JP5672874B2 - 無線icタグ及びrfidシステム - Google Patents

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本発明は、無線ICタグ、特に、RFID(Radio Frequency Identification)システムに用いられる無線ICタグ及びRFIDシステムに関する。
従来、物品の管理システムとして、誘導電磁界を発生するリーダライタと物品に付された所定の情報を記憶した無線ICタグとを非接触方式で通信し、情報を伝達するRFIDシステムが開発されている。この種のRFIDシステムに使用される無線ICタグとして、特許文献1には、ICチップ上に微小なコイル状アンテナを形成したRFIDタグが記載されている。
しかしながら、前記RFIDタグでは、コイル状アンテナが微小であるため、通信状態が安定しないという問題点を有している。
特開2002−183676号公報
そこで、本発明の目的は、通信状態が安定した無線ICタグ及びRFIDシステムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の第の形態である無線ICタグは、
複数の誘電体層又は磁性体層を積層してなり、積層方向の一方の端面である第1主面と他方の端面である第2主面とを有する積層体と、前記積層体に搭載又は内蔵された無線IC素子と、前記無線IC素子と結合しており、所定の開口径を有する複数の導体パターンを積層してなるコイル状アンテナと、を備えた無線ICタグであって、
前記コイル状アンテナは、前記導体パターンの開口径が前記積層体の第1主面側から第2主面側に向かって実質的に大きくなるように形成されており、
前記積層体の第2主面がリーダライタのアンテナが近接する側を向くように基材上に搭載され、
前記積層体の第1主面が前記基材への搭載面側となり、前記第1主面側に前記無線IC素子が搭載されていること、
を特徴とする。
本発明の第の形態であるRFIDシステムは、前記無線ICタグを用いることを特徴とする。
前記無線ICタグにおいて、高周波信号(例えば、UHF帯、HF帯)を比較的近距離で送受信するコイル状アンテナは、積層体に内蔵されており、第1の形態である無線ICタグでは、コイル状アンテナは、前記導体パターンの開口径が前記積層体の第1主面側から第2主面側に向かって実質的に大きくなるように形成されている。
即ち、コイル状アンテナから放射される磁界がリーダライタのアンテナに向かって広がると、リーダライタのアンテナの位置自由度が大きくなるため、広い範囲で安定して通信することができる。一方、コイル状アンテナから放射される磁界がリーダライタのアンテナに向かって狭くなると、放射磁界の密度が高くなるため、リーダライタとの通信特性が向上する。
本発明によれば、リーダライタとの通信状態が安定する。
第1実施例である無線ICタグを示す断面図。 図1に示した無線ICタグの磁界放射状態を示す説明図。 図1に示した無線ICタグの積層構造を示す分解斜視図。 第2実施例である無線ICタグを示す断面図。 図4に示した無線ICタグの磁界放射状態を示す説明図。 第3実施例である無線ICタグを示す断面図。 図6に示した無線ICタグの磁界放射状態を示す説明図。 第4実施例である無線ICタグを示す断面図。 図8に示した無線ICタグの磁界放射状態を示す説明図。 第5実施例である無線ICタグを示す断面図。 図10に示した無線ICタグの磁界放射状態を示す説明図。 第6実施例である無線ICタグを示す断面図。 図12に示した無線ICタグの磁界放射状態を示す説明図。 RFIDシステムの一例を示す説明図。 前記RFIDシステムを示し、(A)はリーダライタ側アンテナの斜視図、(B)は回路のブロック図。 前記RFIDシステムでの磁界放射状態を示す説明図。
以下に、本発明に係る無線ICタグ及びRFIDシステムの実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各図において同じ部材、部分には共通する符号を付し、重複する説明は省略する。
(第1実施例、図1、図2及び図3参照)
第1実施例である無線ICタグ1Aは、図1に示すように、所定周波数の送受信信号を処理する無線IC素子10と、積層体20と、該積層体20に内蔵されたコイル状アンテナ30と、を備えている。
無線IC素子10は、チップ状に構成されており、クロック回路、ロジック回路、メモリ回路などを含み、必要な情報がメモリされており、裏面に図示しない一対の入出力端子電極が設けられており、積層体20上に実装されている。積層体20は、誘電体又は磁性体を主成分とする複数の層を積層して構成されている。
