JP5695927B2 - 電気絶縁性樹脂シート - Google Patents

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Description

本発明は、電気絶縁性樹脂シートに関する。
従来、電気絶縁性樹脂シートとしては、様々なものが知られており、例えば、モーターにおける発熱体であるコイル線の周囲に配されて用いられるものなどが知られている。
この種の電気絶縁性樹脂シートとしては、具体的には例えば、分子中に複数の芳香族炭化水素及び複数のスルフィド結合(−S−)を有するポリフェニレンスルフィド樹脂と、ビニル系共重合体とを含む電気絶縁性樹脂層のみを備えたものが知られている(特許文献1)。
しかしながら、斯かる電気絶縁性樹脂シートは、モーターのコイル線とコイル線との間等において要求される電気絶縁性としての耐トラッキング性を有するものの、コイル線などから発生する熱によって引張強度などが低下し得るものであり、耐熱性が必ずしも十分なものではないという問題がある。
また、斯かる電気絶縁性樹脂シートは、引裂き力に対して必ずしも十分な耐性を有するものではないという問題、即ち、樹脂シートに必要とされる力学的特性としての耐引裂き性が必ずしも優れるものではないという問題がある。
特開2007−186672号公報
本発明は、上記問題点等に鑑みてなされたものであり、耐引裂き性に優れ且つ耐熱性に優れた電気絶縁性樹脂シートを提供することを課題とする。
本発明の電気絶縁性樹脂シートは、端裂抵抗値が220N/20mm以上であり且つ240℃で250時間を経た後の引張強度の強度残率が55%以上であるシート状の電気絶縁性樹脂層を備え
前記電気絶縁性樹脂層が、分子中に複数のスルホニル基を有するポリスルホン樹脂と、該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂とを含み、該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂及び熱可塑性エラストマー樹脂を含んでいることを特徴とする。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートにおいては、前記電気絶縁性樹脂層が、前記ポリスルホン樹脂と、該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂とを含み、ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂及び熱可塑性エラストマー樹脂を含んでいる前記ポリスルホン樹脂と前記ポリアミド樹脂と前記熱可塑性エラストマー樹脂とを含んでいることにより、電気絶縁性樹脂シートの耐引裂き性がより優れたものになり得る
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートにおいては、前記電気絶縁性樹脂層が、前記ポリスルホン樹脂と、1〜30重量%の前記ポリアミド樹脂と、0.1〜5重量%の前記熱可塑性エラストマー樹脂とを含んでいることが好ましい。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートにおいては、前記ポリアミド樹脂が、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂であることが好ましい。前記ポリアミド樹脂が分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂であることにより、電気絶縁性樹脂シートの耐熱性がより優れたものになり得るという利点がある。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートにおいては、前記熱可塑性エラストマー樹脂が、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートにおいては、前記ポリスルホン樹脂が、分子中に複数のエーテル結合をさらに有するポリエーテルスルホン樹脂であることが好ましい。また、前記ポリスルホン樹脂が、分子中に複数の芳香族炭化水素をさらに有するポリフェニルスルホン樹脂であることが好ましい。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートは、少なくとも1種のシート材をさらに備え、該シート材が前記電気絶縁性樹脂層の少なくとも片面側に配されていることが好ましい。斯かる構成により、電気絶縁性樹脂シートの耐引裂き性及び耐熱性がより優れたものになるという利点がある。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートにおいては、前記シート材が全芳香族ポリアミドを含んでいることが好ましい。また、前記シート材が不織布であることが好ましい。
また、前記シート材が、湿式抄紙法により作製された紙であることが好ましい。また、前記シート材が、全芳香族ポリアミド繊維を含む全芳香族ポリアミド紙であることが好ましい。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートは、前記シート材の少なくとも電気絶縁性樹脂層側にコロナ処理が施されていることが好ましい。
本発明に係る電気絶縁性樹脂シートは、電気絶縁用途で使用されることが好ましい。
本発明の電気絶縁性樹脂シートは、耐引裂き性に優れ且つ耐熱性に優れているという効果を奏する。
2枚のシート材を備えた電気絶縁性樹脂シートが厚さ方向に切断された断面を模式的に示した断面図。
以下、本発明に係る電気絶縁性樹脂シートの一実施形態について説明する。
本実施形態の電気絶縁性樹脂シートは、端裂抵抗値が220N/20mm以上であり且つ240℃で250時間を経た後の引張強度の強度残率が55%以上であるシート状の電気絶縁性樹脂層を備えている。
