JP5690220B2 - スライド弁 - Google Patents
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Description
さらに、上述した従来の仕切弁においては、筒状のシリンダ本体内を摺動するピストンが収縮する、シリンダを含む駆動部分の小型化を図る場合にはピストンを移動させる圧力空気供給が1系統とされてこの圧空の供給によって伸縮のうち片方の動作をおこなうとともに、逆の動作はバネ等の付勢手段によりおこなう、いわゆる単動シリンダとされる構造となっていた。
このため、バネ等の付勢力に打ち勝って圧空によりピストンを駆動する必要があるため、駆動速度が遅くなるという問題があった。
また、このような単動シリンダにおいて、弁の駆動用に供給される圧空が1系統であるにも関わらず、弁板の回動動作と、これと直交する方向である閉塞解除の動作との2つの動作をおこなわなくてはいけない。さらに、これらの動作のタイミングとして、閉塞解除が不充分な状態で回動した場合には弁の破損も起こり得るため、動作のタイミングにも正確性が必要である。また、停電や圧空供給停止などの制御系のトラブルに対応して弁破壊防止を可能する構成が求められていた。
さらに、仕切りしている流路の面積を弁の開度を変化して設定可能とする構成をより簡単な構成で実現したいという要求があった。
すなわち、本発明のスライド弁は、スライド弁であって、
中空部と、前記中空部を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路となる第1開口部及び第2開口部とを有する弁箱と、
前記弁箱の前記中空部内に配置され前記第1開口部を閉塞可能な中立弁体と、
前記中立弁体を、前記第1開口部に対して閉塞状態にする弁閉塞位置と前記第1開口部から退避した開放状態とする弁開放位置との間で回動させる回転軸と、
該回転軸を回転させラックピニオン及びこれを駆動する復動式エアシリンダからなる回転手段と、
前記中立弁体を閉塞解除動作させる単動式エアシリンダからなる閉塞解除駆動手段と、を有するとともに、前記復動式エアシリンダが前記ピニオンを駆動する第2ピストンと、弁開度を設定するように前記第2ピストンの停止位置を規制する第1ピストンとを有するスライド弁において、
前記中立弁体の閉塞解除動作と該中立弁体の回転動作とを順次動作可能とするとともに、オープン時には、閉塞解除エアシリンダの駆動圧が所定の閾値を超えた際に回転エアシリンダを動作開始させるとともに、クローズ時には、回転動作終了時に閉塞動作を開始させるエアオペレイト式2チャンネル2方弁を有し、かつ、前記中立弁体の停止位置を設定するエアオペレイト式2チャンネル2方弁を有するシーケンス回路を具備してなることを特徴とする。
本発明は、前記シーケンス回路が、クローズ時に、前記中立弁体の回転動作を終了するまで、閉塞圧力を安定した状態で維持可能とする回転動作終了検出スイッチを有することができる。
本発明の前記シーケンス回路が、ハウジングと、該ハウジング内部で付勢されたボールと、該ボールの移動位置を規制するボールガイドとを有し、前記ボールの位置によらず流路断面積が一定となるチェック弁を有することができる。
中空部と、前記中空部を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路となる第1開口部及び第2開口部とを有する弁箱と、
前記弁箱の前記中空部内に配置され前記第1開口部を閉塞可能な中立弁体と、
前記中立弁体を、前記第1開口部に対して閉塞状態にする弁閉塞位置と前記第1開口部から退避した開放状態とする弁開放位置との間で回動させる回転軸と、
該回転軸を回転させる回転手段と、
前記弁箱内において前記回転軸に固着され、前記中立弁部を脱着可能に保持する接続部材と、を具備するものとされ、
前記中立弁体は、前記接続部材を介して前記回転軸に接続される中立弁部と、該中立弁部に対して流路方向位置変更可能に接続される可動弁部と、を有し、
前記回転手段は、前記回転軸の軸心周りに形成されたピニオンと、該ピニオンに噛合するラック歯を備えたラック部材と、該ラック部材を直線運動させるシリンダと、これらラック部材とピニオンとを密閉状態に収納するケーシングと、を有し、
前記ケーシングには、前記ピニオンと前記ラック歯との噛合部分の両側にそれぞれ、前記ラック部材を摺動可能に支持する滑り軸受が周設され、
前記シリンダが、筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内で往復運動可能なピストンとからなり、該ピストンには、その往復運動方向に延在する前記ラック部材が固着され、
前記シリンダ本体の一端側と前記ピストンとの間で伸圧力空間を成すとともに、
前記シリンダ本体の他端側に密閉状態に接続された前記ケーシング側と前記ピストンとの間で縮圧力空間を成し、
前記シリンダ本体に設けられ前記伸圧力空間と外部との間を連通させる伸通気口と、前記ピニオン収納側のケーシングに設けられ前記縮圧力空間と外部との間を連通させる縮通気口とを有し、
前記ラック部材と前記滑り軸受との間で対向する部分には、前記ラック部材が往復運動しても前記滑り軸受より前記ピストン側の縮圧力空間内と前記縮通気口との通気状態を維持する連通溝が形成されていることができる。
本発明は、前記ピストンには、前記往復運動方向に沿って断面積が連続的に変化し、前記圧力空間内の空気を前記通気口に向けて徐々に通気させる緩衝溝が形成されていることができる。
本発明の前記ケーシングには、前記圧力空間内の空気を前記通気口に向けて通気させる際、この通気量を制御可能とする制御緩衝流路が形成されていることが好ましい。
前記ピニオンと前記ラック歯との噛合部分の両側にはそれぞれ、前記ラック部材を摺動可能に支持する滑り軸受が配され、
前記シリンダは、筒状のシリンダ本体と、該シリンダ本体内で往復運動可能なピストンとからなり、前記シリンダ本体の一端側と前記ピストンとの間で圧力空間を成し、
前記シリンダ本体には、前記圧力空間と外部との間を連通させる通気口を有し、前記ピストンには、前記往復運動方向に沿って断面積が連続的に変化し、前記圧力空間内の空気を前記通気口に向けて徐々に通気させる緩衝溝が形成されていることを特徴とする。
前記中立弁部に対して流路方向位置変更可能に接続される第1可動弁部と、
前記第1可動弁部を前記流路方向前記第1開口部に向けて付勢して前記シール部を前記第1開口部周囲の弁箱内面に密着可能とする第1付勢部と、
前記第1可動弁部に対して前記流路方向に摺動可能とされる第2可動弁部と、
前記第1付勢部の付勢力に対抗して前記第1可動弁部と前記第2可動弁部との前記流路方向厚み寸法を収縮可能なように駆動する第2付勢部と、
前記第1可動弁部と前記第2可動弁部との流路方向厚み寸法変化に対応して、前記第1可動弁部を前記中立弁体に対して流路方向位置変更可能に接続するとともに、前記第1可動弁部を前記流路方向中央位置側に付勢する第3付勢部と、を具備してなる手段を採用することができる。
前記弁箱の前記中空部内に配置され前記第1開口部を閉塞可能な中立弁体と、
前記中立弁体を、前記第1開口部に対して閉塞状態にする弁閉塞位置と前記第1開口部から退避した開放状態とする弁開放位置との間で動作する位置切り替え手段として前記流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
を具備するものとされ、
前記中立弁体が、前記切り替え手段に接続される中立弁部と、該中立弁部に対して流路方向位置変更可能に接続される可動弁部と、を有し、
前記可動弁部が、該可動弁部に周設され前記第1開口部周囲の弁箱内面に密着されるシール部が設けられるとともに前記中立弁部に対して流路方向位置変更可能に接続される第1可動弁部と、
前記第1可動弁部を前記流路方向前記第1開口部に向けて付勢して前記シール部を前記第1開口部周囲の弁箱内面に密着可能とする第1付勢部と、
前記第1可動弁部に対して前記流路方向に摺動可能とされる第2可動弁部と、
前記第1付勢部の付勢力に対抗して前記第1可動弁部と前記第2可動弁部との前記流路方向厚み寸法を収縮可能なように駆動する第2付勢部と、
前記第1可動弁部と前記第2可動弁部との流路方向厚み寸法変化に対応して、前記第1可動弁部を前記中立弁部に対して流路方向位置変更可能に接続するとともに、前記第1可動弁部を前記流路方向中央位置側に付勢する第3付勢部と、
前記回転軸の軸線方向に離間して該回転軸を保持する2以上の軸受と、
