しかしながら、従来の天候情報提供システムにおいては、ルート上の天候と降水量を地図上に表示して利用者に報知することができるものの、実際に利用者が、どのくらいの時間、どのくらいの量の降水に遭遇するかを判断することが難しいという問題点を有していた。特に、利用者が、自転車や徒歩で移動することを考えている場合、雨に遭うかどうかよりも、実際に遭遇する降水量を考慮して、雨具を装備することで凌げるか、代替移動手段を利用すべきなのか等を判断したいという要求があったが、従来の天候情報を提供するシステムでは、利用者がそのような判断を行うための十分な情報が得られないという問題点を有していた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、利用者が遭遇する被降水量を直感的に把握することができる、ナビゲーションシステム、サーバ装置、端末装置、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明のナビゲーションシステムは、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、制御部と表示部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したナビゲーションシステムであって、上記サーバ装置の上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、備え、上記サーバ装置の上記制御部は、上記端末装置から送信される経路探索条件を受信する経路探索条件受信手段と、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、上記経路探索条件受信手段により受信された上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段と、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出手段と、上記被降雨量算出手段により算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成手段と、上記降雨案内情報作成手段により作成された上記降雨案内情報を、上記端末装置に送信する降雨案内情報送信手段と、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記経路探索条件を上記サーバ装置に送信する経路探索条件送信手段と、上記サーバ装置から送信される、上記降雨案内情報を受信する降雨案内情報受信手段と、上記降雨案内情報受信手段により受信された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記被降雨量算出手段は、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路を単位時間あたりで分割し、当該分割した上記案内経路を通過する時間帯および通過する地域に対応する上記予想降雨量情報に基づいて、上記分割された上記案内経路ごとの上記被降雨量を算出することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記被降雨量算出手段は、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路を所定距離間隔で分割し、当該分割した上記案内経路を通過する時間帯および通過する地域に対応する上記予想降雨量情報に基づいて、上記分割された上記案内経路ごとの上記被降雨量を算出することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記降雨案内情報作成手段は、上記分割された上記案内経路上に、上記被降雨量算出手段により算出された当該分割された上記案内経路ごとの上記被降雨量を示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記被降雨量算出手段は、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路について、所定時間間隔の出発時刻それぞれにおける上記被降雨量を上記予想降雨量情報に基づいて算出し、上記降雨案内情報作成手段は、上記各出発時刻における上記被降雨量を比較可能に示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記被降雨量算出手段は、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路を構成するリンクごとに、上記被降雨量を上記予想降雨量情報に基づいて算出し、上記降雨案内情報作成手段は、上記リンクごとの上記被降雨量を合計し、合計した上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記降雨案内情報作成手段は、上記被降雨量算出手段により算出された、上記案内経路または上記案内経路の区間ごとの上記被降雨量が所定値より大きい場合、雨具の用意を促す旨を示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記降雨案内情報作成手段は、上記被降雨量算出手段により算出された、上記案内経路または上記案内経路の区間ごとの上記被降雨量が所定値より大きい場合、出発時刻の変更を促す旨を示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記降雨案内情報作成手段は、上記被降雨量算出手段により算出された、上記案内経路または上記案内経路の区間ごとの上記被降雨量が所定値より大きい場合、迂回を促す旨を表示する上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記案内経路取得手段は、上記被降雨量算出手段により算出された、上記案内経路または上記案内経路の区間ごとの上記被降雨量が所定値より大きい場合、当該案内経路または当該区間を含まない上記案内経路を新たに取得することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記被降雨量算出手段は、上記案内経路取得手段により複数の上記案内経路が取得された場合、当該案内経路ごとに上記被降雨量を上記予想降雨量情報に基づいて算出し、上記降雨案内情報作成手段は、上記案内経路ごとの上記被降雨量を比較可能に示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、上記記載のナビゲーションシステムにおいて、上記降雨案内情報作成手段は、上記被降雨量を、グラフ、地図上の記号、または数値で示す上記降雨案内情報を作成することを特徴とする。
また、本発明のナビゲーションシステムは、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段と、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出手段と、上記被降雨量算出手段により算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成手段と、上記降雨案内情報作成手段により作成された上記降雨案内情報を、表示部に表示させる降雨案内情報表示手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のサーバ装置は、表示部を少なくとも備えた端末装置に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置であって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記端末装置から送信される経路探索条件を受信する経路探索条件受信手段と、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、上記経路探索条件受信手段により受信された上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段と、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出手段と、上記被降雨量算出手段により算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成手段と、上記降雨案内情報作成手段により作成された上記降雨案内情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記表示部に表示させる降雨案内情報送信手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の端末装置は、記憶部を少なくとも備えたサーバ装置に接続された、制御部と表示部とを少なくとも備えた端末装置であって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記経路探索条件を上記サーバ装置に送信する経路探索条件送信手段と、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて取得された、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路において、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて算出された被降雨量を当該案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を受信する降雨案内情報受信手段と、上記降雨案内情報受信手段により受信された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーション装置は、