JP5697121B2 - ジンセノサイド組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、不定愁訴などの症状の改善に有用な薬用人参由来のジンセノサイド組成物に関するものである。
(不定愁訴)
「不定愁訴」とは、何となく体調が悪いという自覚症状があるが、検査をしても原因となる病気が見つからず、現代医学によってもこれといった有効な治療法がない症状を指す。
不定愁訴の代表的な症状は、疲労感、食欲不振、不眠、手足の冷え、便通不調、気の充実感の欠如、腰痛、肩こり、胃痛、腹部膨満感、発汗、筋肉や関節のこわばりなどである。
(薬用人参、特に高麗人参)
−1−
近年、薬用人参の効果や効能が注目されており、その中でも特に上記のような不定愁訴に改善を示す高麗人参が脚光を浴びている。高麗人参は、補完代替医療の代表格として世界的に期待されているということができる。
−2−
薬用人参の代表格である高麗人参は、学術名で「パナックスジンセンCAメイヤー(Panax ginseng C.A. Meyer)」と呼ばれ、その「根」に含まれるサポニンが有効成分の本質であると考えられている。なお、「薬用人参」に含まれるサポニンは、総て「ジンセノサイド」と呼ばれている。
−3−
しかしながら、高麗人参は、その栽培の難しさもあって大変貴重な植物であり、従って高価なものとなっている。そのため、少量の摂取で最大の効果を発揮できる高麗人参商品の出現が強く望まれている。
(本発明において着目しているジンセノサイド)
−1−
そのような状況下において、本発明者らは鋭意研究を行った結果、現在40種以上発見されているジンセノサイドのうち、特定の数種のジンセノサイドを特定の量的割合で併用したときに、(ア)不定愁訴をはじめとする疾病に対する効果(有効率)が飛躍的に向上すると共に、(イ)有効な効果を奏する疾病の種類の幅が飛躍的に広がること、を見い出した。
−2−
本発明においては、後に詳述するように、各種のジンセノサイドのうち、「ジンセノサイドRb1」と、「ジンセノサイドRg3(特にそのS体)」と、「ジンセノサイドRg2(特にそのS体)」とに着目しているので、以下においては主としてこれら3種のジンセノサイドについて説明する。
(ジオール系ジンセノサイドとトリオール系ジンセノサイド)
薬用人参に含まれているジンセノサイドは、ジオール系ジンセノサイドおよびトリオール系ジンセノサイドと、少量のオレアノール系ジンセノサイドである。
一般に、ジオール系ジンセノサイドは、自律神経の副交感神経を刺激し、神経の鎮静化に働くと言われている。
これとは逆に、トリオール系ジンセノサイドは、交感神経を刺激し、神経の興奮を促すと言われている。
従って、ジオール系ジンセノサイドとトリオール系ジンセノサイドのバランスにより体調の調節が微妙に変化してくることになる。
(Rb1について)
ジオール系ジンセノサイドの1種であるジンセノサイドRb1は、高麗人参の生の根に多く存在している代表的なジンセノサイドであるので、メイジャー・ジンセノサイドと呼ばれている。
Rb1は、血管内に入りにくいので、人体に対する吸収性は低いものの、腸管で脂肪吸収を抑える作用があるとされている。
なお、Rb1は、腸内微生物により糖鎖の分解を受けて他の種々のジンセノサイドに変換される結果、人体に対する吸収性が高まり、その変換物が体内で効果を発揮していくものとされている。つまり、Rb1は「プロドラッグ(pro−drug)/前駆体成分」としての役割を果たす。
(Rg3(S)について)
ジンセノサイドRg3は、高麗人参の生の根には少量しか含まれていないので、マイナー・ジンセノサイドと呼ばれている。Rg3にはS体とR体の光学異性体があり、このうちS体が本発明において着目している成分である。以下、このS体をRg3(S)と称することにする。
Rg3(S)は、ジオール系ジンセノサイドのメイジャー・ジンセノサイドであるRb1やRb2やRcなどの糖鎖が切れて生成するジンセノサイドのうちの1種である。
このジンセノサイドRg3(S)は、生の高麗人参には含有量が極めて少なく、高麗人参およびそのエキスなどを加熱処理することや発酵処理(腸内微生物も含む)することにより増加してくるジンセノサイドである。
