JP5675150B2 - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェット記録装置に関し、特に記録媒体に対向して走査し液滴を飛翔させるための複数の記録素子を持つインクジェット記録ヘッドとインクジェット記録装置に関する。
近年、液滴を吐出することで記録を行うインクジェット記録において、吐出液滴の小液滴化が進んでいる。これは、小液滴化により吐出液滴が液滴受容部材上に着弾した際に形成する着弾ドットサイズを小さくする事ができるため、高精細な画像形成を実現し、輪郭の表現や色階調の表現を豊かにすることが可能になるためである。しかし、吐出液滴を小さくして記録密度を向上させても、出力時間を低下させないようにすることが重要である。従来、同じ記録箇所に複数回の走査を行って記録を完成させる所謂マルチパス記録において、高画質な画像にはより多くの記録パス数で画像を形成するものであったが、高速な記録を実現するために、近年は記録パス数を減らすことが試みられている。したがって高画質化と高速化という目標を同時に目指す状況にあるわけである。この高速記録を実現するために、例えば往復記録をする、キャリッジ速度を速めるなどの工夫がなされている。ただしキャリッジ速度を速める場合、単位時間あたりに描画する領域が広がる事になるため、単位時間あたりにノズルから吐出する液滴数を増加させる、つまり高吐出周波数化する必要がある。
一方で、このインクジェット記録では、ノズルからのインク吐出に伴い発生する極微小な液滴が、液滴受容部材に到達せず、浮遊してしまうという現象がある。これに関し、先に示した小液滴化に加え、高吐出周波数化の傾向により、単位時間中に発生する前記の浮遊する微小液滴(以下浮遊ミストともいう)数の増大が顕著になってきている。また用いるインク物性によっては、微小液滴が発生しやすくなり、浮遊ミスト化が顕著となる事例もある。これら浮遊ミストの存在は製品設計における課題の一つとなっている。
この浮遊ミストが引き起こす問題の一例を以下に示す。インクジェット記録方式では、記録ヘッドをキャリッジに搭載して記録媒体に対して走査させつつ、記録ヘッドに設けられた吐出口からインク滴を連続的に吐出させて記録媒体へ記録を行う。
図17(a)、(b)は、従来の記録ヘッド7が矢印α方向に移動しながら記録媒体に対してインクを吐出している様子を模式的に示した図である。ベタ記録などノズルあたりの駆動周波数が高い記録条件下では、記録中の記録ヘッド7と記録媒体1との間において、図17(a)に示されるような、記録ヘッド7の吐出口形成面(以下、ヘッドフェイス面ともいう)方向に巻き上がる流れ502が発生する。なお以降の図では、記録ヘッド7と流れ場を同時に表す場合、便宜上記録ヘッド7に固定された座標系で流れの様子を表現する。前述の浮遊ミスト504は、流れ502によって上昇してヘッドフェイス面に付着する。すると吐出ノズル列近傍では、付着した浮遊ミスト504によりインクの濡れ11が形成され、混色、吐出不良による画質の低下が問題となる。このインク濡れの問題は、高画質を維持した省パス化を実現するにあたり、大きな障壁となっている。また浮遊ミスト504のヘッドフェイス面への付着は、記録中に発生する現象であるため、記録ヘッド7がホームポジションに戻った際に行われる吸引、ワイピングによっても回避できない事も大きな問題である。
これらの対策として、たとえば特許文献1には、記録装置の端部に配した吸引ファンにより記録装置内部の空気を吸引排出することで、記録装置内部の浮遊ミストを回収する機構が開示されている。しかし浮遊ミストのヘッドフェイス面への付着を低減させる効果はあまり期待できない。また特許文献2では、各記録ヘッドの間に吸引口を設け、この吸引口に接続されたファンによって、浮遊ミストを吸引する方法が提案されている。特許文献2の構成では、ファンを設置する必要があるため、騒音が発生したり、装置の大型化やコスト高を招く。さらには、吐出口の近傍で強制的に空気の吸引を行う構成であるため、浮遊ミストの軌道だけでなく、記録媒体に着弾させて画像を形成するインク液滴の軌道までもずらしてしまう恐れがあった。また特許文献3の構成では、キャリッジ底部もしくは記録ヘッド側部に空気抵抗低減手段を設け空気の乱れを抑えることで、記録ヘッドで発生するミスト発生量の低減を図っている。ただしミストの発生量を抑えたとしても、発生してしまった後の浮遊ミストの付着を抑制するものではない。
このようにヘッドフェイス面に付着する浮遊ミスト量を低減する事は依然として困難な技術であり、解決すべき課題となっている。
