JP5690280B2 - 表示パネル装置及びその製造方法 - Google Patents

表示パネル装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5690280B2
JP5690280B2 JP2011543934A JP2011543934A JP5690280B2 JP 5690280 B2 JP5690280 B2 JP 5690280B2 JP 2011543934 A JP2011543934 A JP 2011543934A JP 2011543934 A JP2011543934 A JP 2011543934A JP 5690280 B2 JP5690280 B2 JP 5690280B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
hole
display panel
electrode plate
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011543934A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011045911A1 (ja
Inventor
崇 大迫
崇 大迫
晋也 小野
晋也 小野
西山 誠司
誠司 西山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011543934A priority Critical patent/JP5690280B2/ja
Publication of JPWO2011045911A1 publication Critical patent/JPWO2011045911A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5690280B2 publication Critical patent/JP5690280B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/81Anodes
    • H10K50/814Anodes combined with auxiliary electrodes, e.g. ITO layer combined with metal lines
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/124Insulating layers formed between TFT elements and OLED elements
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/82Cathodes
    • H10K50/824Cathodes combined with auxiliary electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/122Pixel-defining structures or layers, e.g. banks
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/123Connection of the pixel electrodes to the thin film transistors [TFT]
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/10OLED displays
    • H10K59/12Active-matrix OLED [AMOLED] displays
    • H10K59/131Interconnections, e.g. wiring lines or terminals
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass

Description

本発明は、表示パネル装置及びその製造方法に関し、特に、有機発光材料を用いた有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示パネル装置に関する。
有機EL表示装置は、有機化合物の電界発光現象を利用した発光表示装置であり、携帯電話機などに用いられる小型の表示装置として実用化されている。
有機EL表示装置は、画素ごとに独立に発光制御可能な複数の有機EL素子を基板上に配置して構成される。典型的な有機EL表示装置は、基板上に、駆動回路、陽極、有機層、陰極を積層することで作製される。有機層には、有機化合物からなる有機EL層とともに、正孔注入層、電子輸送層などの複数の機能層のうちの1つ以上が積層される。このような構成において、陽極および陰極から正孔輸送層などを介して有機EL層へ電荷が注入され、注入された電荷が有機EL層内で再結合することによって、発光が生じる。
有機EL表示装置において優れた表示品位を得るために、各画素の有機EL素子に十分な動作電流が供給されることが重要である。動作電流の供給不足は、輝度の低下、輝度むら、およびコントラストの低下を引き起こし、表示品位を損なう1つの原因となるからである。
従来、優れた表示品位を指向して、有機EL表示装置における各画素の有機EL素子に十分な動作電流を供給するための構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されている発光装置は、発光素子を備えた複数の画素が設けられた有効領域(本明細書では、表示部)の外側に、陰極に接続される陰極用配線が、前記有効領域を囲むように設けられ、前記陰極用配線と前記有効領域との間に画素電極に接続される電源線が設けられている。
このように構成された発光装置によれば、前記陰極用配線と前記陰極との接触面積を十分に確保し、両者の間の電気抵抗を最小限に抑えることができるので、この電気抵抗に起因する電圧降下によって、発光素子に供給される電流の量が低下するのを防ぐことができる。
特開2005−242383号公報 特開2005−338789号公報
上記従来技術の発光装置における前記陰極用配線の面積は、有機EL素子に十分な動作電流を供給する観点から、大きいほど好ましいと言える。しかしながら、表示部を囲む広い領域に前記陰極用配線を設置した場合、上記従来技術では以下のような問題が懸念される。
即ち、表示装置の製造過程では、一般的に平坦化膜形成後に画素ごとに分離された下部電極をフォトエッチングプロセスにより形成し、その後有機層が積層される。この平坦化膜形成時及び下部電極形成時に、洗浄水や現像液、及び酸などの薬液が用いられることにより、水分や酸などの成分が平坦化膜中に吸収される。そのため、水分や酸などの成分が吸収された状態の平坦化膜を、例えば、陰極用配線として用いる電極板で覆うと、平坦化膜内に水分や酸などの成分が吸収された状態で密閉される。
その状態で、平坦化膜の上方に有機層が積層すると、平坦化膜に含まれた水分や酸などの成分がアウトガスとなって有機層に漏れ出すことがある。その結果、有機層がアウトガスと反応して有機層の品質が劣化し、画素シュリンクが発生するという問題がある。
また、平坦化膜内にアウトガスが密閉されることにより、そのガス圧力によって電極板が剥がれ、表示部の周辺部でアウトガスが有機層に漏れ出してしまう。その結果、表示部の周辺部に位置する有機層がアウトガスと反応し、周辺部が白色化するという問題がある。
特許文献1には、陰極用配線として用いる電極板を設置し、表示部を囲む広い領域において平坦化膜を覆った場合に懸念されるこのような問題を克服するための有効な解決策は示されていない。
なお、補助導電層(陰極用配線)に貫通部を形成し、絶縁層(平坦化膜)から発生したガスを前記貫通部から排出し、前記ガスの排出経路を短縮する技術がある(例えば、特許文献2)。
しかし、かかる従来技術では、円滑にガス排出をするために貫通部を多数の点又は直線で形成する構成を開示するに止まり、前記貫通部が前記補助導電層内での駆動電流の流れを妨げになる点については考慮されていない。
そのため、単に前記補助導電層内に前記貫通部を形成しただけでは、前記貫通部自体が駆動電流の流れの抵抗となるという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、有機EL素子の動作電流を供給するための配線としての電極板を有する表示パネル装置であって、電極板を平坦化膜上の広い領域に設置した場合でも平坦化膜を密閉しにくい構造の表示パネル装置、およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る表示パネル装置の1つの態様は、基板と、前記基板上に形成される平坦化膜と、前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、前記画素部を複数含む表示部と、前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、を具備し、前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記表示部から前記孔部に沿って流れた電流を、前記台形形状の側辺で受けるか、又は頂点を前記表示部に向けた三角形状をしており、前記表示部から前記孔部に沿って流れた電流を、前記三角形状の斜辺で受け、前記孔部は、前記孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う。
本発明に係る表示パネル装置は、電極板が平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有しているので、電極板の下部に配置される平坦化膜に含まれる水分や酸などの成分を、表示パネル装置の製造過程(特に、ベークやアニールといった熱処理を伴う工程)において、電極板の孔部を介してアウトガスとしてあらかじめ排出しておくことができる。
その結果、電極板によって平坦化膜にアウトガスが密閉されることで生じる不具合を、電極板に孔部を設けない場合と比べて減らすことができる。
図1は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示す平面図である。 図2は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示す拡大平面図である。 図3は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示す拡大平面図である。 図4は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示すAA’断面図である。 図5は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示すDD’断面図である。 図6は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示すBB’断面図である。 図7は、実施の形態に係る表示パネル装置の構造の一例を示すCC’断面図である。 図8(A)〜(D)は、電気抵抗の比較に用いた電極板の形状の一例を示す図である。 図9(A)、(B)は、実用の電極板における孔部の影響を説明する図である。 図10は、実施の形態に係る表示パネル装置の製造工程を示すフローチャートである。 図11は、表示パネル装置を利用したテレビジョンセットの一例を示す外観図である。 図12は、変形例に係る表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。 図13は、変形例に係る表示パネル装置の構造の一例を示す断面図である。 図14は、変形例に係る表示パネル装置の構造の一例を示す平面図である。 図15は、変形例に係る表示パネル装置の構造の一例を示す平面図である。 図16は、変形例に係る孔部の配置の一例を模式的に示す平面図である。 図17は、変形例に係る表示パネル装置の構造の一例を示す拡大平面図である。
