JP5672810B2 - 色変換装置及び色変換プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、色変換装置及び色変換プログラムに関する。
特許文献1には、ターゲットである印刷物の色と、プルーファで作成されたプルーフ(校正刷り)の色とを一致させる色補正方法が記載されている。この色補正方法では、印刷されたカラーチャートを測色計により測色して、CMYK画像データを測色値データに変換する印刷プロファイルを作成し、この印刷プロファイルとプリンタプロファイルとを利用して、CMYK画像データによりプリンタからプルーフのカラーチャートを出力し、プルーフでの印刷色再現をシミュレーションする。そして、このカラーチャートを測色して、印刷色再現プロファイルを作成し、この印刷色再現プロファイルにおいて、印刷機とプリンタの色再現範囲を考慮して重みを設定し、修正後の印刷プロファイルを作成し、この修正後の印刷プロファイルとプリンタプロファイルを色変換手段として設定する。
特許文献2には、第1の機器依存色空間における黒を含むn色値を第2の機器依存色空間における黒を含むn色値に変換するための色変換係数を作成する色変換係数作成装置が記載されている。この色変換係数作成装置は、第1の機器依存色空間のn色値を第1の機器依存色空間における単色の階調が調整された第1の調整機器依存色空間のn色値に変換するための各色の色変換係数を作成する手段と、第2の機器依存色空間における単色の階調が調整された第2の調整機器依存色空間のn色値を第2の機器依存色空間のn色値に変換するための各色の色変換係数を作成する手段と、第1の調整機器依存色空間におけるn色値を黒の特徴を保存して第2の調整機器依存色空間のn色値に変換するn次元ルックアップテーブルを作成する手段とを備える。
特開2000−278547号公報 特開2002−152543号公報
本発明の目的は、本構成を有していない場合に比較して、第1の機器の色再現特性による印刷を第2の機器で行うための色変換係数群の色再現精度を向上させつつ、その色変換係数群を用いた色変換に際し特定色の値が保存されるようにすることにある。
請求項1に記載の発明は、第1の機器に依存する色値を第2の機器に依存する色値に変換するための色変換係数群における、特定色を保存する条件である保存条件を取得する保存条件取得手段と、前記第1の機器の色再現特性を取得する第1の色再現特性取得手段と、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに作成された前記色変換係数群に基づき、当該第1の機器の色再現特性を前記第2の機器が模擬して得られた色再現特性である模擬色再現特性を取得する第2の色再現特性取得手段と、前記第1の色再現特性取得手段により取得された前記第1の機器の色再現特性と前記第2の色再現特性取得手段により取得された前記模擬色再現特性との差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記再作成を行わないと判定するまで、前記第1の機器の色再現特性の修正を行うとともに前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成する再作成手段と、前記判定手段が前記再作成を行わないと判定したときに、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件に基づき、前記色変換係数群における前記特定色の色値を予め定められた値に置換する処理を、前記第1の機器の色再現特性の修正を伴わずに行う置換手段とを備えたことを特徴とする色変換装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の色再現特性取得手段と前記第2の機器の色再現特性を取得する第3の色再現特性取得手段は、それぞれ前記色再現特性として、機器への入力色値と当該入力色値に応じた当該機器からの出力色を表す機器非依存の色空間における色値との対応関係を取得し、前記判定手段は、前記第1の機器の色再現特性と前記模擬色再現特性との前記機器非依存の色空間における色値に関する差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の色変換装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の色再現特性取得手段は、前記第2の機器の色再現特性を取得する第3の色再現特性取得手段と、前記第1の色再現特性取得手段により取得された前記第1の機器の色再現特性と前記第3の色再現特性取得手段により取得された前記第2の機器の色再現特性とに基づき、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を作成する作成手段と、前記作成手段により作成された前記色変換係数群に基づき、前記模擬色再現特性を取得する模擬色再現特性取得手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置である。
請求項4に記載の発明は、第1の機器に依存する色値を第2の機器に依存する色値に変換するための色変換係数群における、特定色を保存する条件である保存条件を取得する保存条件取得手段と、前記第1の機器の色再現特性を取得する第1の色再現特性取得手段と、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに作成された前記色変換係数群に基づき、当該第1の機器の色再現特性を前記第2の機器が模擬して得られた色再現特性である模擬色再現特性を取得する第2の色再現特性取得手段と、前記第1の色再現特性取得手段により取得された前記第1の機器の色再現特性と前記第2の色再現特性取得手段により取得された前記模擬色再現特性との差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定する判定手段と、前記判定手段が前記再作成を行わないと判定するまで、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成する再作成手段と、前記判定手段が前記再作成を行わないと判定したときに、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件に基づき、前記色変換係数群における前記特定色の色値を予め定められた値に置換する置換手段とを備え、前記第2の色再現特性取得手段は、予め前記保存条件を適用して作成された前記色変換係数群と、当該色変換係数群を作成する際に用いられた情報である作成情報とを取得する係数群情報取得手段と、前記保存条件取得手段が取得した前記保存条件と前記係数群情報取得手段が取得した前記作成情報とに基づき、前記係数群情報取得手段が取得した前記色変換係数群における当該保存条件の対象となる特定色の色値を、当該保存条件が適用される前の色値に復元する復元処理を行う復元手段と、前記復元手段が前記復元処理を行うことにより得られた色変換係数群に基づき、前記模擬色再現特性を取得する模擬色再現特性取得手段とを備えたことを特徴とする色変換装置である。