図18は、従来の記録ヘッドを示した図であり、複数の記録ヘッドが設けられている構成を示している。この浮遊ミストのヘッドフェイス面付着の問題は、図18に示されるような複数の記録ヘッド構成のインクジェット記録装置で顕著となるケースがある。なお、以降の本文中ではx軸を記録ヘッドの走査方向、z軸を記録媒体に垂直な方向、y軸をxz平面に直交する方向とする。図18のようなn個の記録ヘッド構成の場合、第1記録ヘッド181のインク吐出に伴い巻き上がる流れ406は弱く、ヘッドフェイス面へのミストの付着量は少ない。その一方で、それ以降の第2記録ヘッド182から第n記録ヘッド183では、第1記録ヘッド181に比べて巻き上がる流れ407〜408は強いため、より多くの浮遊ミストがヘッドフェイス面へ付着してしまう。またこの付着量が増える現象は、走査方向後方の記録ヘッドほど顕著になる傾向を示す。したがって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着する事自体も問題であるが、複数の記録ヘッド構成の場合では、各記録ヘッドのヘッドフェイス面への付着量が異なる事も設計を困難にする原因になっている。
特開2004−025718号公報 特開2004−306270号公報 特開2004−042580号公報
上記のように、複数ヘッド構成のインクジェット記録装置では、走査方向先頭の記録ヘッド以降の後続の記録ヘッドにおいて、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着しやすく、記録品質の低下を引き起こすという問題があった。そこで本発明では、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
そのため本発明のインクジェット記録装置は、複数の記録ヘッドが記録媒体に対して前記記録ヘッドの配列方向に相対移動しながら、前記記録ヘッドに設けられた吐出口から前記記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、前記複数の記録ヘッドは、前記記録ヘッドの移動方向前方に位置する第1記録ヘッドと、該第1記録ヘッドの前記移動方向後方に隣接する第2記録ヘッドと、を含み、前記第1記録ヘッドには、移動時に、前記第1記録ヘッドの前記移動方向における前縁部に衝突した気流を前記第2記録ヘッドと前記記録媒体との間へ導く、気流ガイド面が備えられ、前記記録ヘッドの前縁部には、移動時に前記前縁部に衝突した気流を前記記録ヘッドと前記記録媒体との間に導く、気流導入ガイド面が形成されており、前記気流導入ガイド面は、前記移動方向後方の前記記録ヘッドほど大きな面取りによって形成されていることを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録ヘッドは、配列された方向に移動しながら記録媒体に対してインクを吐出することで記録を行う複数のインクジェット記録ヘッドにおいて、記録の際に移動方向における前縁部に衝突した気流を、移動方向後方に位置する記録ヘッドと前記記録媒体との間へと導く気流ガイド面を備えており、前記前縁部には、移動時に前記前縁部に衝突した気流を前記記録ヘッドと前記記録媒体との間に導く、気流導入ガイド面が形成されており、前記気流導入ガイド面は、前記移動方向後方の前記記録ヘッドほど大きな面取りによって形成されていることを特徴とする。
本発明によればインクジェット記録装置では、複数の記録ヘッドは、記録ヘッドの移動方向前方に位置する第1記録ヘッドと、第1記録ヘッドの移動方向後方に隣接する第2記録ヘッドと、を含む。そして、第1記録ヘッドにおける記録媒体と対向しない部分には、移動時に、第1記録ヘッドの移動方向における前縁部に衝突した気流を第2記録ヘッドと記録媒体との間へ導く、気流ガイド面が備えられている。これによって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録装置を実現することができる。
(a)、(b)は、本実施形態の記録ヘッド構成を示した図である。 (a)から(c)はキャリッジに固定した記録ヘッドを示した図である。 (a)から(e)は記録装置のインク供給系を説明した図である。 各記録ヘッドと記録媒体との間に流入する気流の様子を示した図である。 記録ヘッドの翼前縁部と記録媒体間の走査方向速度分布を示した図である。 (a)、(b)は本発明の記録装置における記録ヘッドを示した図である。 記録ヘッド前縁部の位置における速度分布を示したグラフである。 (a)、(b)は、本実施形態の記録ヘッドの変形例を示した図である。 第3の実施形態における記録ヘッドの構成を示した図である。 各記録ヘッドの走査方向先端位置での速度分布を示したグラフである。 記録ヘッドの前縁部と記録媒体間の速度分布を示したグラフである。 第4の実施形態における記録ヘッドの構成を示した図である。 第4の実施形態の変形例の記録ヘッド構成を示した図である。 第5の実施形態における記録ヘッドの構成を示した図である。 第5の実施形態の変形例を示した図である。 第5の実施形態における別の変形例を示した図である。 (a)、(b)は、従来の記録ヘッドを模式的に示した図である。 従来の記録ヘッドを示した図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず発明者らは、浮遊ミストの飛翔に起因して生じるヘッドフェイス面へ巻き上がる流れの他にも、浮遊ミストの挙動に影響を与える気流が存在することに注目した。それは、キャリッジの移動によってキャリッジ・記録媒体間および記録ヘッド・記録媒体間の領域に相対的に流入する気流である。図17(b)に示したように、この流入する気流γが増加すると、ヘッドフェイス面へ巻き上がる流れ503が抑制されることが本発明者らの検討によって確認された。このようにヘッドフェイス面へ巻き上がる流れ503が弱まると、この巻き上がる流れ503に追従する浮遊ミスト504の数も減少し、ヘッドフェイス面への浮遊ミスト504の付着が低減されることも判った。なお図中の浮遊ミストの挙動506は、挙動の一例を示すものであり、必ずしもこのような軌跡になるわけではない。
