JP5695155B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ここで、第一の始動入賞口及び第二の始動入賞口を有し、それぞれの始動入賞口への遊技球の入賞を契機として取得される始動情報を、個別に始動情報記憶領域に記憶する遊技機が知られている(特許文献1参照)。
例えば、上記従来の遊技機では、遊技者が始動情報記憶領域に記憶されている第一の始動口及び第二の始動口の始動情報が示す内容を把握できず、遊技が単調となる恐れがある。
本発明の課題は、遊技者の遊技に対する興趣を向上することである。
ここで、第一始動口としては、例えば、後述する第一始動入賞口111aが該当する。第一の乱数取得手段としては、例えば、後述する主制御装置210(ステップS302)が該当する。第二始動口としては、例えば、後述する第一始動入賞口111bが該当する。第二の乱数取得手段としては、例えば、後述する主制御装置210(ステップS402)が該当する。第一の乱数記憶手段としては、RAM240の第一始動情報記憶領域が該当する。第二の乱数記憶手段としては、RAM240の第二始動情報記憶領域が該当する。特賞判定手段としては、例えば、後述する主制御装置210(ステップS108)が該当する。特賞種別決定手段しては、例えば、後述する主制御装置210(ステップS704)が該当する。確率状態設定手段としては、例えば、後述する主制御装置210が該当する。先読み判定手段としては、例えば、後述する主制御装置210(ステップS310)が該当する。報知制御手段としては、例えば、後述する演出制御装置150(ステップS1004)が該当する。通過ゲートとしては、例えば、後述する普通図柄始動ゲート122が該当する。
したがって、本発明に係る遊技機によれば、遊技者の遊技に対する興趣をさらに向上することが可能となる。
ここで、報知処理許可手段としては、例えば、後述する演出制御装置150(ステップS900からS908)が該当する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、図1に示すように、演出図柄表示装置104で複数の図柄を変動表示するパチンコ機1に適用している。
(遊技盤面の構成)
まず、パチンコ機1における遊技盤面102の構成を説明する。
図1に示すように、遊技盤面102のほぼ中央部には、演出画像を表示することが可能な演出図柄表示装置104が設けられている。演出図柄表示装置104は、例えば、液晶ディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の可変表示装置によって構成される。本実施形態では、演出図柄表示装置104は、背景等の演出画像及び複数の図柄を動画として表示可能な可変表示装置によって構成され、多彩な演出画像及び演出図柄を表示可能としている。
第1から第3の領域R1,R2,R3のそれぞれでは、第一の演出図柄Z1の変動表示及び停止表示が行われる。ここで、第一の演出図柄Z1は、数字を含んで構成される。本実施形態では、第一の演出図柄Z1は、数字及び図柄から構成されている。そして、第一の演出図柄Z1の変動表示とは、第1から第3の領域R1,R2,R3のそれぞれにおいて、複数種類の第一の演出図柄Z1をスクロールさせた状態で表示することをいう。また、第一の演出図柄Z1の停止表示とは、第1から第3の領域R1,R2,R3のそれぞれにおいて、演出図柄Z1を停止させた状態で表示することをいう。
演出図柄表示装置104の下方には、遊技球を左右方向及び前後方向に転動させることが可能なステージ108が設けられている。また、演出図柄表示装置104の左側には、流入した遊技球をステージ108に放出させるワープ入口112が設けられている。ステージ108は、前面側が開放しており、放出された遊技球を転動させた後、遊技盤面102に放出する。また、ステージ108の左右方向の中央部の奥側には、遊技球導出路108aが設けられている。そして、遊技球導出路108aに流入した遊技球は、遊技盤面102における、後述する第一始動入賞口111aの真上に導出される。
演出図柄表示装置104の下方には、第一始動入賞口111aが設けられている。第一始動入賞口111aは、常時、遊技球が入賞可能となるように上向きに開口した入賞口(いわゆるヘソ)である。
特別図柄始動情報記憶数表示部109a,109bは、後述する特別図柄の始動情報が主制御装置210のRAM240における特別図柄用の始動情報記憶領域に記憶されることに連動して点灯し、連続して特別図柄及び演出図柄Z1,Z2の変動表示を行うことが可能な回数(以下、始動情報記憶数(いわゆる、保留玉数)という)を表示する。ここで、パチンコ機1では、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞を契機とする始動情報記憶数及び第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞を契機とする始動情報記憶数を、それぞれ個別に表示する。すなわち、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞を契機とする始動情報記憶数を特別図柄始動情報記憶数表示装置109aに表示するとともに、第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞を契機とする始動情報記憶数を特別図柄始動情報記憶数表示装置109bに表示する。
