JP5679877B2 - 耕耘作業機 - Google Patents

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Description

本発明は、耕耘ロータを回転させながら進行して圃場を耕耘する耕耘作業機に関する。
このような耕耘作業機には、例えば、特許文献1に記載されているように、車輪を有して走行可能な走行機体の後部に装着され、耕耘ロータを回転させながら走行機体の前進走行に伴って進行して圃場を耕耘する代かき用の耕耘作業機がある。
この耕耘作業機は、耕耘ロータの上部を覆うシールドカバーの後端部に上下方向に回動自在に支持されたエプロン(文献では整地体)と、エプロンの後端部に上下方向に回動自在に接続されたレベラーとを有し、これらエプロン及びレベラーによって圃場の表面が均平にされる。
しかしながら、この耕耘作業機は、走行機体が圃場を走行すると、走行機体のタイヤ跡が圃場に形成されて土の片寄りが発生し、エプロン及びレベラーによる均平作業が不十分になる場合がある。
そこで、この耕耘作業機には、耕耘ロータを回転自在に支持するとともに、駆動力を伝達する伝動ケースの下部に土を寄せる土寄せ板が設けられている。
特開2005−110613号公報
この土寄せ板は、複数のボルトを介して伝動ケースに取り付けられているので、圃場によって土寄せ板が不要となる場合には、複数のボルトを伝動ケースから取り外す必要があり、また土寄せ板を伝動ケースに装着する際には複数のボルトを締結する作業が必要になる。この複数のボルトの着脱作業は、作業者にとって煩わしい。また取り外した土寄せ板は倉庫等に保管されるが、必要時に倉庫等に取りに行くのも煩わしい。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、作業者を煩わせることなく土寄せ板を機体に着脱することができ、また土寄せ板の装着時に土寄せ板を倉庫等に取りに行く煩わしさがない耕耘作業機を提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、本発明の耕耘作業機(実施の形態における代かき作業機1)は、走行装置(実施の形態におけるタイヤ90a)を有して走行可能な走行機体の後部に装着され、耕耘ロータを回転させながら走行機体の前進走行に伴って進行して圃場を耕耘し、耕耘ロータを回転自在に支持する機体に、走行機体の走行装置の通過により圃場表面に形成された凹部(実施の形態におけるタイヤ跡A)に土を寄せることが可能な土寄せ板が設けられる耕耘作業機であって、土寄せ板は、凹部に土を寄せるときに装着される機体の土寄せ位置と、土寄せ板を機体に格納するときに装着される機体の格納位置に、選択的に着脱可能に装着されることを特徴とする。
また本発明は、機体の土寄せ位置及び格納位置には、土寄せ板を着脱可能に装着する同一形状の装着受け部が設けられていることを特徴とする。
また本発明は、土寄せ位置に設けられる装着受け部が、機体を支持するスタンドが取り付けられるスタンド取付け座であることを特徴とする。
さらに本発明のスタンド取付け座は、機体から進行方向前側へ突出し上部に被係合部(実施の形態における係合凹部45a)が設けられた支持板を有し、土寄せ板は、土を寄せる板状部と、該板状部の土を寄せる側の面と反対側の面(実施の形態における裏面53d)に支持板を挿入可能な隙間を有して並設された一対の突出板と、一対の突出板の一方側の端部間に架設された係合部(実施の形態における軸部51)と、一対の突出板の他方側間に設けられた弾性体(実施の形態における板ばね58)とを有し、土寄せ板は、係合部が支持板の被係合部に係止され、土寄せ板の他方側が一対の突出板間に挿入された支持板に弾性体を介して保持されて、支持板に装着されることを特徴とする。
本発明に係わる耕耘作業機によれば、土寄せ板は、凹部に土を寄せるときに装着される機体の土寄せ位置と、土寄せ板を機体に格納するときに装着される機体の格納位置に、選択的に着脱可能に装着されることで、作業者を煩わせることなく土寄せ板を容易に機体に装着することができ、また土寄せ板の装着時に倉庫等に取りに行く煩わしさがない耕耘作業機を提供することができる。
本発明の一実施形態に係わる土寄せ板が設けられた代かき作業機の作業機本体の側面図を示す。 この代かき作業機の平面図を示す。 土寄せ位置及び格納位置を説明するための代かき作業機の部分平面図を示す。 土寄せ板を示し、同図(a)は土寄せ板の平面図であり、同図(b)は土寄せ板の一方側の側面図であり、同図(c)は土寄せ板の他方側の側面図であり、同図(d)は土寄せ板の正面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。本発明に係る耕耘作業機は、耕耘作業機の一例である代かき作業機について説明し、特に、作業機本体の両側に左右の作業体が折り畳み且つ展開可能に設けられたものを例にして説明する。
