JP5686379B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機電界発光素子に関し、さらに詳述すると、常温で液体の発光層を備えた有機電界発光素子に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機発光素子)(以下、有機EL素子という)は、陰極と陽極との間に、少なくとも1種の発光性有機化合物を含む薄膜の有機層(発光層)を挟んだ構成を有しており、この薄膜に電子および正孔(ホール)を注入・輸送して再結合させて励起子(エキシトン)を生成させ、このエキシトンが失活する際の光の放出(蛍光・燐光)を利用して発光させる素子である。
この有機EL素子は、発光性有機化合物を発光層に用いた発光素子であるため、軽量かつフレキシブル、そして安価で大面積のフルカラー表示が可能なディスプレイとして応用が期待されている。
この有機EL素子で用いられる発光層では、正孔および電子両方のキャリア(電荷)の輸送、それらキャリアの再結合による励起子の形成、そして光放出の3つの過程によって駆動する。
そのため、発光層には、これら3つの機能を満たす材料が必要不可欠であり、通常、その材料としては、これら3つの機能を発揮するキャリア輸送性発光材料や、3つの機能を補うために複数種の有機物を混合させたキャリア輸送材料/発光材料が用いられている。
上記キャリア輸送材料/発光材料を発光層に用いた場合、発光材料がキャリア輸送材料で希釈されることから、濃度消光が抑えられ、高い発光効率を有する有機EL素子が得られると期待されている。このため、発光材料とキャリア輸送材との多種多様な組み合わせについて精力的に研究がなされている。
ところで、発光層用の発光材料には、単純に目的の蛍光波長および高い量子収率を持つものを用いればよいというわけではなく、特定の蛍光色素に適したキャリア輸送材料の選定を行う必要がある。この理由は、キャリア輸送材料中に輸送されたキャリアが再結合し、そこで生じる励起エネルギーがキャリア輸送材料中にドープされている蛍光色素の発光を誘起するためである。
そのため、発光材料/キャリア輸送材料の各成分のHOMO/LUMOのエネルギー準位の相互関係、あるいは、それらの効率的なエネルギー移動の組み合せの選定が必要不可欠となってくる。
現在、有機EL素子における重要な問題の1つに、焼付けと呼ばれる劣化がある。この現象は、有機EL素子に長時間電圧を印加することで、不純物が有機EL素子を構成する材料を分解もしくは変性することに起因するものと考えられている。
この劣化を防ぐためには、電極表面の水分、酸素や、構成する有機薄膜に含まれる僅かな不純物等の除去が必要となる。
その具体的な手法としては、有機EL素子を構成する有機物の純度および安定性の向上や、外部からの酸素および水分の混入を防ぐために乾燥剤等を封止する方法が利用されている。
しかしながら、実用的な面から、有機EL素子の寿命は少なくとも100cd/m2で10万時間は必要とされており、その間の有機物の分解や、発生した不純物による素子の劣化は不可避といえる。
上述した既存の有機EL素子は、これら各有機層の焼付けが素子の劣化の原因になっており、有機EL素子を構成する複数ある有機層のうち一層でも劣化すれば、素子全体の寿命に大きく影響する。
仮に、この劣化した有機層を、例えばカートリッジ等により、交換可能な構造とすれば、新たな有機層を供給し続けることができる結果、有機EL素子を半永久的に駆動できると考えられる。
しかし、上述した既存の有機EL素子のほとんどは、固体の有機薄膜が用いられており、劣化した有機層のみを交換することは非常に困難である。
ところで、特許文献1には、液状や半固形状のキャリア輸送材料を用いた有機EL素子が開示されているが、発光層自体は流動性を有するものではない。
また、特許文献2および非特許文献1には、液晶性有機化合物に蛍光色素を溶解させて得られる発光層を備えた有機EL素子が開示されている。
これらの素子は、液晶の相転移温度以上で発光駆動させるものであるが、相転移温度以下では発光層は固体であって流動性を有していない。
さらに、非特許文献2には、液体のカルバゾールが電荷輸送能を有していることが開示されているが、これを含んだ有機EL素子については開示されていない。
国際公開第2007/034900号パンフレット 特開2003−308970号公報
Appl.Phys.Lett.,73,1595(1998) Organic Electronics,9 (2008) 396−400
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、液体の発光層を備え、駆動時および非駆動時ともに発光層が液状を維持し得る有機EL素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、常温で液体、かつ、駆動時および非駆動時ともに液状を維持し得る発光層を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 陽極と、陰極と、これら各極間に介在する、常温で液体の発光層とを備え、前記発光層が、常温で液体のキャリア輸送能および発光能を有する材料を含む、または前記発光層が、キャリア輸送材料および発光材料を含み、それらの少なくとも一方が常温で液体であることを特徴とする有機電界発光素子、
2. 前記発光層が、常温で液体のキャリア輸送材料を含む1の有機電界発光素子、
3. 前記キャリア輸送材料が、式(1)で示される化合物である2の有機電界発光素子、
Figure 0005686379
(式中、Xは、電荷輸送部であって、カルバゾール、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、2,5−ジフェニル−1,3,4−オキサジアゾール、アリールシクロアルカン、トリアリールアミン、フェニレンジアミン、スチルベン、オキサゾール、トリフェニルメタン、ピラゾリン系化合物、アントラセン、フルオレノン、ポリアニリン、シラン、ピロール、フルオレン、ポルフィリン、キナクリドン、トリフェニルホスフィンオキシド、炭素縮合環系色素、金属または無金属のフタロシアニン、金属または無金属のナフタロシアニン、またはベンジジンを表し、Yは、前記電荷輸送部Xに連結する少なくとも1つの置換基であって、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい炭素数1〜30のアルキル基を表す。)
4. 前記発光材料が、炭素縮合環系色素、ペリレン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、クマリン系色素、キナクリドン系色素、スクアリウム系色素、スチリル系色素、ピラゾロン誘導体、フェノキサゾン系色素、カルバゾール、トリアリールアミン、イリジウム錯体、またはAl、Zn、Beもしくは希土類金属からなる中心金属および配位子から構成される金属錯体色素である1〜3のいずれかの有機電界発光素子、
5. 前記発光材料が、式(2)で示される化合物である4の有機電界発光素子、
Figure 0005686379
(式中、Zは、色素部であって、炭素縮合環系色素、ペリレン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、クマリン系色素、キナクリドン系色素、スクアリウム系色素、スチリル系色素、ピラゾロン誘導体、フェノキサゾン系色素、カルバゾール、トリアリールアミン、イリジウム錯体、またはAl、Zn、Beもしくは希土類金属からなる中心金属および配位子から構成される金属錯体を表し、Wは、前記色素部Yに連結する少なくとも1つの置換基であって、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい炭素数1〜30のアルキル基を表す。)
6. 前記電荷輸送部Xが、カルバゾールである3の有機電界発光素子、
7. 前記置換基Yが、炭素数1〜30のアルキル基である3の有機電界発光素子、
8. 前記電荷輸送部Xが、カルバゾールであり、前記置換基Yが、炭素数1〜30のアルキル基である3の有機電界発光素子、
9. 前記キャリア輸送材料が、式(3)で示される3の有機電界発光素子、
Figure 0005686379
(式中、Yは、前記と同じ意味を表す。)
10. 前記キャリア輸送材料が、式(4)で示される9の有機電界発光素子、
Figure 0005686379
11. 前記キャリア輸送材料が、式(5)で示される9の有機電界発光素子、
Figure 0005686379
12. 前記発光材料が、ルブレンである4および6〜11のいずれかの有機電界発光素子
を提供する。
本発明の有機電界発光素子は、駆動時および非駆動時ともに発光層が液状を維持し得る。このため、発光層が劣化した場合に、発光層のみを交換する構成(例えば、カートリッジ、循環による抜き出し・再注入)とすることも可能である。