前記回転軸の軸線方向におけるこれら軸受間の位置で前記回転軸周面に摺動可能に接触する流体経路リングと、
を有し、
前記回転軸の一端面と前記流体経路リングの外周面とに設けられた開口どうしを連通する密閉した流体経路が設けられ、前記回転軸が回動位置に依らずに、かつ、前記弁箱中空部に露出することなく前記中立弁部内部に形成された流体経路と前記回転軸径方向外側位置となる前記弁箱外部とを連通することができる。
前記流体経路として、前記流体経路リング内部には、該流体経路リングの径方向に延在しその外周面及び内周面に開口する径方向リング経路が設けられ、
前記流体経路リング内周面および回転軸周面の間に、周方向に設けられ前記径方向軸内経路と前記径方向リング経路とを連通する周方向経路が周設されることができる。
本発明における前記供給路と前記連絡路と対応する流体経路リングが、前記軸受の軸線方向中間位置に対して対称に配置されてなることができる。
本発明の前記軸受の軸線方向中間位置には、前記回転軸を駆動する駆動系ピニオンが接続されてなることが可能である。
さらに、本発明において、前記第2可動弁部には、前記第1付勢部の反力を前記第2開口部周囲の弁箱内面に伝達する反力伝達部が設けられることがより好ましい。
本発明の前記第2付勢部は、前記第2周囲領域において前記第1可動弁部と前記第2可動弁部との間に形成されたエアシリンダとされ、バネ等とされる第1付勢部とあわせて単動エアシリンダを形成することが可能である。
また、本発明において、前記第2付勢部とされたエアシリンダには、摺動部分に2重シール部が設けられ、1重目のシールが破れた際に、2重目のシールより気体供給側に、駆動用気体をスライド弁外部に向けて逃がす連絡路が設けられる手段を採用することもできる。
本発明においては、前記接続ピン部には、摺動部分に2重シール部が設けられ、1重目のシールが破れた際に、2重目のシールより気体供給側に、駆動用気体をスライド弁外部に向けて逃がす連絡路が設けられることが望ましい。
さらに、前記切り替え手段が、前記流路方向に延在する軸線を有する回転軸を含むものとされてなることが可能である。
また、前記切り替え手段が、前記流路方向と交差する方向に延在し直線状に駆動される弁棒を含むものとされてなることがある。
また、上記の構成とすることにより、部品の構成を変えずに部品の組立方向を変えることのみによって、回転機構部の弁箱に対する取付面を、反転させることが可能である。
前記流体経路として、前記流体経路リング内部には、該流体経路リングの径方向に延在しその外周面及び内周面に開口する径方向リング経路が設けられ、
前記流体経路リング内周面および回転軸周面の間に、周方向に設けられ前記径方向軸内経路と前記径方向リング経路とを連通する周方向経路が周設されることによって、回転軸が回動しても、周設された周方向経路が前記径方向軸内経路と前記径方向リング経路とを連通した状態を維持することができる。また、周方向経路が周設されているため、経路内の流体からの作用力が軸受けにおける回転軸の支持状態に対して影響を及ぼすことを防止できる。
本発明における前記供給路と前記連絡路と対応する流体経路リングが、前記軸受の軸線方向中間位置に対して対称に配置されてなることにより、軸受に対する加重を均等に近いものとして軸受の耐久性を向上し、バルブのメンテナンス費用を低減することが可能となる。
本発明の前記軸受の軸線方向中間位置には、前記回転軸を駆動する駆動系ピニオンが接続されてなることにより、軸受に対する加重を均等に近いものとして軸受の耐久性を向上し、バルブのメンテナンス費用を低減することができる。
さらに、ピストンを伸位置から縮位置に移動させる際に、伸圧力空間の急激な縮小によるピストンの急停止、即ちラック部材とピニオンとの噛合部分に急激に大きな応力が加わらないように、ピストンに形成された緩衝溝によって、ピストンの縮位置への移動を滑らかに変化させる。
同様にピストンに形成された緩衝溝によって、ピストンを縮位置から伸位置に移動させる際に、縮圧力空間の急激な縮小によるピストンの急停止、即ちラック部材とピニオンとの噛合部分に急激に大きな応力が加わらないように、ピストンの伸位置への移動を滑らかに変化させる。
さらに、伸圧力空間の内圧を増加させてピストンをその伸位置に向けて移動させる際に、縮圧力空間の内圧が急に高まり(縮圧力空間が圧縮され)、ピストンの移動速度が急激に減少する方向に力が働く。しかしながら、縮圧力空間内の空気は緩衝溝および制御緩衝流路を介して通気口側に誘導される。この際、緩衝溝は、シリンダ本体の一端側からピストンの一面側に向かって断面積が広がる、つまり、ピストンの他面側から滑り軸受側に向かって断面積が広がるように形成されているので、ピストンが伸位置に近づくほど、緩衝溝の断面積、即ち開口面積が減少する。これによって、ピストンが伸位置に至る直前では、縮圧力空間から通気口側の密閉空間に至る空気の流量が徐々に絞られる(減少する)ため、縮圧力空間の内圧減少が徐々に低下する。これによって、ピストンを緩やかに縮位置で停止させることができる。よって、縮圧力空間の急激な縮小によるピストンの急停止を防止し、ラック部材とピニオンとの噛合部分に急激に大きな応力を加えずに滑らかに停止させることが可能になる。
さらに、縮圧力空間から通気口側の密閉空間に至る空気の流量を制御緩衝流路によって、制御することで、ピストンの移動速度、すなわち、ラック部材の伸張速度、つまり、中立弁体の開閉動作の停止する直前の速さを制御することが可能となる。
本発明によれば、上記のようなシーケンス回路を有しているため、電子回路によらずに、駆動用の圧縮空気を3ポートの入力で、4ポートでの出力をその順序を設定しておこなうことができる。
また、以下の説明に用いられる各図においては、各構成要素を図面上で認識し得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法及び比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
本発明の技術範囲は、以下に述べる実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
図1は、本実施形態におけるスライド弁の構成を示す平面図である。図2は、本発明の第1実施形態におけるスライド弁の構成を示す縦断面図で、弁体が退避動作可能位置とされている場合を示す図である。図3は、図2の中立弁部と第1可動弁部の接続部分および第1と第2との付勢部付近を示す要部拡大図である。図4は、本発明の第1実施形態におけるスライド弁の構成を示す縦断面図で、弁体が密閉閉塞位置とされている場合を示す図である。図5は、図4の中立弁部と第1可動弁部の接続部分および第1と第2との付勢部付近を示す要部拡大図である。図6は、本発明の第1実施形態におけるスライド弁の構成を示す縦断面図で、弁体が退避位置とされている場合を示す図である。
第1実施形態のスライド弁1は、図1〜図6に示すように、振り子型スライド弁である。
本実施形態のスライド弁1においては、まず、弁開度調節機構を使用しない状態としてその構成及び動作を説明する。これは、後述する図36におけるシーケンス回路SQ3において、MIDポートに駆動用圧縮空気を供給しない状態を簡略化して説明するためである。なぜなら、シャトル弁stV、および、MIDポートに駆動用圧縮空気を供給しない2チャンネル2方弁t2Vのt2V4によりシーケンス回路SQ3のML側があたかも切断された状態となり加圧状態にならないからである。
このように中立弁部30を回転することにより、流路Hが設けられていない中空部11とされる退避位置E1から第1開口部12aに対応する位置とされる流路Hの弁閉位置E2に可動弁部40が振り子運動で移動する。
この解除動作と退避動作とにより、可動弁部40は上記弁開閉位置から上記退避位置に退避して弁開状態とする弁開動作がおこなわれる。
弁箱10は、中空部11を有するフレームによって構成されている。フレームの図示上面には第1開口部12aが設けられており、フレームの図示下面には第2開口部12bが設けられている。
スライド弁1は、第1開口部12aが露出されている空間(第1空間)と第2開口部12bが露出されている空間(第2空間)の間に挿入される。スライド弁1は、第1開口部12aと第2開口部12bとをつなげている流路H、即ち、第1空間と第2空間とをつなげている流路Hを仕切り(閉鎖し)、この仕切り状態を開放する(第1空間と第2空間をつなぐ)。
