JP5685831B2 - 赤色透光性アルミナ焼結体及びその製造方法 - Google Patents

赤色透光性アルミナ焼結体及びその製造方法 Download PDF

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本発明は赤色透光性アルミナ焼結体とその製造方法およびこれを用いた装飾部材、外装部材に関する。
アルミナ単結晶であるルビー、サファイアは赤〜赤紫色の透光性アルミナとして、宝飾品用途に広く用いられている。しかしながら、アルミナ単結晶は形状加工が困難であるため、複雑な形状をもつ時計、携帯電子機器などの外装部品等には使用できなかった。さらに、アルミナ単結晶は透光性が高すぎ遮蔽性に劣るため、下地を隠す必要がある装飾部品、外装部品などの用途には適していなかった。そのため、形状付与が容易な多結晶質アルミナ焼結体において、赤色に着色し、かつ、透光性を有するアルミナ焼結体が求められている。
特許文献1には酸化クロム、酸化マグネシウム、酸化ランタン、酸化イットリウムを含有するアルミナ焼結体が開示されている。しかしながら、開示された焼結体は赤紫色であり、アルミナ単結晶が呈する鮮明な赤色とは異なる色調であった。また、焼結温度が1650℃以上と高かったため、結晶粒子が大きく強度が低いものであった。
特許文献2には、シリカコーティングを施したAuナノ粒子を顔料とした赤色アルミナ焼結体が提案されている。しかし、開示されたアルミナ焼結体は金属光沢をもつ赤色を呈するものであって鮮明な赤色とは異なるものであった。さらに、極めて特殊なAuナノ粒子を顔料として使用するため、非常に高価なものであった。
特許文献3には、酸化マンガンを含有した透光性アルミナ焼結体が開示されている。しかし当該焼結体はピンク色を呈するものであって、鮮明な赤色のアルミナ焼結体ではなかった。
このように、赤色に近い色調を有する透光性アルミナ焼結体は提案されているが、鮮明な赤色を呈し、かつ、適度な遮蔽性を具備した透光性を有する着色透光性アルミナ焼結体は得られていなかった。
特開昭56−140071号 特開2008−031039 特開2007−182348
本発明は、鮮明な赤色を呈し、かつ、下地を隠すことができる適度な遮蔽性を備えた着色透光性アルミナ焼結体を提供する。
本発明者等が鋭意研究を行った結果、着色剤として二酸化マンガンを含有することで、鮮明な赤色と透光性を有し、かつ適度な遮蔽性を有する赤色透光性アルミナ焼結体が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は着色剤として0.06mol%以上1.5mol%以下の二酸化マンガン(MnO)を含有し、L表色系におけるL値が10以上、a値が20以上、b値が−5以上である赤色アルミナ焼結体である。
以下、本発明のアルミナ焼結体について説明する。
本発明のアルミナ焼結体は二酸化マンガン(MnO)を含有する。二酸化マンガンを含有することでアルミナ焼結体が鮮明な赤色を呈する。
二酸化マンガンの含有量は0.06mol%以上であり、好ましくは0.1mol%以上、さらには0.2mol%以上であることが好ましい。二酸化マンガンの含有量が0.06mol%未満になると焼結体が赤色とは異なるピンク色の色調になり、鮮明な赤色のアルミナ焼結体が得られない。一方、二酸化マンガンの含有量が多すぎると、焼結体の密度が低下して審美性が低下するため、二酸化マンガンの含有量は1.5mol%以下であり、1.0mol%以下であることが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体が鮮明な赤色を呈する詳細な理由は不明だが、上述の含有量の二酸化マンガンを含有することで、二酸化マンガン中のMn4+が赤色を呈するものと考えられる。
なお、酸化マンガン(MnO)はアルミナ焼結体中でスピネル(MnAl)を形成しやすく、Mn4+を生成しない。そのため、酸化マンガン(MnO)を含有した場合、焼結体はピンク色を呈し、鮮明な赤色のアルミナ焼結体とはならない。
