JP5675134B2 - 非常用システム - Google Patents

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Description

本発明は、原子力施設へ外部電源から供給される電力が喪失したときに使用される非常用電源を備えた非常用システムに関するものである。
従来、原子力施設の外部電源の電力喪失時に使用される非常用電源として、蒸気により補助タービンを回転させて補助発電機を駆動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この非常用電源は、原子炉圧力容器の内部において発生した蒸気を利用して発電を行っており、発生した電力を使用して、ルームクーラ、各種制御器や電動弁を作動させることが可能となっている。
特表平5−509165号公報
ところで、原子力施設には、原子炉を格納可能な原子炉格納容器と、原子炉格納容器の内部と外部とを連通する配管とが設けられており、配管内の流体は、原子炉格納容器の内部と外部との間で流動する。ここで、原子力施設に事故が発生した場合を想定して、原子力施設の安全性を確保すべく、原子炉格納容器の内外を隔離する必要がある。このため、原子力施設には、原子炉格納容器を挟んで、容器内部側および容器外部側の配管に隔離弁が介設され、仮に原子力施設に事故が発生した場合、隔離弁を閉弁している。この隔離弁は、通常、外部電源から供給された電力により作動可能となっているが、原子力施設の安全設計上から、外部電源から供給される電力が喪失した場合においても、隔離弁の作動を確保しなければならない。このため、隔離弁は、非常用電源から供給される電力によって作動可能に構成されている。つまり、原子力施設の事故と、外部電源の電力喪失とが同時に起きた場合を想定したとき、隔離弁は、非常用電源から供給される電力によって作動するように構成される。
ここで、非常用電源として、特許文献1の蒸気タービン発電機を用いた場合、非常用電源として多く用いられているディーゼルエンジン発電機に比べ、定格電力に達するまでの時間が遅いという特性があり、この特性は、ガスタービン発電機にも当てはまる。このため、ガスタービン発電機によって発電される電力を使用して隔離弁を閉弁する場合、隔離弁の閉弁が遅延してしまう虞がある。
そこで、本発明は、非常用電源としてガスタービン発電機を使用しつつ、隔離弁を迅速に閉弁することにより、原子炉格納容器の内外を好適に隔離することができる非常用システムを提供することを課題とする。
本発明の非常用システムは、原子炉を格納可能な原子炉格納容器を有する原子力施設に電力を供給可能な外部電源の電力喪失時に、原子力施設に電力を供給可能な非常用システムにおいて、原子力施設に電力を供給可能な非常用電源となるガスタービン発電機と、原子力施設の事故時に、原子炉格納容器の内外を隔離可能な隔離弁と、外部電源の電力喪失時に、隔離弁に電力を供給可能なバッテリと、ガスタービン発電機および隔離弁の作動を制御可能な制御装置と、を備え、制御装置は、外部電源の電力喪失と原子力施設の事故とが発生した場合、ガスタービン発電機を駆動させると共に、バッテリから電力が供給される隔離弁を閉弁させることを特徴とする。
この構成によれば、仮に外部電源の電力喪失と原子力施設の事故とが発生した場合、隔離弁にはバッテリから電力が供給される。このため、ガスタービン発電機が定格電力に達する前であっても、制御装置により隔離弁を閉弁することができる。これにより、原子炉格納容器の内外を早期に隔離することができる。
この場合、密封容器内に加圧状態で冷却水を貯留可能な蓄圧器と、蓄圧器から原子炉へ至る流路に介設された注水弁と、をさらに備え、原子力施設の事故時に、前記蓄圧器は、注水弁を介して原子炉に冷却水を加圧注水する。
この構成によれば、原子力施設の事故時には、注水弁が開弁しているため、蓄圧器は、内部の冷却水を原子炉へ向けて加圧注水することができる。これにより、原子力施設の事故時に、原子炉を冷却することができるため、原子力施設の運転を安全に停止させることができる。
この場合、蓄圧器は、注水する冷却水の流量を多段階に変化可能な構成となっている。
この構成によれば、原子炉に冷却水を注水する際に要求される要求注水流量を上回って、原子炉に冷却水を注水することができる。このため、蓄圧器は、原子力施設の事故時において、好適に原子炉へ冷却水を注水することができる。
