繰り返した。得られた薄膜の透過率は94%であった。
実施例4で得た溶液を実施例8と同様の方法でスピンコート法により300℃で塗布成膜した。得られた薄膜の透過率は550nmにおいて96%であった。
実施例6で得た溶液を実施例8と同様の方法でスピンコート法により300℃で塗布成膜した。得られた薄膜の透過率は550nmにおいて81%であった。
得られた薄膜をSEMで観察したところ、膜厚が333nmであった。X線回折で分析し、2θ=30〜38°および50〜68°にブロードなアモルファスと考えられるピークを確認した。
実施例7で得た溶液を実施例8と同様の方法でスピンコート法により300℃で塗布成膜した。得られた薄膜の透過率は550nmにおいて84%であった。
得られた薄膜をSEMで観察したところ、膜厚が207nmであった。X線回折で分析し、2θ=30〜38°および50〜68°にブロードなアモルファスと考えられるピークを確認した。
実施例1において、インジウムトリイソプロポキシドの代わりにインジウムアセチルアセトナト、ガリウムトリイソプロポキシドの代わりにガリウムアセチルアセトナトおよびジエチル亜鉛の代わりに酢酸亜鉛を用い、溶媒として2−メトキシエタノール、助剤としてエタノールアミンを用いて、同様の組成の塗布液を調製した。
2・・・基板ホルダ(ヒーター付)、
3・・・スプレーノズル、
4・・・コンプレッサ−、
5・・・無アルカリガラス基板、
6・・・水蒸気導入用チューブ
Claims (18)
- 下記一般式(1)で表される有機亜鉛化合物または前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物または3B族元素化合物の水による部分加水分解物を、亜鉛に対する3B族元素のモル比が0.1を超え5以下の範囲で含有する組成物を、不活性ガス雰囲気下、基板表面に塗布し、次いで、得られた塗布膜を加熱する操作を少なくとも1回行うことを含む、可視光線に対して80%以上の平均透過率を有する複合酸化物薄膜の製造方法(但し、前記組成物が、3B族元素化合物または3B族元素化合物の水による部分加水分解物を、亜鉛に対する3B族元素のモル比が0.1を超え0.3以下含む場合を除く)。
R1−Zn−R1 (1)
(式中、R1は炭素数1〜7の直鎖または分岐したアルキル基である。) - 前記組成物は有機溶媒をさらに含有する請求項1に記載の製造方法。
- 前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物は、一般式(1)で表される有機亜鉛化合物に対する水のモル比が0.05〜0.8の範囲になるよう混合して、少なくとも前記有機亜鉛化合物を部分的に加水分解して得られる生成物であり、前記3B族元素化合物の水による部分加水分解物は、3B族元素化合物に対する水のモル比が0.05〜0.8の範囲になるよう混合して、少なくとも前記3B族元素化合物を部分的に加水分解して得られる生成物である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記有機亜鉛化合物の水による部分加水分解物と3B族元素化合物の水による部分加水分解物は、前記有機亜鉛化合物及び3B族元素化合物に、水を前記有機亜鉛化合物と3B族元素化合物との合計に対するモル比が0.05〜0.8の範囲になるよう添加して、前記有機亜鉛化合物及び3B族元素化合物を部分的に加水分解して得られる生成物である、請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記3B族元素化合物が下記一般式(2)または(3)で表される3B族元素化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
(式中、Mは3B族元素であり、R2、R3、R4は独立に、水素、炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐したアルキル基、炭素数1〜7の直鎖もしくは分岐したアルコキシル基、または、アセチルアセトナート基であり、Lは窒素、酸素、またはリンを含有した配位性有機化合物であり、nは0〜9の整数である。)
McXd・aH2O (3)
(式中、Mは3B族元素であり、Xは、ハロゲン原子、硝酸根または硫酸根であり、Xがハロゲン原子または硝酸根の場合、cは1、dは3、Xが硫酸根の場合、cは2、dは3、aは0〜9の整数である。) - 前記有機溶媒が、電子供与性溶媒、炭化水素溶媒およびそれらの混合物のうち少なくとも一つを含む請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
- 前記有機溶媒の沸点が230℃以下である請求項2〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 前記電子供与性溶媒は、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、炭化水素溶媒としてヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、のうち少なくとも一つを含む請求項6に記載の製造方法。
- 前記有機亜鉛化合物がジエチル亜鉛である請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 前記一般式(2)の3B族元素化合物がトリメチルインジウム、トリエチルインジウム、トリメチルガリウム、トリエチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、トリスアセチルアセトナトガリウム、トリスアセチルアセトナトインジウム、塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、トリメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリイソプロポキシインジウム、トリイソプロポキシガリウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリtert−ブトキシインジウム、トリtert−ブトキシガリウムのうち少なくとも一つを含む請求項5〜9のいずれかに記載の製造方法。
- 3B族元素がGa及びInである、請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
- 前記不活性ガス雰囲気が水蒸気を含有する、請求項1〜11のいずれかに記載の製造方法。
- 水蒸気を含有する不活性ガス雰囲気は、相対湿度2〜15%の範囲である請求項12に記載の製造方法。
- 請求項1記載の組成物を、水蒸気を含有する不活性ガス雰囲気下、加熱された基板表面にスプレー塗布することを含む、可視光線に対して80%以上の平均透過率を有する複合酸化物薄膜の製造方法(但し、前記組成物が、3B族元素化合物または3B族元素化合物の水による部分加水分解物を、亜鉛に対する3B族元素のモル比が0.1を超え0.3以下含む場合を除く)。
- 水蒸気を含有する不活性ガス雰囲気は、大気圧または加圧下で、基板表面付近に水蒸気を供給することで形成する、請求項14に記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
- 基板表面の加熱温度が400℃以下である請求項14に記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
- 前記水蒸気の供給量は、供給された前記組成物中の亜鉛に対する水のモル比が0.1〜5の範囲になるように行う請求項15または16に記載の複合酸化物薄膜の製造方法。
- 請求項1〜17のいずれかに記載の製造方法を用いて製造した複合酸化物薄膜からなる酸化物半導体膜。
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