また、発光層が液体であることから、塗布プロセスを用いて素子を製造することができるため、高面積の照明素子に応用可能である。
さらに、既存の固体の有機薄膜からなる有機EL素子よりも、フレキシビリティーの高い表示素子の作製も可能になる。
実施例1で作製した有機EL素子を示す概略断面図である。 実施例2で作製した有機EL素子を示す概略断面図である。 実施例10で作製した有機EL素子を示す概略断面図である。 実施例1で得られた有機EL素子の電流−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例1で得られた有機EL素子の外部量子効率(EQE)−電流密度特性を示す図である。 実施例1で得られた有機EL素子の電界発光スペクトル図である。 実施例2で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例2で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例2で得られた有機EL素子の電界発光スペクトル図である。 実施例3で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例3で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例4で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例4で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例5で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例5で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例6で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例6で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例7で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例7で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例7で得られた有機EL素子の電界発光スペクトル図である。 実施例8で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例8で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例8で得られた有機EL素子の電界発光スペクトル図である。 実施例9で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図である。 実施例9で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図である。 実施例9で得られた有機EL素子の電界発光スペクトル図である。 実施例10で得られた有機EL素子の電流密度−電圧−輝度特性を示す図であり、円プロットは1回目の素子作製の際のデータを、四角プロットは一度デバイスを剥がした後、再度デバイスを作製した際のデータを示す。 実施例10で得られた有機EL素子のEL外部量子収率−電圧特性を示す図であり、円プロットは1回目の素子作製の際のデータを、四角プロットは一度デバイスを剥がした後、再度デバイスを作製した際のデータを示す。 合成例1で得られたEHPyの1H−NMRスペクトル図である。 合成例2で得られたEHTPAの1H−NMRスペクトル図である。 合成例3で得られたEHOXDの1H−NMRスペクトル図である。 合成例4で得られたEH2TPPOの1H−NMRスペクトルを図である。 合成例5で得られたEH4DPAの1H−NMRスペクトル図である。 合成例6で得られたIr(ehppy)31H−NMRスペクトル図である。 合成例6で得られたIr(ehppy)3のMALDI−TOF−MSスペクトル図である。 合成例5で得られたEH4DPAの白色粉末にUVランプを照射した写真を示す図である。 全質量に対して30質量%になるように合成例5で得られたEH4DPAをEHCzに溶解させてUV照射を行った写真を示す図である。 全質量に対して6.8質量%になるように合成例6で得られたIr(ehppy)3をEHCzに溶解させてUV照射を行った写真を示す図である。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る有機電界発光素子は、陽極と、陰極と、これら各極間に介在する、常温で液体の発光層とを備えるものである。
ここで、常温とは、JIS Z 8703で規定されている、20℃±15℃(5〜35℃)の範囲を意味する。
液体の発光層としては、発光層全体として液体の性状を示すものであればよく、発光層の構成材料であるキャリア輸送材料および発光材料の少なくとも一方が液体であるとともに、発光層を構成する組成物全体として液状のものを用いることができる。
なお、物質によっては、キャリア輸送能および発光能の両機能を明確に分離できず、例えば、カルバゾール、トリアリールアミン、炭素縮合環系色素等の中には、両機能を併せ持つものも存在する。
本発明では、発光層全体として液体の性状を示す限りにおいて、このような両機能を併せ持つ物質を用いることができ、また、液状を示すものであれば、それ単独で用いることもできる。
本発明において、液体のキャリア輸送材料としては、式(1)で示される化合物を好適に用いることができる。
Figure 0005686379
ここで、Xは、電荷輸送部であって、カルバゾール、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、2,5−ジフェニル−1,3,4−オキサジアゾール、アリールシクロアルカン、トリアリールアミン、フェニレンジアミン、スチルベン、オキサゾール、トリフェニルメタン、ピラゾリン系化合物、アントラセン、フルオレノン、ポリアニリン、シラン、ピロール、フルオレン、ポルフィリン、キナクリドン、トリフェニルホスフィンオキシド、アントラセン誘導体,テトラセン誘導体,ピレン誘導体,ルブレン誘導体,デカシクレン誘導体,ペリレン誘導体等の炭素縮合環系色素、金属または無金属のフタロシアニン、金属または無金属のナフタロシアニン、ベンジジンを表す。
これらの中でも、優れた正孔輸送性能を有するという点から、カルバゾールが好ましい。
一方、Yは、上記電荷輸送部Xに連結する少なくとも1つの置換基であって、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい炭素数1〜30のアルキル基を表す。なお、これらエーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合、アミド結合は、XとYとの連結部に存在していてもよい(この点は、後述するZでも同様である)。
この場合、アルキル基は、直鎖、分岐、環状のいずれでもよいが、直鎖状のアルキル基を用いた場合、アルキル鎖同士のパッキング等の分子間相互作用により、結晶性の向上や粘度の増加が考えられるため、分岐状のアルキル基がより好ましい。
このような炭素数1〜30のアルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、c−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、c−ブチル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、c−ペンチル、2−メチル−c−ブチル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、c−ヘキシル、1−メチル−c−ペンチル、1−エチル−c−ブチル、1,2−ジメチル−c−ブチル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル基等が挙げられる。
エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいる炭素数1〜30のアルキル基とは、上述したようなアルキル基の任意の位置にこれらの結合を有するものが挙げられ、具体的に下記のような置換基が挙げられる。