このRg3(S)は、人体に対し吸収性が良く、極めて高い薬効を持つジンセノサイドとして知られている。
なお、Rg3については、そのR体よりもそのS体の方が薬効が高いと言われている。
(Rg2(S)について)
一方、ジンセノサイドRg2も、マイナー・ジンセノサイドと呼ばれ、S体とR体の光学異性体がある。このうちS体が、本発明において着目している成分である。以下、このS体をRg2(S)と称することにする。
Rg2(S)は、トリオール系ジンセノサイドのメイジャー・ジンセノサイドであるReの糖鎖が切れて生成するジンセノサイドの1種である。
このジンセノサイドRg2(S)は、生の高麗人参には含有量が極めて少なく、高麗人参およびそのエキスなどを加熱処理することや発酵処理(腸内微生物も含む)することにより増加してくるジンセノサイドである。
このRg2(S)も、人体に対し吸収性が良く、高い薬効を持つジンセノサイドとして知られている。
なお、Rg2については、そのR体よりもそのS体の方が薬効が高いと言われている。
(ジンセノサイドの各成分のまとめ)
以上のことをまとめてみると、次の表1のようになる。表1中の矢印は、「変換」を意味する。
(特許文献1)
特表2007−520418(特許文献1)の請求項1には、「人参または人参エキスにpH2〜4の酢を加えて0.2〜24時間加熱抽出し、Rg3が、Rb1+Rb2+Rc+Rd+Re+Rf+Rg1+Rg3の総合に対し5から100%含有されて、Rg3+Rg5+Rh1が1〜15%含有されるように製造することを特徴とする人参製剤の製造方法。」が示されている。
その請求項13〜15には、同様の比率の「人参製剤」が示されている。
(特許文献2)
特表2009−536941(特許文献2)には、その[要約]のように、9回に亘って蒸熟工程の後に乾燥過程を経ることなく直ちに熟成工程を行うことを特徴とする黒参、黒参濃縮液および黒参ハチミツ漬けの製造方法が示されている。
その請求項1〜4は黒参の製造方法、請求項5〜6は黒参濃縮液の製造方法にかかるものである。
そして、その請求項7には、「製造された黒参濃縮液は、Rg1、Rg2、Rg3、Rd、Re、Rf、Rb1、Rb2およびRcを含む有効サポニン成分を80〜300mg/gの量で含有することを特徴とする、請求項5または6に記載の黒参濃縮液の製造方法。」が示されている。その段落0067の表1にも同様の記載があるが、個別の成分の量については記載がない。
(特許文献3)
特表2008−502711(特許文献3)の請求項8には、「(i)Rb1、Rb2、Rc、Rd、Re、Rf及びRg1、並びに(ii)、Rg3、Rg5及びRk1を、含有比(0.1〜10):(0.1〜10)で含んでなる組成物。」が示されている。請求項9においては、前記の含有比を(1):(0.1〜10)に限定している。
(特許文献4)
特表平11−501322(特許文献4)の請求項1には、「ジンセノサイドの(Rg3+Rg5)/(Rc+Rd+Rb1+Rb2)の比率が1.0以上であることを特徴とする加工薬用人参または加工薬用人参抽出物。」が示されている。
(特許文献5)
特表2007−529431(特許文献5)には、2種の化合物(特にイソリソスペルミック酸AおよびB)を含む心臓血管および脳血管の疾病の治療に対する伝統的中国医学の調合剤が示されている。
そして、「丸薬」にかかるその段落0075や段落0076の表には、「Rb1、Rg3(20Rと20S)、Rg2」に関して分析方法についての言及がある。
特表2007−520418 特表2009−536941 特表2008−502711 特表平11−501322 特表2007−529431
(特許文献1〜5に記載のジンセノサイド成分)
上述の特許文献1〜5には、ジンセノサイドの各成分につき記載があるので、次の表2にまとめてみる。参考のため、本願発明における必須成分についても付記する。
−1−
