JP5673521B2 - 電子部品及び当該電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品及び電子部品の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であって、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長が抑制された電子部品及び当該電子部品の製造方法に関する。
近年、例えばICチップをリードフレームに搭載した半導体装置等の電子部品において一層の小型化が求められており、電子部品の端子間の間隔は数百μm程度まで狭くなってきている。かかる電子部品の端子の母材としては、黄銅、銅合金、「42アロイ」と称される鉄ニッケル合金(Fe−Ni)等が用いられることが多いが、母剤の素地が露出したままの状態では端子の表面が酸化し、例えばはんだ付け不良等による導通不良を引き起こす虞があるため、端子の表面に保護膜としてめっき層を形成し、端子の表面の酸化を防止することが一般的に行われている。めっき層の材料としては、主に錫(Sn)や錫合金が使用される。
尚、めっき層の材料としては、鉛(Pb)を含む合金が従来使用されてきたが、近年、環境負荷を軽減する観点から鉛フリー化が求められるようになり、上記のような電子部品の端子のめっき層の材料としても、例えば、錫(Sn)、錫銅合金(Sn−Cu)、錫銀合金(Sn−Ag)、錫ビスマス合金(Sn−Bi)等、鉛を含まない材料を使用することが求められている。しかしながら、鉛フリーの材料を使用して電子部品の端子の表面をめっき処理するとウィスカが発生することが知られており、上記のように端子間の間隔が数百μm程度と狭い場合、ウィスカの発生によって電子部品の端子間において短絡(ショート)が発生する虞がある。
上記問題を回避するための対策として、当該技術分野においては、例えば、錫又は錫系合金による電解めっき処理によって電子部品の端子の表面に鉛フリーめっき層を形成し、エポキシ樹脂等の皮膜層を当該表面に形成することにより、めっき層から発生したウィスカを当該皮膜層の内側に抑え込み、ウィスカが電子部品の端子間において短絡を発生するような大きさにまで外部に向けて成長するのを抑制することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、上記のように電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層を樹脂製の皮膜層によって覆うだけでは、ウィスカの成長を完全に抑制することは困難であり、ウィスカが皮膜層の外部にまで到達して電子部品の端子間における短絡を引き起こす可能性を払拭することはできない。
そこで、当該技術分野においては、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層を形成し、当該めっき層の表面に、鉛フリーめっき層から発生するウィスカよりも高い機械的強度を持つ硬質薄膜(DLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)薄膜、窒化シリコン薄膜、又は窒化炭素薄膜)を形成することが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。しかしながら、上記硬質薄膜は、電子部品の端子のはんだ付けの前に、例えばスパッタ処理等の手法によって形成されるため、はんだの濡れ性を阻害する虞がある。加えて、当該提案に係る技術においては、微小な端子(リードフレームの端部)にスパッタ処理を施す必要があるため精度保障が難しく、製造コストや製造期間の増大に繋がる虞がある。
また、当該技術分野においては、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層を形成し、当該めっき層の表面を、80〜85°のスプリング硬さを有する防湿用の樹脂コーティング層で被覆することが提案されている(例えば、特許文献3を参照)。しかしながら、当該提案に係る技術においては、樹脂コーティング層の硬化に時間を要することに起因する製造効率の低下、硬化中の液だれに起因する樹脂コーティング層の厚みのバラツキ等の製造上の問題に加え、樹脂コーティング層が硬いため、樹脂コーティング層と金属製の端子(リードフレーム)との熱膨張係数の差に起因する樹脂コーティングの端子からの剥離が起こる虞がある。
更に、当該技術分野においては、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層を形成し、当該めっき層の表面に、異なる熱膨張係数を有する複数種の樹脂材料からなる層状構造又は海島構造を有するコーティング層を形成することが提案されている。当該提案に係る技術によれば、電子部品に温度変化が生じた際に、上記コーティング層を形成する複数種の樹脂材料が、それぞれ異なる熱膨張係数に基づいて異なる大きさの膨張と収縮とを反復することにより、上記コーティング層の内部に成長したウィスカに対して剪断応力が作用し、当該剪断応力によりウィスカが分断されて導通性を失い、結果として、電子部品の端子間におけるウィスカに起因する短絡を回避することが提案されている。
しかしながら、上記提案に係る技術においては、上記コーティング層を形成する複数種の樹脂材料が互いに強固には結合していないことから、コーティング層の強度や堅牢性が不十分となる虞がある。また、上記コーティングを構成する樹脂材料に無機フィラー等を混入して当該樹脂材料の熱膨張係数を変更する場合、当該コーティング層の内部に成長したウィスカが当該フィラーに接触すると、当該フィラーを避けるように成長方向を変更する傾向があるため、結果としてウィスカが当該コーティングの外部にまで成長してくる虞がある。更に、層状構造を有するコーティング層を採用する場合は、コーティング層の塗布工程が多重となり、電子部品の製造工程の複雑化に繋がる虞がある。
以上のように、当該技術分野においては、樹脂系コーティング材料、無機系硬質薄膜、フィラー含有コーティング等によるウィスカの抑制が試みられているものの、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することができる方法は未だ確立されていない。従って、当該技術分野においては、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することができる技術に対する要求が存在する。
特開2005−302575号公報 特開2008−147589号公報 特開2009−038075号公報
前述のように、当該技術分野においては、樹脂系コーティング材料、無機系硬質薄膜、フィラー含有コーティング等によるウィスカの抑制が試みられているものの、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することができる方法は未だ確立されていない。従って、当該技術分野においては、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することができる技術に対する要求が存在する。
本発明は、かかる要求に応えるために為されたものである。より具体的には、本発明は、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することを1つの目的とする。
本発明の上記1つの目的は、
鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であつて、
前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面がコーティング層によって覆われており、
前記コーティング層が、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなる、
電子部品によって達成される。
また、本発明の上記1つの目的は、
鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品の製造方法であつて、
