JP5568401B2 - 電気絶縁性樹脂組成物 - Google Patents

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本発明は、電気絶縁性樹脂組成物に関する。
従来、電気絶縁性樹脂組成物としては、様々なものが知られており、例えば、モーターにおける発熱体であるコイル線の周囲に配されて用いられるものなどが知られている。
この種の電気絶縁性樹脂組成物としては、具体的には例えば、分子中に芳香族炭化水素及び複数のスルフィド結合(−S−)を有するポリフェニレンスルフィド樹脂と、ビニル系共重合体とを含みシート状に形成されたものが提案されている(特許文献1)。
ところが、斯かる電気絶縁性樹脂組成物は、モーターのコイル線とコイル線との間等において要求される電気絶縁性としての耐トラッキング性を有するものの、コイル線などから発生する熱によって引張強度などが低下し得るものであり、耐熱性が必ずしも十分なものではないという問題がある。
即ち、斯かる電気絶縁性樹脂組成物は、優れた耐熱性と、優れた耐トラッキング性とを併せ持つことが比較的困難であるという問題がある。
特開2007−186672号公報
本発明は、上記問題点等に鑑みてなされたものであり、優れた耐トラッキング性を有しつつ耐熱性に優れた電気絶縁性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明の電気絶縁性樹脂組成物は、
分子中に複数のスルホニル基と複数のエーテル結合と複数の芳香族炭化水素とを含むポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂と、
脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とが重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂とを含み、
前記半芳香族ポリアミド樹脂の含有割合が1〜45質量%であることを特徴とする。
上記構成からなる電気絶縁性樹脂組成物は、上記のポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂と含有割合が1〜45質量%の上記のポリアミド樹脂とを含むことにより、耐トラッキング性が優れたものになり且つ耐熱性が優れたものになり得る。
本発明の電気絶縁性樹脂組成物ポリスルホン樹脂が上記のポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂であることにより、前記電気絶縁性樹脂組成物の成形性が良好なものになるとともに前記電気絶縁性樹脂組成物が優れた耐トラッキング性及び耐熱性を有する
本発明に係る電気絶縁性樹脂組成物ポリアミド樹脂が芳香族炭化水素を含むことより、前記電気絶縁性樹脂組成物が優れた耐トラッキング性を有しつつより耐熱性に優れたものになり得る
本発明に係る電気絶縁性樹脂組成物は、耐トラッキング試験のCTI値が130V以上であることが好ましい。また、端裂抵抗値が20MPa以上であることが好ましい。また、240℃で250時間経過した後の引張強度の強度残率が55%以上であることが好ましい。
本発明に係る電気絶縁性樹脂組成物は、シート状に形成されていることが好ましい。また、電気絶縁用途で使用されることが好ましい。
本発明の電気絶縁性樹脂組成物は、優れた耐トラッキング性を有しつつ耐熱性に優れているという効果を奏する。
以下、本発明に係る電気絶縁性樹脂組成物の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る電気絶縁性樹脂組成物は、分子中に複数のスルホニル基を含むポリスルホン樹脂と、ポリアミド樹脂とを含み、前記ポリアミド樹脂の含有割合が1〜45質量%であるものである。
前記電気絶縁性樹脂組成物においては、前記ポリアミド樹脂の含有割合が45質量%を超えると、電気絶縁性樹脂組成物が耐熱性に劣るものになるおそれがある。また、ポリアミド樹脂の含有割合が1質量%未満であると、電気絶縁性樹脂組成物の耐トラッキング性が不十分になるおそれがある。
また、前記電気絶縁性樹脂組成物においては、前記ポリアミド樹脂の含有割合が3質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、8質量%以上であることがさらに好ましく、15質量%以上であることが最も好ましい。また、前記ポリアミド樹脂の含有割合が40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましく、32質量%以下であることがさらに好ましい。
前記ポリアミド樹脂の含有割合が3質量%以上であることにより、電気絶縁性樹脂組成物の耐トラッキング性がより優れたものになり得るという利点がある。また、前記ポリアミド樹脂の含有割合が40質量%以下であることにより、電気絶縁性樹脂組成物の耐熱性がより優れたものになり得るという利点がある。
前記ポリスルホン樹脂は、スルホニル基(−SO2−)を複数含む分子構造を有するものである。
