JP5698717B2 - スイッチ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、スイッチ装置に関する。
従来、例えば車両のパワーウインドウを開閉操作するスイッチ装置が車室内に設けられている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、この種のスイッチ装置は、図6に示すように、操作ノブ101と、プッシャ103と、スイッチボディ104と、マニュアルスイッチ105と、オートスイッチ106と、を備える。
スイッチボディ104によって、操作ノブ101及びプッシャ103が傾動可能に支持されている。また、マニュアルスイッチ105及びオートスイッチ106は同一平面上に離間して配置される。プッシャ103における左下端部103lはマニュアルスイッチ105に対応して位置し、右下端部103rはオートスイッチ106に対応して位置する。
ユーザにより操作ノブ101が傾動操作されたときには、操作ノブ101の内部に設けられる押圧部101aに押圧されることでプッシャ103は僅かに反時計回りに傾いた状態となる。よって、マニュアルスイッチ105が押圧されてオン状態となる。この状態から、さらに操作ノブ101が傾動操作されたときには、押圧部101aからの力を受けて、プッシャ103は上記傾きが是正される態様で上記時計回りに僅かに回転する。このとき、オートスイッチ106も押圧された状態となる。よって、マニュアルスイッチ105及びオートスイッチ106の両方がオン状態となる。
特開2006−202691号公報
上記スイッチ装置においては、操作ノブ101を傾動操作可能に構成するために、操作ノブ101とスイッチボディ104との間には隙間を設ける必要がある。この隙間を通じて、矢印110に示すように、スイッチ装置の内部を風が通過することになる。風に塵埃が含まれている場合には、塵埃がスイッチ装置の内部に進入するおそれがある。特に、車室内の密閉された空間においては、スイッチ装置の隙間が塵埃を吸い込むように作用する場合がある。例えば塵埃がプッシャ103における押圧部101aが接触する箇所に堆積した場合、押圧部101aのプッシャ103に対する摩擦抵抗が増大する。これにより、必要となる操作ノブ101の操作力が増大し、ひいてはマニュアルスイッチ105及びオートスイッチの両方をオン状態とすることが困難となる。この他にも、塵埃がスイッチ装置の内部に進入することにより不具合が誘発されることが考えられる。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置内部への塵埃の進入を抑制したスイッチ装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、操作ノブと、その操作ノブの内部に位置し、前記操作ノブを回動可能に支持するスイッチボディと、前記操作ノブの傾動に伴い、前記操作ノブとの接触を通じて姿勢を変えるプッシャと、前記プッシャの姿勢の変化に伴い押圧されるスイッチ部と、を備えるスイッチ装置において、前記操作ノブと前記スイッチボディとの間であって、前記プッシャと前記操作ノブとの接触箇所よりも、塵埃を含む風が進入する側に設けられるとともに、前記操作ノブの傾動に伴い弾性変形するシール部材を備え、前記スイッチボディは、凹状に切り欠かれた凹部と、その凹部の底面から上側に延出して先端が爪状の係止部とを有し、前記シール部材は、長方板状の本体部と、その本体部に対して直交する長方板状のシール部とでL字状をなし、前記本体部の外面には直方状の装着部が形成され、その装着部には、上下方向に貫通する貫通孔と、当該装着部が装着される前記スイッチボディの厚さ分だけ前記本体部から離間して位置する挟持部とが形成され、前記貫通孔は、前記スイッチボディの前記係止部が挿通可能に形成されていることをその要旨としている。
同構成によれば、シール部材は操作ノブの傾動に伴い弾性変形する。よって、シール部材が操作ノブの傾動を阻害しない。また、シール部材は、操作ノブとスイッチボディとの間であって、プッシャと操作ノブとの接触箇所より塵埃を含む風が進入する側に設けられる。よって、シール部材を通じて、装置内部(特にプッシャと操作ノブとの接触箇所)への塵埃の進入を抑制することができる。さらに、シール部材は、その装着部を通じてスイッチボディに装着される。よって、簡易に、シール部材をスイッチボディに装着することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のスイッチ装置において、前記シール部材は、その基端である前記本体部前記装着部を通じて前記スイッチボディに固定的に取り付けられ、かつその先端である前記シール部が前記操作ノブに接触するとともに、当該シール部が前記操作ノブの傾動に応じて弾性変形可能な程度に薄く形成されることをその要旨としている。
同構成によれば、シール部材のシール部は、操作ノブの傾動に応じて弾性変形可能な程度に薄く形成されている。よって、操作ノブの操作力が大きくなることが抑制される。従って、シール部材を設けた場合であっても、スイッチ装置の操作性を維持することができる。