第一始動入賞口111aの下方には、第一大入賞口115が設けられている。第一大入賞口115は、通常時は閉止状態であるが、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞を契機として特賞状態が生起されたときに、所定パターンで開放状態となることによって遊技球を入賞可能とする。すなわち、大入賞口115は、特別図柄表示装置107aに停止表示された特別図柄が特定の図柄となり特賞状態が生起された際に、大入賞口115の前面に設置された開閉部材115aを開くことにより開放動作を行う。
また、演出図柄表示装置104の上方には、報知役物124が設けられている。報知役物124は、演出制御装置150(図2参照)からの制御信号に応じて作動する。報知役物124は、揺動装置(図示せず)及び照明装置(図示せず)を有して構成され、作動時には、揺動するとともに発光する。
また、以下、特賞状態(当たり)の終了後に当たり抽選の当選確率が低確率(通常確率)となる遊技状態を「低確率状態」といい、特賞状態の終了後に当たり抽選の当選確率が低確率状態と比較して高確率(例えば、通常確率の10倍)となる遊技状態を「確率変動状態」という。また、特別図柄及び演出図柄の変動時間が短縮する遊技状態を「時短状態」という。時短状態では、普通図柄の抽選確率が通常時の抽選確率と比較して高確率(例えば、10倍)になるとともに、第二始動入賞口111bの開放時間が通常時の開放時間と比較して延長される。
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図2は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、パチンコ機1は、第一始動入賞口スイッチ131aと、第二始動入賞口スイッチ131bと、第一大入賞口スイッチ132aと、第二大入賞口スイッチ132bと、各種入賞口スイッチ133とを備えている。
第一始動入賞口スイッチ131aは、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。第二始動入賞口スイッチ131bは、第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。第一大入賞口スイッチ132aは、第一大入賞口115への遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。第二大入賞口スイッチ132bは、第二大入賞口116への遊技球の入賞を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。各種入賞口スイッチ133は、普通図柄始動ゲート122への遊技球の通過等を検出し、検出信号を主制御装置210に出力する。
主制御装置210は、主として、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞の検出及び第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞の検出に応じて、各種の乱数を発生させる。そして、主制御装置210は、発生させた各種乱数に基づいて、制御コマンドの送信及び遊技全体の制御を行う。また、主制御装置210は、特別図柄表示装置107a,107b、普通図柄表示装置106、特別図柄始動情報記憶数表示装置109a,109b、普通図柄始動情報記憶数表示装置103、賞球払出制御装置156及び大入賞口ソレノイド158a,158bを直接制御する。
入力ポート250は、第一始動入賞口スイッチ131a、第二始動入賞口スイッチ131b、第一大入賞口スイッチ132a、第二大入賞口スイッチ132b及び各種入賞口スイッチ133のそれぞれから出力された検出信号をCPU220に出力する。
第一始動情報記憶領域及び第二始動情報記憶領域は、それぞれ、始動情報を所定上限数まで記憶する。本実施形態では、図3に示すように、第一始動情報記憶領域は、1番目から4番目までの4つの記憶部(A1からA4)を有しており、それぞれの記憶部に第一始動情報を記憶することにより、4つの第一始動情報を記憶する。また、第二始動情報記憶領域は、1番目から4番目までの4つの記憶部(B1からB4)を有しており、それぞれの記憶部に第二始動情報を記憶することにより、4つの第二始動情報を記憶する。ここで、主制御装置210は、第一始動情報記憶領域及び第二始動情報記憶領域のそれぞれに記憶されている始動情報について、1番目の記憶部に記憶されている始動情報から順に当たり判定を行って消化する。