弁箱10の中空部11には、回転軸20、中立弁部30、可動弁部40、メインバネ(第1付勢部)70、円環状エアシリンダ(第2付勢部)80、及び補助バネ(第3付勢部)90が設けられている。
回転軸20は、流路Hとほぼ平行状態に延在して弁箱10を貫通するとともに回転可能に設けられている。
この回転軸20には、接続部材91が固着されている。この接続部材91は、例えば略平板状の部材であり、図7に示すように、回転軸20の一端20aに対してネジ92によって固着される。図7(b)に示すように、接続部材91は、流路方向Hに沿った一端側が広がった略T字状の断面形状を成す突起部93が形成されている。
円筒ケーシング14Bの内周面側には、軸線LL方向における軸受16A,16Bの間の位置に、流体経路リング17,18が、回転軸20の外周面20bに摺動可能に接触するように固定されている。
図8は、回転軸駆動機構100を示す概要図である。
回転軸20を回転させるための回転軸駆動機構100は、回転軸20に固着されたピニオン21と、このピニオン21と噛合するラック歯22aを備えたラック部材22とを有している。
また、回転軸駆動機構100は、ラック部材22を往復運動させるための回転駆動エアシリンダ110を備えている。回転駆動エアシリンダ110によって、ラック部材22は軸線(長手方向)Cに沿って直線的に往復運動可能とされる。
縮圧力空間22cには回転駆動エアシリンダ110外部から収縮用の圧縮空気を供給源から供給する供給源が接続されているが、その経路は、縮圧力空間22c、ラック22の収納された空間22d、縮径した軸受115Bに対応する位置の連通溝116およびラック歯22aに対応する部分空間、軸受115Bと軸受け115Cとの間で拡径した空間22g、ピニオン21の収納されるケーシング14Bの内部空間22h、この内部空間22hとケーシング14B外部とに接続された供給路(縮通気口)22j、とされている。
具体的には、図10に示すように、緩衝溝118は、ピストン112の突起部112cに形成された、ピストン112の一面側112aからシリンダ本体111の一端側111aに向かって断面積が広がるように、軸線(長手方向)Cに対して傾斜した溝からなる。
緩衝溝(伸緩衝溝)119は、図10に示した緩衝溝118と同様に、ピストン112の突起部112dに形成され、ピストン112の一面側112bからラック部材22側の空間22dに向かって断面積が広がるように、軸線(長手方向)Cに対して傾斜した溝からなる。
滑り軸受115B,115Cは、ピニオン21とラック歯22aとの噛合部分Sに生じるラック部材22の作用線(の延長線)L1,L2と、ラック部材22の軸心(軸中心線)Cとの交点P1,P2よりも、噛合部分Sから遠ざかる方向に配されるのが好ましい。
縮圧力空間22cには、通気口22jからピニオン21の収納された内部空間22h、ラック22の収納された内部空間22g、軸受115Bに対応する位置の連通溝116およびラック歯22aの噛み合わせ位置に対応する空間22g、収納空間22dを介して、圧縮空気が供給される。この際、軸受け115Cに対応した連通溝116内部、空間22dも加圧状態となっている。
ピストン112を伸位置Paから縮位置Pbに移動させる際には、伸圧力空間113の急激な縮小によるピストン112の急停止、即ちラック部材22とピニオン21との噛合部分Sに急激に大きな応力が加わらないように、ピストン112の突起部112c形成された緩衝溝118によって、ピストン112の縮位置Pbへの移動を滑らかに変化させる。
伸圧力空間113に駆動用圧縮空気を供給しその内圧を増大させてピストン112の伸位置Paに向けて移動させる際に、突起部112dがケーシング14Bbの空間22dに入り込む位置まで移動してくると、突起部112d周囲の縮圧力空間22cから空間22dに流入して空間22h側に移動して通気口22jから排出されていた空気の流れが遮断され、突起部112dの周縁に広がる縮圧力空間22cの内圧が急に高まり(縮圧力空間22cが圧縮され)、ピストン112の移動速度が急激に減少する方向に力が働く。
この流路119aには、交わる方向に連通し、ケーシング14Bb外部に開口する制御用孔116bが設けられ、この制御用孔16b内部には、流路119aを閉塞可能な制御ピン119cが制御用孔119bの延在する方向に摺動可能に設けられている。
具体的には、制御緩衝流路119aでは、制御ピン119cが制御用孔16b内部を移動すると、その位置によって、流路119aの断面積が変化する。これにより、縮圧力空間22cと空間22dとの間で移動する空気の流量が変化する。したがって、制御緩衝流路119aが、空間22dに開口した状態で、かつ、突起部112dがケーシング14Bbの空間22dに入り込んだ状態の間は、制御ピン119cの位置によって、流路119aの開度を調節し、ピストン112の移動速度を制御することができる。
特に、ピストン112が伸位置Paに到着する直前のみならず、ピストン112が伸位置Paから縮位置Pbに動き始める場合、つまり、可動弁部40が流路Hの退避位置E1(図1)に振り子運動で移動し始める場合にもこのようなエアダンパー効果を奏する。これにより、ラック部材22とピニオン21との噛合部分S(図12)に急激に大きな応力を加えずに滑らかに動作開始、および、停止させることが可能となる。
溝17dに対向する位置とされる回転軸20外周面20bには、径方向軸内経路27が開口し、径方向軸内経路27は、回転軸20の軸線LL方向に延在して回転軸20の一端面20aに開口する軸方向軸内経路25に連通している。
溝18dに対向する位置とされる回転軸20外周面20bには、径方向軸内経路28が開口し、径方向軸内経路28は、回転軸20の軸線LL方向に延在して回転軸20の一端面20aに開口する軸方向軸内経路26に連通している。
軸方向軸内経路25と軸方向軸内経路26とは、いずれも、中立弁部30内部の供給路41及び、連絡路42に接続されている。
流体経路リング17には、外周面17aと円筒ケーシング14B内面との間において径方向リング経路17cの開口部分および経路14BcをシールするOリング等のシール部材17e,17f,17gが周設されている。
流体経路リング18には、外周面18aと円筒ケーシング14B内面との間において径方向リング経路18cの開口部分および経路14CcをシールするOリング等のシール部材18e,18f,18gが周設されている。
この溝17pと対向する回転軸20の外周面20bとは、大気圧の空間(空隙)である第2中間大気室を形成するとともに第2連通路42Aによって、ケーシング外部に接続されている。
つまり、シール部材17k、シール部材17j、溝17pおよび第2連通路42Aにより、スライド弁1がシール破れによって破損する等を防止することができる。
この溝18pと対向する回転軸20の外周面20bとは、大気圧の空間(空隙)である第2中間大気室を形成するとともに第2連通路42Aによって、ケーシング外部に接続されている。
つまり、シール部材18h、シール部材18j、溝18pおよび第2連通路42Aにより、スライド弁1がシール破れによって破損する等を防止することができる。
このテーパ面17m,18mは、流体経路リング17,18の径方向に奥行き寸法Tt1を有し、この奥行き寸法Tt1は、シール部材17h,17j,17k,18h,18j,18kがOリングとされた場合に、シール時における潰し代ではなく、回転軸20が流体経路リング17,18と接触しない状態で、このO−リングが回転軸20の外周面20bかた突出した高さ寸法Tt2よりも大きくなるように設定される。
これにより、回転軸20のケーシング14への組み付け時に、O−リングが溝17d,18dの開口部分に引っかかって破損するなどの不具合を防止することができる。
なお、テーパ面17m,18mは、O−リングの破損が可能であれば、この形状に限定されるものではない。
この曲面17n,18nの奥行き寸法Tt1は、同様に、O−リングが回転軸20の外周面20bかた突出した高さ寸法Tt2よりも大きくなるように設定されることができる。
後述するように雄ネジ21は、図12に示すように、締結されている雌ネジ31のある空間31Heまでネジ溝のない開口98を貫通している。この空間31Heは溝95B側が、図示しない閉塞部材によって閉塞されている。
このように、軸方向リーク流路27Heおよびリーク流路14Heを設けることで、空気溜まり空間31He、開口98、貫通穴21Aに対するヘリウムリークテストが可能となる。