本発明の一態様である表示パネル装置は、基板と、前記基板上に形成される平坦化膜と、前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、前記画素部を複数含む表示部と、前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、を具備し、前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記表示部から前記孔部に沿って流れた電流を、前記台形形状の側辺で受けるか、又は頂点を前記表示部に向けた三角形状をしており、前記表示部から前記孔部に沿って流れた電流を、前記三角形状の斜辺で受け、前記孔部は、前記孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う。
本態様によると、前記平坦化膜を覆う電極板に、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を設けている。これにより、前記平坦化膜内に水分や酸などの成分が吸収された状態の平坦化膜を電極板で覆ったとしても、前記平坦化膜に含まれるアウトガスは前記孔部を介して排出される。
そのため、その状態で、前記平坦化膜上に前記画素部が積層すれば、その後に、前記平坦化膜に含まれた水分や酸などの成分がアウトガスとなって前記有機層に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記有機層の品質を劣化するのを防止できる。その結果、前記画素シュリンクが発生するのを防止できる。
また、前記平坦化膜内に密封された水分や酸などの成分を排出させるので、前記成分がアウトガスとなって、そのガス圧力により前記電極板が剥がれるのを防止できる。そのため、前記アウトガスが前記表示部の周辺部の有機層に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記周辺部が白色化するのを防止できる。
また、前記給電部を、上辺を前記表示部に向けた台形形状とする場合、前記給電部の占有面積を大きくすることなく、台形形状の側辺を利用して電流を受けることができる。そのため、前記給電部の占有面積を比較的少なくしつつ、効率的に電流を給電できる。
また、前記給電部を、頂点を前記表示部に向けた三角形状とする場合、前記給電部の占有面積を大きくすることなく、三角形状の斜辺を利用して電流を受けることができる。そのため、前記給電部の占有面積を比較的少なくしつつ、効率的に電流を給電できる。
また、前記孔部を、前記孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口させている。そして、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う。これにより、前記孔部の開口の矩形形状は、前記孔部がない場合に電流の流れる方向に近似するので、前記孔部の開口が電流の流れの抵抗になるのを抑制し、抵抗値の変化を抑えることができる。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、前記下部電極は、前記有機層と前記平坦化膜との間に形成され、前記補助電極は、前記下部電極の形成領域外に前記下部電極と所定間隔を空けて設けられ、前記孔部は、前記下部電極と前記補助電極との間の前記所定間隔に対応する幅で開口している。
本態様によると、表示部内の前記下部電極と前記補助電極との間隔である所定間隔に対応する幅で、前記表示部以外の領域において前記電極板に孔部が開口している。これにより、前記表示部内と前記表示部外とで同程度に、前記平坦化膜に含まれるアウトガスは前記孔部を介して排出できる。そのため、前記表示部以外の領域で前記平坦化膜内に水分や酸などの成分が過度に密閉されるのを防止できる。
その結果、前記表示部以外の領域で前記平坦化膜が過度に密閉されるために、前記表示部以外の領域で前記平坦化膜内に水分や酸などの成分が残留し、その後に、前記平坦化膜に含まれた水分や酸などの成分がアウトガスとなって前記有機層に漏れ出し、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記有機層の品質が劣化するのを防止できる。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、基板と、前記基板上に形成される平坦化膜と、前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、前記画素部を複数含む表示部と、前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、を具備し、前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、前記給電部は、頂点を前記表示部に向けた三角形状をしており、前記孔部の中で前記三角形状の斜辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記所定の孔部の長辺方向とが揃う。
本態様によると、前記給電部は、頂点を前記表示部に向けた三角形状をしており、前記孔部の中で前記三角形状の斜辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口している。これにより、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記所定の孔部の長辺方向とが揃う。そのため、前記孔部の開口の矩形形状は、前記孔部がない場合に電流の流れる方向に近似するので、前記孔部の開口が電流の流れの抵抗になるのを抑制し、抵抗値の変化を抑えることができる。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、基板と、前記基板上に形成される平坦化膜と、前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、前記画素部を複数含む表示部と、前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、を具備し、前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記孔部の中で前記台形形状の上辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が短い矩形形状に開口し、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記所定の孔部の長辺方向とが揃う。
本態様によると、前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記孔部の中で前記台形形状の上辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が短い矩形形状に開口している。これにより、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記所定の孔部の長辺方向とが揃う。そのため、前記孔部の開口の矩形形状は、前記孔部がない場合に電流の流れる方向に近似するので、前記孔部の開口が電流の流れの抵抗になるのを抑制し、抵抗値の変化を抑えることができる。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、基板と、前記基板上に形成される平坦化膜と、前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、前記画素部を複数含む表示部と、前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、を具備し、前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記孔部の中で前記台形形状の側辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う。
本態様によると、前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記孔部の中で前記台形形状の側辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口している。これにより、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う。そのため、前記孔部の開口の矩形形状は、前記孔部がない場合に電流の流れる方向に近似するので、前記孔部の開口が電流の流れの抵抗になるのを抑制し、抵抗値の変化を抑えることができる。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、前記隔壁は、前記表示部内に所定の方向に形成され、前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向に沿って設けられている。
本態様によると、前記補助電極を、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向に沿って設けてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、前記隔壁は、前記表示部内に所定の方向に形成され、前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向と直交する方向に沿って設けられている。
本態様によると、前記補助電極を、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向と直交する方向に沿って設けてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、前記隔壁は、前記表示部内に所定の方向に形成され、前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向及び前記所定の方向と直交する方向の両方向に沿って設けられている。
本態様によると、前記補助電極を、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向と交差するように設けてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、前記隔壁は、前記画素の縦方向及び横方向の両方向に沿って設けられ、前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に縦方向又は横方向のいずれか一の方向に沿って設けられている。
本態様によると、前記補助電極を、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に縦方向又は横方向のいずれか一の方向に沿って設けてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記下部電極は、前記有機層の下方であって前記平坦化膜の上面に形成され、前記補助電極は、前記下部電極と同一層であって、前記平坦化膜の上面に設けられる。
本態様によると、前記補助電極を、前記下部電極と同一層であって前記平坦化膜の上面に設けても良い。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記補助電極は、前記下部電極の上層又は下層のいずれかに設けられる。