また、RAM240は、演出制御装置150等に出力すべき制御コマンドを一時的に記憶しておくためのコマンド記憶領域を有する。そして、パチンコ機1では、停電等による電源遮断が発生した場合、停電から復帰した際に、RAM240の記憶内容を停電直前の状態に復元し、RAM240のコマンド記憶領域に記憶されている出力すべき制御コマンドを出力することにより、遊技状態を電源遮断前の状態に復帰させる。
演出制御装置150は、主制御装置210と同様に、CPU、ROM、RAM、入力ポート及び出力ポートを備える。
演出制御装置150のROMには、演出を制御するためのプログラム、各種データ等が記憶されている。演出制御装置150のRAMには、主制御装置210から入力された制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。演出制御装置150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって処理を実行することにより、表示制御部151による演出図柄表示装置104の制御、ランプ制御部152によるランプ154の制御、効果音制御部153によるスピーカ155からの効果音の出力の制御及び報知役物制御部157による報知役物124の制御を行う。
ランプ制御部152は、演出制御装置150から入力される内部コマンドに応じて、実行すべきランプ演出を決定し、該ランプ演出に対応する制御データをROMから読み出して、該制御データに基づいてランプ154の点灯、点滅、消灯等を行う。
報知役物制御部157は、演出制御装置150から入力される内部コマンドに応じて、報知役物124に対して制御信号を送信する。そして、報知役物124は、報知役物制御部157からの制御信号の入力に応じて作動する。
表示制御部151のROMには、表示演出制御を行うためのプログラム、各種画像データ等が記憶されている。表示制御部151のRAMには、CPUに対する入出力データや演算処理のためのデータが一時的に記憶され、ワークエリアやバッファメモリとして機能する。
次に、特別図柄表示装置107a,107bにおける特別図柄の停止表示の態様及び演出図柄表示装置104における演出図柄Z1,Z2の停止表示の態様を説明する。
図4は、特別図柄の停止図柄の態様を示す図である。
パチンコ機1においては、図4に示すように、当たり(特賞状態)の種別として、「通常大当たり」、「確変1大当たり」、「確変2大当たり」、「確変3大当たり」及び「小当たり」の5つが規定されている。
小当たりとなったときは、特別図柄表示装置107a,107bにおいて特別図柄を小当たり図柄で停止表示させるとともに、演出図柄表示装置104において演出図柄Z1,Z2を小当たり図柄で停止表示させるように制御する。演出図柄表示装置104において停止表示される確変3図柄及び小当たり図柄は、1又は複数の特定の図柄の組み合わせからなり、両者を区別することができないようになっている。また、小当たりとなったときは、ラウンドの最高継続回数が2回となり、小当たり後において時短機能の作動、未作動が変化しないように制御する。さらに、小当たりとなったときは、小当たり終了後の遊技状態が、小当たり前の遊技状態と同じ遊技状態に設定される。
図5は、制御コマンドのデータ構造を示す図である。
制御コマンドは、図5に示すように、制御コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のディジタルデータであるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイト長のディジタルデータであるイベント(EVENT)とからなる。
主制御装置210では、図6に示すように、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)データが出力され、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)データが出力される。これに対応して、演出制御装置150では、CPUにより、ストローブ信号(DUSTB)の入力に応じて割込を発生させ、割込処理によって演出制御コマンドが演出制御装置150のRAMに格納される。
図7に示すように、演出制御コマンドとしては、図柄指定コマンド、変動パターンコマンド、図柄停止コマンド、特別遊技処理コマンド、始動情報記憶数コマンド、演出開始コマンド、状態指定コマンド等がある。
図柄停止コマンドは、演出図柄Z1,Z2の停止表示を指定するためのコマンドである。図柄停止コマンドは、演出図柄Z1,Z2の停止表示時に出力される。ここで、演出図柄Z1,Z2の停止表示時は、特別図柄の停止表示時とほぼ一致している。
