JP5685907B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本願発明は、配送先に配送する荷物を車両に割り当てることにより配送ルートを決定する配送計画の立案を支援する技術に関する。
通常、車両でオーダ(積地から卸地への荷物の配送要求)が示す荷物を配送する配送計画を立案する場合は、オーダや車両、拠点(積地、卸地等)の条件を充足するように配送計画を決定することが行われている。
このうち、オーダに関する条件としては、実務上、積地(卸地)の着時間帯指定があり、一般的にはこの着時間帯指定を厳守するように計画が立案されている。
ただし、着時間帯指定の制約を完全に遵守するように配送計画を立案した場合、オーダの着時間帯指定、重量、拠点間の移動時間などの組み合わせによっては、同一の車両で配送するオーダ数が極めて少なくなり、非効率な配車計画になるケースがありうる。
例をあげると、オーダの着時間帯指定の時間幅が狭く、且つ、複数のオーダの着時間帯指定が重なっていると、必要とする車両台数が多い、配送計画が立案されてしまうという結果になる。具体的には、卸地が互いに近く、着時間帯指定が10:00のみであるオーダが3件あった場合に、それらオーダの配送に3台の車両が必要となる配送計画が立案される。
そのため、実務上は着時間帯指定から配送時間が多少ずれることを許容(着時間帯指定の緩和)して車両にオーダを割り当てることにより、より車両台数を削減可能な配送計画を立てている。着時間帯指定を緩和する方法として、特許文献1には、オーダに対して許容超過時間を設定し、許容超過時間内であれば、時間指定を緩和する計画を認める方法が開示されている。
特開2003−223490号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、卸地への着時間を遅らせるように着時間の指定を緩和することが可能だが、到着時間を早めるように時刻指定を緩和することができないという課題がある。
例えば、卸地が互いに近く、着時間帯指定が10:00のみのオーダが3件あった場合に、3件のオーダの着時刻をそれぞれ9:30、10:00、10:30として1台の車両で配送させる計画を立案することができない。
また、実務上の要求として、時刻指定遵守と車両台数削減のバランスを制御したいというニーズがあるが、この制御が簡単に行えないという課題がある
上記のニーズは、オーダの量が多く車両台数に余裕がない日には、時間帯指定を許容し車両台数が少なくなるよう計画し、オーダの量が少なく車両台数に余裕がある日には、車両を活用して時間帯指定を極力厳守するよう計画する、というものである。
また、別の実務上の要求として、使用可能な車両台数が限られている場合等に、所望の車両台数削減を実現するよう時刻指定緩和した計画を立案したいというニーズがあるが、これが簡単に行えないという課題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、時間帯指定遵守と車両台数削減のバランスを制御することができる配車計画立案方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、配送オーダが示す荷物を指定された配送先に配送する配送ルートを作成する情報処理装置であって、少なくとも前記荷物の配送先と配送時刻条件とを含む配送オーダ情報を記憶する第1の記憶手段と、前記配送オーダが示す荷物の配送に用いる車両の情報を記憶する第2の記憶手段と、前記配送時刻条件を満たすよう、前記配送オーダを前記車両に割り当てることで、前記配送オーダに対する配送ルートを作成する配送ルート作成手段と、前記配送ルート作成手段により作成されたそれぞれの配送ルートの評価を行う評価手段と、前記評価手段での評価に従って、前記作成された配送ルートのうち評価の低い配送ルートを解体する解体手段と、前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダの配送時刻条件を変更する第1の変更手段前記第1の変更手段による変更後、前記配送ルート作成手段にて前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートで用いる車両に追加割り当てすることにより生成される配送ルートに含まれるいずれかの配送オーダの配送時刻条件を満たさない場合に、前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートに割り当てられている配送オーダの配送時刻条件を変更する第2の変更手段とを備え、前記配送ルート作成手段は、前記解体された配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記車両とは異なる車両に割り当てることで、前記第1の変更手段および前記第2の変更手段により変更された配送時刻条件を満たす配送ルートを作成することを特徴とする。
上記した目的を達成するために、本発明の情報処理方法は、少なくとも前記荷物の配送先と配送時刻条件とを含む配送オーダ情報、及び、前記配送オーダが示す荷物の配送に用いる車両の情報を記憶する記憶手段を備える情報処理装置によって行われる、前記荷物を指定された配送先に配送する配送ルートを作成する情報処理方法であって、前記配送時刻条件を満たすよう、前記配送オーダが示す荷物を前記車両に割り当てることで、前記配送オーダに対する配送ルートを作成する配送ルート作成工程と、前記配送ルート作成工程により作成されたそれぞれの配送ルートの評価を行う評価工程と、前記評価工程での評価に従って、前記作成された配送ルートのうち評価の低い配送ルートを解体する解体工程と、前記解体工程で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダの配送時刻条件を変更する第1の変更工程前記第1の変更工程による変更後、前記配送ルート作成工程にて前記解体工程で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記解体工程で解体されなかった評価の高い配送ルートで用いる車両に追加割り当てすることにより生成される配送ルートに含まれるいずれかの配送オーダの配送時刻条件を満たさない場合に、前記解体工程で解体されなかった評価の高い配送ルートに割り当てられている配送オーダの配送時刻条件を変更する第2の変更工程とを備え、前記配送ルート作成工程は、前記解体された配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記車両とは異なる車両に割り当てることで、前記第1の変更工程および前記第2の変更工程により変更された配送時刻条件を満たす配送ルートを作成することを特徴とする。