中立弁部30は、回転軸20の軸線に対して直行する方向に延在し、この方向に平行な面を有している。図1に示すように、中立弁部30は、可動弁部40に重なる円形部30aと、回転軸20の回転に伴って円形部を回転させる回転部30bとを有する。回転部30bは、回転軸20と円形部30aとの間に位置しており、回転部30bの幅は回転軸20から円形部30aに向けて徐々に増加している。これら回転軸20、中立弁部30は、弁箱10に対して回動はするが、流路H方向には位置変動しないように設けられている。
次に、中立弁部30の凹部95を突起部93に差し込むと、凹部95の第三接触面95a,95bが、それぞれ突起部93の第1接触面93a,93bに接触する。また、凹部95の第四接触面95c,95dが、それぞれ突起部93の第2接触面93c,93dに接触する。
可動弁部40は略円板状とされ、円形部30aと略同心円状に形成された可動弁板部50と、この可動弁板部50の周囲を囲むように配置された略円環状の第2可動弁部60とを有する。第2可動弁部60は、中立弁部30に流路H方向に摺動可能として接続されている。
第1実施形態においては、外周クランク部60cと内周クランク部50cとが、流路H方向と平行な摺動面50b、60bどうしで摺動可能に嵌合している。
この第1シール部61は、閉弁時に可動弁部40が第1開口部12aを覆っている状態で、第1開口部12aの周縁となる弁箱10の内面15aに接触し、可動弁枠部60及び弁箱10の内面によって押圧される。これによって、第1空間は第2空間から確実に隔離される(仕切り状態が確保される)。
メインバネ(第1付勢部)70は、可動弁部40の最外周となる第1周囲領域40aに隣接した第1周囲領域40bに配置されている。メインバネ70においては、可動弁枠部60を第1開口部12aに向けて(B1方向)に押圧するように、同時に、可動弁板部50を第2開口部12bに向けて(B2方向)に押圧するように復元力が生じている。
円環状エアシリンダ80は、可動弁部40の最外周となる第1周囲領域40aに配置されている。円環状エアシリンダ80においては、円環状エアシリンダ80に駆動流体として圧縮空気が供給された際に、可動弁枠部60を第2開口部12bに向けて(B2方向)移動させる力(付勢力、圧縮空気に起因する力)が生じる。同時に、可動弁板部50を第1開口部12aに向けて(B1方向)に移動させる力(付勢力、圧縮空気に起因する力)が生じる。これによって、メインバネ70の付勢力に打ち勝って、第1開口部12aの周囲に位置する弁箱10の内面15aから可動弁枠部60を離間させるのと同時に、第2開口部12bの周囲に位置する弁箱10の内面15bから可動弁板部50を離間させる。
これにより、後述する補助バネ(第3付勢部)90の付勢力により体40は流路H方向において弁箱10の厚さ中央位置となりの弁箱10内で回動可能な状態となる。
具体的に、この円環状エアシリンダ80は、可動弁枠部60の第1開口部12aに向けて開口した凹部60dと可動弁板部50の第2開口部12bに向けて突出した凸部50dとが勘合した状態で形成され、これら環状の凹部60dと環状の凸部50dとが摺動するように形成されている。また、この円環状エアシリンダ80は、可動弁枠部60の周縁部に形成された円環状の空間、および、可動弁板部50の最外周に形成された突条(環状凸部)からなり、1つの円環シリンダ(円環空隙)として機能する。また、言い換えると、円環シリンダは、流路Hを囲むように形成されている。
補助バネ90は、中立弁部30と可動弁枠部60との間に設けられ、弁箱10の流路方向ほぼ中央に位置する中立弁部30に対して、弁体40の厚さ寸法が縮小した際に、弁体40を弁箱10の中央よりに付勢するものである。
補助バネ90は、中立弁部30の外周位置(図2,図4では右側位置)に設けられた開口30aを貫通して可動弁枠部60に接続された棒状の位置規制部65に設けられている。補助バネ90もメインバネ70と同様に弾性部材(例えば、スプリング、ゴム、密閉されたエアダンパーなど)である。
補助バネ90は、中立弁部30開口30aの第1開口部12a側に設けられたフランジ部30bと、位置規制部65の先端65aとに係止されて、可動弁枠部60を第2開口部12b側に移動するB2に向かう向きに付勢されている。
この構造においては、剛性として、上記中立弁部30の強度に加えて、退避位置と弁開閉位置の間で可動弁部40を回動させる際にその自重を支える強度があれば十分である。
可動弁板部50の環状凸部(突条)50dの外周面には、可動弁枠部60の環状凹部60dの内周面に当接し、可動弁板部50と可動弁枠部60との間をシールする2重シール部として、Oリング等の円環状の第2シール部51a,51b及び第3シール部52a,52bが設けられている。
ガイドピン62は、可動弁枠部60に固設されて流路方向に立設された太さ寸法均一の棒状体とされ、円環状エアシリンダ80内を貫通し、可動弁板部50の環状凸部(突条)50dに形成された孔部50hに嵌合している。
このガイドピン62は、可動弁板部50と可動弁枠部60とが摺動する方向が符号B1,B2に示された方向からずれないように、かつ、可動弁板部50と可動弁枠部60とが摺動した際にもその姿勢が変化せずに平行移動をおこなうように、これらの位置規制を確実に誘導する。
また、このように、円環状エアシリンダ80内にガイドピン62を配置することにより、可動弁板部50と可動弁枠部60とを互いに滑らかに摺動させることができる。
可動弁板部50の環状凸部(突条)50dの径方向外側に位置する第1外周面50fには、可動弁部60の内周面に当接する円環状のワイパー53が設けられている。同様に、可動弁板部50の環状凸部(突条)50dの径方向において第1外周面50fの内側である第2内周面50gには、可動弁部60の外周面に当接する円環状のワイパー54が設けられている。
ワイパー53,54、第2シール部51a,51b、第3シール部52a,52bは、いずれも、可動弁板部50の環状凸部(突条)50dに配置されている。第2シール部51aは、第1開口部12a(第1空間)に近い位置に配置されている。第3シール部52aは、第2開口部12b(第2空間)に近い位置に配置されている。
また、ワイパー53,54を構成する部材(材料)として、例えば、スポンジ状のポーラスな弾性体を選択すれば、その部材の内部に潤滑油を浸透(保持)させておくことができる。
第2シール部51a,51bによって仕切られた円環状エアシリンダ80の表面には、大気圧の空間(空隙)である中間大気室55が設けられている。同様に、第3シール部52a,52bによって仕切られた円環状エアシリンダ80の表面には、大気圧の空間(空隙)である中間大気室56が設けられている。
具体的には、可動弁板部50の環状凸部(突条)50dの外周面50fで第2シール部51a,51bによって仕切られた部分に中間大気室55が設けられている。また、可動弁板部50の環状凸部(突条)50dの内周面50gで第3シール部52a,52bによって仕切られた部分に中間大気室56が設けられている。中間大気室55は、可動弁枠部60の第1内周面60fと可動弁板部50の外周面50fに設けられた溝とで形成された空間であり、中間大気室56は、可動弁枠部60の第1外周面60gと可動弁板部50の第2内周面50gに設けられた溝とで形成された空間である。
これにより、圧縮空気が弁体10内部に噴出して、スライド弁1内部、および、第1空間、第2空間、に悪影響を及ぼすことを防止できる。
例えば、第1開口部12aに近い第1空間が減圧空間であり、第2シール部51aが破損している場合においては、中間大気室55の圧力は、大気圧よりも低くなる。
また、圧縮空気が供給されている円環状エアシリンダ80内の圧力は大気圧よりも高くなるため、第2シール部51bが破損している場合には、中間大気室55の圧力は、大気圧よりも高くなる。
また、圧縮空気が供給されている円環状エアシリンダ80内の圧力は大気圧よりも高くなるため、第3シール部52bが破損している場合には、中間大気室56の圧力は、大気圧よりも高くなる。
これにより、真空装置等の外部から検知することができない、スライド弁において発生した内部リーク等の不具合を確実に判断することができる。
スライド弁1には、図に二点差線で示すように、円環状エアシリンダ80に駆動用気体を供給する供給路41が形成され、この供給路41は、可動弁枠部60の躯体内部、および、中立弁部30の躯体内部、回転軸10内部を経由して、スライド弁1の外部に設けられた図示しない駆動用気体供給手段に連通するよう設けられている。