始動情報記憶数コマンドは、第一始動情報記憶数及び第二始動情報記憶数のそれぞれを通知するためのコマンドである。すなわち、主制御装置210は、RAM240の第一始動情報記憶領域に記憶されている第一始動情報の記憶数に応じた始動情報記憶数コマンドを演出制御装置150に出力する。また、主制御装置210は、RAM240の第二始動情報記憶領域に記憶されている第二始動情報の記憶数に応じた始動情報記憶数コマンドを演出制御装置150に出力する。始動情報記憶数コマンドは、主制御装置210による第一始動情報記憶数及び第二始動情報記憶数それぞれの更新時に出力される。
状態指定コマンドは、時短の終了及び開始をそれぞれ指定するためのコマンドである。状態指定コマンドは、時短の終了時及び時短の開始時のそれぞれに出力される。
CPU220は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、図8のフローチャートに示す遊技制御処理を実行する。
図8は、遊技制御処理を示すフローチャートである。
遊技制御処理は、CPU220において実行されると、図8に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、出玉の決定等に直接関わる各種乱数を更新する当たり決定乱数等更新処理を実行する。ここで、出玉の決定等に直接関わる各種乱数としては、当たりを生起させるか否かの当たり抽選に用いる乱数(以下、当たり決定乱数という)、当たり種別決定乱数、停止図柄決定乱数等がある。なお、当たり決定乱数等更新処理では、当たり決定乱数が一巡するたびに初期値を変化させることにより、当たり決定乱数値を容易に予測することができないようにしている。
ステップS104では、入力ポート250を介して、各スイッチ131a,131b,132,133からの信号を入力する入力処理を実行し、ステップS106に移行する。入力処理では、第一始動入賞口スイッチ131aからの検出信号及び第二始動入賞口スイッチ131bからの検出信号を入力する。
ステップS108では、当たりの判定を行うとともに演出図柄Z1,Z2の変動パターンを決定する変動設定処理を実行し、ステップS110に移行する。
ステップS110では、大入賞口115,116を所定パターンで開放させる電動役物作動処理を実行し、ステップS112に移行する。
ステップS114では、遊技制御に関する外部情報信号をホールコンピュータ500に出力する外部情報出力処理を実行し、ステップS116に移行する。
次いで、ステップS118に移行して、出力ポート255を介して、RAM240に格納した制御コマンドを出力するポート出力処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
図9は、入賞スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
入賞スイッチ入力処理は、ステップS106において実行されると、図9に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、ステップS104の入力処理の処理結果に基づいて、第一始動入賞口スイッチ131aから検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力したと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行する。一方、ステップS200で、第一始動入賞口スイッチ131aから検出信号を入力しないと判定した場合(No)は、ステップS204に移行する。
ステップS204では、ステップS104の入力処理の処理結果に基づいて、第二始動入賞口スイッチ131bから検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力したと判定した場合(Yes)は、ステップS206に移行する。一方、ステップS204で、第二始動入賞口スイッチ131bから検出信号を入力しないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS202の第一始動情報記憶更新処理を説明する。
図10は、第一始動情報記憶更新処理を示すフローチャートである。
ステップS300では、RAM240の第一始動情報記憶領域における第一始動情報の記憶数が「4」以上であるか否かを判定し、第一始動情報の記憶数が「4」以上ではないと判定した場合(No)は、ステップS302に移行する。一方、ステップS300で、第一始動情報の記憶数が「4」以上であると判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS206の第二始動情報記憶更新処理を説明する。
図11は、第二始動情報記憶更新処理を示すフローチャートである。
第二始動情報記憶更新処理は、ステップS206において実行されると、図11に示すように、まず、ステップS400に移行する。
図12は、先読み処理を示すフローチャートである。
