以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明が適用されるパチンコ遊技機の第1実施形態を示している。当該パチンコ遊技機は、パチンコホール(図示しない)内の島(図示しない)に立設されるもので、このパチンコ遊技機は、機枠PFと、この機枠PFに対し前後方向に開閉可能に支持してなる遊技機本体BD及び前扉FDとにより構成されている。
なお、図1において、図示左側斜め後方及び図示右側斜め前方は、当該パチンコ遊技機の左方及び右方に対応し、図示左側斜め前方及び図示右側斜め後方は、当該パチンコ遊技機の前方及び後方に対応し、図示上下方向は、当該パチンコ遊技機の上下方向に対応する。
遊技機本体BDは、機枠PFに前後方向へ回動可能に支持してなる本体枠BFと、この本体枠BFにその前面側から嵌装してなる遊技盤BBとにより構成されている。
前扉Dは、図1にて示すごとく、前枠FD1と、窓ガラスFD2と、球受け皿Sとを備えており、前枠FD1は、その左縁部にて、遊技機本体BDの左縁部を介し、機枠PFの左縁部に前後方向に回動可能に支持されている。
球受け皿Sは、前枠FD1の下部から前方へ突出するように形成されており、この球受け皿Sには、凹状貯留部S1が、上方に向けて開口するように設けられている。
しかして、この球受け皿Sは、遊技機本体BDの本体枠BFの上部内に設けた球タンク(図示しない)から、遊技球を、本体枠BF内の球通路(図示しない)を通して順次供給されて、凹状貯留部S1内に貯留する。
また、当該球受け皿Sは、その凹状貯留部S1の下流部位である底壁右側部位に左右方向に長手凹状に形成してなる球整列部(図示しない)にて、凹状貯留部S1の右側壁部に形成した開口部(図示しない)から、凹状貯留部S1内の各遊技球を後述する球送り装置20(図2参照)に向け順次導出するようになっている。
遊技盤BBには、ガイドレール、多数の遊技釘、大入賞口装置や始動入賞口装置など遊技者に有利な遊技状態を与えるための装置、その他の各種の盤面部品(図示しない)が設けられている。
ここで、上記ガイドレールは、内側レール部及び外側レール部を有しており、これら内側レール部及び外側レール部は、遊技盤BBの盤面の外周部に沿い円弧状に組み付けられて、その内周側において、遊技盤BBの盤面上に遊技領域を形成している。なお、上記内側レール部は、上記外側レール部の内周側に位置している。また、多数の遊技釘は、遊技盤BBの盤面に上記遊技領域内にて分散して打ち込まれている。
当該パチンコ遊技機は、図1或いは図2にて示すごとく、ハンドルH、球発射装置10及び球送り装置20を備えている。ハンドルHは、図1にて示すごとく、遊技機本体BDの本体枠BFの右下側隅角部にその前面側から回動操作可能に支持されている。
球発射装置10は、遊技盤BBの右下部にその前面側から組み付けられており、この球発射装置10は、ロータリーソレノイド11(図2参照)、ケーシング12、球発射レール13(図3及び図4)や、ケーシング12内に収容してなる長手状の槌(図示しない)などを備えて構成されている。なお、図2では、球発射装置10は、球送り装置20と共に、便宜状、実線により描かれている。
ロータリーソレノイド11は、ハンドルHの後述する操作に伴い動作状態におかれて、上記槌を、その後退回動位置から球発射レール13に向け傾動させ、当該槌の槌部を球発射レール13の球発射基端部に対向させる。
これにより、上記槌は、その槌部にて、球発射レール13の球発射基端部に球送り装置20から後述のように送られる遊技球を打って、球発射レール13に沿い発射させる。これに伴い、このように発射された遊技球は、上記ガイドレールの内側レール部及び外側レール部の間を通り上記遊技領域内に向け案内される。
球発射レール13は、その球発射基端部にて、ケーシング12内の上記槌の槌部に対向し得るように、遊技盤BBの盤面にケーシング12から上記ガイドレールの内側レール部及び外側レール部の間に向けて左側上方へ傾斜状に配設されている。
球送り装置20は、図2或いは図3から分かるように、球受け皿Sと球発射装置10との間において、前枠FD1の右側下部にその後面側から球発射装置10に対向可能に組み付けられている。
当該球送り装置20は、図2〜図6のいずれかに示すごとく、ケーシング23を備えており、このケーシング23は、前側ケーシング部材21及び後側ケーシング部材22でもって構成されている。
これら前側ケーシング部材21及び後側ケーシング部材22は、それぞれ、球受け皿S側及び球発射装置10側に位置するようにケーシング23を2分割して形成されており、当該前側ケーシング部材21及び後側ケーシング部材22は、互いにその開口部にて係合されて、ケーシング23を構成している。
具体的には、前側ケーシング部材21は、その各筒部a〜e(図6参照)を、それぞれ、当該各筒部a〜eに対する後側ケーシング部材22の各対応部位f〜j(図6参照)に前側から当接させることで、当該前側ケーシング部材21は、その後端開口部にて、後側ケーシング部材22の前端開口部に係合されて、各筒部a〜eを介し各対応のねじ(図示しない)の締着でもって、後側ケーシング部材22に組み付けられている。
