JP5674600B2 - 環状スルホン化合物を含有するリチウム二次電池用非水電解液、及びそのリチウム二次電池 - Google Patents

環状スルホン化合物を含有するリチウム二次電池用非水電解液、及びそのリチウム二次電池 Download PDF

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低温放電特性に優れ、かつ、電池の保存特性に優れたリチウム二次電池を実現し得る非水電解液に関する。
近年、リチウム二次電池は携帯電話やノート型パソコンなどの電子機器、或いは電気自動車や電力貯蔵用の電源として広く試用されている。特に最近では、ハイブリッド自動車や電気自動車に搭載可能な、高容量で高出力かつエネルギー密度の高い電池の要望が急拡大している。
リチウム二次電池は、主に、リチウムを吸蔵放出可能な材料を含む正極および負極、並びに、リチウム塩と非水溶媒とを含む非水電解液から構成される。
正極に用いられる正極活物質としては、例えば、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiFePOのようなリチウム金属酸化物が用いられる。
また、非水電解液としては、エチレンカーボネートやプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、メチルカーボネートなどカーボネート類の混合溶媒(非水溶媒)に、LiPF、LiBF、LiN(SOCF)やLiN(SOCFCF)のようなLi電解質を混合した溶液が用いられている。
一方、負極に用いられる負極用活物質としては、金属リチウム、リチウムを吸蔵及び放出可能な金属化合物(金属単体、酸化物、リチウムとの合金など)や炭素材料が知られており、特にリチウムを吸蔵、放出が可能なコークス、人造黒鉛、天然黒鉛を採用したリチウム二次電池が実用化されている。
電池性能の中で、特に自動車用途のリチウム二次電池に関しては、高出力化と長寿命化が必要とされている。電池の抵抗をいろいろな条件にわたって小さくすることと、電池の寿命性能を向上することの両立が大きな課題となっている。
電池の抵抗が上昇する要因のひとつとして、負極表面に形成される、溶媒の分解物や無機塩による皮膜が知られている。一般的に負極表面は、充電条件で負極活物質中にリチウム金属が存在することから、電解液の還元分解反応が起こることが知られている。このような還元分解が継続的に起これば、電池の抵抗が上昇し、充放電効率が低下し、電池のエネルギー密度が低下することになる。また一方で正極においても、経時的な劣化反応が起こり、抵抗が持続的に上昇して電池性能の低下をまねくことが知られている。これらの課題を克服するため、種々の化合物を電解液に添加する試みがなされてきた。
その試みとして特許文献1〜4では、種々のスルホン酸エステル化合物を含有させて電池抵抗を改善する試みがなされている。また特許文献5〜6では、特定のアニオン化合物を含む電解質化合物を含有させて低温放電特性の改善と電池の保存特性の改善に関して検討が行われている。しかしこれまでの検討だけでは、低温放電特性の改善と電池の保存特性の改善との両立が、十分に満足できていないという問題があった。
特開2000−3724号公報 特開2000−133304号公報 国際公開第2005/57713号パンフレット 特開2009-054287号公報 特許第4579588号公報 特開2010−218760号公報
本発明は、前記課題に応えるためになされたものであり、本発明の課題は、低温放電特性に優れ、かつ、電池の保存特性に優れたリチウム二次電池を実現し得る非水電解液を提供することである。また、前記非電解液を用いたリチウム二次電池を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題に対し、鋭意検討した結果、リチウム二次電池の非水電解液に対し、特定の添加剤を加えることにより、低温放電特性に優れ、かつ、電池の保存特性に優れた性能を見出すに至り、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
<1> 下記一般式(VI)で表される環状スルホン化合物と、下記一般式(IV)で表される電解質化合物と、を含有し、
前記一般式(VI)で表される環状スルホン化合物の含有量が0.05質量%〜5質量%、前記一般式(IV)で表される電解質化合物の含有量が0.05質量%〜5質量%であるリチウム二次電池用非水電解液。
〔一般式(IV)において、Mはリチウムを表す。〕
〔一般式(VI)において、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、又は無置換の炭素数1〜のアルキル基を表す。
> 前記一般式(VI)におけるR21 22 23及びR24が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、又はイソブチル基でる<1>に記載のリチウム二次電池用非水電解液。
> 正極と、金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属もしくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ材料、又はこれらの混合物から選ばれた少なくとも1種を負極活物質として含む負極と、<1>又は2>に記載のリチウム二次電池用非水電解液と、を含むリチウム二次電池。
本発明によれば、低温放電特性に優れ、かつ、電池の保存特性に優れたリチウム二次電池を実現し得る非水電解液を提供するができる。また、本発明によれば、前記非電解液を用いたリチウム二次電池を提供することができる。
本発明のリチウム二次電池の一例を示すコイン型電池の模式的断面図である。
以下、本発明における1,3−ジチエタン−1,1,3,3−テトラオキシド骨格を有する化合物と一般式(I)で表される電解質化合物とを用いた非水電解液、およびその非水電解液を用いたリチウム二次電池について具体的に説明する。
〔1,3−ジチエタン−1,1,3,3−テトラオキシド骨格を有する化合物=特定環状スルホン化合物〕
本発明の非水電解液は、1,3−ジチエタン−1、1,3,3−テトラオキシド骨格を有する化合物(以下、「特定環状スルホン化合物」ともいう。)と、後述する一般式(I)で表される電解質化合物とを含有する。
非水電解液を上記の構成とすることにより、電池の抵抗値を低く抑えることができ、電池の高出力化を実現できる。
前記特定環状スルホン化合物としては、下記一般式(VI)で表される環状スルホン化合物(以下、「一般式(VI)で表される化合物」ともいう。)が好ましい。
一般式(VI)において、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルケニル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10のアルキニル基、−SiR基(R、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又はフェニル基を表す。)、−CO10基(R10は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、または前記−SiR基を表す。)、−COR11基(R11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、またはフェニル基を表す。)、−P(O)(OR12基(R12は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、または前記−SiR基を表す。)、−SO13基(R13は、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又はフェニル基を表す。)、−SO(OR14)基(R14は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、または前記−SiR基を表す。)、又は、−B(OR15基(R15は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は前記−SiR基を表す。)を表す。
21及びR22は、互いに結合して該R21及び該R22が結合している炭素原子とともに炭素数3〜7のシクロアルカン基を形成してもよい。また、R21及びR22は、一体となって前記一般式(VII)で表されるメチレン基(一般式(VII)中、R25及びR26は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は炭素数2〜12のジアルキルアミノ基を表す。R25及びR26は、互いに結合して該R25及び該R26が結合している炭素原子とともに炭素数3〜7のシクロアルカン基を形成してもよい。波線は結合位置を表す。)を形成してもよい。
23及びR24は、互いに結合して該R23及び該R24が結合している炭素原子とともに炭素数3〜7のシクロアルカン基を形成してもよい。また、R23及びR24は、一体となって前記一般式(VII)で表されるメチレン基(一般式(VII)中、R25及びR26は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は炭素数2〜12のジアルキルアミノ基を表す。R25及びR26は、互いに結合して炭素原子とともに炭素数3〜7のシクロアルカン基を形成してもよい。波線は結合位置を表す。)を形成してもよい。