本発明のアルミナ焼結体は、着色剤として更に酸化クロム(Cr)を含有することが好ましい。二酸化マンガンと酸化クロム(Cr)を含有することで、深い赤色が得られやすい。酸化クロム(Cr)の含有比率はMn/Cr比がモル比で50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましく、更には75%以上であることが好ましい。Mn/Cr比がモル比で50%以上であると、より鮮明な赤色なりやすい。また、酸化クロム(Cr)含有量は、上記のMn/Cr比を満たし、かつ、0.04mol%以上であることが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体は、着色剤の合計含有量が1.5mol%以下であることが好ましく、1.0mol%以下であることがより好ましい。着色剤の合計含有量がこの範囲であることで、鮮明な赤色を呈し、かつ、適度な遮蔽性を有する焼結体となる。
本発明のアルミナ焼結体は、遮蔽性および色調に影響を与えない範囲であれば他の酸化物を含有することができる。しかしながら、酸化マグネシウムは粒成長抑制剤として作用するため、これを含まないことが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体は、L表色系におけるL値が10以上、a値が20以上、b値が−5以上である。さらに、L値は15以上であることが好ましい。また、a値は25以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましい。L、a及びbの値がこの範囲内であることで鮮やかな赤色を呈する。
さらに、本発明のアルミナ焼結体は、明度Lが10≦L≦60、色相aが20≦a≦60、bが−5≦b≦30であることが好ましく、明度Lが15≦L≦50、色相aが25≦a≦50、bが−5≦b≦20であることがより好ましく、明度Lが15≦L≦50、色相aが30≦a≦50、bが−5≦b≦20であることがさらに好ましい。色調(L、a、b)をこの範囲内にすることで、アルミナ焼結体がより鮮明な赤色となりやすい。
ここで、明度Lは0〜100で変化し、L=100の場合は白色、L=0の場合は黒色を示す。そのため、Lが10以上60以下とすることで、白色、黒色以外の色調を呈しやすくなる。また、色相aはa>0で赤色度、a<0で緑色度を表し、色相bはb>0で黄色度、b<0で青色度を表す。特にbの値が与える色調への影響は大きく、bがこれらの範囲内であることで赤色を呈することができるが、bの値が30以下であれば黄色味の強い赤色となりやすく、bの値が−5以上だと青色味の強い赤色になりやすい。
さらに、淡い赤色としては、色調(L、a、b)は明度Lが20≦L≦45、色相aが30≦a≦40、bが−2≦b≦6が特に好ましく、さらには、明度Lが30≦L≦35、色相aが30≦a≦35、bが−1≦b≦1が好ましい。
一方、深い赤色としては、色調(L、a、b)は明度Lが15≦L≦40、色相aが25≦a≦50、bが10≦b≦20が特に好ましく、さらには、明度Lが15≦L≦35、色相aが25≦a≦50、bが12≦b≦18が好ましい。
本発明のアルミナ焼結体は、試料厚み1mm、測定波長600nmにおける隠蔽率が20%以上85%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以上85%以下、さらには25%以上65%以下であることが好ましい。隠蔽率は遮蔽性を示す指標であり、隠蔽率が20%以上であることで適度な遮蔽性を有し、外装部材等の用途で使用した場合に下地を隠しやすくなる。一方、隠蔽率が85%以下であれば、審美性も備えた遮蔽性となりやすい。
また、本発明のアルミナ焼結体の遮蔽性を表す指標として、全光線透過率を使用することができる。全光線透過率が高くなると遮蔽性は低くなる傾向があるため、全光線透過率と隠蔽率はおおよそ反比例の傾向を有する。
本発明のアルミナ焼結体は、試料厚み1mm、測定波長600nmにおける全光線透過率が15%以上であることが好ましく、より好ましくは20%以上、更には40%以上であることが好ましい。全光線透過率が15%以上であることで審美性が向上しやすい。一方、全光線透過率が高くなると遮蔽性が低下しやすくなるため、全光線透過率の上限は70%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましい。