この供給路41には、可動弁枠部60と中立弁部30との流路方向位置が変化した際にも、可動弁枠部60と中立弁部30との間で駆動用気体を供給可能に摺動接続する接続ピン部69が設けられる。
シール部は、加圧空間69aと中空部11との仕切り状態を確保できるものとされる。
このようなシール部68f、68gの構成によれば、上述した円環状エアシリンダ80における第2シール部(2重シール部)51a,51b及び第3シール部(2重シール部)52a,52bおよびガイドピン62の構成と同様の作用効果を奏することが可能となる。
本実施形態においてスライド弁1は、図14に示すように、供給路41とされるOPENポートから円環状エアシリンダ(第2付勢部)80とメインバネ70とからなる単動エアシリンダに中立弁体30の厚さ収縮用の圧縮空気を供給するとともに、回転駆動エアシリンダ(駆動手段)110の伸張動作時に、OPENポートから伸通気口(供給路)114を介して伸圧力空間113aに伸張用の圧縮空気を供給し、回転駆動エアシリンダ110の収縮動作時に、CLOSEポートから供給路(縮通気口)22jを介して縮圧力空間22cに収縮用の圧縮空気を供給するシーケンス回路SQを有する。
スピードコントロール弁NCV1は、円環状エアシリンダ80および2チャンネル2方弁ttVのエアオペレート側ttV0からOPENポートに向かう側が順方向となるとともに、このスピードコントロール弁NCV1は2チャンネル2方弁ttVにおいてttV2からttV1への流れと平行となるように並列接続される。
スピードコントロール弁NCV2は、出力OP側から伸圧力空間113aに向かう側が順方向となるように接続され、スピードコントロール弁NCV3は、出力CL側から縮圧力空間22cに向かう側が順方向となるように接続される。
チェック弁CV2は、CLOSEポート側から縮圧力空間22cに向かう側が順方向となるとともに、チェック弁CV2は2チャンネル2方弁ttVにおいてttV3からttV4への流れと平行となるように並列接続される。
チェック弁CV3は、OPENポート側から円環状エアシリンダ80に向かう側が順方向となるとともに、チェック弁CV3はリミッタスイッチcdSで連通した流れと平行となるように並列接続される。
ケースCVW内周面には、図22〜24に示すように、中心軸線に向けて突出する3枚のフィン(ボールガイド)CVfが形成され、このフィンCVfの中心軸側端面CVf1がボールCVB外周面と常に接触している部分を有し、これにより、ボールCVBのケースCVW内での移動位置を規制している。ケースCVWには、周方向でフィンCVfどうしの間となる位置に、貫通孔CVgが形成されてケースCVW内外を連通状態としている。
同時に、流路CVaから閉塞するテーパ部CVaaとボールCVB、ボールCVBとケースCVW内周面、貫通孔CVg、CVW外周面と凹部CVdの内面、流路CVbとして形成される流れが、ボールCVBの位置にかかわらず安定している。
このとき、中立弁部30は弁閉位置E2(図1)にあり、かつ可動弁部40の厚さが最大となっている。
同時に、リミットスイッチcdSはピストン112が接触して連通状態となっている。
これに伴って、図17に示すように、OPENポート、2チャンネル2方弁ttVのエアオペレート側ttV0、チェック弁CV1まで、および、チェック弁CV3、リミットスイッチcdS、出力ポイントFRが加圧状態となり、図15で丸数字2で示すように、これらの回路の部分における圧力が上昇してゆく。
なお、この出力ポイントFRにおける圧力は、円環状エアシリンダ80の圧力をほぼ等しいと見なすことができる。
この際、可動弁部40の回動動作は開始しないで、弁閉位置(解除位置)E2を維持する。
同時に、リミットスイッチcdSはピストン112が接触して連通状態となっている。
その結果、回転駆動エアシリンダ110では、ピストン112が縮位置Pbから伸位置Pa側に向けて移動し、ピストン112が非接触となったリミットスイッチcdSが切断状態となる。これにより、チェック弁CVにより円環状エアシリンダ80は加圧状態を維持する。
ここで、中立弁部30の回転動作中、つまり、ピストン112が縮位置Pbから移動している間は、円環状エアシリンダ80は加圧状態であるため、可動弁部40の厚さ方向寸法が縮小した状態を維持する。
このように、スライド弁1の開動作が終了すると、図15で丸数字3ダッシュで示すように、弁開の状態を維持する。
PLo < Pth < PHi
であればよく、さらに、回転軸20の回転が30°/sec(±1割)の場合に、
3 < Pth/PLo < 5
0.5 < (PHi−Pth)/PLo < 4
とすることができる。この圧力閾値Pth設定は、2チャンネル2方弁ttVにおいて、簡便にはバネttV8の付勢力を調節部材ttVaの固定位置によって調節することでおこなう。具体的には、これらの値を絶対圧表記として、PLo=1.0kgf/cm2(98.1kPa)、Pth=3.0〜5.0kgf/cm2(294.2〜490.3kPa)、PHi=5.5〜7.0kgf/cm2(539.4〜686.5kPa)、とすることができるが、これらの数値は、弁のサイズ、開閉速度の設定などによって変動することができる。
同時に、OPENポートからの減圧により、OPENポート、2チャンネル2方弁ttVのエアオペレート側ttV0、チェック弁CV1、2チャンネル2方弁ttVにおいてttV2からttV1への流れ、出力ポイントOP、伸圧力空間113aが連通し、伸圧力空間113aが減圧される。
すると、2チャンネル2方弁ttVのエアオペレート側ttV0の圧力が所定の閾値Pthより低くなると、バネttV8の付勢力に対抗して弁体ttV5が移動して図21(a)に示す切断状態となる。
これにより、回転駆動エアシリンダ110において伸圧力空間113aの減圧、縮圧力空間22cの加圧により、ピストン112が伸位置Paから縮位置Pbに向けて移動し始める。同時に、可動弁部40は退避位置E1(図1)から弁閉位置(閉塞解除位置)E2(図1)に向けて回転動作する。この際、可動弁部40の厚さ方向寸法が縮小した状態を維持する。
これにより、圧力状態としては、図15で丸数字5で示すように、円環状エアシリンダ80および出力ポイントFRがOPENポートと連通して減圧される。
この際、メインバネ70の付勢力により円環状エアシリンダ80の圧力下降に伴って、可動弁板部50がB2方向に可動弁枠部60がB1方向に摺動することで、可動弁部40の厚さ方向寸法が拡大して、閉塞状態へと動作する。
図19に示すように、出力側では、円環状エアシリンダ(第2付勢部)80を動作させる出力ポイントFRがほぼ大気圧と同じ低圧PLo状態となり、閉状態となる。
回路形成体を、分割することで、シリンダの変更、3位置シリンダ制御用回路に変更する場合においても、ブロック1を共用することが可能となり、コスト低減効果を得られる。
チェック弁CVにおいて、ケース(ボールガイド)CVWの内周面および外周面が流路となるようにフィンCVfおよび貫通孔CVgを形成することで、ボールCVBが弁座となるテーパ部CVaaに吸い寄せられることを防止することを可能とし、これにより、圧縮空気の供給流量を増加させ、回転駆動エアシリンダ110の動作時間を短縮して、スライド弁1の開閉動作時間を短縮することができる。
締結ボルト(締結部材)43は、図66に示すように、外周面に雄ネジの設けられた先端部分43aが可動弁枠部60に設けられた締結螺着部63に設けられたネジ穴63aに螺接されている。締結ボルト43は、可動弁体40の厚さ方向、つまり、可動弁板部50と可動弁枠部60との移動方向であるB1方向またはB2方向と平行な方向に軸線が向くように設けられている。
締結ボルト43の基端部分43cには、先端部分43aおよび中央部分43bよりも拡径したボルトヘッドとされ、先端部分43a側の当接面43dが、対向する締結部57における貫通孔57b外側の当接面57dと当接して、締結ボルト43と可動弁板部50との流路方向変動位置を規制可能になっている。
止め輪(係止部材)43fは、締結ボルト(締結部材)43が単純に外れないだけではなく、可動弁板部50と可動弁枠部60と締結解除した状態で、締結ボルト43が、長期的に緩みなく、かつ、位置を保持していることを可能とする。つまり止め輪(係止部材)43fが締付軸力を安定的に負担する必要があるため、図68(a)に示すように、E形止め輪とされるか、あるいは、図68(b)に示すように、C型止め輪を適用することが好ましい。なお、止め輪のタイプによって係止用溝43eの形状も対応したものとされる。また、係止部材としては、ピン型のものも適応可能で、この場合は、係止用溝43eに代えて締結ボルト43の径方向に設けられた係止孔に固定されることができる。