前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面をコーティング層によって被覆すること、
を含み、
前記コーティング層が、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなる、
電子部品の製造方法によっても達成される。
本発明によれば、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することができる。より具体的には、本発明によれば、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品において、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を、第1材料と当該第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子とを含んでなるコーティング層によって覆うことにより、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだから成長するウィスカを前記中空粒子の内部空間に留め、前記コーティング層の外部にまでウィスカが成長することを抑制することができる。
本発明の1つの実施態様に係る電子部品が備える端子の表面におけるウィスカの発生状況を説明する模式図である。 本発明の1つの実施態様に係る電子部品が備える端子の表面を覆うコーティング層中に分散された第2材料からなる中空粒子の内部に進入したウィスカの状況を説明する模式図である。 本発明の1つの実施態様に係る電子部品の製造方法におけるコーティング層の塗布方法を説明する模式図である。 本発明の1つの実施態様に係る電子部品の製造方法によって電子部品に塗布されたコーティング層を示す模式図である。 本発明のもう1つの実施態様に係る電子部品の製造方法におけるコーティング層の塗布方法を説明する模式図である。
前述のように、本発明は、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだからのウィスカの成長を効果的且つ実用的に抑制することを1つの目的とする。本発明者は、かかる目的を達成すべく鋭意研究の結果、電子部品の端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだを、中空粒子が内部に分散されたコーティング層によって覆うことにより、当該鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだから発生するウィスカが当該コーティング層を貫通して当該コーティング層の外部にまで成長することを抑制することができることを見出し、本発明を想到するに至ったものである。
即ち、本発明の第1の実施態様は、
鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であつて、
前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面がコーティング層によって覆われており、
前記コーティング層が、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなる、
電子部品である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品は、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であって、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面が、第1材料と当該第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子とを含んでなるコーティング層によって覆われた電子部品である。
本実施態様に係る電子部品は、特定の種類の電子部品に限定されるものではなく、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であれば、如何なる種類の電子部品であってもよい。かかる電子部品の例としては、例えば、各種電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)を構成する半導体素子、抵抗チップ、コンデンサ等を含む電子部品等を挙げることができる。また、これらの電子部品が備える端子の例としては、例えば、半導体素子を支持固定し、外部配線との接続をする部品としてのリードフレームの端子部分等を挙げることができる。
また、本実施態様に係る電子部品は、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品である。尚、フリーめっき層は、例えば、前述のように、本実施態様に係る電子部品が備える端子の表面の酸化に起因するはんだ付け不良等による導通不良を防止するために、端子の母剤の表面に配設される。また、鉛フリーはんだは、例えば、本実施態様に係る電子部品を構成する回路素子同士の間又は回路素子と回路基板との間の電気的接続を達成するために、これらの構成要素が備える端子上に配設される。
鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだを構成する材料としては、例えば、鉛(Pb)を含有しない(鉛フリーの)錫(Sn)系合金又は亜鉛(Zn系)合金等を挙げることができる。尚、本明細書において、「鉛を含有しない(鉛フリー)」材料とは、理想的には鉛を全く含有しない材料を指すが、例えば環境保護の観点から定められた特定の含有率を超えない範囲で微量の鉛を含有する材料を排除するものではないことを、念のため申し添えておく。
鉛フリーめっき層を構成する材料は純錫又は純亜鉛であってもよく、鉛フリーはんだを構成する材料は純錫であってもよい。好ましくは、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだを構成する材料は錫系合金であり、具体的には、錫銅合金(Sn−Cu)、錫銀合金(Sn−Ag)、錫ビスマス合金(Sn−Bi)、錫亜鉛合金(Sn−Zn)、及び錫インジウム合金(Sn−In)等を挙げることができる。更に、本実施態様に係る電子部品が備える端子の母材としては、従来の電子部品において用いられてきた金属材料を用いることができ、例えば、黄銅、銅合金、「42アロイ」と称される鉄ニッケル合金(Fe−Ni)等を挙げることができる。これらの材料は、電子部品の種類や設計仕様に応じて、適宜選択することができる。
上記のように、本実施態様に係る電子部品は、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であって、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面が、第1材料と当該第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子とを含んでなるコーティング層によって覆われた電子部品である。即ち、本実施態様に係る電子部品は、電子部品の全体が上記コーティング層によって覆われていてもよく、又は電子部品が備える端子の母材の表面における上述のような鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方が配設された領域のみが上記コーティング層によって覆われていてもよい。
本実施態様に係る電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方が配設された領域を覆うコーティング層の厚みは特に限定されるものではなく、ウィスカの成長を効果的に抑制することが可能である限りにおいて、例えば、電子部品及び電子部品の製造工程の設計仕様、製造コスト等に応じて、適宜定めることができる。具体的には、上記コーティング層の厚みは、従来技術に係る電子部品における防湿用樹脂コーティング層の厚みと同等であってもよく、例えば、10μm乃至300μmの範囲とすることができる。