本態様によると、前記補助電極を、前記下部電極の上層又は下層のいずれかに設けても良い。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層と前記平坦化膜との間に絶縁膜を設け、前記下部電極は、前記有機層の下方であって前記絶縁膜の上面に形成され、前記補助電極は、前記下部電極の下層であって前記平坦化膜の上面に設けられる。
本態様によると、前記補助電極を、前記下部電極の下層に設けるものである。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記有機層は、有機発光体を含む有機EL層を含む。
本態様によると、前記有機層は、有機発光体を含む有機EL層を含むものである。
本発明に係る表示パネル装置の1つの態様では、前記上部電極は陰極であり、前記下部電極は陽極であり、前記有機層は、前記下部電極から前記有機EL層に正孔を注入する正孔注入層又は前記上部電極から前記有機EL層に電子を輸送する電子輸送層のいずれかを含む。
本態様によると、前記有機層は、前記下部電極から前記有機EL層に正孔を注入する正孔注入層又は前記上部電極から前記有機EL層に電子を輸送する電子輸送層のいずれかを含むようにしてもよい。
本発明に係る表示装置の1つの態様では、前記基板と前記平坦化膜との間には、前記画素部を駆動する駆動素子を有するTFT層が形成されているものである。
本発明に係る表示装置の1つの態様では、前記表示パネル装置を備え、前記表示パネル装置の複数の画素部がマトリクス状に配置されている。
本態様によると、前記表示パネル装置を表示装置に利用することができる。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、有機発光体を含む有機EL層を発光させるための駆動素子を有するTFT層を形成する第1工程と、前記TFT層の上方を平坦化する平坦化膜を形成する第2工程と、前記平坦化膜の上方の表示パネルの表示部内に下部電極を形成し、前記平坦化膜の上方の表示パネルの表示部の周辺領域に電極板を形成し、前記平坦化膜の上方の表示パネルの表示部内における前記下部電極の形成領域外に前記下部電極と電気的に絶縁され前記電極板と電気的に接続された補助電極を形成する第3工程と、前記下部電極より上層に、画素を区画する隔壁を形成する第4工程と、前記隔壁で仕切られた領域に前記有機EL層を形成する第5工程と、前記有機EL層の上方に、前記下部電極との間の電流供給により前記有機層を発光させ前記補助電極と電気的に接続される上部電極を形成する第6工程と、を含み、前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、前記第3工程および前記第4工程の少なくともいずれか一方の工程において、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出し、前記電極板は、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板を介して電流を受ける給電部を有し、前記孔部は、前記孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う。
本態様によると、前記平坦化膜を覆う電極板に、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を設けている。そして、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出し、その上で、前記電極板を前記上部電極で覆い、前記補助電極と前記上部電極とを電気的に接続する。
これにより、前記平坦化膜内に水分や酸などの成分が吸収された状態の平坦化膜を電極板で覆ったとしても、前記平坦化膜に含まれるアウトガスは前記孔部を介して排出される。そのため、その状態で、前記平坦化膜上に前記画素部が積層すれば、その後に、前記平坦化膜に含まれた水分や酸などの成分がアウトガスとなって前記有機層に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記有機層の品質を劣化するのを防止できる。その結果、前記画素シュリンクが発生するのを防止できる。
また、前記平坦化膜内に密封された水分や酸などの成分を排出させるので、前記成分がアウトガスとなって、そのガス圧力により前記電極板が剥がれるのを防止できる。そのため、前記アウトガスが前記表示部の周辺部の有機層に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記周辺部が白色化するのを防止できる。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記第3工程および前記第4工程の前記少なくともいずれか一方の工程は、熱処理を含む工程であり、前記第3工程および前記第4工程の前記少なくともいずれか一方の工程における熱処理によって、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出させる。
本態様によると、前記第3工程および前記第4工程の前記少なくともいずれか一方の工程における熱処理によって発生する熱を利用して、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜からアウトガスを排出させるようにしてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記第3工程の熱処理は、前記下部電極、前記電極板及び前記補助電極にアニール処理を施す処理である。
本態様によると、前記第3工程において、前記下部電極、前記電極板及び前記補助電極にアニール処理を施す熱処理によって発生する熱を利用して、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜からアウトガスを排出させるようにしてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記第4工程の熱処理は、前記隔壁にアニール処理を施す処理である。
本態様によると、前記第4工程において、前記隔壁にアニール処理を施す熱処理によって発生する熱を利用して、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜からアウトガスを排出させるようにしてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記下部電極、前記電極板及び前記補助電極の上方に各画素間を区画するための画素規制層を形成する第7工程を、前記第3工程と前記第4工程との間に含む。
本態様によると、画素規制層を用いて各画素間を区画してもよい。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記上部電極は陰極であり、前記下部電極は陽極であり、前記下部電極と前記有機EL層との間に、前記下部電極から前記有機EL層に正孔を注入する正孔注入層を形成する第8工程を、前記第7工程と前記第4工程との間に含み、前記第8工程は、熱処理を含み、前記熱処理によって、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出する。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記第8工程における熱処理は、前記正孔注入層にアニール処理を施す処理である。
本態様によると、前記8工程において、前記正孔注入層にアニール処理を施す熱処理によって発生する熱を利用して、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜からアウトガスを排出させるようにしてもよい。
本発明に係る表示パネル装置の製造方法の1つの態様では、前記上部電極は陰極であり、前記下部電極は陽極であり、前記上部電極と前記有機EL層との間に、前記上部電極から前記有機EL層に電子を輸送する電子輸送層を形成する第9工程を、前記第5工程と前記第6工程との間に含む。
本態様によると、電子輸送層を用いて、表示パネル装置の発光性能の改善を図ってもよい。
以下、本発明の実施の形態に係る表示パネル装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態の説明では、1つの典型例として、アクティブマトリクス型の有機EL表示パネル装置の例を用いるが、本発明の表示パネル装置は、有機EL表示パネル装置に限定されるものではなく、独立に発光制御可能な複数の画素部を配列してなる表示部と、表示部に配置された画素部の動作電流を供給するための配線としての電極板とを備えた表示パネル装置に広く適用できる。
(表示パネル装置の概要)
図1は、本発明の実施の形態に係る表示パネル装置1の構造の一例を示す平面図である。なお、図1は説明のための模式図であり、各部の大きさの比は不同に描かれている。また、以下で大まかに言及されている表示パネル装置1の積層構造については、図4〜7を参照して、後ほど改めて詳細に説明する。
表示パネル装置1は、図1に示されるように、基板10上にTFT層20および平坦化膜30をこの順に積層してなる構造体の上に、独立に発光制御可能な複数の画素部51を配置した表示部52を形成し、封止膜40、樹脂層60、およびガラス基板70にて全面を封止して構成される。
表示部52には、画素部51ごとに分離された下部電極31と、一面に設けられた上部電極39とで、電界発光機能を有する有機層を挟んでなる有機EL素子が形成されている。有機層は、例えば、有機材料または無機材料からなる正孔注入層、有機EL層、および電子輸送層の積層構造体である。
補助電極32および電極板33は、画素部51の有機EL素子に動作電流を流す配線であり、上部電極39は、表示部52内で補助電極32と接続され、表示部52外で電極板33と接続されている。補助電極32は電極板33と接続され、電極板33は給電部28と接続されている。下部電極31は、TFT層20に設けられた駆動素子と接続されている。理解のため、下部電極31、補助電極32、および電極板33が設置される範囲をハッチングで示している。
それぞれの画素部51において、駆動素子から下部電極31を介して供給され、上部電極39から電極板33を介して給電部28へ流れる動作電流によって、有機層が発光する。
電極板33は、表示部52外で平坦化膜30を覆うように形成され、平坦化膜30からのアウトガスを排出する複数の孔部50を有している。
このように構成された表示パネル装置1では、上部電極39と接続する電極板33を表示部52外の広い領域に設けることにより、画素部51から給電部28までの電気抵抗を低く抑えることができ、かつ電極板33に孔部50を設けたので、平坦化膜30にアウトガスが密閉されにくくなる。
その結果、動作電流の供給不足から生じる輝度の低下、輝度むら、およびコントラストの低下が軽減されて表示品位が高まり、かつ平坦化膜30にアウトガスが密閉されることで生じる不具合が低減される。
図2は、図1に示される表示パネル装置1の右下隅付近の構造を詳細に示す拡大平面図である。
図2に示されるように、電極板33の辺部に設けられる給電部28は、一例として、頂点を表示部52に向けた三角形をしており、また、電極板33の角部に設けられる給電部28は、一例として、平行な一対の辺のうちのより短い一方である上辺を表示部52に向けた台形をしている。給電部28は、例えば導電膜であり、図2に示される三角形および台形の領域において電極板33と接続され、さらに図外へ延設されていてもよい。すなわち、本明細書において給電部の形状とは、電極板33と給電部28とが接続される領域の形状として定義される。
隔壁36は、例えば、図面の縦方向に沿って設けられる。補助電極32は、下部電極31が形成されていない領域に、隔壁36と平行する方向に沿って設けられ、有機EL層37は、隣接する隔壁36で仕切られた帯状の領域に配置される。
