JP5695182B2 - ポリマー組成物の脱臭 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリマー組成物からの残留揮発性物質を減少させる方法に関する。
ポリマー組成物は、通常、不必要な揮発性有機成分、例えば、不完全転換からの残留モノマー、出発物質中の不純物、開始剤分解生成物、二次反応からの低分子量の生成物等を含む。これらの成分は、一般的に、残留揮発性物質又はVOC(揮発性有機成分)と呼ばれている。
基本的に、残留揮発性物質を除去する二つの方法、すなわち、化学的脱臭及び物理的脱臭が存在する。化学的脱臭では、後重合が、残っている重合可能な成分(主として使用するモノマー)を、もはや揮発性ではないオリゴマー及びポリマーに転換する。したがって、例えば、エチレン性不飽和モノマーからのポリマー溶液又はポリマー分散液の調製では、後重合は、通常、主な重合で使用されているものとは異なる、これと類似の又はこれと同じ開始剤を伴う。
化学的脱臭は、重合可能な残留揮発性物質しか除去することができないという欠点を有する。出発物質の不純物及び追加の成分の二次反応からの全ての飽和二次成分は、生成物中に残留揮発性物質として残っている。同時に、化学的脱臭自体も、二次成分の形成をもたらし得る。例として、重合においてt−ブチルヒドロペルオキシド/重亜硫酸アセトンをレドックス開始剤系として使用すると、アセトン及びt−ブタノールが形成され得る。また、t−ブチルヒドロペルオキシド/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムを開始剤として使用すると、ホルムアルデヒド及びt−ブタノールが形成され得る。ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステルに基づくポリマーの脱臭は、エステル開裂及び二次生成物をもたらし得る。したがって、酢酸ビニルに基づくポリマーの脱臭は、酢酸及びアセトアルデヒドの形成をもたらし得る。不純物及び新たに導入された物質の両者は、残留揮発性物質としてポリマー生成物中に残っている。
物理的脱臭の場合、液体ポリマー組成物は、攪拌槽中で、除去剤(stripping agent)、例えば、蒸気により取り除かれる。液体ポリマー組成物、特に乳化剤を含むかもしくは乳化剤として作用するポリマー分散液の連続的除去で生じる問題は、泡の形成である。
(特許文献1)は、蒸気又は高温不活性ガスを沸騰している分散液に通すこと及び反復して100〜350トールだけ圧力を短く低下させて泡を除去することにより、臭気の少ない水性ポリマー分散液を製造する方法を教示している。
(特許文献2)及び(特許文献3)は、ふるいを備えた向流塔中で蒸気を使用して、水性懸濁液又は分散液からモノマーを連続的に除去する物理的脱臭方法を記載している。
(特許文献4)に記載されているように、物理的及び化学的脱臭を同時に使用してもよい。この文献は、周囲雰囲気下での水の蒸気圧が分散液中での水の蒸気圧より低い温度及び圧力条件にポリマー分散液を供する方法を記載している。乳濁液は有意には分解もしくは不安定化せず、残留モノマー含量が0.05重量%以下になるまで、乳濁液中にラジカル発生剤が導入される。
(特許文献5)は、最初に化学的脱臭を行って残留モノマーを除去し、次いで物理的脱臭を行って揮発性成分を除去することにより、ポリマー分散液から残留揮発性物質を除去する方法に関する。
(特許文献6)は、化学的及び物理的脱臭の連続適用を伴う、ポリマー分散液から残留モノマーを除去する方法を記載している。(特許文献4)の方法と比較して、(特許文献6)の方法は、許容される時間枠内でより低い残留モノマー濃度をもたらすと考えられる。これを達成するために、残留モノマー含量が1500〜6000ppmに減少するまで、分散液を、最初に、十分な量の開始剤系で処理する。次いで、低大気圧下での蒸気による物理的脱臭が続き、この過程で、残留モノマー含量は約5〜500ppmに減少する。
(特許文献6)の第一の好ましい実施形態では、正確に制御した真空をタンク槽に適用する。真空は、系の水の沸点及びしたがって除去操作を行うべき所望の温度を決定する絶対圧力の選択値に設定する。典型的には、この手順は、特定の温度で水の沸点に相当する絶対圧力で行う。所望の圧力に達したら、槽の底部で生蒸気の制御した注入を開始して、蒸気が液体を上向きに通過する際に、蒸気と乳濁液との接触を可能にする。攪拌機は、工程の間ずっと動作する。蒸気注入工程の初めの段階では、乳濁液の温度は沸点より低い。したがって、この段階中、蒸気は乳濁液に凝縮し、潜熱を放出して、バッチ温度を上昇させるのに役立つ。バッチ温度が設定圧力で水の沸点に達したら、温度のさらなる上昇は証明されず、実際の除去が起こっている。工程から排出された蒸気は、槽の頂上の配管により、シェルアンドチューブ式凝縮器のチューブ側に向けられる、又は他の手段、例えば、ジェットエダクターによって除去することができる。蒸気は凝縮し、得られた液体は、後の処分のための受取槽に流れる。残留モノマーの所望のレベルが達成されるまで、蒸気注入は続く。次いで、蒸気注入を止めると、圧力は完全な真空まで低下する。
(特許文献6)の第二の(好ましくない)実施形態では、ポリマー組成物を除去槽に移し、制御していない様式で真空を槽にかける。この実施形態では、蒸気を、一定速度ではなく、除去槽中の一定温度を維持するような速度で注入する。真空の最初の適用中、非常に多くの泡が生成し、生成物の種類に応じて、槽及び頭上(配管及び凝縮器)が泡で満たされ得ることがこの実施形態の欠点である。
本質的に水を含まないポリマー組成物から残留揮発性物質を減少させる有効な方法がなお必要とされている。これは、特に、界面活性で泡を形成する傾向があるポリマー組成物に関する。特別な問題は、例えば、加水分解を受けるおそれがあるので感水性であるポリマー組成物からの不必要な揮発性有機成分の除去である。
独国特許第1248943号明細書 独国特許出願公開第19621027号明細書 独国特許出願公開第19716373号明細書 米国特許第4,529,753号明細書 欧州特許出願公開第0967232号明細書 欧州特許出願公開第0650977号明細書
本質的に水を含まないポリマー組成物、特に例えば、水と接触すると乳化剤として作用し得るポリマー組成物を脱臭する有効な方法を提供することが本発明の目的である。
発明者らは、
i)水を本質的に含まず、ポリマー及び少なくとも一種の揮発性有機成分を含む液体ポリマー組成物を用意し、
ii)ポリマー組成物を除去剤と接触させ、
iii)ポリマー組成物を真空下での処理に供し、圧力をステップiii)の過程で低下させる、
ポリマー組成物中の少なくとも一種の揮発性有機成分を減少させる方法により、この目的が達成されることを見出した。
好ましい実施形態は、
i)ポリマー組成物の総重量基準で1重量%以下の水分含量を有し、ポリマー及び少なくとも一種の揮発性有機成分を含む液体ポリマー組成物を用意し、
ii)ポリマー組成物を除去剤と接触させ、
iii)ポリマー組成物を真空下での処理に供し、圧力をステップiii)の過程で低下させ、
ステップii)で使用する除去剤は、液体水、蒸気、不活性ガス及びこれらの組み合わせから選択される、
新規な方法に関する。
好ましくは、ポリマー組成物は、少なくとも一種の界面活性ポリマー、特に少なくとも一種の両親媒性ポリマーを含む。
正規化した酢酸ビニル濃度の経時的な減少を示す図である。 経時的な圧力プロファイル及び相対的な泡の高さを示す図である。
本出願の意味において、用語「界面活性ポリマー」は、極めて一般的には、非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性(双性イオン性)及び中性ポリマーを含む。用語「両親媒性ポリマー」は、疎水基及び親水基の両方を含むポリマーを意味する。「界面活性ポリマー」は、液相−液相界面の界面張力又は気相−液相界面の表面張力を低下させるのに適している。特に、本発明の方法で使用する界面活性ポリマーは、水と接触すると発泡する。
本発明の方法は、以下の利点の少なくとも一つを有する:
・ 本方法は、非常に有効であり、短い処理時間内に揮発性有機成分含量が低いポリマー組成物の調製を可能にする。
・ 本方法は、泡形成の有効な制御を可能にする。
・ 驚くべきことに、本発明の方法は、感水性と思われる特定のポリマー組成物、例えば、ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステルに基づくポリマー組成物の処理を可能にする。本発明の方法は、特に、酢酸ビニルに基づくグラフトコポリマーの処理を可能にする。
・ 本発明の方法はまた、塩基性触媒作用又はDMC触媒作用によって合成したポリエーテロールからの揮発性有機成分の有効な分離を可能にする。触媒残留物を依然として含むポリエーテロールの処理は、鎖分解が起こり得るので原則として問題があるように思われるため、これは驚くべきことである。
・ 未反応モノマーを含む除去ガスを再利用することができるので、本発明による処理は、特に経済的な方法につながる。
本出願に関して、「本質的に水を含まない」ポリマー組成物は、ポリマー組成物の総重量基準で、1重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下の水分含量を有する。
ステップi)