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えたナビゲーション装置であって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部は、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段と、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得手段により取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出手段と、上記被降雨量算出手段により算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成手段と、上記降雨案内情報作成手段により作成された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーション方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置、および、制御部と表示部とを少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続したナビゲーションシステムにおいて実行されるナビゲーション方法であって、上記サーバ装置の上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記経路探索条件を上記サーバ装置に送信する経路探索条件送信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される経路探索条件を受信する上記経路探索条件受信ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、上記経路探索条件受信ステップにて受信された上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得ステップにて取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出ステップと、上記被降雨量算出ステップにて算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成ステップと、上記サーバ装置の上記制御部において実行される、上記降雨案内情報作成ステップにて作成された上記降雨案内情報を、上記端末装置に送信する降雨案内情報送信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記サーバ装置から送信される、上記降雨案内情報を受信する降雨案内情報受信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記降雨案内情報受信ステップにて受信された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーション方法は、ナビゲーションシステムにおけるナビゲーション方法であって、上記ナビゲーションシステムは、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、案内経路取得手段と、被降雨量算出手段と、降雨案内情報作成手段と、降雨案内情報表示手段と、を備え、上記案内経路取得手段が、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、上記被降雨量算出手段が、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得ステップにて取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出ステップと、上記降雨案内情報作成手段が、上記被降雨量算出ステップにて算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成ステップと、上記降雨案内情報表示手段が、上記降雨案内情報作成ステップにて作成された上記降雨案内情報を、表示部に表示させる降雨案内情報表示ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーション方法は、表示部を少なくとも備えた端末装置に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置において実行されるナビゲーション方法であって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部において実行される、上記端末装置から送信される経路探索条件を受信する経路探索条件受信ステップと、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、上記経路探索条件受信ステップにて受信された上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得ステップにて取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出ステップと、上記被降雨量算出ステップにて算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成ステップと、上記降雨案内情報作成ステップにて作成された上記降雨案内情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記表示部に表示させる降雨案内情報送信ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーション方法は、記憶部を少なくとも備えたサーバ装置に接続された、制御部と表示部とを少なくとも備えた端末装置において実行されるナビゲーション方法であって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部において実行される、上記経路探索条件を上記サーバ装置に送信する経路探索条件送信ステップと、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて取得された、上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路において、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて算出された被降雨量を当該案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を受信する降雨案内情報受信ステップと、上記降雨案内情報受信ステップにて受信された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のナビゲーション方法は、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えたナビゲーション装置において実行されるナビゲーション方法であって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部において実行される、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得ステップにて取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出ステップと、上記被降雨量算出ステップにて算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成ステップと、上記降雨案内情報作成ステップにて作成された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、表示部を少なくとも備えた端末装置に接続された、制御部と記憶部とを少なくとも備えたサーバ装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部において、上記端末装置から送信される経路探索条件を受信する経路探索条件受信ステップと、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、上記経路探索条件受信ステップにて受信された上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得ステップにて取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出ステップと、上記被降雨量算出ステップにて算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成ステップと、上記降雨案内情報作成ステップにて作成された上記降雨案内情報を、上記端末装置に送信することにより、上記端末装置の上記表示部に表示させる降雨案内情報送信ステップと、を実行させることを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、記憶部を少なくとも備えたサーバ装置に接続された、制御部と表示部とを少なくとも備えた端末装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部において、上記経路探索条件を上記サーバ装置に送信する経路探索条件送信ステップと、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて取得された、上記経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路において、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて算出された被降雨量を当該案