JP5690291B2 - 両軸受型リール - Google Patents

両軸受型リール Download PDF

Info

Publication number
JP5690291B2
JP5690291B2 JP2012022749A JP2012022749A JP5690291B2 JP 5690291 B2 JP5690291 B2 JP 5690291B2 JP 2012022749 A JP2012022749 A JP 2012022749A JP 2012022749 A JP2012022749 A JP 2012022749A JP 5690291 B2 JP5690291 B2 JP 5690291B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
moving member
cam
spool shaft
moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012022749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013158295A (ja
Inventor
堤 わたる
わたる 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Globeride Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Globeride Inc filed Critical Globeride Inc
Priority to JP2012022749A priority Critical patent/JP5690291B2/ja
Publication of JP2013158295A publication Critical patent/JP2013158295A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5690291B2 publication Critical patent/JP5690291B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、バックラッシュ防止装置に特徴を有する両軸受型リールに関する。
従来、両軸受型リールには、釣糸放出時において、スプールのフリー回転に対して制動力を付与するバックラッシュ防止装置が組み込まれており、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されているように、スプールの回転速度に応じて制動力を変化させることで、仕掛けの飛距離が低下しないようにしたものが知られている。これらの特許文献に開示されているバックラッシュ防止装置は、キャスティングの初期、及び後期のスプールに対する制動力が抑えられることから、仕掛けの飛距離を伸ばすことが可能となる。
具体的に、特許文献1に開示されたバックラッシュ防止装置は、スプール軸に固定カムを固定すると共に、この固定カムに対向するように円板状の移動カムをスプール軸に沿って移動可能に配置している。前記固定カムには、円筒状のカム本体の外側面に少なくとも2つ以上の突出部(カム部)が形成されており、前記移動カムには、円板状の部材の上面に、前記固定カムの突出部に対向する傾斜面を備えた少なくとも2つ以上の突出部が形成されている。そして、円板状の部材(移動カム)を、バネによって固定カム側に付勢することで、スプール回転の低速時(キャスティングの初期及び後期)における移動カムの軸方向への移動を規制して、移動カムに設けられている制動板に大きな制動力が作用しないように構成している。
また、特許文献2に開示されたバックラッシュ防止装置は、スプール軸にカム突起を形成すると共に、スプール軸に前記カム突起が係合するカム溝(カム孔)が形成された移動部材を軸方向に移動可能に配置しており、前記移動部材をバネによって付勢することで、スプール回転の低速時(キャスティングの初期及び後期)における移動部材の軸方向への移動を規制して、移動カムに設けられている制動板に大きな制動力が作用しないように構成している。
特開2005−245365号 特開2000−83533号