ステップi)で用意するポリマー組成物は、重縮合、重付加、フリーラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合又は配位重合を含み得る重合反応により得られる。
フリーラジカル重合
第一の好ましい実施形態では、ステップi)で用意するポリマー組成物は、フリーラジカル重合により得ることができる。フリーラジカル重合はまた、グラフトベース(graft base)の存在下での少なくとも一種の不飽和モノマーのグラフト重合を包含する。
フリーラジカル重合のためのモノマー
本発明による方法では、重合のために、少なくとも一種のフリーラジカル重合可能なα,β−エチレン性不飽和モノマーを使用する。適当なモノマーは、モノエチレン性不飽和カルボン酸、スルホン酸及びホスホン酸、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC〜C20−アルカノールのエステル、ビニル芳香族、ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステル、エチレン性不飽和ニトリル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC〜C30−アルカンジオールのエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と第一級又は第二級アミノ基を有するC〜C30−アミノアルコールのアミド、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の第一級アミド及びそのN−アルキル及びN,N−ジアルキル誘導体、N−ビニルラクタム、開鎖N−ビニルアミド化合物、アリルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とアミノアルコールのエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と少なくとも1個の第一級又は第二級アミノ基を有するジアミンのアミド、N,N−ジアリルアミン、N,N−ジアリル−N−アルキルアミン、ビニル−及びアリル−置換窒素複素環、ビニルエーテル、C〜C−モノオレフィン、少なくとも2個の共役二重結合を有する非芳香族炭化水素、ポリエーテル(メタ)アクリレート、尿素基を有するモノマー、並びにこれらの混合物から選択される。
適当なエチレン性不飽和カルボン酸、スルホン酸及びホスホン酸又はこれらの誘導体は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロ−アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、フマル酸、4〜10個、好ましくは4〜6個の炭素原子を有するモノエチレン性不飽和ジカルボン酸のモノエステル、例えば、マレイン酸モノメチル、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸及びアリルホスホン酸である。酸性基を含むモノマーは、遊離酸の形態又は部分的もしくは完全な中和型で重合に使用することができる。中和に適した塩基は、例えば、KOH、NaOH、アンモニア等である。アクリル酸、メタクリル酸並びにこれらの塩及び混合物が特に好ましい。
α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC〜C20−アルカノールの適当なエステルは、メチル(メタ)アクリレート、メチルエタクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチルエタクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルエタクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、1,1,3,3−テトラメチルブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ウンデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、アラキニル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、リグノセリル(メタ)アクリレート、セロチニル(メタ)アクリレート、メリシニル(メタ)アクリレート、パルミトレオイル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、リノリル(メタ)アクリレート、リノレニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート及びこれらの混合物である。
好ましいビニル芳香族は、スチレン、2−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−(n−ブチル)スチレン、4−(n−ブチル)スチレン、4−(n−デシル)スチレンであり、スチレンが特に好ましい。
ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸の適当なエステルは、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル(vinyl versatate)及びこれらの混合物である。
適当なエチレン性不飽和ニトリルは、アクリロニトリル、メタクリロニトリル及びこれらの混合物である。
適当なハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデンは、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン及びこれらの混合物である。
α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC〜C30−アルカンジオールの適当なエステルは、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルエトアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、3−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルアクリレート、3−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルメタクリレート等である。
α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の適当な第一級アミド及びそのN−アルキル及びN,N−ジアルキル誘導体は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−(n−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(tert−ブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−オクチル)(メタ)アクリルアミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−エチルヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−(n−ノニル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−デシル)(メタ)アクリルアミド、N−(n−ウンデシル)(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−ミリスチル(メタ)アクリルアミド、N−ペンタデシル(メタ)アクリルアミド、N−パルミチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘプタデシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−アラキニル(メタ)アクリルアミド、N−ベヘニル(メタ)アクリルアミド、N−リグノセリル(メタ)アクリルアミド、N−セロチニル(メタ)アクリルアミド、N−メリシニル(メタ)アクリルアミド、N−パルミトレオイル(メタ)アクリルアミド、N−オレイル(メタ)アクリルアミド、N−リノリル(メタ)アクリルアミド、N−リノレニル(メタ)アクリルアミド、N−ステアリル(メタ)アクリルアミド、N−ラウリル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、モルホリニル(メタ)アクリルアミドである。
適当なN−ビニルラクタム及びその誘導体は、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−6−エチル−2−ピペリドン、N−ビニル−7−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラクタム等である。
適当な開鎖N−ビニルアミド化合物は、例えば、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニル−N−エチルアセトアミド、N−ビニルプロピオンアミド、N−ビニル−N−メチルプロピオンアミド及びN−ビニルブチルアミドである。