この場合、外部電源と、原子力施設内へ電力を分配可能な電線とをつなぐ電路を開閉可能な第1開閉器と、バッテリと隔離弁とをつなぐ電路を開閉可能な第2開閉器と、をさらに備え、制御装置は、外部電源の電力喪失と原子力施設の事故とが発生した場合、第2開閉器を閉じてバッテリから供給される電力により隔離弁を閉弁させて原子炉格納容器の内外を隔離させるための格納容器隔離信号と、ガスタービン発電機を駆動させて発電させるための発電機起動信号と、注水弁を開弁させて原子炉に冷却水を加圧注水させるための安全注水信号と、第1開閉器を開いて外部電源から原子力施設への電力を遮断するための外部電源遮断器開放信号とを発信する。
この構成によれば、制御装置は、外部電源の電力喪失と原子力施設の事故とが発生した場合、格納容器隔離信号と、発電機起動信号と、安全注水信号と、外部電源遮断器開放信号とを発信することができる。このため、制御装置から発信された各種信号により、バッテリから供給される電力により作動する隔離弁が迅速に閉弁動作するため、原子力施設を早期に安全側へ移行させることができる。
この場合、ガスタービン発電機と電線とをつなぐ電路を開閉可能な第3開閉器をさらに備え、制御装置は、発電起動信号が発信された後、ガスタービン発電機の電力が定格電力に達した場合、第3開閉器を閉じて、ガスタービン発電機から電線へ電力を供給する。
この構成によれば、ガスタービン発電機の電力が定格電力に達した後、電線へ向けて電力を供給することができるため、ガスタービン発電機は、電線に安定的に電力を供給することができ、原子力施設内へ電力を好適に分配することができる。
この場合、原子炉へ向けて冷却水を送出可能なポンプを有する注水設備をさらに備え、ポンプは、ガスタービン発電機から供給される電力によって駆動可能となっており、制御装置は、ガスタービン発電機の電力が定格電力に達した場合、ポンプを駆動させる。
この構成によれば、外部電源の電力喪失後、ガスタービン発電機の電力が定格電力に達すると、ポンプは原子炉へ向けて冷却水を送出することができる。このため、注水設備は、ガスタービン発電機から供給される電力よって安定的に原子炉へ冷却水を注水することができる。
この場合、少なくともガスタービン発電機、隔離弁およびバッテリからなる設備を非常用設備とし、非常用設備は、複数設けられている。
この構成によれば、複数の非常用設備のうち、故障等により1つの非常用設備が動作しなくとも、他の非常用設備を動作させることができるため、原子力施設の安全性を確保することができる。
本発明の非常用システムによれば、外部電源の電力喪失と原子力施設の事故とが発生しても、隔離弁にはバッテリから電力が供給されるため、ガスタービン発電機が所定の電力に達する前であっても、隔離弁を迅速に閉弁することができ、原子炉格納容器の内外を早期に隔離することが可能となる。
図1は、本実施例に係る非常用システムを備えた原子力施設を模式的に表した概略構成図である。 図2は、本実施例に係る非常用システムを模式的に表した平面図である。 図3は、原子力施設の非常用電源系統を表した説明図である。 図4は、蓄圧器を模式的に表した断面図である。 図5は、蓄圧器の流量特性を表したグラフである。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る非常用システムについて説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施例に係る非常用システムを備えた原子力施設を模式的に表した概略構成図であり、図2は、本実施例に係る非常用システムを模式的に表した平面図であり、図3は、原子力施設の非常用電源系統を表した説明図である。本実施例の非常用システム30は、原子力施設1に供給される外部電源からの電力が喪失した場合に、電力を供給可能な非常用電源35を有するシステムとなっている。そして、非常用システム30は、非常用電源35から供給される電力によって、例えば、原子炉5を格納する原子炉格納容器10の内外を隔離する隔離動作や、原子炉5内へ冷却水を注水する注水動作等の安全動作を実行可能となっている。ここで、非常用システム30の説明に先立ち、原子力施設1について説明する。
図1および図2に示すように、原子力施設1は、原子炉5として加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)が用いられている。加圧水型の原子力施設1は、原子炉5において、一次冷却材を加熱した後、高温となった一次冷却材を冷却材ポンプ9により蒸気発生器7に送る。そして、原子力施設1は、蒸気発生器7において、高温となった一次冷却材を、二次冷却材と熱交換させることにより二次冷却材を蒸発させ、蒸発した二次冷却材(蒸気)をタービン22に送って発電機25を駆動させることにより、発電を行っている。