しかし、上記した特許文献1に開示されているバックラッシュ防止装置は、固定カムのカム本体の外側面に、少なくとも2つ以上の突出部(カム部)を形成し、このカム部を、円板状の移動カムの上面に形成された傾斜面と当接させる構成であるため、スプール軸周りの慣性モーメントが大きくなってしまい、軽いルアー等の場合、釣糸の送りがスムーズでなくなるという問題がある。また、上記した特許文献2に開示されているバックラッシュ防止装置においても、スプール軸を囲繞するように配設された移動部材に、カム突起を係合させるカム溝(カム孔)を形成する構成であるため、スプール軸周りの慣性モーメントを小さくするには限界がある。さらに、カム突起とカム孔の係合関係では、移動部材をスムーズに移動させることが難しく、スムーズな移動を実現するために、カム孔の形状を軸方向に沿うように形成すると、移動部材が軸方向に長くなってしまい、移動部材の移動距離が十分に確保できなくなってしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、スプール軸周りの回転モーメントを小さくすると共に、スプール軸方向に移動する移動部材の移動距離を十分確保することが可能なバックラッシュ防止装置を組み込んだ両軸受型リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る両軸受型リールは、釣糸が巻回されるスプールに対して制動力を付与する制動部をスプール軸方向に沿って移動させると共に、前記スプールの回転速度に応じて制動力を変化させるバックラッシュ防止装置を組み込んでおり、前記バックラッシュ防止装置は、前記スプール軸に固定される筒状の固定部材と、前記スプール軸に軸方向に沿って移動可能に配設されると共に前記制動部を有する筒状の移動部材と、前記移動部材を前記固定部材側に付勢する付勢部材と、を有し、前記筒状の固定部材と筒状の移動部材の対向する端面同士に、前記スプールが回転した際、前記付勢部材の付勢力に抗して前記移動部材を軸方向へ移動させるカム面を形成したことを特徴とする。
上記した構成のバックラッシュ防止装置は、制動部を有しスプール軸に沿って移動可能な移動部材と、スプール軸と一体回転する固定部材を、それぞれ筒状の部材とし、かつ、移動部材を付勢部材の付勢力に抗して軸方向に移動させるカム面を、各筒状の移動部材、及び固定部材の対向する端面に形成したことで、スプール軸周りの慣性モーメントを可能な限り小さくすることが可能となり、仕掛けが軽くても、キャスティング時において、釣糸の放出がスムーズに行える両軸受型リールとなる。また、移動部材をスプール軸方向に移動させる手段として、移動部材及び固定部材の対向する端面同士に形成されるカム面としたことで、移動部材をスムーズに移動させることができると共に、移動部材の軸方向長さを長くする必要もなく、移動部材の移動距離を十分確保することが可能となる。
本発明によれば、スプール軸周りの回転モーメントを小さくすると共に、スプール軸方向に移動する移動部材の移動距離を十分確保することが可能なバックラッシュ防止装置を組み込んだ両軸受型リールが得られる。
本発明に係る両軸受型リールの一実施形態を示す図であり、内部構成を示した図。 図1の構成において、スプール軸に装着される第1実施例に係るバックラッシュ防止装置の概略構成を示す図。 バックラッシュ防止装置を構成する固定部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。 バックラッシュ防止装置を構成する移動部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。 スプールが回転していない時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図。 スプールが回転している時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図。 バックラッシュ防止装置の第2実施例において、バックラッシュ防止装置を構成する固定部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。 バックラッシュ防止装置の第2実施例において、バックラッシュ防止装置を構成する移動部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。 スプールが回転していない時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図。 スプールが回転している時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図。
以下、図面を参照しながら本発明に係る両軸受型リールについて説明する。
図1は、両軸受型リールの一実施形態を示す平面図である。
本実施形態に係る両軸受型リールは、左右のフレーム2a,2bを左右カバー3a,3bで覆った左右側板1A,1Bを備えたリール本体1を有している。前記左右のフレーム2a,2b間には、スプール軸5が軸受6を介して回転可能に支持されており、スプール軸5には釣糸が巻回されるスプール7が一体的に固定されている。
本実施形態では、前記スプール7を回転駆動するハンドル8を左側板1A側に設置しており、左フレーム2aと左カバー3aとの間には、ハンドル8の回転駆動力をスプール軸5に伝達する公知の動力伝達機構(図示せず)が配設されている。また、左フレーム2aと左カバー3aとの間には、スプール軸5を動力伝達状態と動力遮断状態に切り換える公知のクラッチ機構が配設されており、このクラッチ機構は、スプール7の後方側の左右側板間に配設されたクラッチ切り換え操作部材9を押し下げ操作することで、クラッチON状態(動力伝達状態)からOFF状態(動力遮断状態)に切り換えるようになっている。なお、クラッチOFF状態からクラッチON状態への復帰は、ハンドル8を回転操作することで行うことが可能となっている。