先読み処理は、ステップS310において実行されると、図12に示すように、まず、ステップS500に移行する。
ステップS500では、ステップS302で取得した当たり決定乱数に基づいて、該当たり決定乱数の値が当たり値と一致しているか否かを判定する取得時当たり判定処理を実行し、当たり決定乱数の値が当たり値と一致していると判定した場合(Yes)は、ステップS502に移行する。一方、ステップS500で、当たり決定乱数の値が当たり値と一致していないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
次に、ステップS108の変動設定処理を説明する。
変動設定処理は、ステップS108において実行されると、図13に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、演出図柄表示装置104において演出図柄Z1,Z2が変動中か否かを判定し、演出図柄Z1,Z2が変動中でないと判定した場合(No)は、ステップS602に移行する。一方、ステップS300で、演出図柄Z1,Z2が変動中であると判定した場合(Yes)は、ステップS610に移行する。
ステップS604では、第二始動情報記憶に基づく当たり判定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS608では、第一始動情報記憶に基づく当たり判定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS612では、図柄停止コマンドをRAM240の所定領域に格納する図柄停止処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して図柄停止コマンドが演出制御装置150に送信される。
ここで、ステップS604の第二始動情報に基づく当たり判定処理及びステップS608の第一始動情報に基づく当たり判定処理は、同様の処理である。したがって、以下、ステップS604の第二始動情報に基づく当たり判定処理について説明し、ステップS608の第一始動情報に基づく当たり判定処理については説明を省略する。
当たり判定処理は、所定確率で特賞状態を生起させるために、所定の数値範囲に1個の当たり値を設定し、取得した当たり決定乱数と当たり値とが一致しているときに当たり(特賞状態)を生起させる処理である。
当たり判定処理は、ステップS604又はステップS608において実行されると、図14に示すように、まず、ステップS700に移行する。
ここで、当たり決定乱数の読み出しでは、RAM240の第二始動情報記憶領域(第一始動情報記憶領域)における1番目の記憶部B1(A1)に記憶されている始動情報(以下、最先始動情報とする)の当たり決定乱数が読み出される。
ここで、ROM230には、当たり種別決定乱数の値と当たり種別番号との対応を登録した当たり種別決定テーブルが格納されている。そして、当たり種別決定処理では、最先始動情報の当たり種別決定乱数を読み出し、該当たり種別決定乱数の値に対応する当たり種別番号を当たり種別決定テーブルから読み出して当たりの種別を決定する。これにより、通常大当たり、確変1大当たり、確変2大当たり、確変3大当たり、小当たりの別が決定される。
ここで、ROM230には、各当たり種別ごとに設定された停止図柄決定テーブルが格納されている。各停止図柄決定テーブルには、停止図柄決定乱数の値と停止表示する演出図柄Z1,Z2の組み合わせを示す停止図柄番号との対応が登録されている。そして、当たり時停止図柄決定処理では、まず、ステップS704で決定された当たり種別番号に対応する停止図柄決定テーブルを読み出す。そして、最先始動情報の停止図柄決定乱数を読み出し、該停止図柄決定乱数の値に対応する停止図柄番号を停止図柄決定テーブルから読み出す。さらに、読み出した停止図柄番号に対応する停止図柄指定コマンドをRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して停止図柄指定コマンドが演出制御装置150に送信される。
ここで、ROM230には、当たり種別、現在の遊技状態等の組み合わせごとに設定された変動パターン決定テーブルが格納されている。各変動パターン決定テーブルには、変動パターン決定乱数の値と変動パターン番号との対応が登録されている。そして、当たり時変動パターン決定処理では、まず、ステップS704で決定された当たり種別番号及び現在の遊技状態に対応する変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、最先始動情報の変動パターン決定乱数を読み出し、該変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターン番号を変動パターン決定テーブルから読み出す。さらに、読み出した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドをRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して変動パターンコマンドが演出制御装置150に送信される。