前記電気絶縁性樹脂シートは、電気絶縁性樹脂シートの耐引裂き性及び耐熱性がより優れたものになるという点で、少なくとも1種のシート材をさらに備え、該シート材が前記電気絶縁性樹脂層の少なくとも片面側に配されていることが好ましい。
また、前記電気絶縁性樹脂シートは、前記電気絶縁性樹脂層が、分子中に複数のスルホニル基を有するポリスルホン樹脂と、該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂とを含んでいる
前記端裂抵抗値は、耐引裂き性の指標となるものであり、JIS C2151における「端裂抵抗(B法)」に準じて、23℃において測定した値である。なお、前記端裂抵抗値は、通常、1000N/20mm以下である。
前記引張強度の強度残率は、耐熱性の指標となるものであり、電気絶縁性樹脂シートを240℃で250時間放置する前と後とにおいて、JIS C2151における「引張特性」に準じて23℃において引張試験を行って引張強度を測定し、下記の式により算出したものである。
強度残率(%)={(放置後の引張強度)/(放置前の引張強度)}×100
なお、該強度残率は、具体的には、実施例に記載された方法によって求められる。また、強度残率は、通常、100%未満である。
前記電気絶縁性樹脂層の厚さは、特に限定されるものではなく、通常、1μm〜500μmである。
前記ポリスルホン樹脂は、スルホニル基(−SO2−)を複数含む分子構造を有するものである。
該ポリスルホン樹脂としては、分子中に複数のエーテル結合(−O−)をさらに有するポリエーテルスルホン樹脂、又は、分子中に複数の芳香族炭化水素をさらに有するポリフェニルスルホン樹脂などが挙げられる。また、該ポリスルホン樹脂としては、分子中に複数のエーテル結合と複数の芳香族炭化水素とをさらに有するポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂が挙げられる。
前記ポリスルホン樹脂としては、前記電気絶縁性樹脂層の成形性が良好なものになるとともに、前記電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、ポリエーテルスルホン樹脂又はポリフェニルスルホン樹脂が好ましく、前記ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂がより好ましい。
前記ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂としては、下記式(1)の分子構造を有するものが好ましい。
Figure 0005695927
式(1)中、nは、重合度を表す正の整数であり、通常、10〜5000の範囲内である。
前記ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂としては、市販されているものを用いることができ、例えば、BASF社製の「ウルトラゾーンEシリーズ」、ソルベイ社製の「レーデルAシリーズ」、住友化学社製の「スミカエクセルシリーズ」等が挙げられる。
前記電気絶縁性樹脂層においては、前記ポリスルホン樹脂の含有割合が50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、前記ポリスルホン樹脂の含有割合が90重量%以下であることが好ましく、80重量%以下であることがより好ましい。
前記ポリスルホン樹脂の含有割合が50重量%以上であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになるという利点がある。また、前記ポリスルホン樹脂の含有割合が90重量%以下であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐トラッキング性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂;ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとが反応してなるエポキシ基含有のポリヒドロキシポリエーテルフェノキシ樹脂;分子中に複数のオキシメチレン(−CH2O−)基を有するポリアセタール(POM)樹脂;分子中で芳香族炭化水素−エーテル結合の基本構造が繰り返されてなるポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂などのポリフェニレンオキシド(PPO)樹脂;分子中で芳香族炭化水素−エーテル結合−芳香族炭化水素−ケトン結合の基本構造が繰り返されてなる芳香族ポリエーテルケトン(PEK)樹脂;分子中で芳香族炭化水素−エーテル結合−芳香族炭化水素−エーテル結合−芳香族炭化水素−ケトン結合の基本構造が繰り返されてなる芳香族ポリエーテルケトン(PEEK)樹脂;分子中に複数の芳香族炭化水素及び複数のスルフィド結合(−S−)を有するポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂;分子中に複数の芳香族炭化水素とイミド結合とエーテル結合とを有するポリエーテルイミド(PEI)樹脂;分子中に複数のイミド結合及び複数のアミド結合を有する熱可塑性ポリアミドイミド樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロオレフィンなどのポリオレフィン樹脂;アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合体(ABS樹脂)などの芳香族含有ビニル系樹脂;ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂などのポリエステル樹脂;ポリカーボネート(PC)樹脂;液晶ポリマー(LCP);熱可塑性エラストマー樹脂等が挙げられる。
