JP5699455B2 - 覆工体の浮き上がり防止方法、トンネルの構築方法 - Google Patents
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Description
前記トンネルの機能を果たすために用いられる利用空間よりも大きな大空間を掘削して、当該大空間の内面に覆工体を設置し、
前記覆工体の内方で、前記利用空間以外の位置に本設構造物となる重量物を、シールド機のテール部後端から坑口側の所定範囲において坑口側へいくほど重くなるように設置して、前記上載荷重と、前記トンネルの自重との合力を前記浮力よりも大きくする事を特徴とする。
前記トンネルの機能を果たすために用いられる利用空間よりも大きな大空間を掘削して、当該大空間の内面に覆工体を設置し、
前記覆工体の内方で、前記利用空間以外の位置に本設構造物となる重量物を、シールド機のテール部後端から坑口側の所定範囲において坑口側へいくほど重くなるように設置して、前記上載荷重と、前記トンネルの自重との合力を前記浮力よりも大きくする事を特徴とする。
ここで、利用空間とは、建築限界に、トンネルの機能を果たすために用いられる資機材(例えば、覆工体3や風管や看板等)を設置するための空間を加えたものである。一般的なトンネルを構築する際は、この利用空間の大きさで掘削される。
また、以下の説明では、大空間の内方で、かつ、利用空間以外を未利用空間という。
両図に示すように、本実施形態に係る浮き上がり防止構造10は、環状の覆工体3の底部に設置された底部補強部材11(重量物に相当)と、天部に設置された天部補強部材12(重量物に相当)と、を備える。
なお、底部補強部材11及び天部補強部材12の重量は、それぞれ各現場条件に応じて設計等により決定される。
また、シールド機1が前進することにより、シールド機1本体内のテール部に新たなセグメント3aを設置するためのスペースが形成される。
セグメント3aの組み立ては、組み立てる箇所のシールドジャッキを縮め、当該箇所にセグメント3aを設置し、トンネル軸方向に既設されているセグメント3aと新たに設置したセグメント3aをボルト等で結合し、シールドジャッキを再び伸張させて新たに設置したセグメント3aに当接させることにより行う。この作業を円周方向に繰り返して行うと同時に、新たに設置したセグメント3a同士もボルト等で結合して新たな覆工体3を構築する。
なお、本実施形態では、底部補強部材11を3リング目に設置したが、この位置に限定されるものではなく、テール部内のセグメント3aであれば他の位置でもよい。要は、テール部内でセグメント3aに設置されていればよい。
したがって、浮力が直接作用するシールド機1の後端よりも坑口側の覆工体3には、必ず底部補強部材11が設置されている事となる。
なお、本実施形態では、底部補強部材11と同じセグメント3aに設置したが、この方法に限定されるものではなく、テール部内の他のセグメント3a、例えば、切羽側に隣接する2リング目に設置してもよい。要は、底部補強部材11と同様に、テール部内でセグメント3aに設置されていればよい。
したがって、浮力が直接作用するシールド機1の後端よりも坑口側の覆工体3には、必ず天部補強部材12が設置されている事となる。
これらの図に示すように、シールド機1内及びトンネル2内に大型のスクリューコンベア4等の装置が設置されている事によって、第一実施形態のように、シールド機1の後部付近に底部補強部材11及び天部補強部材12を設置する事ができない場合がある。
したがって、図6に示すように、本実施形態の区間Lの覆工体3は、L区間よりも切羽側(図6中では区間Lよりも左側)で、浮き上がるおそれのないシールド機1本体内の覆工体3と、区間Lよりも坑口側(図6中では区間Lよりも右側)で、底部補強部材11、21及び天部補強部材12を備えて浮き上がり対策が充分に施された覆工体3と、に両側を挟まれているとともに、トンネル2の長手方向に隣接するセグメント3a同士がボルトで連結固定されているので、区間Lが浮き上がりに抵抗するためには、底部補強部材11、21及び天部補強部材12の重量を合算した鉛直下向きの荷重のすべてを必要とするものではない。すなわち、区間Lには、これらの補強部材11、12、21のうち何れか一つ若しくはこれらの補強部材11、12、21を構成する部材の一部が設置されていればよいこととなる。
また、区間Lよりも切羽側及び坑口側の覆工体3には、それぞれシールド機1の重量、底部補強部材11、21及び天部補強部材12の重量が作用している。これらの重量を比較するとシールド機1の方がはるかに大きいので、区間Lの左側は右側に比べて浮き上がりにくく、浮き上がり防止対策もわずかで良い。
そこで、本実施形態においては、区間Lにおいては、位置Eに小柱11dを1本設置し、位置Fに小柱11dを2本設置し、位置Hに小柱11dを3本と底部用床版11aとを設置して、区間Lの右側ができるだけ重くなるようにするとともに、これらの総重量で浮き上がりの防止に対応できることに着目したものである。