上表のように、これらの特許文献1〜5には、Rg3(S)の含有量とRg2(S)の含有量(S)との比「Rg3(S)/Rg2(S)」を特定範囲に設定することにつき記載がない。というより、Rg3の光学異性体であるS体とRg2の光学異性体であるS体とに着目することについてすら記載がない。
特許文献5の請求項6には、Rb1、Rg2、Rg3(20(S)と20(R)、つまり、(S)と(R))につき記載があるものの、「Rg3(S)/Rg2(S)」の比については記載がない。
−2−
従って、特許文献1〜5のいずれにも、「Rg3(S)/Rg2(S)」の比が本願発明のように「1.7〜4.4」という範囲内にあることについても全く考えられていない。
加えて、特許文献1〜5のいずれにも、「Rb1」との関係において、本願発明のように、「Rb1」と「Rg3(S)」との比、さらには「Rb1」と「Rg3(S)/Rg2(S)」との比が特定の範囲にあるときに、はじめてすぐれた作用効果が奏されることについても考えられていない。
(市販のジンセノサイド製剤との関連)
−1−
市販のジンセノサイド製剤にかかる商品(健康補助食品)については、その組成ないし成分の表示がほとんど記載されていない。
−2−
本発明者らは、本発明に到達する過程において、2年以上の日数をかけて、上市されている多数のジンセノサイド製剤21品の各成分(Rb1、Rg3(Rg3(S)とRg3(R))、Rg2(Rg2(S)とRg2(R))など)の含有量について分析を行っているので、そのデータとの照合も行っている。
しかしながら、本発明者らが注目している下記の(ア)、(イ)および(ウ)を共に満足する市販製剤のジンセノサイドは見当たらなかった。
(ア)Rb1の含有量が7.3mg/g以上。
(イ)Rb1の含有量(mg/g)とRg3(S)の含有量(mg/g)との比、すなわち「Rb1/Rg3(S)の比」が1.2〜3.7。
(ウ)Rg3(S)の含有量(mg/g)とRg3(S)の含有量(mg/g)との比、すなわち「Rg3(S)/Rg2(S)の比」が1.7〜4.4。
−3−
図1に、市販のジンセノサイド製剤についての「Rb1の含有量」と「Rb1/Rg3(S)の比」との関係を示す。●のプロットが上述の市販製剤1〜21に相当する。なお、図1中の○と□のプロットが本発明の実施例に相当する(5つの○のうち、2つの○は重なっている)。
−4−
図2には、市販のジンセノサイド製剤につき、その横軸に「Rb1の含有量」を示し、その縦軸に「Rg3(S)/Rg2(S)の比」を示してある。すなわち、横軸と縦軸とで、市販のジンセノサイド製剤についての「Rb1の含有量」と(Rg3(S)/Rg2(S)の比)との関係を示してあり、●黒丸のプロットが上述の市販製剤1〜21に相当する。なお、図2中の○と□のプロットが本発明の実施例に相当する。
(発明の目的)
−1−
本発明は、このような背景下において、ジンセノサイドに含まれる多数の成分(現在40種以上も知られている)中の「着目成分の組み合わせ」とその着目成分の「量的割合」とを追求する研究を行うことにより、不定愁訴をはじめとする種々の症状・疾病に対し、効能の点で特異的にすぐれた結果が得られるジンセノサイド組成物を提供することを目的とするものである。
−2−
さらに詳しくは、本発明は、それぞれの症状・疾病に対する改善効果が顕著であるのみならず、改善可能な症状・疾病の幅を拡げることができ、さらには少量の摂取で最大の効果が発揮されるジンセノサイド組成物を提供することを目的とするものである。
本発明のジンセノサイド組成物は、
ジンセノサイドであるRb1とRg3(S)とRg2(S)との3成分を必須成分として含有する組成物であって、組成物の固形分基準で、
前記のRb1の含有量が7.3mg/g以上であること、および、
前記のRb1の含有量と前記のRg3(S)の含有量との比「Rb1/Rg3(S)」が1.2〜3.7の範囲内にあること、および、
前記のRg3(S)の含有量と前記のRg2(S)の含有量(S)との比「Rg3(S)/Rg2(S)」が1.7〜4.4の範囲内にあること、
を特徴とするものである。
−1−
本発明によれば、次の要件が全て満たされるときに、不定愁訴における各症状やそのほかの健康不安の症状に対して顕著にすぐれた作用効果が奏される。