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を受信する降雨案内情報受信ステップと、上記降雨案内情報受信ステップにて受信された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示ステップと、を実行させることを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、制御部と記憶部と表示部とを少なくとも備えたナビゲーション装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、交通網を規定したネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段と、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を記憶する予想降雨量情報記憶手段と、を備え、上記制御部において、上記ネットワークデータ記憶手段に記憶された上記ネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得ステップと、上記予想降雨量情報記憶手段に記憶された予想降雨量情報に基づいて、上記案内経路取得ステップにて取得された上記案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出ステップと、上記被降雨量算出ステップにて算出された上記被降雨量を上記案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成ステップと、上記降雨案内情報作成ステップにて作成された上記降雨案内情報を、上記表示部に表示させる降雨案内情報表示ステップと、を実行させることを特徴とする。
この発明によれば、記憶するネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得し、記憶する予想降雨量情報に基づいて、取得した案内経路における被降雨量を算出し、算出した被降雨量を案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成し、作成した降雨案内情報を、表示部に表示させる。これにより、利用者は、利用者が遭遇する被降水量を直感的に把握することができるという効果を奏する。より具体的には、利用者が自転車や徒歩で移動することを考えている場合、実際に遭遇する降水量を考慮して、雨具を装備することで凌げるか、代替移動手段を利用すべきなのか等を判断することができる。
また、本発明によれば、取得した案内経路を単位時間あたりで分割し、当該分割した案内経路を通過する時間帯および通過する地域に対応する予想降雨量情報に基づいて、分割された案内経路ごとの被降雨量を算出する。これにより、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を用いて、単位時間あたりで分割した案内経路の区間ごとに正確に被降雨量を算出して、利用者に降雨案内情報を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、取得した案内経路を所定距離間隔で分割し、当該分割した案内経路を通過する時間帯および通過する地域に対応する予想降雨量情報に基づいて、分割された案内経路ごとの被降雨量を算出する。これにより、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を用いて、所定距離間隔で分割した案内経路の区間ごとに正確に被降雨量を算出して、利用者に降雨案内情報を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、分割された案内経路上に、算出した当該分割した案内経路ごとの被降雨量を示す降雨案内情報を作成する。これにより、分割した案内経路の区間ごとの被降雨量を利用者に提示することができるので、利用者は、案内経路上のどの区間でどのくらいの量の雨に遭遇するかを把握することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、取得した案内経路について、所定時間間隔の出発時刻それぞれにおける被降雨量を予想降雨量情報に基づいて算出し、各出発時刻における被降雨量を比較可能に示す降雨案内情報を作成する。これにより、利用者は、どの時間に出発すれば、どのくらいの量の雨に遭遇するかを把握することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、取得した案内経路を構成するリンクごとに、被降雨量を予想降雨量情報に基づいて算出し、リンクごとの被降雨量を合計し、合計した被降雨量を案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する。これにより、案内経路を分割しやすいリンク単位で分割して、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を用いて、リンク単位で分割した案内経路の区間ごとに正確に被降雨量を算出して、利用者に降雨案内情報を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、算出した、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、雨具の用意を促す旨を示す降雨案内情報を作成する。これにより、利用者に、雨具を用意する必要があることを直感的に分かり易く提示することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、算出した、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、出発時刻の変更を促す旨を示す降雨案内情報を作成する。これにより、利用者に、大雨を回避するために出発時刻を変更した方がよいことを直感的に分かり易く提示することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、算出した、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、迂回を促す旨を表示する降雨案内情報を作成する。これにより、利用者に、大雨を回避するために迂回した方がよいことを直感的に分かり易く提示することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、算出した、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、当該案内経路または当該区間を含まない案内経路を新たに取得する。これにより、利用者に、大雨を回避するための迂回ルートを提示することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、複数の案内経路を取得した場合、当該案内経路ごとに被降雨量を予想降雨量情報に基づいて算出し、案内経路ごとの被降雨量を比較可能に示す降雨案内情報を作成する。これにより、利用者は、被降水量を考慮してルートを選択することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、被降雨量を、グラフ、地図上の記号、または数値で示す降雨案内情報を作成する。これにより、利用者は、被降雨量を、グラフや地図上の記号や数値によって直感的に把握することができるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるナビゲーションシステム、サーバ装置、端末装置、ナビゲーション装置、ナビゲーション方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(ナビゲーションシステム)、第2の実施形態(ナビゲーション装置(スタンドアローン型))の順にて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(ナビゲーションシステム)について、図1から図9を参照して以下に説明する。但し、以下に示す第1の実施形態は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。例えば、第1の実施形態で例示するナビゲーションシステムにおけるサーバ側と端末側の機能分散の形態は以下に限られず、同様の効果や機能を奏し得る範囲において、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
[ナビゲーションシステムの構成]
まず、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例について、図1を参照して以下に説明する。ここで、図1は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。なお、本実施形態1においては、通信型のナビゲーションを提供するナビゲーションシステムを具体例として説明するが、本発明はこれに限ることなく、スタンドアローンタイプのナビゲーションシステムなどにも適用可能である。
図1に示すように、第1の実施形態のナビゲーションシステムは、概略的に、サーバ装置200、端末装置100、および、外部システム600を通信可能に接続して構成される。ここで、図1に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。
図1に示すように、第1の実施形態のナビゲーションシステムにおいて、サーバ装置200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えており、端末装置100は、位置取得部112と表示部114と入力部116と制御部102とを少なくとも備える。また、これらナビゲーションシステムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