前側ケーシング部材21は、図6にて示すごとく、その底壁であるL字状前壁の外周縁部から周壁部を後方へ屈曲するように延出させて形成されている。ここで、前側ケーシング部材21のL字状前壁は、上側前壁部及び下側前壁部でもって形成されており、当該下側前壁部は、上記上側前壁部の下縁に沿い左側へ延出されて、当該上側前壁部と共に、上記L字状前壁を構成している。
当該前側ケーシング部材21の上記下側前壁部は、図6にて示すごとく、後側ケーシング部材22の逆L字状開口部22a(後述する)に対向するように、逆L字状開口部21aを有しており、この逆L字状開口部21aは、前側ケーシング部材21の上記下側前壁部の左右方向中央部位に形成してなる中央側開口部位と、この中央側開口部位と一体となって上記下側前壁部の左側部位に形成してなる左側開口部位とでもって構成されている。
ここで、当該左側開口部位は、上記中央側開口部位の左縁に沿い下側へ延出されて、当該中央側開口部位と共に逆L字状開口部21aを構成するように上記下側前壁部の左側部位に形成されている。
後側ケーシング部材22は、図6にて示すごとく、その底壁であるL字状後壁の外周縁部から周壁部を前方へ屈曲するように延出させて形成されている。ここで、後側ケーシング部材22のL字状後壁は、前側ケーシング部材21の上記上側前壁部及び上記下側前壁部にそれぞれ対向する上側後壁部及び下側後壁部でもって形成されており、当該下側後壁部は、上記上側後壁部の下縁に沿い左側へ延出されて、当該上側後壁部と共に、上記L字状後壁を構成している。
当該後側ケーシング部材22の上記下側後壁部は、図6にて示すごとく、前側ケーシング部材21の開口部21aに対向するように逆L字状開口部22aを有しており、この逆L字状開口部22aは、後側ケーシング部材22の上記下側後壁部の左右方向中央部位に形成してなる中央側開口部位と、この中央側開口部位と一体となって上記下側後壁部の左側部位に形成してなる左側開口部位22bとでもって構成されている。
ここで、当該後側ケーシング部材22の左側開口部位22bは、前側ケーシング部材21の開口部21aの左側開口部位に対向するように当該後側ケーシング部材22の上記中央側開口部位の左縁に沿い下側へ延出され、かつ、当該中央側開口部位と共に逆L字状開口部22aを構成するように当該後側ケーシング部材22の上記下側後壁部の左側部位に形成されている。なお、左側開口部位22bは、その右上側隅角部にて、後側ケーシング部材22の上記中央側開口部位の左下側隅角部と一体となって相互に連通している。
本第1実施形態では、後側ケーシング部材22の開口部22aのうちの左側開口部位22bが、その後述する球導入体A(図6参照)の対応部位と共に、球発射レール13の前側にて、当該球発射レール13の球発射基端部の直上に位置して、後述のごとく球送り装置20の球送り口部22f(図5参照)を構成しており、この球送り口部22fが、遊技球を球発射装置10の球発射レール13の球発射基端部側に送る役割を果たす。
また、当該球送り装置20は、図6にて示すごとく、球導入体A、横方向回動体B及び電磁駆動体Cを備えており、これら球導入体A、横方向回動体B及び電磁駆動体Cは、ケーシング23内に収容されている。
球導入体Aは、図6から分かるように、前側ケーシング部材21のL字状開口部21aと後側ケーシング部材22のL字状開口部22aとの間に位置するように、後側ケーシング部材22の後壁の上記下側後壁部にその前側から組み付けられている。
当該球導入体Aは、図6にて示すごとく、球導入部材24を備えている。この導入部材24は、球導入壁部24a及び環状壁部24bを有しており、球導入壁部24aには、球導入口部24cが、球受け皿Sからの遊技球を球導入部材24内に導入するように形成されている。
環状壁部24bは、球導入壁部24aの外周縁部から後方へ環状に延出するように形成されている。ここで、この環状壁部24bは、その右壁部、上壁部及び下壁部(以下、案内路部24dという)にて、球導入壁部24aの右縁部、上縁部及び下縁部からそれぞれ後方へL字状に折れ曲がって延出されており、当該環状壁部24bの左壁部は、球導入壁部24aの左縁部を前側左方へ緩やかに凸な湾曲状にて後方へ延出させることで形成されている。
また、導入部材24は、左側壁部24eと、環状壁部24bの下壁部である案内路部24dと共に球案内路24gを構成する案内路部24fとを有する。ここで、左側壁部24eは、球導入壁部24aの下側部位の左縁部から前側左方へ緩やかに凸な湾曲状にて後方へ延出されている。
また、案内路部24fは、左側壁部24eの下縁部から右側へL字状に折れ曲がるように延出されており、当該案内路部24fは、案内路部24dの左端部から左側壁部24eの下縁部に沿うように左前側へ凸な湾曲形状にて後方へ延出されて、さらに、後側ケーシング部材22の逆L字状開口部22aの左側開口部位22bを通り球発射レール13の発射端部側へ延出している。これにより、本第1実施形態では、案内路部24fの延出端部、左側壁部24e及び左側開口部位22bの右側内縁部22cでもって形成れるU字状開口部が、球送り口部22f(図5参照)を構成する。