・要件1:「Rb1の量的割合」が上述の特定の範囲にあること。
・要件2:そのRb1の含有量と前記のRg3(S)の含有量との比である「Rb1/Rg3(S)」が上述の特定の範囲にあること。
・要件3:さらに、そのRg3(S)の含有量とそのRg2(S)の含有量との比である「Rg3(S)/Rg2(S)」が上述の特定の範囲にあること。
−2−
上に述べた「不定愁訴」の症状の典型例は、疲労感、食欲、不眠、手足の冷え、便通、気の充実、腰痛、肩こり、胃痛、腹部膨満感、発汗、筋肉または関節のこわばりなどである。
しかるに、本発明のジンセノサイド組成物を摂取したときの不定愁訴の各症状を有する有症者に対する有効率は、後述の実施例のように、極めて満足しうるものである。
−3−
本発明の組成物を摂取したときに上記のようなすぐれた結果が得られるという事実は、ジオール系ジンセノサイドおよびトリオール系ジンセノサイドに属する特定成分(Rb1、Rg3(S)、Rg2(S))の量的割合と量的バランスとにより奏される複合的な作用が絡み合って影響した結果であると想定される。
市販のジンセノサイド製剤についての「Rb1の含有量」と「Rb1/Rg3(S)の比」との関係を示した散布図である。 市販のジンセノサイド製剤についての「Rb1の含有量」と「Rg3(S)/Rg2(S)の比」との関係を示した散布図である。 Aグループが錠剤T01およびT02を摂取したときの結果を示したグラフである。 Bグループが錠剤T03およびT04を摂取したときの結果を示したグラフである。 Cグループが錠剤T05およびT06を摂取したときの結果を示したグラフである。 Dグループが錠剤T07およびT08を摂取したときの結果を示したグラフである。 Eグループが錠剤T09およびT10を摂取したときの結果を示したグラフである。 Fグループが錠剤T11およびT12を摂取したときの結果を示したグラフである。 Gグループが錠剤T13およびT14を摂取したときの結果を示したグラフである。 Hグループが錠剤T15およびT16を摂取したときの結果を示したグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
(4つの要件)
上述のように、本発明のジンセノサイド組成物は、次の要件を全て満足することを特徴とする。なお、下記の含有量は組成物の固形分基準である。
第1の要件:Rb1とRg3(S)とRg2(S)との3成分を必須成分として含有する組成物であること。(なお、必須成分であるこれら3成分以外のジンセノサイドの諸成分(先に示した表2を参照)の含有量や比率は特に問わない。)
第2の要件:上記のRb1の含有量が7.3mg/g以上であること。(特に好ましくは7.3〜13.0mg/gの範囲内にあること。)
第3の要件:上記のRb1の含有量と上記のRg3(S)の含有量との比「Rb1/Rg3(S)」が1.2〜3.7の範囲内にあること。
第4の要件:上記のRg3(S)の含有量と上記のRg2(S)の含有量(S)との比「Rg3(S)/Rg2(S)」が1.7〜4.4の範囲内にあること。
(各ジンセノサイドの供給源)
各ジンセノサイドの供給源として最も適しているものは、高麗人参または高麗人参由来の高麗紅参、高麗紅参エキスまたはそれらの粉末である。高麗人参のほか、田七人参、アメリカ人参、竹節人参などの薬用人参やそのエキスまたはそれらの粉末を用いても差し支えない。
(ジンセノサイド組成物の調製)
本発明のジンセノサイド組成物を調製するには、薬用人参の主として根またはその根のエキスを加熱処理や発酵処理して、Rb1、Rg3(S)およびRg2(S)の含有量を適度に調整する方法が採用される。また、Rb1、Rg3(S)、Rg2(S)をそれぞれ単離したものを混合する方法も採用される。前者の方法で得た組成物に後者で得た成分を配合して、各成分の量を調整することもできる。
(Rb1,Rg3(S)、Rg2(S)の定量方法)
−1−
ジンセノサイドRb1、Rg3(S)、Rg2(S)の定量方法に限定はないが、本発明においては、標準的な方法として、次の方法を採用している。
−2−