また、左右の側板1A,1B間には、スプール7の釣糸繰出し方向側に、公知のレベルワインド装置10が配設されている。このレベルワインド装置10は、ハンドル8を回転操作することで、釣糸を挿通する釣糸案内体11が左右に移動するよう構成されており、釣糸の巻き取り操作に伴ってスプール7に釣糸を均等に巻回する。
また、本実施形態では、右側板1B側に、釣糸放出動作の際にスプール7の過回転を防止するバックラッシュ防止装置20が配設されている。
以下、本実施形態におけるバックラッシュ防止装置の実施例を、図1に加え、図2から図6を参照しながら詳細に説明する。なお、これらの図において、図2は、図1に示すバックラッシュ防止装置の概略構成を示す図、図3は、バックラッシュ防止装置を構成する固定部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、そして、図4は、バックラッシュ防止装置を構成する移動部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。
バックラッシュ防止装置20は、釣糸放出時にスプール7が過回転した際、磁気作用によって制動力を付与する構成となっており、スプール7の回転速度に応じて、その制動力を変化させることが可能となっている。
具体的に、バックラッシュ防止装置20は、右フレーム2bのスプール軸周りに突出形成された第1環状保持部21の外周面に止着された環状磁性体(リング磁石)21aと、第1環状保持部21と同心状で径方向外方に突出形成された第2環状保持部22の内周面に止着された環状磁性体(リング磁石)22aと、これら環状磁性体21a,22aの間の隙間Gに進退するカップ状の導電体(制動部)25と、を有している。この場合、導電体25は、後述するように、スプール7の停止時では、隙間G内に入り込まない状態となっており(図1,図5参照)、スプール7の回転速度が上昇するに連れて、次第に隙間G内に入り込んで磁気作用を受けるようになっている(図6参照)。すなわち、スプール7の回転速度が上昇するに連れて、後述するカム作用によって導電体25の隙間G内への突入量が増加すると、その分、導電体25に作用する電磁力(制動力)が増加し、スプール7に対する制動力が増加するようになる(スプール7の空回り現象が抑制されて放出される釣糸のバックラッシュが抑制される)。
なお、前記導電体25に作用する制動力については、公知のように、右カバー3bから突出する操作摘み27を回転操作することで、前記第2環状保持部22に止着された環状磁性体22aの環状磁性体21aに対する位置を変えて、初期設定値を変更することが可能となっている。すなわち、第2環状保持部22と操作摘み27の基部とは、ギヤ連結されており、操作摘み27を回転操作することで、第2環状保持部22と共に環状磁性体22aが回転し、隙間G内での極性関係が変化して、隙間G内に位置する導電体25に作用する磁気制動力を調整できるようになっている。
また、バックラッシュ防止装置20は、前記導電体25をスプール軸方向に沿って移動可能に保持する移動部材30と、前記スプール軸5に固定され、スプール軸と共に一体回転する固定部材40と、前記移動部材30を固定部材40側に向けて付勢する付勢部材50と、を有している。
前記移動部材30は、スプール軸5を挿通させるように開口30aを具備した筒状に構成されており、スプール軸5を囲繞した状態でスプール軸に沿って移動可能に配設されている。移動部材30の右フレーム側の外周面には、フランジ31が一体形成されており、そのフランジ31には、前記導電体25の貫通孔25aの環状突起25bが当て付いて、導電体25を移動部材30に対して位置決め固定している。また、前記付勢部材50は、スプール軸5の右端部側に形成された円周溝5aに止着されたリテーナ51と、移動部材30の右開口側に形成された凹部33(図5,図6参照)との間に介在されており、移動部材30をスプール軸5に沿って固定部材40側に常時付勢している。
前記固定部材40は、前記移動部材30と同様、スプール軸5を挿通させるように開口40aを具備した筒状に構成されており、スプール軸5に対して固定されている。このため、固定部材40は、スプール軸5と一体回転する。
前記筒状の移動部材30と前記筒状の固定部材40には、移動部材30を前記付勢部材50の付勢力に抗して、軸方向に沿って右フレーム側に移動させるカム部が形成されている。この場合、カム部は、移動部材30及び固定部材40の対向する開口端面同士に形成されており、それぞれ係合し合うカム面35,45として構成されている。