α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とアミノアルコールの適当なエステルは、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート及びN,N−ジメチルアミノシクロヘキシル(メタ)アクリレートである。
α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と少なくとも1個の第一級又は第二級アミノ基を有するジアミンの適当なアミドは、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]アクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[4−(ジメチルアミノ)ブチル]アクリルアミド、N−[4−(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、N−[2−(ジエチルアミノ)エチル]アクリルアミド、N−[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]アクリルアミド、N−[4−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]メタクリルアミド等である。
適当なモノマーはまた、N,N−ジアリルアミン及びN,N−ジアリル−N−アルキルアミン並びにその酸付加塩及び四級化生成物である。ここでのアルキルは、好ましくは、C〜C24−アルキルである。N,N−ジアリル−N−メチルアミン及びN,N−ジアリル−N,N−ジメチルアンモニウム化合物、例えば、塩化物及び臭化物が好ましい。
適当なモノマーM)はまた、ビニル−及びアリル−置換窒素複素環、例えば、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、ビニル−及びアリル−置換複素芳香族化合物、例えば、2−及び4−ビニルピリジン、2−及び4−アリルピリジン並びにこれらの塩である。
適当なC〜C−モノオレフィン及び少なくとも2個の共役二重結合を有する非芳香族炭化水素は、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、イソプレン、ブタジエン等である。
上記モノマーは、単独で、一種のモノマークラス中の混合物の形態で、又は異なるモノマークラスの混合物の形態で使用することができる。
フリーラジカル重合
フリーラジカル重合により得られる、ステップi)で用意するポリマー組成物は、当業者に既知の慣用的方法にしたがって調製する。重合は、例えば、溶液重合、バルク重合、乳化重合、逆相乳化重合、懸濁重合、逆懸濁重合又は沈殿重合として行うことができる。特に、水の非存在下で行われる、バルク重合及び主として溶液重合が好ましい。
重合を、水又はステップiii)の条件下で揮発性の少なくとも一種の有機溶媒の存在下で行う場合、溶媒を、好ましくは、ポリマー組成物を本発明の方法のステップii)及びiii)で使用する前に、除去又は置換する。
重合は、連続的、半連続的又はバッチ式で行うことができる。複数のモノマーを、別々に、又は例えば、攪拌槽中でプレミックスを調製することによりもしくは共通のパイプライン中で個々の供給材料を混ぜ合わせることにより製造することができる混合物として添加することができる。
開始剤は、通常、別の供給装置を通して添加するが、反応槽に入る前にモノマー供給材料及び開始剤供給材料を混ぜ合わせることができる。適合性に応じて、反応混合物の他の成分、例えば、重合調節剤を、上記供給材料の一種と共に、又は純粋形もしくは適当な溶媒のいずれかで別々に添加する。
適当な実施形態では、重合を半連続的に行うことができる。この実施形態によると、少なくとも一種のモノマー又は任意選択により(存在する場合)グラフトベースを、最初に反応器中に導入し、重合温度に加熱し、モノマー及びラジカル開始剤を、一もしくは複数バッチのいずれか、又は好ましくは連続的に反応器に添加し、次いで重合することができる。
バルク重合は、重合条件下で液体でない少なくとも一種のモノマーを、重合条件下で液体のコモノマー又はグラフトベースに溶解するステップと、混合物を重合温度に加熱するステップと、ラジカル開始剤を添加した後で重合するステップとを含むことができる。
重合は、当然、溶媒中で行うこともできる。ステップiii)の処理条件下で揮発性でない好ましい有機溶媒を以下に述べる。当然、水及び/又は揮発性有機溶媒も使用することができる。この場合、好ましくは、ステップii)でポリマー組成物を除去剤に接触させる前に、溶媒を少なくとも部分的に除去する。好ましくは、ステップii)でポリマー組成物を除去剤に接触させる前に、ステップiii)の処理条件下で揮発性でない溶媒を、少なくとも部分的に置換する。適当な揮発性溶媒は、例えば、水、脂肪族及び脂環式一価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール及びシクロヘキサノール、環状エステル、例えば、テトラヒドロフラン又はジオキサン、脂肪族炭化水素及び炭化水素混合物、例えば、ペンタン、ヘキサン又はリグロイン、ハロゲン化炭化水素、例えば、ジクロロメタン又はクロロホルム、エステル、例えば、アセチルアセテート、ケトン、例えば、アセトン又はメチルエチルケトン等である。
適当なフリーラジカル開始剤は、主として、ペルオキソ化合物、アゾ化合物、レドックス開始剤系及び還元化合物である。当然、フリーラジカル開始剤の混合物も使用することができる。
適当なフリーラジカル開始剤の例は、特に、アルカリ金属ペルオキソ二硫酸塩、例えば、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、過酸化水素、有機過酸化物、例えば、過酸化ジアセチル、過酸化ジ−tert−ブチル、過酸化ジアミル、過酸化ジオクタノイル、過酸化ジデカノイル、過酸化ジラウロイル、過酸化ジベンゾイル、過酸化ビス(o−トロイル)、過酸化スクシニル、過酸化tert−ブチル、過マレイン酸tert−ブチル、過イソ酪酸tert−ブチル、過ピバル酸tert−ブチル、過オクタン酸tert−ブチル、過ネオデカン酸tert−ブチル、過安息香酸tert−ブチル、過酸化tert−ブチル、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート及びジイソプロピルペルオキシジカルバメート;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2−アミドプロパン)ジヒドロクロリド及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル);亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム及びヒドラジン並びにこれらの混合物と過酸化水素の組み合わせ;アスコルビン酸/鉄(II)硫酸塩/ペルオキソ二硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム及びtert−ブチルヒドロペルオキシド/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムである。
使用するモノマーの重量基準で、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%のフリーラジカル開始剤を通常使用する。
必要に応じて、重合調節剤も使用することができる。硫黄化合物、例えば、メルカプトエタノール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、チオグリコール酸及びドデシルメルカプタン等の調節剤として当業者に既知の化合物が一般的に適している。重合調節剤を使用する場合、その使用量は、モノマーの量基準で、通常0.1〜15重量%、好ましくは0.1〜5重量%、特に好ましくは0.1〜2.5重量%である。
重合温度は、通常0℃〜300℃、好ましくは20℃〜250℃、特に好ましくは25℃〜200℃である。
重合は、通常大気圧下で行うが、減圧又は増加した圧力下、例えば、0.1バール〜50バール、好ましくは1バール〜10バールでも進行することができる。
特定の実施形態では、本発明による方法は、ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステル、特に酢酸ビニルを含むポリマーを調製するのに役立つ。
グラフトベース
特定の実施形態では、ステップi)で用意するポリマー組成物は、グラフトベースの存在下でのフリーラジカル重合により得ることができる。好ましくは、グラフトベースは、モノエチレン性不飽和単位を含まない。
好ましいグラフトベースは、ポリエーテル含有化合物、特にポリアルキレングリコール基を有する非イオン性ポリマーである。ポリアルキレングリコール基の割合は、ポリエーテル含有グラフトベースの総重量基準で、好ましくは少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも60重量%である。適当なポリエーテル含有グラフトベースは、例えば、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールに基づくポリエステル及びポリエーテルウレタンである。
