JP5672142B2 - 硬貨処理装置および調整用媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、硬貨の種類や真偽を判別する磁気センサを備えた硬貨処理装置およびその硬貨処理装置に使用される調整用媒体に関する。
従来の硬貨処理装置は、各種センサを備え、そのセンサによる媒体としての硬貨の検出結果と、予め設定された硬貨の検出値とを比較して硬貨の種類や真偽を判別する鑑別処理を行うようにしている。このように硬貨の鑑別処理を行う硬貨処理装置では、対向配置されたコイルに電流を流すことにより磁界を発生させ、このコイル間に硬貨を搬送通過させることで磁界が変動し、変動した磁界を電圧値として数値化する磁気センサを用いたものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
この硬貨の鑑別処理では、硬貨が磁界に存在しない状態での磁気センサの出力値と、硬貨が磁界に存在する状態での磁気センサの出力値との変化率から硬貨の種類や真偽の判別を行うため、鑑別処理時に比較対象としての硬貨が磁界に存在しない状態および存在する状態での磁気センサの出力値が必要となる。
磁気センサの出力値は磁界に基づいており、その磁界は、発生源であるコイル等の部品の製造誤差、実装時の取り付けによる組立誤差、動作時の電源電圧の変動等により一定に発生させることが困難であることから、装置毎に磁気センサの調整が必要である。
この磁気センサの調整方法としては、磁界発生回路が組み込まれた調整用媒体による磁界を磁気センサで読取り、基準値と一致するように増幅率を変化させて磁気センサの出力を調整する方法(例えば、特許文献3参照)や実際の硬貨を搬送させて磁気センサの出力値を読取って算出した平均値を基に補正値を生成し、出力値を調整する方法等がある。
特開昭63−27996号公報(2頁〜4頁、図1) 実公昭47−28715号公報 特開2000−311304号公報(段落「0021」〜段落「0028」、図5)
しかしながら、上述した従来の技術としての増幅率を変化させて磁気センサの出力を調整する方法においては、磁気センサに出力の増幅率を可変にする回路を設ける必要があり、また調整用媒体に安定した磁界を発生させるための構成を設ける必要があるため磁気センサおよび調整用媒体が複雑な構成となり、高価なものになってしまうという問題がある。
また、補正値を生成して出力値を調整する方法においては、磁気センサと硬貨の搬送挙動により投影面積が変化することによって磁気センサの出力値が変動することから、均一な出力を得るためには所定枚数の硬貨を搬送させて平均値を求める必要があり、調整作業に長時間を要するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とし、簡易な構成で容易に磁気センサの調整を可能にすることを目的とする。
そのため、本発明は、硬貨を鑑別する磁気センサを備えた硬貨処理装置において、硬貨を受け入れる硬貨受容部が形成され、回転可能に配設された搬送回転円盤と、前記搬送回転円盤の硬貨受容部の回転軌跡を挟んで対向配置された磁気センサとを備え、クロム銅またはりん青銅で形成された調整用媒体を前記磁気センサ間に配置して前記磁気センサの出力を調整することを特徴とする。
このようにした本発明は、簡易な構成で容易に磁気センサの調整を可能にすることができるという効果が得られる。
実施例における硬貨処理装置の構成を示す概略平面図 実施例における硬貨処理装置の構成を示す概略側面図 実施例における調整用媒体の構成を示す説明図 実施例における調整用媒体と磁気センサの配置を示す説明図 実施例における硬貨および調整用媒体の磁気センサ出力値を表すグラフ 実施例における磁気センサの出力値を表すグラフ 実施例における調整冶具の構成を示す説明図 実施例における媒体搬送路の側面図 実施例における調整処理を示すフローチャート