コイル状アンテナ30は、図3を参照して以下に説明するように、誘電体又は磁性体のシート21c〜21e上に形成されたコイル用導体パターン33a〜33cを積層してビアホール導体34aで接続することでコイル状に巻回したものである。コイル状アンテナ30のそれぞれの一端は無線IC素子10の入出力端子電極にはんだバンプ15を介して電気的に接続されている。
無線ICタグ1Aは、図1に示すように、プリント配線基板などの基材40上に接着層41を介して貼着される。コイル状アンテナ30は、図2に示すように、該アンテナ30から放射される磁界Hの広がりが積層体20の上面側と下面側とで異なるように形成されている。具体的には、コイル状アンテナ30は、コイル用導体パターン33a,33b,33cの開口径(本明細書では各パターンの内径を意味している)が積層体20の下面側から上面側に向かって実質的に大きくなるように形成されている。
前記無線ICタグ1Aは、RFIDシステムの図示しないリーダライタと通信可能であり、両者で情報処理システムを構成している。この情報処理システムにおいて、リーダライタのアンテナを無線ICタグ1Aに近接させることによって、該アンテナから放射された所定周波数(例えば、UHF帯、HF帯)の信号に基づく磁束がコイル状アンテナ30を貫通することにより、該アンテナ30に電流が流れる。この電流が無線IC素子10に供給されて無線IC素子10を動作させる。一方、無線IC素子10からの応答信号がコイル状アンテナ30から磁界として放射され、リーダライタで読み取られる。
コイル状アンテナ30から放射される磁界Hは、図2に点線で示すとおりである。このコイル状アンテナ30は、積層体20に内蔵されており、かつ、該コイル状アンテナ30で発生する磁界Hが無線ICタグ1Aの外側に広がることになり、図示しないリーダライタのアンテナとの位置関係の自由度が大きくなり、広い範囲で安定して通信することができる。
また、リーダライタと無線ICタグ1Aとの通信は主に磁界で行われるが、磁界は距離に対する減衰が電界よりも大きいため、比較的近接した状態で通信が行われる。このため、リーダライタにて読取り対象となる無線ICタグのみに限定して通信を行うことができ、周辺にある読取り対象外の無線ICタグと誤って通信を行うおそれはない。
無線IC素子10のインピーダンスの虚数部と、コイル状アンテナ30のインピーダンスの虚数部は、通信に使用する信号の周波数で共役の関係になるようにすることが望ましい。つまり、コイル状アンテナ30の共振周波数が使用周波数付近にあることが望ましい。インピーダンスの実部が一致することはさらに望ましい。
特に、コイル状アンテナ30を積層タイプで大きな開口部とすると、小型で大きいインダクタンス値を得ることができ、ひいては、無線ICタグ1A自体が小型化される。使用周波数を950MHz近辺の短波長とすることで、より小型になる。通信にUHF帯の周波数を用いる場合、無線ICタグ1Aとしては、例えば、縦3.2mm、横1.6mm、高さ0.5mmのサイズにまとめることができる。
ここで、積層体20(コイル状アンテナ30)の積層構造の一例を図3を参照して説明する。この積層体20は誘電体又は磁性体を主成分とする複数枚のシート21a〜21eに電極や導体、ビアホール導体を形成して積層したものである。
第1層目のシート21aには無線IC素子10の図示しない入出力端子電極に接続される電極31a,31bや実装用電極31c,31d(無線IC素子10の図示しない実装用端子電極に接続される)が形成され、第2層目のシート21bには接続用導体32a,32bが形成され、第3層目から第5層目のシート21c〜21eにはコイル用導体パターン33a,33b,33cが形成されている。
コイル用導体パターン33a,33b,33cは、ビアホール導体34aを介してコイル状に接続してアンテナ30を形成している。導体パターン33aの一端はビアホール導体34b、接続用導体32a及びビアホール導体34cを介して電極31aに接続されている。また、導体パターン33cの一端はビアホール導体34d、接続用導体32b及びビアホール導体34eを介して電極31bに接続されている。
コイル状アンテナ30を積層タイプとすることで、開口部を大きくできる以外に、動作の安定性を図ることができる。即ち、コイル用導体パターン33a,33b,33c間の容量がそれらの間の材質(シートの材質)によって決まるため、無線ICタグ1Aの貼着対象物品の誘電率の影響が少なく(浮遊容量の変動が生じにくい)、コイルのインダクタンス値の変化が少ない。それゆえ、共振周波数の変化が少なく、通信距離が安定することになる。特に、積層体20に高誘電率の材料を用いることで、積層体20内でのコイルのインピーダンスがほぼ決定され、使用環境からの影響を受けにくくなる。