グラフトベースは、好ましくは、ポリアルキレンオキシド、ポリテトラヒドロフラン及びポリグリセロールからなる群から選択されるポリエーテルである。適当なポリアルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及びこれらの混合物に基づく。調製に使用するモノマー構築ブロックの型に応じて、ポリアルキレンオキシドは、好ましくは、以下の構造単位を含む:
−(CH−O−、−(CH−O−、−(CH−O−、−CH−CH(CH)−O−、−CH−CH(CH−CH)−O−、−CH−CHOR−CH−O−
(式中、Rは、C〜C24−アルキル、好ましくはC〜C−アルキルである)。
適当なグラフトベースは、ホモポリマー又はコポリマーである。コポリマーは、ランダム分布又はブロック形態のアルキレンオキシド単位を含むことができる。
ポリエーテル含有グラフトベースは、例えば、
−C(=O)−O−、−O−C(=O)−O−、−C(=O)−NR−、−O−C(=O)−NR−、−NR−(C=O)−NR
(式中、R及びRは、互いに独立に、水素、C〜C30−アルキル、好ましくはC〜C−アルキル又はシクロアルキルである)
から選択される架橋基をさらに有することができる。
ポリエーテル含有グラフトベースは、好ましくは少なくとも300の数平均分子量Mを有する。ポリエーテル含有グラフトベースの数平均分子量Mは、通常、100000以下である。これは、好ましくは500〜50000の範囲にある。
アルキレンオキシド、テトラヒドロフランもしくはグリセロール及びポリグリセロールの第二級OH基に基づいて調製したポリエーテルの末端第一級ヒドロキシ基は、遊離型で存在しても、又はC〜C24−アルコールでエーテル化、C〜C24−カルボン酸でエステル化されていても、又はイソシアネートと反応してウレタンを与えてもよい。この目的に適したアルコールは、例えば、第一級脂肪族アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノール、第一級芳香族アルコール、例えば、フェノール、イソプロピルフェノール、tert−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール及びナフトール、第二級脂肪族アルコール、例えば、イソプロパノール、第三級脂肪族アルコール、例えば、tert−ブタノール、並びに多価アルコール、例えば、ジオール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール及びブタンジオールと、トリオール、例えば、グリセロール及びトリメチロールプロパンである。しかしながら、ヒドロキシ基はまた、圧力下で例えば、水素/アンモニア混合物による還元的アミノ化により第一級アミノ基により置換することができ、あるいはアクリロニトリルによるシアノエチル化及び水素付加によりアミノプロピレン末端基に転換することができる。この場合、ヒドロキシ末端基のキャップ形成は、アルコールもしくはアルカリ金属水酸化物溶液、アミン及びヒドロキシルアミンとの反応により、後にのみ起こり得るだけでなく、これらの化合物は、ルイス酸、例えば、三フッ化ホウ素のように、開始剤として重合の初めに使用することもできる。最後に、ヒドロキシ基はまた、硫酸ジメチル等のアルキル化試薬との反応によりキャップ形成することができる。
好都合なことには、直鎖もしくは分枝でもよいエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及びイソブチレンオキシドのホモポリマー並びにコポリマーをグラフトベースとして使用する。本発明によると、ここでの用語ホモポリマーはまた、重合アルキレンオキシド単位とは別に、環状エーテルの重合を開始するため及びポリマーの末端キャップ形成のために使用された反応性分子も含むポリマーを含んでもよい。
分枝ポリマーは、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドを、低分子量ポリアルコール、例えば、ペンタエリスリトール、グリセロール及び糖もしくは糖アルコール、例えば、スクロース、D−ソルビトール及びD−マンニトール、二糖類に添加することにより調製することができる。
適当なグラフトベースはまた、アルキレンオキシドをジアミン、好ましくはエチレンジアミンに添加することにより得られる。
さらに適当なグラフトベースは、アルキレンオキシドを、高官能性アミン、例えば、トリアミン、特にポリエチレンイミンと反応させることにより調製することができる。
さらに適当なグラフトベースは、ポリアルキレンオキシドと脂肪族又は芳香族ジカルボン酸、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸又はテレフタル酸の反応により調製することができるポリエステルである。
グラフトベースとして、ホスゲン化により調製されるポリアルキレンオキシドのポリカーボネート、又はポリアルキレンオキシドと脂肪族C〜C12、好ましくはC〜C−ジイソシアネートもしくは芳香族ジイソシアネート、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートもしくはフェニレンジイソシアネートのポリウレタンを使用することも可能である。
特定の実施形態では、本発明による方法のステップi)で、ビニルアルコールとC〜C30モノカルボン酸の少なくとも一種のエステルを重合された形態で含むグラフトポリマーを用意する。好ましくは、重合型の酢酸ビニルを含むグラフトポリマーをステップi)で用意する。特に、酢酸ビニルは、グラフトポリマーの調製に使用する唯一の不飽和モノマーである。グラフトベースは、好ましくは、アルキレンオキシド単位がエチレンオキシド、プロピレンオキシド及びこれらの混合物から選択されるポリアルキレンオキシドである。好ましくは、ポリアルキレンオキシドグラフトベースは、ホモポリプロピレンオキシド又はホモポリエチレンオキシドである。グラフトベースがコポリマーである場合、アルキレンオキシド単位は、ランダムに分布していても、ブロック形態で存在していてもよい。好ましいグラフトベースは、ポリエチレンオキシドである。適当なポリアルキレンオキシドグラフトベースの数平均分子量は、一般的に約500〜100000、好ましくは約1000〜10000である。ステップi)で用意する好ましいグラフトコポリマー及びその調製方法は、参照により本明細書に組み込まれている、欧州特許出願公開第0224164号明細書に記載されている。
溶媒
好ましくは、ステップi)で用意するポリマー組成物は、溶媒を含まない、又はステップiii)の処理条件下で揮発性でない溶媒を含む。好ましくは、ステップi)で用意するポリマー組成物は、液体ポリマーを含む又は液体ポリマーからなる。液体ポリマーという用語は、ポリマー溶融体という用語と同義的に使用する。
適当な非揮発性溶媒は、標準条件(20℃、1013mbar)下で、好ましくは少なくとも150℃、より好ましくは少なくとも175℃、特に少なくとも200℃の沸点を有する。
好ましくは、溶媒は、多価アルコール、エーテルアルコール、ポリエーテルポリオール、飽和非環式及び環状炭化水素、芳香族炭化水素、アルキル及びアリールアルボン酸のエステル、アリールカルボン酸鉱物油の水素付加エステル、鉱物油誘導体、非プロトン性極性溶媒、イオン性液体並びにこれらの混合物から選択される。
非揮発性溶媒として適した多価アルコールの例は、エチレングリコール、グリセロール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール等である。
適当なエーテルアルコールの例は、1、2又は3個の非隣接酸素原子を有することができる、アルキレン基を通して接続した2個の末端ヒドロキシ基を有する化合物である。適当な例は、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等である。
適当なポリエーテルポリオールの例は、ポリアルキレングリコールである。この中には、末端ヒドロキシ基を有する化合物、及び好ましくは(CHCHO)×1、(CH(CH)CHO)×2及び((CHO)×3(式中、×1、×2及び×3は、互いに独立に、0〜2500、好ましくは4〜2000の整数であり、但し、×1、×2及び×3の合計は、4〜2500、特に5〜2000の整数である)から選択される反復単位を有する化合物がある。異なる型の2又は3個の反復単位を有するポリオキシアルキレン化合物において、配列は任意である、すなわち、含まれる反復単位は、ランダム分布を有することができるか、交互であることができるか、又はブロック形態をとることができる。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール−コ−プロピレングリコール及びポリテトラヒドロフランが好ましい。
飽和非環式及び環状炭化水素の例は、テトラデカン、ヘキサデカン、オクタデカン及びデカヒドロナフタレンである。
適当な非揮発性芳香族炭化水素及び炭化水素混合物は、好ましくは6〜30、より好ましくは7〜20個の範囲の炭素原子数を有する炭化水素から選択される。好ましい芳香族炭化水素は、トルエン又はキシレンである。