したがって、ヘッドフェイス面への浮遊ミスト付着を低減するためには、記録ヘッド7と記録媒体1との間に流入する気流γと、ヘッドフェイス面へ巻き上がる流れ503とのバランスを制御することが重要となる。本発明はこの気流の流入量を増加させて、浮遊ミストの付着量を低減するという技術思想を複数の記録ヘッドで構成されるインクジェット記録装置に適用する。
以下に本発明との比較例として、従来の記録ヘッド形状における記録ヘッド周りの気流と、ヘッドフェイス面へ付着する浮遊ミストとについて説明を行う。従来の記録ヘッド形状は流体の流れに対し急激に角度が変わるコーナー部12(図18参照)を有する形状である事が多い。このため第1記録ヘッド181の後には、剥離渦(カルマン渦)405が発生してしまい、記録ヘッド間に走査方向と同じ方向に流れる逆流が生じる。これにより第2記録ヘッド182の前面における流れは逆流の影響が強く残るため、第2記録ヘッド182の走査方向前面部に衝突する気流404の流量は少なくなる。この時の第1記録ヘッド181と記録媒体1との間に流入する気流流量と、第2記録ヘッド182と記録媒体1との間に流入する気流流量とを比較してみる。第1記録ヘッド181前面部には強い流れ403が衝突するため第1記録ヘッド181と記録媒体1との間には大量に流入する流れ409が生じる。しかし第2記録ヘッド152では、前述のように記録ヘッド前面部への衝突する流量が少ないために、第1記録ヘッド181に比べ流入量が相対的に少ない流れ410が生じる。この第1記録ヘッド181と記録媒体1との間には、上記のように気流が大量に流入するため、第1記録ヘッド181のヘッドフェイス面へのミストの付着量は少ない。その一方で第2記録ヘッド182と記録媒体1との間では、気流の流入量が第1記録ヘッド181と記録媒体1との間に比べて相対的に少ないために、第1記録ヘッド181に比べ、より多くの浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着してしまう。この第2記録ヘッド182と記録媒体1との間に流入する気流が少なくなる現象は、第2記録ヘッド182から最後尾の第n記録ヘッド183までの全ての記録ヘッドで生じる事になり、後方の記録ヘッドほど顕著に流入する気流が少なくなる傾向を示す。したがって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着する事自体も問題であるが、複数ヘッド構成の場合では各記録ヘッドのヘッドフェイス面への付着量が異なる事も設計を困難にする原因になっている。
ここで、第1記録ヘッド181と第2記録ヘッド182との間の距離を広げる事によって剥離渦405と第2記録ヘッド182との距離が広がり、逆流の影響が少なくなるため、第2記録ヘッド182と記録媒体1との間に流入する気流流量を増やすことが出来る。しかし記録ヘッド同士の間の距離が広がり、記録ヘッド構成のサイズが大きくなるため、記録装置の筐体を大きくする必要が生じ、コストの観点で望ましくない。従って記録ヘッドの位置関係を大きく変えずに流入する気流の量を増やす事が望ましい。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の適切な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付けられている。しかし本発明の思想に沿うものであれば、これに限定されるものではない。
表1は、本実施形態における記録ヘッドの走査速度と、記録ヘッドと記録媒体との距離と、を示した表である。
Figure 0005675150
例えば、表1の条件以外の駆動条件であっても、剥離渦の抑制効果そのものが本発明の思想に沿うものであり、本発明の実施形態の対象として捉える事が可能である。
(第1の実施形態)
図1(a)、(b)は、本実施形態の記録ヘッド構成を示した図であり、(a)は側面(y軸方向)から見た図であり、(b)は斜視図である。本実施形態のインクジェット記録装置では、図1に示されるような、それぞれ複数の吐出口を有するチップ161を備えた前後2つの翼形状記録ヘッド101、102が記録媒体に対して記録ヘッドの配列方向(矢印α方向)に相対移動して記録を行う。この時、翼形状の各インクジェット記録ヘッドの翼前縁部3は、走査方向に面するように設けられている。また図2(a)から(c)は、本実施形態においてキャリッジ8に記録ヘッド7を固定する様子を示した図であり、図3(a)から(e)は、本実施形態のインクジェット記録装置のインク供給系を説明した図である。また図4は、本構成における各記録ヘッドと記録媒体1との間に流入する気流の様子を示した図である。