一般式(VI)中、「炭素数1〜10のアルキル基」とは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルペンチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、3,3−ジメチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基が具体例として挙げられる。
前記アルキル基の炭素数は、1〜6が好ましい。
一般式(VI)中、「炭素数2〜10のアルケニル基」とは、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ブテン−3−イル基、ペンテニル基、ペンテン−4−イル基、へキセニル基、ヘキセン−5−イル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基が具体例として挙げられる。
前記アルケニル基の炭素数は、2〜6が好ましい。
一般式(VI)中、「炭素数2〜10のアルキニル基」とは、エチニル基、プロパルギル基、ブチン−4−イル基、ブチン−3−イル基、ペンチニル基、ペンチン−4−イル基、へキシン−5−イル基、ヘプチン−7−イル基、オクチン−8−イル基、ノニン−9−イル基、デシン−10−イル基が具体例として挙げられる。
前記アルキニル基の炭素数は、2〜6が好ましい。
一般式(VI)中(詳しくは、一般式(VII)中)、「炭素数2〜12のジアルキルアミノ基」とは、炭素数が2ないし12個の直鎖または分岐鎖アルキル基を有するアミノ基であり、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジペンチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、メチルペンチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基が具体例として挙げられる。
一般式(VI)中、「置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基」における置換基としては、1〜10個のフッ素原子、以下それぞれ1〜2個の−SiR171819基(R17、R18及びR19はそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、またはフェニル基を表す。−SiR171819基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルアリルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基、などが挙げられる。)基、ヒドロキシル基、シアノ基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、トリメチルシリルメトキシカルボニル基、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル基、フェニル基、ピリジル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、ジフルオロフェニルスルホニル基、フェニルスルホニル基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニルオキシ基、ブトキシスルホニルオキシ基、フルオロスルホニルオキシ基、トリメチルシリルオキシスルホニル基、ホスホノ基、ジメチルホスホノ基、ジエチルホスホノ基、ビス(トリメチルシリルメチル)ホスホノ基、ビス(トリメチルシリルエチル)ホスホノ基、ビス(シアノエチル)ホスホノ基、ビス(メチルスルホニルエチル)ホスホノ基、ビス(フェニルスルホニルエチル)ホスホノ基、ジヒドロキシボリル基、ジメトキシボリル基、ジエトキシボリル基、ビス(トリメチルシリルオキシ)ボリル基、などが具体例として挙げられる。
一般式(VI)中、「置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルケニル基」における置換基としては、1〜10個のフッ素原子、以下それぞれ1〜2個の−SiR171819基(R17、R18及びR19はそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、またはフェニル基を表す。−SiR171819基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルアリルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基、などが挙げられる。)、ヒドロキシル基、シアノ基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、トリメチルシリルメトキシカルボニル基、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル基、フェニル基、ピリジル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、ジフルオロフェニルスルホニル基、フェニルスルホニル基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニルオキシ基、ブトキシスルホニルオキシ基、フルオロスルホニルオキシ基、トリメチルシリルオキシスルホニル基、ホスホノ基、ジメチルホスホノ基、ジエチルホスホノ基、ビス(トリメチルシリルメチル)ホスホノ基、ビス(トリメチルシリルエチル)ホスホノ基、ビス(シアノエチル)ホスホノ基、ビス(メチルスルホニルエチル)ホスホノ基、ビス(フェニルスルホニルエチル)ホスホノ基、ジヒドロキシボリル基、ジメトキシボリル基、ジエトキシボリル基、ビス(トリメチルシリルオキシ)ボリル基、などが具体例として挙げられる。
一般式(VI)中、「置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキニル基」における置換基としては、1〜10個のフッ素原子、以下それぞれ1〜2個の−SiR171819基(R17、R18及びR19はそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、またはフェニル基を表す。−SiR171819基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルアリルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基、などが挙げられる。)、ヒドロキシル基、シアノ基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、トリメチルシリルメトキシカルボニル基、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル基、フェニル基、ピリジル基、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、ジフルオロフェニルスルホニル基、フェニルスルホニル基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニルオキシ基、ブトキシスルホニルオキシ基、フルオロスルホニルオキシ基、トリメチルシリルオキシスルホニル基、ホスホノ基、ジメチルホスホノ基、ジエチルホスホノ基、ビス(トリメチルシリルメチル)ホスホノ基、ビス(トリメチルシリルエチル)ホスホノ基、ビス(シアノエチル)ホスホノ基、ビス(メチルスルホニルエチル)ホスホノ基、ビス(フェニルスルホニルエチル)ホスホノ基、ジヒドロキシボリル基、ジメトキシボリル基、ジエトキシボリル基、ビス(トリメチルシリルオキシ)ボリル基、などが具体例として挙げられる。
一般式(VI)中、R21及びR22が互いに結合して、該R21及び該R22が結合している炭素原子とともに形成してもよい「炭素数3〜7のシクロアルカン基」としては、シクロプロパン基、シクロブタン基、シクロペンタン基、シクロヘキサン基、シクロヘプタン基などが挙げられる。
一般式(VI)中、R23及びR24が互いに結合して、該R23及び該R24が結合している炭素原子とともに形成してもよい「炭素数3〜7のシクロアルカン基」としては、シクロプロパン基、シクロブタン基、シクロペンタン基、シクロヘキサン基、シクロヘプタン基などが挙げられる。