上記した目的を達成するために、本発明のコンピュータプログラムは、少なくとも前記荷物の配送先と配送時刻条件とを含む配送オーダ情報、及び、前記配送オーダが示す荷物の配送に用いる車両の情報を記憶する記憶手段を備え、前記荷物を指定された配送先に配送する配送ルートを作成する情報処理装置を、前記配送時刻条件を満たすよう、前記配送オーダを前記車両に割り当てることで、前記配送オーダに対する配送ルートを作成する配送ルート作成手段と、前記配送ルート作成手段により作成されたそれぞれの配送ルートの評価を行う評価手段と、前記評価手段での評価に従って、前記作成された配送ルートのうち評価の低い配送ルートを解体する解体手段と、前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダの配送時刻条件を変更する第1の変更手段と、前記第1の変更手段による変更後、前記配送ルート作成手段にて前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートで用いる車両に追加割り当てすることにより生成される配送ルートに含まれるいずれかの配送オーダの配送時刻条件を満たさない場合に、前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートに割り当てられている配送オーダの配送時刻条件を変更する第2の変更手段として機能させ、前記配送ルート作成手段は、前記解体された配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記車両とは異なる車両に割り当てることで、前記第1の変更手段および前記第2の変更手段により変更された配送時刻条件を満たす配送ルートを作成することを特徴とする。
本発明によれば、オーダの着時間帯指定に対して、着時間を早めるように着時間帯指定の緩和を行うことが可能となり、また、着時間帯指定の遵守と車両削減のバランスを制御することが可能となる。さらには、所望の車両台数削減を実現するよう着時間帯指定の緩和を行う配車計画立案を提供できる。
特に、着時間帯指定遵守と車両台数削減のバランスを制御することにより、荷物の配送に係る車両コストと顧客満足の釣り合いが取れるという効果を奏する。また、所望の車両台数作戦を実現するように着時刻指定の緩和を行うことにより、限られたリソースで実行可能な配送計画を立案することが可能となる。
本発明の配車計画システムのシステム構成の一例を示す図である。 図1の管理サーバ101のハードウェア構成の一例を示す図である。 図1の管理サーバ101の機能構成の一例を示す図である。 図1の管理サーバ101によって行われる配車計画作成処理の概要を示すフローチャートである。 図4のステップS404の配送ルート作成処理の詳細を示すフローチャートである。 図4のステップS406の配送ルート解体処理の詳細を示すフローチャートである。 図4のステップS407の時刻指定緩和処理の詳細を示すフローチャートである。 オーダデータテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 車両データテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 所要時間データテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 配車条件データテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 配車計画データテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 図8に示すオーダデータテーブルに登録されたオーダを図11に示す配車条件に従って着時刻指定緩和を行った途中経過を示す図である。 図8に示すオーダデータテーブルに登録されたオーダを図11に示す配車条件に従って着時刻指定緩和を行った結果を示す図である。 第2の実施の形態において、図1の管理サーバ101によって行われる配車計画作成処理の概要を示すフローチャートである。 図15のステップS1504の配送ルート作成処理の詳細を示すフローチャートである。 図16のステップS1603、ステップS1606の車両へのオーダ割当処理の詳細を示すフローチャートである。 第2の実施の形態において用いる配車条件データテーブル301−4に登録されている配送条件データを示す図である。 図8に示すオーダデータテーブルに登録されたオーダを図18に示す配車条件データに従って着時刻指定緩和を行った結果を示す図である。 第2の実施の形態で作成される配車計画データテーブルの例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明における配車計画システムのシステム構成の一例を示す図である。図中101の管理サーバは、本発明の情報処理装置として機能する装置であり、クライアント装置102−1、102−2からの配車計画作成指示を受け付けると、後述する配車計画作成処理を行う。102−1、102−2はクライアント装置であって(以下まとめて、クライアント装置102とする)、管理サーバ101に対して配車計画作成指示を行うためにユーザが用いる端末装置である。103は、管理サーバ101とクライアント装置102を相互に通信可能に接続するLAN(Local Area Network)等のネットワークである。
次に、図2を参照して、図1の管理サーバ101に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成の一例を説明する。
CPU201は、システムバス204に接続される後述の各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。RAM202は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM202にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。また、入力コントローラ205は、キーボード209や不図示のマウス等のポインティングデバイスからの入力を制御する。ビデオコントローラ206は、ディスプレイ装置210等の表示装置への表示を制御する。ディスプレイ装置210は、例えばCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等である。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。本発明には直接関係があるものではない。
メモリコントローラ207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
通信I/F(インターフェース)コントローラ208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明の管理サーバの各種処理を実行するために用いられるプログラムは外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、本発明に係わるプログラムが用いる定義ファイルや各種情報テーブルは外部メモリ211に格納されている。以上が、管理サーバ101に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成の一例の説明である。
図3は、管理サーバ101の機能構成の一例を示す模式図である。図3に示すように、管理サーバ101は、データ管理部301、条件取得部302、配車計画立案部303、計画出力部304を備えている。