なお、コイル状アンテナ30のそれぞれのコイル用導体パターン33a,33b,33cはそれよりも多い数で構成されていてもよい。また、各パターンの開口径は、積層体20の下面側から上面側に向かって実質的に大きくなるように形成されていればよい。実質的とは、必ずしも連続して段階的に大きくなっている必要はなく、中間に位置するコイル用導体パターンがその上下に位置するパターンと同じ開口径であったり、下方に位置するパターンよりも大きな開口径であってもよい。なお、このように、各パターンの開口径が上下方向に連続して段階的に変化していなくてもよいことは、以下に示す実施例でも同様である。
(第2実施例、図4及び図5参照)
第2実施例である無線ICタグ1Bは、図4に示すように、コイル状アンテナ30を内蔵した積層体20の裏面側に無線IC素子10を搭載し、かつ、無線IC素子10を覆う封止層25を設けたものである。封止層25の天面がプリント配線基板などの基材40上に接着層41を介して貼着される。
本第2実施例の他の構成は前記第1実施例と同様である。従って、第2実施例の作用効果は第1実施例と同様である。特に、無線IC素子10を封止層25で覆うことで、無線IC素子10が外部環境から保護される。即ち、外部からの機械的な衝撃から保護され、また、水分によるショートなどを防ぐことができる。しかも、積層体20と基材40との間に封止層25が介在することにより、コイル状アンテナ30は基材40の表面との距離が第1実施例よりも大きくなり、コイル状アンテナ30から放射される磁界Hが基材40から若干離れて形成される(図5参照)。それゆえ、磁界Hに対する基材40に設けられた他の実装部品や導体パターンなどの金属物からの影響を少なくできる。
(第3実施例、図6及び図7参照)
第3実施例である無線ICタグ1Cは、図6に示すように、コイル状アンテナ30を構成するコイル用導体パターン33a,33b,33cをそれらの開口径が積層体20の下面側から上面側に向かって実質的に小さくなるように形成したものである。また、前記第2実施例と同様に、無線IC素子10は積層体20の下面に搭載されるとともに、封止層25にて被覆されている。
本第3実施例の他の構成は前記第1実施例と同様である。本第3実施例において、コイル状アンテナ30から放射される磁界Hは、図7に点線で示すとおりであり、コイル用導体パターン33a,33b,33cの開口径が積層体20の上面に向かって小さくなるように形成されているため、磁界Hが無線ICタグ1Cの内側に向くことになり、無線ICタグ1Cの中央部分に磁束密度の大きな領域が形成され、通信特性が向上する。また、本第3実施例での他の作用効果は基本的には前記第1実施例、第2実施例と同様である。
(第4実施例、図8及び図9参照)
第4実施例である無線ICタグ1Dは、図8に示すように、コイル状アンテナ30を構成するコイル用導体パターン33a,33b,33cをそれらの開口径が積層体20の下面側から上面側に向かって実質的に小さくなるように形成したものである。また、前記第1実施例と同様に、無線IC素子10は積層体20の上面に搭載されている。
即ち、本第4実施例は、コイル状アンテナ30の各コイル用導体パターン33a,33b,33cを、前記第3実施例と同様に、それらの開口径が積層体20の上面に向かって小さくなるように形成している。従って、図9に点線で示すように、磁界Hが無線ICタグ1Dの内側を向くように放射され、無線ICタグ1Dの中央部分に磁束密度の大きな領域が形成されるので、通信特性が向上する。また、本第4実施例での他の作用効果は基本的には前記第1実施例と同様である。
(第5実施例、図10及び図11参照)
第5実施例である無線ICタグ1Eは、図10に示すように、基本的には前記第1及び第2実施例と同様に、コイル状アンテナ30のそれぞれのコイル用導体パターン33a,33b,33cをそれらの開口径が積層体20の下面側から上面側に向かって実質的に大きくなるように形成し、かつ、コイル状アンテナ30を、該アンテナ30の積層方向の中心面Aが積層体20の中心面Bよりも基材40に対して反対側に位置するように、積層体20に内蔵したものである。さらに、第2実施例と同様に、コイル状アンテナ30を内蔵した積層体20の裏面側に無線IC素子10を搭載し、無線IC素子10を覆う封止層25を設けている。封止層25の天面がプリント配線基板などの基材40上に接着層41を介して貼着される。従って、コイル状アンテナ30は基材40の表面とは距離Cだけ離れて位置することになる。