代かき作業機1は、図1(側面図)及び図2(平面図)に示すように、走行機体90の後部に装着されて走行機体90の前進走行とともに進行して代かき作業を行うものであり、機体前進方向に対して左右方向の中央部に配置された作業機本体2と、この左右両端部に上下方向に回動可能に取り付けられた左作業体20L及び右作業体20Rとを備え、作業機本体2、左作業体20L、右作業体20Rによって3分割構造になっている。
作業機本体2は、左右方向に延びる主フレーム3を有した機体5の前部に、走行機体90の後部に設けられた図示しない3点リンク連結機構が連結されて、走行機体90の後部に対して昇降可能に装着される。主フレーム3の左右方向の中央部には前方へ突出する入力軸6aを備えたギアボックス6が設けられ、走行機体90のPTO軸からユニバーサルジョイント等の動力伝達手段を介して動力が入力軸6aに伝達されるようになっている。
主フレーム3の左右両端部には伝動フレーム(チェーンケース)8と側部フレーム9が垂設され、伝動フレーム(チェーンケース)8と側部フレーム9の下部間には多数の耕耘爪を取り付けた耕耘ロータ13が回転自在に支持されている。主フレーム3内には伝動機構が設けられ、この伝動機構が伝動フレーム(チェーンケース)8内の伝動機構と連結されて、入力軸6aに伝達された動力がこれらの伝動機構を介して作業機本体2の耕耘ロータ13と左作業体20L、右作業体20Rに設けられた耕耘ロータに伝達されて、作業機本体2の耕耘ロータ13と左作業体20L、右作業体20Rに設けられた耕耘ロータを所定方向に回転させるように構成されている。
伝動フレーム(チェーンケース)8と側部フレーム9の上部間には耕耘ロータ13の上部を覆うシールドカバー10が設けられている。このシールドカバー10の後端部には、前端部が上下方向に回動自在に取り付けられて後側が斜め下方へ延びる第1整地板11が取り付けられ、第1整地板11の後端部によって耕土表面が平らに整地される。第1整地板11の後端部には、第2整地板12が上下方向に回動自在に取り付けられ、この第2整地板12によって圃場の耕土表面が平らに整地される。
作業機本体2の主フレーム3の両端部には、図1及び図3に示すように、進行方向前側へ延びるブラケット16が設けられている。このブラケット16の先端部にスタンド又は後述する土寄せ板50を取り付けるためのスタンド取付け座40が設けられている。なお、走行機体90が圃場を走行すると、走行機体90のタイヤ90aのタイヤ跡A(図2参照)が圃場に形成されて土の片寄りが発生するが、スタンド取付け座40に土寄せ板50を装着すると、土寄せ板50によって土の片寄りを戻して圃場表面を均平にすることができる。以下、機体5に対するスタンド取付け座40の位置を、「土寄せ位置Ps」と記す。本実施例では、ブラケット16を主フレーム3の両端部に設けているが、これは作業機本体2が装着される走行機体9の大きさを考慮した位置となっており、必ずしも主フレーム3の両端部とは限らない。
スタンド取付け座40は、左右方向に所定間隔を有して配置されて前方へ突出するとともに上下方向に延びる一対の支持板41、41'と、これら支持板41、41'の後端部間を繋ぐ基板42とを有して構成されて、正面視において逆U字状に形成されている。一対の支持板41、41'は、略同一形状を有し、側面視において長方形状に形成されている。これらの支持板41、41'の上部には、土寄せ板50の軸部51(係合部)を掛け止するための円弧状の係合凹部41a(被係合部)が設けられている。
また、このスタンド取付け座40よりも上方のシールドカバー10上には、スタンド取付け座40と同一形状の装着受け部45が設けられている。この装着受け部45は、係合凹部41aが作業機本体2の左右方向端部側に位置するとともに、一対の支持板46、46'が左右方向に延びるように配置されている。この装着受け部45に土寄せ板50を装着すると、土寄せ板50を代かき作業機1の機体5に格納することができる。以下、機体5に対する装着受け部45の位置を、「格納位置Pk」と記す。これら土寄せ位置Ps及び格納位置Pkに、土寄せ板50が選択的に装着される。土寄せ板50の詳細については後述する。