データ管理部301は、配送計画立案に必要となるデータである、オーダデータ、車両データ、配送先拠点間の所要時間データ、配車条件データをそれぞれ管理するためのデータテーブルであるオーダデータテーブル301−1、車両データテーブル301−2、所要時間データテーブル301−3、配車条件データテーブル301−4、及び後述する配車計画立案部303により立案された配車計画を記録する配車計画テーブル301−5を管理する機能部である。これらデータテーブルの構成については、後述することにする。
条件取得部302は、配車計画立案に必要となるデータ管理部301で管理されている各種データを取得する機能部である。配車計画立案部303は条件取得部302がデータ管理部301より取得した各種のデータに従って、オーダデータテーブル301−1で管理されているオーダが示す荷物を配送するための配車計画を立案する機能部である。計画出力部304は、配車計画立案部303により立案された配車計画の、配車計画データテーブルへの登録、配車計画をディスプレイ装置210に表示するための制御を行う機能部である。
次に、図8を参照して図3のオーダデータテーブル301−1のデータ構成について説明する。図8は、図3のオーダデータテーブル301−1のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すように、オーダデータテーブル301−1は、オーダID801、卸地802、着時刻指定803、緩和可能時間804、作業時間805、重量806、緩和済み時間807というデータ項目を有して構成されている。
オーダID801は、配送先に配送する荷物のオーダを一意に識別するための識別情報である。卸地802は、当該オーダの荷物を配送する配送先を示す情報である。着時刻指定803は、卸地に荷物を配送する際の車両の到着時刻指定情報である。緩和可能時間804は、指定された着時刻を前後にどれぐらい緩和できるかを示す情報である。例えば、着指定時刻が10:00−10:00(つまりは10:00指定)で、緩和可能時間が60分の場合には、09:00−11:00の間に到着する配車計画は許容されること意味する。
作業時間805は、卸地での作業に要する時間情報である。なお、説明を容易にするために、本実施例では、卸地での作業時間は0分であるものとする。重量806は、配送する荷物の重量情報であり、この情報は、車両への荷物の同載が可能であるかを判断する指標として用いられる。807は緩和済み時刻である、当該オーダに対して既に行った緩和時間情報が登録される。
尚、荷物の配送に用いる車両を特定するための条件、例えば、冷凍食品などの荷物の場合には冷凍車、生鮮食品などの場合には冷蔵車を当該荷物の配送する車両として特定するために用いるデータ項目など、図8に図示していない他のデータ項目をオーダデータテーブル301−1に追加することが可能であることは言うまでもない。
また、緩和時間805の設定を短くすることで時間帯指定遵守を、長くすることで車両台数削減を重視した配車計画を立案することが可能となり、この緩和時刻の設定により時間帯指定遵守と車両台数削減とのバランスを制御することができる。以上がオーダデータテーブル301−1の説明である。
次に、図9を参照して、図3の車両データテーブル301−2のデータ構成について説明する。図9は車両データテーブル301−2のデータ構成の一例を示す図である。図9に示すように、車両データテーブル301−2は、車両ID901、積載重量902、稼働可能時間903というデータ項目を有して構成されている。
車両ID901は、配送に用いる車両を一意に識別するための識別情報である。積載重量902は当該車両に積載可能な重量情報である。稼働可能時間903は、当該車両の稼働可能な時刻を示す情報である。
尚、車両の有する機能、例えば冷蔵車、冷凍車、クレーン付きなどを認識するためのデータ項目や、車両の連続稼働可能時刻を示すデータ項目など、図示していない他のデータ項目を車両データテーブル301−2に追加することが可能であることは言うまでもない。以上が車両データテーブル301−2の構成の説明である。
次に、図10を参照して、図3の所要時間データテーブル301−3の構成について説明する。図10は所要時間データテーブル301−3のデータ構成の一例を示す図である。図10に示すように、所要時間データテーブルは縦軸、横軸にそれぞれ配送先となる卸地(拠点)を一意に示す卸地IDが設定されており、縦軸に示す卸地から横軸に示す卸地へ移動する際の所要時間が登録されている。例えば、拠点001から拠点004へは210分、拠点004から拠点002へは180分を要することが理解できよう。尚、同一車両での配送を行わない拠点の組み合わせについては、それら拠点間の所要時間を登録しないことで識別するようにすれば良い。以上が所要時間データテーブル301−3の説明である。
次に、図11を参照して、図3の配車条件データテーブル301−4のデータ構成について説明する。図11は配車条件データテーブル301−4のデータ構成の一例を示す図である。この配車条件テーブルに登録されるデータは、配車計画立案部302による配車計画作成において行われる、卸地への着時間の緩和において許容される条件が登録されている。
緩和比率上限1101は、配車計画立案部による配車計画作成において許容される緩和比率を示す情報である。本実施例では、配送対象となる荷物オーダの着時刻指定のうち、最大で緩和比率が示す割合のオーダの着時刻指定を緩和することが可能であるものとして説明する。緩和ステップ幅1102は、着時刻指定の緩和幅を示している。例えば、着時刻指定が10:00−10:00の着時刻指定を図11の条件に従って図7のオーダ001の着時刻指定を緩和する際には、まず09:30−10:30、その後09:00−11:00といった具合に、30分刻みで緩和することになる。
なお、本数値例では、緩和ステップ幅を30分としているが、緩和ステップ幅を大きくした場合は、規定回数が減り、緩和1回あたりの時間が長くなるため、緩和済時間が少数のオーダに集中しやすくなる。逆に、逆に緩和ステップ幅を小さくした場合は、緩和済時間が多数のオーダに分散しやすくなる。
これを実務上の要求に照らすと、時間帯指定を許容して車両台数を減らす場合に、複数の荷主顧客に少しずつずれを許容してもらうか、少数の荷主顧客に大きなずれを許容してもらうかをコントロールできる、ということを示している。
目標車両台数1103は、配車計画立案部による配車計画作成において目標とする車両台数を示す情報である。緩和比率上限に達する前に配車計画結果の車両台数が目標車両台数以下となった場合、着時刻指定の緩和を終了する。
これを実務上の要求に照らすと、使用可能な車両台数が限られている場合に、所望の車両台数を実現できるような時刻指定緩和を立案できるということを示している。
ルート解体率1104は、配送ルート解体処理において、全配送ルート数に対する解体対象とする配送ルート数の比率を示している。以上が、配車条件データテーブル301−4の説明である。尚、図11には配車条件データを1レコードしか記載していないが、複数の配車条件データを登録し(例えば、車両の削減に重きを置いた配車条件データ、着時刻指定の遵守に重きを置いた配車条件データなど)、車両の削減を優先するか、それとも着時刻の遵守を優先するかに従って、適用したい配車条件を選択させ、その配車条件に従って後述する配車計画作成処理を管理サーバ101のCPU201に行わせるようにしても良い。