エーテル結合を含んでいる上記アルキル基の具体例としては、CH2OCH3、CH2OCH2CH3、CH2O(CH22CH3、CH2OCH(CH32、CH2O(CH23CH3、CH2OCH2CH(CH32、CH2OCH(CH33、CH2O(CH24CH3、CH2OCH(CH3)(CH22CH3、CH2OCH2CH(CH3)CH3、CH2O(CH22CH(CH3)CH3、CH2OC(CH32CH3、CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2O(CH25CH3、CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2OCH2CH(CH3)(CH22CH3、CH2O(CH22CH(CH3)CH2CH3、CH2O(CH23CH(CH3)CH3、CH2OC(CH32(CH22CH3、CH2OCH(CH2CH3)(CH22CH3、CH2OC(CH32CH(CH3)CH3、CH2O(CH26CH3、CH2O(CH27CH3、CH2OCH2CH(CH2CH3)(CH23CH3、CH2O(CH28CH3、CH2O(CH29CH3、CH2O(CH210CH3、CH2O(CH211CH3、CH2O(CH212CH3、CH2O(CH213CH3、CH2O(CH214CH3、CH2O(CH215CH3、CH2O(CH216CH3、CH2O(CH217CH3、CH2O(CH218CH3、CH2O(CH219CH3、CH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH3、CH2CH2O(CH22CH3、CH2CH2OCH(CH32、CH2CH2O(CH23CH3、CH2CH2OCH2CH(CH32、CH2CH2OCH(CH33、CH2CH2O(CH24CH3、CH2CH2OCH(CH3)(CH22CH3、CH2CH2OCH2CH(CH3)CH3、CH2CH2O(CH22CH(CH3)CH3、CH2CH2OC(CH32CH3、CH2CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2CH2O(CH25CH3、CH2CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2CH2OCH2CH(CH3)(CH22CH3、CH2CH2O(CH22CH(CH3)CH2CH3、CH2CH2O(CH23CH(CH3)CH3、CH2CH2OC(CH32(CH22CH3、CH2CH2OCH(CH2CH3)(CH22CH3、CH2CH2OC(CH32CH(CH3)CH3、CH2CH2O(CH26CH3、CH2CH2O(CH27CH3、CH2CH2OCH2CH(CH2CH3)(CH23CH3、CH2CH2O(CH28CH3、CH2CH2O(CH29CH3、CH2CH2O(CH210CH3、CH2CH2O(CH211CH3、CH2CH2O(CH212CH3、CH2CH2O(CH213CH3、CH2CH2O(CH214CH3、CH2CH2O(CH215CH3、CH2CH2O(CH216CH3、CH2CH2O(CH217CH3、CH2CH2O(CH218CH3、CH2CH2O(CH219CH3、CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH3、CH2CH2CH2O(CH22CH3、CH2CH2CH2OCH(CH32、CH2CH2CH2O(CH23CH3、CH2CH2CH2OCH2CH(CH32、CH2CH2CH2OCH(CH33、CH2CH2CH2O(CH24CH3、CH2CH2CH2OCH(CH3)(CH22CH3、CH2CH2CH2OCH2CH(CH3)CH3、CH2CH2CH2O(CH22CH(CH3)CH3、CH2CH2CH2OC(CH32CH3、CH2CH2CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2CH2CH2O(CH25CH3、CH2CH2CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2CH2CH2OCH2CH(CH3)(CH22CH3、CH2CH2CH2O(CH22CH(CH3)CH2CH3、CH2CH2CH2O(CH23CH(CH3)CH3、CH2CH2CH2OC(CH32(CH22CH3、CH2CH2CH2OCH(CH2CH3)(CH22CH3、CH2CH2CH2OC(CH32CH(CH3)CH3、CH2CH2CH2O(CH26CH3、CH2CH2CH2O(CH27CH3、CH2CH2CH2OCH2CH(CH2CH3)(CH23CH3、CH2CH2CH2O(CH28CH3、CH2CH2CH2O(CH29CH3、CH2CH2CH2O(CH210CH3
CH2CH2CH2O(CH211CH3、CH2CH2CH2O(CH212CH3、CH2CH2CH2O(CH213CH3、CH2CH2CH2O(CH214CH3、CH2CH2CH2O(CH215CH3、CH2CH2CH2O(CH216CH3、CH2CH2CH2O(CH217CH3、CH2CH2CH2O(CH218CH3、CH2CH2CH2O(CH219CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH2CH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3基等や、下記式で示される基などが挙げられる。
Figure 0005686379
Figure 0005686379
チオエーテル結合を含んでいる上記アルキル基の具体例としては、上記エーテル結合を含んでいるアルキル基の酸素原子(O)を、硫黄原子(S)に代えた基等が挙げられる。
エステル結合を含んでいる上記アルキル基の具体例としては、上記エーテル結合を含んでいるアルキル基の酸素原子(O)を、C(O)OまたはOC(O)に代えた基等が挙げられる。
炭酸エステル結合を含んでいる上記アルキル基の具体例としては、上記エーテル結合を含んでいるアルキル基の酸素原子(O)を、OC(O)Oに代えた基等が挙げられる。
アミド結合を含んでいる炭素数1〜30のアルキル基としては、上記エーテル結合を含んでいるアルキル基の酸素原子(O)を、C(O)NHまたはNHC(O)に代えた基等が挙げられる。
これらの中でも、液体になりやすいという点から、炭素数6〜30の置換基が好ましく、具体的には、c−ヘキシル、1−メチル−c−ペンチル、1−エチル−c−ブチル、1,2−ジメチル−c−ブチル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−エイコシル基、CH2O(CH25CH3、CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2OCH2CH(CH3)(CH22CH3、CH2O(CH22CH(CH3)CH2CH3、CH2O(CH23CH(CH3)CH3、CH2OC(CH32(CH22CH3、CH2OCH(CH2CH3)(CH22CH3、CH2OC(CH32CH(CH3)CH3、CH2O(CH26CH3、CH2O(CH27CH3、CH2OCH2CH(CH2CH3)(CH23CH3、CH2O(CH28CH3、CH2O(CH29CH3、CH2O(CH210CH3、CH2O(CH211CH3、CH2O(CH212CH3、CH2O(CH213CH3、CH2O(CH214CH3、CH2O(CH215CH3、CH2O(CH216CH3、CH2O(CH217CH3、CH2O(CH218CH3、CH2O(CH219CH3、CH2CH2O(CH25CH3、CH2CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2CH2OCH2CH(CH3)(CH22CH3、CH2CH2O(CH22CH(CH3)CH2CH3、CH2CH2O(CH23CH(CH3)CH3、CH2CH2OC(CH32(CH22CH3、CH2CH2OCH(CH2CH3)(CH22CH3、CH2CH2OC(CH32CH(CH3)CH3、CH2CH2O(CH26CH3、CH2CH2O(CH27CH3、CH2CH2OCH2CH(CH2CH3)(CH23CH3、CH2CH2O(CH28CH3、CH2CH2O(CH29CH3、CH2CH2O(CH210CH3、CH2CH2O(CH211CH3、CH2CH2O(CH212CH3、CH2CH2O(CH213CH3、CH2CH2O(CH214CH3、CH2CH2O(CH215CH3、CH2CH2O(CH216CH3、CH2CH2O(CH217CH3、CH2CH2O(CH218CH3、CH2CH2O(CH219CH3、CH2CH2CH2O(CH25CH3、CH2CH2CH2OCH(CH3)(CH23CH3、CH2CH2CH2OCH2CH(CH3)(CH22CH3、CH2CH2CH2O(CH22CH(CH3)CH2CH3、CH2CH2CH2O(CH23CH(CH3)CH3、CH2CH2CH2OC(CH32(CH22CH3、CH2CH2CH2OCH(CH2CH3)(CH22CH3、CH2CH2CH2OC(CH32CH(CH3)CH3、CH2CH2CH2O(CH26CH3、CH2CH2CH2O(CH27CH3、CH2CH2CH2OCH2CH(CH2CH3)(CH23CH3、CH2CH2CH2O(CH28CH3、CH2CH2CH2O(CH29CH3、CH2CH2CH2O(CH210CH3、CH2CH2CH2O(CH211CH3、CH2CH2CH2O(CH212CH3、CH2CH2CH2O(CH213CH3、CH2CH2CH2O(CH214CH3、CH2CH2CH2O(CH215CH3、CH2CH2CH2O(CH216CH3、CH2CH2CH2O(CH217CH3、CH2CH2CH2O(CH218CH3、CH2CH2CH2O(CH219CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3
CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH3基等、並びにこれらの基の酸素原子(O)を、硫黄原子(S)に代えた基、C(O)OまたはOC(O)に代えた基、OC(O)Oに代えた基、およびC(O)NHまたはNHC(O)に代えた基等が好適である。
より好ましくは、CH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3、CH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2OCH3基等である。
好適なキャリア輸送材料としては、例えば下記のカルバゾール(X1)、N,N−二置換またはN,N,N−三置換のアリールアミン(X2)等が挙げられる。
Figure 0005686379
上記式中、Y1〜Y6は、それぞれ独立して、水素原子、またはエーテル結合、チオエーテル、エステル結合、炭酸エステル結合もしくはアミド結合等を含んでもよい炭素数1〜30のアルキル基を表し(ただし、Y1〜Y3の少なくとも1つ、およびY4〜Y6の少なくとも1つは上記アルキル基である)、A1およびA2は、単結合、または置換もしくは非置換の芳香族環を表す。
ここで、‘アルキル基’という用語は、メチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシルのような線状、分岐型、環状アルキルを含み、これは上記一般式(1)の融点を降下させる官能基(Y)に相当し、その具体例および好適例は上述のとおりである。
芳香族環としては、ベンゼン環、ナフタレン環等が挙げられる。
本発明では、分子量の増加による粘度の増加を防ぐべく、Y1、Y2、Y4およびY5が水素原子、Y3およびY6がアルキルのものがより好ましく、さらには、A1,A2がベンゼン環または単結合のものが好ましい。
これらの点から、下記化合物(X3)が好ましく、化合物(3)がより好ましく、化合物(4)または化合物(5)がより一層好ましいが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005686379
Figure 0005686379
(式中、Y3は上記と同じ意味を表す。)
Figure 0005686379
また、下記で示される化合物も好適に用いることができる。
Figure 0005686379
(式中Y4〜Y11は、それぞれ独立して、水素原子、またはエーテル結合、チオエーテル、エステル結合、炭酸エステル結合もしくはアミド結合等を含んでもよい炭素数1〜30のアルキル基を表し(ただし、Y4〜Y6の少なくとも1つ、Y7およびY8の少なくとも1つ、Y9〜Y11の少なくとも1つは上記アルキル基である。)
Figure 0005686379
(式中、R1〜R4は互いに独立して、炭素数1〜30のアルキル基を示す。)
Figure 0005686379
なお、後述する発光材料として液体材料を用いる場合、発光層を構成する材料全体として液体となる限りにおいて、キャリア輸送材料として常温で固体のものを用いることもできる。
このような、キャリア輸送材料としては、従来公知の材料から適宜選択すればよく、例えば、(トリフェニルアミン)ダイマー誘導体(TPD)、(α−ナフチルジフェニルアミン)ダイマー(α−NPD)、[(トリフェニルアミン)ダイマー]スピロダイマー(Spiro−TAD)等のトリアリールアミン類、4,4’,4”−トリス[3−メチルフェニル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(m−MTDATA)、4,4’,4”−トリス[1−ナフチル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(1−TNATA)等のスターバーストアミン類;5,5”−ビス−{4−[ビス(4−メチルフェニル)アミノ]フェニル}−2,2’:5’,2”ターチオフェン(BMA−3T)等のオリゴチオフェン類、ポリビニルカルバゾール類などの正孔輸送材料;Alq3、BAlq、DPVBi、(2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)(PBD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、バソクプロイン(BCP)、シロール誘導体などの電子輸送材料が挙げられる。
本発明の発光層を構成するもう一方の材料である発光材料としては、公知のものから適宜選択すればよく、例えば、アントラセン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ルブレン誘導体、デカシクレン誘導体等の炭素縮合環系色素;ペリレンジイミド等のペリレン誘導体;ローダミンB等のキサンテン系色素;シアニン系色素;クマリン6やC545T等のクマリン系色素;Qd4やDEQ等のキナクリドン系色素;スクアリウム系色素;スチリル系色素;ピラゾロン誘導体;NileRed等のフェノキサゾン系色素;カルバゾール;トリアリールアミン;トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)(Ir(ppy)3)、トリス[2−フェニル−4−(2−エチルシクロヘキシルオキシ)ピリジン]イリジウム(III)(Ir(ehppy)3)等のイリジウム錯体;アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾリル亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体等の、Al、Zn、BeまたはTb、Eu、Dy等の希土類金属からなる中心金属、およびオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等の配位子から構成される金属錯体などを用いることができる。
これらの中でも、発光効率に優れるという点から、ルブレン誘導体が好ましい。
また、本発明においては、発光材料として、式(2)で示される液状の化合物を用いることもできる
Figure 0005686379
ここで、Zは、色素部であって、炭素縮合環系色素、ペリレン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、クマリン系色素、キナクリドン系色素、スクアリウム系色素、スチリル系色素、ピラゾロン誘導体、フェノキサゾン系色素、カルバゾール、トリアリールアミン、イリジウム錯体、Al、Zn、Beまたは希土類金属からなる中心金属および配位子から構成される金属錯体を表し、Wは、上記色素部Zに連結する少なくとも1つの置換基であって、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい炭素数1〜30のアルキル基を表す。
上記色素部およびアルキル基の具体例としては、上記と同様のものが挙げられる。
好適なZとしては、炭素縮環系色素、特に、ルブレン誘導体、ピレン誘導体が挙げられ、好適なWとしては、炭素数1〜30のアルキル基、特に、炭素数6〜30のアルキル基が挙げられる。
具体的な発光材料としては、例えば、発光特性に優れる炭素縮合環系色素である、下記ピレン誘導体(Z1)が挙げられる。
Figure 0005686379
上記式中、W1〜W4は、それぞれ独立して、水素原子、またはエーテル結合、チオエーテル、エステル結合、炭酸エステル結合もしくはアミド結合等を含んでもよい炭素数1〜30のアルキル基を表し(ただし、W1〜W4の少なくとも1つは上記アルキル基である)、A1〜A4は、単結合、または置換もしくは非置換の芳香族環を表す。ここで、アルキル基の具体例としては、上記Yと同様のものが挙げられ、芳香族環の具体例としては、上記と同様のものが挙げられる。