本第5実施例の作用効果は、第1及び第2実施例と同様である。特に、第5実施例において、コイル状アンテナ30から放射される磁界Hは、図11に点線で示すとおりである。このコイル状アンテナ30は、積層体20に内蔵されており、かつ、該コイル状アンテナ30の積層方向の中心面Aが積層体20の積層方向の中心面Bよりもプリント配線基板などの基材40に対して反対側に位置しているため、磁界Hは基材40から離れてリーダライタのアンテナに近づいた方向に多く発生する。それゆえ、基材40に設けられた他の実装部品や導体パターンなどの金属物からの影響を受けにくくなり、通信距離が短くなってしまうことはない。
(第6実施例、図12及び図13参照)
第6実施例である無線ICタグ1Fは、図12に示すように、基本的には前記第3実施例と同様に、コイル状アンテナ30のそれぞれのコイル用導体パターン33a,33b,33cをそれらの開口径が積層体20の下面側から上面側に向かって実質的に小さくなるように形成し、かつ、コイル状アンテナ30を、該アンテナ30の積層方向の中心面Aが積層体20の中心面Bよりも基材40に対して反対側に位置するように、積層体20に内蔵したものである。さらに、コイル状アンテナ30を内蔵した積層体20の裏面側に無線IC素子10を搭載し、無線IC素子10を覆う封止層25を設けている。封止層25の天面がプリント配線基板などの基材40上に接着層41を介して貼着される。従って、コイル状アンテナ30は基材40の表面とは距離Cだけ離れて位置することになる。
本第6実施例の作用効果は、基本的には、第1及び第3実施例と同様である。特に、第6実施例において、コイル状アンテナ30から放射される磁界Hは、図13に点線で示すとおりである。このコイル状アンテナ30は、積層体20に内蔵されており、かつ、該コイル状アンテナ30の積層方向の中心面Aが積層体20の積層方向の中心面Bよりもプリント配線基板などの基材40に対して反対側に位置しているため、磁界Hは基材40から離れてリーダライタのアンテナに近づいた方向に多く発生する。それゆえ、基材40に設けられた他の実装部品や導体パターンなどの金属物からの影響を受けにくくなり、通信距離が短くなってしまうことはない。
(RFIDシステムの一例、図14〜図16参照)
次に、前記無線ICタグ1B,1Cを用いたRFIDシステムの一例を説明する。なお、無線ICタグ1B,1C以外の他の無線ICタグ1A,1D〜Fを用いることも勿論可能である。
図14に示すように、このRFIDシステムは、リーダライタと無線ICタグ1B,1Cとの間で、非接触方式で情報を伝達するシステムであり、UHF帯又はSHF帯の高周波信号の送受信を行う。図15(A)に示すように、リーダライタは、エポキシ樹脂などの硬質部材からなる支持部材51の表面にループアンテナ52を設けたアンテナヘッド50を備えている。このループアンテナ52は両端を給電部52a,52bとした1ターンのループ状導体にて形成されており、給電部52a,52bは同軸ケーブル55を介してリーダライタの図示しない情報処理回路に接続されている。無線ICタグ1Bは前記第2実施例として図4及び図5を参照して説明したものであり、無線ICタグ1Cは前記第3実施例として図6及び図7を参照して説明したものである。
図15(B)に示すように、同軸ケーブル55とループアンテナ52との間には、キャパシタンス素子Cとインダクタンス素子Lからなる整合回路が介在されており、給電部52aが同軸ケーブル55の内部導体56に、給電部52bが同軸ケーブル55の外部導体57に、それぞれ整合回路を介して接続されている。同軸ケーブル55は、50Ω線路として構成されており、整合回路にて同軸ケーブル55のインピーダンスとループアンテナ52のインピーダンスとの整合が図られている。図14に示すように、アンテナヘッド50は同軸ケーブル55を介して把持部60に取り付けられ、人の手で把持しながら使用可能なペン型ヘッドとして構成されている。
本RFIDシステムでは、リーダライタ側のアンテナとしてループアンテナ52を用い、無線ICタグ側のアンテナとして、前述のように、リーダライタ側に多くの磁界が発生するように構成したコイル状アンテナ30を用いている。従って、アンテナヘッド50を無線ICタグ1B,1Cに近接させた状態では、図16(A),(B)に示すように、ループアンテナ52から生じる磁界H1とコイル状アンテナ30から生じる磁界H2が鎖交し、ループアンテナ52とコイル状アンテナ30との間で高周波信号が相互に伝達される。