本実施例では、各カム面35,45は、スプール軸芯Xに対して対称となる一対の傾斜面(36,37)、及び(46,47)を備えており、これらの傾斜面は、スプール軸5の回転方向に関係なく、移動部材30をスプール軸に沿って移動させるような形状となっている。すなわち、図1に示すように左ハンドルタイプの両軸受型リールで、バックラッシュ防止装置20が右側板側に配設される構成では、スプール7が釣糸放出方向に回転した際、固定部材40の傾斜面46が移動部材30の傾斜面36と当接する。この場合、固定部材40の回転速度が速くなるに連れ、傾斜面36を押し付ける力が増大して軸方向分力が大きくなり、その軸方向分力が付勢部材50の付勢力よりも大きくなると、移動部材30は、右フレーム側に移動するようになる。また、図示しないが、右ハンドルタイプの両軸受型リールで、バックラッシュ防止装置が左側板側に配設される構成では、スプールが釣糸放出方向に回転した際、固定部材40の傾斜面47が移動部材30の傾斜面37と当接する。この場合、前記同様、固定部材40の回転速度が速くなるに連れ、傾斜面37に対する軸方向分力が大きくなり、付勢部材50の付勢力よりも大きくなると、移動部材30は、左フレーム側に移動する。従って、本実施例のようなカム面35,45が形成された移動部材30及び固定部材40を有するバックラッシュ防止装置によれば、左ハンドルタイプ、右ハンドルタイプのいずれにも装着することが可能であり、部品の共通化が図れるようになる。
上記した移動部材30及び固定部材40の各カム面35,45は、その傾斜角度を適宜変形することで、移動部材30の移動量、及びスプール軸5の回転速度に対する移動位置(導電体25の隙間Gへの突入位置)を調整することが可能である。また、付勢部材50のバネ力によっても、そのような移動量や移動位置について調整することが可能である。なお、各カム面35,45については、それぞれの傾斜面の両端部に、スプール軸5に対して直交する方向の垂直面(38,39)、及び(48,49)を形成しておくことが好ましい。すなわち、各傾斜面の両端部をエッジ状に当接させないことで、カム面の摩耗や破損等を防止することが可能となる。
また、上記した移動部材30及び固定部材40は、円筒状部材の端面に、切削加工等することでカム面を形成することから、その構成材料については、硬度が硬度(ロックウェル)が90〜120程度あることや、耐摩耗性が高く、比重が軽いことが好ましく、例えば、ABS樹脂、PC樹脂、ナイロン樹脂、ポリアセタール樹脂、POM樹脂等の樹脂が好ましく、アルミ等の軽金属によっても形成することが可能である。この場合、移動部材30及び固定部材40は、それぞれ同一の材料で形成しても良いし、別の材料で形成しても良い。また、同一の材料で形成するのであれば、単一の筒状部材をカム面に沿ってスライス加工することで、両部材を同時に作成することが可能である。すなわち、移動部材30及び固定部材40は、いずれも筒状に構成されており、その対向する端面同士にカム面を形成した構成であることから、単一の筒状部材をカム面に沿ってスライス加工することで同時に作成することが可能であり、これにより、加工コストを低減できると共に、加工精度を向上することが可能となる。なお、上記のようにカム面は切削加工等することが好ましいが、材料や成形方法の選択により、必ずしもカム面は加工を入れる必要はない。
次に、上記した両軸受型リールにおけるバックラッシュ防止装置20の作用効果について、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、図5は、スプールが回転していない時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図、図6は、スプールが回転している時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図である。
スプールが回転していない状態では、図5に示すように、移動部材30は、付勢部材50の付勢力によって固定部材40側に付勢されている。このとき、導電体25は、環状磁性体21a,22aの間の隙間Gに入り込んでおらず、スプール7に対して制動力が作用しない状態となっている(初期位置)。また、移動部材30と固定部材40の開口端面同士に形成されたカム面35,45(傾斜面36,46)は、初期位置では、垂直面同士(38,48)(39,49)同士が接触して、多少離間した状態になっている(もちろん、初期位置で傾斜面同士が面接していても良い)。なお、上記のように多少離間させることで、スプールの回転の動き出しがスムーズになり、特に、軽い仕掛けの投入に優れたものが提供できる。
そして、クラッチ切り換え操作部材9を押し下げ操作して、キャスティング操作によってスプール7が回転すると、スプール軸5に固定された固定部材40もスプール(スプール軸)と一体回転する。キャスティング開始直後の初期において、スプール7の回転速度が所定の大きさに到達するまでの間は、スプール軸5の回転速度が遅いため、固定部材40のカム面45から移動部材30のカム面35に作用する軸方向分力は小さく、付勢部材50の付勢力によって右フレーム側に移動できない(移動部材30に取り付けられた導電体25は、隙間G内に突入しない)。
