JP2012039981A - 代掻き作業機 - Google Patents

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修一 天間
Sadahiro Hodozawa
定廣 保土澤
Keishi Ogasawara
啓士 小笠原
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Abstract

【課題】トラクタの後輪で形成される轍溝を砕土部前方でその一部を埋め戻すことが可能で、その走行部の轍跡に影響されることがない均平性能を有し簡易で耐久性のある代掻き装置を提供する。
【解決手段】トラクタ車輪10と代掻き作業機2の砕土部20との間に、トラクタ車輪10により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助手段3を設け、ローターカバー203の取付け部は側面視くの字状に折り曲げ部204が設けられ、均平補助手段3の取付け面はローター軸202に対しローターカバー203の外側面に、また、ローターカバー203の内側面には補強板31が対向してローターカバー203を挟持するように設けられ、挟持面はローターカバーの側面視くの字状の折り曲げ部204が含まれる位置である代掻き作業機による。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トラクタに装着されて使用される代掻き作業機の均平装置に関する。
この種の代掻き装置の従来技術として実開昭54−97406号公報(従来技術1)または、実公昭49−7139号公報(従来技術2)が開示されている。
実開昭54−97406号公報(従来技術1)には、「トラクタでけん引する砕土整地機のロータカバーの前縁部における上記トラクタの後輪に対応する左右部分にブラケットを取付け、上記ブラケットには土寄せ板を正面略ハ状に固着し、上記土寄せ板は、後部は進行方向に対して適当角度の勾配をつけ基部をせばめ傾斜誘導壁体を形成し、前部は進行方向に対してやや外方に開き気味に形成されていることを特徴とする砕土整地機におけるトラクタ車輪跡除去装置」また、前記トラクタ車輪跡除去装置において「ブラケットと土寄せ板とにおいて、当該土寄せ板を上記ブラケットに対して上下調整自在に構成した」技術の記載がある。
また、実公昭49−7139号公報(従来技術2)には、「下端に土寄板14を軸着した支持棒15の上部を止金17の凹部に係合して支持棒15を主桁13に固定し、1対の土寄板14,14をトラクタaのゴム車輪1の接地面後方においてゴム車輪1の中心線の両側に配置するようにした農耕用4輪トラクタに連結する水田代掻機におけるゴム車輪の跡を消す装置」の記載がある。
実開昭54−97406号公報(従来技術1) 実公昭49−7139号公報(従来技術2)
代掻き砕土装置による砕土部や整地部の技術の向上により代掻き作業時の均平技術は向上してきているが、近年トラクタが4輪駆動となったことや圃場条件が良くなったこともあり、代掻き時に後輪に補助車輪を装着せずに作業が行われるようになってきている。このため、トラクタ後輪による轍溝が深く形成されやすくなり、代掻き作業による均平作業では轍が形成されて移動した土壌を轍溝に戻しきれずにトラクタ車輪の走行跡が低く筋状に残る傾向にある。また、トラクタが大型化することでタイヤ幅も広くなってきたことや、クローラ型の走行部を有するトラクタが使用されるようになってきて、走行部により移動される土量も増加し均平作業には不利な条件となってきている。
従来技術1に開示される「砕土整地機におけるトラクタ車輪跡除去装置」は、ローターカバーの前縁部にブラケットを取り付け土寄せ板を固着した構成となっているが、大量に移動された土壌を戻すことや、トラクタによるけん引作業には薄板で構成されたローターカバーへの取り付けのみでは強度上十分とはいえない構成となっている。また、従来技術2に開示される「農耕用4輪トラクタに連結する水田代掻機におけるゴム車輪の跡を消す装置」は、取付け部が専用に設けられ、代掻き装置に対応する場合、重量の増加や製造コストの嵩む問題がある。
このため本発明の目的は、トラクタの車輪部で形成される轍溝を均平化するための均平補助手段を設けて整地部での負担を軽減し、轍跡に影響されることがない均平性能を有する簡易で強度を十分に有した代掻き装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、進行方向と直行する方向に長い砕土部と、その後方に砕土部により砕土された土壌を押圧して均平作業を行う均平板を設けたトラクタの後方に装着されて使用される代掻き作業機において、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間に、トラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助手段が設けられていて、均平補助手段は、前記砕土部のローター軸の上部を覆うローターカバーの前方部に取付けられていて、ローターカバーの取付け部は側面視くの字状の折り曲げ部が設けられ、均平補助手段の取付け面はローター軸に対しローターカバーの外側面に、また、ローターカバーの内側面には補強板が対向してローターカバーを挟持するように設けられ、該挟持部は前記ローターカバーの側面視くの字状の折り曲げ部が含まれる位置であることを特徴とする代掻き作業機を提案する。