ループアンテナ52から生じた磁界H1はループアンテナ52の開口部に集中し、広範囲に広がっている。一方、無線ICタグ1B,1Cのコイル状アンテナ30はリーダライタ側に多くの磁界H2が発生しているため、磁界H2はループアンテナ52の開口部に集中する。従って、基材40に金属材を含んでいたり、金属材が近接しても、あるいは、基材40が金属材であっても、通信性能が劣化することはない。さらに、UHF帯又はそれよりも高い周波数帯の高周波信号を使用することにより、無線ICタグ1Cを搭載する基材40が金属材であったり、基材40上に搭載された他の実装部品や各種配線パターンなどの金属部材からの影響を受けにくくなる。また、前記無線ICタグ1A,1D〜1Fを用いた場合であっても、コイル状アンテナ30からは磁界がリーダライタのループアンテナ52側に多く発生するため、ここで述べた効果を奏する。
また、ループアンテナ52から生じる磁界H1は、ループアンテナ52の導体幅を広くすれば、主にそのループ面と平行な方向に広範囲に広がり、ループアンテナ52の無線ICタグ1B,1Cに対する相対位置が多少ずれても、磁界H1,H2は確実に鎖交するので、必要な通信性能を確保できる。無線ICタグ1B,1Cから見た場合、コイル状アンテナ30で発生する磁界H2は外側に広がっているので、ループアンテナ52との位置関係の自由度が大きくなる。なお、図16(A),(B)において、磁界H1,H2は発生する全ての磁界を図示してはいない。
本RFIDシステムではリーダライタのアンテナと無線ICタグとを近接させた形態で用いられ、対象となる無線ICタグのみに限定して通信を行うことができる。この場合、コイル状アンテナ30は外形寸法が、縦・横10mm以下、さらには5mm以下の小さなサイズで構成することができる。具体的には、使用周波数帯を860〜960MHzのUHF帯とし、無線ICタグ1B,1Cのサイズを縦3.2mm、横1.6mm、コイル状アンテナ30の外形寸法を縦3.0mm、横4.0mm、ループアンテナ52の導体幅を0.5mm、出力電圧値を1Wとした場合、ループアンテナ52と無線ICタグ1B,1Cとの間の距離が6mm程度であっても、通信可能である。勿論、出力電力値を大きくする、あるいは、コイル状アンテナ30のサイズを大きくすることで、通信距離をさらに伸ばすことは可能である。
(他の実施例)
なお、本発明に係る無線ICタグ及びRFIDシステムは前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できることは勿論である。
例えば、前記実施例では、アンテナが形成された積層体上に無線IC素子を実装しているが、該積層体に無線IC素子を内蔵するようにしてもよい。また、二つのコイル状アンテナを積層体内に平面視で並置したものであってもよい。さらに、コイル状アンテナの個数は3以上であってもよい。あるいは、無線IC素子とコイル状アンテナとは、DC結合以外に磁気的あるいは電界的に結合していてもよい。
以上のように、本発明は、無線ICタグ及びRFIDシステムに有用であり、特に、リーダライタとの通信が安定する点で優れている。
1A〜1F…無線ICタグ
10…無線IC素子
20…積層体
25…封止層
30…コイル状アンテナ
33a〜33c…コイル用導体パターン
40…基材
50…アンテナヘッド
H…磁界

Claims (4)

  1. 複数の誘電体層又は磁性体層を積層してなり、積層方向の一方の端面である第1主面と他方の端面である第2主面とを有する積層体と、前記積層体に搭載又は内蔵された無線IC素子と、前記無線IC素子と結合しており、所定の開口径を有する複数の導体パターンを積層してなるコイル状アンテナと、を備えた無線ICタグであって、
    前記コイル状アンテナは、前記導体パターンの開口径が前記積層体の第1主面側から第2主面側に向かって実質的に大きくなるように形成されており、
    前記積層体の第2主面がリーダライタのアンテナが近接する側を向くように基材上に搭載され、
    前記積層体の第1主面が前記基材への搭載面側となり、前記第1主面側に前記無線IC素子が搭載されていること、
    を特徴とする無線ICタグ。
  2. 前記第1主面側には前記無線IC素子を覆う封止層が設けられており、該封止層の天面が前記基材への貼付け面であること、を特徴とする請求項1に記載の無線ICタグ。
  3. 前記コイル状アンテナはUHF帯での近距離通信が可能であること、を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線ICタグ。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の無線ICタグを用いることを特徴とするRFIDシステム。
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