[サーバ装置200の構成]
ここで、図1において、サーバ装置200は、端末装置100から送信される経路探索条件を受信し、記憶部206に記憶されたネットワークデータに基づいて、受信した経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得し、記憶部206に記憶した予想降雨量情報に基づいて、取得した案内経路における被降雨量を算出し、算出した被降雨量を案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成し、作成した降雨案内情報を、端末装置100に送信する等の機能を有する。サーバ装置200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100や外部システム600と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備える。また、ネットワーク300は、端末装置100、サーバ装置200、および、外部システム600等の外部機器とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。外部システム600(例えば、気象庁や民間気象サービス等のサーバなど)は、天候情報を提供する機能を有し、予測した天気予報等の天候情報をサーバ装置200に送信する。例えば、天候情報は、各地域および各時間帯の予想降雨量を示す情報等である。
また、制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、サーバ装置200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100や外部システム600等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HD(Hard Disk)等の固定ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(ネットワークデータベース206a、天候情報データベース206b、および、地図データベース206c等)を格納する。
これら記憶部206の各構成要素のうち、ネットワークデータベース206aは、交通網を規定するネットワークデータを記憶するネットワークデータ記憶手段である。ここで、ネットワークデータベース206aに記憶されるネットワークデータは、道路ネットワークデータの他、施設内ネットワークデータや路線網ネットワークデータを含んでいてもよい。これらネットワークデータは、ネットワークデータベース206aに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部機器(例えば、ネットワークデータを提供するネットワークデータサーバなど)等からダウンロードしてネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータをアップデートしてもよい。
ここで、ネットワークデータベース206aに記憶される道路ネットワークデータは、道路網を規定するネットワークデータであり、例えば、駅や交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。ノードデータには、ノード番号、緯度経度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、および、交差点名称等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、接続する道路の種別、国道や県道や市道等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、車線数、制限速度など交通規制、高架やトンネルや橋等のリンク内属性、所要時間、および、名称等を含んでいてもよい。また、道路ネットワークデータは、交通規制データや利用料金データ等を含んでいてもよい。ここで、交通規制データは、各種の交通規制を定義するデータであり、例えば、道路の損壊や道路工事等による車両通行止、交通の安全を確保するために設置されるコミュニティ・ゾーン等による一般車の進入禁止、および、私有地への接続路であることによる一般車の進入禁止等の情報などを含んでもよい。また、利用料金データは、自動車、オートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金、高速自動車国道や自動車専用道路等の有料道路の通行料金等を表す情報等であってもよい。また、道路ネットワークデータは、自動車、オートバイ、自転車、徒歩等で移動する場合の経路上に存在する施設等の地点の緯度経度情報などの位置情報等を記憶してもよい。なお、ネットワークデータには、ノードとリンクで構成される各案内経路についての評価を行うために、ノード番号やリンク番号等に対応付けて評価用情報が格納されてもよい。一例として、評価用情報として交通規制データは、各種の交通規制を定義するデータであり、例えば、道路の損壊や道路工事等による車両通行止、交通の安全を確保するために設置されるコミュニティ・ゾーン等による一般車の進入禁止、私有地への接続路であることによる一般車の進入禁止等の情報などを含む。
また、天候情報データベース206bは、各地域および各時間帯の予想降雨量情報を含む天候情報を記憶する天候情報記憶手段である。ここで、天候情報データベース206bに記憶される予想降雨量情報は、地域および時間帯に対応付けて予想降雨量を格納した情報である。例えば、予想降雨量情報は、将来の時間の経過により変化する地域ごとの降雨量の情報である。このほか、天候情報データベース206bに記憶される天候情報は、天気、気温、体感温度、湿度、降水確率、風、紫外線、光化学スモッグおよび黄砂飛散量などの大気汚染、花粉飛散量、気象注意報、ならびに、気象警報についての情報を記憶してもよい。これら天候情報は、天候情報データベース206bに予め記憶されており、ナビゲーションサーバ200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部システム600(例えば、気象庁や民間気象サービス等のサーバなど)等からダウンロードして天候情報データベース206bに記憶された天候情報をアップデートしてもよい。なお、一例として、気象庁や民間気象サービス等のサーバなどの外部システム600が提供する予想降雨量に関するデータは、各地域と各時間帯で予想降雨量を示す表形式のデータや、文章形式のデータや、グラフ化されたデータ、グラフ元のデータ等であるが、サーバ装置200の制御部202は、外部システムからダウンロードして、これらのデータを加工し、メッシュ単位やエリア単位での予想降雨量に換算したものを、予想降雨量情報として天候情報データベース206bに格納してもよい。また、外部システム600が提供する予想降雨量のデータが、代表地点(観測地点のある場所等)における予想降雨量のデータである場合に、サーバ装置200の制御部202は、代表地点間の地域の予測降雨量を、公知のデータ補間手法や内挿法によって算出して、天候情報データベース206bに記憶してもよい。
また、地図データベース206cは、地図データを記憶する地図データ記憶手段である。本実施形態1において、地図データベース206cに記憶される地図データは、全国および各地方の道路地図や路線図等の地図データであってもよい。例えば、地図データベース206cに記憶される地図データは、地図上に表示される地物(例えば、ビルや住宅や駅等の建造物、道路、線路、橋、トンネル、等高線、海岸線や湖岸線等の水涯線、海、河川、湖、池、沼、公園や屋外施設等の地、行政界、行政区域、および、街区等)の形状についての形状データ、地図上に表示される注記(例えば、地名、住所、電話番号、店や公園や駅等の施設名称、名所や旧跡や河川や湖や湾や山や森林等の俗称を含む名称、道路や橋やトンネル等の名称、路線名称、地点情報、および、口コミ情報等)の注記データ、および、地図上に表示される記号(例えば、山、史跡、寺社、学校、病院、工場および墓地等の地図記号、ガソリンスタンド、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、レストラン、銀行および郵便局等の店舗記号、道路上の信号、有料道路の出入口、料金所、サービスエリア、パーキングエリアおよびインターチェンジ等の記号、駐車場、駅、ホテル、美術館および博物館等の施設記号、ならびに、口コミ地点記号等)の記号データ等のデータを含んでいてもよい。ここで、地図データは、縮尺に従ってメッシュ化された地図データ(例えば、JIS規格の第1〜3次地域区画メッシュデータ、および、100mメッシュデータ等)等であってもよい。また、地図データは、ラスタ形式、ベクタ形式等の地図描画用の画像データであってもよい。これら地図データは、地図データベース206cに予め記憶されており、サーバ装置200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを、外部システム600(地図データを提供する地図提供サーバ等の外部機器等)からダウンロードして地図データベース206cに記憶された地図データをアップデートしてもよい。
また、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、経路探索条件受信部202a、案内経路取得部202b、被降雨量算出部202c、降雨案内情報作成部202d、および、降雨案内情報送信部202eを備える。
このうち、経路探索条件受信部202aは、端末装置100から送信される、少なくとも出発地と目的地を含む経路探索条件を受信する経路探索条件受信手段である。