図2に示す構成において、隔壁36で仕切られた帯状の領域ごとに、赤、青、緑で発光する有機EL層37を設けることにより、カラー表示パネル装置を構成できる。この場合、各画素部51はサブ画素に対応し、それぞれ赤、青、緑で発光する3つの隣接する画素部51により1つの画素が構成される。なお、後述するように、隔壁36で仕切られた帯状の領域内における隣接する下部電極31間に絶縁性の材料からなる画素規制層を設けて、隣接する画素部51を区画してもよい。
電極板33には、電極板33内に流れる各画素部51の動作電流の向きに沿うように、表示部52の近接する辺と平行する方向が長い矩形の孔部50が設けられる。理解のため、下部電極31、補助電極32、および電極板33が設置される範囲を右下がりのハッチングで示し、隔壁36が設置される範囲を右上がりのハッチングで示している。
下部電極31と補助電極32とは所定の間隔を空けて設けられ、孔部50は、下部電極31と補助電極32との間に設けられる間隔に対応する幅で開口している。孔部50の幅は、例えば、下部電極31と補助電極32との間に設けられる間隔と同じであってもよい。
図3に示されるように、電極板33の辺部に設けられる給電部28は、上辺を表示部52に向けた台形をしていてもよい。
(表示パネル装置の詳細な構造)
以下、図4〜図7を用いて、表示パネル装置1の詳細な構造について説明する。
なお、図4〜図7は説明のための模式図であり、膜厚、各部の大きさの比、繰り返し配置される要素の個数などは、必ずしも厳密ではない。また、図4〜図7に示される表示パネル装置1の構成は代表例であり、表示パネル装置1を限定するものではない。以下では、図1で説明した構成要素には同一の符号を付して、適宜説明を省略する。
図4は、図2に示されるAA’線に沿った表示パネル装置1の切断面を示す断面図である。図4に示されるように、図2のAA’線の断面において、基板10の上面には、後述するTFT層20の上面を平坦化する平坦化膜30、画素部51ごとに分離され陽極として用いられる下部電極31、下部電極31とは電気的に分離された補助電極32、補助電極32と電気的に接続されている電極板33、正孔輸送性を持つ有機材料または無機材料からなる正孔注入層34、感光性樹脂からなる隔壁36、電界発光機能を有する有機材料からなる有機EL層37、電子輸送性を持つ有機材料からなる電子輸送層38、導電性の材料からなり陰極として用いられる上部電極39、絶縁性の材料からなる封止膜40が設けられる。
なお、下部電極31とは電気的に分離された補助電極32とは、下部電極31と補助電極32とが、1つの導電膜をパターニングすることによって、同一層において電気的に分離して形成されていることを意味する。
封止膜40の上方にはシール部材61を介してガラス基板70が設けられ、封止膜40とガラス基板との間には樹脂層60が充填される。
電極板33は、表示部52外で平坦化膜30を覆うように形成され、平坦化膜30の表面の一部を開放する複数の孔部50を有している。電極板33は、表示部52外に設けられ、平坦化膜30が設置されていない領域において、給電部28と電気的に接続されている。また、電極板33は、表示部52外で隔壁36が設置されていない領域において、上部電極39と電気的に接続されている。
前述したように、孔部50は、下部電極31と補助電極32との間に設けられる間隔に対応する幅(例えば、当該間隔と同じ幅)で開口している。これにより、表示パネル装置1の製造工程において、表示部52内と表示部52外とで同程度に、平坦化膜30に含まれるアウトガスは孔部50を介して排出できる。そのため、表示部52以外の領域で平坦化膜30内に水分や酸などの成分が過度に密閉されるのを防止できる。
図5は、図2に示されるDD’線に沿った表示パネル装置1の切断面を示す断面図である。図5に示されように、図2のDD’線の断面において、基板10の上面には、ゲート絶縁膜22およびソース・ドレイン電極24を含む薄膜トランジスタである駆動素子25、層間絶縁膜26、およびITO(インジウムスズ酸化物)膜27が設けられる。なお、駆動素子25は、図5の切断面には現れていないが、例えばゲート電極、半導体膜などの構成薄膜トランジスタとして一般的に必要な他の構成を別断面において有している。駆動素子25は、図示しない別の薄膜トランジスタである選択素子や、輝度電圧を保持するキャパシタとともに駆動回路を構成する。基板10と平坦化膜30との間の前記駆動回路が設けられる領域をTFT層20と呼ぶ。
画素部51とTFT層20との間には、TFT層20の上面を平坦化する平坦化膜30が設けられる。
下部電極31は、平坦化膜30および層間絶縁膜26を貫通して設けられるコンタクトホールを通して、駆動素子25のソース・ドレイン電極24と電気的に接続されている。また、上部電極39は、表示部52内で隔壁36が設置されていない領域において、電子輸送層38を介して補助電極32と電気的に接続されている。
電極板33は、表示部52外で平坦化膜30を覆うように形成され、平坦化膜30の表面の一部を開放する複数の孔部50を有している。電極板33は、表示部52外に設けられ、平坦化膜30が設置されていない領域において、給電部28と電気的に接続されている。また、電極板33は、表示部52外で隔壁36が設置されていない領域において、上部電極39と電気的に接続されている。
なお、下部電極31と正孔注入層34との間に、画素規制層35を設けてもよい。画素規制層35は、絶縁性の材料からなり、下部電極31の非所望の部分を覆うことにより、発光領域を規制する。例えば、コンタクトホールの内部および近傍の下部電極31を画素規制層35で覆うことで、有機EL層37の膜厚が制御しにくく発光が不安定になり易いコンタクトホール部分での発光を禁止することができる。また、図2および図3に示される隔壁36で仕切られた帯状の領域内における隣接する下部電極31間を画素規制層35で覆うことで、隣接する画素部51を区画することができる。
図6は、図2に示されるBB’線に沿った表示パネル装置1の切断面を示す断面図である。図6に示されるように、図2のBB’線の断面において、画素部51の端部の断面には、下部電極31および電極板33の孔部50は現れない。
図7は、図2に示されるCC’線に沿った表示パネル装置1の切断面を示す断面図である。図7に示されるように、図2のCC’線の断面において、表示部52外の断面には、下部電極31、補助電極32、正孔注入層34、有機EL層37、電子輸送層38は現れない。
本態様によると、平坦化膜30を覆う電極板33に、平坦化膜30の表面の一部を開放する孔部50を設けている。これにより、平坦化膜30内に水分や酸などの成分が吸収された状態の平坦化膜30を電極板33で覆ったとしても、平坦化膜30に含まれるアウトガスは孔部50を介して排出される。
そのため、アウトガスが排出された状態で、平坦化膜30上に画素部51を積層すれば、その後さらに、平坦化膜30に含まれた水分や酸などの成分がアウトガスとなって有機層(有機材料からなる正孔注入層34、有機EL層37、および電子輸送層38の積層構造体を言う。なお、正孔注入層34については、無機材料にて構成してもよい。)に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記有機層の品質を劣化するのを防止できる。その結果、前記画素シュリンクが発生するのを防止できる。
また、平坦化膜30内に密封された水分や酸などの成分を排出させるので、前記成分がアウトガスとなって、そのガス圧力により電極板33が剥がれるのを防止できる。そのため、前記アウトガスが表示部52の周辺部の前記有機層に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記周辺部が白色化するのを防止できる。
(孔部の形状に関する検討)
発明者らは、相異なる形状の孔部を有する複数の電極板の電気抵抗を比較することにより、図2に示されるような孔部50の形状が、電極板33内での駆動電流の流れを妨げにくい点で優れていることを見出した。以下、この検討の内容について説明する。
図8(A)〜図8(D)は、電気抵抗の比較に用いた電極板の形状の一例を示す図である。全ての電極板は、同じ大きさの正方形で、かつ同じ厚さであるとし、図8(A)は孔部なし、図8(B)は八角形の孔部(開口率10%)、図8(C)は電流方向と直交する方向が長い矩形の孔部(開口率9%)、および図8(D)は電流方向と平行する方向が長い矩形の孔部(開口率9%)を想定した。
シミュレーションにより、それぞれの電極板の左辺と右辺とに既知の電圧をかけた場合に流れる電流値から抵抗値を求め、図8(A)の抵抗値で正規化した。図8(A)〜図8(D)の電極板の抵抗値(正規化値)は、それぞれ1.0、1.2、1.9、1.1であった。
この結果から、電極板に孔部を設ける場合には、孔部の形状を電流が流れる方向に長い矩形にすることが、電極板の電気抵抗の増加を抑える上で有利であることを確認した。
次に、電極板33の実用の条件下で、電流方向に長い矩形の孔部を設けた場合に、電気抵抗の増加が許容範囲に収まるか検討した。当該実用の条件の一例として、膜厚0.15μm、抵抗率5.55E−8Ωmを用いた。
図9(A)、図9(B)は、電極板33の一部を、それぞれ孔部50がない場合とある場合とについて示した図である。これらの電極板33における電流分布および抵抗成分を、有限要素法を用いて解析した。矢印は、その解析の結果である電流方向を大まかに示している。なお、何れの電極板33も、上辺が表示部52に向かって補助電極32と接続され、左下斜辺が給電部28と接続される。図9(A)、図9(B)に示すように、補助電極32と電極板33との接続部から流れる電流は、給電部28に向かって流れ込む。この際、電流の向きは、給電部28に近づくに従って前記孔部と近接する表示部52の辺と平行する方向に沿うような向きに遷移する。
図9(A)に示されるように、孔部がない場合は、表示部52から電極板33の上辺へ流入した電流は、電極板33の左下斜辺から給電部28へ流出して、給電部28の三角形の斜辺または台形の側辺で受け取られる。この場合の電極板33の抵抗成分は0.20Ωであった。
図9(B)に示されるように、表示部52の近接する辺と平行する方向が長い矩形の孔部50を電極板33に設けた場合は、電極板33内の電流は、孔部がない場合と比べて大きく乱れることなく、孔部50に沿って表示部52から給電部28へ流れ、給電部28の三角形の斜辺または台形の側辺で受け取られる。この場合の電極板33の抵抗成分は0.37Ωであった。
孔部50がある場合の抵抗成分は、電源の電圧降下や有機EL素子の発光効率について発明者らが想定した条件において、必要量の電流を表示部52へ供給することができる許容範囲に収まることを確認した。
本態様によると、孔部50を、補助電極32と電極板33との接続部と、給電部28との間の電流の流れに沿って開口させている。これにより、孔部50を電流の流れる方向に合わせているので、孔部50が電流の流れの抵抗になるのを抑制し、抵抗値の変化を抑えることができる。
代表的な一例では、孔部50は、前記孔部50と近接する表示部52の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口している。これにより、孔部50の開口の矩形形状は、電流の流れる方向に近似するので、前記孔部の開口が電流の流れの抵抗になるのを抑制し、抵抗値の変化を抑えることができる。
孔部50は、孔部50の開口が電極板33を流れる電流の抵抗になるのを抑制する観点から、近接する給電部28および表示部52との位置関係に応じた種々の好適な形状に設けられる。
例えば、図1及び図2で示されるように、電極板33の各辺の角部から離れた位置に設けられる給電部28は、頂点を表示部52に向けた三角形状である。