また、当たりを生起させる場合、変動設定処理では、大入賞口116(115)の開放回数及び開放時間を設定する。具体的には、当たり種別番号が通常大当たり又は確変1大当たりを示すときは、ラウンド最高継続回数を15回に設定するとともに、各ラウンドにおける大入賞口116(115)の開放時間を約30秒に設定する。また、当たり種別番号が確変2大当たり、確変3大当たり又は小当たりを示すときは、ラウンド最高継続回数を2回に設定するとともに、各ラウンドにおける大入賞口116(115)の開放時間を約0.5秒に設定する。
始動情報記憶数減算処理では、最先始動情報をRAM240における変動中の始動情報を記憶する領域に移す。そして、第二始動情報記憶領域(第一始動情報記憶領域)における2番目以降B2(A2)〜B4(A4)の記憶部に記憶されている第二始動情報(第一始動情報)を、それぞれ、1つ上の順位の記憶部に繰り上げて記憶する。これにより、RAM240の始動情報記憶領域における始動情報の記憶が更新される。
さらに、始動情報記憶数減算処理では、RAM240の始動情報記憶領域における始動情報の記憶が更新されることに伴い、更新後の始動情報の記憶数に応じた始動情報記憶数コマンドをRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して始動情報記憶数コマンドが演出制御装置150に送信される。例えば、RAM240の第二始動情報記憶領域(第一始動情報記憶領域)に記憶されている第二始動情報(第一始動情報)が更新された結果、第二始動情報記憶数(第一始動情報記憶数)が「2」となった場合、第二始動情報記憶数(第一始動情報記憶数)が「2」であることを示す始動情報記憶数コマンドが演出制御装置150に送信される。
はずれ時変動パターン決定処理は、ステップS708と同様に構成される。ただし、ROM230には、現在の遊技状態、リーチ決定乱数等の組み合わせごとに設定された変動パターン決定テーブルが格納されている。そして、はずれ時変動パターン決定処理では、まず、現在の遊技状態及びリーチ決定乱数に対応する変動パターン決定テーブルを読み出す。そして、最先始動情報の変動パターン決定乱数を読み出し、該変動パターン決定乱数の値に対応する変動パターン番号を変動パターン決定テーブルから読み出す。さらに、読み出した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドをRAM240の所定領域に格納する。これにより、ステップS118のポート出力処理では、出力ポート255を介して変動パターンコマンドが演出制御装置150に送信される。
演出制御装置150のCPUは、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、図15のフローチャートに示す演出制御処理を繰り返し実行する。
演出制御処理は、演出制御装置150のCPUにおいて実行されると、図15に示すように、まず、ステップS800に移行する。
ステップS800では、演出制御装置150は、始動情報記憶数コマンドを受信する始動情報記憶数コマンド受信処理を実行し、ステップS802に移行する。
ステップS804では、演出制御装置150は、変動パターンコマンドを受信する変動パターンコマンド受信処理を実行し、ステップS806に移行する。
変動パターンコマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から変動パターンコマンドを受信する。そして、演出制御装置150は、受信した変動パターンコマンドに対応する表示制御コマンド(以下、変動パターン表示コマンドとする)を生成し、生成した変動パターン表示コマンドを表示制御部151に内部送信する。そして、表示制御部151は、変動パターン表示コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において変動パターン表示コマンドで指定されている変動パターンによる演出図柄Z1,Z2の変動表示を開始させる。
図柄指定コマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から図柄指定コマンドを受信する。そして、演出制御装置150は、受信した図柄指定コマンドに対応する表示制御コマンド(以下、停止図柄表示コマンドとする)を生成し、生成した停止図柄表示コマンドを表示制御部151に内部送信する。