本実施形態では第1記録ヘッド101が翼形状となっているため、走査時に第1記録ヘッド101後部に流れの剥離が起きにくくなり、第1記録ヘッド101と第2記録ヘッド102との間の流れ205には逆流が生じにくくなる。また、第1記録ヘッド101には気流ガイド面20が備えられており、移動時に、この第1記録ヘッド101の気流ガイド面20によって、気流が第2記録ヘッド102の前面へと導かれる。そして、第2記録ヘッド102の前面へと導かれた気流の一部は、第2記録ヘッド102と記録媒体1との間に流れ込む。したがって第2記録ヘッド102の前面に、従来における記録ヘッドの構成に比べてより多くの気流204の衝突が生じる。第2記録ヘッド102の前面に衝突する流量が多いほど、第2記録ヘッド102と記録媒体1との間に流入する気流の流量も多くなるため、第2記録ヘッド102では、インク吐出によって生じる巻上がる流れを弱める事ができる。これにより浮遊ミストの巻き上げが軽減されるため、第2記録ヘッド102のヘッドフェイス面への浮遊ミスト付着量を抑制する事が可能となる。
図5は、本構成で記録ヘッドを走査させた際の、第2記録ヘッド102の翼前縁部3と記録媒体1との間の走査方向速度分布を示した図である。なお図5では、記録媒体上に固定された座標系での気流の速度を表している。点線が従来の記録ヘッドにおける速度分布を示しており、実線が本実施形態の記録ヘッドにおける速度分布を示している。このグラフからも判るように、本実施形態の記録ヘッドでは、従来に比べて第2記録ヘッド102と記録媒体1との間における気流の流入量が増加している。この気流の増加によって、浮遊ミストのヘッドフェイス面付着量低減が可能となった。
尚、図5に示すグラフは、記録ヘッドの走査方向先端位置での速度分布であり、後端側に向かうにつれて徐々に気流の流入速度は低下していく。したがって図1の斜視図で示した記録ヘッドのヘッドフェイス面、チップ、ノズル列の位置関係にもあるように、ノズル列位置は、なるべく記録ヘッドの走査方向先端部に近い位置に設ける事が望ましい。
ところで記録ヘッド7は、図2(a)から(c)に示したようにキャリッジ8に固定されている。図2(a)は、記録ヘッド7の側面部にある連結部9でキャリッジ8に記録ヘッド7を固定するケースを示している。このケースでは連結部9とキャリッジ8とは、翼の側端部に設けられており、気流が流れる翼の上面には無いため、記録ヘッドの翼上面の気流へ与える影響は少ない。また図2(b)と図2(c)とは、記録ヘッド7とキャリッジ8とを、記録ヘッド7の上部にある連結部9で固定するケースを示している。図2(b)は、記録ヘッド7とキャリッジ8とを、1つの細い連結部9によってキャリッジ8に固定している。また図2(c)は、記録ヘッド7の上部の両側端部のそれぞれに連結部9を設けてキャリッジ8に固定している。図2(b)、(c)いずれのケースも連結部9の断面は、気流の流れを妨げない形状となっており、連結部9周囲の流れ10において剥離渦などが生じにくい形状としている。この図2(a)から(c)に示されるように、連結部9の形状や取り付け位置を翼形状記録ヘッドによる気流の剥離抑制効果を阻害しにくいように設ける事が本発明を適用する上で望ましい。従ってこの点に留意すれば記録ヘッドのキャリッジへの固定方法はどのようなものでも構わない。
さらに記録ヘッド7で使用されるインクの供給に関しては、図3(a)に示すようにインクタンク6からインク供給チューブ4、インク供給口5を介して供給される構成が一例として挙げられる。その際、構造を簡単にするために、図3(b)のように、記録ヘッド7の側部にあるインク供給口5を介してインクタンク6と記録ヘッド7とを直接連結してもよい。また図3(c)のようにインク供給口5を記録ヘッド7の上部に設けてもよい。あるいは図3(d)のようにインクタンク6が記録ヘッド7の翼形状の一部を形成する構成や、図3(e)のようにインクタンク6が記録ヘッド7内部に格納されるような構成であってもよい。なお、図3(a)から(e)で示したインク供給系構成と、図2(a)から(c)に示したキャリッジ8と記録ヘッド7との位置関係は、可能であれば、いずれの組み合わせであっても構わない。この図3(a)から(e)の構成に示したように、インク供給に関する部材が翼形状記録ヘッドによる気流の剥離抑制効果を阻害しにくいように設ける事が本発明を適用する上で望ましく、その点に留意すればインクの供給方法はどのようなものでもよい。
つまり本発明の主眼は『翼形状ヘッドを用いた記録ヘッド上部の流れの剥離防止による、記録ヘッドと記録媒体との間に流入する気流の増加作用』という現象である。従ってこのような記録ヘッド周囲の形状、構造を、記録ヘッド上部における気流の剥離抑制の効果を阻害しにくいように設ける事が本発明を適用する上で望ましく、その点に留意すればどのような部材の形状や構成であっても構わない。