一般式(VI)中(詳しくは、一般式(VII)中)、R25及びR26が互いに結合して、該R25及び該R26が結合している炭素原子とともに形成してもよい「炭素数3〜7のシクロアルカン基」としては、シクロプロパン基、シクロブタン基、シクロペンタン基、シクロヘキサン基、シクロヘプタン基などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−SiR基(R、R及びRはそれぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又はフェニル基を表す。)」としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルアリルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−CO10基(R10は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は前記−SiR基を表す。)」としては、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ペントキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ノニルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリルオキシカルボニル基、トリメチルシリルメチルオキシカルボニル基、2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエチルオキシカルボニル基、2−シアノエチルオキシカルボニル基、フェニルオキシカルボニル基、などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−COR11基(R11は、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又はフェニル基を表す。)」としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、イソブチリル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−P(O)(OR12基(R12は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は前記−SiR基を表す。)」としては、ホスホノ基、ジメトキシホスホノ基、ジエトキシホスホノ基、ジプロポキシホスホノ基、ジブトキシホスホノ基、ジペントキシホスホノ基、ジヘキシルオキシホスホノ基、ジヘプチルオキシホスホノ基、ジオクチルオキシホスホノ基、ジノニルオキシホスホノ基、ジデシルオキシホスホノ基、ジイソブトキシホスホノ基、ビス(トリメチルシリルオキシ)ホスホノ基、ビス(トリメチルシリルメチルオキシ)ホスホノ基、ビス(2−トリメチルシリルエチルオキシ)ホスホノ基、2,2,2−トリフルオロエチルオキシホスホノ基、2−シアノエチルオキシホスホノ基、フェニルオキシホスホノ基、などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−SO13基(R13は、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、又はフェニル基を表す。)」としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、ヘプチルスルホニル基、オクチルスルホニル基、ノニルスルホニル基、デシルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、トリフルオロメチルスルホニル基、などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−SO(OR14)基(R14は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は前記−SiR基を表す。)」としては、スルホ基、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基、ペントキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基、ヘプチルオキシスルホニル基、オクチルオキシスルホニル基、ノニルオキシスルホニル基、デシルオキシスルホニル基、イソブトキシスルホニル基、t−ブトキシスルホニル基、トリメチルシリルオキシスルホニル基、トリメチルシリルメチルオキシスルホニル基、2−トリメチルシリルエチルオキシスルホニル基、2,2,2−トリフルオロエチルオキシスルホニル基、2−シアノエチルオキシスルホニル基、フェニルオキシスルホニル基、などが挙げられる。
一般式(VI)中、「−B(OR15基(R15は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基、又は前記−SiR基を表す。)」としては、ボリル基、ジメトキシボリル基、ジエトキシボリル基、ジプロポキシボリル基、ジブトキシボリル基、ジペントキシボリル基、ジヘキシルオキシボリル基、ジヘプチルオキシボリル基、ジオクチルオキシボリル基、ジノニルオキシボリル基、ジデシルオキシボリル基、ジイソブトキシボリル基、ジt−ブトキシボリル基、ジトリメチルシリルオキシボリル基、ビス(トリメチルシリルメチルオキシ)ボリル基、ビス(2−トリメチルシリルエチルオキシ)ボリル基、ビス(2,2,2−トリフルオロエチルオキシ)ボリル基、ビス((2−シアノエチルオキシ)ボリル基、フェニルオキシボリル基、などが挙げられる。
前記一般式(VI)の好ましい形態は、R21及びR22が、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10(より好ましくは炭素数2〜6)のアルケニル基、もしくは−SiR基(R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基、炭素数2〜10(より好ましくは炭素数2〜6)のアルケニル基、またはフェニル基である)であるか、または、互いに結合し該R及び該Rが結合している炭素原子とともに炭素数3〜7(より好ましくは炭素数3〜6)のシクロアルカン基を形成し、R23及びR24が、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数2〜10(より好ましくは炭素数2〜6)のアルケニル基、もしくは−SiR基(R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基、炭素数2〜10(より好ましくは炭素数2〜6)のアルケニル基、又はフェニル基である。)であるか、または、互いに結合し該R23及び該R24が結合している炭素原子とともに炭素数3〜7(より好ましくは炭素数3〜6)のシクロアルカン基を形成する形態である。
前記一般式(VI)のさらに好ましい形態は、R21及びR22が、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、トリメチルシリル基、ジメチルt−ブチルシリル基、トリエチルシリル基、もしくはトリイソプロピルシリル基であるか、または、互いに結合してR21及びR22が結合している炭素原子とともにシクロペンチル基を形成し、R23及びR24が、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、トリメチルシリル基、ジメチルt−ブチルシリル基、トリエチルシリル基、もしくはトリイソプロピルシリル基であるか、または、互いに結合して該R23及び該R24が結合している炭素原子とともにシクロペンチル基を形成する形態である。
また、前記一般式(VI)で表される化合物として、好ましくは、一般式(VI)中のR21、R22、R23及びR24が全て水素原子である化合物以外の化合物である。
また、前記一般式(VI)で表される化合物においては、R21、R22、R23及びR24の組み合わせによっては、立体的に相対配置の異なる異性体が存在する場合がある。この場合、本発明の非水電解液、及びリチウム二次電池用添加剤としては、いずれか一方のみを用いてもよいし、両者の混合物を用いてもよい。
また、一般式(VI)で表される環状スルホン化合物の好ましい形態としては、下記一般式(A)又は下記一般式(B)で表される環状スルホン化合物の形態も挙げられる。
一般式(A)中、R17、R18、及びR19は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基、又はフェニル基を表す。
一般式(A)中に2個ずつ存在するR17、R18、及びR19は、それぞれ、同一であっても異なっていてもよい。
一般式(B)中、Ra及びRbは、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基、またはフェニル基を表す。
一般式(B)中の「置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基」の好ましい範囲については、一般式(VI)中の「置換もしくは無置換の炭素数1〜10のアルキル基」の好ましい範囲と同様である。
本発明における一般式(VI)で表される化合物の具体例〔例示化合物1〜例示化合物105〕を、一般式(VI)における、R21、R22、R23及びR24を明示することで下記の表に記載するが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
下記例示化合物の構造中、「Me」はメチル基を、「Et」がエチル基を、「Pr」はプロピル基を、「iPr」はイソプロピル基を、「Bu」はブチル基を、「sBu」はセカンダリーブチル基を、「iBu」はイソブチル基を、「tBu」はターシャリブチル基を、「Pent」はペンチル基を、「Hex」はヘキシル基を、「Hept」はヘプチル基を、「Oct」はオクチル基を、「Non」はノニル基を、「Dec」はデシル基を、「Ph」は、フェニル基をそれぞれ表す。
本発明の一般式(VI)で表される環状スルホン化合物は、以下の既知文献に記載されている方法によって製造することができるが、これらの製法に限定されるものではない。
Chemishche Berichte, 1981, 114, 3378-3384.
Chemishche Berichte, 1991, 124, 1805-1807.