図4を参照して、管理サーバ101のCPU201によって行われる配車計画作成処理の概要について説明する。この処理をCPU201に行わせるためのコンピュータプログラムは、外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてCPU201は当該コンピュータプログラムをRAM202にロードし、ロードしたコンピュータプログラムによる制御に従って、本処理を行うことになる。
まず、CPU201は、クライアント装置102のディスプレイ装置210に表示される不図示の画面を介して入力されたオーダデータの登録要求をクライアント装置102から受信し、オーダデータテーブル301−1に登録する(ステップS401)。そして、ステップS401の処理を、クライアント装置102より配車計画の作成指示を受け付ける、若しくは配車計画作成時刻に達する(ステップS402でYESと判断する)まで行うことになる。
そして、CPU201は、クライアント装置102より配車計画の作成指示を受け付ける、若しくは配車計画作成時刻に達すると(ステップS402でYES)、ステップS403に処理を移行させ、データ管理部301で管理している配車計画に用いる各種データを取得する(ステップS403)。ここで取得するデータは、オーダデータテーブル301−1に記憶されているオーダデータ、車両データテーブル301−2に記憶されている車両データ、所要時刻データテーブルに記憶されている所要時間データ、配車条件データテーブル301−4に記憶されている配車条件データである。
そして、その後、CPU201は、ステップS403で取得したオーダデータが示す荷物を配送するための配送ルートの作成処理を行う(ステップS404)。この処理の詳細については、図5を参照して後述する。
ステップS404の配送ルート作成処理が終了後、CPU201は、ステップS404で作成した配送計画で、各オーダが示す荷物の配送に用いられる車両の台数がステップS403で取得した配車条件データに含まれる目標車両台数1103に設定されている台数以下になったか、若しくはステップS403で取得したオーダのオーダデータに含まれる着時刻指定が緩和比率上限に達したかにより、配車ルート作成処理を終了するか否かを判断する(ステップS405)。
ステップS405でNOとCPU201が判断した場合、ステップS406では、CPU201は、ステップS404で作成した配送ルートの解体処理を行う。この処理の詳細については、図6を参照して後述する。
ステップS406の配送ルート解体処理が終了後、CPU201は、ステップS403で取得したオーダデータに含まれる着時刻指定の緩和処理を行う(時刻指定緩和処理:ステップS407)。この処理の詳細については、図7を参照して後述する。
ステップS407の時刻指定緩和処理が終了後、CPU201は、ステップS1506で解体した配送ルートに割り当てられていたオーダを含む車両に未割当のオーダと解体しなかった配送ルートを用いて、再び配送ルート作成処理(ステップS1504)を行う。
一方、ステップS405でCPU201がYESと判定した場合、ステップS408では、配車計画データを出力する。このステップでは、作成した配送ルートデータをクライアント装置102に対して出力(送信)する。そして、配車ルートデータを受信したクライアント装置102は配車ルートデータをディスプレイ装置に表示する。そして、ユーザからの登録指示の入力を受け付けると、クライアント装置102のCPUは、管理サーバ101に対して配車ルートデータの登録要求を送信する。
クライアント装置102から配車ルートデータの登録要求を受信すると、管理サーバ101のCPU201は、ステップS405で作成した配車ルートデータを配車計画データテーブル301−5に記憶する。尚、クライアント装置102で配車ルートデータに変更が加えられた場合には、変更後の配車ルートデータを配車計画データテーブル301−5に記憶することになる。以上が、図4の配車計画作成処理の説明である。
次に、図5を参照して、図4のステップS404の配送ルート作成処理の詳細について説明する。この処理をCPU201に行わせるためのコンピュータプログラムは、外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてCPU201は当該コンピュータプログラムをRAM202にロードし、ロードしたコンピュータプログラムによる制御に従って、本処理を行うことになる。
まず、CPU201は、まだ車両に対しての割り当てを行っていないオーダがあるかを判断する(ステップS501)。そして、割り当てを行っていないオーダがあると判断した場合には(ステップS501でYES)、処理をステップS502に進め、オーダの割り当てを行っていない車両があるかを判断する。
ステップS502の判断処理でYESと判断した場合には、CPU201は、オーダを割り当てる車両の選択し、オーダの割り当てを行う(ステップS503)。この際には、図8の車両データテーブルに記憶されている当該車両データの車載重量条件802や、稼働可能時間803の条件に従い、当該オーダが示す荷物を着時刻指定で指定された時間内に配送可能な車両を選択することになる。その他、荷物の配送に用いる車両を特定するための条件(例えば冷蔵車での配送、冷凍車での配送等)が設定されている場合には、その条件を満たす車両を選択し、オーダを割り当てることになる。
次に、CPU201は、ステップS503で選択した車両に積載可能な他のオーダがあるかを判断する(ステップS504)。この判断処理では、車両の積載重量条件のほか、拠点間の所要時間条件をもとに、オーダに指定された着時刻指定条件を満たすよう配送可能なオーダがあるかを判断することになる。
CPU201が、積載可能なオーダがあると判断した場合には(ステップS504でYES)、当該車両に積載可能なオーダを選択し(ステップS505)、選択したオーダをステップS503で選択した車両に割り当てる(ステップS506)。そして、ステップS504からS506の処理を、ステップS503で選択した車両に積載可能なオーダがない(ステップS504でNO)と判断するまで繰り返し行うことになる。
ステップS504でNOとCPU201が判断した場合には、処理をステップS501に進め、未割当のオーダがないかを判断し、未割当のオーダがあると判断した場合には、ステップS502で残車両の有無を判断し、残車両があると判断した場合には、ステップS503以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS501で車両に未割当のオーダがない(ステップS501でNO)と判断した場合、及びステップS502でオーダを未割当の車両がない(ステップS502でNO)と判断した場合には本処理を終了する。以上が、図5の配送ルート作成処理の説明である。
ここで、図12を参照して、図3の配車計画データテーブル301−5のデータ構成の一例について説明する。図12は配車計画データテーブル301−5のデータ構成の一例を示す図である。図12に示すように、配車計画データテーブル301−5は、配送ルートID1201、車両ID1202、経由地1203(1203−1〜1203−3)、着時刻1204(1204−1〜1204−3)というデータ項目を備えて構成されている。