本第1実施形態では、後述のごとく、球導入口部24cから導入される遊技球を案内路部24dから案内路部24fにかけてその上面に沿い円滑に案内するため、案内路部24fは、その上面にて、案内路部24dとの境界部位にて、案内路部24dよりも下方へ階段状に低く位置するように当該案内路部24dから延出されている。また、案内路部24fは、その延出方向に沿い順次下方へ傾斜している。なお、球案内路24gは、球導入口部24c内に導入される遊技球を、案内路部24dから案内路部24fにかけて後述のように球発射レール13側へ案内する役割を果たす。
また、当該球導入体Aは、図6にて示すごとく、球導入部材24と一体的に形成した収容部材25を備えており、この収容部材25は、横方向回動体Bを横方向に回動可能に収容する役割を果たす。当該収容部材25は、底壁部25aを有しており、この底壁部25aは、導入部材24の案内路部24dの後縁下端部から後方へ延出するとともに案内路部24dと平行に延出するように案内路部24dと一体的に形成されている。なお、底壁部25aは、その上面にて、導入部材24の案内路部24dの上面よりも下方へ低くかつ案内路部24fの上面よりも上方へ高く位置するように形成されている。
また、当該収容部材25は、図6にて示すごとく、両L字状壁部25b、25cを有しており、L字状壁部25bは、底壁部25aの右端部から上方へ延出した後左方へ折れ曲がって延出するようにL字状に形成されている。L字状壁部25cは、底壁部25aの左端部から下方へ延出した後左方へ延出するようにL字状に形成されており、当該L字状壁部25cは、その延出端部にて、案内路部24fの左縁下部と一体となっている。
ここで、上述した後側ケーシング部材22における左側開口部位22bの右側内縁部22cを形成する突出壁部22e(図6参照)が、L字状壁部25cの下方への延出壁部と導入部材24の案内路部24fとの間にて、L字状壁部25cの左方への延出壁部上に沿い介装されている。これにより、突出壁部22eが、規制案内部材26(後述する)とともに、導入部材24の左側壁部24eの右側面及び案内路部24fの上面に沿い案内される遊技球を案内路部24fの上面から右側へ外れないように規制しつつ円滑に球送り口部22fに向けて案内する役割を兼ねている。
本第1実施形態では、突出壁部22eは、後側ケーシング部材22のL字状開口部22aにおいてその上記中央側開口部位の下側内縁部22dの左端部(図6参照)と左側開口部位22bの右端部との間において、後側ケーシング部材22の上記下側後壁部から前方へ突出形成されており、当該突出壁部22eは、その上面にて、球受け板27(後述する)の左方への回動の邪魔にならないように、収容部材25の底壁部25aの上面と同一平面状に位置している。
また、当該球導入体Aは、図6にて示すごとく、規制案内部材26を備えている。この規制案内部材26は、案内路部24fの球案内方向右側中間部位にその上面側から組み付けられており、当該規制案内部材26は、後側ケーシング部材22の突出壁部22eとともに、導入部材24の左側壁部24eの右側面及び案内路部24fの上面に沿い案内される遊技球を案内路部24fの上面から右側へ外れないように規制しつつ円滑に球送り口部22fに向けて案内する。
当該規制案内部材26は、図6〜図8のいずれかにて示すごとく、扇状底壁26aと、規制案内壁26bとを有しており、扇状底壁26aは、ピン26cを、案内路部24fの球案内方向右側中間部位の右側縁部に形成した貫通孔部24hに嵌装するとともに、貫通孔部26eを通しねじ26dを案内路部24fの雌ねじ孔部24iに締着することで、案内路部24fの球案内方向右側中間部位に組み付けられている。
ここで、ピン26cは、図8にて示すごとく、扇状底壁26aの半径方向中間部位からその下方に向け突設されている。貫通孔部26eは、扇状底壁26aのピン26cの突設基端部と同一の半径線上においてピン26cよりも中心部位側に貫通状に形成されている。貫通孔部24h及び雌ねじ孔部24iは、図6にて示すごとく、案内路部24fの球案内方向右側中間部位の右側縁部に沿い互いに間隔をおいて形成されている。
これにより、当該扇状底壁26aは、その円弧状外周縁部を前方に向けて位置させるように、案内路部24fの球案内方向右側中間部位上に組み付けられている。このことは、扇状底壁26aの円弧状外周縁部は、その外面(前側面)にて、球案内通路24gの球案内方向に沿い位置することを意味する。
規制案内壁26bは、図6或いは図8にて示すごとく、扇状底壁26aの円弧状外周縁部から上方へL字状に折れ曲がるように延出されており、当該規制案内壁26bの外面(前側面)は、扇状底壁26aの円弧状外周縁部の外面と同様に球案内通路24gの球案内方向に沿うように位置している。
当該規制案内壁26bは、断面三角形状隅角柱部26fを有しており、この隅角柱部26fは、図6にて示すごとく、規制案内壁26bの左側端部をその外面側(前面側)から後方へ断面V字形状に突出形成することで構成されている。
当該隅角柱部26fは、図8にて示すように、上側溝部26g、中側溝部26h及び下側溝部26iを有しており、これら上側溝部26g、中側溝部26h及び下側溝部26iは、隅角柱部26fの左側角部にて、その上端部から下端部にかけて順次間隔をおいて形成されている。