また、案内経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づいて、経路探索条件受信部202aにより受信された経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する案内経路取得手段である。本実施形態において、案内経路取得部202bにより取得される案内経路のデータは、案内経路を示す、リンクとノードの組み合わせからなる。ここで、案内経路取得部202bは、経路探索条件を満たす複数の案内経路を取得してもよい。また、案内経路取得部202bは、被降雨量算出部202cにより算出された、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、当該案内経路または当該区間を含まない案内経路を新たに取得してもよい。
また、被降雨量算出部202cは、天候情報データベース206bに記憶された予想降雨量情報に基づいて、案内経路取得部202bにより取得された案内経路における被降雨量を算出する被降雨量算出手段である。ここで、本実施形態において、「被降雨量」とは、利用者が案内経路に沿って移動した場合に遭遇する雨量の予測値であり、例えば、案内経路を構成するリンク群で利用者が移動した際に降られる水量を示すものである。なお、雪の場合には水量に換算したものでもよい。被降雨量算出部202cは、案内経路取得部202bにより取得された案内経路を、時間や距離やリンク等に応じて分割し、分割した案内経路の区間ごとに、対応する時間帯および地域の予想降雨量情報に基づいて、被降雨量を算出してもよい。分割方法の例として、被降雨量算出部202cは、単位時間あたりで案内経路を分割してもよく、所定距離間隔で案内経路を分割してもよく、案内経路を構成するリンクごとに分割してもよい。また、被降雨量算出部202cは、案内経路取得部202bにより取得された案内経路について、所定時間間隔(例えば1時間経過ごと)の出発時刻それぞれにおける被降雨量を、予想降雨量情報に基づいて算出してもよい。また、被降雨量算出部202cは、案内経路取得部202bにより複数の案内経路が取得された場合、当該案内経路ごとの被降雨量を、予想降雨量情報に基づいて算出してもよい。
また、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより算出された被降雨量を、案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する降雨案内情報作成手段である。ここで、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより時間や距離やリンク等に応じて分割された案内経路の区間ごとの被降雨量が算出された場合に、分割された案内経路の区間ごとの被降雨量を降雨案内情報として表現してもよい。例えば、降雨案内情報作成部202dは、分割された案内経路の区間を示す距離や時間帯やリンク等に対応付けて各被降雨量を示す降雨案内情報を作成してもよい。この他、降雨案内情報作成部202dは、分割された案内経路の区間ごとの被降雨量の合計を算出して、案内経路全体における被降雨量を示す降雨案内情報を作成してもよい。また、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより出発時刻ごとに被降雨量が算出された場合に、出発時刻ごとの被降雨量を比較可能に示す降雨案内情報を作成してもよい。また、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより案内経路ごとに被降雨量が算出された場合に、案内経路ごとの被降雨量を比較可能に示す降雨案内情報を作成してもよい。また、降雨案内情報作成部202dにより作成される降雨案内情報は、被降雨量を、グラフや、地図上の記号、数値等で表現したものであってもよい。
また、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより算出された、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、雨具の用意を促す旨、出発時刻の変更を促す旨、または、迂回を促す旨等を、文字や記号等で表示する降雨案内情報を作成してもよい。
また、降雨案内情報送信部202eは、降雨案内情報作成部202dにより作成された降雨案内情報を、端末装置100に送信する降雨案内情報送信手段である。
[端末装置100の構成]
また、図1において、端末装置100は、経路探索条件をサーバ装置200に送信し、サーバ装置200から送信される、降雨案内情報を受信し、受信した降雨案内情報を表示部114に表示させる等の機能を有する。端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内等を行なうナビゲーション端末等である。ここで、端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーションや乗換案内アプリケーション等を搭載していてもよい。また、端末装置100は、リアルタイムに現在位置取得が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得部112を備える。また、端末装置100は、少なくとも表示部114と入力部116と制御部102を備える。ここで、表示部114は、表示案内データ等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶や有機EL等から構成されるディスプレイやモニタ等)のほか、サーバ装置200から受信した時刻表情報を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)を備えてもよい。また、入力部116としては、例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等であってもよい。また、入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、表示部114、および、入力部116等の制御を行う。
ここで、位置取得部112は、例えば、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段であってもよい。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよく、また、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。また、位置発信装置500は、建物(例えば、立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、トンネル、地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、端末装置100が通信可能範囲に入ると、端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。また、位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。本実施形態において、位置取得部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、位置取得部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。また、本実施形態において、制御部102は、位置取得部112にて取得された位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を算出してもよい。
また、位置取得部112は、例えば、位置取得部112の加速度センサにて検出した端末装置100の加速度情報、方位センサにて検出した端末装置100の進行方向等の方位情報、距離センサにて検出した距離情報、および、地図データに基づいて端末装置100の利用者の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。ここで、方位センサには、端末装置100の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよび端末装置100の相対走行方位を検出する光ジャイロが使用されてもよい。また、方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位や傾きに関する情報を取得できる電子コンパスであってもよい。
また、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、サーバ装置200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。
また、制御部102は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、現在位置情報取得部102a、経路探索条件送信部102b、降雨案内情報受信部102c、および、降雨案内情報表示部102dを備える。