この発明によれば、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間にトラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助手段が設けられているため、砕土部で砕土された後の整地部での均平作用を補助することができる。また、均平補助手段は、ローターカバーの前方部に取付けられていて、ローターカバーの取付け部は側面視くの字状の折り曲げ部が設けられ、均平補助手段はローターカバーの外側面に、また、ローターカバーの内側面には補強板が対向してローターカバーを挟持するように設けられ、挟持部はローターカバーの側面視くの字状の折り曲げ部が含まれる位置であるため、薄い板材で構成されるローターカバーや補強板及び均平補助手段の取付け部は、くの字状の折り曲げ部により強度が増化して、均平補助手段の為の専用部品が最小限で構成可能であり簡易な構造を実現可能で、重量増加を最小に抑え、製造コストを低く抑えることが可能であり、轍溝へ埋め戻すための反力を十分に受けることができ、耐久性のある代掻き装置を提供することができる。
さらに、
本発明を実施した代掻き作業機をトラクタに装着した作業状態の側面図 均平補助手段部を含む断面した要部側面図 均平補助手段部の正面図 本発明を実施した代掻き作業機をトラクタに装着した状態の平面図
以下、本発明の実施例を以下の図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施した代掻き作業機をトラクタに装着した作業状態の側面図、図2は同じく均平補助手段部を含む断面した要部側面図、図3は本発明を実施した代掻き作業機の片側正面を示したもので均平補助手段部の向かって右側の正面図、図4は本発明を実施した代掻き作業機をトラクタに装着した状態の平面図を示したものでトップリンクは省略されている。
本例に示す代掻き作業機2は、トラクタ1に装着されて代掻きや砕土作業を行う装置である。トラクタ1の後方に設けた左右一対のロワーリンク12とその中央上方に設けたトップリンク11とからなる3点リンクヒッチ機構に、これらを定型化する連結枠25(クイックカプラー又はオートヒッチと称される)を前記ロワーリンク12に水平方向に設けたロワーリンクピン251と前記トップリンク11に同じく水平方向に設けたトップリンクピン252をそれぞれ挿入して取り付け、代掻き作業機2の前方フレームに設けた左右一対のロワーピン254と該中央上方に設けたトップマスト26の前端部に設けたアッパーピン253に前記連結枠25の係合部を係合させ連結される。
連結手順は、先ず連結枠25上方のフック255を前記トップマスト26のアッパーピン253に係合させ、トラクタの3点リンク機構を上昇させ連結された連結枠25を上昇させると、前記代掻き作業機2側のロワーピン254が連結枠25側に引き寄せられ連結枠25の下部の係合部と係合し連結される。下部の係合部は、連結枠25に設けたピン固定フック256をロワーピン254に引掛けて外れ防止をする。
代掻き作業機2前方中央水平方向に突設させて設けた入力軸27は、トラクタ1の図示していないPTO軸とユニバーサルジョイントで連結され、トラクタ1の回転動力を代掻き作業機2側に入力するためのものである。入力軸27に入力された回転動力は、入力軸27を突設して設けた左右中央部のギヤボックス28に入力され、ギヤボックス28内のベベルギヤを介してギヤボックス28から左右水平方向に延設したメインフレーム22内の駆動軸により左右方向いずれか側方に設けた伝動チェーンケース205に伝達され、該伝動チェーンケース205に内装されているスプロケットに伝動され、これに巻架される伝動ローラーチェーンにより、下方に設けた砕土部20のローター軸202に固着されたスプロケットを駆動しローター軸202を回転駆動する。砕土部20は、機幅方向に長いローター軸202に放射状に砕土爪201を固着させて設けてあり、回転する砕土爪201により土を砕土するように構成されていて、ローター軸202上方部はローターカバー203で覆われて砕土された土の飛散を防止する。
ローターカバー203の後方部には、整地部21が設けてあり、ローターカバー203の後端部に設けた水平方向の第1回動ピン211を支点に上下方向に回動する第1整地板21aと、第1整地板21aの後端部に設けた水平方向の第2回動ピン212を支点に上下方向に回動自在に連結された第2整地板21bとで構成する均平板210が設けられていて、砕土部20で砕土され飛散する土を後方部で受け止めるとともに鎮圧して整地する。