ここで、上側溝部26g、中側溝部26h及び下側溝部26iは、規制案内壁26bの外面側(前面側)から内面側(後面側)に向けて凹状となるように、かつ、規制案内壁26bの内面に左右方向に沿うように隅角柱部26fに形成されている。
また、上側溝部26gは、図8にて示すごとく、その開口部から底部にかけて、断面略L字凹状に形成されている。詳細には、この上側溝部26gの上側内面及び底側内面は、当該上側溝部26gの上側開口内縁部から底部内面下端部にかけてL字状に形成されている。また、当該上側溝部26gの下側内面は、当該上側溝部26gの下側開口内縁部から底部側にかけて上側に向け緩やかに凸な断面湾曲状にて延出するように形成されており、当該上側溝部26gの下側内面は、その延出端部にて下方に向け断面L字状に屈曲することで、当該上側溝部26gの底面との間にて、下方に向け断面U字形状となる窪み部26jを形成している。
以上のように上側溝部26gを形成することで、当該上側溝部26gは、糸を後述のように上側溝部26g内にその開口部から進入させた後窪み部26j内に係止させる役割を果たす。なお、上側溝部26gは、導入部材24の球導入口部24cの内縁下部よりも下方に位置している。
中側溝部26hは、図8にて示すごとく、その開口部から底部にかけて、断面略L字凹状に形成されている。詳細には、この中側溝部26hの上側内面及び底側内面は、当該中側溝部26hの上側開口内縁部から底部側にかけて下方に向け緩やかに傾斜するとともに底部内面下端部にかけてL字状に形成されている。また、当該中側溝部26hの下側内面は、当該中側溝部26hの下側開口内縁部から底部側にかけて上側に向け緩やかに凸な断面湾曲状にて延出するように形成されており、当該中側溝部26hの下側内面は、その延出端部にて下方に向け断面L字状に屈曲することで、当該中側溝部26hの底部内面との間にて、下方に向け断面U字形状となる窪み部26kを形成している。
以上のように中側溝部26hを形成することで、当該中側溝部26hは、糸を後述のように中側溝部26h内にその開口部から進入させた後窪み部26k内に係止させる役割を果たす。
また、下側溝部26iは、図8にて示すごとく、その開口部から底部にかけて、断面略T字凹状に形成されている。詳細には、この下側溝部26iは、その上側内面にて、上側開口内縁部から底部側にかけて下側に向け緩やかに凸な断面湾曲状にて延出するとともに、その延出端部にて上方に向け断面L字状に屈曲することで、上方に向け断面逆U字形状となる窪み部を形成する。また、当該下側溝部26iは、その下側内面にて、下側開口内縁部から底部側にかけて上側に向け緩やかに凸な断面湾曲状にて延出するとともに、その延出端部にて下方に向け断面L字状に屈曲することで、下方に向け断面U字形状となる窪み部26mを形成している。
以上のように下側溝部26iを形成することで、当該下側溝部26iは、糸を後述のように下側溝部26i内にその開口部から進入させた後窪み部26m内に係止させる役割を果たす。なお、各窪み部26j、26k及び26mの前後方向開口幅は、後述する糸付き遊技球100の糸101を窪み部26j、26k或いは26m内に押圧により嵌り込ませ得る程度の値となっている。
横方向回動体Bは、図6にて示すごとく、球受け板27を有しており、この球受け板27は、円筒状ボス28にて、支持軸29を介し、横方向に回動可能となるように、後側ケーシング部材22のL字状開口部22aのうちの上記中央側開口部位の下側内縁部22dの左端部(図6参照)に支持されている。支持軸29は、その基端部にて、L字状開口部22aのうちの上記中央側開口部位の下側内縁部22dに上方から支持されており、当該支持軸29は、その基端部から上方へ延出している。
ここで、円筒状ボス28は、球受け板27の基端部から下方へ円筒状に延出されている。これに伴い、当該球受け板27は、その下面にて、支持軸29により、円筒状ボス28を介し、球導入部材24の案内路部24dの上面に平行となるように維持されている。なお、球受け板27は、その基端部から球導入部材24の環状部24b内に延出している。
当該球受け板27は、凹部27aを有しており、この凹部27aは、球受け板27の延出端側中間部位を球受け板27の基端部側へ湾曲凹状に切り欠くことで、形成されている。これに伴い、球受け板27の延出端部には、凹部27aを挟んでその左右両側において、左右両側腕部27b、27cが形成されている。なお、凹部27aは、その内部に遊技球を受承可能に形成されている。このことは、当該凹部27aは、球受け部としての役割を有することを意味する。
このように構成した横方向回動体Bにおいては、球受け板27は、凹部27aにて、球導入部材24の球導入口部24cに対向しているとき、当該球受け板27は、球導入口部24cから導入される遊技球を案内路部24d上にて凹部27a内に受承する。また、当該球受け板27は、その左側への回動に伴い、右側腕部27cにて、球導入口部24cに対向して当該球導入口部24cからの後続の遊技球の導入を阻止しつつ、上述のように受承した遊技球を案内路部24f上に放出する。