以下、図面を参照して本発明による硬貨処理装置および調整用媒体の実施例を説明する。
図1は実施例における硬貨処理装置の構成を示す概略平面図、図2は実施例における硬貨処理装置の構成を示す概略側面図である。
図1および図2において、100は硬貨を鑑別する磁気センサを備えた硬貨処理装置であり、硬貨繰出しユニット1および搬送ディスクユニット13により構成され、硬貨投入口に投入された硬貨の真贋および金種を鑑別し、計数するものである。
硬貨繰出しユニット1は、硬貨投入口2と、回転円盤3と、回転軸4と、繰出しモータ5と、ギヤ6と、円盤ガイド部材7と、放出口8とから構成されている。
硬貨投入口2は、硬貨を一括して受け入れるために円錐台状に形成され、上部および下部に開口が形成されたものである。上部の開口から投入された硬貨を下部の開口から落下放出する。
回転円盤3は、硬貨投入口2の直下に配置され、硬貨投入口2から落下した硬貨を受け止めて集積し、水平に回転して集積した硬貨を搬送するものである。この回転円盤3は、回転軸4に固定され、繰出しモータ5によりギヤ6を介して回転する回転軸4とともに図1中の矢印Aが示す方向へ回転し、硬貨投入口2に投入され、落下した硬貨を搬送する。
円盤ガイド部材7は、内部に回転円盤3が配置され、上部に開口部を有し、円筒状に形成されたものであり、硬貨投入部2に投入された硬貨を回転円盤3上に貯留するための側壁を形成する部材である。この円盤ガイド部材7の側壁は、回転円盤3の外周面との隙間が硬貨1枚の厚さより小さくなるように設けられ、硬貨が挟まらないようになっている。
また、円盤ガイド部材7の側壁は、所定の枚数(例えば、100枚)の硬貨を収容することができる空間を確保する高さを有し、さらに円盤ガイド部材7の側壁の一部には、回転円盤3を底面として1枚の硬貨を通過させることができる幅(硬貨の最大外径に相当)と高さ(硬貨の最大厚さに相当)を有する開口部として放出口8が形成されている。したがって、回転円盤3を回転させて搬送した硬貨を遠心力により1枚ずつ放出口8から放出することができるようになっている。なお、放出口8は、円盤ガイド部材7とは別の部材で形成するようにしても良い。
放出口8に続く硬貨通路9には、硬貨投入口2に投入され、放出口8から放出された硬貨を1枚ずつ挟持して搬送する搬送ローラ10が設けられ、その搬送ローラ10は搬送モータ11によりギヤ12を介して回転し、硬貨を図1中の矢印Bが示す方向へ搬送することができるようになっている。また、搬送ローラ10の近傍の硬貨通路9には、硬貨の通過を監視する繰出し前段センサ28が設けられている。
硬貨通路9の下流には搬送ディスクユニット13が配置され、その搬送ディスクユニット13は、外周壁面14と、搬送ガイド底面15と、搬送回転ディスク16と、鑑別部25と、リジェクト硬貨排出口26と、正規硬貨排出口27とから構成されている。
外周壁面14は、搬送回転ディスク16の外周に沿って円筒状に形成され、搬送ディスクユニット13の壁面を形成している。この外周壁面14は、硬貨通路9との接続部に搬送ローラ10により搬送される硬貨を通過させる開口部21が形成されている。
搬送ガイド底面15は、円形状に形成され、水平に配置されて搬送ディスクユニット13の底面を形成している。この搬送ガイド底面15は、搬送ローラ10によって挟持された硬貨の下面よりも僅かに低くなるように配置されている。
搬送回転円盤としての搬送回転ディスク16は、円盤状に形成され、外周壁面14の内部の搬送ガイド底面15上に図1中の矢印Cが示す方向へ回転可能に水平配設されている。この搬送回転ディスク16の外周部には、搬送ローラ10により挟持されて搬送された1枚の硬貨を受け入れて保持するU字状に切り欠けた硬貨受容部17が等間隔で複数形成されている。