図柄停止コマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から図柄停止コマンドを受信する。そして、演出制御装置150は、受信した図柄停止コマンドに対応する表示制御コマンドを生成し、生成した表示制御コマンドを表示制御部151に内部送信する。そして、表示制御部151は、図柄停止コマンドに対応する表示制御コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において演出図柄Z1,Z2を停止表示させる。この際、表示制御部151は、ステップS806で受信した停止図柄表示コマンドで指定されている組み合わせで、演出図柄Z1,Z2を停止表示させる。
演出開始コマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から演出開始コマンドを受信して、受信した演出開始コマンドに応じて当たり演出を実行する。
また、演出制御装置150は、演出開始コマンド受信処理において演出開始コマンドを受信した場合、後述する報知許可抽選処理を実行する。
図16は、報知許可抽選処理を示すフローチャートである。
報知許可抽選処理は、ステップS810において実行されると、図16に示すように、まず、ステップS900に移行する。
次に、ステップS904に移行して、演出制御装置150は、ステップS902で取得した報知許可抽選用乱数に基づいて、報知処理を許可するか否かを判定し、報知処理を許可すると判定した場合(Yes)は、ステップS906に移行する。一方、ステップS904で、報知処理を許可しないと判定した場合(No)は、ステップS908に移行する。
次に、ステップS906では、演出制御装置150は、報知許可処理を実行して、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
報知不許可処理では、演出制御装置150は、報知不許可フラグをRAMの所定領域に格納する。また、演出制御装置150は、報知不許可演出表示を実行することを示す表示制御コマンド(以下、報知不許可演出表示コマンドとする)を生成し、生成した報知不許可演出表示コマンドを表示制御部151に内部送信する。そして、表示制御部151は、報知不許可演出表示コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において報知不許可演出の表示を開始させる。ここで、報知不許可演出とは、後述する報知処理が許可されなかったことを示す演出であり、例えば、じゃんけんゲーム、カードゲーム等のミニゲームを行い、遊技者が負ける演出を表示する。
図17は、特別遊技処理を示すフローチャートである。
特別遊技処理は、ステップS802において実行されると、図17に示すように、まず、ステップS1000に移行する。
ステップS1000では、演出制御装置150は、主制御装置210から特別遊技処理コマンドを受信したか否かを判定し、特別遊技処理コマンドを受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS1002に移行する。一方、ステップS1000で、特別遊技処理コマンドを受信していないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
報知処理では、演出制御装置150は、報知演出を実行することを示す表示制御コマンド(以下、報知演出表示コマンドとする)を生成し、生成した報知演出表示コマンドを表示制御部151に内部送信する。そして、表示制御部151は、報知演出表示コマンドを受信すると、演出図柄表示装置104において報知演出の表示を開始させる。ここで、報知演出は、第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞を狙うべき旨を通知するための演出であり、例えば、「右打ちしてください」という文字を表示する。
ここで、報知制御処理は、第一始動情報記憶領域に記憶されている第一始動情報に基づいて通常大当たりが生起されることにより確率変動状態が終了した後、時短状態が終了するまで、又は、第二始動情報に記憶されている第二始動情報に基づいて通常大当たりが生起されることにより確率変動状態が終了した後、時短状態が終了するまで継続する。
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
図18は、演出図柄表示装置における演出図柄の変動表示の一例を示す図である。図19は、演出図柄表示装置における演出図柄の停止表示の一例を示す図である。図20は、演出図柄表示装置における報知演出表示の一例を示す図である。
遊技盤面102に発射された遊技球が始動入賞口111a,111bに入賞すると、始動入賞口スイッチ131a,131bにより検出信号が出力される。
そして、図19に示すように、演出図柄表示装置104において演出図柄Z1,Z2の停止表示を行う場合、第1から第3の領域R1,R2,R3のそれぞれにおいて演出図柄Z1が停止表示されるとともに、第4の領域R4において演出図柄Z2が停止表示(所定の色を表示)される。