また、現在位置情報取得部102aは、端末装置100の利用者の現在位置情報を取得する現在位置情報取得手段である。ここで、現在位置情報取得部102aは、端末装置100の利用者の現在位置情報を所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報を、端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。更に、位置取得部112の方位センサ等にて検出した端末装置100の進行方向等の方位情報や、位置取得部112の加速度センサにて検出した端末装置100の加速度情報を、端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、現在位置情報取得部102aは、利用者により入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部116を介して入力された現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。具体的には、現在位置情報取得部102aは、入力部116を介して利用者に表示部114に表示された地図データの表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部での指定操作等)させた座標を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。更に、入力部116を介して利用者に表示部114に表示された地図データの表示画面上で指定させた方位情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、現在位置情報取得部102aは、利用者の現在位置情報とともに、当該現在位置情報を取得した日時情報を取得してもよい。
また、経路探索条件送信部102bは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件をナビゲーションサーバ200に送信する経路探索条件送信手段である。ここで、出発地は、現在位置情報取得部102aにより取得される現在位置情報に基づく端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、出発時刻または到着時刻を含んでいてもよい。ここで、出発時刻は、現在時刻であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地や、経由時刻を含んでいてもよい。また、経路探索条件送信部102bは、利用者に入力部116を介して経路探索条件を入力させるよう制御し、利用者により入力された経路探索条件をナビゲーションサーバ200に送信してもよい。
また、降雨案内情報受信部102cは、サーバ装置200から送信される、降雨案内情報を受信する降雨案内情報受信手段である。
また、降雨案内情報表示部102dは、降雨案内情報受信部102cにより受信された降雨案内情報を、表示部114に表示させる降雨案内情報表示手段である。
以上で、本実施形態におけるナビゲーションシステムの構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーションシステムの処理]
次に、このように構成された本実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例について、以下に図2から図9を参照して詳細に説明する。図2は、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例を示すフローチャートである。
図2に示すように、まず、端末装置100の経路探索条件送信部102bは、利用者により入力部116を介して入力された少なくとも出発地と目的地を含む経路探索条件をナビゲーションサーバ200に送信する(ステップSA−1)。ここで、出発地は、現在位置情報取得部102aにより取得される現在位置情報に基づく端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。
そして、サーバ装置200の経路探索条件受信部202aは、端末装置100から送信される、少なくとも出発地と目的地を含む経路探索条件を受信する(ステップSA−2)。
そして、サーバ装置200の案内経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づいて、経路探索条件受信部202aにより受信された経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する(ステップSA−3)。例えば、案内経路取得部202bは、経路探索条件を満たす案内経路を示す、リンクとノードの組み合わせからなるデータを取得する。ここで、案内経路取得部202bにより取得される案内経路は、経路探索条件に従った最適なルートが少なくとも1つあればよいが、複数の経路探索条件や優先順位度に従って、複数の案内経路が取得されてもよい。
そして、サーバ装置200の被降雨量算出部202cは、天候情報データベース206bに記憶された予想降雨量情報に基づいて、案内経路取得部202bにより取得された案内経路における被降雨量を算出する(ステップSA−4)。ここで、被降雨量算出部202cにより算出される被降雨量は、1平方メートルに1時間に降る雨量と定義してもよく、おおよそ人があたる雨量といわれる0.5平方メートルに換算した雨量と定義してもよい。ここで、被降雨量算出部202cは、案内経路取得部202bにより取得された案内経路を、時間や距離やリンク等に応じて分割し、分割した案内経路の区間ごとに、対応する時間帯および地域の予想降雨量情報に基づいて、被降雨量を算出してもよい。ここで、図3は、出発地(図中の「S」)から目的地(図中の「G」)までの複数の案内経路(第1〜第3のルート)において、第1のルートが所定の間隔で分割された例を示す図である。
図3に示すように、被降雨量算出部202cは、単位所要時間あたりで、第1のルートを、R1,R2,・・・,Rn−1,Rnのリンク群に分割する。そして、被降雨量算出部202cは、分割したリンク群が属する地域および時間帯の被降雨量を、天候情報データベース206bから取得し、被降雨量を算出する。なお、この他の分割例として、被降雨量算出部202cは、所定距離間隔で案内経路を分割してもよく、案内経路を構成するリンクごとに分割してもよい。また、被降雨量算出部202cは、案内経路取得部202bにより取得された案内経路について、所定時間間隔(例えば1時間経過ごと)の出発時刻それぞれにおける被降雨量を、予想降雨量情報に基づいて算出してもよい。また、被降雨量算出部202cは、案内経路取得部202bにより複数の案内経路が取得された場合、当該案内経路ごとの被降雨量を、予想降雨量情報に基づいて算出してもよい。
再び図2に戻り、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより算出された被降雨量を、案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する(ステップSA−5)。ここで、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量算出部202cにより時間や距離やリンク等に応じて分割された案内経路の区間ごとの被降雨量が算出された場合に、分割された案内経路の区間ごとの被降雨量を降雨案内情報として表現してもよい。ここで、図4は、降雨案内情報作成部202dにより降雨案内情報として作成された、第1のルートの単位所要時間あたりの被降雨量のグラフの一例を示す図である。
図4に示すように、ステップSA−4において被降雨量算出部202cにより単位所要時間30分で分割した案内経路について被降雨量が算出された場合、降雨案内情報作成部202dは、横軸を分割単位である経過時間とし、縦軸を被降雨量(mm/30min)とした被降雨量のグラフを降雨案内情報として作成する。図4に示すように、この降雨案内情報から、第1のルートを出発して、最初の30分の移動では被降雨量2mmの雨に降られ、さらに30分以降1時間までの移動で、被降雨量2mmの雨に降られることを把握することができる。このような降雨案内情報が利用者に提示されることによって、利用者は、どの移動区間で、どの程度の雨に降られるかを数値等で具体的に予め確認することが可能になる。特に、利用者によって、被降雨量を多い又は少ないと感じる程度に差があるので、数値等で被降雨量を提示することによって、利用者がそれぞれの感覚に応じて、ルートを選択するかしないか、迂回するか否か、雨具が必要か否か等を、判断することが可能になる。ここで、他の例として、図5は、降雨案内情報作成部202dにより降雨案内情報として作成された、第1のルートについての出発時間ごとの総被降雨量を比較可能に示したグラフの一例を示す図である。
図5に示すように、ステップSA−4において被降雨量算出部202cにより1時間間隔の出発時刻をずらした場合の被降雨量が算出された場合、降雨案内情報作成部202dは、横軸を出発時刻とし、縦軸を総被降雨量(第1のルートにおける被降雨量の総和)とした被降雨量のグラフを降雨案内情報として作成する。図5に示すように、このような降雨案内情報が利用者に提示されることによって、利用者は、どの時刻に出発するのが最も被降雨量が少なく最適であるか等を把握することが可能となる。また、他の例として、図6は、降雨案内情報作成部202dにより降雨案内情報として作成された、第1〜第4のルートについての被降雨量を比較可能に示したグラフの一例を示す図である。
図6に示すように、ステップSA−4において被降雨量算出部202cにより複数の案内経路(第1〜第4のルート)について被降雨量が算出された場合、降雨案内情報作成部202dは、横軸をルート別とし、縦軸を被降雨量(各ルートにおける被降雨量の総和)とした被降雨量のグラフを降雨案内情報として作成する。図6に示すように、このような降雨案内情報が利用者に提示されることによって、利用者は、目的地まで長距離の場合など幅広いルート選択が可能な場合に、どの方面のどのルートを選択すれば、雨を回避可能か等を判断することが可能となる。また、他の例として、図7は、降雨案内情報作成部202dにより降雨案内情報として作成された、案内経路に対応付けて被降雨量を示す記号が示された地図の一例を示す図である。