上記コーティング層は、上述のように、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなる。これにより、本実施態様に係る電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方から発生したウィスカが上記コーティング層の内部に進入すると、当該ウィスカの先端が、やがて上記第2材料からなる中空粒子に接触し、上記第2材料からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内部に到達する。当該ウィスカが更に成長すると、当該ウィスカの先端が、やがて上記第2材料からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内壁に接触する。この際、当該内壁の外側(即ち、当該ウィスカの先端が接触している側とは反対側)は、上記第1材料によって充填されている。従って、当該ウィスカの先端は、当該内壁を突き破って当該中空粒子の外部に出て行くよりも、当該内壁との接触箇所において成長方向を変更して当該中空粒子の内部に形成された空洞の中に留まる方が、エネルギー的により安定である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方から発生したウィスカは、上記コーティング層内において、第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内部に進入すると、当該空洞の内壁を突き破って当該中空粒子の外部に出て行かず、当該空洞内に留まる傾向がある。これにより、本実施態様に係る電子部品においては、当該電子部品が備える端子の表面に形成された鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだから発生したウィスカが上記コーティング層の外部にまで成長して、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
尚、上記コーティング層に含まれる第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子の大きさ、中空殻の厚み、中空粒子の配合比等は、特に限定されるものではなく、ウィスカの成長を効果的に抑制することが可能である限りにおいて、例えば、電子部品及び電子部品の製造工程の設計仕様、製造コスト等に応じて、適宜定めることができる。尚、第2材料からなる中空殻の硬さは、中空粒子の外部から内部へのウィスカの進入を妨げる程に過大ではないことが望ましい。
また、第2材料からなる中空粒子の内部の空洞は、一般的には、何等かの気体によって満たされている。当該気体の種類は、特に限定されるものではなく、例えば、電子部品及び電子部品の製造工程の設計仕様、製造コスト等に応じて、適宜定めることができる。具体的には、第2材料からなる中空粒子の内部の空洞は、例えば、空気、二酸化炭素、窒素、アルゴンガス等の不活性ガス等によって満たされることが望ましい。より好ましくは、第2材料からなる中空粒子の内部の空洞は、例えば、窒素、アルゴンガス等の不活性ガス等によって満たされることが望ましい。
上記のように、本実施態様に係る電子部品においては、当該電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方から発生したウィスカは、上記コーティング層内において、第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子の内部の空洞に一旦進入すると当該空洞内に留まる傾向があることから、当該ウィスカが上記コーティング層の外部にまで成長して、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
従って、本実施態様に係る電子部品においては、第2材料からなる中空粒子の内部の空洞が維持されていることが重要である。例えば、上記コーティング層に何等かの応力が作用する場合、前記第2材料の硬さが前記第1材料の硬さよりも小さいと、上記応力によって上記中空粒子が変形したり潰れたりして、第2材料からなる中空粒子の内部の空洞を維持することが困難となる虞がある。このように上記中空粒子が変形したり潰れたりした場合、上述のように、上記コーティング層内において第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子の内部の空洞にウィスカを留めることが困難又は不可能となり、ウィスカが上記コーティング層の外部にまで成長する虞が高まる。その結果、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することが困難となる虞がある。
従って、本発明の第2の実施態様は、
本発明の前記第1の実施態様に係る電子部品であって、
前記第2材料の硬さが、前記第1材料の硬さよりも大きい、
電子部品である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品においては、前記第2材料の硬さが前記第1材料の硬さよりも大きい。従って、例えば、上記コーティング層に何等かの応力が作用しても、前記第2材料の硬さが前記第1材料の硬さよりも大きいので、上記応力によって上記中空粒子が変形したり潰れたりすることが抑制され、第2材料からなる中空粒子の内部の空洞を維持することができる。その結果、本実施態様に係る電子部品においては、例えば、上記コーティング層に何等かの応力が作用しても、上述のように、上記コーティング層内において第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子の内部の空洞にウィスカを留めることできるので、ウィスカが上記コーティング層の外部にまで成長することを抑止し、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
尚、第1材料及び第2材料の硬さは、種々の測定方法によって測定することができる。第1材料及び第2材料の硬さを測定する方法の具体例としては、例えば、JIS K6253(ISO48)に準拠するスプリング硬さ(Hs)A型のデュロメータを使用して測定する方法が挙げられる。
ところで、当該技術分野においては、例えば、空気中の水分が電子部品の内部に侵入して、電子部品を構成する各種回路素子が備える端子の間での絶縁不良や端子等の金属部分の腐食に伴う導通不良等の問題を生ずることを回避することを目的として、例えば、電子部品の端子部分の近傍や電子部品の全体を防湿コーティング層によって封止することが広く行われている。従って、本発明に係る電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方が配設された領域を覆うコーティング層が、ウィスカの成長を抑制する中空粒子を分散させる役割のみならず、上記防湿コーティング層の役割をも果たすことができれば、当該電子部品の製造工程の複雑化を回避することができるので望ましい。
従って、本発明の第3の実施態様は、
本発明の前記第1又は前記第2の実施態様の何れか1つに係る電子部品であって、
前記第1材料が防湿性材料である、
電子部品である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品においては、前記第1材料が防湿性材料である。従って、本実施態様に係る電子部品においては、上述のように当該技術分野に係る電子部品の製造工程において広く行われている防湿コーティング層の塗布工程において、従来技術に係る防湿コーティング層に代えて、本発明に係るコーティング層を塗布することにより、電子部品の製造工程を複雑化すること無く、電子部品に防湿性を付与するのみならず、前述のようなウィスカの成長を抑制する効果をも得ることができる。