前記ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂は、電気絶縁性樹脂層の耐引裂き性及び耐熱性がより優れたものになり、しかも耐トラッキング性などの電気絶縁性がより優れたものになるという点で、ポリアミド樹脂及び熱可塑性エラストマー樹脂であり、ポリアミド樹脂及び熱可塑性エラストマー樹脂の混合物好ましい。
即ち、前記電気絶縁性樹脂層は、耐引裂き性及び耐熱性がより優れたものになり、しかも耐トラッキング性などの電気絶縁性がより優れたものになるという点で、前記ポリスルホン樹脂と前記ポリアミド樹脂とを含
前記ポリスルホン樹脂と前記ポリアミド樹脂とを含む電気絶縁性樹脂層を備えた樹脂シートに対して、例えば、該樹脂シートを曲げるような過大な力が加わることにより変形したり破れたりしたものを観察すると、以下のことが認められる。即ち、具体的には、例えば、該樹脂シートを巻いたモーターのコイル線を折り曲げ加工する際に過大な負荷によって破壊した樹脂シートの破壊部分を観察すると、電気絶縁性樹脂層中のポリアミド樹脂部分で破壊していることが認められる。
ポリアミド樹脂には、結晶性成分が存在し、該結晶性成分に起因する脆弱性があるとも考えられる。そして、樹脂シートが引裂力などの外力を受けると、斯かる脆弱性を有するポリアミド樹脂から樹脂シートの破壊が始まるとも推測される。これに対して、前記電気絶縁性樹脂層は、斯かる脆弱性を抑制すべく、前記ポリスルホン樹脂と前記ポリアミド樹脂とに加え、さらに前記熱可塑性エラストマー樹脂を含んでいることが好ましい。即ち、前記電気絶縁性樹脂層は、前記ポリスルホン樹脂に加えて、さらに前記ポリアミド樹脂と前記熱可塑性エラストマー樹脂とを含んでいることにより、ポリアミド樹脂が有し得る脆弱性を熱可塑性エラストマー樹脂によって抑制でき、優れた耐熱性と優れた電気絶縁性とを有しつつ、耐引裂き性がより優れたものになるという利点がある。
前記ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂は、具体的には、80〜95重量%濃度の前記ポリアミド樹脂と、5〜20重量%濃度の前記熱可塑性エラストマー樹脂とを含んでいることが好ましい。
前記電気絶縁性樹脂層においては、前記ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂の含有割合が1重量%以上であることが好ましく、10重量%以上であることがより好ましく、20重量%以上であることがさらに好ましい。また、45重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましい。
前記ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂の含有割合が1重量%以上であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐トラッキング性がより優れたものになり得るという利点がある。また、前記ポリアミド樹脂の含有割合が45重量%以下であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐引裂き性及び耐熱性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記ポリアミド樹脂は、少なくともポリアミン化合物とポリカルボン酸化合物とが脱水縮合により重合されてなるものである。
前記ポリアミド樹脂としては、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂、分子中に炭化水素として脂肪族炭化水素のみを有する脂肪族ポリアミド樹脂が挙げられる。なかでも、前記電気絶縁性樹脂層がより耐熱性に優れたものになり得るという点で、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂が好ましい。
また、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂としては、分子中に炭化水素として芳香族炭化水素のみを有する芳香族ポリアミド樹脂、分子中に炭化水素として脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素の両方を有する半芳香族ポリアミド樹脂等が挙げられる。
分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂としては、電気絶縁性樹脂層が耐熱性に優れ、しかも、より耐トラッキング性に優れたものになり得るという点で、前記半芳香族ポリアミド樹脂が好ましい。
前記ポリアミド樹脂の重合において用いられる前記ポリアミン化合物としては、具体的には、例えば、ジアミン化合物が挙げられる。
該ジアミン化合物としては、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を含む脂肪族ジアミン、環状の飽和炭化水素基を含む脂環族ジアミン、芳香族炭化水素基を含む芳香族ジアミンなどが挙げられる。
前記脂肪族ジアミン、前記脂環族ジアミン、又は前記芳香族ジアミンとしては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。なお、下記式(2)中のR1は、炭素数4〜12の脂肪族炭化水素基、若しくは環状飽和炭化水素を含む炭素数4〜12の脂環族炭化水素基を表しているか、又は、芳香族環を含む炭化水素基を表している。
2N−R1−NH2 ・・・(2)
前記脂肪族ジアミンとしては、電気絶縁性樹脂層の耐トラッキング性がより優れたものになり得るという点で、式(2)においてR1の炭素数が9のノナンジアミンが好ましく、1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンを混合したものがより好ましい。
前記芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、キシリレンジアミンなどが挙げられる。