Chemishche Berichte, 1993, 126, 537-542.
Chemishche Berichte, 1993, 126, 537-542.
Chemishche Berichte, 1996, 129, 161-168.
Angewandte Chemie, 1980, 92, 223-224
Russian Journal of Organic Chemistry, 1993, 29, 479-481.
Russian Journal of Organic Chemistry, 1995, 31, 543-544.
Russian Journal of Organic Chemistry, 1995, 31, 543-544.
Phosphorous, Slufur and Silicon and Related Elements, 1994, 94, 477-478.
Journal of American Chemical Society, 1996, 108, 2358-2366.
SU 311908 (1971)
〔一般式(I)で表される電解質化合物〕
本発明の非水電解液は、下記一般式(I)で表される電解質化合物を含む。
〔一般式(I)において、Mはアルカリ金属を表し、Yは、遷移元素、又は周期律表の13族、14族もしくは15族元素を表す。bは1〜3の整数、mは1〜4の整数、nは0〜8の整数を表し、qは0又は1を表す。Rは、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、又は炭素数6〜20のハロゲン化アリーレン基(これらの基は、その構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよく、また、qが1で、mが2〜4のときにはm個のRはそれぞれが結合してもよい。)を表す。Rは、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のハロゲン化アリール基(これらの基は、その構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよく、また、nが2〜8のときにはn個のRはそれぞれが結合して環を形成していてもよい。)又は−Qを表す。Q、Q、及びQは、それぞれ独立に、O、S、又はNRを表し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素数6〜20のハロゲン化アリール基(これらの基は、その構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよく、R及びRが複数個存在する場合は、それぞれが結合して環を形成してもよい。)を表す。〕
一般式(I)で表される電解質化合物において、Mはアルカリ金属であり、Yは、遷移金属、又は周期表の13族、14族もしくは15族元素であり、このうちAl、B、V、Ti、Si、Zr、Ge、Sn、Cu、Y、Zn、Ga、Nb、Ta、Bi、P、As、Sc、Hf又はSbであることが好ましく、Al、BまたはPであることがより好ましい。MYがAl、BまたはPの場合には、アニオン化合物の合成が比較的容易になり、製造コストを抑えることができる。アニオンの価数およびカチオンの個数を表すbは1〜3であり、このうち1であることが好ましい。bが3より大きい場合は、アニオン化合物の塩が混合有機溶媒に溶解しにくくなる傾向があるので好ましくない。また、定数m、nは、配位子の数に関係する値であり、Mの種類によって決まってくるものであるが、mは1〜4の整数、nは0〜8の整数である。定数qは、0または1である。qが0の場合には、キレートリングが五員環となり、qが1の場合にはキレートリングが六員環となる。
は、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数6〜20のハロゲン化アリーレン基を表す。これらの基はその構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよい。具体的には、これらの基の水素原子の代わりに、ハロゲン原子、鎖状又は環状のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコシキ基、アリーロキシ基、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、アシル基、アミド基、又は水酸基を置換基としていてもよいし、これらの基の炭素原子の代わりに、窒素原子、硫黄原子、又は酸素原子が導入された構造であってもよい。また、qが1でmが2〜4のときには、m個のRはそれぞれが結合していてもよい。そのような例としては、エチレンジアミン四酢酸のような配位子を挙げることができる。
は、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキレン基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のハロゲン化アリール基、又は−Q(Q、Rについては後述する。)を表す。これらの(ハロゲン化)アルキル基及び(ハロゲン化)アリール基は、Rと同様に、その構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよく、また、nが2〜8のときにはn個のRは、それぞれ結合して環を形成してもよい。Rとしては、電子吸引性の基が好ましく、特にフッ素原子が好ましい。
、Q、及びQは、それそれ独立に、O、S、又はNRを表す。つまり、配位子はこれらのヘテロ原子を介してMに結合することになる。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、又は炭素集6〜20のハロゲン化アリール基を表す。これらの(ハロゲン化)アルキル基及び(ハロゲン化)アリール基は、Rと同様に、その構造中に置換基、又はヘテロ原子を含んでいてもよい。また、R及びRが複数個存在する場合には、それぞれが結合して環を形成してもよい。
アルカリ金属としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。このうち、リチウムが特に好ましい。
nとしては、0〜4の整数が好ましい。
また、一般式(I)で表される電解質化合物は、下記一般式(II)〜(V)で表される化合物であることがより好ましい。
一般式(II)〜(V)で表される化合物において、Mがリチウム、ナトリウム、又はカリウムである化合物が、一般式(I)で表される電解質化合物の好ましい化合物として挙げられ、特に好ましくは、一般式(IV)において、Mがリチウムである化合物である。
(一般式(II)〜(V)中、Mは一般式(I)におけるMと同義である。)
こうした電解質化合物の合成方法としては、たとえば一般式(II)の化合物の場合は、非水溶媒中でLiBFと2倍モルのリチウムアルコキシドを反応させた後、シュウ酸を添加して、ホウ素に結合しているアルコキシドをシュウ酸に置換する方法等がある。また、一般式(IV)の化合物の場合には、非水溶媒中でLiPFと4倍モルのリチウムアルコキシドを反応させた後、シュウ酸を添加して、リンに結合しているアルコキシドをシュウ酸で置換する方法等がある。これらの場合には、アニオン化合物のリチウム塩を得ることができる。
前記の3−ジチエタン−1,1,3,3−テトラオキシド骨格を有する化合物と一般式(I)で表される電解質化合物とを併用することで、低温放電特性に優れ、かつ、電池の保存特性に優れたリチウム二次電池を実現しうる非水電解液、及びリチウム二次電池を得ることができる。