ア:試料粉末1gを正確に秤量し、日本薬局方「ニンジン」「コウジン」に記載された方法によりジンセノサイド成分を抽出する。
イ:さらにC18簡易カラムを用いてジンセノサイド成分を粗精製した後、メンブランフィルターによってろ過し、これを試料溶液とする。
ウ:次に、C18カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、試料溶液を分析、定量する。
−3−
ジンセノサイドRb1、Rg2(S)を定量する場合は、HPLCにおいてアセトニトリル濃度が30〜35%の移動相で分離を行い、ジンセノサイドRb1、Rg2(S)の標準品のピーク面積と試料溶液のジンセノサイドRb1、Rg2(S)のピーク面積の比較により、試料中の各ジンセノサイド含有量を算出する。
−4−
ジンセノサイドRg3(S)を定量する場合は、HPLCにおいてアセトニトリル濃度が40〜45%の移動相で分離を行い、ジンセノサイドRg3(S)の標準品のピーク面積と試料溶液のジンセノサイドRg3(S)のピーク面積の比較により、試料中のRg3(S)の含有量を算出する。
(組成物の剤型、用途)
本発明にいう組成物の形態(つまり剤型)は、たとえば、錠剤(円盤形、変形円盤形、角盤形、球形など);顆粒;散剤またはエキス末;カプセル剤;液剤;などである。ここで「エキス末」とは、エキス液をスプレードライ等の手段により粉体化したものである。錠剤などの製造に際しては、適宜賦形剤を用いることができる。
本発明の組成物の用途の代表例は健康食品や健康補助食品などの機能性食品であり、そのほか、一般の加工食品、医薬品、化粧品、入浴剤をはじめ、種々の商品形態とすることができる。
(適用症状)
本発明の組成物は、後述の実施例のように特に不定愁訴に対して効果を発揮するが、それ以外の疾病に対しても効果を発揮することが多い。
[背景技術]の箇所でも述べたように、不定愁訴には、疲労感、食欲不振、不眠、手足の冷え、便通不調、気の充実感の欠如、腰痛、肩こり、胃痛、腹部膨満感、発汗、筋肉や関節のこわばりなど多くの症状があるので、そのうち1つでも症状があれば、摂取が勧められる。
副作用については、常識外に極端に過剰に摂取しない限りは安全である。このことは、通常の食品の場合でも同じである。
(摂取量)
本発明の組成物の摂取量は特に問わないが、毎日0.3g以上の摂取が望ましい。標準的な摂取量は毎日1〜6gである。
次に、実施例をあげて本発明をさらに説明する。以下、「%」とあるのは、ブリックス%を除き、重量%である。
[実施例]
(ジンセノサイド組成物の錠剤の作製)
−1−
種々のRb1値やRe値を有する高麗紅参の根をそれぞれ粉砕し、重量比で水:エタノール=4:6のアルコール水を粉砕品に対し10倍重量加え、70℃で5時間攪拌することにより抽出した。その後、遠心分離にて上澄み液を得、40%ブリックスまで濃縮後、その濃縮エキスを80℃で数日間熟成した。
−2−
その熟成期間中に途中サンプリングを数十回行い、種々の濃度のRb1、Rg3(S)、Rg2(S)の各成分を含有するエキスサンプルを調製した。
−3−
ついで、これらをスプレードライ法にて粉末化して、種々の成分濃度を有するジンセノサイド含有粉末を得た。
−4−
次にそれらの粉末を用いて錠剤化を行った。錠剤の形状は円盤形とした。錠剤の組成は、ジンセノサイド含有粉末が94%で、賦形剤のショ糖脂肪酸エステルが6%である。1錠は300mgである。
−5−
ジンセノサイド各成分の含有量がそれぞれ異なる表3の16種類の錠剤(T01〜T16)を作製した。
表3中の組成1,2,3の意味は次の如くである。なお、表3の組成1,2,3の欄に付した符号のうち、○は本発明の範囲内、×は本発明の範囲外である。
・組成1:Rb1含有量(mg/g)
・組成2:「Rb1含有量/Rg3(S)の含有量」の比
・組成3:「R3(S)含有量/Rg2(S)の含有量」の比
(臨床試験)
−1−
上述の錠剤T01〜16を用いて、複数の不定愁訴を持つ80名の被験者に対して臨床試験を行った。80名の内訳は、男性および女性がそれぞれ40名で、男性の平均年齢は63歳、女性の平均年齢は62歳である。