本図に示すように、本実施形態の浮き上がり防止構造30は、底部補強部材31(重量物に相当)と、天部補強部材12と、を備える。
底部補強部材31は、まず、堰止め装置31bを、最も切羽側のセグメント3aから坑口側へ向かって3リング目のセグメント3a上に設置し、次に、新たな路盤材を、堰止め装置31bと既設の埋戻し部31aとの間に敷設して締め固める事により構築される。
したがって、浮力が直接作用するシールド機1の後端よりも坑口側の覆工体3には、必ず底部補強部材31が設置されている事となる。
本図に示すように、浮き上がり防止構造40は、スクリューコンベア4と干渉しない位置に設置された底部補強部材31、41及び天部補強部材12を備える。
したがって、図9に示すように、本実施形態の区間Mの覆工体3は、区間Mよりも切羽側(図9中では区間Mよりも左側)で、浮き上がるおそれのないシールド機1本体内の覆工体3と、区間Mよりも坑口側(図9中では区間Mよりも右側)で、底部補強部材31及び天部補強部材12を備えて浮き上がり対策が充分に施された覆工体3と、に両側を挟まれているとともに、トンネル2の長手方向に隣接するセグメント3a同士がボルトで連結固定されているので、区間Mが浮き上がりに抵抗するためには、底部補強部材31及び天部補強部材12の重量を合算した鉛直下向きの荷重のすべてを必要とするものではない。すなわち、区間Mには、これらの補強部材12、31のうち何れか一つ若しくはこれらの補強部材12、31を構成する部材等の一部が設置されていればよいこととなる。
また、区間Mよりも切羽側及び坑口側の覆工体3には、それぞれシールド機1の重量、底部補強部材31及び天部補強部材12の重量が作用している。これらの重量を比較するとシールド機1の方がはるかに大きいので、区間Mの左側は右側に比べて浮き上がりにくく、浮き上がり防止対策もわずかで良い。
そこで、区間Mの右側ができるだけ重くなるように、坑口側へ行くにしたがって徐々に高くなるように底部補強部材41を設置して、区間Mの右側ができるだけ重くなるようにするとともに、底部補強部材41の重量で浮き上がりの防止に対応できることに着目したものである。
2 トンネル
3 覆工体
3a セグメント
4 スクリューコンベア
5 地盤
10 浮き上がり防止構造
11 底部補強部材
11a 底部用床版
11b 柱
11d 小柱
12 天部補強部材
12a 天井用床版
12b ハンガー
13 ボルト
20 浮き上がり防止構造
21 底部補強部材
30 浮き上がり防止構造
31 底部補強部材
31a 埋戻し部
31b 堰止め装置
31c 縦板
31d 横板
31e タイヤ
40 浮き上がり防止構造
41 底部補強部材
S10 掘削工程
S20 セグメント設置工程
S30 底部補強部材設置工程
S35 底部補強部材設置工程
S40 天部補強部材設置工程
Claims (2)
- 上載荷重よりも地下水による浮力が大きい地盤内の位置にシールド工法によってトンネルを構築するにあたり、当該トンネルを構成する覆工体の浮き上がりを防止する覆工体の浮き上がり防止方法において、
前記トンネルの機能を果たすために用いられる利用空間よりも大きな大空間を掘削して、当該大空間の内面に覆工体を設置し、
前記覆工体の内方で、前記利用空間以外の位置に本設構造物となる重量物を、シールド機のテール部後端から坑口側の所定範囲において坑口側へいくほど重くなるように設置して、前記上載荷重と、前記トンネルの自重との合力を前記浮力よりも大きくする事を特徴とする覆工体の浮き上がり防止方法。 - 上載荷重よりも地下水による浮力が大きい地盤内の位置にシールド工法によってトンネルを構築する構築方法において、
前記トンネルの機能を果たすために用いられる利用空間よりも大きな大空間を掘削して、当該大空間の内面に覆工体を設置し、
前記覆工体の内方で、前記利用空間以外の位置に本設構造物となる重量物を、シールド機のテール部後端から坑口側の所定範囲において坑口側へいくほど重くなるように設置して、前記上載荷重と、前記トンネルの自重との合力を前記浮力よりも大きくする事を特徴とするトンネルの構築方法。
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JP2010129199A JP5699455B2 (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | 覆工体の浮き上がり防止方法、トンネルの構築方法 |
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JP2010129199A JP5699455B2 (ja) | 2010-06-04 | 2010-06-04 | 覆工体の浮き上がり防止方法、トンネルの構築方法 |
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