電磁駆動体Cは、ケーシング23内にて前側ケーシング部材21の上記上壁部側に収容されている(図6参照)。当該電磁駆動体Cは、図6にて示すごとく、電磁石30aと、鉄板等の磁性板からなる傾動レバー30bと、圧縮コイルスプリング30cとにより構成されており、電磁石30aは、その前壁にて、前側ケーシング部材21の上記上壁部に組み付けられている。
ここで、当該電磁石30aは、ソレノイドを棒状鉄心に同軸的に巻装してなるもので、この電磁石30aは、その棒状鉄心の軸にて、左右方向に沿うように前側ケーシング部材21の上記上壁部に組み付けられている。これに伴い、当該電磁石30aは、その棒状鉄心の左側端部(吸引端部)にて、左方を臨んでいる。
このように構成した電磁石30aにおいては、そのソレノイドが、制御回路30d(図7参照)からの電圧の印加により励磁されたとき、上記棒状鉄心が、その吸引端部にて、吸引力を発生する。また、この吸引力は、上記ソレノイドが、制御回路30dからの電圧の印加の停止により消磁されたとき、消滅する。
傾動レバー30bは、その基端部にて、電磁石30aの上壁右端部に左右方向に傾動可能に支持されており、当該傾動レバー30bは、その基端部から下方に向けて長手状に延出している。
しかして、当該傾動レバー30bは、その長手方向中間部位にて、電磁石30aのソレノイドの励磁に伴い、上記棒状鉄心の吸引端部により吸引される。また、この吸引は、電磁石30aのソレノイドの消磁により、停止される。
本第1実施形態において、当該傾動レバー30bは、係止端部31を有しており、この係止端部31は、傾動レバー30bの延出端部の幅方向両側部を切除することで形成されている。しかして、この傾動レバー30bは、その係止端部31にて、球受け板27の上面に形成した左右両側円弧状係止片27dの間に介装されている。ここで、当該左右両側係止片27dは、球受け板27の上面にその左右方向に互いに所定間隔(係止端部31の板厚よりも幾分広い間隔)をおいて突設されている。なお、当該左右両側係止片27dは、その各円弧面の頂部を対向させるように突設されている。
圧縮コイルスプリング30cは、その両端部にて、傾動レバー30bの基端部に形成した突起32と電磁石30aの上壁に形成した突起33との間に張設されている。なお、突起32は、傾動レバー30bの基端部をその幅方向中間部位にて突起32に相当する部位を残すように切り欠くことで形成されている。また、突起33は、電磁石30aの上壁の中間部位を切り起こすことで形成されている。
これによれば、傾動レバー30bは、その基端部にて、電磁石30aの吸引力の消滅のもとに、圧縮コイルスプリング30cにより右方へ引っ張られて、係止端部31にて、左側斜め下方に向け延出するように傾動する。このことは、横方向回動体Bの球受け板27が、支持軸29の軸周りに左方へ回動して、右側腕部27cを球導入口部24cに対向させることを意味する。
また、当該傾動レバー30bは、電磁石30aによりその吸引力にて吸引されて、圧縮コイルスプリング30cに抗して傾動する。このことは、横方向回動体Bの球受け板27が、支持軸29の軸周りに左方へ回動して、凹部27aを球導入口部24cに対向させることを意味する。
以上のように構成した本第1実施形態において、当該パチンコ遊技機が、遊技者による遊技可能状態にあるものとする。このような状態において、遊技者がハンドルHを操作していなければ、球発射装置10は、そのロータリーソレノイド11(図2参照)にて消磁のもとに、停止状態にある。
また、電磁駆動体Cでは、現段階において、電磁石30aは、そのソレノイドの消磁のもとに、吸引力を発生していないため、傾動レバー30bは、圧縮コイルスプリング30cの引っ張り力を受けて、左方傾動端に位置する。
これに伴い、横方向回動体Bにおいては、球受け板27が、左側円弧状係止片27dにて、左方傾動端に位置する傾動レバー30bの係止端部31により左側へ押動されて、円筒状ボス28を軸として、図6にて図示時計方向へ回動している。
従って、球受け板27の凹所27が導入部材24の球導入口部24cから左側に外れて、当該球受け板27の右側腕部27cが、導入部材24の球導入壁部24aの球導入口部24cに対向して位置する。このため、球導入口部24cからの遊技球の導入が阻止される(図10参照)。なお、図10にて示す遊技球は、現段階では、存在しないものとする。
現段階において、遊技球が、先行遊技球として、既に球発射レール13の球発射端部上に位置していれば、当該先行遊技球は、上記槌の上記槌部によって打たれて球発射レール13に沿い上記ガイドレールに向けて発射される。このように発射された先行遊技球は上記ガイドレールの内側レール部及び外側レール部の間を通り上記遊技領域内に案内される。これに伴い、当該先行遊技球は、遊技盤BBの盤面に沿い各種の盤面部品のいずれかに向け或いはこの盤面部品からそれて転動していく。
然る後、上記先行遊技球に後続する遊技球が、後続遊技球として、球受け皿Sから球送り装置20の球導入口部24cに向けて導出される。このような段階にて電磁駆動体Cの電磁石30aが、そのソレノイドにて、制御回路30dから電圧を印加されると、電磁石30aは、そのソレノイドの励磁のもとに、傾動レバー30bを圧縮コイルスプリング30cに抗して傾動させる。これに伴い、傾動レバー30bは、左側傾動端から右方へ傾動し、その係止端部31にて、係止片27dを介して、横方向回動体Bの球受け板27を、支持軸29の軸周りに右側へ回動させて、凹部27aを球導入口部24cに対向させる。