また、搬送回転ディスク16は、回転軸18に固定され、ディスク回転モータ19によりギヤ20を介して回転する回転軸18の回転とともに回転し、硬貨受容部17に保持された硬貨を外周壁面14に沿って円弧を描くように搬送することができるようになっている。このとき、硬貨受容部17に入れられて保持され、搬送回転ディスク16の回転とともに搬送される硬貨の底面は、搬送ガイド底面15により摺動可能に支持される。
なお、搬送ローラ10による硬貨の搬送方向(図1中の矢印Bが示す方向)は、回転軸18に向かって搬送回転ディスク16の回転方向における下流側に少しずらして設定されている。
さらに、搬送回転ディスク16には、硬貨受容部17の位置に対応させて等間隔の貫通孔(スリット)および遮光部が形成された円筒状の遮光部材23が取り付けられ、発光部および受光部を有する位置検知センサ22で回転する遮光部材23の貫通孔(スリット)および遮光部を検出して硬貨受容部17の位置を検出することができるようになっている。
回転する搬送回転ディスク16の硬貨受容部17の軌跡上には、繰出しセンサ24が設けられており、硬貨通路9と対向した硬貨受容部17内の硬貨の存否を検知することができるようになっている。
鑑別部25は、磁気センサ(251、252、253、254)で構成され、回転する搬送回転ディスク16の硬貨受容部17の回転軌跡を挟んで対向配置され、搬送回転ディスク16の回転方向における上流から磁気センサ(251、252)、磁気センサ253、磁気センサ254の順で取り付けられて配設されている。
磁気センサ(251、252)、磁気センサ253、および磁気センサ254は、搬送回転ディスク16の硬貨受容部17の回転軌跡上に、その回転軌跡を挟んで上方および下方に対を成して配置され、通過する硬貨から取得した磁気特性によって、硬貨の直径、材質、厚さ、穴の有無等の各種特性値を検出し、その硬貨の真贋や金種を鑑別する。
リジェクト硬貨排出口26は、搬送回転ディスク16の回転方向における磁気センサ254の下流の搬送ガイド底面15に形成された開口部であり、図示しないシャッタにより開閉可能に構成されている。鑑別部25により搬送回転ディスク16で搬送された硬貨が偽硬貨または金種鑑別不可能な硬貨等と鑑別された場合、図示しない駆動手段によりシャッタを開放してリジェクト硬貨排出口26を開口し、当該硬貨をリジェクト硬貨排出口26から落下させてスロープにより返却口等へ導くことが可能になっている。なお、鑑別部25により真硬貨かつ金種鑑別可能な硬貨と鑑別された正規の硬貨は、シャッタを閉塞することにより、さらに下流に搬送するものとする。
正規硬貨排出口27は、搬送回転ディスク16の回転方向におけるリジェクト硬貨排出口26の下流の搬送ガイド底面15に形成された開口部である。この正規硬貨排出口27は、搬送回転ディスク16で搬送された硬貨が鑑別部25により真硬貨かつ金種鑑別可能な硬貨と鑑別された正規の硬貨を落下させてスロープにより収納部等へ導くことが可能になっている。
調整用媒体30は、磁気センサ251、磁気センサ252、磁気センサ253、および磁気センサ254の出力値を適正な出力値に調整するためのものであり、搬送回転ディスク16の硬貨受容部17に嵌合するように形成されたものある。
調整冶具31は、搬送回転ディスク16の位置を固定して保持し、搬送回転ディスク16の硬貨受容部17に嵌め込まれた調整用媒体30と各磁気センサ(251〜254)との位置を正確に対応させてその状態を保持するためのものである。
なお、調整用媒体30および調整冶具31の詳細は後述する。
このように構成された硬貨処理装置100は、調整用媒体30を磁気センサ(251〜254)間に配置して磁気センサ(251〜254)の出力を調整する。
図3は実施例における調整用媒体の構成を示す説明図である。なお、図3(a)は調整用媒体の正面図、図3(b)は調整用媒体の平面図、図3(c)は調整用媒体の側面図、図3(d)は調整用媒体の斜視図である。