また、前記の3−ジチエタン−1,1,3,3−テトラオキシド骨格を有する化合物は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。一般式(I)で表される電解質化合物もまた、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の非水電解液中における前記特定環状スルホン化合物の含有量は、0.001質量%〜10質量%であることが好ましく、0.05質量%〜5質量%の範囲であることがより好ましい。この範囲において、電池の低温放電特性の改善と、電池の保存特性の改善を両立することができる。
また、本発明の非水電解液に含まれる前記一般式(I)で表される電解質化合物の含有量は、非水電解液全質量に対して0.001質量%〜10質量%であることが好ましく、0.05質量%〜5質量%の範囲であることがより好ましい。この範囲において、電池の低温特性の改善と、電池の保存特性の改善を両立することができる。
本発明の非水電解液およびリチウム二次電池は、特定環状スルホン化合物と一般式(I)で表される電解質化合物を含有することを特徴とするが、さらにその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、公知のものを任意に含むことができる。
本発明の非水電解液が含むことが好ましいその他の成分について説明する。非水電解液は、一般的には、電解質と非水溶媒とを含有する。
また、本発明の非水電解液が含むことが好ましいその他の成分としては、本発明の効果をより効果的に得る観点より、例えば、後述の一般式(VIII)で表される化合物、及び後述の一般式(IX)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いることである。
〔非水溶媒〕
本発明における非水溶媒としては、種々公知のものを適宜選択することができるが、環状の非プロトン性溶媒及び/または鎖状の非プロトン性溶媒を用いることが好ましい。
電池の安全性の向上のために、溶媒の引火点の向上を志向する場合は、非水溶媒として環状の非プロトン性溶媒を使用することが好ましい。
〔環状の非プロトン性溶媒〕
環状の非プロトン性溶媒としては、環状カーボネート、環状カルボン酸エステル、環状スルホン、環状エーテルを用いることができる。
環状の非プロトン性溶媒は単独で使用してもよいし、複数種混合して使用してもよい。
環状の非プロトン性溶媒の非水溶媒中の混合割合は、10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜90質量%、特に好ましくは30質量%〜80質量%である。このような比率にすることによって、電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。
環状カーボネートの例として具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,2−ブチレンカーボネート、2,3−ブチレンカーボネート、1,2−ペンチレンカーボネート、2,3−ペンチレンカーボネートなどが挙げられる。これらのうち、誘電率が高いエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートが好適に使用される。負極活物質に黒鉛を使用した電池の場合は、エチレンカーボネートがより好ましい。また、これら環状カーボネートは2種類以上を混合して使用してもよい。
環状カルボン酸エステルとして、具体的にはγ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、あるいはメチルγ−ブチロラクトン、エチルγ−ブチロラクトン、エチルδ−バレロラクトンなどのアルキル置換体などを例示することができる。
環状カルボン酸エステルは、蒸気圧が低く、粘度が低く、かつ誘電率が高く、電解液の引火点と電解質の解離度を下げることなく電解液の粘度を下げることができる。このため、電解液の引火性を高くすることなく電池の放電特性に関わる指標である電解液の伝導度を高めることができるという特徴を有するので、溶媒の引火点の向上を指向する場合は、前記環状の非プロトン性溶媒として環状カルボン酸エステルを使用することが好ましい。γ−ブチロラクトンが最も好ましい。
また、環状カルボン酸エステルは、他の環状の非プロトン性溶媒と混合して使用することが好ましい。例えば、環状カルボン酸エステルと、環状カーボネート及び/または鎖状カーボネートとの混合物が挙げられる。
環状カルボン酸エステルと環状カーボネート及び/または鎖状カーボネートの組み合わせの例として、具体的には、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトンとスルホラン、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとスルホラン、γ−ブチロラクトンとプロピレンカーボネートとスルホラン、γ−ブチロラクトンとエチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとスルホラン、γ−ブチロラクトンとスルホランとジメチルカーボネートなどが挙げられる。
環状スルホンの例としては、スルホラン、2−メチルスルホラン、3―メチルスルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジプロピルスルホン、メチルエチルスルホン、メチルプロピルスルホンなどが挙げられる。
環状エーテルの例としてジオキソランを挙げることができる。
〔鎖状の非プロトン性溶媒〕
前記鎖状の非プロトン性溶媒としては、鎖状カーボネート、鎖状カルボン酸エステル、鎖状エーテル、鎖状リン酸エステルなどを用いることができる。
鎖状の非プロトン性溶媒の非水溶媒中の混合割合は、10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜90質量%、特に好ましくは30質量%〜80質量%である。
鎖状カーボネートとして具体的には、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルブチルカーボネート、エチルブチルカーボネート、ジブチルカーボネート、メチルペンチルカーボネート、エチルペンチルカーボネート、ジペンチルカーボネート、メチルヘプチルカーボネート、エチルヘプチルカーボネート、ジヘプチルカーボネート、メチルヘキシルカーボネート、エチルヘキシルカーボネート、ジヘキシルカーボネート、メチルオクチルカーボネート、エチルオクチルカーボネート、ジオクチルカーボネート、メチルトリフルオロエチルカーボネートなどが挙げられる。これら鎖状カーボネートは2種類以上を混合して使用してもよい。
鎖状カルボン酸エステルとして具体的には、ピバリン酸メチルなどが挙げられる。
鎖状エーテルとして具体的には、ジメトキシエタンなどが挙げられる。
鎖状リン酸エステルとして具体的には、リン酸トリメチルなどが挙げられる。
〔溶媒の組み合わせ〕
本発明に係る非水電解液で使用する非水溶媒は、1種類でも複数種類を混合して用いてもよい。また、環状の非プロトン性溶媒のみを1種類または複数種類用いても、鎖状の非プロトン性溶媒のみを1種類または複数種類用いても、または環状の非プロトン性溶媒及び鎖状のプロトン性溶媒を混合して用いてもよい。電池の負荷特性、低温特性の向上を特に意図した場合は、非水溶媒として環状の非プロトン性溶媒と鎖状の非プロトン性溶媒を組み合わせて使用することが好ましい。
さらに、電解液の電気化学的安定性から、環状の非プロトン性溶媒には環状カーボネートを、鎖状の非プロトン性溶媒には鎖状カーボネートを適用することが最も好ましい。また、環状カルボン酸エステルと環状カーボネート及び/または鎖状カーボネートの組み合わせによっても電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。