このように、翼形状の記録ヘッドを備えることによって、その後方の記録ヘッドと記録媒体との間に流れ込む気流を増やす。これによって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録装置を実現することができた。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図6(a)、(b)は本発明のインクジェット記録装置における記録ヘッドを示した図であり、(a)は第1の実施形態の記録ヘッドであり、(b)は本実施形態の記録ヘッドである。本実施形態でも記録ヘッドは第1の実施形態と同様に翼形状の記録ヘッドであるが、翼前縁部に気流導入ガイド面(以下、単に面取り部ともいう)2を備えている点が異なる。以下、これについて詳細に説明する。本実施形態の記録ヘッド70は、図6(b)に示したように、翼前縁部3とヘッドフェイス面の間に面取り部2を備えている。この面取り部2が記録ヘッド70と記録媒体1との間への気流の導入部となって、より多くの気流を記録ヘッド70と記録媒体1との間に取り込むことができる。このように、この面取り部2によって、配列された複数の記録ヘッドにおいて、移動方向前方に記録ヘッドが存在する記録ヘッドと記録媒体1との間に気流をより多く流すことが可能となる。つまり、図6(a)のような翼前縁部3に面取り部2を設けない場合に比べて、記録ヘッド70と記録媒体1との間に流入する気流の量を増やす事が可能である。記録ヘッドの移動方向先頭に位置する記録ヘッドを第1記録ヘッドと称し、その第1記録ヘッドと隣接して、移動方向後方に位置する記録ヘッドを第2記録ヘッドと称す。
図7は、本実施形態の第2記録ヘッド前縁部3の位置における記録ヘッドと記録媒体間の走査方向速度分布を示したグラフである。なお図7では、記録媒体上に固定された座標系での気流の速度を表している。これより本実施形態では第2記録ヘッドにおいて、従来手法に比べ、より多くの気流が流入し、浮遊ミストのヘッドフェイス面付着量をより低減する事が可能である。なお、本実施形態では第1記録ヘッドと第2記録ヘッドとの両方の記録ヘッドに面取り部2を設けている。
なお、本実施形態ではC面取りの形状を設けたがR面取りとしてもよい。
図8(a)、(b)は、本実施形態の記録ヘッドの変形例を示した図であり、(a)は上面図、(b)は側面図を示している。図8(a)、(b)に示されるような気流制御板301〜303を各記録ヘッドの前部に取り付け、各気流制御板の取付け角度304〜306を異ならせる。これによって、より積極的に記録ヘッドへの気流の衝突量を増やし、記録ヘッド70と記録媒体1との間へ流入する気流の流量増加を促進させてもよい。なお、記録ヘッドごとに取付け角度を異ならせなくてもよい。また、これらC面取り、R面取りなどが混在した記録ヘッド形状としても構わない。
このように、気流導入ガイド面(面取り部)を備えた翼形状の記録ヘッドを備え、その記録ヘッドに気流制御板を備えることによって、その後方の記録ヘッドと記録媒体との間に流れ込む気流を増やす。これによって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録装置を実現することができた。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図9は、本実施形態における記録ヘッドの構成を示した図である。本実施形態は4個の記録ヘッドを備えた構成であり、各記録ヘッドにはそれぞれ異なった面取り部が設けられている。つまり、後方に位置する記録ヘッドほど大きく面取り角の小さな面取り部となっている。
図10は、本実施形態のように記録ヘッドを4個設けた構成で、第2の実施形態のように同一の面取り部を各記録ヘッドに設けた場合の各記録ヘッドにおける走査方向先端位置での速度分布を示したグラフである。なお図10では、記録媒体上に固定された座標系での気流の速度を表している。同一の面取り部を各記録ヘッドに設けた場合、各記録ヘッド70と記録媒体1との間における気流の流入量は前後の記録ヘッド70の影響により異なり、走査方向後方の記録ヘッド程、記録ヘッドと記録媒体間へ流入する気流の量は減る傾向にある。このように記録ヘッド70と記録媒体1との間へ流入する気流の量が後方の記録ヘッドになるほど減る事は、後方の記録ヘッドにおける浮遊ミストのヘッドフェイス面付着量を増加させる事につながる。また記録ヘッド毎に流入する気流の量が違うため、浮遊ミストのヘッドフェイス面に付着する量が記録ヘッド毎で異なってしまい、設計が困難になるという問題もある。
そこで本実施形態では図9に示されるように、各記録ヘッド71〜74の面取り部2の各面取り601〜604の大きさ、あるいは面取り角605〜608を変える事で各記録ヘッドと記録媒体との間に流入する気流の量が異なるのを防止している。面取り部2は、大きく浅く作る程、記録ヘッドと記録媒体1との間に入り込む気流の流入量が増す。そのため本実施形態では、後方の記録ヘッドになるに従い、面取り部2を大きく浅く取っている。