そこで、パチンコ機1では、主制御装置210は、確率変動状態が設定されている際に、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞により新たに取得された第一始動情報について、先読み処理を実行する。そして、主制御装置210は、先読み処理の結果、新たに取得された第一始動情報が通常大当たりを生起させることを示すものであると判定した場合、特別遊技処理コマンドを演出制御装置150に対して出力する。
ここで、上述したように、パチンコ機1では、主制御装置210は、第二始動情報記憶領域に記憶されている第二始動情報について、第一始動情報記憶領域に記憶されている第一始動情報に対して優先して当たり判定を行う。したがって、遊技者は、第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞を狙い、第二始動情報記憶領域に第二始動情報を記憶させることによって、第一始動情報記憶領域に記憶されている通常大当たりを生起させることを示す第一始動情報が消化されることを回避することができる。
これにより、パチンコ機1によれば、遊技者の遊技に対する興趣を向上することが可能となる。
また、パチンコ機1では、報知処理として、演出図柄表示装置104において、「右打ちしてください」という文字が表示されるため、報知処理を適切に行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態においては、演出制御装置150は、報知処理を許可するか否かを抽選により決定する。しかしながら、演出制御装置150は、常時、報知処理を許可する構成としても構わない。この場合、演出制御装置150は、主制御装置210から特別遊技処理コマンドを受信した場合、報知処理を実行する。
さらに、上記各実施形態においては、パチンコ機1である遊技機に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。
107a,107b 特別図柄表示装置
106 普通図柄表示装置
109a,109b 特別図柄始動情報記憶数表示装置
111 始動入賞装置
111a 第一始動入賞口
111b 第二始動入賞口
115 第一大入賞口
116 第二大入賞口
131a 第一始動入賞口スイッチ
131b 第二始動入賞口スイッチ
150 演出制御装置
151 表示制御部
152 ランプ制御部
153 効果音制御部
157 報知役物制御部
154 ランプ
155 スピーカ
124 報知役物
210 主制御装置
212 電源回路
220 CPU
230 ROM
240 RAM
250 入力ポート
255 出力ポート
Claims (1)
- 常時、遊技球が入賞可能となるように構成される第一始動口への遊技球の入賞を契機として乱数を取得する第一の乱数取得手段と、
開放状態となることにより遊技球が入賞可能となるように構成されている第二始動口への遊技球の入賞を契機として乱数を取得する第二の乱数取得手段と、
遊技球が通過可能な通過ゲートと、
前記通過ゲートへの遊技球の通過を契機として、前記第二始動口を前記開放状態にするか否かを抽選により決定する開放抽選手段と、
前記第一の乱数取得手段により取得された乱数を所定数まで記憶する第一の乱数記憶手段と、
前記第二の乱数取得手段により取得された乱数を所定数まで記憶する第二の乱数記憶手段と、
前記第一の乱数記憶手段及び前記第二の乱数記憶手段のそれぞれに記憶されている乱数に基づいて遊技者への所定の遊技価値を付与する当たり遊技を生起させるか否かを判定する特賞判定を実行し、前記第二の乱数記憶手段に記憶されている乱数について、前記第一の乱数記憶手段に記憶されている乱数に対して、優先して前記特賞判定を実行する特賞判定手段と、
前記特賞判定手段により前記当たり遊技を生起させることが判定された場合に、前記当たり遊技が生起される確率が通常確率となる通常確率状態または、前記当たり遊技が生起される確率が前記通常確率と比較して高確率となる高確率状態の少なくともいずれかを決定する特賞種別決定手段と、
前記特賞種別決定手段により前記通常確率状態が決定された場合に、前記当たり遊技の終了後に前記通常確率状態を設定するとともに、前記特賞種別決定手段により前記高確率状態が決定された場合に、前記当たり遊技の終了後に前記高確率状態を設定する確率状態設定手段と、
前記確率状態設定手段により前記高確率状態が設定されている際に、前記第一の乱数記憶手段に記憶されている乱数において前記当たり遊技の終了後に前記通常確率状態が設定されることを示すものが存在するか否かを判定する先読み判定手段と、
前記先読み判定手段の判定結果に基づき報知処理を実行する報知制御手段と、
前記報知処理の実行を許可するか否かを決定する報知処理許可手段と、を備え、
前記報知制御手段は、前記報知処理許可手段により前記報知処理の実行が許可されている場合に、前記報知処理を実行することを特徴とする遊技機。
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