本発明によれば、スイッチ装置において、装置内部への塵埃の進入を抑制することができる。
本発明の一実施形態におけるスイッチ装置の分解斜視図。 本発明の一実施形態におけるスイッチ装置の断面図。 本発明の一実施形態におけるスイッチボディ及びシール部材の斜視図。 本発明の一実施形態におけるシール部材の側面図。 図2のA−A線断面図。 背景技術におけるスイッチ装置の断面図。
以下、本発明に係るスイッチ装置を具体化した一実施形態について図1〜図5を参照しつつ詳細に説明する。本スイッチ装置は、車両パワーウインドウ用のスイッチである。
図1に示すように、スイッチ装置1は、スイッチ基板3と、一対のプッシャ20a,20bと、スイッチボディ30と、操作ノブ6と、シール部材40と、を備えている。
スイッチ基板3は、上側から押圧されたとき、オフ状態からオン状態となる複数のスイッチ部11a〜11dが配置されている。
スイッチボディ30は、スイッチ基板3に対して移動しないように固定されている。スイッチボディ30は、上下方向に貫通した筒状の保持部31を有する。保持部31内には、プッシャ20a,20bが傾動可能に設けられる。また、保持部31の上側から操作ノブ6がスイッチボディ30に対して傾動可能に嵌め込まれる。この操作ノブ6は、下側に開口した筐体状に形成される。操作ノブ6が保持部31に嵌め込まれたとき、保持部31の外周及び上側は操作ノブ6に覆われた状態となる。
図2に示すように、この操作ノブ6は図中の2点鎖線で示すように、回転軸Aを中心に傾動する。図2の実線で示す位置が操作ノブ6の初期位置である。操作ノブ6に操作力が加えられることで、操作ノブ6が初期位置から傾動した場合であっても、この操作力が解除されると、図示しない付勢手段を通じて、操作ノブ6が初期位置に戻される。
操作ノブ6の傾動を可能とするべく、操作ノブ6とスイッチボディ30との間には隙間Lが形成されている。図2中の左下側の隙間Lから塵埃を含む風が進入しうる。
この操作ノブ6の傾動に伴い、操作ノブ6の内部に設けられる押圧部6a,6bがプッシャ20a,20bの上面を押圧する。これに伴い、プッシャ20a,20bは姿勢を変える。このプッシャ20a,20bの姿勢の変化に応じて、各プッシャ20a,20bの左下端部及び右下端部に対応して位置する上記スイッチ部11a〜11dが押圧される。制御装置(図示略)は、スイッチ部11a〜11dのオンオフ状態に応じて車両ウインドウを開閉動作させる。
図3に示すように、保持部31の前側端部には、シール部材40が取り付け可能な取付部32が形成されている。取付部32は、保持部31が凹状に切りかれた凹部32aと、その凹部32aの底面から上側に延出する係止部32bとからなる。係止部32bはその先端が内側に突出した爪状に形成される。
また、シール部材40は、弾性材料であるゴムで形成される。シール部材40は、長方板状でなる本体部41と、この本体部41に対して直交する長方板状でなるシール部42と、から略L字状でなる。シール部42は、操作ノブ6の動きを阻害しない程度に薄く形成される。また、本体部41の短手方向は、シール部42の同方向より大きく形成されている。本体部41の外面には略直方状の装着部43が形成されている。
図4に示すように、装着部43には、上下方向に貫通する貫通孔43aと、保持部31の厚さ分だけ本体部41から離間して位置する挟持部43bとが形成されている。この貫通孔43aは、上記係止部32bが挿通可能に形成されている。
図3に示すように、シール部材40を取り付ける際には、図中の矢印で示すように、装着部43の貫通孔43aに、係止部32bを挿通させていく。このとき、装着部43は弾性変形することで、係止部32bの貫通孔43aへの進入を可能とする。図2に示すように、装着部43の挿通が完了すると、挟持部43bと本体部41とで保持部31の一部を挟持するとともに、装着部43が係止部32bによって係止された状態となる。よって、シール部材40がスイッチボディ30から外れることが抑制される。
図5に示すように、シール部材40のシール部42は隙間Lを塞ぐように、操作ノブ6の内面とスイッチボディ30の外面との間に位置する。このように、シール部材40によって隙間Lが密閉されることで、スイッチ装置1の内部に塵埃を含む風が進入することが抑制される。
次にスイッチ装置1の作用について説明する。
図2の2点鎖線で示すように、操作ノブ6が初期位置から下側に傾動操作された場合、シール部42の基端側(本体部41側)が操作ノブ6の動きに追従して弾性的に折れ曲がる。このとき、シール部42の先端が操作ノブ6の内面に当接した状態が維持される。これにより、シール部材40を通じた上記密閉状態が保たれる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)シール部材40は、操作ノブ6とスイッチボディ30(保持部31)との間であって、プッシャ20a,20bと操作ノブ6(押圧部6a,6b)との接触箇所より風に含まれる塵埃が進入しうる側に設けられる。よって、シール部材40を通じて、スイッチ装置1の内部(特にプッシャ20a,20bと操作ノブ6との接触箇所)への塵埃の進入を抑制することができる。