前記ポリアミド樹脂の重合において用いられる前記ポリカルボン酸化合物としては、具体的には、例えば、ジカルボン酸化合物が挙げられる。
該ジカルボン酸化合物としては、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を含む脂肪族ジカルボン酸、環状の飽和炭化水素基を含む脂環族ジカルボン酸、芳香族炭化水素基を含む芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族ジカルボン酸、前記脂環族ジカルボン酸、又は前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、下記式(3)で表されるものが挙げられる。なお、下記式(3)中のR2は、炭素数4〜25の脂肪族炭化水素基、若しくは環状飽和炭化水素を含む炭素数4〜12の脂環族炭化水素基を表しているか、又は、芳香族環を含む炭化水素基を表している。
HOOC−R2−COOH ・・・(3)
前記脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、該芳香族ジカルボン酸としては、前記ポリアミド樹脂の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、テレフタル酸が好ましい。
前記ポリアミド樹脂は、上述したジアミン化合物の1種とジカルボン酸化合物の1種とが重合してなるものであってもよく、それぞれの化合物の複数種を組み合わせて重合してなるものであってもよい。また、要すれば、ジアミン化合物とジカルボン酸化合物以外のものがさらに重合されてなるものであってもよい。
前記ポリアミド樹脂としては、上述したように前記半芳香族ポリアミド樹脂が好ましく、該半芳香族ポリアミド樹脂としては、ジアミン化合物としての脂肪族ジアミンと、ジカルボン酸化合物としての芳香族ジカルボン酸とが重合してなるものがより好ましく、脂肪族ジアミンとしてのノナンジアミンと、芳香族ジカルボン酸としてのテレフタル酸とが重合してなるもの(PA9T)が特に好ましい。
前記電気絶縁性樹脂層においては、前記ポリアミド樹脂の含有割合が1重量%以上であることが好ましく、9重量%以上であることがより好ましい。また、30重量%以下であることが好ましく、25重量%以下であることがより好ましい。
前記ポリアミド樹脂の含有割合が1重量%以上であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐トラッキング性がより優れたものになり得るという利点がある。また、前記ポリアミド樹脂の含有割合が30重量%以下であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐引裂き性及び耐熱性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記熱可塑性エラストマー樹脂は、常温でゴム状弾性を示す熱可塑性樹脂である。
前記熱可塑性エラストマー樹脂は、特に限定されるものではなく、前記熱可塑性エラストマー樹脂としては、例えば、塩化ビニル系、オレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ニトリル系、ポリアミド系、又は、フッ素系の各熱可塑性エラストマー樹脂などが挙げられ、具体的には、例えば、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマー、又は、スチレン・イソプレンブロックコポリマーなどが挙げられる。
また、前記熱可塑性エラストマー樹脂としては、分子中に極性官能基を有する熱可塑性エラストマー樹脂などが挙げられる。分子中に極性官能基を有する熱可塑性エラストマー樹脂は、極性官能基を有するため、極性を有するポリアミド樹脂との親和性に優れている。従って、極性官能基を有する熱可塑性エラストマー樹脂とポリアミド樹脂とを含む電気絶縁性樹脂層においては、これら樹脂間の結合性がより強固となる。そして、熱可塑性エラストマー樹脂のゴム状弾性の特性がポリアミド樹脂の脆弱性の発現をより確実に抑制することにより、耐引裂き性がより優れたものになる。
前記分子中に極性官能基を有する熱可塑性エラストマー樹脂としては、具体的には例えば、活性水素含有官能基、窒素含有官能基、活性水素及び窒素を含有する官能基、カルボニル基若しくはチオカルボニル基含有官能基、カルボキシル基の酸無水物基、エポキシ基、又は、ハロゲン基などの極性官能基を有する熱可塑性エラストマー樹脂が挙げられる。
前記活性水素含有官能基としては、−COOH、−OH、−SH、−SO3H、−SO2H、−SOH等が挙げられる。
前記窒素含有官能基としては、−NRR’、>C=N−、−CN、−NCO、−OCN、−SCN、−NO、−NO2等が挙げられる。
前記活性水素及び窒素を含有する官能基としては、−NH2、−NHR、−CONH2、−CONHR、−CONH−、>C=NH等が挙げられる。
前記カルボニル基若しくはチオカルボニル基含有官能基としては、>C=O、>C=S、−CH=O、−CH=S、−COOR、−CSOR等が挙げられる。
なお、上記官能基におけるR、R’は、水素原子、アルキル基、アリール基等を示す。
前記極性官能基としては、カルボキシル基、カルボキシル基の酸無水物基、ヒドロキシ基(−OH)、エポキシ基、イソシアネート基(−NCO)、又は、−NRR’、−NHR、−NH2などのアミノ基が好ましく、カルボキシル基の酸無水物基がより好ましく、マレイン酸の酸無水物(無水マレイン酸基)がさらに好ましい。
具体的には、前記熱可塑性エラストマー樹脂としては、電気絶縁性樹脂層の耐引裂き性がより優れたものになり得るという点で、分子中に極性官能基を有する熱可塑性エラストマー樹脂が好ましく、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーがより好ましい。