ところで、当該技術分野において、上述の防湿コーティング層を形成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂コーティング層の硬さは、例えば、これらの材料に添加される架橋剤の量を調整すること等によって調節することができる。しかしながら、上述のように、本発明に係るコーティング層を構成する第1材料及び第2材料において、第1材料の硬さは第2材料の硬さよりも小さいことがより望ましい。従って、本発明に係るコーティング層に含まれる第1材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂等、比較的小さい硬さを容易に達成することができる材料を使用することが望ましい。
従って、本発明の第4の実施態様は、
本発明の前記第1乃至前記第3の実施態様の何れか1つに係る電子部品であって、
前記第1材料が、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
電子部品である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品においては、前記第1材料が、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂の少なくとも1種を含んでなる。これらの材料は、当該技術分野において上述のような防湿コーティング層を形成する材料として広く使用されているものである。従って、本実施態様に係る電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方が配設された領域を覆うコーティング層は、ウィスカの成長を抑制する役割のみならず、上述のような防湿コーティング層の役割をも果たすことができる。更に、これらの材料は、上述のように、比較的小さい硬さを容易に達成することができる。従って、本発明に係るコーティング層に含まれる第1材料として、これらの材料を使用することがより望ましい。尚、これらの材料からなる第1材料の硬化後の硬さは、例えば、これらの材料に添加される架橋剤の量を調整すること等によって調節することができる。また、上記のように、本実施態様に係るコーティング層に含まれる第1材料は、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂の何れか1種のみからなっていてもよく、あるいは、これらの材料のうち2種以上を含んでなっていてもよい。
一方、本発明に係るコーティング層に含まれる第2材料は、前述のように、第1材料材料中に分散された中空粒子を構成する材料であり、前述の本発明のより好ましい態様においては、第1材料の硬さよりも大きい硬さを有する材料である。従って、本発明に係るコーティング層に含まれる第2材料としては、第1材料との良好な親和性を有する材料が望ましく、より好ましくは、硬化後の硬さを容易に調節して第1材料の硬さよりも大きい硬さとすることができる材料が望ましい。かかる材料としては、例えば、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂等を挙げることができる。
従って、本発明の第5の実施態様は、
本発明の前記第1乃至前記第4の実施態様の何れか1つに係る電子部品であって、
前記第2材料が、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
電子部品である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品においては、前記第2材料が、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂の少なくとも1種を含んでなる。これらの材料は、第1材料との良好な親和性を有するので望ましい。また、例えば、これらの材料に添加される架橋剤の量を調整すること等によって、これらの材料からなる中空粒子の中空殻の硬さを調節することができるので、前述の本発明のより好ましい実施態様において、第1材料の硬さよりも大きい硬さを呈する第2材料としても望ましい。尚、上記のように、本実施態様に係るコーティング層に含まれる第2材料は、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂の何れか1種のみからなっていてもよく、あるいは、これらの材料の両方を含んでなっていてもよい。また、これらの材料は、所謂「一液硬化型樹脂」又は「二液硬化型樹脂」(例えば、主剤と硬化剤とからなる樹脂材料)の何れであってもよい。例えば、本実施態様に係るコーティング層に含まれる第2材料として二液硬化型のエポキシ樹脂を採用する場合、エポキシ樹脂を含んでなる主剤と、例えばポリアミド樹脂やポリチオール樹脂等を含んでなる硬化剤とを混合して使用する樹脂材料を使用することができる。
以上、本発明に係る電子部品の幾つかの実施態様について説明してきたが、本発明の範囲は、これらの電子部品に留まるものではなく、これらの電子部品の製造方法もまた、本発明の範囲に含まれる。これらの電子部品の製造方法については、これまでに説明してきた各実施態様に係る電子部品についての説明から明らかである事項については、ここでは改めて説明せず、新たに説明を必要とする事項についてのみ説明する。本発明に係る電子部品の製造方法の幾つかの実施態様ににつき以下に列挙する。
先ず、本発明の第6の実施態様は、
鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品の製造方法であって、
前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面をコーティング層によって被覆すること、
を含み、
前記コーティング層が、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなる、
電子部品の製造方法である。
次に、本発明の第7の実施態様は、
本発明の前記第6の実施態様に係る電子部品の製造方法であって、
前記第2材料の硬さが、前記第1材料の硬さよりも大きい、
電子部品の製造方法である。
また、本発明の第8の実施態様は、
本発明の前記第6又は前記第7の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
前記第1材料が防湿性材料である、
電子部品の製造方法である。
更に、本発明の第9の実施態様は、
本発明の前記第6乃至前記第8の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
前記第1材料が、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
電子部品の製造方法である。
また更に、本発明の第10の実施態様は、
本発明の前記第6乃至前記第9の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
前記第2材料が、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
電子部品の製造方法である。
ところで、本発明に係るコーティング層を、電子部品が備える端子の母材の表面における、少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方が配設された領域に塗布する方法は、特定の塗布方法に限定されるものではなく、当該技術分野において広く使用されている種々の塗布方法から適宜選択することができる。かかる塗布方法としては、例えば、スプレーコーティング法、ディップコーティング法等を挙げることができる。
従って、本発明の第11の実施態様は、
本発明の前記第6乃至前記第10の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
スプレーコーティング法により、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する、