トラクタ車輪10と代掻き作業機2の砕土部20との間には、トラクタ車輪10により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助手段3が設けられている。均平補助手段3は、砕土部20のローター軸202の上方部を覆うローターカバー203前方部に取付けられていて、ローターカバー203の取付け部は側面視くの字状の折り曲げ部204が設けられ、均平補助手段3,3´の取付け面はローター軸202に対しローターカバー203の外側面に、また、ローターカバー203の内側面には補強板31が対向してローターカバー203を挟持するように設けられ、該挟持部は前記ローターカバー203の側面視くの字状の折り曲げ部204が含まれる位置に設けられている。
土寄せ板33,33´は、トラクタ後輪10により形成される轍溝の側方の土壌が盛り上がった部分に位置するように取付けられ、トラクタ1の進行により平面視斜設して設けた土寄せ板33,33´によって盛り上がった土壌を轍溝に誘導し埋め戻す。土寄せ板33,33´は、ローターカバー203に固着される第1ブラケット300と第1ブラケット300に取り付けられ一方に土寄せ板33を取り付ける第2ブラケット301,301´により取り付けられていて、トラクタ1を中心に左右対称に設けられていて、略平面視進行方向外側前方に斜めに端面を向け設けられるとともに、前方に板状平面を斜めに向けた形状となっている。平面部は土が誘導しやすいように先端部に折り曲げ部を設けたり曲面状にしても良い。
第1ブラケット300と第2ブラケット301,301´の固着部分は複数の取付け孔を設けていて、上下位置を選択して取付けることにより、土寄せ板33,33´を上下方向に調整できる。また、第2ブラケット301,301´と土寄せ板33,33´の取付け部にも複数の取付け孔が設けられていて、孔を変えることにより土寄せ板33,33´の左右位置や前方への傾き角を調整できる。上下方向や左右方向の調節は、砕土部20の耕深量や土質または轍溝の深さや大きさ等により最適位置が異なる為調整可能となっている。均平補助手段3,3´は、トラクタ車輪10により形成される凹部轍溝やその側方に盛り上げられた土壌を均平化して、後方に位置する砕土部20や整地部21の負担を軽減して代掻き均平性を補助する。
第1ブラケット300が当接して固着されたローターカバー203の内側には補強板31が設けられていて、第1ブラケット300と補強板31によりローターカバー203を挟持するようにボルトとナットにより締結され固着されている。挟持部のローターカバー203には側面視左右方向に延びる折り曲げ部204が設けられ、第1ブラケット300と補強板31の挟持面は折り曲げ部204に沿った形状に折り曲げられている。これにより取付け挟持部の強度が折り曲げ部によりアップして、土寄せ板33,33´による土壌を移動させるための反力を十分に受け止めることが可能となる。
この発明は、トラクタ等の走行機後方に装着されて使用される代掻き作業機や砕土作業機等の均平作業を目的とした農業用代掻き機械に利用される。
1 トラクタ
10 トラクタ車輪
11 トップリンク
12 ロワーリンク
2 代掻き作業機
20 砕土部
201 砕土爪
202 ローター軸
203 ローターカバー
204 折り曲げ部
205 伝道チェーンケース
21 整地部
210 均平板
21a 第1整地板
21b 第2整地板
211 第1回動ピン
212 第2回動ピン
22 メインフレーム
25 連結枠
251 ロワーリンクピン
252 トップリンクピン
253 アッパーピン
254 ロワーピン
255 フック
256 ピン固定フック
26 トップマスト
27 入力軸
28 ギヤボックス
3,3´ 均平補助手段
30,30´ 取り付けブラケット
300 第1ブラケット
301,301´ 第2ブラケット
31 補強板
32 取り付け孔
33,33´ 土寄せ板

Claims (1)

  1. 進行方向と直行する方向に長い砕土部と、その後方に砕土部により砕土された土壌を押圧して均平作業を行う均平板を設けたトラクタの後方に装着されて使用される代掻き作業機において、トラクタ後輪と代掻き作業機の砕土部との間に、トラクタ後輪により形成される轍溝へ土壌を埋め戻すための均平補助手段が設けられていて、均平補助手段は、前記砕土部のローター軸の上部を覆うローターカバーの前方部に取付けられていて、ローターカバーの取付け部は側面視くの字状の折り曲げ部が設けられ、均平補助手段の取付け面はローター軸に対しローターカバーの外側面に、また、ローターカバーの内側面には補強板が対向してローターカバーを挟持するように設けられ、該挟持部は前記ローターカバーの側面視くの字状の折り曲げ部が含まれる位置であることを特徴とする代掻き作業機。
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