前記無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、電気絶縁性樹脂層の耐引裂き性がさらに優れたものになり得るという点で、エチレン−プロピレン無水マレイン酸変性共重合体が好ましい。
前記電気絶縁性樹脂層においては、前記熱可塑性エラストマー樹脂の含有割合が0.1重量%以上であることが好ましく、0.5重量%以上であることがより好ましい。また、前記熱可塑性エラストマー樹脂の含有割合が5重量%以下であることが好ましく、4重量%以下であることがより好ましい。
前記熱可塑性エラストマー樹脂の含有割合が0.1重量%以上であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐引裂き性がより優れたものになり得るという利点がある。また、前記熱可塑性エラストマー樹脂の含有割合が5重量%以下であることにより、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記電気絶縁性樹脂層には、本発明の効果を損ねない範囲において、種々の添加剤が配合されていても良い。
該添加剤としては、例えば、アルキルフェノール樹脂、アルキルフェノール−アセチレン樹脂、キシレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、テルペン樹脂、ロジンなどの粘着付与剤、ポリブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールAなどの臭素系難燃剤、塩素化パラフィン、パークロロシクロデカンなどの塩素系難燃剤、リン酸エステル、含ハロゲンリン酸エステルなどのリン系難燃剤、ホウ素系難燃剤、三酸化アンチモンなどの酸化物系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水和金属化合物、フェノール系、リン系、硫黄系の酸化防止剤、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、酸化アルミ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウムといった無機フィラー、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などの一般的なプラスチック用配合成分などが挙げられる。また、芳香族ポリアミド繊維、数nm〜数百nmの粒径のモンモリロナイトなどが挙げられる。これら添加剤は、前記ポリスルホン樹脂と前記ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂とを含む樹脂混合物100重量部に対して、例えば0.1〜5重量部用いることができる。
次に、前記電気絶縁性樹脂シートの具体例として、前記電気絶縁性樹脂層の両面側にシート材が配された電気絶縁性樹脂シートを挙げ、図面を参照しながら詳しく説明する。
図1は、前記電気絶縁性樹脂層2の両面側にシート材3が配された電気絶縁性樹脂シートを厚さ方向に切断した断面を模式的に示した断面図である。
図1に示すように、斯かる電気絶縁性樹脂シート1は、シート状の電気絶縁性樹脂層2を介して、複数のシート材3が貼り合わされている。
前記シート材3は、シート状のものであれば特に限定されない。また、厚さが特に限定されるものではなく、通常、10〜100μmである。
前記シート材3としては、例えば、不織布、紙、又はフィルム等が挙げられる。前記シート材3としては、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、不織布又は紙が好ましい。
前記シート材3としては、湿式抄紙法により作製されたもの(湿式不織布等)、大気中で乾式法により作製されたもの(乾式不織布等)などが挙げられる。
前記シート材3としては、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、湿式抄紙法により作製された紙が好ましい。
前記シート材3の材質としては、ポリアミド、ポリエステルなどの合成高分子化合物、セルロースなどの天然高分子化合物等が挙げられ、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、ポリアミドが好ましい。
該ポリアミドとしては、構成モノマーの全てが芳香族炭化水素を有する全芳香族ポリアミド、構成モノマーの全てが脂肪族炭化水素のみを有する脂肪族ポリアミド、構成モノマーの一部が芳香族炭化水素を有する半芳香族ポリアミドなどが挙げられ、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、全芳香族ポリアミドが好ましい。即ち、前記シート材3は、前記全芳香族ポリアミドを含んでいることが好ましい。
また、前記シート材3としては、電気絶縁性樹脂層の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、全芳香族ポリアミド繊維を含む全芳香族ポリアミド紙がさらに好ましい。即ち、全芳香族ポリアミド繊維を用いて湿式抄紙法により作製された全芳香族ポリアミド紙がさらに好ましい。
前記全芳香族ポリアミド紙としては、例えば、アミド基以外がベンゼン環で構成された、フェニレンジアミンとフタル酸との縮合重合物(全芳香族ポリアミド)を繊維化し、繊維化した全芳香族ポリアミド繊維を主たる構成材として形成されたものが挙げられる。
前記全芳香族ポリアミド紙は、力学的特性に優れ、電気絶縁性樹脂シートの製造工程におけるハンドリングが良好であるという点で、坪量が5g/m2以上であることが好ましい。坪量が5g/m2以上であることにより、力学的強度の不足が抑制され電気絶縁性樹脂シートの製造中に破断しにくいという利点がある。