該ポリスルホン樹脂としては、分子中に複数のエーテル結合(−O−)をさらに含むポリエーテルスルホン樹脂、又は、分子中に複数の芳香族炭化水素をさらに含むポリフェニルスルホン樹脂などが挙げられる。また、該ポリスルホン樹脂としては、分子中に複数のエーテル結合と複数の芳香族炭化水素とをさらに含むポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂が挙げられる。
前記ポリスルホン樹脂としては、前記電気絶縁性樹脂組成物の成形性が良好なものになるとともに、前記電気絶縁性樹脂組成物が優れた耐トラッキング性を有しつつより耐熱性に優れたものになり得るという点で、前記ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂が採用される
前記ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂としては、下記式(1)の分子構造を有するものが好ましい。
Figure 0005568401
式(1)中、nは、重合度を表す正の整数であり、通常、10〜5000の範囲内である。
前記ポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂としては、市販されているものを用いることができ、例えば、BASF社製の「ウルトラゾーンEシリーズ」、ソルベイ社製の「レーデルAシリーズ」、住友化学社製の「スミカエクセルシリーズ」等が挙げられる。
前記ポリアミド樹脂は、少なくともポリアミン化合物とポリカルボン酸化合物とが脱水縮合により重合されてなるものである。
前記ポリアミド樹脂としては、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂、分子中に炭化水素として脂肪族炭化水素のみを有する脂肪族ポリアミド樹脂が挙げられる。なかでも、前記電気絶縁性樹脂組成物が、優れた耐トラッキング性を有しつつより耐熱性に優れたものになり得るという点で、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂が採用される
また、分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂としては、分子中に炭化水素として芳香族炭化水素のみを有する芳香族ポリアミド樹脂、分子中に炭化水素として脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素の両方を有する半芳香族ポリアミド樹脂等が挙げられる。
分子中に芳香族炭化水素を有するポリアミド樹脂としては、耐トラッキング性と耐熱性とをバランス良く兼ね備えることができるという点で、前記半芳香族ポリアミド樹脂が採用される
前記ポリアミド樹脂の重合において用いられる前記ポリアミン化合物としては、具体的には、例えば、ジアミン化合物が挙げられる。
該ジアミン化合物としては、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を含む脂肪族ジアミン、環状の飽和炭化水素基を含む脂環族ジアミン、芳香族炭化水素基を含む芳香族ジアミンなどが挙げられる。
前記脂肪族ジアミン、前記脂環族ジアミン、又は前記芳香族ジアミンとしては、例えば、下記式(2)で表されるものが挙げられる。なお、下記式(2)中のR1は、炭素数4〜12の脂肪族炭化水素基、若しくは環状飽和炭化水素を含む炭素数4〜12の脂環族炭化水素基を表しているか、又は、芳香族環を含む炭化水素基を表している。
2N−R1−NH2 ・・・(2)
前記脂肪族ジアミンとしては、前記ポリアミド樹脂の耐トラッキング性がより優れたものになり得るという点で、式(2)においてR1の炭素数が9のノナンジアミンが好ましく、1,9−ノナンジアミン及び2−メチル−1,8−オクタンジアミンを混合したものがより好ましい。
前記芳香族ジアミンとしては、フェニレンジアミン、キシリレンジアミンなどが挙げられる。
前記ポリアミド樹脂の重合において用いられる前記ポリカルボン酸化合物としては、具体的には、例えば、ジカルボン酸化合物が挙げられる。
該ジカルボン酸化合物としては、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を含む脂肪族ジカルボン酸、環状の飽和炭化水素基を含む脂環族ジカルボン酸、芳香族炭化水素基を含む芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記脂肪族ジカルボン酸、前記脂環族ジカルボン酸、又は前記芳香族ジカルボン酸としては、例えば、下記式(3)で表されるものが挙げられる。なお、下記式(3)中のR2は、炭素数4〜25の脂肪族炭化水素基、若しくは環状飽和炭化水素を含む炭素数4〜12の脂環族炭化水素基を表しているか、又は、芳香族環を含む炭化水素基を表している。
HOOC−R2−COOH ・・・(3)
前記脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、メチルテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、該芳香族ジカルボン酸としては、前記ポリアミド樹脂の耐熱性がより優れたものになり得るという点で、テレフタル酸が好ましい。