ランダムに10名(男性5名、女性5名)づつをA〜Hの8グループに分け、高麗人参であること以外には被験者には錠剤の内容を一切開示することなく臨床試験を行った。
−2−
Aグループに属する10名は、錠剤「T01」を1日10粒宛4週間摂取し、その後に8週間ウオッシュアウト期間を設けた。
なお、このウオッシュアウト期間中はジンセノサイド含有食品を一切摂取せず、ほぼ当初の不定愁訴を持つ状態に戻るようにしたが、有症者の数は当初とは多少異なることがある。
次に、錠剤「T02」を前半と同様に1日10粒宛4週間摂取した。
つまり、「前半の4週間の錠剤T01の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T02の摂取」が、Aグループ10名の臨床試験になる。
−3−
上記の前半および後半の2回の臨床試験において、前半のスタート時と前半の4週間の摂取直後、および後半のスタート時と後半の4週間の摂取直後に、後述の自覚症状表に症状を記入してもらい、その時点での各症状に対する状態を把握した。
−4−
自覚症状表には、各症状についてその程度が7段階に区分されており、スタート時4以下の数字(つまり1〜4の数字)を記入した人を「有症者」とした。
そして、有症者のうち、前半の4週間後、後半の4週間後における数字がそれぞれのスタート時に比して向上した場合、「効果あり」と判定し、その人数から有効率を算出した。
−5−
同様にして、BからHグループについても、次の臨床試験を行った。
・Bグループに属する10名:「前半の4週間の錠剤T03の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T04の摂取」
・Cグループに属する10名については、「前半の4週間の錠剤T05の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T06の摂取」
・Dグループに属する10名については、「前半の4週間の錠剤T07の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T08の摂取」
・Eグループに属する10名:「前半の4週間の錠剤T09の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T10の摂取」
・Fグループに属する10名については、「前半の4週間の錠剤T11の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T12の摂取」
・Gグループに属する10名については、「前半の4週間の錠剤T13の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T14の摂取」
・Hグループに属する10名については、「前半の4週間の錠剤T15の摂取」−「8週間のウオッシュアウト期間」−「後半の4週間の錠剤T16の摂取」
(自覚症状表の項目)
−1−
各人に渡す自覚症状表の冒頭箇所には、氏名の記入欄と錠剤記号の記入欄とを設け、また次の指示・説明を付してある。
「錠剤を飲まれる前(スタート)と飲まれてから4週間後に、各症状に当てはまる数字をご自分で記入して下さい(数字が大きくなれば健康度が増加しています)。」
−2−
そして、自覚症状表には、下記のA〜Lの12の症状欄を設けてあり、かつそれぞれの症状欄の右側に摂取経過週数として「スタート」と「4週間後」についての空白の書き込み欄を設けてあるので、被験者は「スタート時」と「4週間後」に上記の書き込み欄に、A〜Lの症状欄のどの症状に該当するかを数字の番号で記入するわけである。
−3−
A.疲労感
1.疲労感が強く寝たっきりで何もできない
2.疲労感が強く身の回りのことしかできない
3.疲労感はあるが半日ぐらい休養するとよくなる
4.疲労感はあるが何時間も続くことはない
5.疲労感はあるが仕事をしているとほぼ忘れている
6.疲労感はほとんどない
7.疲労感はまったくなく健康である
−4−
B.食欲
1.何も食べたくない
2.食べてみようと思ってもいざとなると食べられない
3.好きなものだけ選んで少量食べている