ルートID1201は、配車計画作成処理で作成された配送ルートを一意に識別するための識別情報である。車両ID1202は、当該配送ルートで使用する車両を特定するための情報である。経由地1203は、配送ルートにおいて経由する拠点を示す情報である。着時刻1204は、経由地1203に到着する時刻を示す時刻情報である。尚、1つの配送ルートに経由地が複数存在する場合には、経由地の数だけ経由地1203及び着時刻1204が登録されることになる。図12の(1)は、図8に示すオーダに対して図5に示す配送ルート作成処理を1度だけ行った結果を示している。
次に、図6を参照して、図4のステップS406の配送ルート解体処理の詳細について説明する。この処理をCPU201に行わせるためのコンピュータプログラムは、外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてCPU201は当該コンピュータプログラムをRAM202にロードし、ロードしたコンピュータプログラムによる制御に従って、本処理を行うことになる。
まず、CPU201は、配送ルートの効率性について評価を行っていない配送ルートがあるかを判断する(ステップS601)。そして、評価を行っていない配送ルートがあると判断した場合には(ステップS601でYES)、未だ評価を行っていない配送ルートを選択し(ステップS602)、選択した配送ルートについて、CPU201は、評価を行う(ステップS603)。この際には、配送ルートに属するオーダの数等により評価する。例えば、図12の(1)での評価は、ルート001とルート002に属するオーダが2件、ルート003とルート004に属するオーダが1件、となる。この配送ルート評価では、全配送ルートから効率の悪いルートを選択することが要諦であり、オーダ数以外にも、積載率の高さ、空車配送距離の短さ等、他の評価方式を用いても構わない。
一方、ステップS601で、評価を行っていない配送ルートがないと判断した場合には(ステップS601でNO)、CPU201は、配送ルートを評価の低い順にソートし(ステップS604)、解体対象の配送ルートを決定する(ステップS605)。
より具体的には、図11の配車条件データテーブル301−4のルート解体率1104に従い、解体ルート数をあらかじめ算出しておき、全配送ルートのうちオーダ数の少ない(評価の低い)配送ルートを解体ルート数分選択する。例えば、図12の(1)では、ルート001とルート002に属するオーダが2件であるのに対して、ルート003とルート004に属するオーダは1件であるので、評価の低い順にソートすると、ルート003、ルート004、ルート001、ルート002の順となる。また、全配送ルート数が4でルート解体率は70%であるので、解体ルート数は2となる。よって、ルート003とルート004が解体対象ルートとなる。尚、解体ルート数はルート解体率1104を超えないように設定される。
次に、CPU201は、ステップS605で決定した解体対象の配送ルートから全オーダの割当を解除する(ステップS606)。例えば、図12の(1)では、解体対象であるルート003とルート004に属するオーダは、オーダ005とオーダ006であるから、これらの割当を解除することになる。以上が、図6の配送ルート解体処理の説明である。
次に、図7を参照して、図4のステップS407の時刻指定緩和処理の詳細について説明する。この処理をCPU201に行わせるためのコンピュータプログラムは、外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてCPU201は当該コンピュータプログラムをRAM202にロードし、ロードしたコンピュータプログラムによる制御に従って、本処理を行うことになる。
まず、CPU201は、図4のステップS406の配送ルート解体処理(詳細は図6)で解体した配送ルートでの配送対象であったオーダのうち、時刻指定緩和を行っていないオーダがあるかを判断する(ステップS701)。そして、時刻指定緩和を行っていないオーダがあると判断した場合には(ステップS701でYES)、CPU201は、時刻指定の緩和を行っていない未割当オーダを選択し(ステップS702)、時刻指定の緩和を行う(ステップS703)。この際には、図11の配車条件データテーブル301−4の緩和ステップ幅1102に従い、選択したオーダデータの着時刻指定803を緩和する。そして、緩和済み時間に緩和した時間を加算する。
一方、ステップS701で時刻指定緩和を行っていないオーダがないと判断した場合には(ステップS701でNO)本処理を終了する。以上が、図7の時刻指定緩和処理の説明である。
例えば、図12の(1)での解体対象ルートであるルート003とルート004に含まれるオーダは、オーダ005とオーダ006であるので、図11の配車条件データテーブル301−4の緩和ステップ幅1102に従い、各々着時刻指定を30分緩和する。図13は図8に示すオーダテーブルデータ301−1のオーダ005及びオーダ006の着時刻指定を30分ずつ緩和した後のオーダデータテーブルのデータを示す図である。尚、図中のオーダID801、卸地802、等のデータ項目は、夫々、緩和前のオーダデータテーブルである図8のオーダID801、卸地802、等に対応している。ここで、オーダ005及びオーダ006の着時刻指定803は、図8では10:00〜10:00であったものが、緩和後には30分緩和されて9:30〜10:30となっている。また、それぞれ30分着時刻指定を緩和したので、オーダ005、オーダ006の緩和済み時間807に30分が登録される。
図12の(2)は、図12の(1)の配送ルートに対して、図4のステップS406〜ステップS407を実行し、再びステップS404を実行した後の結果を示している。図4のステップS407で、オーダ005及びオーダ006の着時刻指定が9:30〜10:30に緩和されたため、オーダ005及びオーダ006が1つの配送ルート(ルート003)に割付けられ、結果として車両台数が3台に減少している。
また、図14は、図12の(2)において、ステップS406〜ステップS407を実行した後のオーダデータテーブルのデータを示す図である。本実施例では、一度解体された配送ルートに割り当てられていたオーダ(この場合はオーダ005とオーダ006)が割り当てられることにより変更された配送ルート(この場合は配送ルート003)は、解体する際の優先度が下げられる。よって、図12の(2)では全てのルートに割り当てられたオーダ数は2であるが、ステップS406では、ルート001とルート002が解体対象となる。
そしてその後、ステップS407でオーダ001〜オーダ004の着時刻指定が30分緩和されることになり、図14はその結果を示している。
さらに図12(3)は、3度目のステップS404を実行した後の結果を示しており、車両台数が2台に減少している。
以上説明したように、着時刻の緩和を行わなかった場合には4台の車両が必要であったが、着時刻の指定を行うことで2台の車両のみでオーダの配送を行うことが可能な配車計画の立案が可能となる。車両を削減することが可能となるため、当然車両の調達に要するコストの削減効果をもさらに見込めることになる。
また、オーダごとに着時刻指定の緩和条件を設定できるので、オーダごとに柔軟に着時刻の調整が可能となるとともに、設定した着時刻の緩和可能時間以上に着時刻の緩和が行われることがない。