図7に示すように、ステップSA−4において被降雨量算出部202cにより距離や時間帯やリンク等で分割した案内経路の各区間について被降雨量が算出された場合、降雨案内情報作成部202dは、地図上に、分割された案内経路の区間に対応付けて、被降雨量を示す記号を示す降雨案内情報を作成してもよい。図7に示すように、数値の替わりに、所定の閾値に応じて被降雨量を強い雨、弱い雨などに分類して直感的に理解し易い記号に置き換え、地図上に当該記号を案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成してもよい。このように地図上に被降雨量を示す記号を表示することで、利用者は、雨宿りすべき場所や、迂回したい場所を容易に選択することが可能になる。
以上のように、被降雨量算出部202cは、被降雨量を、グラフや、地図上の記号、数値等で示す降雨案内情報を作成するほか、被降雨量算出部202cにより算出された、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合に、雨具の用意を促す旨や、出発時刻の変更を促す旨や、迂回を促す旨等を、文字や記号等で表示する降雨案内情報を作成してもよい。ここで、図8は、降雨案内情報作成部202dにより降雨案内情報として作成された、雨具の用意を促す旨を示す画面例を示す図である。
図8に示すように、降雨案内情報作成部202dは、ステップSA−4において被降雨量算出部202cにより算出された被降雨量が所定値より大きい場合、「選択されたルート上は強い雨が予想されます 雨具を持参する事をおすすめ示す」等の表記、および、強い雨を表す記号等を含む画面で構成された降雨案内情報を作成してもよい。ここで、他の例として、図9は、降雨案内情報作成部202dにより降雨案内情報として作成された、迂回を促す旨を示す画面例を示す図である。
図9に示すように、降雨案内情報作成部202dは、ステップSA−4において被降雨量算出部202cにより算出された被降雨量が所定値より大きい場合、「選択されたルート上は強い雨が予想されます 迂回ルートを設定しますか?」等の表記、および、「はい」および「いいえ」の選択ボタンMA−1,2を含む画面で構成された降雨案内情報を作成してもよい。このような降雨案内情報が利用者に提示されることによって、利用者は、表示された情報をもとにそのルートを選択するか否かを判断し、再度、経路探索を依頼することが可能になる。
再び図2に戻り、サーバ装置200の降雨案内情報送信部202eは、ステップSA−5において以上のように降雨案内情報作成部202dにより作成された降雨案内情報を端末装置100に送信する(ステップSA−6)。
そして、端末装置100の降雨案内情報受信部102cは、サーバ装置200から送信される、降雨案内情報を受信する(ステップSA−7)。
そして、端末装置100の降雨案内情報表示部102dは、降雨案内情報受信部102cにより受信された降雨案内情報を、表示部114に表示させる(ステップSA−8)。ここで、利用者により入力部116を介して複数の案内経路の中から一の案内経路が選択された場合、降雨案内情報表示部102dは、選択された案内経路に従って経路案内を実行してもよい。例えば、降雨案内情報表示部102dは、降雨案内情報に含まれる地図データ上に、案内経路、および、現在位置情報取得部102aにより取得される現在位置情報、を重畳した表示画面を表示部114に表示させてもよい。なお、図9で例示したように、利用者により入力部116を介して、迂回ルート探索について「はい」の選択ボタンMA−1が押下された場合、経路探索条件送信部102bは、降雨案内情報の案内経路を除外する旨の要求等を含む経路探索条件を再度、サーバ装置200に送信し、上述したステップSA−1〜ステップSA−8の処理が繰り返されるよう制御してもよい。この場合、ステップSA−3において、案内経路取得部202bは、被降雨量算出部202cにより算出された、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい案内経路または当該区間を含まない案内経路を新たに取得することとなる。なお、迂回ルートの算出方法の詳細については後述する。
以上が、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の一例である。なお、上述の例では、降雨案内情報作成部202dは、被降雨量が所定値以上の場合に、雨具の用意を促す旨や、出発時刻の変更を促す旨や、迂回を促す旨等の警告を、降雨案内情報に示す例について説明したが、被降雨量が所定値を超えるリンク群等がある場合に、案内経路取得部202bが、自動的に、その地域や時間帯を利用しない案内経路(迂回ルート)を再度取得するよう構成してもよい。
[迂回ルートの算出方法]
つづいて、本実施形態における迂回ルートの算出方法の具体例について以下に詳述する。
上述したように、図9で例示した画面において利用者が入力部116を介して迂回ルート探索について「はい」の選択ボタンMA−1が押下された場合等、迂回ルートの探索が要求された場合、経路探索条件送信部102bは、降雨案内情報の案内経路を除外する旨の要求等を含む経路探索条件を再度、サーバ装置200に送信する(ステップSA−1)。その際、経路探索条件送信部102bは、利用者により詳細に迂回ルートの経路探索条件を設定させるよう制御してもよい。
例えば、図4に例示したように、単位所要時間あたりの被降雨量を示す降雨案内情報が表示部114を介して利用者に提示された場合、経路探索条件送信部102bは、利用者に入力部116を介して、雨を回避したい時間帯を選択させるよう制御し、入力された時間帯や当該時間帯に通過する地域を特定した、迂回ルートの経路探索条件をサーバ装置200に送信してもよい。
また、図7に例示したように、案内経路に対応付けて被降雨量を示す記号を地図上に表した降雨案内情報が表示部114を介して利用者に提示された場合、経路探索条件送信部102bは、利用者に入力部116を介して、雨を回避したい地域を選択させるよう制御し、入力された地域や当該地域を通過する時間帯を特定した、迂回ルートの経路探索条件をサーバ装置200に送信してもよい。
以上のように、再度ステップSA−1において、端末装置100の経路探索条件送信部102bが、迂回ルートの経路探索条件を再送信すると、サーバ装置200の経路探索条件受信部202aは、当該経路探索条件を受信し(ステップSA−2)、案内経路取得部202bは、ネットワークデータベース206aに記憶されたネットワークデータに基づいて、迂回ルートの経路探索条件を満たす、新たな案内経路(迂回ルート)を取得する(ステップSA−3)。その際、案内経路取得部202bは、以下の式に示すように、降水量をリンクコストに換算して経路の評価を行い、最適な案内経路を取得してもよい。
エリアの降水量×リンク旅行時間×定数=リンクコスト
なお、上記のように降水量を加味したリンクコストにより、最小コストになる最適なルートを再度求めても、期待するほど被降水量が少なくならない場合も考えられるので、被降水量が少なくなるルートを(処理を繰り返す前に)先に算出し、被降水量が少なくなるルートが求まった場合にのみ、迂回ルートがある旨を示す降雨案内情報を作成して、利用者に提示してもよい。
このほか、案内経路取得部202bは、利用者が回避したい地域や時間帯が特定された迂回ルートの経路探索条件に従って、当該地域を回避した案内経路(迂回ルート)を取得してもよい。また、案内経路取得部202bは、利用者が回避したい地域や時間帯が特定された迂回ルートの経路探索条件に従って、当該地域および時間帯における被降雨量以上の被降雨量の地域を回避した案内経路(迂回ルート)を取得してもよい。なお、このような被降雨量を加味した迂回ルートを取得するためには、被降雨量算出部202cによる被降雨量の算出が必要であるので、ステップSA−3における案内経路取得部202bによる案内経路の取得処理と、ステップSA−4における被降雨量算出部202cによる被降雨量の算出処理とを、繰り返すことにより、当該被降雨量以上の被降雨量の地域を回避した迂回ルートを取得してもよい。
以上で、第1の実施形態におけるナビゲーションシステムの処理の説明を終える。
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態(ナビゲーション装置400(スタンドアローン型))について、図10および図11を参照して以下に説明する。ここで、図10は、第2の実施形態におけるナビゲーション装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
なお、第2の実施形態においては、全ての機能をナビゲーション装置400に集約し、ネットワークデータに基づいて、経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得し、予想降雨量情報に基づいて、取得した案内経路における被降雨量を算出し、算出した被降雨量を案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成し、作成した降雨案内情報を表示部414に表示させる。このように、第2の実施形態は、ナビゲーション装置400がスタンドアローン型に構成され単独で処理を行う点が第1の実施形態と異なる。
[ナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の構成]
まず、第2の実施形態におけるナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の構成の一例について、図10を参照して以下に説明する。
図10に示すように、本発明の第2の実施形態のナビゲーション装置400は、位置取得部412と表示部414と入力部416と制御部402と記憶部406とを少なくとも備える。これらナビゲーション装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。例えば、ナビゲーション装置400は、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内等を行なうPND(Portable Navigation Device)等のナビゲーション端末等である。