請求項5に記載の発明は、前記再作成手段が前記色変換係数群を再作成するたびに、前記保存条件を適用せずに再作成された当該色変換係数群と当該色変換係数群を再作成する際に用いられた条件を表す作成情報とを記憶する記憶手段を更に備え、前記第2の色再現特性取得手段の前記係数群情報取得手段は、前記保存条件を適用せずに再作成され、前記記憶手段に記憶されている前記色変換係数群と当該色変換係数群に対応する前記作成情報とを更に取得することを特徴とする請求項4に記載の色変換装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第2の色再現特性取得手段の前記復元手段は、前記保存条件を適用せずに作成され前記係数群情報取得手段が取得した前記色変換係数群を用いるか、又は当該係数群情報取得手段が取得した前記作成情報を用いて当該保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成することにより、前記復元処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の色変換装置である。
請求項7に記載の発明は、前記保存条件取得手段は、前記保存条件として、前記第1の機器に依存する色空間における純色、墨、墨以外の色材の色成分を含む墨100%の色の少なくとも何れかを保存する条件を取得することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の色変換装置である。
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、第1の機器に依存する色値を第2の機器に依存する色値に変換するための色変換係数群における、特定色を保存する条件である保存条件を取得する機能と、前記第1の機器の色再現特性を取得する機能と、前記保存条件を適用せずに作成された前記色変換係数群に基づき、当該第1の機器の色再現特性を前記第2の機器が模擬して得られた色再現特性である模擬色再現特性を取得する機能と、取得された前記第1の機器の色再現特性と前記模擬色再現特性との差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定する機能と、前記判定する機能が前記再作成を行わないと判定するまで、前記第1の機器の色再現特性の修正を行うとともに前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成する機能と、前記判定する機能が前記再作成を行わないと判定したときに、前記保存条件に基づき、前記色変換係数群における前記特定色の色値を予め定められた値に置換する処理を、前記第1の機器の色再現特性の修正を伴わずに行う機能とを実現させることを特徴とする色変換プログラムである。
請求項1の発明によれば、色変換係数群を用いた色変換の度に特定色の値を保存する場合に比較して、第1の機器の色再現特性による印刷を第2の機器で行うための色変換係数群の色再現精度を向上させつつ、特定色の値を保存して行う、その色変換係数群を用いた色変換を簡易に行うことができる。
請求項2の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、色変換係数群の色再現精度を更に向上させることができる。
請求項3の発明によれば、第1の機器の色再現特性と第2の機器の色再現特性とに基づき、本構成を有していない場合に比較して色再現精度を向上させつつ、色変換に際し特定色の値を保存する色変換係数群を作成することができる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比較して、第1の機器の色再現特性による印刷を第2の機器で行うための色変換係数群の色再現精度を向上させつつ、その色変換係数群を用いた色変換に際し特定色の値が保存されるようにして、予め特定色の保存条件を適用して作成された色変換係数群の色再現精度を、特定色の保存を損なわず向上させることができる。
請求項5の発明によれば、予め特定色の保存条件を適用して作成された色変換係数群について、保存条件が適用される前の色値を、本構成を有していない場合に比較して容易に復元することができる。
請求項6の発明によれば、予め特定色の保存条件を適用して作成された色変換係数群における保存条件が適用される前の色値を取得できない場合であっても、保存条件が適用される前の色値を復元することができる。
請求項7の発明によれば、色変換係数群を用いた色変換における色変換精度を向上させつつ、色変換に際し第1の機器に依存する色空間における純色、墨、墨以外の色材の色成分を含む墨100%の色の少なくとも何れかの値が保存されるようにすることができる。
請求項8の発明によれば、色変換係数群を用いた色変換の度に特定色の値を保存する場合に比較して、第1の機器の色再現特性による印刷を第2の機器で行うための色変換係数群の色再現精度を向上させつつ、特定色の値を保存して行う、その色変換係数群を用いた色変換を簡易に行うことができる。
第1の実施形態における色変換装置の機能構成例を示したブロック図である。 第1の実施形態において色再現特性修正部が印刷機の色再現特性のデータを修正する方法について説明するための図である。 第1の実施形態における色変換装置の動作例を示したフローチャートである。 第2の実施形態における色変換装置の機能構成例を示したブロック図である。 第2の実施形態における色変換装置の動作例を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態を実現可能なコンピュータのハードウェア構成図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