さらに、目標車両台数を設定できるので、使用可能な車両台数が限られている場合でも、極力所望の車両台数を実現するよう時刻指定緩和した計画を立案できる。
以上のように、本実施形態によれば、オーダの着時間帯指定に対して、到着時刻を早めるように緩和することができ、また、時間帯指定遵守と車両台数削減のバランスを制御することができ、さらには、所望の車両台数削減を実現するよう時刻指定緩和できる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態では、既に車両への割当が確定したオーダの着時刻を緩和できるようであれば、そのオーダの着時間の緩和も行い、未割当のオーダを車両に割り当てる例について説明する。
ここで、図15を参照して、第2の実施の形態において、管理サーバ101のCPU201によって行われる配車計画作成処理の詳細について説明する。
まず、CPU201は、クライアント装置102のディスプレイ装置210に表示される不図示の画面を介して入力されたオーダデータの登録要求をクライアント装置102から受信し、オーダデータテーブル301−1に登録する(ステップS1501)。そして、ステップS401の処理を、クライアント装置102より配車計画の作成指示を受け付ける、若しくは配車計画作成時刻に達する(ステップS1502でYESと判断する)まで行うことになる。この処理は、図4のステップS401と同様の処理である。
そして、CPU201は、クライアント装置102より配車計画の作成指示を受け付ける、若しくは配車計画作成時刻に達すると(ステップS1502でYES)、ステップS1503に処理を移行させ、データ管理部301で管理している配車計画に用いる各種データを取得する(ステップS1503)。ここで取得するデータは、オーダデータテーブル301−1に記憶されているオーダデータ、車両データテーブル301−2に記憶されている車両データ、所要時刻データテーブル301−3に記憶されている所要時間データ、配車条件データテーブル301−4に記憶されている配車条件データである。尚、第2の実施の形態の説明では、配車条件データテーブル301−4には、図18に示す配車条件データが記憶されているものとして説明する。
そして、その後、CPU201は、ステップS1503で取得したオーダデータが示す荷物を配送するための配送ルートの作成処理を行う(ステップS1504)。この処理の詳細については、図16を参照して後述する。
ステップS1504の配送ルート作成処理が終了後、CPU201は、ステップS1504で作成した配送計画で、各オーダが示す荷物の配送に用いられる車両の台数がステップS1503で取得した配車条件データに含まれる目標車両台数1803に設定されている台数以下になったか、若しくはステップS1503で取得したオーダのオーダデータに含まれる着時刻指定が緩和比率上限に達したかにより、配車ルート作成処理を終了するか否かを判断する(ステップS1505)。
ステップS1505でNOとCPU201が判断した場合、ステップS1506では、CPU201は、ステップS1504で作成した配送ルートの解体処理を行う。この処理の詳細については、既に図6を参照して説明したとおりである。
ステップS1506の配送ルート解体処理が終了後、CPU201は、ステップS403で取得したオーダデータに含まれる着時刻指定の緩和可能時間の変更を行う。緩和可能時間は初期値は0であり、その後、配車条件データの緩和ステップ幅1802に設定された時間ずつインクリメントすることにより、緩和可能時間の変更を行う。
ステップS1507の緩和可能時間の変更処理が終了後、CPU201は、ステップS1506で解体した配送ルートに割り当てられていたオーダを含む車両に未割当のオーダと解体しなかった配送ルートを用いて、再び配送ルート作成処理(ステップS1504)を行う。
一方、ステップS1505でCPU201がYESと判定した場合、ステップS1508では、配車計画データを出力する。このステップでは、作成した配送ルートデータをクライアント装置102に対して出力(送信)する。そして、配車ルートデータを受信したクライアント装置102は配車ルートデータをディスプレイ装置に表示する。そして、ユーザからの登録指示の入力を受け付けると、クライアント装置102のCPUは、管理サーバ101に対して配車ルートデータの登録要求を送信する。
クライアント装置102から配車ルートデータの登録要求を受信すると、管理サーバ101のCPU201は、ステップS405で作成した配車ルートデータを配車計画データテーブル301−5に記憶する。尚、クライアント装置102で配車ルートデータに変更が加えられた場合には、変更後の配車ルートデータを配車計画データテーブル301−5に記憶することになる。以上が、図15の第2の実施の形態における配車計画作成処理の説明である。
次に、図16に示す配送ルート作成処理について説明する。図16に示す処理は、図15のステップS1504の配送ルート作成処理の詳細を示す処理である。尚、図16に示すステップS1601からステップS1606の処理は、既に図5を参照して説明した第1の実施の形態における配送ルート作成処理(図5のステップS501からステップS506の処理)の詳細と略同様であるので、詳細な説明は割愛することにする。ただ、ステップS1603及びステップS1606の車両へのオーダ割当処理については第1の実施の形態での処理(ステップS503及びステップS506の処理)とは異なるので、この処理について図17を参照して説明することにする。また、ステップS1604の判断処理では、重量条件などに基づき車両に割り当てることができるオーダがあるかを判断する。着時刻指定の条件はこのステップS1604の判断処理では考慮されない。
図17は、図16のステップS1603及びステップS1606の車両へのオーダ割当処理の詳細を示すフローチャートである。ここでは、既に幾つかのオーダが割り当てられている車両に対して、新たにオーダを割り当てる処理について説明する。
まず、管理サーバ101のCPU201は、オーダの割当先の候補として選択された車両の全割込先配送順を試行済みであるか判断する(ステップS1701)。ステップS1701の判断処理でNOと判定した場合には、未施行の割当先配送順を選択し、図16のステップS1605で取得したオーダ(割当オーダ)の割当を試みる(ステップS1702)。
そして、ステップS1703では、ステップS1702での割当の結果、着時刻条件を充足した形での割当オーダの割当が可能であるかを判断する。この判断処理でCPU201が割当オーダの割当が可能であると判断した場合には処理をステップS1708に処理を進める。
一方、ステップS1703の判断処理でCPU201がNOと判断した場合には、処理をステップS1704に進め、割当オーダの着指定時刻を図15のステップS1507で設定した緩和可能時間分ずらす緩和処理を行う。その後、緩和された着時刻指定を充足する形での割当オーダの割当が可能であるかを判断する(ステップS1705)。ステップS1705の判断処理で割当オーダの割当が可能である(YES)と判断した場合には、処理をステップS1708に進める。
ステップS1705の判断処理でNOと判断した場合には、前後の配送順となっている割当済みオーダの着時刻指定を緩和可能時間分緩和する処理を行う(ステップS1706)。この時、割当済みのオーダの着時刻指定を緩和することで、配送先間の移動時間条件を満たさなくなってしまう場合には、当該割当済みオーダの着時刻指定の緩和処理は行われない。