この場合も、分子量の増加に伴う粘度上昇を防止すべく、A1〜A4が単結合のもの、すなわち、W1〜W4が、炭素縮合環に直接結合した化合物(Z2)が好ましく、さらには、W1〜W4の少なくとも1つが水素原子のもの、特に、3つが水素原子のものがより好ましい。
これらの点から、下記化合物(Z3)が好ましいが、これに限定されるものではない。
Figure 0005686379
Figure 0005686379
上記(Z1)〜(Z3)で示される化合物を液体発光体としてホストゲストシステムではない発光層を備える有機EL素子とすることもできる。
なお、キャリア輸送材料が液体の場合、発光層を構成する材料全体として液体となる限りにおいて、発光材料として常温で固体のものを用いることもできる。
このような、発光材料としては、従来公知の材料から適宜選択すればよく、例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム(III)(Alq3)、ビス(8−キノリノラート)亜鉛(II)(Znq2)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム(III)(BAlq)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)等が挙げられる。
上述したキャリア輸送材料および発光材料の配合比率は、組成物全体が液体となる範囲であれば特に限定されるものではなく、質量比で、キャリア輸送材料:発光材料=99.99:0.01〜50:50程度とすることができるが、99:1が好ましい。
本発明の有機電界発光素子では、上述の液体発光層に特徴があるため、その他の素子の構成部材には特に制限はなく、従来公知のものを適宜採用することができる。
例えば、陽極材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)に代表される透明電極や、高電荷輸送性を有するポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体などを用いることができる。
陰極材料としては、アルミニウム、マグネシウム−銀合金、アルミニウム−リチウム合金、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、セシウム添加ITOなどを用いることができる。
また、本発明の有機電界発光素子は、陽極、陰極および発光層の他に、有機電界発光素子に一般的に用いられる各種機能層を備えていてもよい。
このような機能層としては、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層、キャリアブロック層などが挙げられる。
正孔輸送層は、陽極と発光層との間に設けられ、陽極から注入された正孔を発光層へ輸送する機能を有する層であり、その材料としては、上記キャリア輸送材料で例示した正孔輸送材料と同様のものが挙げられる。
また、正孔注入層は、正孔輸送層と陽極との間に設けられ、陽極からの正孔注入効率を高める機能を有する層である。
正孔注入層を形成する材料としては、銅フタロシアニン、4,4’,4”−トリス[3−メチルフェニル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(m−MTDATA)等が挙げられる。
電子輸送層は、陰極と発光層との間に設けられ、陰極から注入された電子を発光層へ輸送する機能を有する層であり、その材料としては、上記キャリア輸送材料で例示した電子輸送材料と同様のものが挙げられる。
電子注入層は、電子輸送層と陰極との間に設けられ、陰極からの電子注入効率を高める機能を有する層である。
このような電子注入層を形成する材料としては、酸化リチウム(Li2O)、酸化マグネシウム(MgO)、アルミナ(Al23)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、Li(acac)、酢酸リチウム、安息香酸リチウム等が挙げられる。
キャリアブロック層は、発光領域をコントロールするための層であり、上述した任意の層間に形成し得る層である。
このようなキャリアブロック層を形成する材料としては、PBD、TAZ、BCP等が挙げられる。
次に、本発明の電界発光素子の実施の一形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係る電界発光素子である、有機EL素子1が示されている。
この有機EL素子1は、陽極10と、陰極20と、これら各極10,20間に介在する、常温で液体の発光層50(以下、液体発光層50という)とを備えている。
より具体的には、陽極10と、この上に積層された正孔注入層30と、陰極20とを備えるとともに、正孔注入層30と陰極20と、これらの間に設けられたAg製スペーサ40によって形成された空間に充填された液体発光層50とを備えている。
本実施形態において、陽極10は、ガラス基板11と、この上に成膜されたITO基板12とから構成されている。
一方、陰極20は、ガラス基板13と、この上に成膜されたITO基板14と、さらにこの上に成膜されたCs2CO3層15とから構成されている。
また、正孔注入層30は、PEDOT:PSS膜から構成されている。
液体発光層50は、キャリア輸送材料および発光材料を含んで構成されるものであり、本実施形態では、液体キャリア輸送材料である9−(2−エチルヘキシル)カルバゾール(EHCz)と、常温で固体の発光材料であるルブレンとを含んで構成されている。
以上のように構成される有機EL素子の作製方法としては特に制限はないが、例えば、下記のような手法を用いることができる。
まず、陽極10上に、PEDOT:PSSをスピンコート法によって塗布し、これを加熱して正孔注入層30を成膜する。
この正孔注入層30の上に、Agをストライプ状に蒸着してスペーサ40を形成する。
一方、ガラス基板13およびITO基板14の積層体上に、Cs2CO3のメタノール溶液をスピンコート法によって塗布し、Cs2CO3層を成膜する。
続いて、陽極10(正孔注入層30)上に形成されたスペーサ40の間に、ルブレンを所定量含有する9−(2−エチルヘキシル)カルバゾール(EHCz)液体を滴下して液体発光層50を形成し、その上に陰極20を適切な圧力で押しつけて有機EL素子1を得る。
なお、各層を構成する材料は、上記実施形態で用いた材料に限定されるものではなく、各層の機能を発揮する限りにおいて、先に例示した各種材料から適宜選択して用いることができる。
例えば、液体発光層50を、スペーサを用いずに単に陽極10および陰極20で挟み込んだ、図2,3で示されるような有機EL素子2,3とすることもできる。
また、各層の成膜方法も上記実施形態の手法に限定されるものではなく、用いる材料に応じて、蒸着法、スプレー法、インクジェット法、スパッタリング法等の公知の手法を適宜採用することができる。
以下、合成例および実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例で用いた測定装置は以下のとおりである。
(1)電流−電圧−輝度特性
フォトディテクター付き半導体パラメーターアナライザー(アジレント社製、B1500A)と光パワー−メーター(ニューポート、1930C)によって計測した。
(2)EL発光スペクトル
マルチチャンネル分光器(PMA−11,浜松ホトニクス(株)製)によって計測した。
(3)1H−NMR
装置:AVANCE 500、Bruker社製
装置:JNM−LA400、日本電子データム(株)製
(4)マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析
マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置(MALDI−TOF−MS)、Autoflex−III.Bruker Daltonics社製
[合成例1]EHPyの合成
Figure 0005686379
4−(1−ピレニル)酪酸(5.8g,20.0mmol)、1−ブロモ−2−エチルヘキサン(7.7g,40.0mmol)および炭酸カリウム(8.3g,60.0mmol)をDMF(7.1mL)に加え、90℃で4時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、クロロホルム(50mL)を加えて水洗(50mL×3)した。硫酸マグネシウムを加えて乾燥し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/クロロホルム=8/2(v/v))にて精製し、無色透明の液体としてEHPy(7.41g)を得た。同定は1H−NMRスペクトルにて行った。NMRスペクトルを図29に示す。
[合成例2]EHTPAの合成
Figure 0005686379