原子力施設1は、原子炉5と、コールドレグ6aおよびホットレグ6bから成る一対の冷却材配管6a,6bを介して原子炉5に接続された複数(本実施例では、4つ)の蒸気発生器7(図2参照)とを有している。つまり、図2に示すように、4つの蒸気発生器7は、原子炉5を中心として、その周囲に配設されている。一対の冷却材配管6a,6bのホットレグ6bには、加圧器8が介設され、また、コールドレグ6aには、冷却材ポンプ9がそれぞれ介設されている。そして、原子炉5、一対の冷却材配管6a,6b、4つ蒸気発生器7、加圧器8および冷却材ポンプ9により、原子力施設1の一次冷却系3が構成され、これらは、原子炉格納容器10に収容されている。
上記の構成において、一次冷却材は、原子炉5からホットレグ6bを通って各蒸気発生器7に流入し、この後、各蒸気発生器7内を通過して流出した一次冷却材は、コールドレグ6aを通って原子炉5内に流入する。つまり、一次冷却材は、原子炉5と4つの蒸気発生器7との間を循環している。なお、一次冷却材は、冷却材および中性子減速材として用いられる軽水である。
原子炉5は、上記したように加圧水型原子炉であり、その内部は一次冷却材で満たされている。そして、原子炉5内には、多数の燃料集合体15が収容されると共に、燃料集合体15の核分裂を制御する多数の制御棒16が各燃料集合体15に挿入可能に設けられている。
制御棒16により核分裂反応を制御しながら燃料集合体15を核分裂させると、この核分裂により熱エネルギーが発生する。発生した熱エネルギーは一次冷却材を加熱し、加熱された一次冷却材は、ホットレグ6bを介して各蒸気発生器7へ送られる。一方、コールドレグ6aを介して各蒸気発生器7から送られてきた一次冷却材は、原子炉5内に流入して、原子炉5内を冷却する。
ホットレグ6bに介設された加圧器8は、高温となった一次冷却材を加圧することにより、一次冷却材の沸騰を抑制している。また、各蒸気発生器7は、高温高圧となった一次冷却材を、二次冷却材と熱交換させることにより、二次冷却材を蒸発させて蒸気を発生させ、且つ、高温高圧となった一次冷却材を冷却している。各冷却材ポンプ9は、一次冷却系3において一次冷却材を循環させており、一次冷却材を各蒸気発生器7からコールドレグ6aを介して原子炉5へ送り込むと共に、一次冷却材を原子炉5からホットレグ6bを介して各蒸気発生器7へ送り込んでいる。
ここで、原子力施設1の一次冷却系3における一連の動作について説明する。原子炉5内の核分裂反応により発生した熱エネルギーにより、一次冷却材が加熱されると、加熱された一次冷却材は、各冷却材ポンプ9によりホットレグ6bを介して各蒸気発生器7に送られる。ホットレグ6bを通過する高温の一次冷却材は、加圧器8により加圧されることで沸騰が抑制され、高温高圧となった状態で、各蒸気発生器7に流入する。各蒸気発生器7に流入した高温高圧の一次冷却材は、二次冷却材と熱交換を行うことにより冷却され、冷却された一次冷却材は、各冷却材ポンプ9によりコールドレグ6aを介して原子炉5に送られる。そして、冷却された一次冷却材が原子炉5に流入することで、原子炉5が冷却される。
また、原子力施設1は、蒸気管21を介して各蒸気発生器7に接続されたタービン22と、タービン22に接続された復水器23と、復水器23と各蒸気発生器7とを接続する給水管26に介設された給水ポンプ24と、を有しており、これらにより二次冷却系20が構成されている。そして、二次冷却系20を循環する二次冷却材は、蒸気発生器7において蒸発して気体(蒸気)になると共に、復水器23において気体から液体に戻される。そして、上記のタービン22には、発電機25が接続されている。なお、蒸気管21および給水管26には、原子炉格納容器10を挟んで、その内部および外部に一対の隔離弁38がそれぞれ介設されている。この複数の隔離弁38は、仮に原子力施設1に事故が発生した場合に、閉弁するように構成されており、各隔離弁38を閉弁することで、原子炉格納容器10の内外を隔離することが可能となっている。
ここで、原子力施設1の二次冷却系20における一連の動作について説明する。蒸気管21を介して各蒸気発生器7から蒸気がタービン22に流入すると、タービン22は回転を行う。タービン22が回転すると、タービン22に接続された発電機25は、発電を行う。この後、タービン22から流出した蒸気は復水器23に流入する。復水器23は、その内部に冷却管27が配設されており、冷却管27の一方には冷却水(例えば、海水)を供給するための取水管28が接続され、冷却管27の他方には冷却水を排水するための排水管29が接続されている。そして、復水器23は、タービン22から流入した蒸気を冷却管27により冷却することで、蒸気を液体に戻している。液体となった二次冷却材は、給水ポンプ24により給水管26を介して各蒸気発生器7に送られる。各蒸気発生器7に送られた二次冷却材は、各蒸気発生器7において一次冷却材と熱交換を行うことにより再び蒸気となる。