なお、前記全芳香族ポリアミド紙には、本発明の効果を損なわない範囲において他の成分を加えることができ、該他の成分としては、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエーテルエーテルケトン繊維、ポリエステル繊維、アリレート繊維、液晶ポリエステル繊維、ポリエチレンナフタレート繊維などの有機繊維、又は、ガラス繊維、ロックウール、アスベスト、ボロン繊維、アルミナ繊維などの無機繊維が挙げられる。
前記全芳香族ポリアミド紙としては、例えば、デュポン社より商品名「ノーメックス」で市販されているもの等を用いることができる。
前記シート材3の電気絶縁性樹脂層2側には、コロナ処理が施されていることが好ましい。該コロナ処理が施されていることにより、シート材と電気絶縁性樹脂層との間における層間剥離がより抑制され得るという利点がある。
前記コロナ処理は、電気絶縁性樹脂層2と接するシート材3の一方の面に放電処理を行い、極性を持つカルボキシル基や水酸基を生成させ荒面化する処理である。前記コロナ処理としては、従来公知の一般的な方法を採用することができる。
前記電気絶縁性樹脂シートは、電気絶縁性の指標となる耐トラッキング試験のCTI値が130V以上であることが好ましい。なお、耐トラッキング試験は、実施例に記載された方法によって行う。
前記電気絶縁性樹脂シートは、前記電気絶縁性樹脂層及び前記シート材の各凝集破壊力より、前記電気絶縁性樹脂層と前記シート材との間の層間接着力が大きいことにより、前記電気絶縁性樹脂層と前記シート材との間で層間剥離しないように構成されていることが好ましい。
続いて、前記電気絶縁性樹脂シートの製造方法について説明する。
前記電気絶縁性樹脂シートに備えられている前記電気絶縁性樹脂層は、ポリスルホン樹脂と該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂とを所定温度に加熱しながら混合した樹脂混合物を、従来公知の一般的な方法によってシート状に成形することにより作製することができる。具体的には、例えば、ニーダー、加圧ニーダー、混練ロール、バンバリーミキサー、二軸押し出し機などの一般的な混合手段により加熱しながら混合した樹脂混合物を、T−ダイを取り付けた押出機によってシート状に押し出すこと等により作製することができる。
また、例えば2枚のシート材を備えた電気絶縁性樹脂シートは、具体的には、2枚のシート材で電気絶縁性樹脂層を挟み込んだ状態のものを押圧することなどにより製造することができる。
前記電気絶縁性樹脂シートは、電気絶縁性を有する点を利用して、例えば、自動車などにおけるモーター用の電気絶縁用シート、変圧器(トランス)用の電気絶縁用シート、バスバー用の電気絶縁用シートなどにおいて使用することができる。
本実施形態の電気絶縁性樹脂シートは、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の電気絶縁性樹脂シートに限定されるものではない。
また、一般の電気絶縁性樹脂シートにおいて用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
例えば、上記実施形態では、図1において、シート状の電気絶縁性樹脂層の両面側にそれぞれ1枚のシート材が配されてなる電気絶縁性樹脂シートについて説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、シート状の電気絶縁性樹脂層の片面側のみに1枚のシート材が配されてなるものであってもよい。また、シート状の電気絶縁性樹脂層のみを備えたものであってもよい。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
まず、下記の原料を用意した。
・ポリスルホン樹脂:ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂(PES)樹脂
(分子中にスルホニル基、エーテル結合、及び芳香族炭化水素を複数有する)
(ソルベイ社製 商品名「レーデルA−300A」)を用いた。
・5重量%濃度の無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーと、
95重量%濃度のポリアミド(PA)樹脂との混合物
(クラレ社製 商品名「ジェネスタN1001A」)
(無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー;
エチレン−プロピレン無水マレイン酸変性共重合体(EPMA))
(PA樹脂;分子中にテレフタル酸単位及びノナンジアミン単位を有するPA9T)
次に、PES樹脂、PA樹脂、及びEPMAがPES/PA/EPMA=90/9.5/0.5の重量比になるように、90重量部のPES樹脂、及び、10重量部の「ジェネスタN1001A」を、2軸混練機(テクノベル社製)によって310℃で混合し、樹脂混合物を調製した。
続いて、樹脂混合物を押出成形により310℃で100μm厚のシート状に成形して電気絶縁性樹脂層を形成し、シート状の電気絶縁性樹脂層のみを含む電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例2)
PES/PA/EPMA=80/19/1の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、及び、20重量部の「ジェネスタN1001A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例3)
PES/PA/EPMA=70/28.5/1.5の重量比となるように、70重量部のPES樹脂、及び、30重量部の「ジェネスタN1001A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例4)
さらに下記の原料を用意した。
・20重量%濃度の無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーと、
80重量%濃度のポリアミド(PA)樹脂との混合物