窒素気流下、3−アミノフェノール(11g,100mmol)、ブロモベンゼン(31g,200mmol)、ナトリウム−tert−ブトキシド(38g,400mmol)、トリ−tert−ブチルホスフィン(0.40g,2.00mmol)および酢酸パラジウム(0.45g,2.00mmol)をキシレン(250g)に加え、120℃で8時間撹拌した。反応溶液にクロロホルム(1.0L)を加え、10質量%塩化アンモニウム水溶液(500mL×2)にて洗浄後、水洗(500mL×2)した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,n−ヘキサン/クロロホルム=1/1(v/v))にて精製し、灰色粉末状の化合物1(15.5g,収率59%)を得た。
Figure 0005686379
上記で得られた化合物1(2.6g,10.0mmol)、2−エチルヘキシルクロロホルメート(2.1g,11.0mmol)およびトリエチルアミン(2.1g,22.0mmol)をクロロホルム(50g)に溶解させ、室温にて1時間撹拌した。反応溶液からろ過にて不溶物を除去した後、減圧留去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,n−ヘキサン/クロロホルム=1/1(v/v))にて精製し、無色透明の液体としてEHTPA(3.0g,収率72%)を得た。同定は1H−NMRスペクトルにて行った。NMRスペクトルを図30に示す。
[合成例3]EHOXDの合成
Figure 0005686379
3−ヒドロキシ安息香酸メチル(7.6g,50mmol)、1−ブロモ−2−エチルヘキサン(19g,100mmol)および炭酸カリウム(35g,250mmol)をDMF(30mL)に加え、80℃で7時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、クロロホルム(100mL)を加えて水洗(50mL×3)した。硫酸マグネシウムを用いて乾燥後、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5(v/v))にて精製し、白色粉末状の化合物2(12.3g,収率93%)を得た。
Figure 0005686379
上記で得られた化合物2(12g,50mmol)をTHFに溶解させ、水酸化ナトリウム(2.0g,50mmol)、水(10g)およびメタノール(10g)を加えた。その反応溶液を80℃で3時間撹拌した後、クロロホルム(300mL)を加え、水洗(150mL×3)した。硫酸マグネシウムを用いて乾燥後、溶媒を減圧留去することにより化合物3(12.5g,収率99%)を得た。
Figure 0005686379
上記で得られた化合物3(13g,50mmol)を塩化チオニル(18mL)に懸濁させ、90℃にて4時間加熱還流した。減圧留去により塩化チオニルを留去した後、得られた液体をクロロホルム(50mL)に溶解させた。その反応溶液にトリエチルアミン(5.1g,50mmol)およびベンゾヒドラジド(6.8g,50mmol)クロロホルム溶液(50mL)をゆっくり加え、室温にて19時間撹拌した。反応溶液にクロロホルム(300mL)を加え、水洗(150mL×3)した。硫酸マグネシウムを用いて乾燥し、溶媒を減圧留去することにより粗生成物として褐色の化合物4(18g)を得た。
Figure 0005686379
化合物4(18g,50mmol)を塩化チオニル(100mL)に加え、2時間還流した。塩化チオニルを減圧留去した後、クロロホルム(300mL)に溶解させ、5質量%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄(150mL×1)し、さらに水洗(150mL×1)した。硫酸マグネシウムを用いて乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン/酢酸エチル=95/5(v/v))により精製し、薄黄色の液体としてEHOXD(9.0g,収率50%)を得た。同定は1H−NMRスペクトルにより行った。NMRスペクトルを図31に示す。
[合成例4]EH2TPPOの合成
Figure 0005686379
3−ブロモフェノール(8.7g,50.0mmol)、1−ブロモ−2−エチルヘキサン(19g,100mmol)および炭酸カリウム(35g,250mmol)をDMF(50g)に加え、80℃で8時間撹拌した。ろ過により不溶物を除去した後、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルム(100mL)を加え、水洗(100mL×2)して精製し、黄色液体状の化合物5(14g,収率98%)を得た。
Figure 0005686379
上記で得られた化合物5(3.6g,13.0mmol)を−60℃に冷却したTHF(100mL)に溶解させ、1.6Mn−ブチルリチウムヘキサン溶液を10分間かけて滴下した。−60℃で1時間撹拌した後、ジクロロフェニルホスフィン(1.1g,6.00mmol)をゆっくりと加え、反応溶液を徐々に室温まで戻しながら3時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、残渣をクロロホルム(100mL)に溶解させ、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、次いで水(100mL×2)で洗浄した。溶媒を減圧留去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン/酢酸エチル=3/97(v/v))により無色透明液体を得た。得られた液体にTHF(50mL)を加え、30%過酸化水素水(4.0mL)を5分間かけて滴下した。反応溶液を室温にて20分間撹拌した後、チオ硫酸ナトリウム(5.5g)を加え、さらに室温にて5分間撹拌した。不溶物を除去した後、溶媒を減圧留去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,n−ヘキサン/酢酸エチル=8/2〜1/1(v/v))にて精製し、無色透明液体状のEH2TPPO(1.1g)を得た。同定は1H−NMRにて行った。NMRスペクトルを図32に示す。
[合成例5]EH4DPAの合成
Figure 0005686379
9,10−ビス(3,5−ジヒドロキシフェニル)アントラセン(1.0g,2.54mmol)、1−ブロモ−2−エチルヘキサン(3.9g,20.3mmol)および炭酸カリウム(7.0g,50.7mmol)をDMF(30mL)に加え、80℃で5時間撹拌した。溶媒を減圧留去した後、クロロホルム(300mL)を加えて水洗(150mL×3)した。硫酸マグネシウムを加えて乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,n−ヘキサン/酢酸エチル=95/5(v/v))にて精製し、白色粉末状のEH4DPA(2.03g)を得た。同定は1H−NMRスペクトルにて行った。NMRスペクトルを図33に示す。
また、得られた白色粉末にUVランプを照射した写真を図36に、全質量に対して30質量%になるようにEH4DPAをEHCzに溶解させてUV照射を行った写真を図37に示した。目視上、EH4DPAはEHCz中では均一に溶解し、濃度消光を受けることなく、EHCz中でPL発光することが明らかになった。
[合成例6]Ir(ehppy)3の合成
Figure 0005686379
2−ヨードピリジン(3.1g,15.0mmol)、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(5.0g,23.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロライド(1.8g,2.00mmol)、および炭酸カリウム(9.3g,68.0mmol)をDMF(110mL)/水(60mL)混合溶媒に懸濁させ、90℃にて3時間撹拌した。その後、反応溶液から減圧ろ過により不溶物を取り除き、溶媒を減圧留去した。残渣にクロロホルム(100mL)を加え、水洗(100mL×3)した。硫酸マグネシウムで乾燥後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム/メタノール=99/1(v/v))により化合物6(2.1g,収率82%)を得た。
Figure 0005686379
上記で得られた化合物6(860mg,5.00mmol)、1−ブロモ−2−エチルヘキサン(1.1g,6.00mmol)および炭酸カリウム(3.5g,25.0mmol)をDMF(17mL)に加え、90℃で3時間加熱撹拌した。反応溶液を放冷した後、溶媒を減圧留去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム)にて精製し、無色透明の液状の化合物7(1.4g,収率71%)を得た。