ところで、上記のように構成された原子力施設1には、原子力施設1へ供給される電力が喪失した場合や、原子力施設1に事故が発生した場合を想定して、原子力施設1を安全に停止させるための非常用システム30が設けられている。図2に示すように、この非常用システム30は、4つの非常用設備31と、4つの非常用設備31をそれぞれ制御可能な4つの制御装置32と、を有しており、4系統(4トレン)の構成となっている。なお、各非常用設備31および各制御装置32の構成は、同様の構成となっているため、以下では、1つの非常用設備31および各制御装置32についてのみ説明する。
この非常用設備31は、いわゆる工学的安全施設作動設備となっており、一次冷却系3に冷却水を供給する注水設備36と、一次冷却系3に冷却水を加圧注水する蓄圧器(アキュムレータ)37と、上記した複数の隔離弁38と、これらに電力を供給する非常用電源系統33とを備え、制御装置32は、これらを統括制御している。
注水設備36は、原子炉格納容器10に設けられた冷却水を貯留する貯水ピット45から、冷却水を汲み出して、一次冷却系3に注水するものである。注水設備36は、貯水ピット45と一次冷却系3とを接続する第1注水配管50と、第1注水配管50に介設された注水ポンプ51と、注水ポンプ51を挟んで貯水ピット45側の第1注水配管50に介設された第1注水弁52とを有している。第1注水弁52は、いわゆる電動弁であり、注水ポンプ51と第1注水弁52とは制御装置32に接続されている。そして、制御装置32は、外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故とが発生した場合、一次冷却系3に冷却水を注水するように、注水ポンプ51および第1注水弁52を制御する。なお、注水ポンプ51および第1注水弁52は、外部電源の電力が喪失した場合は、非常用電源35から供給される電力によって駆動する。一方で、注水ポンプ51および第1注水弁52は、外部電源の電力が喪失していない場合は、外部電源から供給される電力によって駆動する。
ここで、図4は、蓄圧器を模式的に表した断面図であり、図5は、蓄圧器の流量特性を表したグラフである。蓄圧器37は、その内部に冷却水を貯留しており、貯留した冷却水を一次冷却系3に加圧注水する。この蓄圧器37は、注水する冷却水の流量を多段階に変化可能な構成となっており、具体的に、冷却水の流量が多くなる多量段階と、冷却水の流量が少なくなる少量段階とに変化可能となっている。図4に示すように、この蓄圧器37は、内部に冷却水を貯留可能な密封容器57と、密封容器57内部に配設された内部注水流路58と、密封容器57の内壁に付設された架台59と、で構成されている。
内部注水流路58には、鉛直方向の上方側に形成された上方側流入口61と、鉛直方向の下方側に形成された下方側流入口62と、鉛直方向において上方側流入口61と下方側流入口62との間に位置した容器外部に連通する流出口63とが形成されている。そして、内部注水流路58は、密封容器57底部に設けられた内部に流入空間を有する円盤状の流入ダンパ65と、上方側流入口61から流入ダンパ65の流入空間まで連通する上方側流入路66と、下方側流入口62から流入ダンパ65の流入空間まで連通する下方側流入路67と、流入ダンパ65の流入空間から流出口63まで連通する流出路68とで構成されている。下方側流入路67は、円盤状の流入ダンパ65に対し、接線方向に接続されている。
従って、密封容器57内に貯留した冷却水の水位が、上方側流入口61よりも上方に位置する第1水位L1の場合、冷却水は、上方側流入口61から上方側流入路66を通って流入ダンパ65に流入すると共に、下方側流入口62から下方側流入路67を通って流入ダンパ65に流入する。そして、流入ダンパ65に流入した冷却水は、流出路68を通って流出口63から流れ出る。このため、冷却水が第1水位L1に位置する場合、上方側流入口61および下方側流入口62から流入ダンパ65に冷却水が流入するため、円盤状の流入ダンパ65に流入した冷却水は、満水状態の流入ダンパ65から直接的な流れで流出路68に流れ込むので、蓄圧器37の流出口63からは多量の冷却水が流出する。
一方、密封容器57内に貯留した冷却水の水位が、上方側流入口61よりも下方で流出口63よりも上方に位置する第2水位L2の場合、冷却水は、上方側流入口61から流入ダンパ65に流入せず、一方で、下方側流入口62から下方側流入路67を通って流入ダンパ65に流入する。そして、円盤状の流入ダンパ65に流入した冷却水は、流出路68を通って流出口63から流れ出る。このため、冷却水が第2水位L2に位置する場合、下方側流入口62からのみ流入ダンパ65に冷却水が流入するため、流入ダンパ65内の冷却水は旋回流となった後、流出路68に流れ込むので、蓄圧器37の流出口63からは少量の冷却水が流出する。