電子部品の製造方法である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する際に、スプレーコーティング法を採用する。スプレーコーティング法とは、当業者には周知であるように、スプレー(噴霧器)を用いて、コーティング層を形成する液体を、圧縮空気や高圧ガス等によって霧や泡等の状態とし、塗布対象物に対して噴霧する方法である。上記圧縮空気や高圧ガス等は、例えば、圧縮空気や高圧ガス等が充填されたボンベによって供給することもでき、あるいは電動ポンプ等のコンプレッサによって供給することもできる。
尚、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、本発明に係るコーティング層を構成する第1材料及び第2材料を、上記塗布に先だって予め混合しておいてもよく、又は上記塗布の際若しくは上記塗布の直前に混合してもよい。
一方、本発明の第12の実施態様は、
本発明の前記第6乃至前記第10の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
ディップコーティング法により、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する、
電子部品の製造方法である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する際に、ディップコーティング法を採用する。ディップコーティング法とは、当業者には周知であるように、コーティング層を形成する液体中に塗布対象物を浸漬し、塗布対象物を液体から引き上げることにより、塗布対象物の表面に付着した液体の皮膜を形成させる方法である。当該塗布方法においては、例えば、コーティング層を形成する液体の粘度、表面張力、及び塗布対象物の表面に付着した液体の重力による流下を考慮して、塗布対象物を液体から引き上げる速度を調節することにより、塗布対象物の表面に付着した液体の皮膜の厚みを制御することができる。
尚、本実施態様に係る電子部品の製造方法においても、本発明に係るコーティング層を構成する第1材料及び第2材料を、上記塗布に先だって予め混合しておいてもよく、又は上記塗布の際若しくは上記塗布の直前に混合してもよい。
ところで、本発明に係るコーティング層において、第1材料中に分散される第2材料からなる中空粒子は、中空粒子の製造方法として当該技術分野において周知の種々の方法の何れの方法によって製造されたものであってもよい。かかる中空粒子の製造方法としては、例えば、中空粒子の中空殻(中空粒子の外殻)を形成する材料中に(例えば、バブリング、泡立て等の手法により)気体を導入して、当該材料中に気泡を生じさせることによる方法や、あるいは中空粒子の中空殻(中空粒子の外殻)を形成する材料中に所謂「発泡剤」を配合し、当該発泡剤から気体を発生させることによる方法等を挙げることができる。
従って、本発明の第13の実施態様は、
本発明の前記第6乃至前記第12の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
前記第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する、
電子部品の製造方法である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、前記第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する。具体的には、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、第2材料を含む液体中に、例えば、バブリング、泡立て等の手法によって気体を導入して、第2材料を含む液体中に気泡を生じさせることにより、第2材料によって形成された中空殻を有する中空粒子を製造することができる。従って、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、例えば、第2材料を含む液体中に気体を吹き込む際のノズルの形状や開度、気体の圧力を調節したり、第2材料を含む液体を撹拌して泡立てる際の撹拌速度等を調節したりすることにより、第2材料を含む液体中に生じさせる気泡の大きさを調節し、結果として生ずる中空粒子の大きさを調節することができる。
また、本発明の第14の実施態様は、
本発明の前記第6乃至前記第12の実施態様の何れか1つに係る電子部品の製造方法であって、
前記第2材料に発泡剤を添加することによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する、
電子部品の製造方法である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、前記第2材料に発泡剤を添加することによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する。具体的には、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、第2材料を含む液体中に発泡剤を添加することによって、第2材料を含む液体中で気体を発生させて、第2材料を含む液体中に気泡を生じさせることにより、第2材料によって形成された中空殻を有する中空粒子を製造することができる。従って、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、例えば、第2材料を含む液体中に添加する発泡剤の配合量を調節することにより、第2材料を含む液体中に生じさせる気泡の大きさを調節し、結果として生ずる中空粒子の大きさを調節することができる。尚、上記発泡剤としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、硫酸アルミニウム等を使用することができる。
尚、上記のように、本発明に係る電子部品の製造方法においては、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する際に、スプレーコーティング法を採用することができる。この場合、本発明に係るコーティング層を構成する第1材料及び第2材料は、前述のように、上記塗布の際に混合してもよい。この際、本発明に係るコーティング層を構成する第1材料及び第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることにより、第1材料及び第2材料の混合並びに中空粒子の製造と、第1材料及び第2材料を含む液体の塗布対象物への噴霧とを同時に行うことができる。
即ち、本発明の第15の実施態様は、
本発明の前記第11の実施態様に記載の電子部品の製造方法であって、
スプレーコーティング法により前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する際に、前記第1材料及び前記第2材料を混合し、前記第1材料及び前記第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する、
電子部品の製造方法である。
上記のように、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、スプレーコーティング法により前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する際に、前記第1材料及び前記第2材料を混合し、前記第1材料及び前記第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する。従って、本実施態様に係る電子部品の製造方法においては、本発明に係るコーティング層を構成する第1材料及び第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることにより、第1材料及び第2材料の混合並びに中空粒子の製造と、第1材料及び第2材料を含む液体の塗布対象物への噴霧とを同時に行う。これにより、本実施態様に係る電子部品の製造方法によれば、電子部品の製造方法において、製造工程の数や複雑さを大幅に増大させること無く、電子部品が備える端子の母材の表面における少なくとも鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方が配設された領域を、本発明に係るコーティング層によって覆うことができる。