環状カーボネートと鎖状カーボネートの組み合わせとして、具体的には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネート、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジエチルカーボネート、プロピレンカーボネートとジメチルカーボネート、プロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、プロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネート、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとメチルエチルカーボネートとジエチルカーボネートなどが挙げられる。
環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合割合は、質量比で表して、環状カーボネート:鎖状カーボネートが、5:95〜80〜20、さらに好ましくは10:90〜70:30、特に好ましくは15:85〜55:45である。このような比率にすることによって、電解液の粘度上昇を抑制し、電解質の解離度を高めることができるため、電池の充放電特性に関わる電解液の伝導度を高めることができる。また、電解質の溶解度をさらに高めることができる。よって、常温または低温での電気伝導性に優れた電解液とすることができるため、常温から低温での電池の負荷特性を改善することができる。
〔その他の溶媒〕
本発明に係る非水電解液は、非水溶媒として、上記以外の他の溶媒を含んでいてもよい。他の溶媒としては、具体的には、ジメチルホルムアミドなどのアミド、メチル−N,N−ジメチルカーバメートなどの鎖状カーバメート、N−メチルピロリドンなどの環状アミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノンなどの環状ウレア、ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリブチル、ほう酸トリオクチル、ほう酸トリメチルシリル等のホウ素化合物、及び下記の一般式で表されるポリエチレングリコール誘導体などを挙げることができる。
HO(CHCHO)
HO[CHCH(CH)O]
CHO(CHCHO)
CHO[CHCH(CH)O]
CHO(CHCHO)CH
CHO[CHCH(CH)O]CH
19PhO(CHCHO)[CH(CH)O]CH
(Phはフェニル基)
CHO[CHCH(CH)O]CO[OCH(CH)CHOCH
前記式中、a〜fは、5〜250の整数、g〜jは2〜249の整数、5≦g+h≦250、5≦i+j≦250である。
〔一般式(VIII)で表される化合物〕
本発明の非水電解液は、負極の表面皮膜形成の観点から、下記一般式(VIII)で表される化合物を含有することが好ましい。
前記一般式(VIII)中、Y及びYは、各々独立に、水素原子、メチル基、エチル基、またはプロピル基を示す。
一般式(VIII)で表される化合物としては、ビニレンカーボネート、メチルビニレンカーボネート、エチルビニレンカーボネート、ブロピルビニレンカーボネート、ジメチルビニレンカーボネート、ジエチルビニレンカーボネート、ジプロピルビニレンカーボネートなどが例示される。これらのうちでビニレンカーボネートが最も好ましい。
本発明の非水電解液が前記一般式(VIII)で表される化合物を含有する場合、本発明の非水電解液中における一般式(VIII)で表される化合物の含有量は、目的に応じて適宜選択できるが、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.05質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
〔一般式(IX)で表される化合物〕
本発明の非水電解液は、負極の表面皮膜形成の観点から、下記一般式(IX)で表される化合物を含有することが好ましい。
前記一般式(IX)中、X、X、X及びXは、各々独立に、水素原子、フッ素原子、塩素原子、またはフッ素原子により置換されてもよい炭素数1〜3のアルキル基を示す。ただし、X〜Xが同時に水素原子であることはない。
一般式(IX)中、X〜Xのフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピルなどが挙げられる。
一般式(IX)で表される化合物としては公知のものを使用でき、たとえば、4−フルオロエチレンカーボネート、4,4−ジフルオロエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、4,4,5−トリフルオロエチレンカーボネート、4,4,5,5−テトラフルオロエチレンカーボネートなどの、エチレンカーボネートにおいて1〜4個の水素がフッ素により置換されたフッ素化エチレンカーボネートが挙げられる。これらの中でも、4,5−ジフルオロエチレンカーボネート、4−フルオロエチレンカーボネートが最も望ましい。
本発明の非水電解液が前記一般式(IX)で表される化合物を含有する場合、本発明の非水電解液中における一般式(IX)で表される化合物の含有量は、目的に応じて適宜選択できるが、0.001質量%〜10質量%が好ましく、0.05質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
〔電解質〕
本発明の非水電解液は、一般式(I)で表される電解質化合物とは構造が異なるその他の種々公知の電解質を使用することができ、通常、非水電解液用電解質として使用されているものであれば、いずれをも使用することができる。
下記に記載の電解質と、一般式(V)で表される電解質化合物とでは、機能が異なる。即ち、一般式(V)で表される電解液化合物は、電池性能を向上、特に初期性能における電池の低温特性の改善機能を有している。また、下記に記載の電解質と、一般式(V)で表される電解質化合物とを組み合わせることにより、通常の非水電解液用で用いられる電解質がもつ基本的性能である電気伝導性を有した形でのリチウムイオンの安定的な供給源であることに加え、電池性能を向上、特に初期性能における電池の低温特性の改善ができるという効果が得られる。
一般式(I)で表される電解質化合物とは構造が異なるその他の電解質の具体例としては、(CNPF、(CNBF、(CNClO、(CNAsF、(CSiF、(CNOSO(2k+1)(k=1〜8の整数)、(CNPF[C(2k+1)(6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)などのテトラアルキルアンモニウム塩、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiSiF、LiOSO(2k+1)(k=1〜8の整数)、LiPF[C(2k+1)(6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)などのリチウム塩が挙げられる。また、次の一般式で表されるリチウム塩も使用することができる。
LiC(SO)(SO)(SO)、LiN(SOOR10)(SOOR11)、LiN(SO12)(SO13)(ここでR〜R13は互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基である)。これらの電解質は単独で使用してもよく、また2種類以上を混合してもよい。
これらのうち、特にリチウム塩が望ましく、さらには、LiPF、LiBF、LiOSO(2k+1)(k=1〜8の整数)、LiClO、LiAsF、LiNSO[C(2k+1)(k=1〜8の整数)、LiPF[C(2k+1)(6−n)(n=1〜5、k=1〜8の整数)が好ましい。
一般式(I)で表される電解質化合物とは構造が異なるその他の電解質は、通常は、非水電解質中に0.1モル/リットル〜3モル/リットル、好ましくは0.5モル/リットル〜2モル/リットルの濃度で含まれることが好ましい。