また、同様な理由により、本発明のアルミナ焼結体は、試料厚み1mm、測定波長600nmにおける直線透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは8%以下、さらには6%以下であることが好ましい。
なお、全光線透過率および直線透過率は下記(1)式の関係式を有するパラメーターである。
Tt=Ti+Td (1)
Tt:全光線透過率(%)
Td:拡散透過率(%)
Ti:直線透過率(%)
全光線透過率、および直線透過率はランベルト・ベールの法則に従うため、これらは試料が薄くなるに従い増加し、一方、試料が厚くなるに従い減少する。
本発明のアルミナ焼結体は、相対密度が99.5%以上であることが好ましく、99.9%以上であることが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体は、平均結晶粒径が20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましい。平均結晶粒径が20μm以下であることで焼結体の強度が高くなりやすくなる。一方、平均結晶粒径が小さいほど強度は高くなるが、下限値として1μm以上、より好ましくは2μm以上であれば本発明の目的とする用途には十分な強度が得られる。
次に本発明のアルミナ焼結体の製造方法について説明する。
本発明の製造方法は、0.06mol%以上1.5mol%以下の二酸化マンガン(MnO)を含有するアルミナ粉末を成型し、常圧下で一次焼結した後、さらに熱間静水圧プレス(HIP)処理するアルミナ焼結体の製造方法であって、HIP処理温度が一次焼結温度以下であることを特徴とするアルミナ焼結体の製造方法である。
本発明の製造方法ではアルミナ粉末を使用する。アルミナ粉末は特に限定されないが、高純度アルミナ粉末であることが好ましく、純度が99.9%以上であることが特に好ましい。純度の高いアルミナ粉末を使用することで、得られるアルミナ焼結体の密度が高くなりやすい。
本発明の製造方法は、赤色を発色する着色剤として二酸化マンガン(MnO)を使用する。二酸化マンガンはMn4+を含有するものであれば特に限定されないが、電解二酸化マンガン(EMD)、化学二酸化マンガン(CMD)などを例示することができる。
本発明の製造方法では、着色剤としてさらに酸化クロム(Cr)を使用することが好ましい。酸化クロム(Cr)を使用する場合、Mn/Cr比がモル比で50%以上となるようにすることが好ましい。
また、二酸化マンガン(MnO)および酸化クロム(Cr)は必ずしも酸化物を使用する必要はなく、焼成によって酸化物になる前駆体を使用することもできる。前駆体を使用する場合、その使用量は焼結後に酸化物換算で上述の範囲で含有するように使用することが好ましい。
なお、酸化マンガン(MnO)を使用した場合、酸化マンガンはMnAlを形成し、さらに焼結体がピンク色となって赤色が得られないため二酸化マンガンの前駆体として使用することは好ましくない。
本発明の製造方法では、着色剤とアルミナ粉末を混合する。混合はアルミナ粉末と着色剤が均一に混合できれば特に制限はないが、ボールミルによる湿式粉砕などの混合・粉砕装置を用いて分散混合することを例示することができる。
本発明の製造方法では、混合した原料粉末を成型して成型体を得る。
成型方法に特に制限はなく、原料粉末を冷間静水圧プレス(CIP)または粉末プレス法を用いて所定の形状に成型することが好ましい。また、目的に応じて射出成型法や鋳込み成型法等を適用することが好ましい。
本発明の製造方法では、得られた成型体を焼結して一次焼結体を得る。一次焼結では得られる一次焼結体の相対密度が95%以上であることが好ましく、97%以上であることが特に好ましい。