カラー印刷業界では、印刷本機で印刷物を作成する前工程で、電子写真プリンタやインクジェットプリンタなどの簡易型のカラープリンタを用いて印刷色をシミュレートした校正刷りを出力し、これにより色校正を実施する、いわゆるカラープルーフシステムが用いられている。一般的に、印刷本機とカラープリンタとでは色再現特性が異なるため、印刷本機で再現できる色をカラープリンタでも再現できるようにするためには、カラープリンタに入力する色信号を補正しておく必要がある。具体的には、印刷本機で出力したカラーチャートの測色データとそれに対応するCMYKデータの組み合わせからなる印刷プロファイルと、カラープリンタで出力したカラーチャートの測色データとそれに対応するデバイス依存のデータ(例えば、CMYKやRGB)の組み合わせからなるプリンタプロファイルを作成し、色校正に用いる印刷色に依存するCMYKデータを、印刷プロファイルによりデバイスに依存しない色空間、例えばXYZ色空間やL*a*b*色空間に変換した後、プリンタプロファイルによりカラープリンタに依存するデータに変換する。このようにして変換されたデバイス依存のデータをカラープリンタで出力することで、印刷本機での印刷色に近い色校正サンプルを得ることができ、カラープリンタを用いた印刷色のシミュレーションが可能となる。
ところで、このようなカラープリンタによる印刷色のシミュレーションを行う際には、例えば測色データを得るための測色機の精度に起因する測色機誤差やカラープリンタの経時変動等の要因により、印刷本機での印刷結果における印刷色と、カラープリンタでの印刷結果における印刷色との間で、色再現における誤差が生じることがある。このことから、カラープルーフシステムについては、印刷色プロファイルを作成するためのカラーチャートを用いて色再現における誤差を測定し、測定された差分を用いて印刷色プロファイルを再作成することで、色再現における誤差を低減している。
しかしながら、例えば印刷のY単色などの比較的明るい色を、色再現の忠実性を重視してプリンタで再現すると、プリンタ側では他のトナーやインクが混じってしまい、濁った色再現となり好まれない場合がある。また、色再現精度は犠牲にしてでも、印刷のK単色はプリンタでもK単色で再現したほうがよい場合がある。
また、CMYKデータからCMYKデータへの色変換を行うためのカラープロファイル(デバイスリンクプロファイル)を作成した後に、このカラープロファイルにおける特定色の値を強制的に予め定められた値に置換(リセット)することにより、純色(C,M,Y,R,G,B)や墨(K)を保存することも考えられる。尚、ここでの「保存」とは、色変換の前後において色値を不変に保つ場合に限らず、純色や墨が色変換後にもそれぞれ純色や墨になる場合を意味するものとする。
しかしながら、純色や墨を保存した上で色再現における誤差を低減するためカラープロファイルを再作成しようとすると、純色や墨の周辺での誤差が大きくなる。
そこで、本発明の実施の形態における色変換装置は、印刷機(第1の機器の一例)に依存した色データをプリンタ(第2の機器の一例)に依存した色データへ変換するデバイスリンクプロファイルについて、色再現における誤差を印刷機の色再現特性のデータにフィードバックして再作成する処理を行った後で、デバイスリンクプロファイルにおける特定色の値を予め定められた値に置換する処理(リセット処理)を行う。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態における色変換装置10は、新たにデバイスリンクプロファイルを作成するときに、色再現における誤差をフィードバックする処理を行った後で、デバイスリンクプロファイルにおける特定色に対するリセット処理を行う。そして、色変換装置10は、作成されたデバイスリンクプロファイルを用いて色変換を行う。
図1は、第1の実施形態における色変換装置10の機能構成例を示したブロック図である。図示するように、本実施の形態の色変換装置10は、印刷機色再現特性取得部11と、プリンタ色再現特性取得部12と、オプション指定受付部13と、デバイスリンクプロファイル作成部14と、デバイスリンク色変換部15と、画像出力部16と、測色部17と、誤差判定部18と、色再現特性修正部19と、特定色リセット部20と、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21とを備える。
印刷機色再現特性取得部11は、印刷機への入力色値と入力色値に応じた印刷機の出力色を表すデバイス非依存色空間の色値との関係を表すデータである印刷機の色再現特性を取得する。例えば、入力色値としてはCMYKデータを、デバイス非依存色空間の色値としてはL*a*b*データを使用する。本実施の形態では、第1の色再現特性取得手段の一例として、印刷機色再現特性取得部11を設けている。
プリンタ色再現特性取得部12は、プリンタへの入力色値と入力色値に応じたプリンタの出力色を表すデバイス非依存色空間の色値との関係を表すデータであるプリンタの色再現特性を取得する。例えば、入力色値としてはCMYKデータを、デバイス非依存色空間の色値としてはL*a*b*データを使用する。本実施の形態では、第3の色再現特性取得手段の一例として、プリンタ色再現特性取得部12を設けている。
オプション指定受付部13は、デバイスリンクプロファイルを作成する際のオプションの指定を受け付ける。オプションとしては、例えば、特定色の保存、ガマットマッピング方式、紙白補正方法、プロファイルの格子点数、プリンタの総量制限値、などが指定される。本実施の形態では、特に、特定色の保存が指定される場合について説明する。特定色としては、例えば、純色(C,M,Y,R,G,B)、墨(K)、墨100%、C,M,Yを含む墨100%が挙げられる。特定色の保存についての詳細は、後述する。本実施の形態では、保存条件取得手段の一例として、オプション指定受付部13を設けている。
デバイスリンクプロファイル作成部14は、印刷機色再現特性取得部11が取得した印刷機の色再現特性と、プリンタ色再現特性取得部12が取得したプリンタの色再現特性と、オプション指定受付部13が受け付けたオプションの情報とに基づいて、印刷機の色再現特性をプリンタでシミュレート(模擬)するためのデバイスリンクプロファイルを作成する。即ち、デバイスリンクプロファイル作成部14は、印刷機に依存した色データをプリンタに依存した色データへ変換するためのデバイスリンクプロファイルを作成する。デバイスリンクプロファイルの作成は、例えば、特開2002−152543号公報の技術を用いるとよい。尚、オプション指定受付部13が特定色を保存するオプションを受け付けた場合であっても、デバイスリンクプロファイル作成部14では、作成されたデバイスリンクプロファイルに対して特定色を保存するためのリセット処理を行わない。本実施の形態では、色変換係数群の一例として、デバイスリンクプロファイルを用いており、作成手段の一例として、デバイスリンクプロファイル作成部14を設けている。