以上のように、本発明の種々の実施態様に係る電子部品及び当該電子部品の製造方法によれば、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品において、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を、第1材料と当該第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子とを含んでなるコーティング層によって覆うことにより、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだから成長するウィスカを前記中空粒子の内部空間に留め、前記コーティング層の外部にまでウィスカが成長することを抑制することができる。これにより、当該ウィスカが上記コーティング層の外部にまで成長して、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
本発明の幾つかの実施態様に関して、添付図面等を参照しつつ以下に説明する。但し、以下に述べる説明はあくまでも例示を目的とするものであり、本発明の範囲が以下の説明に限定されるものと解釈されるべきではない。
1.本発明に係るコーティングによるウィスカの成長抑制
図1は、前述のように、本発明の1つの実施態様に係る電子部品が備える端子の表面におけるウィスカの発生状況を説明する模式図である。図1において、中央付近に示す白抜きの矢印よりも向かって左側の図は、ウィスカが発生する前の状況、向かって右側の図は、所定の時間が経過してウィスカが発生した後の状況を表す。図1に示す実施態様においては、電子部品の端子の母材の表面上に設けられた鉛フリーのめっき層又は鉛フリーはんだ43の上に、本発明の1つの実施態様に係るコーティング層10が配設されている。図1に示すように、コーティング層10は、第1材料11と、第1材料11中に分散された第2材料12からなる中空粒子と、を含んでなる。図1における向かって右側の図が示すように、鉛フリーのめっき層又は鉛フリーはんだ43から発生したウィスカ21が、コーティング層10の内部に進入し、第2材料12からなる中空粒子内の空洞に到達している。
その後、ウィスカ21が更に成長すると、前述のように、やがて第2材料12からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内壁にウィスカ21が接触する。図2は、かかる状態を示す模式図である。即ち、図2は、前述のように、本発明の1つの実施態様に係る電子部品が備える端子の表面を覆うコーティング層中に分散された第2材料からなる中空粒子の内部に進入したウィスカの状況を説明する模式図である。図2に示すように、ウィスカ21は、更に成長して、第2材料12からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内壁に接触する。この際、当該内壁の外側(即ち、ウィスカ21の先端が接触している側とは反対側)は、第1材料11によって充填されている。従って、ウィスカ21の先端は、当該内壁を突き破って当該中空粒子の外部に出て行くよりも、図2における破線の矢印によって示されているように、当該内壁との接触箇所において成長方向を変更して当該中空粒子の内部に形成された空洞の中に留まる方が、エネルギー的により安定である。
上記のように、本実施例に係る電子部品においては、当該電子部品が備える端子の母材の表面に配設された鉛フリーめっき層又は鉛フリーはんだ43から発生したウィスカ21が成長して、やがて第2材料12からなる中空粒子の内部に形成された空洞に到達し、その後更に成長して第2材料12からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内壁にウィスカ21が接触すると、当該内壁との接触箇所において成長方向を変更して当該中空粒子の内部に形成された空洞の中に留まる。これにより、本実施例に係る電子部品においては、当該電子部品が備える端子の表面に形成された鉛フリーめっき層又は鉛フリーはんだ43から発生したウィスカ21がコーティング層10の外部にまで成長して、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
2.本発明に係るコーティングの塗布方法(1)
図3は、前述のように、本発明の1つの実施態様に係る電子部品の製造方法におけるコーティング層の塗布方法を説明する模式図である。より具体的には、図3は、スプレーコーティング法により、電子部品が備える端子の母材の表面に配設された鉛フリーのめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも露出面を本発明の1つの実施態様に係るコーティング層によって被覆する手順を模式的に説明する。図3に示すように、本実施例に係る電子部品の製造方法においては、端子42を備える回路素子41が配設された基板44を含んでなる電子部品40を、スプレー(噴霧器)35から噴出される霧状のコーティング材料36によって被覆する。
本実施例に係る電子部品の製造方法においては、本実施例に係るコーティング層を構成する第1材料を含む液体31と第2材料を含む液体32とを、前述のように、塗布の際に混合する。より詳しくは、本実施例に係る電子部品の製造方法においては、主剤と硬化剤とを混合して使用する二液硬化型樹脂を第2材料として採用している。従って、本実施例に係る電子部品の製造方法においては、第1材料を含む液体31と第2材料の主剤33及び硬化剤34を含む液体32とを、塗布の際に混合する。この際、本実施例に係る電子部品の製造方法においては、第1材料を含む液体31と第2材料を含む液体32とを混合し、スプレー(噴霧器)35から噴出する際に、第2材料を含む液体32の中に気体を導入して気泡を生じさせることにより、第2材料からなる中空粒子を製造する。これにより、本実施例に係る電子部品の製造方法においては、第1材料を含む液体31と第2材料を含む液体32との混合と、第2材料からなる中空粒子の製造と、第1材料及び第2材料を含む霧状のコーティング材料36の電子部品40への噴霧とを、同時に行う。
図4は、上記のようにして本実施例に係るコーティング層10によって被覆された電子部品40を示す模式図である。即ち、図4は、前述のように、本発明の1つの実施態様に係る電子部品の製造方法によって電子部品に塗布されたコーティング層を示す模式図である。図4に示すように、端子42を備える回路素子41が配設された基板44を含んでなる電子部品40において、端子42を含む回路素子41の全体が、本実施例に係るコーティング層10によって覆われている。従って、電子部品40が備える端子42の表面に形成された鉛フリーめっき層又は鉛フリーはんだから発生したウィスカは、図1及び図2を参照しながら説明したように、その成長に伴って、コーティング層10の内部に進入し、第2材料12からなる中空粒子内の空洞に到達し、やがて第2材料12からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内壁に接触する。この際、ウィスカは、当該内壁との接触箇所において成長方向を変更して当該中空粒子の内部に形成された空洞の中に留まる。これにより、本実施例に係る製造方法によって製造される電子部品40においても、ウィスカがコーティング層10の外部にまで成長して、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
3.本発明に係るコーティングの塗布方法(2)