そしてステップS1706の緩和処理終了後、割当オーダ及び当該割当オーダの前後の配送順となる割当済みオーダの緩和後の着時刻指定を充足した形での割当オーダの割当が可能であるかを判断する(ステップS1707)。この判断処理で割当オーダの割当が可能であると判断した場合には、処理をステップS1708に進める。
ステップS1708に処理を進めた場合には、CPU201は、当該割当オーダを選択した車両に割り当て可能であると判断し、当該車両に割当オーダを割り当てる。
一方でステップS1707の判断処理でNOと判断した場合には、CPU201は処理をステップS1701に進め、オーダの割当先の候補として選択された車両の全割込先配送順を試行済みであるか判断する。この判断処理でNOと判断した場合にはステップS1702以降の処理を繰り返し行うことになる。一方、ステップS1701の判断処理でYESと判断した場合には、処理をステップS1709に進め、割当オーダを当該車両に割り当てることはできない(割当不可)と判断することになる。以上が、第2の実施の形態における車両へのオーダの割当処理の詳細な説明である。
ここで、図18、図19、図20を参照して、図17の車両へのオーダの割当処理をより具体的に説明する。尚、車両への割当対象となるオーダ条件は図8に、オーダの割当対象となる車両条件は図9に、各拠点間の所要時間は図10に示すとおりであり、配車条件としては図18に示す配車条件を使用する。また、以降の説明で使用する、拠点にオーダを配送する(オーダを拠点に配送する)という表現は、拠点にオーダで特定される荷物を配送する(オーダで特定される荷物を拠点に配送する)ことを意味する。
まず、図8に示すオーダを図9に示す車両に対する割当処理(図15のステップS1504)を1回試行すると、図20の(1)に示す配送計画が作成される。ここで、図18に示す配送条件データ301−4の目標台数1803が3台であるため、車両に割り当てられたオーダ数、積載率の高さ、空車配送距離等の評価指標を用いて何れかの車両の配送ルートを解体する。ここで、ルート解体率が50%であるので、解体数が全体の50%以下になるように配送ルートの解体が行われる。この場合は1つの配送ルートの解体が行われ、ルート004が解体されることになる。
その後、ルート004に割り当てられたオーダであるオーダ006を配送ルート001、配送ルート002、配送ルート003に割当可能かを判定し、割当可能な配送ルートに割り当てる処理を行うことになる。
まず、ルート001でオーダ001を拠点001に配送する前に、オーダ006を拠点006に配送することが、着時刻指定を緩和せずに可能であるかを判断する(図17のステップS1703の判断処理)。ここで、拠点001への着時刻と拠点006への着時刻指定が同じ10:00であるので、着時刻指定を緩和せずに割当ができないと判断することになる。
その後、オーダ006が示す荷物を拠点006に配送する際の着時刻指定を図18の配送条件データの緩和ステップ幅1802に従って、10:00−10:00から9:45−10:15に緩和する処理を行う(図17のステップS1704の処理)。ここで、拠点001から拠点004への移動に要する時間が210分であるため、緩和ステップ幅通りの緩和を行うことが可能となる。そして、緩和された拠点006への着時刻指定を充足した形でのオーダ006の割当が可能かを判断する(図17のステップS1705の判断処理)。ここで、拠点006から拠点001への270分であるため、割当はできないと判断することになる。
次に、既に割当済みのオーダ001の拠点001に配送する際の着時刻指定を図18の配送条件データの緩和ステップ幅に1802に従って、10:00−10:00から9:45−10:15に緩和する処理を行う(図17のステップS1706の処理)。その後、緩和されたオーダ001を拠点001に配送する際の着時刻指定条件、緩和されたオーダ006を拠点006に配送する際の着時刻指定条件を満たす形での割当が可能であるかを判断する(図17のステップS1707の判断処理)。ここで、拠点006から拠点001への270分であるため、割当はできないと判断することになる。よって、拠点001にオーダ001を配送する前に拠点006にオーダ006を配送するという配送ルート001のルート変更はできないと判断することになる。
その後、配送ルート001の、拠点001へのオーダ001の配送後に拠点006にオーダ006を配送するルート変更が可能であるかを同様の処理を行うことで判断することになる。この変更も不可であるために、その後、同様にオーダ004を拠点004に配送後に拠点006にオーダ006を配送するルート変更が可能であるかを判定する。
上記の結果、緩和時間が15分では、ルート001に対してオーダ006の割当はできないと判断し、ルート002の変更によりオーダ006の割当ができるかを試行することになる。結果、同様に配送ルート002に対してオーダ006の割当はできないとCPU201は判断することになる。
次に、ルート003に対してオーダ006の割当を行うことが可能であるかを試行することになる。まず、拠点005にオーダ005を配送する前に、オーダ006を拠点006に配送する
まず、CPU201は、オーダ005を拠点005に配送する際の着時刻指定と、オーダ006を拠点006に配送する際の着時刻指定が同じ10:00であるために、オーダ006の着時刻指定を緩和することなくオーダ003をルート003に割り当てることはできないと判断することになる。
その後、オーダ006の拠点006への着時刻指定を15分緩和し、9:45−10:15とする。その後、着時刻指定を充足した形でオーダ006をルート003に割当可能かを判断する。この判断では、拠点006から拠点005への所要時間が30分であるために、割当不可と判断することになる。
その後、オーダ005を拠点005に配送する際の着時刻指定を9:45−10:15に緩和する。この緩和により、オーダ006を拠点006に配送する際の着時刻指定を9:45、オーダ005を拠点005に配送する際の着時刻指定を10:15とすることでルート003にオーダ006を割り当てることが可能となる。その結果、図20の(2)に示すような配送結果が作成されることになる。
尚、図19のオーダ005の着時刻指定の緩和は図17のステップS1706の処理で、オーダ006の着時刻指定の緩和は図17のステップS1704で行われる。
以上説明したように、第2の実施の形態では、未割当のオーダの着時刻指定だけでなく、既に車両に割り当てられたオーダの着時刻指定の緩和も行うことで、効率的な配送計画を作成することが可能となる。
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図4から図6に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
なお、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101 管理サーバ
102−1、102−2 クライアント装置
103 ネットワーク
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信I/F(インターフェース)コントローラ