デバイスリンク色変換部15は、印刷機の色再現特性をプリンタでシミュレートするための色変換を行う。即ち、デバイスリンク色変換部15は、デバイスリンクプロファイル作成部14が作成したデバイスリンクプロファイルを用いて、カラー画像の色データを、印刷機に依存した色データからプリンタに依存した色データへ変換する。カラー画像の色データとしては、例えば、C,M,Y,Kのそれぞれを0〜100の範囲で変化させて作成した色データを用いるとよい。
画像出力部16は、デバイスリンク色変換部15によって色変換されたカラー画像の色データを、プリンタに出力させる。
測色部17は、プリンタが出力したカラー画像を測色し、測色値としてデバイス非依存色空間の色値を取得する。カラー画像の色データがC,M,Y,Kを変化させて作成した色データであるとすると、この色データであるCMYKデータに対し、デバイス非依存色空間の色値として、測色部17は例えばL*a*b*データを取得する。また、測色部17は、ユーザがカラー画像上で測色器をスライドさせる操作に応じて測色を行うものでもよいし、プリンタ内でカラー画像の出力の検知に応じて測色を行うものでもよい。
本実施の形態では、第1の機器の色再現特性を第2の機器が模擬して得られた模擬色再現特性の一例として、デバイスリンク色変換部15により色変換されるカラー画像の色データと測色部17により取得されたデバイス非依存色空間の色値との関係を表すデータを用いている。また、模擬色再現特性取得手段の一例として、デバイスリンク色変換部15、画像出力部16及び測色部17を設けている。更に、第2の色再現特性取得手段の一例として、プリンタ色再現特性取得部12、デバイスリンクプロファイル作成部14、デバイスリンク色変換部15、画像出力部16及び測色部17を設けている。
誤差判定部18は、図2を用いて後述するように、カラー画像の色データに対応する印刷機の色再現特性におけるデバイス非依存色空間の色値(例えばL*a*b*データ)と、デバイス非依存色空間の色値(例えばL*a*b*データ)との実測誤差を算出し、デバイスリンクプロファイル作成部14によるデバイスリンクプロファイルの作成を繰り返すか、又は終了するかを判定する。判定方法としては、例えば、複数のカラー画像の色データについて実測誤差として色差の平均値を算出し、ユーザがこれを見てデバイスリンクプロファイルの再作成を行うか、又は終了するかを判定する。また、色差の平均値が3以上の場合はデバイスリンクプロファイルを再作成し、3未満の場合は作成を終了する、といった方法を用いてもよい。ただし、判定に用いる評価値は、平均値に限らず、最大値、RMS(Root Mean Square)、95パーセンタイル等であっても構わない。本実施の形態では、判定手段の一例として、誤差判定部18を設けている。
色再現特性修正部19は、誤差判定部18がデバイスリンクプロファイルの再作成を行うと判定した場合に、誤差判定部18が算出した実測誤差に基づき、デバイスリンクプロファイルを再作成するための、印刷機のデバイス非依存色空間の色値(例えばL*a*b*データ)を修正する。色再現特性修正部19が行う具体的な修正方法については後述する。
そして、色再現特性修正部19が修正した印刷機の色再現特性と、プリンタ色再現特性取得部12が取得したプリンタの色再現特性のデータとに基づいて、デバイスリンクプロファイル作成部14がデバイスリンクプロファイルを再作成する。このようにして、誤差判定部18で終了の判定がなされるまで、特定色のリセット処理が行われずにデバイスリンクプロファイルの作成が繰り返される。本実施の形態では、再作成手段の一例として、色再現特性修正部19及びデバイスリンクプロファイル作成部14を設けている。
特定色リセット部20は、オプション指定受付部13が純色や墨などの特定色を保存するオプションを受け付けた場合において、誤差判定部18がデバイスリンクプロファイルの作成を終了すると判定したときに、デバイスリンクプロファイルにおける特定色の値を予め定められた値に置換するリセット処理を行う。このリセット処理の詳細についても後述する。本実施の形態では、置換手段の一例として、特定色リセット部20を設けている。
デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、作成されたデバイスリンクプロファイルと、デバイスリンクプロファイルの作成に際し使用された印刷機の色再現特性、プリンタの色再現特性、オプション(例えば、どの特定色を保存するかという指定)などの情報である作成情報とを記憶する。デバイスリンクプロファイル作成部14がデバイスリンクプロファイルを再作成した場合には、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、作成された全てのデバイスリンクプロファイルと、それぞれのデバイスリンクプロファイルについての作成情報とを記憶する。また、特定色リセット部20が特定色のリセット処理を行った場合には、リセット処理の前後のデバイスリンクプロファイルを記憶する。本実施の形態では、記憶手段の一例として、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21を設けている。
尚、以上の各機能は、ハードウェアのみによっても実現可能であるが、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによっても実現可能である。後者の場合、印刷機色再現特性取得部11から特定色リセット部20までの各機能は、色変換装置の図示しないCPUが、例えば、図示しないメモリに記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現される。また、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、例えば図示しない磁気ディスク装置によって実現される。
また、本実施の形態では、デバイスリンクプロファイルを用いて色変換されたカラー画像のデータをプリンタで出力し、その出力されたカラー画像を測色してデバイス非依存の色データを取得している。しかしながら、印刷機の色再現特性をプリンタでシミュレートするための方法はこれに限らない。例えば、デバイスリンクプロファイルを用いて色変換されたカラー画像のデータを、プリンタの色再現特性を表すモデルを用いてデバイス非依存の色データに更に色変換することにより、測色を行わずにシミュレートする方法をとってもよい。