このような段階において、上述の後続遊技球が、球導入口部24cにより導入されると、当該後続遊技球は、球受け板27の凹部27aにより受承される。然る後、電磁石30aのソレノイドが、制御回路30dからの電圧印加停止により消磁されると、球受け板27が、左側へ回動して、右側腕部27cにて、球導入口部24cに対向してその後の遊技球の導入を阻止するとともに、凹部27aにて球導入口部24cから左方へ外れて、上述の受承後続遊技球を案内路部24d上に放出する。これに伴い、当該後続遊技球は、さらに案内路部24fにより案内されて、球送り口部22fから発射レール13の球発射端部側に送られる(図9〜図14参照)。なお、このような段階では、後続遊技球は、糸付き遊技球ではない。
ここで、球案内路24gを構成する案内路部24d及び案内路部24fは、案内路部24dから案内路部24fにかけて、図6にて示すごとく、斜め前側右方へ突な湾曲形状となっていることから、上述のように、後続遊技球が球案内路24gにより案内される過程においては、当該後続遊技球は、案内路部24fによる案内過程において規制案内部材26と球導入部材24の左側壁部24eの間を通り案内されていく。
ここで、上述の後続遊技球が不正な糸付き遊技球100(図10参照)である場合、この糸付き遊技球100が、上述のように案内路部24fにより案内されると、当該糸付き遊技球100は、糸101を付随させながら案内されることになる。なお、糸付き遊技球100は、遊技球に糸101の一端部を固着してなるもので、当該糸101の他端部は、受け皿S内にて遊技者により把持されているものとする。
上述のように糸付き遊技球100が糸101を付随させながら案内されると、当該糸101が、その他端部にて、受け皿S内で遊技者により把持されているため、当該糸101は、受け皿Sの凹状貯留部S1から球導入部材24の球導入口部24cを通りさらに規制案内部材26と球導入部材24の左側壁部24eの間を通って、案内路部24fにより案内される糸付き遊技球100の遊技球により発射レール13の発射端部側に向けて引っ張られることとなる。
このとき、上述のごとく球案内路24gが案内路部24dから案内路部24fにかけて斜め前側右方へ突な湾曲形状となっており、しかも、規制案内部材26が案内路部24fの球案内方向右側中間部位に上述のごとく組み付けられていることから、糸101は、球案内路24gの案内路部24dから案内路部24fにかけて斜め前側右方へ突な湾曲形状となって、受け皿Sの凹状貯留部S1と案内路部24fにより案内される糸付き遊技球100の遊技球との間で当該遊技球の引っ張り力を受ける。
これに伴い、糸101は、糸付き遊技球100の遊技球に付随する中間糸部位にて、規制案内部材26の外面(前側面)に圧接しながら糸付き遊技球100の遊技球により引っ張り込まれるようにして、糸付き遊技球100の遊技球に付随していく。
ここで、案内路部24fの上面は、球導入部材24の球導入口部24cの内縁部よりも下方へ低く位置するため、糸101は、その中間糸部位にて、球導入口部24cから糸付き遊技球100の遊技球に向けて下方へ傾斜する状態で当該遊技球に付随していく。
このことは、糸101は、その中間糸部位にて、球導入口部24cから糸付き遊技球100の遊技球に向けて下方へ傾斜しながら、受け皿Sと案内路部24fにより案内される糸付き遊技球100の遊技球との間において張力を発揮して、規制案内部材26の外面を押圧することを意味する。
このため、糸101の中間糸部位が、規制案内部材26の上側溝部26g、中側溝部26h及び下側溝部26iのいずれか内にその開口部から進入するようにて嵌り込む。ここで、上述のように糸101は、その中間糸部位にて、球導入口部24cから糸付き遊技球100の遊技球に向けて下方へ傾斜している。従って、糸101の中間糸部位が、例えば、規制案内部材26の上側溝部26gに嵌り込んだ場合には、当該糸101の中間糸部位は、上側溝部26gの下側内面に摺接しながら窪み部26j内に押圧により嵌り込んで係止する。また、糸101の中間糸部位が規制案内部材26の中側溝部26hに嵌り込んだ場合には、当該糸101の中間糸部位は、中側溝部26hの下側内面に摺接しながら窪み部26k内に押圧により嵌り込んで係止する。また、糸101の中間糸部位が規制案内部材26の下側溝部26iに嵌り込んだ場合には、当該糸101の中間糸部位は、下側溝部26iの下側内面に摺接しながら窪み部26m内に押圧により嵌り込んで係止する。
このようにして窪み部26g、26k或いは26m内に嵌り込んだ糸101の中間糸部位は、窪み部26g、26k或いは26mの内面と摩擦接触しながら糸付き遊技球100の遊技球により引っ張られることとなる。しかも、規制案内部材26の上側溝部26g、中側溝部26h及び下側溝部26iのいずれもが、球導入部材24の球導入口部24cの内縁下部よりも下方に位置し、かつ、案内路部24fにより案内される遊技球は、下側溝部26iよりも下方に位置することから、糸101の中間糸部位は、球導入口部24cの内縁下部と糸付き遊技球100の遊技球との間にて、規制案内部材26の窪み部26g、26k或いは26mにより上方へ折れ曲がった状態になるように屈曲する。