前記ポリアミド樹脂は、上述したジアミン化合物の1種とジカルボン酸化合物の1種とが重合してなるものであってもよく、それぞれの化合物の複数種が組み合わされて重合してなるものであってもよい。また、要すれば、ジアミン化合物とジカルボン酸化合物以外のものがさらに重合されてなるものであってもよい。
前記ポリアミド樹脂としては、上述したように前記半芳香族ポリアミド樹脂が採用され、該半芳香族ポリアミド樹脂としては、ジアミン化合物としての脂肪族ジアミンとジカルボン酸化合物としての芳香族ジカルボン酸とが重合してなるものが採用され、脂肪族ジアミンとしてのノナンジアミンと芳香族ジカルボン酸としてのテレフタル酸とが重合してなるもの(PA9T)が特に好ましい。
前記電気絶縁性樹脂組成物においては、本発明の効果を損ねない範囲において、種々の添加剤が配合されていても良い。
該添加剤としては、例えば、アルキルフェノール樹脂、アルキルフェノール−アセチレン樹脂、キシレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、テルペン樹脂、ロジンなどの粘着付与剤、ポリブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールAなどの臭素系難燃剤、塩素化パラフィン、パークロロシクロデカンなどの塩素系難燃剤、リン酸エステル、含ハロゲンリン酸エステルなどのリン系難燃剤、ホウ素系難燃剤、三酸化アンチモンなどの酸化物系難燃剤、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの水和金属化合物、フェノール系、リン系、硫黄系の酸化防止剤、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム、酸化アルミ、酸化マグネシウム、窒化硼素、窒化珪素、窒化アルミニウムといった無機フィラー、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、架橋剤、架橋助剤、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤などの一般的なプラスチック用配合成分などが挙げられる。また、芳香族ポリアミド繊維、数nm〜数百nmの粒径のモンモリロナイトなどが挙げられる。これら添加剤は、電気絶縁性樹脂組成物100重量部に対して、例えば0.1〜5重量部用いることができる。
前記電気絶縁性樹脂組成物は、より耐トラッキング性に優れたものになり得るという点で、実施例に記載した方法で測定した耐トラッキング試験のCTI値が130V以上であることが好ましい。また、より耐熱性に優れたものになり得るという点で、実施例に記載した方法で測定した、240℃で250時間経過した後の引張強度の強度残率が55%以上であることが好ましい。また、より耐引き裂き性に優れたものになり得るという点で、実施例に記載した方法で測定した端裂抵抗値が20MPa以上であることが好ましい。
前記電気絶縁性樹脂組成物は、ニーダー、加圧ニーダー、混練ロール、バンバリーミキサー、二軸押し出し機など一般的な混合撹拌手段を用いて、ポリエーテルスルホン樹脂とポリアミド樹脂とを混合することにより製造することができる。また、例えば、ドライブレンドにより押し出し機のシリンダー内などで混合撹拌を行うことにより製造することができる。
前記電気絶縁性樹脂組成物は、例えば、Tダイを備えた押出機、射出成形機などによりシート状に成形することができる。また、例えば、シート状に成形された電気絶縁性樹脂組成物の両面に、芳香族アミド樹脂繊維で形成された紙などのシート材を貼り付けることにより、積層シートを作製することができる。
作製された積層シートは、電気絶縁性及び耐熱性を要求される用途で好適に使用できる。具体的には例えば、モーターにおける発熱体であるコイル線の周囲に配されて用いられる電気絶縁用シート材、トランス、バスバー、コンデンサ、ケーブル等で用いられる電気絶縁用シート材、電子回路基板の絶縁膜などの用途で使用することができる。
本実施形態の電気絶縁性樹脂組成物は、上記例示の通りであるが、本発明は、上記例示の電気絶縁性樹脂組成物に限定されるものではない。
また、一般の電気絶縁性樹脂組成物において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ポリスルホン樹脂として、スルホニル基を複数含み複数のエーテル結合と複数の芳香族炭化水素とをさらに含むポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂(PES)樹脂(ソルベイ社製 商品名「レーデルA−300A」)を用いた。
一方、ポリアミド樹脂として、テレフタル酸単位とノナンジアミン単位とからなるポリアミド(PA)樹脂(PA9T クラレ社製 商品名「ジェネスタN1000A」)を用いた。
PES樹脂とPA樹脂とをPES/PA=95/5の質量比になるように2軸混練機(テクノベル社製)を用いて310℃で混合し、電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(実施例2)