以下では、まず、色再現特性修正部19が印刷機の色再現特性のデータを修正する方法について説明する。
図2は、色再現特性修正部19が印刷機の色再現特性のデータを修正する方法について説明するための図である。図2(A)は、印刷機の色再現特性のデータの修正に際して用いられる各データの関係を示しており、図2(B)は、修正された印刷機の色再現特性のデータを得るための計算式を示している。ここでは、デバイスリンクプロファイルの作成に利用する印刷機のL*a*b*データに対し、(i+1)回目の修正を行うときの処理について説明する(i=0,1,2,…)。以下では、機器に依存する色値をCMYKデータとして、デバイス非依存色空間の色値をL*a*b*データとして説明する。
図2(A)に示すように、まず、印刷機に依存する色値である印刷CMYKデータ51を色変換することにより、印刷L*a*b*データ52が得られる。この印刷L*a*b*データ52としては、印刷機色再現特性取得部11により取得される色再現特性が測色値そのものを含んでいればその測色値を採用してもよいし、色再現特性がICC(International Color Consortium)プロファイルのようなものであればそれを利用して得られた測色値相当の値を採用してもよい。
また、印刷CMYKデータ51は、デバイスリンク色変換部15により、デバイスリンクプロファイルを用いてプリンタに依存する色値であるプリンタCMYKデータ53に変換される。そして、プリンタCMYKデータ53を色変換することにより、プリンタL*a*b*データ54が得られる。本実施の形態では、このプリンタL*a*b*データ54は、画像出力部16によりプリンタCMYKデータ53をプリンタに出力させ、出力されたカラー画像を測色部17が測色することにより取得される。
そして、誤差判定部18は、印刷L*a*b*データ52とプリンタL*a*b*データ54との実測誤差である△L*a*b*56(即ち、L*,a*,b*の各成分の誤差)を算出する。
色再現特性修正部19は、誤差判定部18がデバイスリンクプロファイルの再作成を行うと判定した場合に、この△L*a*b*56を用いて、デバイスリンクプロファイル再作成用の印刷L*a*b*データを修正する。具体的には、i回目の修正前のL*a*b*データ55から適当な重みαと実測誤差の△L*a*b*56とを掛け合わせたデータを差し引くことにより、(i+1)回目の修正後のL*a*b*データ57が得られる。
図2(B)を参照し、デバイスリンクプロファイルの再作成用に修正された印刷機のL*a*b*データである修正後のL*a*b*データ57を得るための計算式について、更に説明する。ここでは、(L*,a*,b*)の3次元ベクトルをLabと表記する。そして、印刷機色再現特性取得部11が取得した印刷機の色再現特性におけるL*a*b*データである印刷L*a*b*データ52をLabTargetと表記する。また、i回目の修正の際に得られたL*a*b*データ((i+1)回目の修正前のL*a*b*データ55)をLabと表記し、i回目の修正の際に測色部17がカラー画像を測色することで得られたL*a*b*データをLabi回目測色と表記する。すると、色再現特性修正部19が(i+1)回目の修正を行った後のL*a*b*データ((i+1)回目の修正後のL*a*b*データ57)であるLabi+1は、図2(B)に示す式により与えられる。
尚、L*a*b*データを修正するための計算式は図2(B)に示したものに限らない。色領域ごとに実測誤差の△L*a*b*56に異なる重み付けを行って、L*a*b*データを修正する計算式を用いても構わない。また、プリンタの色域外の領域は実測誤差が大きいため、L*a*b*データを修正しないようにすることが好ましい。
次に、特定色リセット部20が行う特定色を保存するためのリセット処理について説明する。ここでは、デバイスリンクプロファイルにおいて、印刷機のCMYKデータである(C,M,Y,K)=(C1,M1,Y1,K1)とプリンタのCMYKデータである(C,M,Y,K)=(C2,M2,Y2,K2)とが対応付けられているとする。
第1の例として、純色(C,M,Y,R,G,B)を保存する場合を説明する。例えばYを保存する場合は、Y単色の印刷機の色データ(C,M,Y,K)=(0,0,Y1,0)に対応するプリンタの色データについて、強制的にC2=M2=K2=0と置換し(C,M,Y,K)=(0,0,Y2,0)とする。ここで、Y1とY2の値は異なっていてもよいが、Yを保存する場合は、印刷機のY単色がプリンタでもY単色になるようにする。即ち、特定色リセット部20は、印刷機に依存した色値が0であるn色(この例ではC,M,Kの3色)について、プリンタに依存する色値を強制的に0に置換する。
第2の例として、墨(K)を保存する場合を説明する。この場合も第1の例と同様に、印刷機におけるK単色がプリンタでもK単色になるように、印刷機の色データ(C,M,Y,K)=(0,0,0,K1)に対応するプリンタの色データについて、強制的にC2=M2=Y2=0と置換し(C,M,Y,K)=(0,0,0,K2)とする。また、印刷機の色データがK100%で(C,M,Y,K)=(0,0,0,100)の場合には、プリンタの色データでもK100%になるように、プリンタの色データを(C,M,Y,K)=(0,0,0,100)とする。
第3の例として、C、M、Yを含む墨(K)100%を保存する場合を説明する。この場合は、プリンタでもC、M、Yを含む墨(K)100%になるように、印刷機の色データ(C,M,Y,K)=(C1,M1,Y1,100)に対応するプリンタの色データについて、強制的にK2=100と置換し(C,M,Y,K)=(C2,M2,Y2,100)とする。即ち、特定色リセット部20は、印刷機に依存した色値においてC,M,YにかかわらずKが100である色データについて、対応するプリンタの色データにおけるKを強制的に100に置換する。
尚、C、M、Yを含む墨(K)100%の色データについては、プリンタの色データにおいて単にKを100に置換するだけでは色再現の精度が損なわれる場合がある。そこで、置換前の(C2,M2,Y2,K2)に対応するL*a*b*データとK2=100の値から、例えば特開平10−262157号公報に記載されている回帰モデルを利用してC,M,Yの値を求め、C2,M2,Y2の値も併せて置換するようにするとよい。