このような一次焼結体を得るために、一次焼結温度は1250℃以上1500℃以下であることが好ましく、1250℃以上1450℃以下であることがより好ましく、さらに、1300℃以上1450℃以下であることが好ましい。一次焼結温度が1250℃以上であると、次いで行われるHIP処理後もアルミナ焼結体の密度が上がりやすくなり、一方、1500℃以下であることで一次焼結体が粒内気孔を含みにくくなる。
なお、一次焼結温度が1250℃以上1500℃以下の範囲においては一次焼結温度が高いほど、HIP処理後に得られるアルミナ焼結体の呈する色が深い赤色になりやすい(焼結体の色相bが大きくなりやすい)。アルミナ焼結体の呈する色は着色剤の種類・含有量によっても変化するが、淡い赤色の焼結体を得る場合の一次焼結温度として1250℃以上1350℃未満、深い赤色の焼結体を得る場合の一次焼結温度として1350℃以上1500℃以下を例示することができる。
一次焼結は大気、酸素、真空等の雰囲気中で行うことが好ましく、大気中で行うことが最も簡便であり特に好ましい。
本発明の製造方法では、得られた一次焼結体をHIP処理してアルミナ焼結体を得る。HIP処理により一次焼結体中の残留気孔を消滅して緻密化させ、適度な遮蔽性を備えた透光性を有し、かつ、鮮明な赤色を有するアルミナ焼結体を得ることができる。
HIP処理温度は、一次焼結温度以下である。HIP処理温度を一次焼結温度以下とすることで、得られるアルミナ焼結体の色調が鮮明な赤色となる。
HIP処理温度は一次焼結温度以下で、かつ、1200℃以上1500℃以下であることが特に好ましく、さらには1250℃以上1400℃以下であることが好ましい。HIP処理温度が1200℃以上では焼結が促進されて緻密化が進みやすくなり、一方、1500℃以下であれば、赤色の色調を呈しやすくなる。
HIP処理圧力は50MPa以上であることが好ましく、100MPa以上であることがより好ましい。HIP処理圧力が50MPa以上であるとアルミナ焼結体の緻密化が進行しやすくなる。一方、HIP処理圧力が200MPa以下であれば、アルミナ焼結体の緻密化は進行するため、これ以上のHIP処理圧力とする必要はない。HIP処理の圧力媒体は、窒素、酸素、アルゴンガスが好ましく、アルゴンガスが特に好ましい。
得られたアルミナ焼結体は、目的に応じた光沢や審美性を得るために、表面研磨を行うことが好ましい。
本発明のアルミナ焼結体は鮮明な赤色の色調と、適度な遮蔽性を有する。
実施例1の全光線透過率 実施例2の全光線透過率 比較例1の全光線透過率 実施例5のSEM写真(図中スケールは3μm) 比較例2のSEM写真(図中スケールは3μm)
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(隠蔽率の測定)
遮蔽性の指標として隠蔽率を測定した。隠蔽率は、カラーアナライザーTC−1800MK−IIを使用して、JIS K 5400−5−2およびJIS Z 8722の試験法に準じた方法で測定した。測定試料は焼結体厚みを1mmに加工し、表両面研磨したものを用いた。これに波長600nmの可視光を照射して、試料の背面に可視光反射率0%の黒色板を置いて測定した場合の分光反射率(R1)と、試料の背面に可視光反射率100%の白色板を置いて測定した場合の分光反射率(R2)を求め、その比率(R1/R2)を求めて隠蔽率とした。
(全光線透過率)
全光線透過率はJIS K 7105(プラスティックスの光学特性試験法)およびJIS K 7361−1(プラスティック・透明材料の全光線透過率の試験方法に基づき、ダブルビーム方式の分光光度計(V−650、日本分光製)で測定した。光源(重水素ランプおよびハロゲンランプ)より発生した光を試料に透過および散乱させ積分球を用いて全光線透過量を測定した。測定波長領域は200〜800nmの領域で測定し、可視光領域の600nmの波長での透過率を全光線透過率とした。測定試料は隠蔽率の測定と同様な処理をした試料を使用した。
(色調(明度、色相)の測定)
色調(明度L、色相a、b)は、JIS Z 8722に準拠し、D65光源、10°視野角の条件において色差計(カラーアナライザーTC−1800MK−II、東京電色社製)を用いて測定した。測定試料は隠蔽率の測定と同様な処理をした試料を使用した。
実施例1〜7