Figure 0005686379
窒素気流下、上記で得られた化合物7(850mg,3.00mmol)およびトリス(2,4−ペンタンジオナト)イリジウム(III)(240mmg,0.50mmol)をエチレングリコール(5.0mL)に加え、190℃で80時間加熱撹拌した。反応溶液にクロロホルム(100mL)を加え、1N塩酸にて2回洗浄した後、2回水洗した。硫酸マグネシウムを用いて有機相を乾燥後、溶媒を減圧留去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル,クロロホルム/n−ヘキサン=1:9〜3:7(v/v))にて精製し、メタノールで固液洗浄して褐色固体状のIr(ehppy)3(40mg,収率7.8%)を得た。同定は1H−NMRスペクトルおよびMALDI−TOF−MSスペクトルにて行った。NMRスペクトルを図34、MALDI−TOF−MSスペクトルを図35に示す。
また、全質量に対して6.8質量%になるようにIr(ehppy)3をEHCzに溶解させてUV照射を行った写真を図38に示した。目視上、Ir(ehppy)3はEHCz中では均一に溶解し、濃度消光を受けることなく、EHCz中でPL発光することが明らかになった。
[実施例1]
陽極10としてガラス基板11上に成膜されたITO基板12(膜厚100nm、シート抵抗25Ω/sq)を用いた。クロス型の電極を形成するために2mm幅にITOをエッチングした。陽極10は、中性洗剤(Cica clean LX−II、関東化学(株)製)で10分間超音波洗浄を行い、さらにイオン交換水で10分間洗浄の後、アセトン、イソプロパノールで、それぞれ10分間洗浄を行った。その後、沸騰したイソプロパノール中で煮沸洗浄を行い、最後に、UVオゾン処理を15分間行った。
その上にPEDOT:PSS(バイエル社製、PI4083)をスピンコート法によって塗布した。このときのPEDOT:PSSの膜厚は約40nmであった。そして、空気中で120℃,30分間加熱処理を行い、不要な水分を除去して正孔注入層30を成膜した。さらに、スペーサ40として、Agをストライプ上に蒸着した。このときの膜厚は約80nmであった。
陰極20としては、ITO/Cs2CO3を用いた。まず、陽極10と同様のガラス基板13およびITO基板14の積層体を用い、陽極10と同様のエッチングおよび洗浄処理を行った。そして、Cs2CO3のメタノール溶液(1mg/1ml)からスピンコート法によってCs2CO3層15を成膜した。このときの膜厚は10〜30nm程度であった。
以上のようにして成膜した陽極10上、かつ、スペーサ40間に、発光中心であるルブレンを1質量%含有した9−(2−エチルヘキシル)カルバゾール(EHCz)液体を滴下し、液体発光層50を形成した。そして、その上に陰極20を適切な圧力で押しつけ、有機EL素子1を作製した。素子1の膜厚は、約200〜400nm程度であった。
以上で作製した有機EL素子1について、電流−電圧−輝度特性、外部量子効率(EQE)−電流密度特性、およびEL発光スペクトルを測定した。結果を図4〜6に示す。
図4の素子の電流−電圧−輝度特性のグラフに示されるように、約2V以上から注入電流が観測され、50Vまで電流は電圧の一次に比例して上昇した。EL発光は、15V以上から観測され、50Vの印加において、約0.35cd/m2の発光輝度が観測された。このときの電流密度は、約0.26mA/cm2であった。
また、図5の外部量子効率(EQE)−電流密度特性のグラフから、EL外部量子効率は約0.03%と見積もられた。
さらに、図6のEL発光スペクトルの観測結果に示されるように、3種類の印加電圧において、いずれもルブレンに基づくEL発光が観測されていることがわかる。
[実施例2]
ホスト化合物EHCz99.0質量部に、ゲスト化合物ルブレン1.0質量部を加え、ルブレンをEHCz中に完全に溶解させることで液体発光体を作製した。
EL素子の作製は以下にようにして行った。
界面活性剤、純水、イソプロパノールの順で超音波洗浄し、UV/オゾン処理(フィルゲン社製、UV253S)を12分間施したITO付きガラス基板を2枚用意した。
図2に示されるように、一方のITO12付きガラス基板11にPEDOT:PSS(バイエル社製、PI4083)を3000rpmの回転数で30秒間スピンコートにて塗布し、200℃,10分間大気中で加熱して不溶性のホール注入層30を陽極側基板10のITO12上に成膜した。
次に、もう一方のITO14付きガラス基板13をグローブボックス中に入れ、ITO14上にCsCO3の1質量%メタノール溶液を用いてスピンコート法にてCsCO3を塗布し、150℃で1時間加熱して電子注入層15であるCsCO3がITO14上に成膜された陰極側基板20を得た。
グローブボックス中で、先に調製した液体発光体50を陰極側基板20に少量滴下し、ホール注入層30であるPEDOT:PSSが成膜されたITO陽極側基板10で挟み込んで得られた積層体の外側からクリップ(図示省略)で挟んで固定してガラス基板/ITO(陽極)/PEDOT:PSS40nm/液体発光体層/Cs2CO3/ITO(陰極)/ガラス基板からなるEL素子2を作製した。素子面積は2mm×2mmである。
作製したEL素子の電流密度−電圧−輝度および発光スペクトルを測定した。結果を図7〜9に示す。このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ560nmであった。
図7に示されるように、69.9V印加時に11.0mA/cm2の電流密度と2.6cd/m2の最大輝度が得られ、図8に示されるように、20V印加時に0.005%の最大のEL外部量子効率が得られた。また、図9に示されるようにピークが557nmからなるオレンジ色の電界発光が得られた。
[実施例3]
液体発光体のホスト化合物を下記式で示されるTEGCzとした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図10および図11に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ560nmであった。
図10に示されるように、49.9V印加時に1.0mA/cm2の電流密度と21cd/m2の最大輝度が、図11に示されるように、10V印加時に0.72%のEL外部量子効率が得られ、図9と同様に555nmの発光ピークを有するオレンジ色発光が得られた。
なお、TEGCzはSynthetic Metals,89(3),171(1997)に記載の方法を参考に合成した。
Figure 0005686379
[実施例4]
液体発光体のホスト化合物を下記式で示されるEHTPAとした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図12および図13に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ1090nmであった。
図12に示されるように、57.6V印加時に0.052mA/cm2の電流密度が、図13に示されるように、0.0041cd/m2の最大輝度、0.0016%のEL外部量子効率が得られ、図9と同様に555nmの発光ピークを有するオレンジ色発光が得られた。
Figure 0005686379
[実施例5]
液体発光体のホスト化合物を下記式で示されるEHOXDとした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図14および図15に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ700nmであった。
図14に示されるように、36.8V印加時に0.020mA/cm2の電流密度と0.0018cd/m2の最大輝度が、図15に示されるように、30.7V印加時に0.0033%のEL外部量子効率が得られ、図9と同様に556nmの発光ピークを有するオレンジ色発光が得られた。
Figure 0005686379
[実施例6]
液体発光体のホスト化合物を下記式で示されるEH2TPPOとした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図16および図17に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ380nmであった。
図16に示されるように、44.0V印加時に0.068mA/cm2の電流密度と0.30cd/m2の最大輝度が、図17に示されるように、40.5V印加時に0.10%のEL外部量子効率が得られ、図9と同様に555nmの発光ピークを有するオレンジ色発光が得られた。
Figure 0005686379
[実施例7]