図5は、前述のように、本発明のもう1つの実施態様に係る電子部品の製造方法におけるコーティング層の塗布方法を説明する模式図である。より具体的には、図5は、ディップコーティング法により、電子部品が備える端子の母材の表面に配設された鉛フリーのめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも露出面を本発明の1つの実施態様に係るコーティング層によって被覆する手順を模式的に説明する。図5に示すように、本実施例に係る電子部品の製造方法においては、端子42を備える回路素子41が配設された基板44を含んでなる電子部品40を、塗布液浴槽52内に収容された第1材料及び第2材料を含む液体51に浸漬し、電子部品40を第1材料及び第2材料を含む液体51から引き上げることにより、電子部品40の表面に付着した第1材料及び第2材料を含む液体51の皮膜を形成させ、(例えば、第1材料及び第2材料を含む液体51に含まれる溶剤の蒸発等により)当該皮膜を硬化させることにより、本発明に係るコーティング層を電子部品40の表面に形成させる。前述のように、当該塗布方法においては、例えば、第1材料及び第2材料を含む液体51の粘度、表面張力、及び電子部品40の表面に付着した第1材料及び第2材料を含む液体51の重力による流下を考慮して、電子部品40を第1材料及び第2材料を含む液体51から引き上げる速度を調節することにより、電子部品40の表面に形成される皮膜の厚みを制御することができる。
尚、当該塗布方法によれば、上記のように、端子42を備える回路素子41が配設された基板44を含んでなる電子部品40の全体が、本実施例に係るコーティング層によって覆われる。従って、本実施例においても、電子部品40が備える端子42の表面に形成された鉛フリーめっき層又は鉛フリーはんだから発生したウィスカは、図1及び図2を参照しながら説明したように、その成長に伴って、本発明に係るコーティング層の内部に進入し、第2材料12からなる中空粒子内の空洞に到達し、やがて第2材料12からなる中空粒子の内部に形成された空洞の内壁に接触する。この際、ウィスカは、当該内壁との接触箇所において成長方向を変更して当該中空粒子の内部に形成された空洞の中に留まる。これにより、本実施例に係る製造方法によって製造される電子部品40においても、ウィスカが本発明に係るコーティング層の外部にまで成長して、前述のような電子部品の端子間における短絡(ショート)等の問題を生ずることを効果的に抑制することができる。
4.本発明に係るコーティングによるウィスカの成長抑制効果の評価
(1)評価用サンプル用のコーティング材料
本発明に係る第1材料としては、前述のように、例えば、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂等を使用することができる。本実施例においては、第1材料として、アクリル系樹脂を採用した。一方、本発明に係る第2材料としては、前述のように、例えば、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂等を使用することができる。また、これらの第2材料は、前述のように、一液硬化型樹脂又は二液硬化型樹脂の何れであってもよい。本実施例においては、第1材料として、アクリル系樹脂を採用し、第2材料として二液硬化型のエポキシ系樹脂を採用して、各種評価用サンプルを調製した。また、二液硬化型のエポキシ系樹脂に代えて無機フィラーを第2材料として採用した各種評価用サンプルも調製した。更に、一般的な防湿コーティング層として使用されるアクリル系樹脂を第1材料として採用し、第2材料を全く配合しない、対照標準サンプルをも調製した。各種評価用サンプルの詳細については、表1を参照しつつ、以下に詳細に説明する。
(2)評価用サンプルの調製
表1に示すように、比較例1並びに実施例1及び2に係る評価用サンプルにおいては、第1材料としてアクリル系樹脂を採用し、第2材料として二液硬化型のエポキシ系樹脂を採用した。尚、これらの評価用サンプルにおいて、コーティング材料全体(即ち、第1材料と第2材料との和)に対する第2材料からなる中空粒子の配合率[質量%]はそれぞれ10質量%、30質量%、及び70質量%とした。一方、比較例2乃至4に係る評価用サンプルにおいては、上記中空粒子に代えて、無機フィラーを第2材料として採用し、上記第1材料に配合したコーティング材料を用いた。尚、これらの評価用サンプルにおいて、コーティング材料全体(即ち、第1材料と無機フィラーとの和)に対する無機フィラーの配合率[質量%]はそれぞれ25質量%、50質量%、及び70質量%とした。更に、上記対照標準サンプルとしての比較例5に係る評価用サンプルにおいては、上述のように、一般的な防湿コーティング層として使用されるアクリル系樹脂のみを使用した。
上述の各材料を混合して各種コーティング材料を調製し、鉛フリーめっき層を母材の表面に有する端子を備える電子部品に塗布した。各種コーティング材料の塗布方法としては、前述のように、例えば、スプレーコーティング法、ディップコーティング法等を採用することができる。本実施例においては、スプレーコーティング法によって各種コーティング材料を上記電子部品に塗布し、その後、80℃の温度において30分間以上に亘って乾燥することによってコーティング層を硬化させた。尚、第2材料として二液硬化型のエポキシ系樹脂を採用した評価用サンプル(具体的には、比較例1並びに実施例1及び2)においては、第1材料と第2材料とを混合する前に、第2材料からなる中空粒子を形成させた。中空粒子の製造方法としては、前述のように、例えば、バブリング、泡立て等の手法により第2材料中に気体を導入して第2材料中に気泡を生じさせる方法や、あるいは第2材料中に発泡剤を配合しして気泡を発生させる方法等を採用することができる。本実施例においては、バブリングにより第2材料中に気泡を生じさせて中空粒子を形成させた。
(3)評価用サンプルの加速劣化処理
上記のようにして調製した各種評価用サンプルを、85℃の温度及び85%の相対湿度において200時間に亘って放置した後に25℃の温度及び50%の相対湿度において24時間に亘って放置するという環境変化に対して、5サイクルに亘って暴露した。
(4)評価用サンプルの解析
上記加速劣化試験後の各種評価用サンプルにつき、それぞれの評価用サンプルにおけるコーティング層の表面を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscopy)によって観察し、コーティング層の表面へのウィスカの突き抜けの有無を調べた。また、目視により、それぞれの評価用サンプルにおけるコーティング層の表面における割れ(亀裂)の有無を調べた。更に、例えば、電子部品を構成する回路素子の端子等の金属部分の腐食等、周辺部材への影響の有無についても調べた。各種評価用サンプルにおける材料構成と共に、これらの解析結果を以下の表1に列挙する。
Figure 0005673521
(5)まとめ
表1に示すように、第2材料として採用した二液硬化型のエポキシ系樹脂からなる中空粒子をそれぞれ30質量%及び70質量%含有するコーティング層を有する実施例1及び2に係る評価用サンプルにおいては、コーティング層の表面へのウィスカの突き抜け、コーティング層の表面における割れ、及び周辺部材への影響は何れも認めらなかった。即ち、実施例1及び2に係る評価用サンプルにおいては、防湿性を犠牲にすること無く、ウィスカの成長が効果的に抑制された。
尚、第2材料として採用した二液硬化型のエポキシ系樹脂からなる中空粒子を10質量%含有するコーティング層を有する比較例1に係る評価用サンプルにおいては、一般的な防湿コーティング層のみを有する対照標準としての比較例5に係る評価用サンプルと同様に、コーティング層の表面における割れ及び周辺部材への影響は何れも認めらなかったものの、コーティング層の表面へのウィスカの突き抜けが認められた。これは、比較例1に係る評価用サンプルにおいては、第2材料として採用した二液硬化型のエポキシ系樹脂からなる中空粒子の配合量が少な過ぎるため、コーティング層内に進入したウィスカが中空粒子と遭遇する確率が低く、結果として、ウィスカの成長を効果的に抑制することができなかったものと考えられる。