高純度アルミナ粉末(大明化学工業製 純度99.99%以上)と0.1mol%〜1.0mol%のいずれかの二酸化マンガン(高純度化学製)とを混合し、ボールミルに入れて湿式粉砕を行った。粉砕後の粉体を乾燥して原料粉末とした。
得られた原料粉末を一軸プレス装置と金型を用い、圧力50MPaを加えた後、ゴム型に入れ冷間静水圧プレス(CIP)装置を用いて200MPaの圧力で成型して成型体を得た。得られた成型体を大気中1300℃または1450℃で2時間一次焼結して一次焼結体を得た。結果を表1に示す。
Figure 0005685831
得られた一次焼結体をアルゴンガス中、温度1300℃、圧力150MPaで1時間HIP処理し、アルミナ焼結体を得た。結果を表2に示す。
Figure 0005685831
得られたアルミナ焼結体はいずれも仕込み組成と同じ二酸化マンガン含有量であり、相対密度が100%以上であった。また、いずれのアルミナ焼結体も鮮明な赤色を呈し、かつ、適度な遮蔽性を有していた。
実施例8
着色剤として0.06mol%のMnOと0.04mol%のCrを使用した以外は、実施例1と同様な方法でアルミナ焼結体を得た。結果を表3に示す。
Figure 0005685831
得られたアルミナ焼結体は淡い赤色を呈し、かつ、適度な遮蔽性をアルミナ焼結体であった。なお、着色剤含有量は仕込み組成と同じであり、Mn/Cr比は75%であった。
比較例1〜2
MnO添加量を0.05mol%とした以外は、実施例1〜7と同様な方法でアルミナ焼結体を得た。結果を表4に示す。
Figure 0005685831
得られたアルミナ焼結体はいずれもbが低く、ピンク色を呈していた。
比較例3〜6
着色剤を0.1mol%又は1.0mol%のCrのみとした以外は、実施例1〜7と同様な方法でアルミナ焼結体を得た。結果を表5に示す。
Figure 0005685831
得られたアルミナ焼結体はb値が低く、紫色を呈し赤色とは異なる色調であった。
本発明のアルミナ焼結体は、適度な遮蔽性を有し、かつ、審美性に優れているため、装飾品、時計や筐体などのアクセサリーのカバー用途、携帯電話などの携帯電子機器の外装部材など、種々の部材として使用することができる。

Claims (9)

  1. 着色剤として0.06mol%以上1.5mol%以下の二酸化マンガン(MnO)を含有し、L表色系におけるL値が15≦L ≦45、a値が20以上、b値が−5以上であり、試料厚み1mm、測定波長600nmにおける全光線透過率が15%以上70%以下であり、酸化マグネシウムを含有しない赤色アルミナ焼結体。
  2. 試料厚み1mm、測定波長600nmにおける隠蔽率が20%以上85%以下であることを特徴とする請求項1に記載のアルミナ焼結体。
  3. 明度L15≦L ≦45、色相aが20≦a≦60、bが−5≦b≦30であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミナ焼結体。
  4. 着色剤として、さらに酸化クロム(Cr)を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のアルミナ焼結体。
  5. 酸化クロム(Cr)の含有比率がMn/Cr比がモル比で50%以上であることを特徴とする請求項4に記載のアルミナ焼結体。
  6. 0.06mol%以上1.5mol%以下の二酸化マンガン(MnO)を含有するアルミナ粉末を成型し、常圧下で一次焼結した後、さらに熱間静水圧プレス(HIP)処理するアルミナ焼結体の製造方法であって、HIP処理温度が一次焼結温度以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のアルミナ焼結体の製造方法。
  7. 一次焼結温度が1250℃以上1500℃以下であることを特徴とする請求項6に記載のアルミナ焼結体の製造方法。
  8. 請求項1乃至5のいずれかに記載のアルミナ焼結体を用いることを特徴とする装飾部材。
  9. 請求項1乃至5のいずれかに記載のアルミナ焼結体を用いることを特徴とする外装部材。
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