従って、上述のように規制案内部材26の上側溝部26g、中側溝部26h及び下側溝部26iのいずれかに嵌り込んだ糸付き遊技球100の糸101の中間糸部位は、自由に移動できなくなる。これに伴い、糸付き遊技球100は、自由に移動できなくなり、球発射装置10の発射レール13上の球発射端部まで移動することができなくなったり、球発射端部まで移動して発射されても遊技領域まで到達することが困難になる。その結果、遊技者が、糸付き遊技球100の糸の他端部を用いて不正行為を行おうとしても、当該不正行為が不能となり未然に防止され得る。
(第2実施形態)
図15は、本発明の第2実施形態の要部を示している。この第2実施形態では、上記第1実施形態にて述べた球送り装置20において、規制案内部材26に代えて、規制案内部材26Aを採用し、かつ、傾動板機構26Bを付加的に採用した構成を有する。
規制案内部材26Aは、上記第1実施形態にて述べた規制案内部材26と同様に、案内路部24fの球案内方向右側中間部位にその上面側から組み付けられて、後側ケーシング部材22の突出壁部22eとともに、導入部材24の左側壁部24eの右側面及び案内路部24fの上面に沿い案内される遊技球を案内路部24fの上面から右側へ外れないように規制しつつ円滑に球送り口部22fに向けて案内する。
当該規制案内部材26Aは、図15にて示すごとく、上記第1実施形態にて述べた規制案内部材26の扇状底壁26aと、案内壁26nと、断面三角形状規制柱26pとを備えている。
扇状底壁26aは、上記第1実施形態にて述べたように、案内路部24fの球案内方向右側中間部位に貫通孔部24h及び雌ねじ孔部24iを介し組み付けられている。
案内壁26nは、扇状底壁26aの円弧状外周縁部から上方へL字状に折れ曲がるように延出されており、当該規制案内壁26bの外面(前側面)は、扇状底壁26aの円弧状外周縁部の外面と同様に球案内通路24gの球案内方向に沿うように位置している。
当該案内壁26nは、断面三角形状隅角柱部26qを有しており、この隅角柱部26qは、案内壁26nの左側端部をその外面側(前面側)から後方へ断面V字形状に突出形成することで構成されている。
当該隅角柱部26qは、図15にて示すごとく、長手状開口部26r及び中空部26sを有しており、長手状開口部26rは、隅角柱部26fの左側角部の上下方向中間部位に上下方向に長手状に切欠形成されている。
中空部26sは、隅角柱部26qにその下端面から断面三角形状にて長手状にくり抜き形成されている。当該中空部26sは、その上端部にて、長手状開口部26rを通して外方に開口しており、当該中空部26sの下端部は下方に向けて開口している。
規制柱26pは、中空部26sの断面三角形状と相似な断面三角形状を有しており、当該規制柱26pは、隅角柱部26qの中空部26s内にその下端部から同軸的に上下方向に摺動可能に嵌装されている。
ここで、当該規制柱26pは、その左側隅角部のうち上端隅角部26tにて、隅角柱部26qの長手状開口部26rに対向可能となるように隅角柱部26qの中空部26s内に嵌装されている。ここで、上端隅角部26tは、その先端角部にて、長手状開口部26rの横方向内縁部よりも当該長手状開口部26rの外方に突出している。なお、本第2実施形態では、規制柱26pは、その左側隅角部のうち上端隅角部26tを除く部位に、切除されて、L字状に形成されている(図15参照)。
また、規制柱26pは、その後面にて、ピン26uを介し、隅角柱部26qの後壁に形成した長手状貫通穴部26v(図16参照)に上下方向に摺動可能に支持されており、当該規制柱26pは、その下端部にて、凹所24j(後述する)内に延出している。
ピン26uは、規制柱26pの後面から後方へ延出されており、当該ピン26pは、隅角柱部26qの長手状貫通穴部26vを通り後方へ延出して、ストップリング26wにより抜け止めされている。また、長手状貫通穴部26vは、隅角柱部26qの後壁のうち長手状開口部26rに対する対応部位にて、上下方向に長手状に形成されている。
しかして、規制柱26pは、その上動に伴い、上端隅角部26tにて、隅角柱部26qの長手状開口部26rに対向する。このことは、上端隅角部26tの上面と長手状開口部26rの上部内面との上下方向間隙は無いことを意味する。また、規制柱26pは、その下動に伴い、上端隅角部26tにて、隅角柱部26qの長手状開口部26rの直下に移動する。このことは、上端隅角部26tの上面と長手状開口部26rの上部内面との上下方向間隙は、長手状開口部26rの上下方向開口長さに対応することを意味する。
傾動板機構26Bは、図15にて示すごとく、矩形板状傾動板26xと、コイル状捩りばね26yと、ピン26zとを有している。
傾動板26xは、案内路部24fの球案内方向中間部位に貫通孔部24h及び雌ねじ孔部24iの左側にて形成した凹所24i(図15参照)内に、規制柱26pの下端部と共に収容されており、当該傾動板26xは、コイル状捩りばね26yを介し次のようにして上下方向に傾動可能に支持されて、後方に向け延出している。なお、凹所24jは、案内路部24fの球案内方向中間部位にその上面から下方に向け断面コ字状かつ箱状に形成されている。