適当な非揮発性溶媒はまた、パラフィン及びパラフィン油、高沸点鉱物油誘導体、例えば、デカリン及びホワイト油、並びに液状ポリオレフィンである。芳香族化合物の分画を有する技術的等級の炭化水素混合物、例えば、灯油も適している。灯油は、好ましくは、150℃〜325℃の間で沸騰する。適当な鉱物油分画は、例えば、「ホワイトスピリット」として知られている。これらは、150℃〜220℃の沸騰範囲を有するパラフィン、シクロパラフィン及び芳香族炭化水素の混合物である。
適当な非プロトン性極性溶媒の例は、アミド、例えば、ホルムアミド又はN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジメチルスルホン、スルホラン、N−メチルピロリドン、キノリン、キナルジン等である。
適当なイオン性液体は、商標BasionicsでBASF SEから市販されている。
さらなる添加剤
ステップi)で用意するポリマー組成物は、さらなる添加剤を含んでもよい。適当な添加剤は、好ましくは、ステップiii)の処理条件下で揮発性でない化合物から選択される。
適当な添加剤は、粘度調整剤、殺菌剤、消泡剤等である。
高級モノアルコールのアルコキシレートが粘度調整剤として適している。適当な高級モノアルコールは、C〜C30−脂肪アルコール、C〜C30−オキソアルコール、ゲルベアルコール等である。適当なゲルベアルコールアルコキシレートは、例えば、BASF SEからLutensol XL(登録商標)型(Lutensol XL40、・・・100、140)が市販されている。より高級モノアルコールのアルコキシレートがグラフト反応中に存在する場合、(通常微量の)粘度調整剤もグラフト反応に使用する不飽和モノマーとグラフト結合することが可能である。これは、一般的に、粘度調整剤としての機能に悪影響を及ぼさない。
ポリマー組成物を、後重合及び任意選択によりさらなる処理、例えば、希釈又は濃縮、添加剤、例えば、粘度調整剤、殺菌剤、消泡剤等の添加、及び他の適当な処理による、所望の濃度までのポリマー固形分の調整に供することができる。このような後処理は、重合反応器又は別の槽中で行うことができる。
後重合
好ましい実施形態では、ステップi)で用意するポリマー組成物を、後重合に供する。後重合は、ステップi)で用意するポリマー組成物をフリーラジカル重合により調製する場合に特に好ましい。工業規模では、重合後のプロセスステップを、機械的に並びにプロセス計測及び制御技術の点で大規模に装備した重合反応器中で行うのではなく、代わりに、より基本的な反応槽、例えば、いわゆる「ブローダウン反応器」又は配合槽中で行うことが好都合となり得る。この目的のため、エチレン性不飽和モノマー及び任意選択によりグラフトベースを90重量%以上、好ましくは95重量%以上、特に98重量%以上の程度まで反応させた重合反応の終了後に、得られたポリマー組成物を下流槽に運ぶ。好ましくは、組成物を、冷却することなく下流槽に運ぶ。
さらに、また、ステップii)及び/又はステップiii)を、重合反応器、又は(存在する場合)後重合に使用する槽、又は別の槽中で行うことができる。
一般に、後重合(化学的脱臭)は、重合条件下でポリマー組成物を開始剤で処理することにより、前記組成物から残留モノマーの少なくとも一部を除去する方法を意味する。後重合では、例えば、レドックス開始剤系等の主な重合の開始剤と異なる、類似の又は同じ開始剤を使用する。後重合法は、当業者に既知である。欧州特許出願公開第0967232号明細書は、例えば、最初に残留モノマーを除去するための化学的脱臭及び次いで物理的脱臭を行うことにより、ポリマー分散液から残留揮発性物質を除去する方法を記載している。
モノマー転換が完了する前に化学的脱臭を止めることが好都合であろう。したがって、後重合処理は、通常、二次反応を伴う。好ましくは、後重合は、除去された残留モノマーの量が分散液中に導入される二次成分の量とほぼ等しくなったらすぐに終了する。多くの場合、残留モノマーの90%が除去された時にこの平衡に到達する。この点で、例えば、約1000〜10000ppmの残留モノマー含量に到達することになる。
原則として、この目的に適した酸化剤及び還元剤を含む全開始剤並びにレドックス開始剤系を開始剤として使用することが可能である。適当な酸化剤の例は、過酸化水素及び有機過酸化物、例えば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロペルオキシド等である。適当な還元剤の例は、ヒドロキシメタンスルフィン酸及びその塩、特にナトリウム塩、アスコルビン酸、二亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸アセトン等である。好ましい系には、過酸化水素/アスコルビン酸、t−ブチルヒドロペルオキシド/重亜硫酸アセトン及びt−ブチルヒドロペルオキシド/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムが含まれる。
フリーラジカルの形成を制御するために、遷移金属塩も使用することが一般的である。適当な塩の例は、塩化鉄(II)及び塩化鉄(III)、硫酸アンモニウム鉄、並びに硫酸バナジウム(II)(硫酸バナジル)である。
後重合のために、開始剤は、最初に使用するモノマーの総重量基準で、一般的に0.01〜1重量%、特に0.05〜0.3重量%の量で使用する。化学的脱臭を行う温度は、使用する開始剤により決定する。これは、一般的には10℃〜200℃、特に20℃〜100℃の範囲にある。
後重合は、一般的に約1分〜約300分、より好ましくは約10分〜約120分の期間行われる。好ましくは、開始剤系は、本質的に後重合の期間ずっと連続的に又は数回に分けて添加する。それでも、後重合の初めに単一量を添加することも可能である。開始剤系の添加は、特に、温度及び溶解速度に依存する。
後重合は、減圧下、周囲圧力又は高圧で行うことができる。
後重合前に、ポリマー組成物中の揮発性有機成分の含量は、通常5000ppm〜100000ppm、より好ましくは10000ppm〜30000ppmの範囲にある。
除去手順を含まない後重合後、ポリマー組成物中の揮発性有機成分の含量は、好ましくは500ppm〜50000ppm、より好ましくは1000ppm〜10000ppmの範囲にある。
後重合後、ポリマー組成物を、少なくとも一種の精製ステップ及び/又は再生ステップ、例えば、濾過、透析、膜濾過等に供してもよい。
好ましい実施形態では、後重合後に得られるポリマー組成物を、さらなる精製及び再生なしでステップii)において使用する。
ステップii)及びiii)
ステップii)及びiii)は、重合反応器、又は(存在すれば)後重合のために使用する槽、又は別の槽中で行うことができる。前に述べたように、ステップii)及びiii)を重合反応器中ではなく、別の槽中で行うことが好都合であり得る。
ステップii)で使用する除去剤は、好ましくは、液体水、蒸気、不活性ガス及びこれらの組み合わせから選択される。適当な不活性ガスは、窒素、空気又は超臨界二酸化炭素である。好ましい除去剤は、液体水、蒸気、窒素、並びに蒸気及び窒素の組み合わせである。
好ましい実施形態では、ステップii)及びiii)を順次に行う。この実施形態では、除去剤として液体を処理槽に添加する。液体は、除去剤として添加する前に加熱することができる。この実施形態では、好ましくは液体水を除去剤として使用する。
ステップii)では、液体水を、連続的に、一度に、又は二回以上に分けて添加することができる。好ましくは、液体水をステップii)で一度に添加する。これはまた、ステップii)及びiii)を、順次にn回(nは少なくとも2の整数である)行う実施形態を包含する。この場合、ステップii)の各繰り返しにおいて、実際のサイクルで使用する液体水を一度に添加する。
ステップii)及びiii)を順次に行い、液体水を除去剤として添加する場合、本質的に水が蒸発しない温度及び圧力条件下で、水を液体ポリマー相に添加する。この場合、後のステップiii)では、圧力を減少させ、ステップii)で添加した水が蒸発する。この実施形態は、in−situ水除去の一種と理解することができる。ポリマー組成物に添加する液体水の量は、ポリマー組成物の総重量基準で、好ましくは0.5〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%、特に1.5〜5重量%である。液体水の添加中の圧力は、好ましくは750〜1100mbarの範囲にある。好ましい実施形態では、液体水を周囲圧力で添加する。
さらに好ましい実施形態では、ステップii)及びiii)を同時に行う。
この実施形態では、好ましくは、蒸気、不活性ガス又はこれらの組み合わせを除去剤として使用する。蒸気、窒素並びに蒸気及び窒素の組み合わせが除去剤として最も好ましい。
ステップiii)では、ポリマー組成物を、真空下での処理に供し、圧力はステップiii)の過程で減少する。