(クラレ社製 商品名「ジェネスタN1006A」)
(無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー;
エチレン−プロピレン無水マレイン酸変性共重合体(EPMA))
(PA樹脂;分子中にテレフタル酸単位及びノナンジアミン単位を有するPA9T)
そして、PES/PA/EPMA=80/17.9/2.1の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、13重量部の「ジェネスタN1001A」、及び、7重量部の「ジェネスタN1006A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例5)
PES/PA/EPMA=80/17/3の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、7重量部の「ジェネスタN1001A」、及び、13重量部の「ジェネスタN1006A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例6)
PES/PA/EPMA=80/16/4の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、及び、20重量部の「ジェネスタN1006A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例7)
PES/PA/EPMA=80/19/1の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、及び、20重量部の「ジェネスタN1001A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂層を作製した。
一方、2枚の全芳香族ポリアミド紙(デュポン社製 商品名「ノーメックスT410」厚さ50μm)をシート材として用意した。さらに、それぞれのシート材の電気絶縁性樹脂層と接する側の面には、コロナ処理を施した。コロナ処理は、機器としてPILLAR TECHNOLOGIES社製「500シリーズ」を用いて、大気圧下で、出力500W、処理速度4m/分、試料幅0.4mの条件により行った。
そして、作製した電気絶縁性樹脂層の両面側に2枚の全芳香族ポリアミド紙を配置した状態のものを2枚の金属板で挟み、350℃に加熱した熱プレス機を用いて、圧力200N/cm2で60秒間プレスし、電気絶縁性樹脂層の両面側に2枚のシート材を備えた約200μm厚の電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(実施例8)
PES/PA/EPMA=80/16/4の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、及び、20重量部の「ジェネスタN1006A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂層を作製した。
そして、さらに2枚の全芳香族ポリアミド紙を用いて、上記と同様にして電気絶縁性樹脂層の両面側に2枚のシート材を備えた約200μm厚の電気絶縁性樹脂シートを製造した。
参考例1
さらに、下記のポリアミド樹脂を用意した。
ポリアミド樹脂:ポリアミド(PA)樹脂
(クラレ社製 商品名「ジェネスタN1000A」)
(分子中にテレフタル酸単位とノナンジアミン単位とを複数有するPA9T)
続いて、PES/PA=80/20の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、及び、20重量部の「ジェネスタN1000A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂層を作製した。
そして、2枚の全芳香族ポリアミド紙を用いて、上記と同様にして電気絶縁性樹脂層の両面側に2枚のシート材を備えた約200μm厚の電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(比較例1)
PES樹脂のみで電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして、シート状の電気絶縁性樹脂層のみを含む電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(比較例2)
PES/PA=80/20の重量比となるように、80重量部のPES樹脂、及び、20重量部の「ジェネスタN1000A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして、シート状の電気絶縁性樹脂層のみを含む電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(比較例3)
PES/PA=50/50の重量比となるように、50重量部のPES樹脂、及び、50重量部の「ジェネスタN1000A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして、シート状の電気絶縁性樹脂層のみを含む電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(比較例4)
PES/PA/EPMA=70/24/6の重量比となるように、70重量部のPES樹脂、及び、30重量部の「ジェネスタN1006A」を用いて樹脂混合物を調製し、該樹脂混合物によって電気絶縁性樹脂層を形成した点以外は、実施例1と同様にして、シート状の電気絶縁性樹脂層のみを含む電気絶縁性樹脂シートを製造した。
(比較例5)
ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム社製 商品名「テオネックス100μm」)を電気絶縁性樹脂シートとした。
(比較例6)