当該傾動板26xは、左右両側円筒部x(図16参照)を有しており、当該左右両側円筒部26xは、互いに左右に同軸的に対向するように、傾動板26xの基端部のうちその左右両側部位に下方へ突出して形成されている。
コイル状捩りばね26yは、上述のごとく凹所24j内にてピン26zの基端部に同軸的に嵌装されており、当該コイル状捩りばね26yは、その両端部にて、凹所24jの底面部及び傾動板26xの下面部に係止している。これにより、傾動板26xは、ピン26zを軸として、上方に向け傾動するように、コイル状捩りばね26yにより付勢されている。
ピン26zは、その基端部にて、左側壁部24eのうち凹所24j内空所前部に対する対応部位に形成した貫通孔部に回動可能に挿通され、かつ、凹所24j内空所前部内に位置する傾動板26xの左側円筒部x、コイル状捩りばね26yのコイル部及び傾動板26xの右側円筒部xに挿通されており、このピン26zの挿通先端部は、凹所24j内空所前部右側内壁部に回動可能に支持されている。
ここで、傾動板26xの左右両側円筒部xは、ピン26zの基端部に相対回動不能に支持されている。このことは、ピン26zが、傾動板26xと一体となって、当該傾動板26xの傾動方向に回動することを意味する。
また、傾動板26xは、その延出端部にて、ステイy及びピンzを介し規制柱26pの下端部にその左側から連結されている。ここで、ステイyは、傾動板26xの延出端部の右側部位から下方へ延出しており、当該ステイyの延出端部は、環状に形成されている。ピンzは、規制柱26pの下端部の左後側部位から右方へ延出しており、このピンzの延出端部は、ステイyの環状延出端部に同軸的に相対回動可能に嵌装されている。
しかして、傾動板26xは、コイル状捩りばね26yに抗して凹所24jの底面部に向けて、ピン26zの軸周りに傾動することで、凹所24j内に収容されるようになっている。また、当該傾動板26xは、コイル状捩りばね26yの付勢力により、ピン26zの軸周りに上方へ傾動することで、凹所24jから上方へ傾斜状に突出するようになっている。なお、傾動板26xが上述のごとく凹所24j内に収容された状態では、当該傾動板26xの上面は、案内路部24fの上面と同一面を構成するようになっている。
また、傾動板26xが、下方へ傾動して凹所24j内に納まるとき、規制柱26pがステイy及びピンzを介し下動する(図16(b)参照)。また、傾動板26xが、上方へ傾動して凹所24jから脱出するとき、規制柱26pがステイy及びピンzを介し上動する(図16(a)参照)。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第2実施形態において、傾動板26x及び規制柱26pが図16(a)にて示す状態にあるものとする。
このような状態において、上記第1実施形態と同様に、糸付き遊技球100が案内路部24fにより発射レール13の球発射端部に向けて案内されると、当該糸付き遊技球100は、糸101を付随させながら案内されることになる(図17〜図21参照)。
これに伴い、糸付き遊技球100が傾動板26xに向け案内される。すると、傾動板26xは、当該糸付き遊技球100によりその自重でもって凹所24j内に向け捩りばね26yに抗して傾動して、規制柱26pを下動させて、図16(b)にて示す状態にする。然る後、糸付き遊技球100が傾動板26xを通りすぎると、傾動板26xが、糸付き遊技球100の自重から開放されて凹所24jから上方へ傾動して規制柱26pを上動させて、図16(a)にて示す状態にする。
このような過程においては、糸付き遊技球100は、傾動板26xを介し糸101を付随させながら案内されることになる。従って、傾動板26xの上述のような下方への傾動中において、糸付き遊技球100の糸101は、その中間糸部位にて、各溝部26g〜26iに代わって、上記第1実施形態と実質的に同様に、隅角柱部26qの長手状開口部26r内に嵌り込むようにして、糸付き遊技球100の遊技球により引っ張られることとなる。
然る後、傾動板26xの上述のような上方への傾動に伴い、糸付き遊技球100の糸101は、その中間糸部位にて、隅角柱部26qの長手状開口部26rの内縁上部と規制柱26pの上端部との間に挟み込まれる。
従って、このように挟み込まれた糸付き遊技球100の糸101の中間糸部位は、自由に移動できなくなる。これに伴い、糸付き遊技球100は、自由に移動できなくなり、球発射装置10の発射レール13上の球発射端部まで移動することができなくなったり、発射位置まで移動して発射されても遊技領域まで到達することが困難になる。その結果、遊技者が、糸付き遊技球100の糸の他端部を用いて不正行為を行おうとしても、当該不正行為が不能となり未然に防止され得る。
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態にて述べた球送り装置20において、球案内路24g、即ち、両案内路部24d、24fは、導入部材24の球導入壁部24aとは別体であってもよい。