ステップiii)の処理(物理的脱臭)は、慣用される装置中で行うことができる。攪拌槽、純粋な気泡塔又は攪拌気泡塔がステップiii)の処置に適している。本発明によると、攪拌槽又は攪拌気泡塔が好ましい。独国特許第1248943号明細書に記載されている装置もステップiii)の処理に適している。例えば、全内容が参照により本文に組み込まれている、独国特許出願公開第19621027号明細書及び独国特許出願公開第19716373号明細書に記載されている向流塔がステップiii)の処理にさらに適している。前記塔は、好ましくは、二系統流多孔板及び/又は直行流多孔板を備えている。好ましくは5〜50個の板を使用している。好ましくは、向流塔は、二系統流多孔板の(特定の)自由区間が、2〜25%となるよう形成され、直行流多孔板では、この区間は1〜10%であり、平均穿孔直径は、二系統流多孔板では10〜50mmであり、直行流多孔板では2〜10mmである。
本発明による方法では、液相は、連続相を構成するが、気体は分散相を形成する。気体は、気泡の形態で液体中に分散するであろう。より小さい気泡は、より大きい界面をもたらし、液相と気相との間の物質移動、したがって、除去工程の効果を増加させる。
好ましくは、ステップiii)の処理は、本質的に円筒状の装置、例えば、以降では処理槽とも呼ぶ槽又は塔中で行われよう。本件に関しては、本質的に円筒状とは、装置の高さがその等価直径の少なくとも0.8倍である、又はその縦横比(高さと直径の比)が少なくとも0.8であることを意味すると理解される。例えば、装置の縦横比は、1.0〜30の範囲、好ましくは1.1〜20の範囲、特に1.2〜10の範囲にある。これは、従来の槽並びに塔を含む。
液体は、一般的に装置の高さの75%を超えないレベル、好ましくは70%を超えないレベル、例えば、周囲圧力下及び除去剤が分散していない状態で、装置の高さの40%〜75%の範囲、好ましくは50%〜70%の範囲のレベルを有する。
除去剤を供給する装置は、装置の内側及び底部近くに配置する。除去剤は、液体又は気体状態で供給することができる。除去剤を供給するのに適した装置は、例えば、有孔板、フィルターパネル、有孔管、リングディスペンサー、ノズル、注射器等である。このような装置は、当業者に一般的に知られている。
好ましくは、除去剤は、液相に入ると直ちに気体状態になるため、液体中で気泡を形成するであろう。次いで、気泡は液体中で上昇する。液体中の気泡の大きさ及び分布に応じて、物質移動を強化するために混合装置が必要になり得る。適当な混合装置は、一般的に、動的混合装置、例えば、攪拌機である。好ましい攪拌機は、放射状又は放射状/同軸状の流れを起こして、高い局所せん断力を誘発する。この用途に適したスターラーは、当業者に知られている。槽中で液体もしくは気体運搬液体を輸送することができ、気泡を効果的に破壊することもできる型のスターラーが好ましい。スターラーは、好ましくは、単純なブレードスターラー、傾斜ブレードスターラー、ラッシュトンタービンスターラー、インペラ、ハイブリッドスターラー、気体分散スターラー等から選択される。特別な着目点は、分散した気泡の製造及び液相からのVOCの抽出後に気体を放出するための気体積載液体の液体面の表面への輸送にある。使用するスターラーの型及び速度並びに液体/気体系へもたらされるエネルギーが、気泡の大きさ及び状態を決定する。攪拌装置の操作上の特性は、泡のコンシステンシー、すなわち、硬度又は不安定性の原因となる。
ポリマー組成物を真空下での処理に供する。圧力を低下させた時に泡を形成する傾向がある、除去剤を含むか又は含まない液体組成物については、処理槽中にいくらかの自由空間を確保することが必要である。処理槽中の自由空間は、本件に関しては、周囲圧力下及び除去剤が分散していない状態で、液相のレベルより上の槽中の空間、すなわち、液体の表面と槽の頭部との間の容積を意味すると理解される。典型的には、自由空間は、反応器空間の最小で25%、好ましくは最小で30%である。本件に関しては、「反応器空間」とは、本質的に発泡しない液体のために使用可能な反応器空間を意味する。泡形成傾向に応じて、処理槽の満杯及び蒸気抜き取りラインの汚染を回避するためにはるかに大きな自由空間を確保することが必要にもなり得る。
気泡が液体表面に到達すると、液体表面の上部に泡が形成する。泡は、高さの設定限界を超えてはならない。泡は、一般的に処理槽中の自由空間の80%超、好ましくは処理槽中の自由空間の75%超を必要としないことがある。泡の量の決定及び超えることができない最大量の制御は、視覚的に又は処理槽中の泡の高さの測定により行うことができる。泡検出及び測定に適した装置は、当業者に知られている。
特に好ましい実施形態では、ステップiii)の処理を攪拌槽中で行う。除去剤を、有孔管、リングディスペンサー又は除去剤の供給に適した任意の他の装置によって、槽中の攪拌槽の底部領域に供給することができる。できる限り均一に及び槽の底部の近くに除去剤を分配することが好都合である。この用途に適したスターラーは、上記のものである。したがって、スターラーは、好ましくは、単純なブレードスターラー、傾斜ブレードスターラー、ラッシュトンタービンスターラー、インペラ、ハイブリッドスターラー、気体分散スターラー等から選択される。
泡の高さを制御するため、及び/又は処理槽の頭部での気泡の破壊を強化するために、液体表面より上の第二のスターラーが好都合にもなり得る。このスターラーは、本質的に下向きの流れ方向を生じ、結果として泡を液体へと逆進させて、気泡を破壊することができる。適当なスターラーは、例えば、プロペラスターラー等である。
本発明によると、処理槽中の圧力は、ステップiii)の過程で減少する。圧力減少は、出発点としての初期圧力及び終点としての到達圧力によって特徴付けられる。圧力減少は、連続的に又は段階的に行うことができる。好ましくは、ステップiii)は、処理槽中の泡の形成を検出し、圧力減少の進行を制御して、泡が高さの設定限界を超えないようにすることを含む。これは、好ましくは、段階的な圧力減少によって、泡が設定限界を超えないようにすることにより達成される。圧力減少は、泡が槽中の自由空間の75%〜80%超を必要としないように操作する。槽中の自由空間は、本件に関しては、液相のレベルより上の槽中の空間、すなわち、液体の表面と槽の頭部との間の容積を意味すると理解される。泡の量及び超えてはいけない最大量の決定は、処理槽中の泡の高さの測定により行うことができる。
ステップii)及びiii)を順次行う場合、ステップiii)の初期圧力は、ステップii)の除去剤の添加後の処理槽中の圧力に相当する。
好ましくは、ステップiii)の初期圧力は、750〜1100mbarの範囲にある。好ましい実施形態では、ステップiii)の初期圧力は、周囲圧力である。
好ましくは、到達圧力は、初期圧力より少なくとも200mbar、より好ましくは少なくとも400mbar、特に少なくとも500mbar低い。一般に、槽中の絶対圧力は、50mbar未満にならないであろう。それにもかかわらず、特定の生成物については、高真空、例えば、0.5mbar絶対圧力以下が好都合にもなり得る。
典型的には、ステップiii)の圧力減少の持続時間は、少なくとも20分、例えば、10分〜24時間の範囲、好ましくは少なくとも40分、例えば、20分〜6時間の範囲である。
本発明による方法の特に好ましい実施形態では、ステップiii)をn回(nは少なくとも2の整数である)行う。好ましくは、nは2、3、4又は5である。
ステップii)及びiii)を順次行う場合、一度だけポリマー組成物を除去剤と接触させることが可能であるが、ステップiii)はn回(nは少なくとも2の整数である)行うことができる。好ましくは、nは2、3、4又は5である。この場合、除去剤として液体水の一部のみを添加し、後でn回処理槽中の圧力を減少及び増加させることが可能である。
各ステップiii)の後に、圧力を好ましくは初期圧力の少なくとも80%に増加させる。
本発明による方法の特に好ましい実施形態では、ステップii)及びiii)をn回(nは少なくとも2の整数である)行う。好ましくは、nは2、3、4又は5である。
各サイクルで、ステップii)及びiii)を特徴付けるパラメータは、それぞれ、同じ値又は異なる値を有することができる。
圧力をステップiii)で段階的に減少させる場合、最初の圧力減少段階は、好ましくは、あるサイクルから次のサイクルへとより大きくなる。圧力をステップiii)で連続的に減少させる場合、圧力減少の勾配は、好ましくは、あるサイクルから次のサイクルへとより急峻になる。
好ましくは、ステップiii)の圧力減少の持続時間は、サイクルからサイクルへと減少する。例えば、nが2である場合、第1サイクル(n=1)のステップiii)の圧力減少の持続時間は、好ましくは30分〜120分の範囲にあり、第2サイクル(n=2)では好ましくは10分〜90分の範囲にある。
別の好ましい実施形態では、ポリマー組成物を、除去手順の前及び間に後重合に供する。
ステップiii)では、ポリマー組成物を好ましくは攪拌に供する。適当なスターラー型は、例えば、プロペラスターラー、インペラスターラー、ディスクスターラー、パドルスターラー、アンカースターラー、傾斜ブレードスターラー、クロスビームスターラー、螺旋リボン型インペラ、スクリュー式スターラー等を含む。好都合なことには、これは、得られるポリマー組成物中の揮発性有機成分の得られる量の減少をもたらす。
本発明の方法は、種々のポリマー組成物の非常に有効な脱臭を可能にする。得られるポリマー組成物は、通常、100ppm以下、特に70ppm以下、いくつかの場合には50ppm以下の量の揮発性有機成分を有する。