具体的には、図67に示すように、可動弁部40が流路方向に平面視して略円形とされ、可動弁部40の最外周である第1周囲領域40aに複数のメインバネ70が同心状に位置するように配置された場合、締結ボルト43は、メインバネ70と同心状にかつ、メインバネ70と等間隔になるように、メインバネ70と同数設けられる。
なお、これらの例はメインバネ70の付勢力が全て等しいものとして例示したが、複数のメインバネの付勢力が不均等である場合には、これらの付勢力を効率よく受けて、可動弁部40の厚み寸法の縮小幅が、中立弁体面方向全体で等しくなるように締結ボルトを設けることが好ましい。
さらに、止め輪43fを設けることで、メンテナンス時に、締結ボルト43を取り外した上で紛失してしまうリスクを排除することができる。
なお、これら図25〜図35に示す実施形態において、ピニオン21、回転軸20側は図示を省略する。
一方、以下の説明においては、弁開度調節機構として、シリンダ本体211の第1の内部空間211bおよび第2の内部空間211cには、直列に2つのピストン212a,212bがそれぞれ収容される。そして、これら2つのピストン212a,212bがそれぞれ、3つの停止位置、即ち伸位置Pa1,Pa2,縮位置Pb1,Pb2,および中間位置Pc1,Pc2が設定される。
なお、それ以外の構成は先の説明と同様である。つまり先の説明では、弁開度調節機構を省略して説明したものである。以下、回転軸駆動機構200を構成するシリンダ210を中心に、その構成と作用を説明する。
また、回転軸駆動機構200は、ラック部材22を往復運動させるためのシリンダ210を備えている。シリンダ210によって、ラック部材22は軸線(長手方向)Cに沿って直線的に往復運動可能とされる。
また、第1の内部空間211bに摺動可能に収容された第1ピストン221と、第2の内部空間211cに摺動可能に収容された第2ピストン222とを備えている。そして、このシリンダ本体211と第1ピストン221の一面側221aとで区画され、第1ピストン221の移動によって容量が可変する停止位置設定用圧力空間(第1圧力空間)224が形成される。また、シリンダ本体211の中間隔壁223と第2ピストン222の一面側222aとで区画され、第2ピストン222の移動によって容量が可変する第2伸圧力空間225および、ケーシング14Bbの他面側14Baと第2ピストン222とで区画され、第2ピストン222の移動によって容量が可変する第2縮圧力空間22cが形成される。
また、シリンダ本体211には、第2圧力空間225に連通し、外部から第2圧力空間225に空気を送り込み、又は第2圧力空間225から外部に空気を排出する伸通気口(通気口)227が形成されている。ケーシング14Bには、第2縮圧力空間22cには空間22d(図8、図9参照)、空間22g、空間22hに連通し、外部から圧力空気を送り込み、または、排出する縮通気口22jが設けられる。(図8、図9参照)
これら伸通気口226,227、縮通気口22jは、それぞれ外部に例えばポンプ等の圧力空気供給源が接続されていればよい。
このうち、長ネジ232は一端側が第1ピストン221の突出部231における狭窄部231aを貫通し、突出部231の中空部分でナット234が締結されている。このナット234の外径は、狭窄部231aの開口幅よりも大きい。また、ナット234は、長ネジ232を回転した際、ナット234は回動せずに、長ネジ232への螺合位置が軸方向に変化するように、突出部231の中空部分内面によってその回動が規制されている。
こうしたと第2ピストン222の他面側222cには、突起部(接続部)222dを介してラック部材22が固着される。
第2ピストン222の突起部222dには、第2ピストン222の往復運動方向、即ち軸線(長手方向)Cに沿って断面積が連続的に変化し、縮圧力空間22c内の空気を空間22gに向けて徐々に通気させる緩衝溝(伸緩衝溝)219が、第1実施形態の緩衝溝119と同様に形成されている。
例えば、初期状態として、図26に示す縮位置Pb1,Pb2にそれぞれ第1ピストン221,第2ピストン222がある場合には、この第2ピストン222に固着されたラック部材22からピニオン21を介して連動(回転)される回転軸20が、図9中と同様に反時計回りに回転した状態とされ、この回転軸20の位置においては、回転軸20に固定された中立弁部30を介して可動弁部40が流路Hの弁閉位置E2(図28)に置かれる。
また、初期状態として、第1圧力空間224内に通気口226から圧縮空気を供給せず排気可能とし、第2圧力空間225内に通気口227から圧縮空気を供給せず排気可能とし、通気口22jには圧縮空気を供給する。これにより、図26に示す縮位置Pb1,Pb2にそれぞれ第1ピストン221,第2ピストン222を位置する。
こうした第1ピストン221および第2ピストン222が、それぞれ中間位置Pc1,Pc2にある時は、回転軸20に中立弁部30を介して固定された可動弁部40は、流路Hの半開位置E3(図28)に位置する。こうした半開位置E3においては、可動弁部40が流路Hを半分ほど覆う形となり、例えば、流路Hの開口面積が弁開位置E1の半分ほどに制限される。このような半開位置E3を設定することによって、スライド弁2を通過する流量を弁開位置E1よりも制限する弁位置として適用することができる。
本実施形態においてスライド弁1は、図14に示した、シーケンス回路SQに加えて図36に示すように、弁開度を設定する第1ピストン221の伸張動作時に、MIDポートから通気口226を介して停止位置設定用圧力空間(第1圧力空間)224に伸張用の圧縮空気を供給するとともに、シャトル弁stVを有する構成とされるシーケンス回路SQ3を有する。
また、シーケンス回路SQ3は、MIDポートから2チャンネル2方弁t2V、および、スピードコントロール弁NCV5を介して第1圧力空間224に接続される。また、シーケンス回路SQ3は、MIDポートから、スピードコントロール弁NCV4、2チャンネル2方弁t2Vのエアオペレート部t2V0を介して、シャトル弁stVに接続されている。
スピードコントロール弁NCV2は、出力OP側から第2伸圧力空間225に向かう側が順方向となるように接続され、スピードコントロール弁NCV3は、出力CL側から第2縮圧力空間22cに向かう側が順方向となるように接続される。
チェック弁CV2は、CLOSEポート側から第2縮圧力空間22cに向かう側が順方向となるとともに、チェック弁CV2は2チャンネル2方弁ttVにおいてttV3からttV4への流れと平行となるように並列接続される。
チェック弁CV3は、OPENポート側から円環状エアシリンダ80に向かう側が順方向となるとともに、チェック弁CV3はリミッタスイッチcdSで連通した流れと平行となるように並列接続される。
スピードコントロール弁NCV4には、ポイントMLに至る回路のエアオペレート側t2V0よりも上流で分岐してチェック弁CV5、2チャンネル2方弁t2Vの流路t2V3側、流路t2V4側から、2チャンネル2方弁ttVのttV4およびチェック弁CV2および出力CLが分岐して接続される。
チェック弁CV5は2チャンネル2方弁t2Vのt2V3からスピードコントロール弁NCV4に向かう側が順方向となるとともに、チェック弁CV4は、出力MIDおよび2チャンネル2方弁t2Vの流路t2V2側からエアオペレート側t2V0およびポイントMLに向かう側が順方向となるように接続される。
円環状エアシリンダ80とチェック弁CV3との間には、手動で円環状エアシリンダ80を大気圧の外部Airに接続するように切り替え可能なメンテナンススイッチmSWが接続されている。2チャンネル2方弁t2Vは、図21に示す2チャンネル2方弁t2Vと同様の構成とされている。チェック弁CV4,CV5は、図22〜24に示した構成とされている。
このとき、中立弁部30は弁閉位置E2(図1)にあり、かつ可動弁部40の厚さが最大となっている。
これにより、CLOSEポート、チェック弁CV2,2チャンネル2方弁ttVのttV4から2チャンネル2方弁t2Vのt2V4、出力ポイントCL、スピードコントロール弁NCV、第2縮圧力空間22cが連通して高圧PHi状態となる。