ここで、孔部50の中で前記三角形状の斜辺と表示部52との間に配置された所定の孔部50は、前記所定の孔部50と近接する表示部52の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、前記所定の孔部50は、補助電極32と電極板33との接続部と、給電部28との間の電流の流れに沿って開口している。また、前記所定の孔部50は、前記所定の孔部50と隣接する表示部52の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口することで、表示部52の辺と平行する方向への前記電流の流れを助長することにもなる。
表示部52から孔部50に沿って電極板33を介して流れた電流は表示部52の辺と平行する方向に流れるので、給電部28はその電流を前記三角形状の斜辺で受ける。これにより、給電部28の占有面積を大きくすることなく、三角形状の斜辺を利用して電流を受けることができる。即ち、比較的長さを確保できる三角形の斜辺を用いて電流を受けることになる。従って、給電に寄与する辺が長くなるために電流の流出入できる領域が広くなり、抵抗成分が小さくなる。そのため、給電部28の占有面積を比較的小さく抑えつつ、効率的に電流を給電できるという効果が得られる。
孔部50のこのような形状は、図2に示される電極板33の下辺および右辺に設けられる三角形状の給電部28の近傍のみならず、図1の電極板33の上辺および左辺に設けられる三角形状の給電部28の近傍においても同様に採用される。
また、例えば、図1及び図2で示されるように、電極板33の各辺の角部に設けられる給電部28は、上辺を表示部52に向けた台形形状である。
この場合、給電部28は、上辺を表示部52に向けた台形形状をしており、孔部50の中で前記台形形状の上辺と表示部52との間に配置された所定の孔部50(図2では、CC’線上に同じ長さの短い4本のスリットとして示されている)は、前記所定の孔部50と近接する表示部52の辺と平行する方向が短い矩形形状に開口し、前記所定の孔部50は、補助電極32と電極板33との接続部と、給電部28との間の電流の流れに沿って開口している。
電極板33の各辺の角部に設けられる台形形状である給電部28は、表示部52から孔部50に沿って電極板33を介して流れた電流を、前記台形形状の側辺及び上辺で受ける。これにより、給電部28の占有面積を大きくすることなく、台形形状の上辺を利用して電流を受けることができる。即ち、比較的長さを確保できる台形形状の側辺を用いて電流を受け、加えて、前記台形形状の上辺も用いて電流を受けることになる。従って、給電に寄与する辺が長くなるために電流の流出入できる領域が広くなり、抵抗成分が小さくなる。そのため、給電部28の占有面積を比較的小さく抑えつつ、効率的に電流を給電できるという効果が得られる。
孔部50のこのような形状は、図2に示される電極板33の下辺右端に設けられる台形形状の給電部28の近傍のみならず、電極板33の下辺左端および上辺の両端に設けられる台形形状の給電部28の近傍においても同様に採用される。
また、例えば、図3で示されるように、電極板33の下辺および右辺の角部から離れた位置に設けられる給電部28は、上辺を表示部52に向けた台形形状としてもよい。
ここで、孔部50の中で前記台形形状の側辺と表示部52との間に配置された所定の孔部50は、前記所定の孔部50と近接する表示部52の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口することで、前記所定の孔部50は、補助電極32と電極板33との接続部と、給電部28との間の電流の流れに沿って開口している。また、前記所定の孔部50は、前記所定の孔部50と隣接する表示部52の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口することで、表示部52の辺と平行する方向への前記電流の流れを助長することにもなる。
表示部52から孔部50に沿って電極板33を介して流れた電流は表示部52の辺と平行する方向に流れるので、給電部28はその電流を前記台形形状の側辺で受ける。これにより、給電部28の占有面積を大きくすることなく、台形形状の側辺を利用して電流を受けることができる。即ち、比較的長さを確保できる台形形状の側辺を用いて電流を受けることになる。従って、給電に寄与する辺が長くなるために電流の流出入できる領域が広くなり、抵抗成分が小さくなる。そのため、給電部28の占有面積を比較的小さく抑えつつ、効率的に電流を給電できるという効果が得られる。
孔部50のこのような形状は、図3に示される電極板33の下辺および右辺に設けられる台形形状の給電部28の近傍のみならず、電極板33の上辺および左辺に設けられる台形形状の給電部28の近傍においても同様に採用されてもよい。
なお、電極板33の抵抗を小さくするためには、複数の孔部50は、矩形形状の長手方向が図9(A)で示す電流方向に忠実に沿うように徐々に方向を変えながら配置することも想定できる。しかしながら、孔部50をそのような複雑な形状に形成すると、孔部50の閉塞や連結といった形状の欠陥が生じやすく、歩留まりを損なう原因となることも考えられる。また、全ての孔部50を配置するための電流方向を正確に割り出すことは非常に困難である。さらに、図9(A)に示す電流の流れに沿って複数の孔部50を配置すると、複数の孔部の配置は、個々の電流の流れに対してはその流れに沿うものであっても、他の電流の流れに対して妨げとなり得る。
そのため、例えば図9(B)示すように、全ての孔部50を主たる電流方向に沿って一定の方向に整列配置することが好ましい。そのような整列配置によれば、個々の電流の流れを包含した全体としての電流の流れが形成されるから、孔部50が電流の流れを阻害しにくくなり、電極板33の抵抗を小さくする効果が得られる。孔部50が一定の方向に整列されていないと、電流のスムーズな流れの形成が阻止される。
(表示パネル装置の製造方法)
次に、本発明に係る表示パネル装置の製造方法について説明する。本発明に係る表示パネル装置の製造方法は、平坦化膜上の電極板に上述した好ましい形状の孔部を設ける工程、およびその孔部を通して平坦化膜からのアウトガスを排出させる工程を含むことによって特徴付けられる。
以下、本発明の実施の形態に係る表示パネル装置の製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図10は、本発明の実施の形態に係る表示パネル装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。上述した表示パネル装置1を製造する場合の例を、図10に従って、図2および図4を参照しながら説明する。
なお、以下で説明する各工程は周知のプロセス技術を用いて実施できるため、プロセス条件などの詳細な説明は適宜省略する。また、以下で示す材料およびプロセスは1つの典型例であって、本発明の表示パネル装置およびその製造方法を限定するものではない。適性が知られている他の材料およびプロセスを代用した場合も本発明に含まれる。
ガラスまたはプラスチックからなる基板10の主面に、半導体膜、絶縁膜、金属膜を成膜およびパターニングすることで、駆動素子25および給電部28を含むTFT層20を形成する(S10:第1工程)。
ポリイミド樹脂などの絶縁性の有機材料をスピンコート、ノズルコートなどの方法で全面塗布し、ベークすることで、平坦化膜30を形成する。駆動素子25のソース・ドレイン電極24の上部に形成された層間絶縁膜26および平坦化膜30、並びに、給電部28の上部に形成された平坦化膜30を、フォトエッチングにより除去する(S11:第2工程)。
スパッタリングにより平坦化膜30上に金属膜を成膜し、フォトエッチングすることで、金属膜を図5に示されるような形状の下部電極31、補助電極32、および電極板33にパターニングする。このとき、電極板33に下層の平坦化膜30に達して、平坦化膜30の表面の一部を開放する孔部50が形成される。下部電極31、補助電極32、および電極板33をアニールする(S12:第3工程)。
この工程で、層間絶縁膜26および平坦化膜30が除去されている部分において、下部電極31と駆動素子25のソース・ドレイン電極24とが電気的に接続し、電極板33と給電部28とが電気的に接続する。また、アニールの熱処理によって、平坦化膜30に残留している水分や酸などの成分がアウトガスとして孔部50を通して排出される。
次に、SiO、SiN、SiON、Al、AlNなどの絶縁性の無機材料またはポリイミド樹脂などの絶縁性の有機材料からなる膜を下部電極31上に成膜し、フォトエッチングすることで、画素規制層35を形成する(S13:第7工程)。
PEDOT(ポリエチレンジオキシチオフェン)などの有機材料を、インクジェット、ノズルコートなどの方法で表示部52となる範囲に塗布し、アニールすることで、正孔注入層34を形成する(S14:第8工程)。なお、正孔注入層34は、W、Ti、Mo、V、Gaなどの無機材料の少なくとも1つを蒸着し、アニールすることで形成してもよい。
この工程で、アニールの熱処理によって、平坦化膜30に残留している水分や酸などの成分がアウトガスとして、正孔注入層34で覆われていない孔部50を通して排出される。
感光性のポリイミド樹脂をスピンコート、ノズルコートなどの方法で全面塗布し、フォトリソグラフィーにてパターニングし、アニールすることで、図2および図3に示されるような形状の隔壁36を形成する(S15:第4工程)。
この工程で、アニールの熱処理によって、平坦化膜30に残留している水分や酸などの成分がアウトガスとして、隔壁36で覆われていない孔部50を通して排出される。
Alq(アルミキノリノール錯体)などの電界発光機能を有する有機材料を含む機能液を、インクジェット法により隣接する隔壁36で仕切られた帯状の領域に配置し、乾燥させることで、有機EL層37を形成する(S16:第5工程)。
オキサジアゾール誘導体などからなる有機材料を真空蒸着することで、電子輸送層38を形成する(S17:第9工程)。
インジウムスズ酸化物やインジウム亜鉛酸化物などの透明導電材料を真空蒸着することで、上部電極39を形成する(S18:第6工程)。
最後に、封止膜40、樹脂層60、シール部材61、およびガラス基板70を設けて完成する(S19)。なお、ガラス基板70に代えて、例えば、カラーフィルター基板等を設けてもよい。
本態様によると、平坦化膜30を覆う電極板33に、平坦化膜30の表面の一部を開放する孔部50を設けている。そして、電極板33の孔部50を介して平坦化膜30から生ずるアウトガスを排出し、その上で、電極板33を上部電極39で覆い、補助電極32と上部電極39とを電気的に接続する。
これにより、平坦化膜30内に水分や酸などの成分が吸収された状態の平坦化膜30を電極板33で覆ったとしても、平坦化膜30に含まれるアウトガスは孔部50を介して排出される。そのため、その状態で、平坦化膜30上に画素部51が積層すれば、その後に、平坦化膜30に含まれた水分や酸などの成分がアウトガスとなって有機層(有機材料からなる正孔注入層34、有機EL層37、および電子輸送層38の積層構造体を言う)に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記有機層の品質を劣化するのを防止できる。その結果、前記画素シュリンクが発生するのを防止できる。
また、平坦化膜30内に密封された水分や酸などの成分を排出させるので、前記成分がアウトガスとなって、そのガス圧力により電極板33が剥がれるのを防止できる。そのため、前記アウトガスが表示部52の周辺部の有機層に漏れ出して、前記有機層が前記アウトガスと反応して前記周辺部が白色化するのを防止できる。
(表示パネル装置の利用例)
以上、説明した表示パネル装置1は、例えばテレビジョンセットなどの表示装置に利用される。
図11は、表示パネル装置1を利用した表示装置の一例としてのテレビジョンセットの外観図である。本態様によると、表示パネル装置1を表示装置に利用することができる。
表示パネル装置1は、このようなテレビジョンセット以外にも、携帯電話機、パーソナルコンピュータなどのあらゆる表示装置に利用できる。
(変形例)