適当な実施形態では、気体のオフテイク(offtake)を、揮発性有機成分を担持した使用済除去剤を含む処理槽から除去する。一般的に、気体のオフテイクは、
a)圧力の増加、
b)冷却、
c)吸収媒体による処理、
d)燃焼、
又はこれらの手段の二種もしくは全ての組み合わせによりさらに処理することができる。
実施形態a)によると、ポリマー組成物の処理による産出気体の圧力は増加する。圧力増加は、液相及び気相への分離をもたらす方法で行う。得られる液相は、揮発性有機成分に富み、得られる気相は、本質的に除去剤を含み、揮発性有機成分が枯渇している。
実施形態b)によると、ポリマー組成物の処理による産出気体の温度は低下する。温度低下は、液相及び気相への分離をもたらす方法で行う。得られる液相は、揮発性有機成分に富み、得られる気相は、本質的に除去剤を含み、揮発性有機成分が枯渇している。
実施形態c)によると、ポリマー組成物の処理による産出気体を、吸収媒体に接触させて、含まれる揮発性有機成分の少なくとも一部を除去する。揮発性有機成分を除去するために、産出気体を、通常は吸収塔の液体吸収剤と接触させる。揮発性有機成分は、吸収剤に溶解する。このようにして、揮発性有機成分が実質的にない流出気体流及び担持吸収媒体を得る。揮発性有機成分が枯渇した流出気体流は、除去剤として再利用することができる。ステップc)での吸収媒体によるポリマー組成物の処理は、慣用的なガス洗浄工程の様式で行うことができる。適当な洗浄装置は、例えば、ランダム充填物を含む塔、構造充填物を含む塔及び段塔、膜接触器、放射状流スクラバー、ジェットスクラバー、ベンチュリスクラバー及びロータリースプレースクラバーである。一般的に、得られた担持吸収媒体を再生に供することができる。したがって、担持吸収媒体を、例えば、脱着塔で処理することができ、再生した吸収媒体及び放出した揮発性有機成分を分割することができる。再生した吸収媒体を再度吸収塔中に導入する前に、適当な吸収温度に冷却することができる。
実施形態d)によると、ポリマー組成物の処理による産出気体を、燃焼に供する。燃焼は、COへの有機化合物の本質的に完全な酸化と関係する。揮発性有機成分の性質に応じて、燃焼ガスは、微量のさらなる成分、例えば、SO、NO等を含むことができる。酸化は、従来の燃焼として、炎が出現した状態で、又は炎が出現しない酸化として、例えば、接触酸化もしくは部分酸化の形態で行うことができる。燃焼のために、慣用的に、石炭、ガス、ディーゼル等の化石燃料を使用することができる。有機物質の燃焼は、通常、慣用的燃焼プラント中で空気により進行する。排気ガスを洗浄に供して、二酸化炭素及びさらなる成分を除去することができる。例えば、二酸化炭素の除去は、多くの理由のために望ましい。特に、二酸化炭素は、温室効果と呼ばれるものの主要な原因であると考えられている。二酸化炭素及びさらなる酸性ガスの除去は、既知の方法、例えば、吸収媒体としての有機塩基、例えば、アルカノールアミンの水溶液による洗浄により行う。酸性ガスが溶解すると、塩基及び酸性ガス成分からイオン性生成物が形成する。吸収媒体は、加熱、低圧への膨張又は除去によって再生することができ、イオン性生成物は逆反応して酸性ガスを形成するか及び/又は酸性ガスは蒸気によって引き剥がされる。再生工程後、吸収媒体を再利用することができ、処理した燃焼ガスは通常、さらに処理することなく環境中に放出することができる。
ポリマー組成物の処理による産出気体を、上記処理手段の組み合わせに供してもよい。したがって、揮発性有機成分に富む液相及び本質的に除去剤を含む気相を得るために、産出気体を圧力の増加a)及び温度の低下b)に供することができる。
得られた揮発性有機成分に富む分画を、重合に再利用することができる。代替的な実施形態では、揮発性有機成分に富む分画を、ステップd)に記載する燃焼に供することもできる。
1.窒素による除去
三段階ピッチブレードスターラーを備えた6l槽中に、ポリエチレンオキシドに基づく酢酸ビニルのグラフトポリマーの3.4g/lポリマー溶液(低粘度値を得るための希釈用非イオン性界面活性剤を含む)を供給した。この溶液は、ポリマー溶液基準で4.4%のゲルベアルコールアルコキシレート及び15000ppmの残留酢酸ビニル(VAc)をさらに含んでいた。ポリマー溶液を一定速度で攪拌する一方で、各々1mm直径の3個の孔を含むディスペンサーリングを通して槽の底部に窒素を供給した。攪拌及び窒素の装入中、圧力を一定レベルに維持した。表1に、比較実施例C1、C2、C3及び本発明による実施例1の条件を列挙する。
Figure 0005695182
窒素流は、25℃及び1013mbarにおける容積流速として示す。
図1は、正規化した酢酸ビニル濃度の経時的な減少を示している。正規化したVAc濃度は、除去の直前/初めの酢酸ビニルの濃度に基づく任意の時間の酢酸ビニルの濃度である。実施例のVAc濃度は、ガスクロマトグラフィーにより測定した。
比較実施例C1〜C3は、激しい攪拌すら伴う相当な圧力減少も窒素による除去も、単独ではVOCの満足な減少を与えないことを示している。実施例1の結果は、攪拌、圧力減少及び除去剤の組み合わせが、VOC含量を満足に減少させるための唯一の有効な方法であることを裏付けている。
2.水による除去
三段階ピッチブレードスターラーを備えた6l槽中に、ポリエチレンオキシドに基づく酢酸ビニルのグラフトポリマーの3.4g/lポリマー溶液(低粘度値を得るための希釈用非イオン性界面活性剤を含む)を供給した。この溶液は、ポリマー溶液基準で4.4%のゲルベアルコールアルコキシレート及び15000ppmの残留酢酸ビニル(VAc)をさらに含んでいた。ポリマー溶液を210rpmの一定速度及び95℃の温度で攪拌した。除去前にポリマー溶液の重量基準で4重量%の水を添加した。水の第一の部分を添加した後、圧力は周囲圧力から200mbar未満まで段階的に徐々に減少した。酢酸ビニルの量は、第一の除去前の10037ppmから第一の除去サイクルの最後に162ppmまで減少した。次いで、圧力を周囲圧力に解放し、水の第二の部分を添加した。再度、圧力は周囲圧力から約200mbarまで段階的に徐々に減少した。酢酸ビニルの量は第二の除去サイクルの最後に4ppmまで減少した。
所与の範囲内で泡を制御するように圧力を減少させた。泡の高さは視覚的に制御した。
図2は、経時的な圧力プロファイル及び相対的な泡の高さを示している。相対的な泡の高さは、槽/塔の合計の高さに対する任意の時間の泡上面の中位高さである。再度、VAc濃度を、ガスクロマトグラフィーにより測定した。本発明の実施形態として例えば以下を挙げることができる。
[実施形態1]
i)水を本質的に含まず、ポリマー及び少なくとも一種の揮発性有機成分を含む液体ポリマー組成物を用意し、
ii)ポリマー組成物を除去剤と接触させ、
iii)ポリマー組成物を真空下での処理に供し、圧力をステップiii)の過程で低下させる、
ポリマー組成物中の少なくとも一種の揮発性有機成分を減少させる方法。
[実施形態2]
ポリマー組成物が、少なくとも一種の界面活性ポリマー、好ましくは少なくとも一種の両親媒性コポリマーを含む、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
ステップiii)において、到達圧力が、初期圧力より少なくとも200mbar、好ましくは少なくとも400mbar、より好ましくは少なくとも500mbar低い、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
ステップiii)が、処理槽中の泡の形成を検出し、圧力減少の進行を制御して、泡が高さの設定限界を超えないようにすることを含む、実施形態1〜3のいずれかに記載の方法。
[実施形態5]
ステップiii)をn回(nは少なくとも2の整数である)行う、実施形態1〜4のいずれかに記載の方法。
[実施形態6]
ステップii)及びiii)をn回(nは少なくとも2の整数である)行う、実施形態1〜4のいずれかに記載の方法。
[実施形態7]
各ステップiii)の後に、圧力を初期圧力の少なくとも80%にまで増加させる、実施形態5又は6に記載の方法。
[実施形態8]
ステップiii)において、ポリマー組成物を攪拌に供する、実施形態1〜7のいずれかに記載の方法。
[実施形態9]
ステップii)及びiii)を順次又は同時に行う、実施形態1〜8のいずれかに記載の方法。
[実施形態10]
ステップi)で用意するポリマー組成物が、フリーラジカル重合により得ることができる、実施形態1〜9のいずれかに記載の方法。
[実施形態11]