これに伴って、図39に示すように、MIDポート、2チャンネル2方弁ttVのtSV1、チェック弁CV5まで、2チャンネル2方弁ttVのエアオペレート側ttV0、チェック弁CV4まで、出力ML,シャトル弁stVまで、および、チェック弁CV3、リミットスイッチcdS、出力ポイントFR、円環状エアシリンダ80が加圧状態となり、図37でA−丸数字2に示すように、これらの回路の部分における圧力が上昇してゆく。
また、図37にA−丸数字2で示す状態では、密閉解除はするものの、可動弁部40の回動動作は開始しないで解除位置としての弁閉位置E2を維持する。
同時に、2チャンネル2方弁ttVおよび2チャンネル2方弁t2Vが切断された状態であり、また、シャトル弁stV等のために圧力が抜けず、CLOSEポート、チェック弁CV2,2チャンネル2方弁ttVのttV4から2チャンネル2方弁t2Vのt2V4、出力ポイントCL、スピードコントロール弁NCV3、第2縮圧力空間22cが高圧PHi状態を維持する。
このとき、リミットスイッチcdSはピストン112が接触して連通状態となっている。
その結果、回転駆動エアシリンダ210では、第1ピストン221が縮位置Pb1から伸位置Pa1側に向けて移動する。この際、第1圧力空間224の圧力上昇に伴って、第1ピストン221の突出部231が接触する第2ピストン222を押圧し、第1ピストン221と第1圧力空間224との押圧力の差から、第2縮圧力空間22cが収縮し、第1圧力空間224が拡大(伸縮)する方向に駆動力が働き始める。
同時に、第2ピストン222が移動し始めリミットスイッチcdSが切断状態となる。これにより、チェック弁CVにより円環状エアシリンダ80は加圧状態を維持する。
具体的には、第2縮圧力空間22cからスピードコントロール弁NCV3、スピードコントロール弁NCV3から出力ポイントCL、出力ポイントCLから2チャンネル2方弁t2Vのt2V4、2チャンネル2方弁t2Vのt2V4からt2V3への流れ、2チャンネル2方弁t2Vのt2V3からチェック弁CV5、チェック弁CV5スピードコントロール弁NCV4、スピードコントロール弁NCV4から2チャンネル2方弁t2Vのt2V1、2チャンネル2方弁t2Vのt2V1からt2V2への流れ、2チャンネル2方弁t2Vのt2V2から出力MID、出力MIDからスピードコントロール弁NCV5、スピードコントロール弁NCV5から第1圧力空間224へと流れることになる。
ここで、中立弁部30の回転動作中、つまり、ピストン112が縮位置Pbから移動している間は、円環状エアシリンダ80は加圧状態であるため、可動弁部40の厚さ方向寸法が縮小した状態を維持する。
このように、第1ピストン221,第2ピストン222がいずれも半開位置Pc1,Pc2への移動が終了してスライド弁1の半開動作が終了すると、第1圧力空間224から突出部231で接触するにかかる圧力によって突出部231で接触する第2ピストン222に対する伸張方向への押圧力と、第2縮圧力空間22cから第2ピストン222への加圧により、図41でA−丸数字3で示すように、弁半開の状態を維持する。なお、第1ピストン221の停止位置は、第1ピストン規制部材235によって設定される位置に規制される。
PLo< PtM < PHi
であればよい。
スライド弁1は始状態として半開位置E3(図28)にあり、かつ可動弁部40の厚さは最小となっている。
同時に、図43に示すように、第1ピストン221,第2ピストン222がいずれも半開位置Pc1,Pc2まで伸張し、円環状エアシリンダ80が伸張している。また、2チャンネル2方弁t2Vのt2V1とt2V2およびt2V3とt2V4が連通状態、2チャンネル2方弁ttVのttV1とttV2およびttV3とttV4が切断状態、リミットスイッチcdSが切断状態である。
同時に、2チャンネル2方弁t2Vのエアオペレート側t2V0が減圧されるため、エアオペレート側t2V0の圧力が所定の閾値PtMより低くなると、2チャンネル2方弁t2Vのt2V1とt2V2およびt2V3とt2V4が切断状態となる。
これにより、回転駆動エアシリンダ210において第1圧力空間224の減圧、第2縮圧力空間22cへの圧縮空気供給により、第2ピストン222が半開位置Pc2から縮位置Pb2に向けて移動し始める。同時に、可動弁部40は半開位置E3(図28)から弁閉位置(閉塞解除位置)E1(図28)に向けて回転動作する。この際、可動弁部40の厚さ方向寸法が縮小した状態を維持する。
これにより、圧力状態としては、図38でB−丸数字3で示すように、円環状エアシリンダ80および出力ポイントFRがOPENポートと連通して減圧される。
この際、メインバネ70の付勢力により円環状エアシリンダ80の圧力下降に伴って、可動弁板部50がB2方向に可動弁枠部60がB1方向に摺動することで、可動弁部40の厚さ方向寸法が拡大して、閉塞状態へと動作する。
図19に示すように、出力側では、円環状エアシリンダ(第2付勢部)80を動作させる出力ポイントFRがほぼ大気圧と同じ低圧PLo状態となり、図46に示すように、閉塞・密閉状態となる。
スライド弁1は始状態として半開位置E3(図28)にあり、かつ可動弁部40の厚さは最小となっている。
同時に、図48に示すように、第1ピストン221,第2ピストン222がいずれも半開位置Pc1,Pc2まで伸張し、円環状エアシリンダ80が伸張している。また、2チャンネル2方弁t2Vのt2V1とt2V2およびt2V3とt2V4が連通状態、2チャンネル2方弁ttVのttV1とttV2およびttV3とttV4が切断状態、リミットスイッチcdSが切断状態である。
回転駆動エアシリンダ210では第1ピストン221が半開位置Pc1を維持する。
同時に、CLOSEポート、2チャンネル2方弁ttVのttV3、チェック弁CV2からCLOSEポート側が減圧状態となる。この際、チェック弁CV2により、チェック弁CV2から出力CL,第2縮圧力空間22c側は加圧状態を維持する。
その結果、回転駆動エアシリンダ210では、第2伸圧力空間225の加圧により、第2ピストン222が半開位置Pc2から伸位置Pa2に移動し始める。同時に、非接触となった第1ピストン221は、半開位置Pc1を維持する。この際、円環状エアシリンダ80は加圧状態を維持する。
スライド弁1は始状態として退避位置E2(図28)にあり、かつ可動弁部40の厚さは最小となっている。
同時に、図52に示すように、第1ピストン221がいずれも半開位置Pc1、第2ピストン222が伸位置Pa2まで伸張し、円環状エアシリンダ80が伸張している。また、2チャンネル2方弁t2Vのt2V1とt2V2およびt2V3とt2V4が連通状態、2チャンネル2方弁ttVのttV1とttV2およびttV3とttV4が連通状態、リミットスイッチcdSが切断状態である。
回転駆動エアシリンダ210では第1ピストン221が半開位置Pc1を維持する。
同時に、CLOSEポート、2チャンネル2方弁ttVのttV3からttv4、チェック弁CV2、出力ポイントCL,第2縮圧力空間22cが加圧状態となる。
このタイミングでは、リミットスイッチcdSはピストン112が非接触で切断状態となっている。
これにより、回転駆動エアシリンダ210において第2伸圧力空間225の減圧、第2縮圧力空間22cへの圧縮空気供給により移動し始めた第2ピストン222が、半開位置Pc1にある第1ピストン221の突出部231に当接し、図54に示すように、半開位置Pc2で停止する。向けて移動し始める。同時に、可動弁部40は退避位置E2(図28)から半開位置E3(図28)に向けて回転動作する。この際、可動弁部40の厚さ方向寸法が縮小した状態を維持する。
回路形成体を、図36に二点差線で囲まれたブロックごとに分割してこれを組み立てて構成可能とすることで、シリンダの変更、特に、2位置シリンダと3位置シリンダとの間で制御用回路に変更する場合においても、ブロックを共用することが可能となり、コスト低減効果を得られる。
上述した本発明の実施形態においては、可動弁板部50の外周にU字形状のU字部が形成されており、可動弁枠部60の内周に逆U字形状の逆U字部が形成されている。また、可動弁板部50のU字部と可動弁枠部60の逆U字部とが互いに嵌合するように、可動弁板部50及び可動弁枠部60が設けられている。
図59は、本発明の他の実施形態におけるスライド弁の構成を示す縦断面図であり、固定弁部と可動弁部とが嵌合されているシリンダ付近の要部拡大図である。