図11は、本実施形態の各記録ヘッド71〜74の前縁部3と記録媒体1との間の走査方向速度分布を示したグラフである。なお図11では、記録媒体上に固定された座標系での気流の速度を表している。記録ヘッド71〜74と記録媒体1との間へ流入する気流の量について、第2記録ヘッド72から第4記録ヘッド74のヘッドでほぼ均一になっていることが分かる。これにより、浮遊ミストのヘッドフェイス面への付着が減少しほぼ均一になることが期待できる。
なお、本実施形態ではC面取り部の大きさと角度とを記録ヘッド毎に調整したが、R面取りにしてその大きさや角度を変えてもよい。あるいは図8にあるような、取り付け角度や長さの異なる気流制御板301〜303を設ける事によっても気流の流入量を調整する事ができる。この時、気流制御板は広く浅い角度であるほど流入量を増やすことができる。そして、このC面取り、R面取り、気流制御板が混在した構成であってもよい。
このように、異なる面取り部を備えた翼形状の記録ヘッドを備えることによって、その後方の記録ヘッドと記録媒体との間に流れ込む気流を増やす。これによって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録装置を実現することができた。
(第4の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第4の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図12は、本実施形態における記録ヘッドの構成を示した図である。本実施形態は、記録ヘッドが往復記録駆動を行う構成であり、6個の記録ヘッドが設けられている。第1から第3の実施形態では、一方向走査の記録を想定したものであり、往復移動による記録を行う場合は、各記録ヘッドへの気流の衝突方向が逆になる。しかし気流の剥離を抑制するための翼形状は、翼前縁部に対向して向かってくる気流について想定されたものであった。つまり翼前縁部に対向する方向とは逆方向に向かってくる気流については剥離を抑制することができない。従って第1から第3の実施形態のような一方向の記録を想定した記録ヘッド構成で往復記録をする場合、往復両方向記録で均一な浮遊ミストのヘッドフェイス面付着量低減が期待出来ない。
そこで本実施形態では、記録ヘッドを6個備え、往方向記録の際に用いる記録ヘッドと、復方向記録に用いる記録ヘッドとに分けて、往方向(矢印α方向)と復方向(矢印β方向)とで記録ヘッド使い分けて記録を行う。つまり往方向記録の際には、往方向に翼前縁部3を備えた第1記録ヘッド121、第2記録ヘッド122、第3記録ヘッド123を用いて記録を行う。そして、復方向記録の際には、復方向に翼前縁部3を備えた第4記録ヘッド124、第5記録ヘッド125、第6記録ヘッド126を用いて記録を行う。なお、往路の記録のみで使用するインクを吐出する記録ヘッドは第1記録ヘッド121から第3記録ヘッド123のどれであってもよい。また、復路の記録のみで使用するインクを吐出する記録ヘッドは第4記録ヘッド124から第6記録ヘッド126のどれであってもよい。
これにより往路と復路ともに、吐出を行う記録ヘッドは、翼の前縁部3に気流が対向して向かってくる構成となる。そのため、従来の記録ヘッドに比べ、記録ヘッドと記録媒体1との間へ流入する気流を増加させる事が出来、往路、復路ともに浮遊ミストのヘッドフェイス面付着量の低減を図る事が可能である。
なお、このような構成では記録ヘッドの数、往路の記録のみで使用する記録ヘッドの数、復路の記録のみで使用する記録ヘッドの数が異なっても構わない。つまり、本実施形態は次のような構成で置き換える事ができる。まず記録ヘッド数がn個で、往路の記録のみで使用するインクを吐出する記録ヘッドがp個であり、復路の記録のみで使用するインクを吐出する記録ヘッドがq個であり、(n−p−q)の値が偶数であるとする。そしてn01=(n−p−q)/2+pとし、nh1=(n−p−q)/2+p+1とする。この時、往路方向記録時の気流が衝突する方向に翼前縁部3が備えられた、先頭に位置する第n00記録ヘッドから第n01記録ヘッドを往路方向での記録に使用する。そして、復路方向記録時の気流が衝突する部分に翼前縁部3が備えられた第nh1記録ヘッドから最後端に位置する第n記録ヘッドを復路方向での記録に使用する。このような記録ヘッド構成とする事で、本発明の思想である剥離渦の抑制効果が各記録ヘッドで効果を得る事が可能となる。
図13は、本実施形態の変形例の記録ヘッド構成を示した図であり、記録ヘッドの数が5個で、往路の記録のみで使用する記録ヘッドの数が3個であり、往路の記録のみで使用する記録ヘッドの数が2個のケースである。このようなケースであっても、第1記録ヘッド121から第3記録ヘッド123を往路記録で、第4記録ヘッド124と第5記録ヘッド125を復路記録で使用する。これにより各走査方向の先頭記録ヘッド以降の記録を行う記録ヘッドと記録媒体1との間に流入する気流の量を増やす事ができ、浮遊ミストのヘッドフェイス面への付着量を減らす事ができる。