液体発光体のホスト化合物としてEHCzを70.0質量部、ゲスト化合物として下記式で示されるm−4EHPA30.0質量部とした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図18〜20に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ910nmであった。
図18に示されるように、100V印加時に0.16mA/cm2の電流密度と0.013cd/m2の最大輝度が、図19に示されるように、88.3V印加時に0.014%の最大のEL外部量子効率が得られた。また、図20に示されるように424nmにピークを有する純青色の電界発光が得られた。
Figure 0005686379
[実施例8]ホストゲストシステムではない液体発光体からの電界発光
液体発光体を下記式で示されるEHPyとした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図21〜23に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ1900nmであった。
図21,22に示されるように、100V印加時に0.98mA/cm2の電流密度、0.84cd/m2の最大輝度、0.023%の最大のEL外部量子効率が得られた。また、図23に示されるように、486nmにピークを有する純青色の電界発光が得られた。
Figure 0005686379
[実施例9]りん光発光性のゲストの場合
液体発光体のホスト化合物としてEHCzを92.8質量部、ゲスト化合物として下記式で示されるIr(ehppy)3を7.2質量部とした以外は、実施例2と同様にEL素子を作製して評価を行った。評価結果を図24〜26に示す。
このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ2200nmであった。
図24,25に示されるように、100V印加時に0.35mA/cm2の電流密度、0.0024cd/m2の最大輝度、0.00015%の最大のEL外部量子効率が得られた。また、図26に示されるように、559nmにピークを有するオレンジ色の電界発光が得られた。
Figure 0005686379
[実施例10]発光層の交換
EL素子の作製は以下にようにして行った。界面活性剤、純粋、イソプロパノールの順で超音波洗浄し、UV/オゾン処理(フィルゲン社製、UV253S)を12分間施したITOガラス基板を2枚用意した。
図3に示されるように、液体発光体50としてEHPyを片側のITO12付きガラス基板11に少量滴下し、もう片側のITO14付きガラス基板13と挟み込んで得られた積層体の外側からクリップ(図示省略)で挟んで固定してITO(陽極)/EHPy/ITO(陰極)からなるEL素子3を作製した。このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ500nmであった。素子面積は2mm×2mmである。
作製したEL素子の電流密度−電圧−輝度や発光スペクトルは実施例2と同様の手法で測定した。結果を図27,28の円プロットに示す。図27,28の円プロットに示されるように、95.4V印加時に0.25mA/cm2の電流密度、3.8cd/m2の最大輝度、0.40%の最大のEL外部量子効率が得られた。また、図23と同様に486nmにピークを有する青緑色の電界発光が得られた。
次にEL素子のクリップを取り外し、液体発光体のEHPyが付着したITO基板をアセトンで洗い流してEHPyを除去し、アセトンを自然乾燥させた。この洗浄したITO基板にEHPyを少量滴下し、もう一方の洗浄したITO基板と挟み、クリップで固定してITO(陽極)/EHPy/ITO(陰極)からなるEL素子を再度作製した。このデバイスの液体発光層の膜厚を誘電率測定の結果から算出したところ690nmであった。上記と同様に、電流密度、輝度、電圧、ELの外部量子効率、発光スペクトルを評価した。結果を図27,28の四角プロットに示す。図27,28の四角プロットに示されるように、100V印加時に0.066mA/cm2の電流密度、0.58cd/m2の最大輝度、0.23%の最大のEL外部量子効率が得られた。また、図23と同様に、486nmにピークを有する青緑色発光が得られた。
1,2,3 有機EL素子(電界発光素子)
10 陽極
20 陰極
30 正孔注入層
40 スペーサ
50 液体発光層

Claims (12)

  1. 陽極と、陰極と、これら各極間に介在する、常温で液体の発光層とを備え、
    前記発光層が、常温で液体のキャリア輸送能および発光能を有する材料を含む、または
    前記発光層が、キャリア輸送材料および発光材料を含み、それらの少なくとも一方が常温で液体であることを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記発光層が、常温で液体のキャリア輸送材料を含む請求項1記載の有機電界発光素子。
  3. 前記キャリア輸送材料が、式(1)で示される化合物である請求項2記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005686379
    (式中、Xは、電荷輸送部であって、カルバゾール、トリアゾール、イミダゾール、オキサジアゾール、2,5−ジフェニル−1,3,4−オキサジアゾール、アリールシクロアルカン、トリアリールアミン、フェニレンジアミン、スチルベン、オキサゾール、トリフェニルメタン、ピラゾリン系化合物、アントラセン、フルオレノン、ポリアニリン、シラン、ピロール、フルオレン、ポルフィリン、キナクリドン、トリフェニルホスフィンオキシド、炭素縮合環系色素、金属または無金属のフタロシアニン、金属または無金属のナフタロシアニン、またはベンジジンを表し、
    Yは、前記電荷輸送部Xに連結する少なくとも1つの置換基であって、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい炭素数1〜30のアルキル基を表す。)
  4. 前記発光材料が、炭素縮合環系色素、ペリレン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、クマリン系色素、キナクリドン系色素、スクアリウム系色素、スチリル系色素、ピラゾロン誘導体、フェノキサゾン系色素、カルバゾール、トリアリールアミン、イリジウム錯体、またはAl、Zn、Beもしくは希土類金属からなる中心金属および配位子から構成される金属錯体色素である請求項1〜3のいずれか1項記載の有機電界発光素子。
  5. 前記発光材料が、式(2)で示される化合物である請求項4記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005686379
    (式中、Zは、色素部であって、炭素縮合環系色素、ペリレン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、クマリン系色素、キナクリドン系色素、スクアリウム系色素、スチリル系色素、ピラゾロン誘導体、フェノキサゾン系色素、カルバゾール、トリアリールアミン、イリジウム錯体、またはAl、Zn、Beもしくは希土類金属からなる中心金属および配位子から構成される金属錯体を表し、
    Wは、前記色素部Yに連結する少なくとも1つの置換基であって、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、炭酸エステル結合またはアミド結合を含んでいてもよい炭素数1〜30のアルキル基を表す。)
  6. 前記電荷輸送部Xが、カルバゾールである請求項3記載の有機電界発光素子。
  7. 前記置換基Yが、炭素数1〜30のアルキル基である請求項3記載の有機電界発光素子。
  8. 前記電荷輸送部Xが、カルバゾールであり、前記置換基Yが、炭素数1〜30のアルキル基である請求項3記載の有機電界発光素子。
  9. 前記キャリア輸送材料が、式(3)で示される請求項3記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005686379
    (式中、Yは、前記と同じ意味を表す。)
  10. 前記キャリア輸送材料が、式(4)で示される請求項9記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005686379
  11. 前記キャリア輸送材料が、式(5)で示される請求項9記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005686379
  12. 前記発光材料が、ルブレンである請求項4および6〜11のいずれか1項記載の有機電界発光素子。
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