以上、本発明の有機EL表示装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも本発明の範囲内に含まれる。
例えば、図12又は図13に示すように、下部電極31と補助電極32とを、絶縁膜41を介在して異なる層に形成してもよい。
図12は、変形例に係る表示パネル装置2の構造の一例を示す断面図である。図12は、図4に示される表示パネル装置1の切断面に対応する切断面を示している。
図12に示されるように、表示パネル装置2において、補助電極32は平坦化膜30の上面に設けられ、下部電極31および電極板33は、補助電極32を覆う絶縁膜41の上面に設けられる。
このような構成によれば、下部電極31と補助電極32とが絶縁膜41にて電気的に絶縁されるので、補助電極32の配置の自由度が高まる。
例えば、補助電極32を、絶縁膜41を介在して、下部電極31と異なる層において平面視で下部電極31と重なる広い領域に配置すれば、補助電極32の電気抵抗を低減させてより多くの動作電流を安定的に供給することが可能となる。
図13は、変形例に係る表示パネル装置3の構造の一例を示す断面図である。図13は、図4に示される表示パネル装置1の切断面に対応する切断面を示している。
図13に示されるように、表示パネル装置3において、下部電極31及び電極板33を平坦化膜30の上面に設け、補助電極32を下部電極31及び平坦化膜30を覆う絶縁膜41の上面に設けてもよい。即ち、補助電極32を下部電極31よりも上層となるように配置してもよい。
また、図14に示す表示パネル装置4のように、補助電極32を隔壁36と直交する方向に沿って設けてもよく、図15に示すように、補助電極32を隔壁36と平行する方向および直交する方向の両方向に沿って設けてもよい。
図15は、変形例に係る表示パネル装置5の構造の一例を示す平面図である。
表示パネル装置5には、図示しない隔壁が、表示パネル装置1と同じく、図面の縦方向に沿って設けられているとする。補助電極32は、隔壁と平行する方向および直交する方向の両方向に沿って設けられる。
また、孔部50の具体的な配置は、図2に例示したものに限られない。例えば、1つの画素が、赤、緑、青でそれぞれ発光する3つのサブ画素で構成されるカラー表示パネル装置に好適な、孔部50の別の配置を考えることができる。
図16は、変形例に係る孔部50の配置を模式的に示す平面図である。
図16において、下部電極31、補助電極32、および電極板33が設置される範囲をハッチングで示している。小円は下部電極31と下層の駆動素子とを接続するためのコンタクトホールを表している。また、図示しない隔壁が、横方向に隣接する下部電極31の間、および下部電極31と補助電極32との間に、縦方向に設けられる。
表示部において、隣接する隔壁で仕切られた3つの帯状の領域が1つの画素列を構成し、3つの帯状の領域に、それぞれ赤、緑、青で発光する有機EL層が設けられる。これにより、赤、緑、青で発光する3つのサブ画素が横方向に並んで形成され、それらのサブ画素から1画素が構成される。
孔部は、表示部の画素の形状を模した擬似画素の形状に形成される。すなわち、表示部の1つの画素と孔部の1つの擬似画素とは同じ大きさで、画素において下部電極31と補助電極32とが分離される部分(隣接する下部電極31の間および下部電極31と補助電極32との間の無地部分)と同じ位置に、擬似画素において孔部50が形成される。
このような孔部50の配置によれば、表示部から孔部にかけて、下部電極31、補助電極32、および電極板33が、ほぼ同じ形状の繰り返しによって形成されるので、平坦化膜の開口率を均一にできる。
これにより、平坦化膜に含まれるアウトガスは、表示部と表示部外の領域とで同程度に排出され、表示部外で平坦化膜内に水分や酸などの成分が過度に密閉されることがなくなるので、表示部の周辺部で生じる画素シュリンクや周辺部の白色化といった不具合を減らすことができる。
図17は、変形例に係る表示パネル装置の構造の一例を示す拡大平面図である。
図17に示されるように、この変形例では、隔壁36は図面の縦方向および横方向の両方向に沿って設けられる。実施の形態では、図面の縦方向に並ぶ画素部51は画素規制層で区画されることを説明したが、この変形例に係る構成では、個々の画素部51が図面の縦方向および横方向の何れの方向にも隔壁36で区画され、画素規制層を省略できる。
図17では、補助電極32は、表示部52内の下部電極31の形成領域外に縦方向に沿って設けられている構成を示しているが、表示部52内の下部電極31の形成領域外に横方向に沿って設けてもよい。
なお、実施の形態では、下部電極31を陽極として用い、上部電極39を陰極として用いる構成を例示したが、下部電極31を陰極として用い、上部電極39を陽極として用いても構わない。その場合、電子輸送層38が有機EL層37よりも下部に配置され、正孔注入層34が有機EL層37よりも上部に配置される。
また、実施の形態では、正孔注入層34、有機EL層37、および電子輸送層38の積層構造体を有機層の一例として説明したが、有機層はこのような構成に限られない。例えば、正孔注入層、正孔輸送層、有機EL層、電子輸送層、および電子注入層の5つの層からなる周知の積層構造体を有機層として用いても構わない。また、有機EL層以外の4つの層は、良好な発光性能を達成するために適宜設けられるものであり、省略することもできる。すなわち、正孔注入層34および電子輸送層38のいずれか一方またはその両方を設けない構成もあり得る。
本発明の表示パネル装置は、テレビジョンセット、携帯電話機、パーソナルコンピュータなどのあらゆる表示装置として利用できる。
1、2、3、4、5 表示パネル装置
10 基板
20 TFT層
22 ゲート絶縁膜
24 ソース・ドレイン電極
25 駆動素子
26 層間絶縁膜
27 ITO膜
28 給電部
30 平坦化膜
31 下部電極
32 補助電極
33 電極板
34 正孔注入層
35 画素規制層
36 隔壁
37 有機EL層
38 電子輸送層
39 上部電極
40 封止膜
41 絶縁膜
50 孔部
51 画素部
52 表示部
60 樹脂層
61 シール部材
70 ガラス基板

Claims (25)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成される平坦化膜と、
    前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、
    前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、
    前記画素部を複数含む表示部と、
    前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、
    前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、
    を具備し、
    前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、
    前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、前記表示部から前記孔部に沿って流れた電流を、前記台形形状の側辺で受けるか、又は頂点を前記表示部に向けた三角形状をしており、前記表示部から前記孔部に沿って流れた電流を、前記三角形状の斜辺で受け、
    前記孔部は、前記孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、
    前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う
    表示パネル装置。
  2. 前記孔部は、前記平坦化膜からのアウトガスを排出する
    請求項1に記載の表示パネル装置。
  3. 前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、
    前記下部電極は、前記有機層と前記平坦化膜との間に形成され、
    前記補助電極は、前記下部電極の形成領域外に前記下部電極と所定間隔を空けて設けられ、
    前記孔部は、前記下部電極と前記補助電極との間の前記所定間隔に対応する幅で開口している
    請求項1に記載の表示パネル装置。
  4. 基板と、
    前記基板上に形成される平坦化膜と、
    前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、
    前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、
    前記画素部を複数含む表示部と、
    前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、
    前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、
    を具備し、
    前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、
    前記給電部は、頂点を前記表示部に向けた三角形状をしており、
    前記孔部の中で前記三角形状の斜辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、
    前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記所定の孔部の長辺方向とが揃う
    表示パネル装置。
  5. 基板と、
    前記基板上に形成される平坦化膜と、
    前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、
    前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、
    前記画素部を複数含む表示部と、
    前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、
    前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、
    を具備し、
    前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、
    前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、
    前記孔部の中で前記台形形状の上辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が短い矩形形状に開口し、
    前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記所定の孔部の長辺方向とが揃う
    表示パネル装置。
  6. 基板と、
    前記基板上に形成される平坦化膜と、
    前記平坦化膜上に形成され、下部電極、有機層、及び上部電極を含む画素部と、
    前記下部電極と電気的に絶縁され前記上部電極と電気的に接続された補助電極と、
    前記画素部を複数含む表示部と、
    前記補助電極と電気的に接続され前記表示部外において前記平坦化膜を覆う電極板と、
    前記電極板の辺部に設けられ前記電極板と電気的に接続された給電部と、
    を具備し、
    前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、
    前記給電部は、上辺を前記表示部に向けた台形形状をしており、
    前記孔部の中で前記台形形状の側辺と前記表示部との間に配置された所定の孔部は、前記所定の孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、