つまり、蓄圧器37によれば、別途、作動装置を用いることなく、初期注水時には、多量の冷却水が原子炉5に注水され、次に、初期注水よりも少量の冷却水が原子炉5に注水できる。
そして、この蓄圧器37は、第2注水配管71を介してコールドレグ6aと接続されている。この第2注水配管71には、第2注水弁72と複数の逆止弁73とが介設されている。第2注水弁72は、制御装置32と接続されており、原子力施設1の外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故との発生時において、制御装置32により、一次冷却系3に冷却水を注水するように制御される。なお、この第2注水弁72は、常時開弁状態となっており、一次冷却系3内の圧力が低下することで、蓄圧器37から冷却水が供給される構成となっている。そして、蓄圧器37から一次冷却系3へ供給される冷却水は、逆止弁73によって隔離されている。
ここで、図5のグラフについて説明する。図5のグラフは、その横軸が時間となっており、その縦軸が流量となっている。そして、T1は、外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故とが発生した際に必要となる一次冷却系3へ注入する冷却水の要求注水流量であり、T2は、蓄圧器37からの注水流量であり、T3は、注水設備36からの注水流量である。このグラフから分かるように、要求注水流量T1は、外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故とが発生すると、その直後において、多量の冷却水の注入を要求する。そして、所定時間の経過後、要求注水流量T1は、要求する冷却水の注水流量を徐々に減少させていく。
続いて、蓄圧器37および注水設備36により注水される冷却水の注水流量について説明する。外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故とが発生すると、先ず、蓄圧器37は、多量の冷却水を一次冷却系3に注水した後、少量の冷却水を一次冷却系3に注水する。一方、外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故とが発生すると、非常用電源35の電力が定格電力に達したときに、注水設備36の注水ポンプ51を駆動する。このため、注水設備36から一次冷却系3に冷却水を注水するタイミングは、蓄圧器37が少量の冷却水を一次冷却系3に注水している間となる。これにより、蓄圧器37の注水と、注水設備36の注水とがオーバーラップした状態となる。注水設備36の注水が開始し、所定時間が経過すると、蓄圧器37からの注水は終了し、以降は、注水設備36により冷却水を一次冷却系3に注水する。このとき、蓄圧器37および注水設備36により注水される冷却水の注水流量T2,T3は、要求注水流量T1を常時上回ることができる。
複数の隔離弁38は、いわゆる電動弁であり、上記したように蒸気管21および給水管26に対し、原子炉格納容器10を挟んで、その内部および外部にそれぞれ一対介設されている。なお、複数の隔離弁38は、蒸気管21および給水管26以外にも、原子炉格納容器10の内外を連通する配管に多数設けられており、例えば、余熱除去系の配管等にも設けられている。つまり、複数の隔離弁38は、多数の配管にそれぞれ設けられると共に、原子炉格納容器10の内外にそれぞれ設置されることで、多重化されている。この複数の隔離弁38は、制御装置32に接続されており、制御装置32は、外部電源の電力喪失と原子力施設1の事故との発生時において、複数の隔離弁38を閉弁制御することにより、原子炉格納容器10の内外を隔離している。
続いて、図3を参照して、原子力施設1の非常用電源系統33について説明する。図3は、原子力施設の非常用電源系統を表した説明図である。原子力施設1の非常用電源系統33は、4つの非常用設備31に応じて、4系統設けられている。この4系統の非常用電源系統33は、同様の構成となっているため、以下では、1つの非常用電源系統33についてのみ説明する。
非常用電源系統33は、原子力施設1に電力を供給する主電源となる外部電源81と、非常用電源となるガスタービン発電機35と、外部電源81およびガスタービン発電機35にそれぞれ接続された非常用電源母線の1つである高圧母線(電線)82とを有している。