ポリフェニレンスルフィド(PPS)フィルム(東レ社製 商品名「トレリナ100μm」)を電気絶縁性樹脂シートとした。
<耐熱性の評価>
製造した電気絶縁性樹脂シートにおける電気絶縁性樹脂層の流れ方向に沿って15mm幅で切断した試験サンプルを作製した。また、作製した試験サンプルを240℃に加熱した恒温槽に250時間放置した。恒温槽に放置する前と後の試験サンプルについて、JIS C2151における「引張特性」に準じ、23℃において、200mm/分、標線100mmの試験条件で引張試験を行い、引張強度を測定した。そして、下記の式により、強度残率を算出した。
強度残率(%)={(放置後の引張強度)/(放置前の引張強度)}×100
<耐引裂き性の評価>
JIS C2151における「端裂抵抗(B法)」に準じて、23℃において、電気絶縁性樹脂シートを縦(MD)方向及び横(TD)方向に沿って裂くときの端裂抵抗値をそれぞれ測定した。
<耐トラッキング性の評価>
JIS C2134に準じて、23℃において、CTI(Comparative Tracking Index)値を測定した。
<引張伸び>
JIS C2151に準じて、23℃において、電気絶縁性樹脂シートの押出方向(MD方向)及びその直交方向(TD方向)について引張伸びをそれぞれ測定した。
各実施例及び各比較例における耐熱性(強度残率)、耐引裂き性(端裂抵抗値)、耐トラッキング性(CTI値)、及び、引張伸びの評価結果を表1、表2に示す。
Figure 0005695927
Figure 0005695927
本発明の電気絶縁性樹脂シートは、耐熱性と電気絶縁性とを要する電気絶縁用シートなどとして好適に用いられ得る。具体的には、例えば、モーターのコイル線の周囲に配される電気絶縁用シート材、トランス、バスバー、コンデンサ、ケーブル用の電気絶縁用シート材、又は、電子回路基板の絶縁膜などの用途に好適である。
1:電気絶縁性樹脂シート、 2:電気絶縁性樹脂層、 3:シート材

Claims (16)

  1. 端裂抵抗値が220N/20mm以上であり且つ240℃で250時間を経た後の引張強度の強度残率が55%以上であるシート状の電気絶縁性樹脂層を備え
    前記電気絶縁性樹脂層が、分子中に複数のスルホニル基を有するポリスルホン樹脂と、該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂とを含み、該ポリスルホン樹脂以外の熱可塑性樹脂としてポリアミド樹脂及び熱可塑性エラストマー樹脂を含んでいる、電気絶縁性樹脂シート。
  2. 前記電気絶縁性樹脂層が、前記ポリスルホン樹脂と、1〜30重量%の前記ポリアミド樹脂と、0.1〜5重量%の前記熱可塑性エラストマー樹脂とを含んでいる請求項記載の電気絶縁性樹脂シート。
  3. 前記ポリアミド樹脂が、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂である請求項1又は2に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  4. 前記熱可塑性エラストマー樹脂が、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  5. 前記ポリスルホン樹脂が、分子中に複数のエーテル結合をさらに有するポリエーテルスルホン樹脂である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  6. 前記ポリスルホン樹脂が、分子中に複数の芳香族炭化水素をさらに有するポリフェニルスルホン樹脂である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  7. 少なくとも1種のシート材をさらに備えており、該シート材が前記電気絶縁性樹脂層の少なくとも片面側に配されている請求項1〜のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  8. 前記シート材が全芳香族ポリアミドを含んでいる請求項記載の電気絶縁性樹脂シート。
  9. 前記シート材が、湿式抄紙法により作製された紙である請求項7又は8に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  10. 前記シート材が、全芳香族ポリアミド繊維を含む全芳香族ポリアミド紙である請求項7〜9のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  11. 前記シート材が不織布である請求項7又は8記載の電気絶縁性樹脂シート。
  12. 前記シート材の少なくとも電気絶縁性樹脂層側には、コロナ処理が施されている請求項7〜11のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  13. 前記電気絶縁性樹脂層及び前記シート材の各凝集破壊力より、前記電気絶縁性樹脂層と前記シート材との間の層間接着力が大きいことによって、前記電気絶縁性樹脂層と前記シート材との間で層間剥離しないように構成されている請求項7〜12のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  14. 耐トラッキング試験のCTI値が130V以上である請求項1〜13のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  15. 電気絶縁用途で使用される請求項1〜14のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
  16. モーターコイル用絶縁シートの用途で使用される請求項1〜15のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂シート。
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