その後、スプール7の回転速度が所定の大きさに到達して、移動部材30のカム面35に作用する軸方向分力が付勢部材50の付勢力よりも大きくなると、移動部材30は、右フレーム側に移動し始め、導電体25は、図6に示すように、環状磁性体21a,22aの間の隙間G内に侵入する。そして、導電体25が隙間(磁界)G内に侵入すると、導電体25には、その侵入量(移動量)と回転速度に応じた電磁力を磁界から受ける。したがって、導電体25と一体で回転するスプール7にもこの力に伴う制動力が作用する。つまり、スプール7にはその回転速度に応じた磁気制動力が作用し、その結果、スプール7の過回転が防止され、バックラッシュ現象が抑止される。
また、キャスティングの終期において、スプール7の回転速度が減少して、固定部材40のカム面45から移動部材30のカム面35に作用する力が弱くなって、移動部材30の軸方向分力が付勢部材50の付勢力よりも小さくなると、移動部材30は付勢部材50の付勢力によって初期位置へ向かって戻され始める。これにより、導電体25は、前記隙間(磁界)Gから徐々に抜け出し、磁界から受ける電磁力が次第に小さくなる。そのため、キャスティング終期において、飛距離を不必要に低下させることなく、スプール7に適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる。
そして、上記したように構成されるバックラッシュ防止装置20は、移動部材30と固定部材40を、それぞれ筒状の部材とし、かつ、移動部材30を付勢部材50の付勢力に抗して軸方向に移動させるカム面35,45を、各筒状の部材の対向する端面に形成したことで、各部材を小径化することができ、スプール軸周りの慣性モーメントを可能な限り小さくすることが可能となる。このため、キャスティングする仕掛けが軽くても、釣糸の放出がスムーズに行えるようになる。また、移動部材30を移動させる手段を、筒状部材の対向する端面同士に形成されるカム面としたことで、移動部材30をスムーズに移動させることができると共に、移動部材30の軸方向長さを長くする必要がなくなり、移動部材30の移動距離を十分確保することが可能となる。また、移動部材30と固定部材40の開口端面に形成されるカム面は、そのカム作用する部分を互いの1対のみとしたことでカム面の外径を小さくして慣性モーメントを小さくした場合において、外周長さが短くなっても、傾斜面の長さを十分確保することが可能となる。さらに、移動部材30と固定部材40の係合は、突起とカム孔の係合ではないため、各部材の製造が容易に行えると共に、組み込み性の向上が図れるようになる。
次に、バックラッシュ防止装置の別の実施例について、図7から図10を参照して説明する。なお、これらの図において、図7は、バックラッシュ防止装置を構成する固定部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、図8は、バックラッシュ防止装置を構成する移動部材を示しており、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は裏面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、図9は、スプールが回転していない時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図、そして、図10は、スプールが回転している時のバックラッシュ防止装置の状態を示す図である。また、以下の説明では、前記実施例と同一の構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明については省略する。
本実施例では、バックラッシュ防止装置20を構成する移動部材60と固定部材70の構成が前記実施例の構成と異なっている。
前記移動部材60と固定部材70は、スプール軸5を挿通する開口60a,70aを具備し、かつスプール軸を囲繞するように筒状に構成されており、それぞれ対向する開口端面同士には、移動部材60を付勢部材50の付勢力に抗して軸方向に沿って右フレーム側に移動させるカム面65,75が形成されている。
この場合、各カム面65,75は、スプール軸が釣糸放出方向に回転した際、移動部材60を右フレーム側に移動できるように、スプール軸芯Xを中心として略螺旋状となる傾斜面66,76を備えている。また、これら傾斜面66,76は、前記実施例と異なり、開口端面に、スプール軸芯Xを中心として、対称となるように一対設ける構成ではなく略螺旋状に形成するため、各傾斜面66,76の長さを、前記実施例の傾斜面と比較して、長く確保することが可能となる。
そして、各カム面65,75には、前記実施例と同様、それぞれの傾斜面66,76の両端部に、スプール軸5に対して直交する方向の垂直面(68,69)、及び(78,79)が形成されており、それぞれのカム面の摩耗や破損等を防止するようにしている。
