JP5685934B2 - ポリウレタンの製造方法 - Google Patents
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Ti(L1)p (1)
[上記式(1)中、L1は各々独立して、炭素数1〜20のアルコキシ基又は多価カルボン酸のアニオンを表し、pは1〜4の整数を表す。ただし、L1の少なくとも1つは多価カルボン酸のアニオンを表す。]
で示されることを特徴とする上記[1]乃至[5]のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。
R1(NHCOOR2)2 (2)
[上記式(2)中、R1は炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表し、R2は各々独立して炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
で示される化合物であることを特徴とする上記[1]乃至[7]のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。
[上記(3)中、L2は各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数5〜20のβ−ジケトンアニオン、炭素数1〜20のカルボン酸アニオン、酸素、イオウ又はハロゲンを表し、qは1〜4の整数を表す。]
ここで、炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。これらは、直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよい。
炭素数1〜20のカルボン酸アニオンとしては、例えば、脂肪族1価カルボン酸、脂肪族多価カルボン酸、芳香族カルボン酸のアニオンが挙げられる。脂肪族1価カルボン酸として、具体的には、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、イソブタン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルブタン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、グリコール酸、乳酸、グリオキシル酸、ピルビン酸等が、脂肪族多価カルボン酸として、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸等が、芳香族カルボン酸として、具体的には、安息香酸、o−、m−及びp−トルイル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ケイ皮酸、サリチル酸等が、それぞれ例示される。
[上記式(4)中、R3〜R6は各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基を表す。]
R7O[Ti(OR7)2O]rR7 (5)
[上記式(5)中、R7は各々独立して、炭素数1〜20のアルキル基を表す。また、rは2〜4の整数を表す。]
上記式(4)で表される化合物として、具体的に、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトラn−プロポキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラn−ブトキシド、チタニウムテトラヘキソキシド、チタニウムテトラ2−エチルヘキソキシド、チタニウムテトラオクトキシド等が例示される。本発明においては、これらのうちの1種、又はそれらの2種以上の組み合わせを使用することができる。
反応系の重量減を測定し、100%反応時の脱離アルコール重量に対する比(%)から下式により反応率を求めた。
平均分子量の測定は、HLC−8220GPC(東ソー社製)を用い、カラム:TSKgel G7000H(東ソー社製)3本、溶媒:テトラヒドロフラン、測定温度:40℃、流速:1ml/分、注入量:200μlで測定した。濃度検出にはRI検出器を用い、ポリスチレン換算の平均分子量を計算した。
HDA:ヘキサメチレンジアミン、キシダ化学社試薬、
炭酸ジエチル:キシダ化学社試薬、
ナトリウムエトキシド(21%エタノール溶液):アルドリッチ社試薬、
チタニウムテトラブトキシド:アルドリッチ社試薬、
チタニウムテトライソプロポキシド:アルドリッチ社試薬、
リンゴ酸:DL−リンゴ酸、キシダ化学社試薬、
マレイン酸:キシダ化学社試薬、
クエン酸:キシダ化学社試薬、
コハク酸:キシダ化学社試薬、
フタル酸:キシダ化学社試薬、
DBTDL:ジブチルスズジラウレート、キシダ化学社試薬、
DBTO:ジブチルスズオキシド、キシダ化学社試薬、
PTMG1000:ポリテトラメチレンエーテルグリコール(アルドリッチ社試薬、平均分子量1000)。
1LフラスコにEDA50.0g(0.83mol)及び炭酸ジエチル246.0g(2.08mol)を仕込む、60℃に加熱した後、ナトリウムエトキシド4.23g(21%メタノール溶液)を0.5時間かけて滴下し、さらに8時間反応させた。
1LフラスコにHDA50.0g(0.43mol)及び炭酸ジエチル127.1g(1.08mol)を仕込み、80℃に加熱した後、ナトリウムエトキシド2.53g(21%メタノール溶液)を0.5時間かけて滴下し、さらに6時間反応させた。
チタニウムテトラブトキシド5.00g(14.7mmol)及び脱水グレード塩化メチレン20mlを窒素置換したシュレンク管に入れ、続いてマレイン酸3.41g(29.4mmol)を添加し、12時間攪拌した。反応終了後、80℃で2時間減圧乾燥し、目的物として白色固体3.57gを得た。結果を表1に示す。
<ポリウレタンオリゴマーの合成>
PTMG1000 50gを三方コック及びバブラーを装着した300ml−4つ口フラスコに仕込み、120℃で1時間減圧脱水した。エチレンジカルバミン酸エチル8.51gを添加した後、20分間、さらに減圧下で10分間攪拌した。フラスコ内を窒素パージした後、マレイン酸変性チタニウム触媒29mgを加えた。系内の窒素フロー量を0.2L/minに調整した後、160℃に加熱し、8時間反応させた。脱エタノール量から計算した反応率は99%であった。また、GPCによって求めた重量平均分子量は20500であった。
反応終了後、脱水メチルエチルケトンを追加し、固形分50重量%の溶液とした。この溶液50gを300ml−4っ口フラスコに仕込み、ジブチルスズジラウレート25mg及びヘキサメチレンジイソシアネート1.13gを仕込み、80℃で2時間反応させた。ヘキサメチレンジイソシアネート中のイソシアネート基の量は、残留水酸基に対して1.40当量とした。得られたポリウレタンの重量平均分子量は177000であった。
触媒としてマレイン酸変性チタニウム触媒を用いて、表2に示した条件でポリウレタンを合成した。結果を表2に併せて示す。
触媒として種々の多価カルボン酸変性チタニウム化合物を用い、実施例2と同様にポリウレタンを合成した。結果を表3に併せて示す。
触媒として市販のチタニウム及びスズ化合物を用いて、表4に示した条件でポリウレタンを合成した。結果を表4に併せて示す。
Claims (9)
- チタニウム化合物と多価カルボン酸とを含むエステル交換触媒の存在下、ポリカルバミン酸エステルとポリヒドロキシ化合物とをエステル交換することを特徴とするポリウレタンの製造方法。
- 多価カルボン酸が、不飽和多価カルボン酸及びヒドロキシ多価カルボン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンの製造方法。
- 多価カルボン酸が、マレイン酸、リンゴ酸、シトラマル酸、及びクエン酸からなる群より選択される1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンの製造方法。
- チタニウム化合物が、チタニウムアルコキシドであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。
- チタニウムアルコキシドが、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラn−プロポキシド、及びチタニウムテトラn−ブトキシドからなる群より選択される1種又は2種以上の化合物であることを特徴とする請求項4に記載のポリウレタンの製造方法。
- エステル交換触媒が、下記式(1)
Ti(L1)p (1)
[上記式(1)中、L1は各々独立して、炭素数1〜20のアルコキシ基又は多価カルボン酸のアニオンを表し、pは1〜4の整数を表す。ただし、L1の少なくとも1つは多価カルボン酸のアニオンを表す。]
で示されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。 - エステル交換触媒中に、チタニウム原子1molに対して0.5〜4molの多価カルボン酸を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。
- ポリカルバミン酸エステルが、下記式(2)
R1(NHCOOR2)2 (2)
[上記式(2)中、R1は炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表し、R2は各々独立して炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
で示される化合物であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のポリウレタンの製造方法。 - 上記式(2)において、R1がエチレン基であり、かつR2が各々独立して炭素数1〜6の炭化水素基を表すことを特徴とする請求項8に記載のポリウレタンの製造方法。
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