外部電源81は、2系統用意され、その一方が通常使用される第1外部電源81aとなっており、その他方が後備側の第2外部電源81bとなっている。第1外部電源81aと高圧母線82とをつなぐ電路には遮断器S1(第1開閉器)が介設され、第2外部電源81bと高圧母線82とをつなぐ電路には遮断器S2(第1開閉器)が介設されている。
ガスタービン発電機35は、噴霧した液体燃料を燃焼させて、タービンを回転させることにより発電を行っている。ガスタービン発電機35は、非常用電源として多く用いられているディーゼルエンジン発電機に比べ、所定電力を発生させるために必要な装置サイズを小さく構成することができる。また、ガスタービン発電機35は、ディーゼルエンジン発電機に比べ、メンテナンスが容易なものとなっている。一方で、ガスタービン発電機35は、ディーゼルエンジン発電機に比べ、所定電力を発生させるための起動時間が長いという特性がある。このガスタービン発電機35は、原子炉格納容器10の外部に配設され、制御装置32に接続されている。そして、制御装置32は、原子力施設1の外部電源の電力喪失時において、ガスタービン発電機35を駆動させる。ガスタービン発電機35と高圧母線82とをつなぐ電路には遮断器S3(第3開閉器)が介設されている。なお、このガスタービン発電機35は、後述するバッテリ39から電力が供給されることにより起動する。
このため、高圧母線82には、通常、外部電源81から電力が供給される一方で、外部電源81の電力喪失時には、ガスタービン発電機35から電力が供給される。この高圧母線82には、遮断器S4を介して変圧器83が接続され、また、遮断器S5を介して注水ポンプ51が接続されている。注水ポンプ51は、高圧母線82より供給される電力で駆動可能となっており、変圧器83は、高圧母線82の電圧を降下させて、非常用電源母線の1つである低圧母線84に電力を供給可能となっている。なお、変圧器83と低圧母線84との間には遮断器S6が介設されている。
この低圧母線84には、遮断器S7および遮断器S8を介して、さらに非常用電源母線の1つである低圧母線85が接続されている。そして、この低圧母線85には、弁操作開閉器91を介して、第1注水弁52および第2注水弁72が接続され、また、遮断器S9を介して整流器86が接続され、整流器86にはバッテリ39が接続されている。
バッテリ39は、複数の隔離弁38、ガスタービン発電機35(具体的には、ガスタービン発電機35を起動させるための起動回路)および制御装置32に電力を供給するものである。このバッテリ39は、原子力施設1の定常運転時において蓄電しており、原子力施設1の外部電源が喪失すると、蓄電した電力を複数の隔離弁38に供給すると共に、蓄電した電力をガスタービン発電機35および制御装置32に供給する。従って、整流器86は、交流母線85からの交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を給電すると共に通常はバッテリ39に蓄電する。
そして、このバッテリ39には、遮断器S10を介して非常用電源母線の1つである直流母線87が接続され、直流母線87には、遮断器S11(第2開閉器)を介してインバータ装置88が接続されている。インバータ装置88は、直流母線87からの直流電力を交流電力に変換する。そして、このインバータ装置88には、隔離弁38等の電動弁に交流電力を供給するための非常用電源母線の1つである電動弁用母線89が接続されている。電動弁用母線89には、弁操作開閉器90を介して上記した複数の隔離弁38がそれぞれ接続されている。また、この電動弁用母線89には、開閉器S12を介してガスタービン発電機35が接続されている。そして、上記した遮断器S1〜S11、開閉器S12および弁操作開閉器90,91は、制御装置32に接続されている。
制御装置32は、複数の制御盤で構成され、制御盤としては、例えば、注水系を制御可能な制御盤や電源系を制御可能な制御盤等がある。制御装置32は、ガスタービン発電機35、注水ポンプ51、複数の隔離弁38、遮断器S1〜S11、開閉器S12および弁操作開閉器90,91に接続されている。そして、制御装置32は、これらの起動、動作を制御可能となっている。なお、遮断器S4,S6,S7,S8,S9,S10,S11は、外部電源81の電力喪失と原子炉施設1の事故との発生時においては、特段制御されず、閉じた状態となっている。また、制御装置32は、外部電源81の電力喪失が発生した場合、制御装置32と電動弁用母線89とをつなぐ電路を介してバッテリ39から電力が供給される。