なお、上記したような移動部材60及び固定部材70は、単一の筒状部材を、カム面に沿ってスライス加工することで、両部材を一体形成しても良いし、それぞれ別の筒状部材から形成しても良い。
本実施例のような構成においても、前記実施例と同様な作用効果が得られると共に、カム面の距離を長くしたことで、その分、移動部材60をよりスムーズに移動させることが可能となる。また、カム面の移動距離を長くしたことで、そのカム面の形状を種々変形する自由度が高まり、スプールが回転した際の、導電体25が隙間G内に入り込むタイミングや導電体25が隙間Gから出るタイミングを変更することができ、制動力の作動状態についての設計の自由度を向上することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
本発明は、バックラッシュ防止装置の構成に特徴があり、リール全体の形状や構成については、特に限定されることはない。また、バックラッシュ防止装置についても、上記した実施例に限定されることなく種々変形することが可能である。例えば、公知の遠心ブレーキ方式や発電ブレーキ等で構成しても良く、移動部材と固定部材は、別の材料によって構成されていても良いし、特定の部材に対して表面処理を施した構成であっても良い。また、付勢部材については、移動部材を固定部材に向けて軸方向に付勢する以外にも、移動部材を固定部材に対してスプール軸周りに回動付勢する構成であっても良い。さらに、環状磁性体21a,22aは、軸方向に移動できるように構成されていても良く、これら環状磁性体の隙間G内に進退する制動部についても、その形状、及び移動部材に対する固定方法等、適宜変形することが可能である。
1 リール本体
5 スプール軸
7 スプール
20 バックラッシュ防止装置
25 導電体(制動部)
30,60 移動部材
35,45,65,75 カム面
40,70 固定部材
50 付勢部材

Claims (2)

  1. 釣糸が巻回されるスプールに対して制動力を付与する制動部をスプール軸方向に沿って移動させると共に、前記スプールの回転速度に応じて制動力を変化させるバックラッシュ防止装置を組み込んだ両軸受型リールにおいて、
    前記バックラッシュ防止装置は、
    前記スプール軸に固定される筒状の固定部材と、前記スプール軸に軸方向に沿って移動可能に配設されると共に前記制動部を有する筒状の移動部材と、前記移動部材を前記固定部材側に付勢する付勢部材と、を有し、
    前記筒状の固定部材と筒状の移動部材の対向する端面同士に、前記スプールが回転した際、前記付勢部材の付勢力に抗して前記移動部材を軸方向へ移動させるカム面を形成したことを特徴とする両軸受型リール。
  2. 前記端面同士に形成されるカム面は、前記スプール軸の回転方向に関係なく、前記移動部材をスプール軸方向に沿って移動可能な形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の両軸受型リール。
JP2012022749A 2012-02-06 2012-02-06 両軸受型リール Active JP5690291B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012022749A JP5690291B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 両軸受型リール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012022749A JP5690291B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 両軸受型リール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013158295A JP2013158295A (ja) 2013-08-19
JP5690291B2 true JP5690291B2 (ja) 2015-03-25

Family

ID=49171067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012022749A Active JP5690291B2 (ja) 2012-02-06 2012-02-06 両軸受型リール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5690291B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190136779A (ko) * 2018-05-31 2019-12-10 유한책임회사 도요엔지니어링 가변식 스풀 플레이트를 구비한 베이트 캐스팅 릴