PES樹脂とPA樹脂との質量比をPES/PA=90/10となるようにした点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(実施例3)
PES樹脂とPA樹脂との質量比をPES/PA=80/20となるようにした点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(実施例4)
PES樹脂とPA樹脂との質量比をPES/PA=70/30となるようにした点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(実施例5)
PES樹脂とPA樹脂との質量比をPES/PA=60/40となるようにした点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(比較例1)
電気絶縁性樹脂組成物に代えて、PES樹脂のみを用いた。
(比較例2)
PES樹脂とPA樹脂との質量比がPES/PA=50/50となるようにした点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(比較例3)
PES樹脂とPA樹脂との質量比がPES/PA=30/70となるようにした点以外は、実施例1と同様にして電気絶縁性樹脂組成物を製造した。
(比較例4)
電気絶縁性樹脂組成物に代えて、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(帝人デュポンフィルム社製 商品名「テオネックス100μm」)を用意した。
(比較例5)
電気絶縁性樹脂組成物に代えて、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム(東レ社製 商品名「トレリナ100μm」)を用意した。
<長期耐熱性の評価>
製造した電気絶縁性樹脂組成物、又は樹脂を押出成形により310℃で100μm厚のシート状に成形し、シート体を作製した。
次に、シート体成形時の流れ方向に沿って15mm幅で切断した試験サンプルを作製した。作製した試験サンプルを240℃に加熱した恒温槽に250時間放置した。恒温槽に放置する前と後の試験サンプルについて、200mm/分、標線100mmの試験条件で引張試験を行い、引張強度を測定した。そして、下記の式により、強度残率を算出した。
強度残率(%)={(放置後の引張強度)/(放置前の引張強度)}×100
なお、比較例4及び5におけるフィルムに対しても同様にして上記評価を行った。
<耐トラッキング性の評価(耐トラッキング試験)>
JIS C2134に準じて、シート体又はフィルムにおけるCTI(Comparative Tracking Index)値を測定した。
<耐引き裂き性の評価>
JIS C2111に準じて、シート体又はフィルムの縦(MD)方向と横(TD)方向の端裂抵抗値をそれぞれ測定した。
各実施例及び各比較例の電気絶縁性樹脂組成物又は樹脂を用いたシート体、又はフィルムにおける、長期耐熱性(強度残率)、耐トラッキング性(CTI値)、及び耐引き裂き性(端裂抵抗値)の評価結果をそれぞれ表1、表2に示す。
Figure 0005568401
Figure 0005568401
本発明の電気絶縁性樹脂組成物は、耐熱性と電気絶縁性とを要する電気絶縁用シート材などの原料として好適に用いられ得る。具体的には、例えば、モーターのコイル線の周囲に配される電気絶縁用シート材、トランス、バスバー、コンデンサ、ケーブル用の電気絶縁用シート材、又は、電子回路基板の絶縁膜などの用途に好適である。

Claims (7)

  1. 分子中に複数のスルホニル基と複数のエーテル結合と複数の芳香族炭化水素とを含むポリエーテルポリフェニルスルホン樹脂と、
    脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とが重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂とを含み、
    前記半芳香族ポリアミド樹脂の含有割合が1〜45質量%であることを特徴とする電気絶縁性樹脂組成物。
  2. 前記半芳香族ポリアミド樹脂が、前記脂肪族ジアミンとしてのノナンジアミンと、前記芳香族ジカルボン酸としてのテレフタル酸とが重合してなる半芳香族ポリアミド樹脂である請求項に記載の電気絶縁性樹脂組成物。
  3. 耐トラッキング試験のCTI値が130V以上である請求項1又は2に記載の電気絶縁性樹脂組成物。
  4. 端裂抵抗値が20MPa以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂組成物。
  5. 240℃で250時間経過した後の引張強度の強度残率が55%以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂組成物。
  6. シート状に形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂組成物。
  7. 電気絶縁用途で使用する請求項1〜のいずれか1項に記載の電気絶縁性樹脂組成物。
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