図10において、入出力制御インターフェース部408、通信制御インターフェース部404、位置取得部412、表示部414、および、入力部416、並びに、ネットワーク300、位置発信装置500、および、外部システム600の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(ネットワークデータベース406a、天候情報データベース406b、および、地図データベース406c等)についても、サーバ装置200ではなくナビゲーション装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、制御部402の各部(現在位置情報取得部402a〜降雨案内情報表示部402f等)について、本実施形態のナビゲーション装置400がスタンドアローン型であり、制御部402が各送受信部を備えていない点を除き、各機能は第1の実施形態のナビゲーションシステムと基本的に同様である。
図10において、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、現在位置情報取得部402a、経路探索条件設定部402b、案内経路取得部402c、被降雨量算出部402d、降雨案内情報作成部402e、および、降雨案内情報表示部402fを備える。このうち、現在位置情報取得部402a、案内経路取得部402c、被降雨量算出部402d、降雨案内情報作成部402e、および、降雨案内情報表示部402fの機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、経路探索条件設定部402bは、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を設定する経路探索条件設定手段である。ここで、出発地は、現在位置情報取得部402aにより取得される現在位置情報に基づくナビゲーション装置400の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、出発時刻または到着時刻を含んでいてもよい。ここで、出発時刻は、現在時刻であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地や、経由時刻を含んでいてもよい。また、経路探索条件設定部402bは、利用者に入力部416を介して経路探索条件を入力させるよう制御し、利用者により入力された経路探索条件を設定してもよい。また、経路探索条件設定部402bは、予め記憶部406に記憶された経路探索条件を設定してもよい。
以上で、第2の実施形態におけるナビゲーション装置400の構成の一例の説明を終える。
[ナビゲーション装置400(スタンドアローン型)の処理]
次に、このように構成された第2の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の一例について、以下に図11を参照して詳細に説明する。ここで、図11は、第2の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、経路探索条件設定部402bは、利用者により入力部416を介して入力された少なくとも出発地と目的地を含む経路探索条件を設定する(ステップSB−1)。ここで、出発地は、現在位置情報取得部402aにより取得される現在位置情報に基づくナビゲーション装置400の利用者の現在位置であってもよい。
そして、案内経路取得部402cは、ネットワークデータベース406aに記憶されたネットワークデータに基づいて、経路探索条件設定部402bにより設定された経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を取得する(ステップSB−2)。例えば、案内経路取得部402cは、経路探索条件を満たす案内経路を示す、リンクとノードの組み合わせからなるデータを取得する。ここで、案内経路取得部402cにより取得される案内経路は、経路探索条件に従った最適なルートが少なくとも1つあればよいが、複数の経路探索条件や優先順位度に従って、複数の案内経路が取得されてもよい。
そして、被降雨量算出部402dは、天候情報データベース406bに記憶された予想降雨量情報に基づいて、案内経路取得部402cにより取得された案内経路における被降雨量を算出する(ステップSB−3)。ここで、被降雨量算出部402dは、案内経路取得部402cにより取得された案内経路を、時間や距離やリンク等に応じて分割し、分割した案内経路の区間ごとに、対応する時間帯および地域の予想降雨量情報に基づいて、被降雨量を算出してもよい。また、被降雨量算出部402dは、案内経路取得部402cにより複数の案内経路が取得された場合、当該案内経路ごとの被降雨量を、予想降雨量情報に基づいて算出してもよい。また、被降雨量算出部402dは、案内経路取得部402cにより取得された案内経路について、所定時間間隔の各出発時刻における被降雨量を算出してもよい。
そして、降雨案内情報作成部402eは、被降雨量算出部402dにより算出された被降雨量を、案内経路に対応付けて示す降雨案内情報を作成する(ステップSB−4)。ここで、降雨案内情報作成部402eは、被降雨量算出部402dにより時間や距離やリンク等に応じて分割された案内経路の区間ごとの被降雨量が算出された場合に、分割された案内経路の区間ごとの被降雨量を降雨案内情報として表してもよい。また、降雨案内情報作成部402eは、被降雨量算出部402dにより出発時刻ごとに被降雨量が算出された場合に、出発時刻ごとの被降雨量を比較可能に示す降雨案内情報を作成してもよい。また、降雨案内情報作成部402eは、被降雨量算出部402dにより案内経路ごとに被降雨量が算出された場合に、案内経路ごとの被降雨量を比較可能に示す降雨案内情報を作成してもよい。また、降雨案内情報作成部402eにより作成される降雨案内情報は、被降雨量を、グラフや、地図上の記号、数値等で示したものであってもよい。また、降雨案内情報作成部402eは、被降雨量算出部402dにより算出された、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい場合、雨具の用意を促す旨、出発時刻の変更を促す旨、または、迂回を促す旨等を、文字や記号等で表示する降雨案内情報を作成してもよい。
そして、降雨案内情報表示部402fは、降雨案内情報作成部402eにより作成された降雨案内情報を、表示部414に表示させる(ステップSB−5)。ここで、利用者により入力部416を介して複数の案内経路の中から一の案内経路が選択された場合、降雨案内情報表示部402fは、選択された案内経路に従って経路案内を実行してもよい。例えば、降雨案内情報表示部402fは、降雨案内情報に含まれる地図データ上に、案内経路、および、現在位置情報取得部402aにより取得される現在位置情報、を重畳した表示画面を表示部414に表示させてもよい。なお、利用者により入力部416を介して、迂回ルートの探索要求が入力された場合、経路探索条件設定部402bは、降雨案内情報の案内経路を除外する旨の要求等を含む経路探索条件を再度設定して、上述したステップSB−1〜ステップSB−5の処理が繰り返されるよう制御してもよい。この場合、案内経路取得部402cは、ステップSB−3において、被降雨量算出部402cにより算出された、案内経路または案内経路の区間ごとの被降雨量が所定値より大きい案内経路または当該区間を含まない案内経路を新たに取得することとなる。
以上が、第2の実施形態におけるナビゲーション装置400の処理の一例である。なお、上述の例では、降雨案内情報作成部402eは、被降雨量が所定値以上の場合に、雨具の用意を促す旨や、出発時刻の変更を促す旨や、迂回を促す旨等の警告を、降雨案内情報に示す例について説明したが、被降雨量が所定値を超えるリンク群等がある場合に、案内経路取得部402cが、自動的に、その地域や時間帯を利用しない案内経路(迂回ルート)を再度取得するよう構成してもよい。
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
例えば、ナビゲーション装置400がスタンドアローンの形態で処理を行う場合を一例に説明したが、ナビゲーション装置400は、クライアント端末からの要求に応じて処理を行い、その処理結果を当該クライアント端末に返却するようにしてもよい。
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDなどの記憶部106,406などには、OS(Operating System)として協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、サーバ装置200、および、ナビゲーション装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USBメモリ、SDカード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、および、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OS(Operating System)に代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等(ネットワークデータベース206a,406a〜地図データベース206c,406c)は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、サーバ装置200は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、サーバ装置200は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。