作業機本体2の左右両端部には、シールドカバー10の上方位置に前後方向に延びる軸部14が設けられ、この軸部14を中心として左作業体20L、右作業体20Rが上下方向に回動自在に設けられている。作業機本体2と左作業体20L、右作業体20Rの上部間には軸部14に回動自在に設けられた回動板17を介して電動油圧式の油圧シリンダ15が設けられ、この油圧シリンダ15の伸縮によって、左作業体20L、右作業体20Rが作業機本体2の上方に折り畳まれる格納位置と、左作業体20L、右作業体20Rが作業機本体2の側方に展開される展開位置Pt(図2参照)との間を移動する。
左作業体20L、右作業体20Rは、図2に示すように、左右対称の構造であり、左作業体20Lで説明すると、左右両側に側部フレーム22L、23Lが配設され、これらの側部フレーム22L、23Lの下部間には耕耘ロータが回転自在に支持され、側部フレーム22L、23Lの上部間には耕耘ロータの上部を覆うシールドカバー左24Lが設けられている。シールドカバー左24Lの後端部には、第1整地板左が上下方向に回動自在に取り付けられ、第1整地板左の後端部に第2整地板左が上下方向に回動自在に取り付けられている。
第1整地板左及び第2整地板左は、左作業体20Lの展開姿勢時に、作業機本体2の第1整地板11及び第2整地板12に接合して回動板17に連動するフック18(図3参照)によって連結され、左作業体20Lの折り畳み姿勢時には、フック18の連結が解除されて第1整地板左及び第2整地板左が作業機本体2の外端部から離反して第1整地板11及び第2整地板12との接合が解除されるようになっている。
土寄せ板50は、図4(a)(平面図)、図4(b)(左側面図)、図4(c)(右側面図)、図4(d)(正面図)に示すように、土を寄せる板状部53と、板状部53の土を寄せる側の表面と反対側の裏面53dにスタンド取付け座40及び装着受け部45の支持板41を挿入可能な隙間57を有して並設された一対の突出板55、56と、一対の突出板55、56の長手方向一方側の端部間に架設された軸部51と一対の突出板55、56の長手方向他方側間に配設された複数の板ばね58とを有してなる。
板状部53は、一方側の角部に切り欠き53cが形成されて平面視において略長方形状に形成されている。一対の突出板55,56は板状部53の裏面53dの切り欠き53cが設けられた側と反対側の板状部53の長辺53aに沿って板状部53の一端側から他端側に亘って設けられている。これらの突出板55,56は裏面53dに対して傾斜角度θ(図面では約70°)を有して取り付けられている(図4(d)参照)。一対の突出板55,56の長手方向一端側の上部には、突出板55,56に対して直交する方向に延びる軸部51が挿着されている。このため、軸部51に対して板状部53は傾斜角度α(90°−θ°)を有して傾斜している。従って、軸部51を水平に保持すると、板状部53は傾斜角度αを有して傾く。板状部53の傾斜角度αは、走行期待90の走行速度や土を寄せる機能等を考慮して決定される。
突出板55,56の高さは突出板55,56の長手方向に対して軸部側が高く、軸部51から離反する側が暫時低くなるように形成されている。内側に配設された突出板56の内面には、板状部53側へ延びる板ばね58がボルト、ナットによって固定されている。板ばね58は、突出板56の長手方向の軸部51側と軸部51から離反する側の2カ所に設けられている。なお、板ばね58は2カ所に限るものではなく、3カ所以上設け、また幅広の板ばねを1つ設けてもよい。
板ばね58は、その先端側が外側に配設された突出板55側に屈曲して、突出板55に近接した位置まで延びている(図4(d)参照)。このため、一対の突出板55,56間にスタンド取付け座40の支持板41を挿入すると、板ばね58は弾性変形して土寄せ板50を支持板41に保持させることができる。
土寄せ板50を土寄せ位置Psに装着する場合には、先ず、図1及び図3に示すように、土寄せ板50の軸部51をスタンド取付け座40の支持板41の係合凹部41aに掛け止する。そして、土寄せ板50の軸部51から離れる側を、軸部51を中心としてスタンド取付け座40側へ回動させて、土寄せ板50の一対の突出板55,56間に挿入された支持板41に突出部55,56を板ばね58を介して保持させる。従って、土寄せ板50の軸部51側は係合凹部41aに支持され、土寄せ板50の軸部51よりも他方側は板ばね58を介して支持板41に保持されて、土寄せ板50をスタンド取付け座40に装着することができる。
従って、土寄せ板50を土寄せ位置Psに装着するには、土寄せ板50の軸部51を係合凹部41aに掛け止した後に、軸部51を中心として土寄せ板50をスタンド取付け座40側に回動させる操作を行うだけでよい。このため、土寄せ板50を土寄せ位置Psに装着する作業は容易であり、この土寄せ板50の取付作業が作業者を煩わせることはない。