次に、本実施の形態における色変換装置10の動作について説明する。
図3は、第1の実施形態における色変換装置10の動作例を示したフローチャートである。図示するように、色変換装置10では、まず、印刷機色再現特性取得部11が印刷機色再現特性を取得し、プリンタ色再現特性取得部12がプリンタ色再現特性を取得する(ステップ101)。また、オプション指定受付部13が特定色の保存等に関するオプションの指定を受け付ける(ステップ102)。
これにより、デバイスリンクプロファイル作成部14は、印刷機色再現特性取得部11が取得した印刷機の色再現特性と、プリンタ色再現特性取得部12が取得したプリンタの色再現特性とに基づいて、デバイスリンクプロファイルを作成する(ステップ103)。その後、デバイスリンク色変換部15は、このデバイスリンクプロファイルを用いて、カラー画像の色データを、印刷機に依存した色データからプリンタに依存した色データへ変換する(ステップ104)。そして、画像出力部16が、プリンタに依存した色データに変換されたカラー画像の色データをプリンタで出力する(ステップ105)。測色部17は、この出力されたカラー画像の色データを測色し、測色値を取得する(ステップ106)。
すると、誤差判定部18は、印刷機の色再現特性から得られるデバイス非依存色空間の色値と、ステップ106で得られた測色値とを比較し、その誤差を算出する(ステップ107)。そして、誤差判定部18は、ユーザがステップ107で算出した誤差を見てデバイスリンクプロファイルの再作成を行うか、又は終了するかを判定する(ステップ108)。その結果、デバイスリンクプロファイルの再作成を行うと判定されれば、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、作成されたデバイスリンクプロファイルとそのデバイスリンクプロファイルの作成情報とを記憶する(ステップ109)。続いて色再現特性修正部19は、デバイスリンクプロファイル再作成用の印刷機のデバイス非依存色空間の色値を修正し(ステップ110)、ステップ103へ戻ってデバイスリンクプロファイルの再作成を行う。
一方、ステップ108においてデバイスリンクプロファイルの再作成を行わないと判定されれば、デバイスリンクプロファイルを再作成する繰り返し処理を終了する。次に、特定色リセット部20は、オプション指定受付部13がステップ102において特定色の保存に関するオプションの指定を受け付けているかどうかを判定する(ステップ111)。特定色の保存に関するオプションの指定を受け付けていれば、特定色リセット部20は、デバイスリンクプロファイル作成部14により作成されたデバイスリンクプロファイルにおいて、オプションにより指定されている特定色のリセット処理を行う(ステップ112)。一方、特定色の保存に関するオプションの指定を受け付けていなければ、特定色リセット部20はリセット処理を行わない。尚、デバイスリンクプロファイルの再作成を行わないと判定された後に、再度、特定色の保存に関するオプション指定を受け付けて、特定色のリセット処理を行うか、否かを判定しても構わない。
その後、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、作成されたデバイスリンクプロファイルとそのデバイスリンクプロファイルの作成情報とを記憶する(ステップ113)。以上により、色変換装置10は動作を終了する。
<第2の実施形態>
以下では、本発明の第2の実施形態における色変換装置10について説明する。ただし、第1の実施形態と同様の機能については同一の符号を用いることにして、それらの詳細な説明は省略する。
本実施の形態における色変換装置10は、作成済みのデバイスリンクプロファイルに基づき、色再現における誤差をフィードバックし、デバイスリンクプロファイルを再作成する処理を行った後で、特定色に対するリセット処理を行う。そして、色変換装置10は、作成されたデバイスリンクプロファイルを用いて色変換を行う。
図4は、第2の実施形態における色変換装置10の機能構成例を示したブロック図である。図示するように、本実施の形態の色変換装置10は、デバイスリンクプロファイル情報取得部22と、特定色復元部23と、デバイスリンクプロファイル作成部14と、デバイスリンク色変換部15と、画像出力部16と、測色部17と、誤差判定部18と、色再現特性修正部19と、特定色リセット部20と、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21とを備える。
デバイスリンクプロファイル情報取得部22は、例えば第1の実施形態の色変換装置10により作成されデバイスリンクプロファイル情報記憶部21に保存された、作成済みのデバイスリンクプロファイルと、そのデバイスリンクプロファイルの作成情報とを取得する。ここでは、特に、特定色の値に対するリセット処理がなされたデバイスリンクプロファイルを取得する場合を考える。その際のデバイスリンクプロファイルの作成情報は、特定色を保存するかという指定に関する情報を含むものとする。本実施の形態では、保存条件取得手段及び係数群情報取得手段の一例として、デバイスリンクプロファイル情報取得部22を設けている。
特定色復元部23は、デバイスリンクプロファイル情報取得部22により取得されたデバイスリンクプロファイルの作成情報が特定色を保存する指定を含む場合に、取得されたデバイスリンクプロファイルにおいてリセットされている特定色の値をリセット前の値に復元する。本実施の形態では、復元手段の一例として、特定色復元部23を設けている。この復元処理の詳細については後述する。
デバイスリンク色変換部15は、特定色復元部23により特定色の値が復元されたデバイスリンクプロファイルを用いて、カラー画像の色データを、印刷機に依存した色データからプリンタに依存した色データへ変換する。
この他の機能部については、第1の実施形態と同様である。即ち、誤差判定部18で終了の判定がなされるまで、特定色をリセットしない状態でデバイスリンクプロファイルの作成が繰り返される。特定色リセット部20は、誤差判定部18でデバイスリンクプロファイルの作成が終了と判定され、デバイスリンクプロファイルの作成情報で特定色の保存が指定されている場合に、デバイスリンクプロファイルの特定色の値を強制的に予め定められた値に置換する。