ステップi)で用意するポリマー組成物が、モノエチレン性不飽和カルボン酸、スルホン酸及びホスホン酸、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC 〜C 20 −アルカノールのエステル、ビニル芳香族、ビニルアルコールとC 〜C 30 −モノカルボン酸のエステル、エチレン性不飽和ニトリル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC 〜C 30 −アルカンジオールのエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と第一級又は第二級アミノ基を有するC 〜C 30 −アミノアルコールのアミド、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の第一級アミド及びそのN−アルキル及びN,N−ジアルキル誘導体、N−ビニルラクタム、開鎖N−ビニルアミド化合物、アリルアルコールとC 〜C 30 −モノカルボン酸のエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とアミノアルコールのエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と少なくとも1個の第一級又は第二級アミノ基を有するジアミンのアミド、N,N−ジアリルアミン、N,N−ジアリル−N−アルキルアミン、ビニル−及びアリル−置換窒素複素環、ビニルエーテル、C 〜C −モノオレフィン、少なくとも2個の共役二重結合を有する非芳香族炭化水素、ポリエーテル(メタ)アクリレート、尿素基を有するモノマー、並びにこれらの混合物から選択される、少なくとも一種のフリーラジカル重合可能なα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、実施形態10に記載の方法。
[実施形態12]
ステップi)で用意するポリマー組成物が、ビニルアルコールとC 〜C 30 −モノカルボン酸のエステル、好ましくは酢酸ビニルを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、実施形態10又は11に記載の方法。
[実施形態13]
ステップi)で用意するポリマー組成物が、モノエチレン性不飽和単位を含まないグラフトベースの存在下で、少なくとも一種のフリーラジカル重合可能なα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、実施形態10〜12のいずれかに記載の方法。
[実施形態14]
ステップi)で用意するポリマー組成物が、溶媒を含まないか、又はステップiii)の処理条件下で揮発性でない溶媒を含む、実施形態1〜13のいずれかに記載の方法。
[実施形態15]
ステップi)で用意するポリマー組成物を、後重合、好ましくは真空下での後重合に供する、実施形態1〜14のいずれかに記載の方法。
[実施形態16]
ステップii)で使用する除去剤が、液体水、蒸気、不活性ガス及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態1〜15のいずれかに記載の方法。
[実施形態17]
除去した揮発性成分を含む除去剤を、ポリマー組成物を提供するために、重合及び/又は後重合に再利用する、実施形態1〜16のいずれかに記載の方法。

Claims (20)

  1. i)ポリマー組成物の総重量基準で1重量%以下の水分含量を有し、且つポリマー及び少なくとも一種の揮発性有機成分を含む液体ポリマー組成物を用意し、
    ii)ポリマー組成物を除去剤と接触させ、
    iii)ポリマー組成物を真空下での処理に供し、圧力をステップiii)の過程で低下させる、
    ポリマー組成物中の少なくとも一種の揮発性有機成分を減少させる方法であって、
    ステップiii)が、処理槽中の泡の形成を検出し、圧力減少の進行を制御して、泡が高さの設定限界を超えないようにすることを含む、前記方法。
  2. ポリマー組成物が、少なくとも一種の界面活性ポリマーを含む、請求項1に記載の方法。
  3. ポリマー組成物が、少なくとも一種の両親媒性コポリマーを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. ステップiii)において、到達圧力が、初期圧力より少なくとも200mbar低い、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. ステップiii)をn回(nは少なくとも2の整数である)行う、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  6. ステップii)及びiii)をn回(nは少なくとも2の整数である)行う、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  7. 各ステップiii)の後に、圧力を初期圧力の少なくとも80%にまで増加させる、請求項又はに記載の方法。
  8. ステップiii)において、ポリマー組成物を攪拌に供する、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  9. ステップii)及びiii)を順次又は同時に行う、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  10. ステップi)で用意するポリマー組成物が、フリーラジカル重合により得ることができる、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  11. ステップi)で用意するポリマー組成物が、モノエチレン性不飽和カルボン酸、スルホン酸及びホスホン酸、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC〜C20−アルカノールのエステル、ビニル芳香族、ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステル、エチレン性不飽和ニトリル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とC〜C30−アルカンジオールのエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と第一級又は第二級アミノ基を有するC〜C30−アミノアルコールのアミド、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸の第一級アミド及びそのN−アルキル及びN,N−ジアルキル誘導体、N−ビニルラクタム、開鎖N−ビニルアミド化合物、アリルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸とアミノアルコールのエステル、α,β−エチレン性不飽和モノ−及びジカルボン酸と少なくとも一個の第一級又は第二級アミノ基を有するジアミンのアミド、N,N−ジアリルアミン、N,N−ジアリル−N−アルキルアミン、ビニル−及びアリル−置換窒素複素環、ビニルエーテル、C〜C−モノオレフィン、少なくとも二個の共役二重結合を有する非芳香族炭化水素、ポリエーテル(メタ)アクリレート、尿素基を有するモノマー、並びにこれらの混合物から選択される、少なくとも一種のフリーラジカル重合可能なα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、請求項10に記載の方法。
  12. ステップi)で用意するポリマー組成物が、ビニルアルコールとC〜C30−モノカルボン酸のエステを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、請求項10又は11に記載の方法。
  13. ステップi)で用意するポリマー組成物が、酢酸ビニルを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、請求項10〜12のいずれかに記載の方法。
  14. ステップi)で用意するポリマー組成物が、モノエチレン性不飽和単位を含まないグラフトベースの存在下で、少なくとも一種のフリーラジカル重合可能なα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー組成物のフリーラジカル重合により得ることができる、請求項1012のいずれかに記載の方法。
  15. ステップi)で用意するポリマー組成物が、溶媒を含まないか、又はステップiii)の処理条件下で揮発性でない溶媒を含む、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. ステップi)で用意するポリマー組成物を、後重合に供する、請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. ステップi)で用意するポリマー組成物を、真空下での後重合に供する、請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. ステップii)で使用する除去剤が、液体水、蒸気、不活性ガス及びこれらの組み合わせから選択される、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 除去した揮発性成分を含む除去剤を、ポリマー組成物を提供するために、重合及び/又は後重合に再利用する、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. ステップii)及びiii)を順次に行い、ステップii)において液体水を除去剤として加え、その水は温度及び圧力条件下で液体ポリマー相に加えられ、本質的に水は蒸発せず、後に続くステップiii)において、圧力を減少させ、ステップii)で加えた水が蒸発する、請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
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