一方、土寄せ位置Psに装着された土寄せ板50をスタンド取付け座40から取り外すには、軸部51を中心として土寄せ板50の他方側をスタンド取付け座40から離反する方向に回動させて、支持板41に対する土寄せ板50の他方側の保持を解き、係合凹部41aから土寄せ板50の軸部51を取り外す。
従って、土寄せ板50を土寄せ位置Psから取り外す場合には、軸部51を中心として土寄せ板50をスタンド取付け座40から離反する方向に回動させて、軸部51を係合凹部41aから取り外す操作だけでよい。このため、土寄せ板50を土寄せ位置Psから取り外す作業も容易であり、この土寄せ板の取り外し作業が作業者を煩わせることもない。
また、本発明の代かき作業機1には、図3に示すように、シールドカバー10にスタンド取付け座40と同一形状の装着受け部45が設けられている。このため、土寄せ板50を使用しない場合には、この装着受け部45に土寄せ板50を装着して、土寄せ板50を代かき作業機1に格納することができる。このため、土寄せ板50を使用する際には、格納位置Pkに装着された土寄せ板50を取り外して土寄せ位置Psに装着すればよいので、土寄せ板50を倉庫等に取りに行く煩わしさを解消することができる。
なお、前述した実施形態では、走行機体90としてタイヤ90aを有して走行可能なものを示したが、タイヤ90aの代わりにクローラ式の走行装置を有した走行機体でもよい。
また前述した実施例では、土寄せ位置Psの上方のシールドカバー10上に装着受け部45を設けたが、装着受け部45を設ける位置はこの位置に限るものではなく、代かき作業中に装着受け部45が邪魔をすることがなく、また左作業体20Lや右作業体20Rを折り畳んだ格納位置に移動させても、これらの作業体に装着受け部45が接触する虞がない等の位置であれば、機体のいずれの位置に装着受け部45を設けてもよい。
さらに、前述した実施の形態では、左作業体20L、右作業体20Rが作業機本体2に対して折り畳み可能な構造の代かき作業機1を例にしたが、左作業体20L、右作業体20Rを無くし作業機本体2の幅方向端部に延長整地板左、延長整地板右を回動自在に取り付けて構成される代かき作業機でもよい。
1 代かき作業機(耕耘作業機)
5 機体
13 耕耘ロータ
40 スタンド取付け座
45 装着受け部
45a 係合凹部(被係合部)
46,46' 支持板
50 土寄せ板
51 軸部(係合部)
53 板状部
53d 裏面(面)
55,56 突出板
57 隙間
58 板ばね(弾性体)
90 走行機体
90a タイヤ(走行装置)
A タイヤ跡(凹部)
Pk 格納位置
Ps 土寄せ位置

Claims (5)

  1. 走行装置を有して走行可能な走行機体の後部に装着され、耕耘ロータを回転させながら前記走行機体の前進走行に伴って進行して圃場を耕耘し、前記耕耘ロータを回転自在に支持する機体に、前記走行機体の前記走行装置の通過により圃場表面に形成された凹部に土を寄せることが可能な土寄せ板が設けられる耕耘作業機であって、
    前記土寄せ板は、前記凹部に土を寄せるときに装着される前記機体の土寄せ位置と、前記土寄せ板を前記機体に格納するときに装着される前記機体の格納位置に、選択的に着脱可能に装着され
    前記土寄せ位置に設けられる装着受け部は、前記機体から進行方向前側へ突出し上部に被係合部が設けられた支持板を有し、
    前記土寄せ板は、前記支持板を挿入可能な隙間を有して並設された一対の突出板と、前記一対の突出板の一方側の端部間に架設された係合部と、を有することを特徴とする耕耘作業機。
  2. 前記機体の前記土寄せ位置及び前記格納位置には、前記土寄せ板を着脱可能に装着する同一形状の装着受け部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の耕耘作業機。
  3. 記装着受け部は、前記機体を支持するスタンドが取り付けられるスタンド取付け座であることを特徴とする請求項2に記載の耕耘作業機。
  4. 記土寄せ板は、土を寄せる板状部と、前記一対の突出板の他方側間に設けられた弾性体とを有し、
    前記一対の突出板は、該板状部の土を寄せる側の面と反対側の面に設けられ、
    前記土寄せ板は、前記係合部が前記支持板の前記被係合部に係止され、前記土寄せ板の他方側が一対の突出板間に挿入された前記支持板に前記弾性体を介して保持されて、前記支持板に装着されることを特徴とする請求項3に記載の耕耘作業機。
  5. 前記板状部の土を寄せる側の面は、進行方向前側から下方に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の耕耘作業機。
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