従って、仮に、第1外部電源81aおよび第2外部電源81bからの送電が停止し、また、原子力施設1に事故が発生した場合、制御装置32は、各種機器や各種装置へ向けて信号を発信する。具体的に、制御装置32は、弁操作開閉器90を閉じ隔離弁38を閉弁させるための格納容器隔離信号と、遮断器S12を閉じガスタービン発電機35を発電させるための発電機起動信号と、弁操作開閉器91を閉じ第1注水弁52および第2注水弁72を開弁させるための安全注水信号と、遮断器S1,S2を開くための外部電源遮断器開放信号とを発信する。
すると、制御装置32から発信された格納容器隔離信号により、バッテリ39から遮断器S10,S11を介して電動弁用母線89に接続される弁操作開閉器90が閉じ、複数の隔離弁38は閉弁動作する。この動作と同時に、制御装置32から発信された外部電源遮断器開放信号により、遮断器S1,S2が開放されることで、原子力施設1への外部電源81の接続が遮断される。また、制御装置32から発信された発電機起動信号により、遮断器S12が閉じ、バッテリ39からガスタービン発電機35が起動するための電力が供給されることで、ガスタービン発電機35は起動する。なお、上記したように、第2注水弁72は、常時開弁しており、一次冷却系3内の圧力が低下することで、蓄圧器37から一次冷却系3に冷却水が供給される。このため、安全注水信号は、第2注水弁72が閉じている場合を考慮して、制御装置32から発信される。
起動したガスタービン発電機35の電力が定格電力に達すると、制御装置32は、遮断器S3を閉じて、ガスタービン発電機35によって発電した電力を高圧母線82に供給する。この後、制御装置32は、高圧母線82と、低圧母線84,85と、直流母線87とに接続された各種機器や各種装置へ電力を供給する。このとき、一斉に、各種機器や各種装置へ電力を投入すると、ガスタービン発電機35に加わる負荷が大きくなるため、制御装置32は、電力を供給する優先度に応じて、順次、各種機器や各種装置へ電力を投入する。このため、ガスタービン発電機35から高圧母線82に電力が供給されると、制御装置32は、所定の優先順位に基づいて、遮断器S5を閉じることで、注水ポンプ51を駆動させる。注水ポンプ51が駆動すると、注水設備36は、貯水ピット45から冷却水を汲み上げ、第1注水配管50を介して、一次冷却系3へ冷却水を注水する。
以上の構成によれば、非常用システム30では、仮に外部電源81の電力喪失と原子力施設1の事故とが発生した場合、制御装置32によりバッテリ39から各隔離弁38へ電力を供給すると共に、各隔離弁38を閉弁制御することができる。このため、非常用システム30では、ガスタービン発電機35が定格電力に達する前に、隔離弁38を迅速に閉弁することができるため、原子炉格納容器10の内外を早期に隔離することができる。
また、外部電源81の電力喪失と原子力施設1の事故との発生時において、蓄圧器37は、第2注水弁72を介して、冷却水を一次冷却系3へ向けて注水することができる。これにより、外部電源81が電力を喪失しても、原子炉5を冷却することができるため、原子力施設1の運転を安全に停止させることができる。なお、本実施例の蓄圧器37は、密封容器57内を加圧すると共に水頭圧を利用して注水しており、蓄圧器37は、原子炉5よりも高所位置に設置されている。
また、蓄圧器37は、一次冷却系3に冷却水を注水する際に要求される要求注水流量T1を上回って、一次冷却系3に冷却水を注水することができる。このため、蓄圧器37は、外部電源81の電力喪失と原子力施設1の事故との発生時において、好適に原子炉5へ冷却水を注水することができる。
また、外部電源81の電力喪失と原子力施設1の事故との発生後、ガスタービン発電機35が定格電力に達すると、制御装置32は、注水ポンプ51を駆動させる。このため、注水設備36は、ガスタービン発電機35から供給される電力によって安定的に一次冷却系3へ冷却水を注水することができる。なお、本実施例では、非常用電源として、蒸気タービン発電機ではなく、ガスタービン発電機35のみを用いている。
また、非常用設備31を複数設けることで、故障等により1つの非常用設備31が動作しなくとも、他の非常用設備31を動作させることができるため、原子力施設1の安全性を確保することができる。具体的に、4つの非常用電源系統33に設けられた4基のガスタービン発電機35は同等の発電能力を有しており、原子力施設1の外部電源の電力喪失時には、2基のガスタービン発電機35の発電能力で、原子力施設1の安全に必要な負荷設備への給電をまかなえる発電能力となっている。これにより、4基のガスタービン発電機35のうち、1基が保守メンテナンスを行っており、1基が故障している場合であっても、外部電源81の電力喪失と原子力施設1の事故との発生に対応することができる。