    前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち、前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う
    表示パネル装置。
  7. 前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、
    前記隔壁は、前記表示部内に所定の方向に形成され、
    前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向に沿って設けられている
    請求項1に記載の表示パネル装置。
  8. 前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、
    前記隔壁は、前記表示部内に所定の方向に形成され、
    前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向と直交する方向に沿って設けられている
    請求項1に記載の表示パネル装置。
  9. 前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、
    前記隔壁は、前記表示部内に所定の方向に並設され、
    前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に前記所定の方向及び前記所定の方向と直交する方向の両方向に沿って設けられている
    請求項1に記載の表示パネル装置。
  10. 前記有機層は、画素を区画する隔壁で仕切られた領域に形成され、
    前記隔壁は、前記画素の縦方向及び横方向の両方向に沿って設けられ、
    前記補助電極は、前記表示部内の前記下部電極の形成領域外に縦方向又は横方向のいずれか一の方向に沿って設けられている、
    請求項1に記載の表示パネル装置。
  11. 前記下部電極は、前記有機層の下方であって前記平坦化膜の上面に形成され、
    前記補助電極は、前記下部電極と同一層であって、前記平坦化膜の上面に設けられる
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  12. 前記補助電極は、前記下部電極の上層又は下層のいずれかに設けられる
    請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  13. 前記有機層と前記平坦化膜との間に絶縁膜を設け、
    前記下部電極は、前記有機層の下方であって前記絶縁膜の上面に形成され、
    前記補助電極は、前記下部電極の下層であって前記平坦化膜の上面に設けられる
    請求項12に記載の表示パネル装置。
  14. 前記有機層は、有機発光体を含む有機EL層を含む
    請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の表示パネル装置。
  15. 前記上部電極は陰極であり、
    前記下部電極は陽極であり、
    前記有機層は、前記下部電極から前記有機EL層に正孔を注入する正孔注入層又は前記上部電極から前記有機EL層に電子を輸送する電子輸送層のいずれかを含む
    請求項14に記載の表示パネル装置。
  16. 前記基板と前記平坦化膜との間には、前記画素部を駆動する駆動素子を有するTFT層が形成されている
    請求項14又は請求項15に記載の表示パネル装置。
  17. 請求項14から請求項16のいずれか1項に記載の表示パネル装置を備え、
    前記表示パネル装置の複数の画素部がマトリクス状に配置されている
    表示装置。
  18. 有機発光体を含む有機EL層を発光させるための駆動素子を有するTFT層を形成する第1工程と、
    前記TFT層の上方を平坦化する平坦化膜を形成する第2工程と、
    前記平坦化膜の上方の表示パネルの表示部内に下部電極を形成し、前記平坦化膜の上方の表示パネルの表示部の周辺領域に電極板を形成し、前記平坦化膜の上方の表示パネルの表示部内における前記下部電極の形成領域外に前記下部電極と電気的に絶縁され前記電極板と電気的に接続された補助電極を形成する第3工程と、
    前記下部電極より上層に、画素を区画する隔壁を形成する第4工程と、
    前記隔壁で仕切られた領域に前記有機EL層を形成する第5工程と、
    前記有機EL層の上方に、前記下部電極との間の電流供給により前記有機層を発光させ前記補助電極と電気的に接続される上部電極を形成する第6工程と、を含み、
    前記電極板は、前記平坦化膜の表面の一部を開放する孔部を有し、
    前記第3工程および前記第4工程の少なくともいずれか一方の工程において、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出し、
    前記電極板は、前記電極板の辺部に設けられ前記電極板を介して電流を受ける給電部を有し、
    前記孔部は、前記孔部と近接する前記表示部の辺と平行する方向が長い矩形形状に開口し、
    前記基板面内において、前記基板の一辺に略平行な水平方向と当該水平方向と略直角にある垂直方向とのうち前記孔部がない場合に前記電極板に電流が主に流れる方向と平行する方向により近い方向と前記孔部の長辺方向とが揃う、
    表示パネル装置の製造方法。
  19. 前記第3工程および前記第4工程の前記少なくともいずれか一方の工程は、熱処理を含む工程であり、
    前記第3工程および前記第4工程の前記少なくともいずれか一方の工程における熱処理によって、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出させる
    請求項18に記載の表示パネル装置の製造方法。
  20. 前記第3工程の熱処理は、前記下部電極、前記電極板及び前記補助電極にアニール処理を施す処理である
    請求項19に記載の表示パネル装置の製造方法。
  21. 前記第4工程の熱処理は、前記隔壁にアニール処理を施す処理である
    請求項19に記載の表示パネル装置の製造方法。
  22. 前記下部電極、前記電極板及び前記補助電極の上方に各画素間を区画するための画素規制層を形成する第7工程を、前記第3工程と前記第4工程との間に含む
    請求項18に記載の表示パネル装置の製造方法。
  23. 前記上部電極は陰極であり、
    前記下部電極は陽極であり、
    前記下部電極と前記有機EL層との間に、前記下部電極から前記有機EL層に正孔を注入する正孔注入層を形成する第8工程を、前記第7工程と前記第4工程との間に含み、
    前記第8工程は、熱処理を含み、
    前記熱処理によって、前記電極板の孔部を介して前記平坦化膜から生ずるアウトガスを排出する
    請求項22に記載の表示パネル装置の製造方法。
  24. 前記第8工程における熱処理は、前記正孔注入層にアニール処理を施す処理である
    請求項23に記載の表示パネル装置の製造方法。
  25. 前記上部電極は陰極であり、
    前記下部電極は陽極であり、
    前記上部電極と前記有機EL層との間に、前記上部電極から前記有機EL層に電子を輸送する電子輸送層を形成する第9工程を、前記第5工程と前記第6工程との間に含む
    請求項18に記載の表示パネル装置の製造方法。
JP2011543934A 2009-10-15 2010-10-08 表示パネル装置及びその製造方法 Active JP5690280B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011543934A JP5690280B2 (ja) 2009-10-15 2010-10-08 表示パネル装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009238750 2009-10-15
JP2009238750 2009-10-15
PCT/JP2010/006025 WO2011045911A1 (ja) 2009-10-15 2010-10-08 表示パネル装置及びその製造方法
JP2011543934A JP5690280B2 (ja) 2009-10-15 2010-10-08 表示パネル装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011045911A1 JPWO2011045911A1 (ja) 2013-03-04
JP5690280B2 true JP5690280B2 (ja) 2015-03-25

Family

ID=43875967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011543934A Active JP5690280B2 (ja) 2009-10-15 2010-10-08 表示パネル装置及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US8952609B2 (ja)
JP (1) JP5690280B2 (ja)
WO (1) WO2011045911A1 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5576296B2 (ja) * 2010-03-01 2014-08-20 パナソニック株式会社 有機el装置およびその製造方法
JP5745046B2 (ja) 2011-06-08 2015-07-08 株式会社Joled 発光パネル、発光パネルの製造方法、および成膜システム
JP6232655B2 (ja) 2011-09-02 2017-11-22 株式会社Joled 有機el表示パネルおよびその製造方法
KR101521676B1 (ko) 2011-09-20 2015-05-19 엘지디스플레이 주식회사 유기발광 다이오드 표시장치 및 그의 제조방법
TWI466352B (zh) * 2011-09-30 2014-12-21 Au Optronics Corp 有機電激發光元件陣列及有機電激發光元件
KR101881083B1 (ko) * 2011-11-09 2018-07-24 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치
KR20140096982A (ko) 2011-11-22 2014-08-06 파나소닉 주식회사 표시 패널의 제조 방법, 표시 패널 및 표시 장치
CN103582952B (zh) 2011-11-30 2016-08-03 株式会社日本有机雷特显示器 半导体器件和显示装置
JP6136890B2 (ja) * 2013-11-26 2017-05-31 ソニー株式会社 表示装置、表示装置の製造方法および電子機器
JP2016062885A (ja) * 2014-09-22 2016-04-25 ソニー株式会社 表示装置およびその製造方法、ならびに電子機器
US10049622B2 (en) * 2014-09-29 2018-08-14 Joled Inc. Display device and method for driving display device
KR102313362B1 (ko) * 2014-12-02 2021-10-18 삼성디스플레이 주식회사 유기발광 디스플레이 장치 및 그 제조방법
WO2016099067A1 (ko) * 2014-12-15 2016-06-23 엘지디스플레이 주식회사 유기발광소자
KR102364863B1 (ko) * 2015-03-10 2022-02-18 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치 및 그 제조 방법