図3において、調整用媒体30は、クロム銅(例えば、クロムが0.7〜1.2重量%、銅が98.8〜99.3重量%)またはりん青銅(例えば、錫が5.5〜7.0重量%、りんが0.03〜0.35重量%、銅・錫・りんの合計が99.5重量%以上)の素材で形成され、個々に異なる鑑別項目の比較・判別を行うために個別に適正配置された図1および図2に示す磁気センサ251、252、253、254に単一の形状で対応できるように略扇形状に形成され、また搬送回転ディスクに設けられた硬貨受容部に嵌め込まれた際に位置ずれを起こさないように硬貨受容部の側壁に当接する略直線状の突き当て端面301が形成されている。
この突き当て端面301が硬貨受容部の側壁に当接することにより、硬貨受容部に嵌め込まれた際の調整用媒体30の位置ずれを防止し、磁気センサの出力を安定させることができる。また、調整用媒体30に略直線状の突き当て端面301を形成することにより、全体が円形状の正規の硬貨の形状(円形)と異なる略扇形状とし、他の装置へ投入された場合に正規の硬貨と鑑別されることを防止している。
また、調整用媒体30の各辺の角は、硬貨受容部に円滑に嵌め込まれるように丸く形成されている。
図4は実施例における調整用媒体と磁気センサの配置を示す説明図であり、搬送回転ディスクの硬貨受容部に嵌め込まれたときの調整用媒体30と磁気センサ251、252の位置関係を平面図で示している。
図4において、搬送回転ディスクの硬貨受容部に嵌め込まれた調整用媒体30の突き当て端面301等の各端面は、磁気センサ251、252の端部より1mm程度外側に位置するようになっており、硬貨受容部を挟んで上下に配置された磁気センサ間の全平面領域に調整用媒体30が配置(投影)されるようになっている。
このように、磁気センサ251、252への調整用媒体30の投影面積を一定にすることにより、安定した磁気センサの出力を得ることができるようになっている。これは、磁気センサは媒体(硬貨および調整用媒体30)との投影面積が変わると出力値も変動するからである。
なお、搬送回転ディスクの硬貨受容部に嵌め込まれたときの調整用媒体30と図1に示す磁気センサ253、254の位置関係についても同様であり、磁気センサ253、254への調整用媒体30の投影面積が一定になるように調整用媒体30が配置されるようになっている。
図5は実施例における硬貨および調整用媒体の磁気センサ出力値を表すグラフであり、横軸は硬貨の種類および調整用媒体を表し、縦軸は磁気センサのアナログ信号をデジタル値に変換した出力値としてのA/D値を表している。
調整用媒体の素材には、図中矢印51aおよび矢印51bで表す硬貨判定領域の出力値から外れた出力値、すなわち鑑別対象である1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨、500円硬貨、および旧500円硬貨の出力値と重ならない出力値となるクロム銅またはりん青銅を選定し、正規の硬貨と誤鑑別することがないようにしている。
また、調整用媒体の厚みは、部品の製造誤差および組立誤差が正常範囲内であれば磁気センサの出力値が飽和しない様(ゼロにならない様)、実測結果に基づいて決定している。
図6は実施例における磁気センサの出力値を例示するグラフであり、横軸は硬貨受容部を挟んで上下に配置された磁気センサ間の距離を表し、縦軸は磁気センサのアナログ信号をデジタル値に変換した出力値としてのA/D値を表している。
図6において、例えば磁気センサ間の距離が正常範囲60(約3.8mm〜約4.4mm)での出力値61は1円硬貨、出力値62は10円硬貨、出力値63は5円硬貨、出力値64は旧500円硬貨、出力値65は50円硬貨、出力値66は100円硬貨、出力値67は500円硬貨を表している。