なお、本実施例において、制御装置32は、遮断器S5を閉じることで、注水ポンプ51を駆動させたが、これに限らず、例えば、制御装置32は、遮断器S5を閉じ、かつ注水ポンプ51に作動信号を入力することで、注水ポンプ51を駆動させてもよい。また、制御装置32は、非常用設備31の構成に応じて、各信号の入力を適宜変更してもよい。
以上のように、本発明に係る非常用システムは、原子力施設の外部電源の電力喪失と原子力施設の事故との発生時において有用であり、特に、原子炉格納容器の内外を迅速に隔離する場合に適している。
1 原子力施設
3 一次冷却系
5 原子炉
7 蒸気発生器
8 加圧器
9 冷却材ポンプ
10 原子炉格納容器
20 二次冷却系
21 蒸気管
26 給水管
30 非常用システム
31 非常用設備
33 非常用電源系統
32 制御装置
35 ガスタービン発電機(非常用電源)
36 注水設備
37 蓄圧器
38 隔離弁
39 バッテリ
45 貯水ピット
51 注水ポンプ
52 第1注水弁
72 第2注水弁
81 外部電源
T1 要求注水流量
T2 蓄圧器からの注水流量
T3 注水設備からの注水流量

Claims (6)

  1. 原子炉を格納可能な原子炉格納容器を有する原子力施設に電力を供給可能な外部電源の電力喪失時に、前記原子力施設に電力を供給可能な非常用システムにおいて、
    前記原子力施設に電力を供給可能な非常用電源となるガスタービン発電機と、
    前記原子力施設の事故時に、前記原子炉格納容器の内外を隔離可能な隔離弁と、
    前記外部電源の電力喪失時に、前記隔離弁に電力を供給可能なバッテリと、
    前記原子炉へ向けて冷却水を送出可能なポンプを有する注水設備と、
    前記ガスタービン発電機および前記隔離弁の作動を制御可能な制御装置と、を備え、
    前記ポンプは、前記ガスタービン発電機から供給される電力によって駆動可能となっており、
    前記制御装置は、
    前記外部電源の電力喪失と前記原子力施設の事故とが発生した場合、前記バッテリから電力が供給されることによって前記ガスタービン発電機を駆動させると共に、前記バッテリから電力が供給されることによって前記隔離弁を閉弁させ
    前記ガスタービン発電機の駆動後、前記ガスタービン発電機の電力が定格電力に達した場合、前記ガスタービン発電機から電力が供給されることによって前記ポンプを駆動させることを特徴とする非常用システム。
  2. 密封容器内に加圧状態で冷却水を貯留可能な蓄圧器と、
    前記蓄圧器から前記原子炉へ至る流路に介設された注水弁と、をさらに備え、
    前記原子力施設の事故時に、前記蓄圧器は、前記注水弁を介して前記原子炉に前記冷却水を加圧注水することを特徴とする請求項1に記載の非常用システム。
  3. 前記蓄圧器は、注水する前記冷却水の流量を多段階に変化可能な構成となっていることを特徴とする請求項2に記載の非常用システム。
  4. 前記外部電源と、前記原子力施設内へ電力を分配可能な電線とをつなぐ電路を開閉可能な第1開閉器と、
    前記バッテリと前記隔離弁とをつなぐ電路を開閉可能な第2開閉器と、をさらに備え、
    前記制御装置は、前記外部電源の電力喪失と前記原子力施設の事故とが発生した場合、前記第2開閉器を閉じて前記バッテリから供給される電力により前記隔離弁を閉弁させて前記原子炉格納容器の内外を隔離させるための格納容器隔離信号と、前記ガスタービン発電機を駆動させて発電させるための発電機起動信号と、前記注水弁を開弁させて前記原子炉に前記冷却水を加圧注水させるための安全注水信号と、前記第1開閉器を開いて前記外部電源から前記原子力施設への電力を遮断するための外部電源遮断信号とを発信することを特徴とする請求項2または3に記載の非常用システム。
  5. 前記ガスタービン発電機と前記電線とをつなぐ電路を開閉可能な第3開閉器をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記発電起動信号が発信された後、前記ガスタービン発電機の電力が定格電力に達した場合、前記第3開閉器を閉じて、前記ガスタービン発電機から前記電線へ電力を供給することを特徴とする請求項4に記載の非常用システム。
  6. 少なくとも前記ガスタービン発電機、前記隔離弁および前記バッテリからなる設備を非常用設備とし、
    前記非常用設備は、複数設けられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の非常用システム。
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