CN104795426A (zh) * 2015-04-07 2015-07-22 京东方科技集团股份有限公司 一种阵列基板、在其上喷墨印刷的方法及相关装置
JP6625835B2 (ja) * 2015-06-25 2019-12-25 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置
CN109156064A (zh) * 2016-05-24 2019-01-04 株式会社日本有机雷特显示器 有机el显示面板、有机el显示装置及其制造方法
KR102568781B1 (ko) * 2016-05-31 2023-08-22 삼성디스플레이 주식회사 유기발광 표시장치
KR101979444B1 (ko) 2016-07-29 2019-05-17 삼성디스플레이 주식회사 표시장치
WO2019244350A1 (ja) * 2018-06-22 2019-12-26 シャープ株式会社 表示装置及びその製造方法
US10879319B2 (en) * 2018-09-17 2020-12-29 Samsung Display Co., Ltd. Display device
CN110335886A (zh) * 2019-06-21 2019-10-15 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 阵列基板
CN110890407B (zh) 2019-11-28 2022-07-22 京东方科技集团股份有限公司 有机发光二极管显示基板、显示面板和装置
CN112909020B (zh) * 2021-01-21 2023-04-07 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 显示面板及显示装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999010862A1 (fr) * 1997-08-21 1999-03-04 Seiko Epson Corporation Afficheur a matrice active
JP2001076887A (ja) * 1999-07-08 2001-03-23 Ulvac Japan Ltd 透明導電膜の形成方法及びこれを用いた有機el装置の製造方法
JP2001230086A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Idemitsu Kosan Co Ltd アクティブ駆動型有機el発光装置およびその製造方法
JP2002318556A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Toshiba Corp アクティブマトリクス型平面表示装置およびその製造方法
JP2003217863A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Honda Motor Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子の作成方法
JP2003282248A (ja) * 2002-03-20 2003-10-03 Seiko Epson Corp 有機el装置の製造方法及び製造装置、有機el装置及び電子機器
JP2005266667A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Sony Corp 表示装置の製造方法および表示装置
JP2009180854A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Toshiba Mobile Display Co Ltd 配線パターン、基板装置、配線パターンのスリット形成方法、配線パターンのスリット設計方法、その装置およびそのプログラム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI257496B (en) 2001-04-20 2006-07-01 Toshiba Corp Display device and method of manufacturing the same
JP3933169B2 (ja) 2002-05-28 2007-06-20 セイコーエプソン株式会社 発光装置および電子機器
JP3778176B2 (ja) 2002-05-28 2006-05-24 セイコーエプソン株式会社 発光装置および電子機器
KR100573149B1 (ko) 2004-05-29 2006-04-24 삼성에스디아이 주식회사 전계 발광 디스플레이 장치 및 이의 제조 방법
JP4752818B2 (ja) * 2007-07-06 2011-08-17 ソニー株式会社 有機el表示装置、電子機器、有機el表示装置用の基板および有機el表示装置の製造方法
JP5256863B2 (ja) * 2008-06-06 2013-08-07 ソニー株式会社 有機発光素子およびその製造方法ならびに表示装置
WO2011055496A1 (ja) 2009-11-04 2011-05-12 パナソニック株式会社 表示パネル装置及びその製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999010862A1 (fr) * 1997-08-21 1999-03-04 Seiko Epson Corporation Afficheur a matrice active
JP2001076887A (ja) * 1999-07-08 2001-03-23 Ulvac Japan Ltd 透明導電膜の形成方法及びこれを用いた有機el装置の製造方法
JP2001230086A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Idemitsu Kosan Co Ltd アクティブ駆動型有機el発光装置およびその製造方法
JP2002318556A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Toshiba Corp アクティブマトリクス型平面表示装置およびその製造方法
JP2003217863A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Honda Motor Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子の作成方法
JP2003282248A (ja) * 2002-03-20 2003-10-03 Seiko Epson Corp 有機el装置の製造方法及び製造装置、有機el装置及び電子機器
JP2005266667A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Sony Corp 表示装置の製造方法および表示装置
JP2009180854A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Toshiba Mobile Display Co Ltd 配線パターン、基板装置、配線パターンのスリット形成方法、配線パターンのスリット設計方法、その装置およびそのプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US8952609B2 (en) 2015-02-10
US20120268002A1 (en) 2012-10-25
US9093659B2 (en) 2015-07-28
US20150111331A1 (en) 2015-04-23
WO2011045911A1 (ja) 2011-04-21
JPWO2011045911A1 (ja) 2013-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5690280B2 (ja) 表示パネル装置及びその製造方法
JP5209123B2 (ja) 表示パネル装置及びその製造方法
JP6534697B2 (ja) 有機発光表示装置及びその製造方法
US10886360B2 (en) Display panel and manufacturing method thereof
US7053548B2 (en) Light-emitting device with improved brightness control and narrow frame and electronic apparatus with the light-emitting device
JP5677290B2 (ja) 有機el表示パネルとその製造方法
JP5519532B2 (ja) 有機el表示パネルおよびそれを備えた有機el表示装置並びに有機el表示パネルの製造方法
KR102584253B1 (ko) 유기 발광 표시 장치 및 이의 제조 방법
US20190363279A1 (en) Organic el display panel and method of manufacturing organic el display panel
JP6189692B2 (ja) Oled表示パネル
CN111293152B (zh) 显示用基板及其制备方法、电致发光显示装置
JP6233888B2 (ja) 有機発光デバイスとその製造方法
EP3531455A2 (en) Electroluminescent display device
TW201724497A (zh) 有機發光二極體顯示裝置
JP2017120786A (ja) 有機発光ダイオード表示装置
JP5478954B2 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2017152188A (ja) 表示装置およびその製造方法
JP2012022787A (ja) 有機el装置、有機el装置の製造方法、及び電子機器
US20220157900A1 (en) Display device
KR101096719B1 (ko) 유기 전계발광소자 및 그 제조방법
KR20100058223A (ko) 유기전계 발광소자의 제조 방법
JP2010282807A (ja) 発光パネル
JP2006100749A (ja) 有機エレクトロルミネセンス表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140701

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140901

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150130

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5690280

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S303 Written request for registration of pledge or change of pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316303

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S803 Written request for registration of cancellation of provisional registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316803

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250