一方、第2材料として採用した無機フィラーをそれぞれ25質量%、50質量%、及び70質量%含有するコーティング層を有する比較例2乃至4に係る評価用サンプルにおいては、無機フィラーを70質量%含有するコーティング層を有する比較例4に係る評価用サンプルにおいてのみ、ウィスカの抑制効果が認められた。しかしながら、比較例4に係る評価用サンプルにおいては、大量の無機フィラーの配合に起因して、コーティング材料の粘度の増大による塗布性能の低下が認められ、硬化後のコーティング層における割れの発生や周辺部材への影響が認められた。即ち、第2材料として無機フィラーを採用した場合、ウィスカ抑制性能と防湿性能とを両立することはできなかった。
以上のように、鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品において、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を、第1材料と当該第1材料中に分散された第2材料からなる中空粒子とを含んでなるコーティング層によって覆うことにより、防湿性を犠牲にすること無く、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだから成長するウィスカを前記中空粒子の内部空間に留め、前記コーティング層の外部にまでウィスカが成長することを効果的に抑制することができることが確認された。
尚、本実施例において採用した材料構成においては、上記コーティング層における第2材料からなる中空粒子の好適な配合率は、コーティング層を構成する第1材料と第2材料との和に対して30質量%以上、70質量%未満であったが、当該好適な配合率の範囲は普遍的なものではない。即ち、コーティング層における第2材料からなる中空粒子の好適な配合率は、例えば、コーティング層を構成する第1材料及び第2材料として採用する材料、中空粒子の大きさや中空殻の厚み等の種々の条件によって変動する。しかしながら、コーティング層における第2材料からなる中空粒子の好適な配合率は、例えば、コーティング層を構成する第1材料及び第2材料として採用する材料、中空粒子の大きさや中空殻の厚み等、本発明を適用する際の種々の条件に応じて適宜定めることができる。
以上、本発明を説明することを目的として、特定の構成を有する幾つかの実施態様について説明してきたが、本発明の範囲は、これらの例示的な実施態様に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書に記載された事項の範囲内で、適宜修正を加えることができることは言うまでも無い。
10…コーティング層、11…第1材料、12…第2材料、21…ウィスカ、31…第1材料を含む液体、32…第2材料を含む液体、33…主剤、34…硬化剤、35…スプレー(噴霧器)、36…霧状のコーティング材料、40…電子部品、41…回路素子、42…端子、43…鉛フリーのめっき層又は鉛フリーはんだ、44…基板、51…第1材料及び第2材料を含む液体、並びに52…塗布液浴槽。

Claims (15)

  1. 鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品であって、
    前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面がコーティング層によって覆われており、
    前記コーティング層が、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなり、
    前記第1材料及び前記第2材料が樹脂である、
    電子部品。
  2. 請求項1に記載の電子部品であって、
    前記第2材料の硬さが、前記第1材料の硬さよりも大きい、
    電子部品。
  3. 請求項1又は2の何れか1項に記載の電子部品であって、
    前記第1材料が防湿性材料である、
    電子部品。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載の電子部品であって、
    前記第1材料が、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
    電子部品。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子部品であって、
    前記第2材料が、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
    電子部品。
  6. 鉛フリーめっき層及び鉛フリーはんだの少なくとも一方を母材の表面に有する端子を備える電子部品の製造方法であって、
    前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面をコーティング層によって被覆すること、
    を含み、
    前記コーティング層が、第1材料と、当該第1材料中に分散された、第2材料からなる中空粒子と、を含んでなり、
    前記第1材料及び前記第2材料が樹脂である、
    電子部品の製造方法。
    製造方法。
  7. 請求項6に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第2材料の硬さが、前記第1材料の硬さよりも大きい、
    電子部品の製造方法。
  8. 請求項6又は7の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第1材料が防湿性材料である、
    電子部品の製造方法。
  9. 請求項6乃至8の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第1材料が、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びシリコーン系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
    電子部品の製造方法。
  10. 請求項6乃至9の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第2材料が、エポキシ系樹脂及びアクリル系樹脂の少なくとも1種を含んでなる、
    電子部品の製造方法。
  11. 請求項6乃至10の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    スプレーコーティング法により、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する、
    電子部品の製造方法。
  12. 請求項6乃至10の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    ディップコーティング法により、前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する、
    電子部品の製造方法。
  13. 請求項6乃至12の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する、
    電子部品の製造方法。
  14. 請求項6乃至12の何れか1項に記載の電子部品の製造方法であって、
    前記第2材料に発泡剤を添加することによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する、
    電子部品の製造方法。
  15. 請求項11に記載の電子部品の製造方法であって、
    スプレーコーティング法により前記鉛フリーのめっき層及び前記鉛フリーはんだの少なくとも露出面を前記コーティング層によって被覆する際に、前記第1材料及び前記第2材料を混合し、前記第1材料及び前記第2材料を含む液体中に気体を導入して気泡を生じさせることによって前記第2材料からなる中空粒子を形成する、
    電子部品の製造方法。
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