209 キーボード
210 ディスプレイ装置
211 外部メモリ

Claims (8)

  1. 配送オーダが示す荷物を指定された配送先に配送する配送ルートを作成する情報処理装置であって、
    少なくとも前記荷物の配送先と配送時刻条件とを含む配送オーダ情報を記憶する第1の記憶手段と、
    前記配送オーダが示す荷物の配送に用いる車両の情報を記憶する第2の記憶手段と、
    前記配送時刻条件を満たすよう、前記配送オーダを前記車両に割り当てることで、前記配送オーダに対する配送ルートを作成する配送ルート作成手段と、
    前記配送ルート作成手段により作成されたそれぞれの配送ルートの評価を行う評価手段と、
    前記評価手段での評価に従って、前記作成された配送ルートのうち評価の低い配送ルートを解体する解体手段と、
    前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダの配送時刻条件を変更する第1の変更手段
    前記第1の変更手段による変更後、前記配送ルート作成手段にて前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートで用いる車両に追加割り当てすることにより生成される配送ルートに含まれるいずれかの配送オーダの配送時刻条件を満たさない場合に、前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートに割り当てられている配送オーダの配送時刻条件を変更する第2の変更手段とを備え、
    前記配送ルート作成手段は、前記解体された配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記車両とは異なる車両に割り当てることで、前記第1の変更手段および前記第2の変更手段により変更された配送時刻条件を満たす配送ルートを作成すること
    を特徴とする情報処理装置。
  2. 前記配送ルート作成手段で作成された配送ルートの全数に対する、前記解体手段により解体する配送ルートの上限数を表す比率を記憶する第3の記憶手段を更に備え、
    前記解体手段は、前記配送ルート作成手段で作成された配送ルートの全数と前記比率との積により算出される数以下の配送ルートの解体を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記評価手段は、配送ルートに割り当てられた前記配送オーダの数、積載率、空車配送距離の少なくとも1つを基準として前記配送ルートの評価を行うこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記解体手段は、前記配送ルートのうち、前記解体手段で解体された配送ルートに割り当てられた配送オーダが含まれない配送ルートの解体を優先すること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記配送オーダ情報には、当該配送オーダ情報に含まれる配送時刻条件を変更可能な時間情報がさらに含まれており、
    前記第1の変更手段および前記第2の変更手段は、前記変更可能な時間情報を満たすよう、前記配送時刻条件を変更すること
    を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記配送ルート作成手段は、指定された車両の台数を満たすよう配送ルートの作成を行うこと
    を特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 少なくとも前記荷物の配送先と配送時刻条件とを含む配送オーダ情報、及び、前記配送オーダが示す荷物の配送に用いる車両の情報を記憶する記憶手段を備える情報処理装置によって行われる、前記荷物を指定された配送先に配送する配送ルートを作成する情報処理方法であって、
    前記配送時刻条件を満たすよう、前記配送オーダを前記車両に割り当てることで、前記配送オーダに対する配送ルートを作成する配送ルート作成工程と、
    前記配送ルート作成工程により作成されたそれぞれの配送ルートの評価を行う評価工程と、
    前記評価工程での評価に従って、前記作成された配送ルートのうち評価の低い配送ルートを解体する解体工程と、
    前記解体工程で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダの配送時刻条件を変更する第1の変更工程
    前記第1の変更工程による変更後、前記配送ルート作成工程にて前記解体工程で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記解体工程で解体されなかった評価の高い配送ルートで用いる車両に追加割り当てすることにより生成される配送ルートに含まれるいずれかの配送オーダの配送時刻条件を満たさない場合に、前記解体工程で解体されなかった評価の高い配送ルートに割り当てられている配送オーダの配送時刻条件を変更する第2の変更工程とを備え、
    前記配送ルート作成工程は、前記解体された配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記車両とは異なる車両に割り当てることで、前記第1の変更工程および前記第2の変更工程により変更された配送時刻条件を満たす配送ルートを作成すること
    を特徴とする情報処理方法。
  8. 少なくとも前記荷物の配送先と配送時刻条件とを含む配送オーダ情報、及び、前記配送オーダが示す荷物の配送に用いる車両の情報を記憶する記憶手段を備え、前記荷物を指定された配送先に配送する配送ルートを作成する情報処理装置を、
    前記配送時刻条件を満たすよう、前記配送オーダを前記車両に割り当てることで、前記配送オーダに対する配送ルートを作成する配送ルート作成手段と、
    前記配送ルート作成手段により作成されたそれぞれの配送ルートの評価を行う評価手段と、
    前記評価手段での評価に従って、前記作成された配送ルートのうち評価の低い配送ルートを解体する解体手段と、
    前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダの配送時刻条件を変更する第1の変更手段と、
    前記第1の変更手段による変更後、前記配送ルート作成手段にて前記解体手段で解体された評価の低い配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートで用いる車両に追加割り当てすることにより生成される配送ルートに含まれるいずれかの配送オーダの配送時刻条件を満たさない場合に、前記解体手段で解体されなかった評価の高い配送ルートに割り当てられている配送オーダの配送時刻条件を変更する第2の変更手段として機能させ、
    前記配送ルート作成手段は、前記解体された配送ルートに割り当てられていた配送オーダを前記車両とは異なる車両に割り当てることで、前記第1の変更手段および前記第2の変更手段により変更された配送時刻条件を満たす配送ルートを作成すること
    を特徴とするコンピュータプログラム。
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