本発明の非水電解液において、非水溶媒として、γ−ブチロラクトンなどの環状カルボン酸エステルを併用する場合には、特にLiPFを含有することが望ましい。LiPFは、解離度が高いため、電解液の伝導度を高めることができ、さらに負極上での電解液の還元分解反応を抑制する作用がある。LiPFは単独で使用してもよいし、LiPFとそれ以外の電解質を使用してもよい。それ以外の電解質としては、通常、非水電解液用電解質として使用されるものであれば、いずれも使用することができるが、前述のリチウム塩の具体例のうちLiPF以外のリチウム塩が好ましい。
具体例としては、LiPFとLiBF、LiPFとLiN[SO(2k+1)(k=1〜8の整数)、LiPFとLiBFとLiN[SO(2k+1)](k=1〜8の整数)などが例示される。
リチウム塩中に占めるLiPFの比率は、1質量%〜100質量%、好ましくは10質量%〜100質量%、さらに好ましくは50質量%〜100質量%が望ましい。このような電解質は、0.1モル/リットル〜3モル/リットル、好ましくは0.5モル/リットル〜2モル/リットルの濃度で非水電解液中に含まれることが好ましい。
本発明の非水電解液は、リチウム二次電池用の非水電解液として好適であるばかりでなく、一次電池用の非水電解液、電気化学キャパシタ用の非水電解液、電気二重層キャパシタ、アルミ電解コンデンサー用の電解液としても用いることができる。
<リチウム二次電池>
本発明のリチウム二次電池は、負極と、正極と、前記本発明の非水電解液とを基本的に含んで構成されており、通常、負極と正極との間にセパレータが設けられている。
(負極)
本発明における負極を構成する負極活物質としては、金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属もしくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープ可能な遷移金属窒素化物、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料、またはこれらの混合物のいずれかを用いることができる。リチウム(またはリチウムイオン)との合金化が可能な金属もしくは合金としては、シリコン、シリコン合金、スズ、スズ合金などを挙げることができる。
これらの中でもリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な炭素材料が好ましい。このような炭素材料としては、カーボンブラック、活性炭、黒鉛材料(人造黒鉛、天然黒鉛等)、非晶質炭素材料、等が挙げられる。前記炭素材料の形態は、繊維状、球状、ポテト状、フレーク状いずれの形態であってもよい。
非晶質炭素材料として具体的には、ハードカーボン、コークス、1500℃以下に焼成したメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、メソペーズビッチカーボンファイバー(MCF)などが例示される。
黒鉛材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛があり、人造黒鉛としては、黒鉛化MCMB、黒鉛化MCFなどが用いられる。また、黒鉛材料としては、ホウ素を含有するものなども用いることができ、また、金、白金、銀、銅、スズなどの金属で被覆したものなども用いることができる。
また、前記炭素材料としては、非晶質炭素材料で被覆された黒鉛材料や、非晶質炭素材料と黒鉛材料との混合物も使用することができる。
これらの炭素材料は、1種類で使用してもよく、2種類以上混合して使用してもよい。 前記炭素材料としては、特にX線解析で測定した(002)面の面間隔d(002)が0.340nm以下の炭素材料が好ましい。
また、前記炭素材料としては、真密度が1.70g/cm以上である黒鉛またはそれに近い性質を有する高結晶性炭素材料が好ましい。
以上のような炭素材料を使用すると、電池のエネルギー密度を高くすることができる。
(正極)
本発明における正極を構成する正極活物質としては、MoS、TiS、MnO、Vなどの遷移金属酸化物または遷移金属硫化物、LiCoO、LiMnO、LiMn、LiNiO、LiNiCo(1−X)〔0<X<1〕、LiFePOなどのリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリアセン、ジメルカプトチアジアゾール/ポリアニリン複合体などの導電性高分子材料等が挙げられる。これらの中でも、特にリチウムと遷移金属とからなる複合酸化物が好ましい。負極がリチウム金属またはリチウム合金である場合は、正極として炭素材料を用いることもできる。また、正極として、リチウムと遷移金属との複合酸化物と、炭素材料と、の混合物を用いることもできる。
上記の正極活物質は、1種類で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。正極活物質は通常導電性が不充分であるため、導電性助剤とともに使用して正極を構成する。導電助剤としては、カーボンブラック、アモルファスウィスカー、グラファイトなどの炭素材料を例示することができる。
(セパレータ)
本発明におけるセパレータは、正極と負極とを電気的に絶縁し且つリチウムイオンを透過する膜であって、多孔性膜や高分子電解質が例示される。
前記多孔性膜としては微多孔性高分子フィルムが好適に使用され、材質としてポリオレフィン、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル等が例示される。
特に、多孔性ポリオレフィンが好ましく、具体的には多孔性ポリエチレンフィルム、多孔性ポリプロピレンフィルム、または多孔性のポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムとの多層フィルムを例示することができる。多孔性ポリオレフィンフィルム上には、熱安定性に優れる他の樹脂がコーティングされてもよい。
前記高分子電解質としては、リチウム塩を溶解した高分子や、電解液で膨潤させた高分子等が挙げられる。
本発明の非水電解液は、高分子を膨潤させて高分子電解質を得る目的で使用してもよい。
(電池の構成)
本発明のリチウム二次電池は、前記の負極活物質、正極活物質及びセパレータを含む。 本発明のリチウム二次電池は、種々公知の形状をとることができ、円筒型、コイン型、角型、フィルム型その他任意の形状に形成することができる。しかし、電池の基本構造は、形状によらず同じであり、目的に応じて設計変更を施すことができる。
本発明のリチウム二次電池の例として、図1に示すコイン型電池が挙げられる。
図1に示すコイン型電池では、円盤状負極2、電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液を注入したセパレータ5、円盤状正極1、必要に応じて、ステンレス、又はアルミニウムなどのスペーサー板7、8が、この順序に積層された状態で、正極缶3(以下、「電池缶」ともいう)と封口板4(以下、「電池缶蓋」ともいう)との間に収納される。正極缶3と封口板4とはガスケット6を介してかしめ密封する。
本発明の実施形態の非水電解液及びその電解液を用いたリチウム二次電池の用途は特に限定されず、種々公知の用途に用いることができる。例えば、ノートパソコン、モバイルパソコン、携帯電話、ヘッドホンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、電子手帳、電卓、ラジオ、バックアップ電源用途、モーター、自動車、電気自動車、バイク、電動バイク、自転車、電動自転車、照明器具、ゲーム機、時計、電動工具、カメラ等、小型携帯機器、大型機器を問わず広く利用可能なものである。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、以下の実施例において、「%」は質量%を表す。
以下、一般式(I)で表される化合物の合成例を示す。
〔合成例1〕
<2,4−ジエチル−1,3−ジチエタン−1,1,3,3−テトラオキシド(例示化合物6)の合成>