4.与えられた食事は半分ほど食べている
5.与えられた食事は食べている。残さない
6.食事の時間が待ち遠しい
7.食事のほかにも食べている
−5−
C.不眠
1.夜眠れないので催眠薬を飲むことが多い
2.寝つきが悪く眠りも浅くて目が覚めやすい
3.昼間はウトウト居眠りをするが夜になると充分眠れない
4.寝つきは良いが小さな物音や人声で目が覚めやすい
5.寝つかれないと思うことがあってもそのままにしているといつのまにか眠っている
6.軽く何かをした後は良く眠れる
7.快く眠っていると思う
−6−
D.手足の冷え(今の状態を冬季に当てはめてください)
1.手足が冷えて夜小用に起きるので電気毛布やあんかを入れないとよく眠れない
2.手足が冷えるが夜具に電気毛布やあんかを入れるほどではない
3.日当たりや暖房、こたつ、ストーブのあるところを離れにくいほうである
4.暖房をそれほど気にしないが厚着をしている
5.手足が冷えると思って身体を少し動かすと暖かくなってくる
6.手足の冷えなど気にならない
7.身体がポカポカして手足も暖かい
−7−
E.便通
1.便秘で下剤やかん腸の助けを借りないと排便できないことが多い
2.下剤やかん腸は用いないが、数日排便しないで過ごす日がある
3.時々便秘や下痢を繰り返すが、一応毎日排便はある
4.毎日、排便はあるが決まった時間ではない
5.稀に便秘や下痢があるが、毎日決まった時間に排便がある
6.排便は1日1回規則正しくある
7.時には軟便で1日に2回排便することがある
−8−
F.気の充実
1.すべての事についてやる気がない
2.好きなことはやるが、その他はやる気がない
3.好きなこと以外はいやいやながらやる
4.好きなこと以外でも仕方ないのでやる
5.好きなこと以外でもやる気は少しある
6.あらゆることにやる気はある
7.あらゆることにやる気まんまんである
−9−
G.腰痛
1.腰が重く痛みを感じるので起きる気がしない。寝ていたい
2.腰が重く痛みを感じるが、身のまわりのことは一人でできる
3.ときおり腰に痛みを感じるが、軽い仕事をするにはさしつかえない
4.腰が重く鈍い痛みを覚えることがあるが、揉んでやると良くなる
5.腰が重く鈍い痛みを感じるが、何かに熱中していると忘れている
6.腰に鈍い痛みを感じることがあるが、ほっておいて自然になおっていることがある
7.腰の痛みをまったく感じない
−10−
H.肩こり
1.肩、首筋がひどくこり、吐き気、目まいがし、体を動かせない
2.肩、首筋がこりマッサージをすれば一時良くなり、身の回りのことは自分でやれる
3.肩、首筋がこり苦痛だが無理すれば仕事がやれる
4.肩、首筋がこり気になるが、物事に集中していると忘れていることが多い
5.肩、首筋がこるが、さほどでないのでいつもそのままほっておく
6.軽く肩、首筋がこるがほっておいても自然になおる
7.肩、首筋がこることはなくいつも体が軽い
−11−
I.胃痛
1.いつも胃が重苦しく時に痛むことがあり、胃の薬を飲むことがある
2.胃が重く痛みを感じることがあるが、静かにしてがまんしている
3.胃が重く痛みを感じることがときどきあるが、がまんするほどでない
4.時に痛みが気になるが、何かに熱中していると忘れてしまっている
5.時に胃の痛みを覚えるが、ほっておいて自然になおる
6.胃の痛みはほとんど感じたことは無い
7.胃が全く気にならない
−12−
J.腹部膨満感
1.腹がはって息ができないほどである
2.腹がはって胃がおしあげられるようで、ゲップがでる
3.ガスが腹に充満しグルグル音がして重苦しい
4.ガスが腹にはって不快である
5.腹がはって不快だがガスがよく出る
6.腹ははらないがよくガスがでる
7.腹の具合はよく爽快である
−13−
K.発汗
1.どんなに激しく運動しても汗をかくことがほとんどない
2.普通の人よりもかなり汗をかかないほうである
3.普通の人よりも汗をかかないほうである
4.汗のかき方は普通だと思う
5.少し汗かきである
6.かなり汗かきのほうである
7.ちょっとした仕事をしても汗がたくさんでてしまう
−14−
L.筋肉または関節のこわばり
1.筋肉や関節がひどくこわばり、体を動かすことができない