尚、以上の各機能は、ハードウェアのみによっても実現可能であるが、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによっても実現可能である。後者の場合、デバイスリンクプロファイル情報取得部22、特定色復元部23、及びデバイスリンクプロファイル作成部14から特定色リセット部20までの各機能は、色変換装置の図示しないCPUが、例えば、図示しないメモリに記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現される。また、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、例えば図示しない磁気ディスク装置によって実現される。
ここで、特定色復元部23が行う復元処理について説明する。
まず、デバイスリンクプロファイル情報取得部22が、例えばデバイスリンクプロファイル情報記憶部21から、特定色の値をリセットする前のデバイスリンクプロファイルも併せて取得した場合は、特定色復元部23は、それを用いて復元対象のデバイスリンクプロファイルにおける特定色の値を復元する。ここで、併せて取得したデバイスリンクプロファイルが復元すべき特定色の値を含んでいないときであっても、そのデバイスリンクプロファイルにおけるその特定色以外の色値から外挿して、復元すべき特定色の値を求めるという方法がある。
また、デバイスリンクプロファイル情報取得部22が特定色の値をリセットする前のデバイスリンクプロファイルを併せて取得していない場合であっても、デバイスリンクプロファイルの作成情報として、印刷機の色再現特性、プリンタの色再現特性、及び特定色を保存するオプションの情報を取得していれば、特定色復元部23は、それらの情報を基にデバイスリンクプロファイルを作成することにより、特定色の値を復元する。
次に、本実施の形態における色変換装置10の動作について説明する。
図5は、第2の実施形態における色変換装置10の動作例を示したフローチャートである。図示するように、色変換装置10では、まず、デバイスリンクプロファイル情報取得部22が、既に作成されたデバイスリンクプロファイルと、そのデバイスリンクプロファイルについての作成情報とを取得する(ステップ201)。続いて、特定色復元部23は、ステップ201において取得されたデバイスリンクプロファイルの作成情報が、特定色を保存するオプション指定を含むかどうかを判定する(ステップ202)。特定色を保存するオプション指定を含むならば、特定色復元部23は、取得されたデバイスリンクプロファイルにおいてリセットされている特定色の値を、上述した方法によりリセット前の値に復元する(ステップ203)。一方、特定色を保存するオプション指定を含まないならば、特定色復元部23はこの復元処理を行わない。
そして、デバイスリンク色変換部15は、特定色の値がリセットされていない状態のデバイスリンクプロファイルを用いて、カラー画像の色データを、印刷機に依存した色データからプリンタに依存した色データへ変換する(ステップ204)。以下、ステップ205以降の処理は、図3のステップ105以降の処理と同様である。ステップ208において、誤差判定部18がデバイスリンクプロファイルの再作成を行うと判定されれば、デバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、作成されたデバイスリンクプロファイルとそのデバイスリンクプロファイルの作成情報とを記憶する(ステップ209)。続いて色再現特性修正部19は、デバイスリンクプロファイル再作成用の印刷機のデバイス非依存色空間の色値を修正する(ステップ210)。そして、デバイスリンクプロファイル作成部14は、修正された印刷機の色再現特性と、ステップ201において取得された作成情報に含まれるプリンタの色再現特性とに基づいて、デバイスリンクプロファイルを作成する(ステップ211)。そして処理はステップ204に戻る。
一方、ステップ208においてデバイスリンクプロファイルの再作成を行わないと判定されれば、デバイスリンクプロファイルを再作成する繰り返し処理を終了し、ステップ212以降で、図3のステップ111以降の処理と同様に、特定色のリセット処理が行われる。最後にデバイスリンクプロファイル情報記憶部21は、作成されたデバイスリンクプロファイルとそのデバイスリンクプロファイルの作成情報とを記憶し(ステップ214)、色変換装置10は動作を終了する。
以上により、本実施の形態の説明を終了する。
ところで、本実施の形態では、色変換を行うハードウェアを特に限定して述べなかったが、例えば、パーソナルコンピュータ等のコンピュータにおいて実現するようにしてもよいし、画像形成装置の画像処理部において実現するようにしてもよい。以下では、そのようなコンピュータ90のハードウェア構成について説明する。
図6は、コンピュータ90のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信インタフェース94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
尚、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供するようにしてもよい。
10…色変換装置、11…印刷機色再現特性取得部、12…プリンタ色再現特性取得部、13…オプション指定受付部、14…デバイスリンクプロファイル作成部、15…デバイスリンク色変換部、16…画像出力部、17…測色部、18…誤差判定部、19…色再現特性修正部、20…特定色リセット部、21…デバイスリンクプロファイル情報記憶部、22…デバイスリンクプロファイル情報取得部、23…特定色復元部

Claims (8)

  1. 第1の機器に依存する色値を第2の機器に依存する色値に変換するための色変換係数群における、特定色を保存する条件である保存条件を取得する保存条件取得手段と、
    前記第1の機器の色再現特性を取得する第1の色再現特性取得手段と、
    前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに作成された前記色変換係数群に基づき、当該第1の機器の色再現特性を前記第2の機器が模擬して得られた色再現特性である模擬色再現特性を取得する第2の色再現特性取得手段と、
    前記第1の色再現特性取得手段により取得された前記第1の機器の色再現特性と前記第2の色再現特性取得手段により取得された前記模擬色再現特性との差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記再作成を行わないと判定するまで、前記第1の機器の色再現特性の修正を行うとともに前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成する再作成手段と、