図59において、図1ないし図6に示した第1実施形態と同一の部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
一方、他の実施形態の可動弁部40の構造においては、図59に示すように可動弁板部50の外周に形成された外周クランク部と可動弁枠部60の内周に形成された内周クランク部とが嵌合されている。
本実施形態においては、メインバネ70が可動弁枠部60に設けられているので、メインバネ70を第1シール部61の直下に位置させることが可能である。
具体的には、可動弁部40の最外周である第1周囲領域40aにメインバネ70が設けられ、第1周囲領域40aに隣接した第2周囲領域40bにはエアシリンダ80が配置される。また、メインバネ70は、第1シール部61の直下に位置している。
つまり、スライド弁100の構造は、作用点及び支点が存在するモーメント荷重を加える構造ではない。このため、梃子に相当する部分の構造部材(強度)は必要なく、アクチュエータの構造を簡易化することができる。また、可動弁部60に要求される剛性として、可動弁部60の自重を支えることができる強度があれば十分である。
また、このように可動弁部40の周囲領域にアクチュエータが配置された構成が大口径を有するスライド弁に適用された場合であっても、上述した同様の構造によって確実に閉弁動作及び開弁動作を行うことができ、逆圧が作用した場合においても同様の動作ができる。
具体的に、上記の実施形態においては、第1外周面50fとは反対の面である内側面50gに第3シール部52b,中間大気室56,第3シール部52a,及びワイパー54が設けられているが、第2実施形態においては、第2外周面50jに第3シール部52b,中間大気室56,第3シール部52a,及びワイパー54が設けられている。
また、ワイパー53,54の内部に潤滑油を浸透(保持)させておくことができる。
これにより、第2シール部51a,51b及び第3シール部52a,52bによってシールされるシール面に一定の膜厚を有する薄い油膜が形成された状態を維持することが可能となる。つまり、ワイパー53,54は、余剰な油膜を拭き取り、油膜が枯渇した際には一定の膜厚を有する油膜を塗布する。
図57において、図1ないし図6に示した第1実施形態と同一の部材には同一符号を付して、その説明は省略または簡略化する。
フローティングピン68Aは、図8に示すように、孔部38に回動可能かつ軸方向に摺動可能として勘合されている図示下部側が、上述した第1実施形態と略同等の構成とされている。
本実施形態の接続ピン部69は、供給路41として設けられたもので、図57に示すように、可動弁枠部60に流路方向と平行に穿孔された円形断面の貫通孔67を有し、この貫通孔67にフランジ部68Aaを有する棒状のフローティングピン68Aが回動可能かつ半径方向に微動可能で、かつ傾斜は最小限になる様に勘合されている。貫通孔67の内面67aは、フランジ部68Aaの径寸法に対応して可動弁枠部60に対向した孔部38よりも拡径したフランジ内面67aを有し、この開口側のフランジ内面67aに比べて図示上となる貫通側のガス接続位置内面38bが縮径され、このガス接続位置内面67bに比べて図示上となる貫通側の支持位置内面67cが縮径され、この支持位置内面67cに比べて図示上となる貫通側の外側内面67dが拡径されている。
固定端68Acには、固定溝68Adが周設されて、この固定溝68Adに勘合されたワッシャ等の固定部材68Aeが、貫通孔67の外側面67eに当接することでフローティングピン68Aの軸方向(流路方向)における内側方向(図示下方向)の移動を規制し位置を固定している。
フランジ部68Aaの上側となるシール面68Afと、ガス接続部68Abの上側となるシール面68Agは、対向する段差面67fおよび段差面67gとの間に、Oリング等とされるシール部材67h、67jが設けられている。
同時に、フローティングピン68Aは、シール部材67hがシール面68Afと段差面67fとに押圧されて変形するとともに、シール部材67jがシール面68Agと段差面67gとに押圧されて変形するようになっている。
このように、フローティングピン68AのOリング等とされるシール部材67h、67jが段差面67fおよび段差面67gに押圧されて変形することで、ガス接続部68Ab、および、接続位置内面67b部分がシールされる。
フローティングピン68Aの内部には、その先端面68dに開口し軸方向に沿って中心に開けられるとともに、接続位置内面67bに設けられた開口に対向する位置とされるガス接続部68Abの表面に開口する供給路41が設けられて、加圧空間69aとエアシリンダ80とを接続可能となっている。
本実施形態の接続ピン部69としては、連絡路42として設けられたフローティングピン68Bが、図60に示すように、可動弁枠部60側は図57に示すフローティングピン68Aと略同様の構成とされるため、対応する構成には同一の符号を付すか、68Aとの符号を68Bと読み替えてその説明を省略する。
フローティングピン68Bは、中立弁部30側が短くなっている。 このため、中間大気室となる空間69Baは加圧されておらず、開口した連絡路42は、段差68cに対応する位置で端面68Bdとなっている。また、加圧状態でないため、2重シールも採用されていない。連絡路42の一部であるフローティングピン68Bと、供給路41の一部であるフローティングピン68Aとは、図1に示すように、中立弁体5の面内で異なる位置にそれぞれ設けられている。このように、連絡路42と供給路41とは、回転軸20内部において平行位置とされたように、並行して中立弁部30内部、可動弁枠部60内部に設けられている。
同時に、フローティングピン68Aの位置変動時においても、太シール部68fおよび小シール部68gに変形が集中することがないので、変形・破損の可能性を低減することができ、密閉維持をより確実におこなうことができる。
また、第2付勢部80の構造として、円環状の1つのエアシリンダが採用された構造について説明したが、油圧シリンダ等とされる他の駆動流体を使用する構成を採用してもよい。この場合にも、1つの円環状のシリンダが駆動することによって弁箱10(10a,10b)の内面から可動弁板部50と可動弁枠部60との厚さ寸法を収縮させる駆動装置が第2付勢部として用いられる。
更には、楕円形に形成された開口部及び弁板、あるいは角部に丸みを有する略八角形に形成された開口部及び弁板等、あらゆる形状に形成された開口部及び弁板を本発明に適用可能である。
Claims (3)
- スライド弁であって、
中空部と、前記中空部を挟み互いに対向するように設けられて連通する流路となる第1開口部及び第2開口部とを有する弁箱と、
前記弁箱の前記中空部内に配置され前記第1開口部を閉塞可能な中立弁体と、
前記中立弁体を、前記第1開口部に対して閉塞状態にする弁閉塞位置と前記第1開口部から退避した開放状態とする弁開放位置との間で回動させる回転軸と、
該回転軸を回転させラックピニオン及びこれを駆動する復動式エアシリンダからなる回転手段と、
前記中立弁体を閉塞解除動作させる単動式エアシリンダからなる閉塞解除駆動手段と、を有するとともに、前記復動式エアシリンダが前記ピニオンを駆動する第2ピストンと、弁開度を設定するように前記第2ピストンの停止位置を規制する第1ピストンとを有するスライド弁において、
前記中立弁体の閉塞解除動作と該中立弁体の回転動作とを順次動作可能とするとともに、オープン時には、閉塞解除エアシリンダの駆動圧が所定の閾値を超えた際に回転エアシリンダを動作開始させるとともに、クローズ時には、回転動作終了時に閉塞動作を開始させるエアオペレイト式2チャンネル2方弁を有し、かつ、前記中立弁体の停止位置を設定するエアオペレイト式2チャンネル2方弁を有するシーケンス回路を具備してなることを特徴とするスライド弁。 - 前記シーケンス回路が、クローズ時に、前記中立弁体の回転動作を終了するまで、閉塞圧力を安定した状態で維持可能とする回転動作終了検出スイッチを有することを特徴とする請求項1記載のスライド弁。
- 前記シーケンス回路が、ハウジングと、該ハウジング内部で付勢されたボールと、該ボールの移動位置を規制するボールガイドとを有し、前記ボールの位置によらず流路断面積が一定となるチェック弁を有することを特徴とする請求項1または請求項2記載のスライド弁。
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