このように、往方向復方向の双方向に対応した翼形状の記録ヘッドを備えることによって、その後方の記録ヘッドと記録媒体との間に流れ込む気流を増やす。これによって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録装置を実現することができた。
(第5の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第5の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
図14は、本実施形態における記録ヘッドの構成を示した図である。本実施形態は記録ヘッドが往復記録駆動を行う構成であり、5個の記録ヘッドが設けられている。そして、5個設けられたている記録ヘッドの内の1個は、往方向記録と復方向記録の両方(双方向)の記録で用いる構成となっている。この双方向の記録で使用される記録ヘッドでは、往路、復路どちらの記録においても浮遊ミストのヘッドフェイス面への付着量の低減が必要となる。そこで、本実施形態の記録ヘッド構成では、往方向と復方向との両方に翼前縁部3を備えた第3記録ヘッド143が設けられており、この第3記録ヘッド143を双方向の記録で使用する。その他の、往路方向に翼前縁部3を有する第1記録ヘッド141、第2記録ヘッド142と、復路方向に翼前縁部3を有する第4記録ヘッド144、第5記録ヘッド145に関しては、前述の実施形態と同様の構成である。
このような構成により、往路、復路ともに吐出を行う記録ヘッド(第3記録ヘッド)143では、翼の前縁部3に気流が対向して向かってくる構成となる。そのため、従来の記録ヘッドに比べ、記録ヘッドと記録媒体1との間へ流入する気流を増加させる事ができ、往路、復路ともに浮遊ミストのヘッドフェイス面付着量の低減を図る事が可能である。
またこの時、往路、復路において第3記録ヘッド143以降の記録ヘッド(往路方向記録では第4記録ヘッド144と第5記録ヘッド145、復路方向記録では第1記録ヘッド141と第2記録ヘッド142)では吐出を行わないとすると次のような構成でもよい。
図15は、本実施形態の変形例を示した図である。まず、走査時に第3記録ヘッド143以降となる記録ヘッドではインク吐出を行わないため、吐出に伴って生じる、巻き上がる気流自体が生じない。そのため、第3記録ヘッド143以降の記録ヘッドと記録媒体1との間への流入する気流の強弱に関わらず、第3記録ヘッド143以降の記録ヘッドにおける浮遊ミストのヘッドフェイス面付着は生じにくい。第3記録ヘッド153以降の記録ヘッドでは浮遊ミストのヘッドフェイス面への付着が生じにくいということは、第3記録ヘッド153以降の後続記録ヘッドと記録媒体1との間に流入する気流の量はどのようなものでもよいという事になる。そのため、第3記録ヘッド153自体は、必ずしも翼形状でなくてもよく、図15に示すように走査方向に対称な形状であれば、往路、復路における第3記録ヘッド153と記録媒体1との間へ流入する気流の量は一定にする事ができる。ただしこの気流の量を意識的に往路方向記録時と復路方向記録時とで変えたい場合には、対称形状とせず、第3の実施形態で示したように面取り部2や気流の方向を制御する板の大きさや角度で調整しても構わない。
これらの事は記録ヘッド構成数、往路の記録のみで使用する記録ヘッドの数、復路の記録のみで使用する記録ヘッドの数が異なってもよい事を意味しており、本実施形態は次のような構成で置き換える事ができる。まず記録ヘッド構成数がn個で、往路の記録のみで使用する記録ヘッドがp個であり、復路の記録のみで使用する記録ヘッドがq個であり、(n−p−q)の値が奇数であるとする。
この時、往路方向を基準方向として、記録時に気流が衝突する部分に翼前縁部3が備えられた、基準方向先頭に位置する第n00記録ヘッドから第n02記録ヘッドを往路方向での記録に使用する事とする。そして、復路方向記録時の気流が衝突する方向に翼前縁部3が備えられた第nh2記録ヘッドから第n記録ヘッドを復路に使用する事とする。そして、往路方向で使用する記録ヘッドと復路方向で使用する記録ヘッドの間にある、nm個の記録ヘッドを往路、復路の双方向の記録で使用するとする。ここで、各記録ヘッドは次のように表すことができる。
02=(n−p−q−1)/2+p
h2=(n−p−q+1)/2+p+1
また、nmについては次のように表すことができる。
m=(n−p−q+1)/2
このような記録ヘッド構成とする事で、本発明の思想である剥離渦の抑制効果が各記録ヘッドで得る事が可能となる。
図16は、本実施形態における別の変形例を示した図である。記録ヘッドの数が4個であり、往路方向(矢印α方向)の記録のみで使用する記録ヘッドの数が2個であり、復路方向(矢印β方向)の記録のみで使用する記録ヘッドの数が1個であり、往路、復路の双方向で記録を行う記録ヘッドを1個備えたケースである。このようなケースであっても、第1記録ヘッド141と第2記録ヘッド142とを往路記録で使用し、第4記録ヘッド144を復路で使用し、第3記録ヘッド143を往復路記録で使用する。これにより各走査方向の先頭記録ヘッド以降の記録を行う記録ヘッドと記録媒体1との間に流入する気流の量を増やす事ができ、浮遊ミストのヘッドフェイス面への付着量を減らす事ができる。