    前記判定手段が前記再作成を行わないと判定したときに、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件に基づき、前記色変換係数群における前記特定色の色値を予め定められた値に置換する処理を、前記第1の機器の色再現特性の修正を伴わずに行う置換手段と
    を備えたことを特徴とする色変換装置。
  2. 前記第1の色再現特性取得手段と前記第2の機器の色再現特性を取得する第3の色再現特性取得手段は、それぞれ前記色再現特性として、機器への入力色値と当該入力色値に応じた当該機器からの出力色を表す機器非依存の色空間における色値との対応関係を取得し、
    前記判定手段は、前記第1の機器の色再現特性と前記模擬色再現特性との前記機器非依存の色空間における色値に関する差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。
  3. 前記第2の色再現特性取得手段は、
    前記第2の機器の色再現特性を取得する第3の色再現特性取得手段と、
    前記第1の色再現特性取得手段により取得された前記第1の機器の色再現特性と前記第3の色再現特性取得手段により取得された前記第2の機器の色再現特性とに基づき、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を作成する作成手段と、
    前記作成手段により作成された前記色変換係数群に基づき、前記模擬色再現特性を取得する模擬色再現特性取得手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置。
  4. 第1の機器に依存する色値を第2の機器に依存する色値に変換するための色変換係数群における、特定色を保存する条件である保存条件を取得する保存条件取得手段と、
    前記第1の機器の色再現特性を取得する第1の色再現特性取得手段と、
    前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに作成された前記色変換係数群に基づき、当該第1の機器の色再現特性を前記第2の機器が模擬して得られた色再現特性である模擬色再現特性を取得する第2の色再現特性取得手段と、
    前記第1の色再現特性取得手段により取得された前記第1の機器の色再現特性と前記第2の色再現特性取得手段により取得された前記模擬色再現特性との差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段が前記再作成を行わないと判定するまで、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成する再作成手段と、
    前記判定手段が前記再作成を行わないと判定したときに、前記保存条件取得手段により取得された前記保存条件に基づき、前記色変換係数群における前記特定色の色値を予め定められた値に置換する置換手段と
    を備え
    前記第2の色再現特性取得手段は、
    予め前記保存条件を適用して作成された前記色変換係数群と、当該色変換係数群を作成する際に用いられた情報である作成情報とを取得する係数群情報取得手段と、
    前記保存条件取得手段が取得した前記保存条件と前記係数群情報取得手段が取得した前記作成情報とに基づき、前記係数群情報取得手段が取得した前記色変換係数群における当該保存条件の対象となる特定色の色値を、当該保存条件が適用される前の色値に復元する復元処理を行う復元手段と、
    前記復元手段が前記復元処理を行うことにより得られた色変換係数群に基づき、前記模擬色再現特性を取得する模擬色再現特性取得手段と
    を備えたことを特徴とする色変換装置。
  5. 前記再作成手段が前記色変換係数群を再作成するたびに、前記保存条件を適用せずに再作成された当該色変換係数群と当該色変換係数群を再作成する際に用いられた条件を表す作成情報とを記憶する記憶手段を更に備え、
    前記第2の色再現特性取得手段の前記係数群情報取得手段は、前記保存条件を適用せずに再作成され、前記記憶手段に記憶されている前記色変換係数群と当該色変換係数群に対応する前記作成情報とを更に取得することを特徴とする請求項4に記載の色変換装置。
  6. 前記第2の色再現特性取得手段の前記復元手段は、前記保存条件を適用せずに作成され前記係数群情報取得手段が取得した前記色変換係数群を用いるか、又は当該係数群情報取得手段が取得した前記作成情報を用いて当該保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成することにより、前記復元処理を行うことを特徴とする請求項4又は5に記載の色変換装置。
  7. 前記保存条件取得手段は、前記保存条件として、前記第1の機器に依存する色空間における純色、墨、墨以外の色材の色成分を含む墨100%の色の少なくとも何れかを保存する条件を取得することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の色変換装置。
  8. コンピュータに、
    第1の機器に依存する色値を第2の機器に依存する色値に変換するための色変換係数群における、特定色を保存する条件である保存条件を取得する機能と、
    前記第1の機器の色再現特性を取得する機能と、
    前記保存条件を適用せずに作成された前記色変換係数群に基づき、当該第1の機器の色再現特性を前記第2の機器が模擬して得られた色再現特性である模擬色再現特性を取得する機能と、
    取得された前記第1の機器の色再現特性と前記模擬色再現特性との差分情報に基づき、前記色変換係数群の再作成を行うか否かを判定する機能と、
    前記判定する機能が前記再作成を行わないと判定するまで、前記第1の機器の色再現特性の修正を行うとともに前記保存条件を適用せずに前記色変換係数群を再作成する機能と、
    前記判定する機能が前記再作成を行わないと判定したときに、前記保存条件に基づき、前記色変換係数群における前記特定色の色値を予め定められた値に置換する処理を、前記第1の機器の色再現特性の修正を伴わずに行う機能と
    を実現させることを特徴とする色変換プログラム。
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