KR20200094090A (ko) 2019-01-29 2020-08-06 글로브라이드 가부시키가이샤 양 베어링형 릴

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6376572B1 (ja) * 2017-03-13 2018-08-22 株式会社Ixa ベイトリールおよびベイトリールの回転制御機構に用いられる距離調整部品
JP6677947B1 (ja) * 2018-12-13 2020-04-08 株式会社Ixa ベイトリール、ベイトリールに用いられる電磁ブレーキおよびベイトリール用スプール

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2324324A (en) * 1941-06-19 1943-07-13 Frank I Rutledge Casting reel
US4830308A (en) * 1984-07-25 1989-05-16 Brunswick Corporation Multiple cam mag brake adjustment for bait cast reel
JP3464362B2 (ja) * 1997-03-28 2003-11-10 ダイワ精工株式会社 魚釣用リール
JP4354848B2 (ja) * 2004-03-05 2009-10-28 株式会社ドヨエンジニアリング 釣り用ベイトリールのスプールバックラッシュ防止装置用制動構造
JP2008245551A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Daiwa Seiko Inc 魚釣用リール

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190136779A (ko) * 2018-05-31 2019-12-10 유한책임회사 도요엔지니어링 가변식 스풀 플레이트를 구비한 베이트 캐스팅 릴
KR102095305B1 (ko) 2018-05-31 2020-04-01 유한책임회사 도요엔지니어링 가변식 스풀 플레이트를 구비한 베이트 캐스팅 릴
KR20200094090A (ko) 2019-01-29 2020-08-06 글로브라이드 가부시키가이샤 양 베어링형 릴
US11172662B2 (en) 2019-01-29 2021-11-16 Globeride, Inc. Double bearing reel

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013158295A (ja) 2013-08-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102392206B1 (ko) 스풀 제동 장치 및 물고기 낚시용 릴
JP4965410B2 (ja) 魚釣用リール
KR102061077B1 (ko) 듀얼 베어링 릴의 스풀 제동 장치, 및 듀얼 베어링 릴
JP2009027975A (ja) 魚釣用リール
JP5690291B2 (ja) 両軸受型リール
KR102395200B1 (ko) 듀얼 베어링 릴, 및 듀얼 베어링 릴의 스풀
KR102278089B1 (ko) 양 베어링 릴
WO2010041501A1 (ja) 駆動機構、羽根駆動装置及び光学機器
JP2011206013A (ja) 魚釣用リール
US11172661B2 (en) Fishing reel having movable inertia brake
JP2008245552A (ja) 魚釣用リール
JP7164450B2 (ja) 両軸受型リール
JP6209310B2 (ja) 両軸受リール及びその駆動軸
JP5330564B2 (ja) 魚釣用リール
JP2005245365A (ja) 釣り用ベイトリールのスプールバックラッシュ防止装置用制動構造
US20210219529A1 (en) Magnetic Braking System
JPH10165057A (ja) 両軸受リールのスプール
JP2013146202A5 (ja)
JP7157003B2 (ja) 魚釣用リール
JP2009005590A (ja) 魚釣用リール
JP2008206473A (ja) 魚釣用リール
US20120008932A1 (en) Focal plane shutter and optical device
JP6878161B2 (ja) 魚釣用リール
JP2008178310A (ja) 魚釣用リール
JP2007127715A (ja) カメラのシャッター装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5690291

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250