よって、押圧部6a,6bとプッシャ20a,20bとの間に塵埃が進入することに伴う操作ノブ6の操作力の増大、及び塵埃によるプッシャ20a,20bの磨耗を抑制することができる。これにより、長期間に亘ってスイッチ装置1の操作性を維持することができる。また、この他にも、スイッチ装置1の内部に塵埃が進入することに伴う不具合を抑制できる。
(2)シール部材40は、自身の装着部43がスイッチボディ30の取付部32に装着される。よって、接着剤等を利用することなく、簡易に、シール部材40をスイッチボディ30に装着することができる。
(3)シール部42は、操作ノブ6の傾動に応じて変形可能な程度に薄く形成される。よって、シール部材40は操作ノブ6の傾動に追従して弾性変形可能である。このため、操作ノブ6の操作力が大きくなることが抑制される。従って、シール部材40を設けた場合であっても、スイッチ装置1の操作性を維持することができる。
(4)シール部材40はゴムで一体形成される。よって、容易にシール部材40を成型することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、シール部材40はゴムで一体形成されていたが、弾性材料であれば、例えばウレタンで形成してもよい。また、シール部材40の形状は適宜変更可能である。例えば、ウレタン等の伸縮性が高い材料を採用した場合、直方状に形成してもよい。この場合、直方体の一面をスイッチボディ30の外面に接着剤で貼り付けてもよい。本構成では、シール部材を簡易な形状とすることができる。
・上記実施形態においては、シール部材40はゴムで一体形成されていたが、例えば、シール部42をゴムで形成し、本体部41及び装着部43をシール部42と異なる材質、例えば合成樹脂(プラスチック)で形成してもよい。この場合、シール部42と本体部41とを連結可能に構成する。装着部43を合成樹脂で形成することで、装着部43の磨耗を抑制することができる。
・上記実施形態においては、スイッチボディ30の取付部32を省略してもよい。この場合、挟持部43bと本体部41との間に保持部31を挟み込む。これにより、シール部材40をスイッチボディ30に装着可能となる。本構成では、スイッチボディ30の形状変更が不要となるため、シール部材40の後付けがより容易となる。
・上記実施形態におけるスイッチ装置1の構成は一例であって、操作ノブ6と、スイッチボディ30との間に隙間が生じる構成であれば、上記実施形態の構成に限定されない。
・上記実施形態においては、スイッチ装置1は車両パワーウインドウ用であったが、その他の制御対象を制御可能であってもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)スイッチ装置において、前記シール部材はゴムで一体形成されること
同構成によれば、容易にシール部材を成型することができる。
1…スイッチ装置、3…スイッチ基板、6…操作ノブ、6a,6b…押圧部、11a〜11d…スイッチ部、20a,20b…プッシャ、30…スイッチボディ、31…保持部、32…取付部、32a…凹部、32b…係止部、40…シール部材、41…本体部、42…シール部、43…装着部、43a…貫通孔

Claims (2)

  1. 操作ノブと、その操作ノブの内部に位置し、前記操作ノブを回動可能に支持するスイッチボディと、前記操作ノブの傾動に伴い、前記操作ノブとの接触を通じて姿勢を変えるプッシャと、前記プッシャの姿勢の変化に伴い押圧されるスイッチ部と、を備えるスイッチ装置において、
    前記操作ノブと前記スイッチボディとの間であって、前記プッシャと前記操作ノブとの接触箇所よりも、塵埃を含む風が進入する側に設けられるとともに、前記操作ノブの傾動に伴い弾性変形するシール部材を備え
    前記スイッチボディは、凹状に切り欠かれた凹部と、その凹部の底面から上側に延出して先端が爪状の係止部とを有し、前記シール部材は、長方板状の本体部と、その本体部に対して直交する長方板状のシール部とでL字状をなし、前記本体部の外面には直方状の装着部が形成され、その装着部には、上下方向に貫通する貫通孔と、当該装着部が装着される前記スイッチボディの厚さ分だけ前記本体部から離間して位置する挟持部とが形成され、前記貫通孔は、前記スイッチボディの前記係止部が挿通可能に形成されているスイッチ装置。
  2. 請求項1に記載のスイッチ装置において、
    前記シール部材は、その基端である前記本体部前記装着部を通じて前記スイッチボディに固定的に取り付けられ、かつその先端である前記シール部が前記操作ノブに接触するとともに、当該シール部が前記操作ノブの傾動に応じて弾性変形可能な程度に薄く形成されるスイッチ装置。
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