2.筋肉や関節がこわばり苦痛だが、かなり無理をすれば仕事はやれる
3.筋肉や関節がこわばりやや苦痛だが、やや無理すればしごとはやれる
4.筋肉や関節がこわばり、気になるが、物事に熱中していると忘れる
5.筋肉や関節がときどきこわばるが、あまり気にならない
6.筋肉や関節がときどきこわばるが、全く気にならない
7.筋肉や関節がこわばることなく、いつも体が軽い
(臨床試験の結果)
−1−
図3と表4はAグループが錠剤T01およびT02を摂取したときの結果を示したものである。
図3の左側の棒グラフは錠剤T01についての有症者数(number of subjects)、右側の棒グラフは錠剤T02についての有症者数である。
図3の折れ線における◆印のプロットは錠剤T01についての有効率(efficacy ratio(%))、■印のプロットは錠剤T02についての有効率である。
−2−
Bグループ〜Hグループ(図4〜10、表5〜11)ついても上記に準ずる。
図4と表5はBグループが錠剤T03およびT04を摂取したときの結果である。
図5と表6はCグループが錠剤T05およびT06を摂取したときの結果である。
図6と表7はDグループが錠剤T07およびT08を摂取したときの結果である。
図7と表8はEグループが錠剤T09およびT10を摂取したときの結果である。
図8と表9はFグループが錠剤T11およびT12を摂取したときの結果である。
図9と表10はGグループが錠剤T13およびT14を摂取したときの結果である。
図10と表11はHグループが錠剤T15およびT16を摂取したときの結果である。
(臨床試験の結果のまとめ)
−1−
上記の臨床試験に使用した「錠剤T01〜T16」と「それらの錠剤のジンセノサイド成分の組成」と「平均有効率」とを表12に示す。
−2−
表12は、先の表3に平均有効率の欄を付加すると共に、その平均有効率の欄に「○、□、△」の3段階の評価を付し、さらに「○、□、△」のブロック順に並べ替えを行ったものに相当する。
−3−
表12中の符号の意味は次の通りである。
「組成」の欄の印は、先の表4と同じく、○と□は本願請求項1の範囲内、×は本願請求項1の範囲外である。
「平均有効率」の欄の印は、好ましいものが○、それに順ずるものが□、やや劣るものが△である。平均有効率に関して、○印のグループと□印のグループとの評価の違いは、前者に比し後者の組成1(Rb1の量)が最適範囲よりもやや過多であることによるものと理解される。
−4−
表12から、次の組成1,2,3を全て満足するときに、好ましい結果が得られることがわかる。
[組成1]Rb1の量が7.3mg/g以上(特に7.3〜13.0mg/g)
[組成2]Rb1/Rg3(S)の含有量比が1.2〜3.7の範囲内
[組成3]Rg3(S)/Rg2(S)の含有量比が1.7〜4.4mg/gの範囲内
本発明のジンセノサイド組成物は、不定愁訴をはじめとする種々の症状・疾病に対する改善効果が顕著であるのみならず、改善可能な症状・疾病の幅を拡げることができ、さらには少量の摂取で最大の効果が発揮されるので、健康食品や健康補助食品などの機能性食品をはじめとする不定愁訴改善用または滋養強壮用の経口組成物として特に有用である。そのほか、一般の加工食品、医薬品、化粧品、入浴剤などとしても有用である。

Claims (2)

  1. ジンセノサイドであるRb1とRg3(S)とRg2(S)との3成分を必須成分として含有する組成物であって、組成物の固形分基準で、
    ・前記のRb1の含有量が7.3mg/g以上であること、
    ・前記のRb1の含有量と前記のRg3(S)の含有量との比「Rb1/Rg3(S)」が1.2〜3.7の範囲内にあること、および、
    ・前記のRg3(S)の含有量と前記のRg2(S)の含有量との比「Rg3(S)/Rg2(S)」が1.7〜4.4の範囲内にあること、
    を特徴とするジンセノサイド組成物。
  2. 不定愁訴改善用または滋養強壮用の経口組成物である請求項1記載のジンセノサイド組成物。
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