ナトリウムヒドリド(60%鉱油、0.88g、22.0mmol)をジメチルスルホキシド(10ml)に懸濁し、この懸濁液に、1,3−ジチエタン−1,1,3,3−テトラオキシド(1.56g、10.0mmol)をジメチルスルホキシド(40ml)に溶かした溶液を室温で滴下し、10分撹拌した。さらに、ヨウ化エチル(3.43g、22.0mmol)を滴下し、30℃で30分、40℃で2時間撹拌した。この反応液に、10%の水を含有したジメチルスルホキシド(6.0g)を滴下し撹拌した後、反応液を氷水(60ml)に注ぎこんだ。析出した固体をろ過取し、得られた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/ヘキサン=9/1(体積比)にて精製し、約1:1の立体異性体の混合物として、例示化合物6(1.27g,収率60%)を得た。
例示化合物6のNMRデータ:
H−NMR(270MHz,CDCl)δ(ppm):5.56−5.49(0.8H,m),5.29(1.2H、t、J=7.6Hz),2.41−2.22(4H,m),1.56−1.16(6H,m)
〔実施例1〕
以下の手順にて、リチウム二次電池を作製した。
<負極の作製>
人造黒鉛20質量部、天然黒鉛系黒鉛80質量部、カルボキシメチルセルロース1質量部、及びSBRラテックス2質量部を水溶媒で混錬してペースト状の負極合剤スラリーを調製した。
次に、この負極合剤スラリーを厚さ18μmの帯状銅箔製の負極集電体に塗布し乾燥した後に、ロールプレスで圧縮して負極集電体と負極活物質層からなるシート状の負極を得た。このときの負極活物質層の塗布密度は10mg/cmであり、充填密度は1.5g/mlであった。
<正極の作製>
LiMnを90質量部、アセチレンブラック5質量部及びポリフッ化ビニリデン5質量部をN−メチルピロリジノンを溶媒として混錬して、ペースト状の正極合剤スラリーを調製した。
次に、この正極合剤スラリーを厚さ20μmの帯状アルミ箔の正極集電体に塗布し乾燥した後に、ロールプレスで圧縮して正極集電体と正極活物質とからなるシート状の正極を得た。このときの正極活物質層の塗布密度は30mg/cmであり、充填密度は2.5g/mlであった。
<非水電解液の調製>
非水溶媒として、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とメチルエチルカーボネート(EMC)とを、それぞれ34:33:33(質量比)の割合で混合し、混合溶媒を得た。
得られた混合溶媒中に、電解質であるLiPFを、最終的に調製される非水電解液中における電解質濃度が1モル/リットルとなるように溶解させた。
得られた溶液に対して、添加剤として、環状スルホン化合物〔例示化合物6〕および一般式(I)で表される電解質化合物〔一般式(IV)のリチウム塩〕を、最終的に調製される非水電解液の全質量に対する含有量が、それぞれ0.5質量%となるように添加して、非水電解液を得た。
<コイン型電池の作製>
上述の負極を直径14mmで、上述の正極を直径13mmで円盤状に打ち抜いて、コイン状の電極を得た。また厚さ20μmの微多孔性ポリエチレンフィルムを直径17mmの円盤状に打ち抜きセパレータを得た。
得られたコイン状の負極、セパレータ、及びコイン状の正極を、この順序でステンレス製の電池缶(2032サイズ)内に積層し、非水電解液20μlを注入してセパレータと正極と負極に含漬させた。
更に、正極上にアルミニウム製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)及びバネを乗せ、ポリプロピレン製のガスケットを介して、電池缶蓋をかしめることにより電池を密封し、直径20mm、高さ3.2mmの図1で示す構成を有するコイン型のリチウム二次電池(以下、試験用電池と称する。)を作製した。
得られたコイン型電池(試験用電池)について、低温放電特性評価を実施した。
[評価方法]
<電池の低温放電特性(−20℃)、初期抵抗値測定>
上記コイン型電池を定電圧4.0Vで充電し、次いで、該充電後のコイン型電池を恒温槽内で−20℃に冷却し、−20℃において0.2mA定電流で放電し、放電開始から10秒間における電位低下を測定することにより、コイン型電池の直流抵抗[Ω]を測定した。得られた初期抵抗値を、[比較例1]の初期抵抗値を100として以下の式により比較した。得られた結果を表1に示す。
低温放電特性(−20℃)、初期抵抗値
=実施例1での初期抵抗値[Ω]/比較例1での初期抵抗値[Ω]×100[%]
<電池の低温放電特性(−20℃)、保存後抵抗維持率測定>
初期抵抗値測定後のコイン型電池を定電圧4.2Vで充電し、充電したコイン型電池を80℃の恒温槽内に3日間保存(以下、この操作を「高温保存試験」と称する。)した後、高温保存試験後での抵抗値を初期抵抗値と同様の方法で測定し、電池の保存後抵抗維持率を下式より計算した。得られた結果を表1に示す。
低温放電特性(−20℃)、保存後抵抗維持率
=(実施例1での高温保存試験後の抵抗値[Ω]/実施例1での初期抵抗値[Ω])/(比較例1での高温保存後の抵抗値[Ω]/比較例1での初期抵抗値[Ω])
[比較例1]
実施例1の非水電解液の調製において、特定環状スルホン化合物および一般式(I)で表される電解質化合物のいずれも添加せずに、これ以外は実施例1と同様にして、コイン型電池を得た。得られたコイン型電池について、実施例1と同様にして低温放電特性評価を実施した。
[比較例2]
実施例1の非水電解液の調製において、特定環状スルホン化合物を添加せずに、一般式(I)で表される電解質化合物として一般式(IV)のリチウム塩を0.5%添加したこと以外は、実施例1と同様にしてコイン型電池を得た。得られたコイン型電池について、実施例1と同様にして低温放電特性評価を実施した。
表1に示すように、特定環状スルホン化合物および一般式(I)で表される電解質化合物のいずれも添加しない比較例1に比べて、実施例1は−20℃における低温放電特性が、初期抵抗値としても、また電池保存後の抵抗値としても有意に改善できている。一方、比較例2で示したように、特定環状スルホン化合物を添加せずに、一般式(I)で表される電解質化合物のみを添加した場合には、低温放電特性としての初期抵抗値は有意に改善できているものの、電池保存後の抵抗上昇を抑制できないことから、保存特性が満足できるものではない。
1 正極
2 負極
3 正極缶
4 封口板
5 セパレータ
6 ガスケット
7,8 スペーサー板

Claims (3)

  1. 下記一般式(VI)で表される環状スルホン化合物と、下記一般式(IV)で表される電解質化合物と、を含有し、
    前記一般式(VI)で表される環状スルホン化合物の含有量が0.05質量%〜5質量%、前記一般式(IV)で表される電解質化合物の含有量が0.05質量%〜5質量%であるリチウム二次電池用非水電解液。


    〔一般式(IV)において、Mはリチウムを表す。〕


    〔一般式(VI)において、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、又は無置換の炭素数1〜6のアルキル基を表す。〕
  2. 前記一般式(VI)におけるR21、R22、R23及びR24が、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、又はイソブチル基である請求項1に記載のリチウム二次電池用非水電解液。
  3. 正極と、
    金属リチウム、リチウム含有合金、リチウムとの合金化が可能な金属もしくは合金、リチウムイオンのドープ・脱ドープが可能な酸化物、リチウムイオンのドープ材料、又はこれらの混合物から選ばれた少なくとも1種を負極活物質として含む負極と、
    請求項1又は請求項に記載のリチウム二次電池用非水電解液と、
    を含むリチウム二次電池。
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