このように、往方向復方向の双方向に対応した翼形状の記録ヘッドを備えることによって、その後方の記録ヘッドと記録媒体との間に流れ込む気流を増やす。これによって、浮遊ミストがヘッドフェイス面に付着するのを防止し、高品位の記録を実現することが可能なインクジェット記録装置を実現することができた。
1 記録媒体
2 面取り部
3 翼前縁部
7 記録ヘッド
8 キャリッジ
12 コーナー部
20 気流ガイド面

Claims (6)

  1. 複数の記録ヘッドが記録媒体に対して前記記録ヘッドの配列方向に相対移動しながら、前記記録ヘッドに設けられた吐出口から前記記録媒体にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記複数の記録ヘッドは、前記記録ヘッドの移動方向前方に位置する第1記録ヘッドと、該第1記録ヘッドの前記移動方向後方に隣接する第2記録ヘッドと、を含み、
    前記第1記録ヘッドには、移動時に、前記第1記録ヘッドの前記移動方向における前縁部に衝突した気流を前記第2記録ヘッドと前記記録媒体との間へ導く、気流ガイド面が備えられ、
    前記記録ヘッドの前縁部には、移動時に前記前縁部に衝突した気流を前記記録ヘッドと前記記録媒体との間に導く、気流導入ガイド面が形成されており、
    前記気流導入ガイド面は、前記移動方向後方の前記記録ヘッドほど大きな面取りによって形成されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記気流ガイド面は、前記第1記録ヘッドと前記第2記録ヘッドとの間において剥離渦(カルマン渦)の発生を抑制することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドの前記移動方向における前部には、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間に流れる気流を増やす気流制御板が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記気流制御板は、前記記録ヘッドごとに大きさと、取付け角が異なっていることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記複数の記録ヘッドはn個の記録ヘッドであり、
    前記n個の記録ヘッドは往復移動しながら記録を行い、
    往路の記録のみに用いる前記記録ヘッドがp個であり、
    復路の記録のみに用いる前記記録ヘッドがq個であり、
    (n−p−q)の値が偶数である場合に、
    往路方向を基準方向として、基準方向先頭の記録ヘッドを第n00記録ヘッドとし、最後端の記録ヘッドを第n記録ヘッドとし、
    n01=(n−p−q)/2+pとし、
    nh1=(n−p−q)/2+p+1とすると、
    往路方向での記録では、往路方向における前縁部に前記気流導入ガイド面を備える第n00記録ヘッドから第n01記録ヘッドを用いて記録を行い、
    復路方向での記録では、復路方向における前縁部に前記気流導入ガイド面を備える第nh1記録ヘッドから第n記録ヘッドを用いて記録を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記複数の記録ヘッドはn個の記録ヘッドであり、
    前記n個の記録ヘッドは往復移動しながら記録を行い、
    往路の記録のみに用いる前記記録ヘッドがp個であり、
    復路の記録のみに用いる前記記録ヘッドがq個であり、
    (n−p−q)の値が奇数である場合に、
    往路方向を基準方向として、基準方向先頭の記録ヘッドを第n00記録ヘッドとし、最後端の記録ヘッドを第n記録ヘッドとし、
    n02=(n−p−q−1)/2+pとし、
    nh2=(n−p−q+1)/2+p+1とし、
    nm=(n−p−q+1)/2とすると、
    往路方向での記録では、往路方向における前縁部に前記気流導入ガイド面を備える第n00記録ヘッドから第n02記録ヘッドを用いて記録を行い、
    復路方向での記録では、復路方向における前縁部に前記気流導入ガイド面を備える第nh2記録ヘッドから第n記録ヘッドを用いて記録を行い、
    往路方向で使用する前記記録ヘッドと復路方向で使用する前記記録ヘッドの間に存在するnm個の記録ヘッドは、往方向と復方向の双方向で記録を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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