調整用媒体の厚みは、例えば5円硬貨の出力値63と、10円硬貨の出力値62との間の出力値69の上限値68aおよび下限値68bの範囲内となるように形成する。すなわち、調整用媒体は、正規の硬貨による磁気センサの出力値と重複しない磁気センサの出力値を出力する厚さに形成される。
なお、本実施例では、調整用媒体の素材をクロム銅またはりん青銅としているため、調整用媒体の厚み変化させることにより、磁気センサの出力値を調整することができる。
また、図6に示すように、部品製造のバラツキ、組み立てのバラツキ、動作電圧のバラツキ等を考慮して磁気センサの出力が飽和しない(出力値がゼロにならない)ように、調整用媒体の厚みを設定することにより、硬貨処理装置の製造工程の組み立て検査等において調整用媒体を使用して磁気センサの出力値を検査することで磁気センサ間の距離が正常範囲60でない組み立て不良等を検出することができる。
図7は実施例における調整冶具の構成を示す説明図であり、図7(a)は調整冶具の正面図、図7(b)は調整冶具の平面図、図7(c)は調整冶具の側面図である。
図7において、調整冶具31は、図1および図2に示す搬送ディスクユニット13の壁面を形成している外周壁面14に形成された硬貨を通過させる開口部21に係合する係合部311と、搬送回転ディスク16の硬貨受容部17に嵌合する突起部312とを有し、円形の搬送路壁を形成する図1に示す外周壁面14と搬送回転ディスク16との間に嵌るように半月形状に形成されている。
この調整冶具31の係合部311を外周壁面の開口部に係合させ、また突起部322を図1に示すように搬送回転ディスク16のひとつの硬貨受容部17に嵌合させて取り付けることにより、硬貨受容部17に嵌合された調整用媒体30が正確に磁気センサ251〜254の中央部に配置され、またその位置が固定されるようになっている。
図8は実施例における磁気センサの配置を示す説明図であり、搬送回転ディスクおよび磁気センサの側面図である。
図8において、水平に配設された搬送ガイド底面15および搬送路カバー16aで形成される媒体搬送路を鉛直方向において挟むように対向配置された複数の磁気センサ251、252、253、254が、それぞれの磁気センサは異なった鑑別項目の比較・判別を行う。
上下に取り付けられた磁気センサのうち、上側の磁気センサは搬送路カバー16aに取り付けられており、その搬送路カバー16aは開閉可能に構成されている。図7に示す調整冶具31は、この搬送路カバー16aを閉じた状態でも媒体搬送路を移動できるように、正規の硬貨と同様な厚さで形成されており、その調整冶具31を所望の位置に停止させたまま搬送路カバー16aを閉じることができるようになっている。
このように構成された硬貨処理装置は、図示しないメモリや磁気ディスク等の記憶部に格納されたプログラム(ソフトウェア)に基づいて図示しない中央処理装置等の制御部により装置全体の動作が制御される。
この制御部は、それぞれの磁気センサにより検出した磁界の変動をデジタルの出力値として読取ることができるようになっている。
上述した構成の作用について説明する。
硬貨処理装置の制御部が行う調整処理を図9の実施例における調整処理を示すフローチャートの図中Sで表すステップにしたがって図1を参照しながら説明する。
S1:制御部は、無媒体での調整として調整用媒体30が搬送回転ディスク16の硬貨受容部17に存在しない状態で電圧変動を抑えるための電圧調整を行う。制御部は、磁気センサの出力値が所定の電圧値(例えば、3V)になるように電圧調整を行う。
S2:制御部は、磁気センサの出力値(A/D値)を読取る。
S3:制御部は、読取った磁気センサの出力値が所定の電圧値(例えば、3V)に到達しているか否かを判定し、到達していないと判定すると処理をS4へ移行し、到達していると判定すると処理をS5へ移行する。
S4:読取った磁気センサの出力値が所定の電圧値に到達していないと判定した制御部は、金属ごみ等を含む硬貨が媒体搬送路内に残留しているか、または制御回路を含む磁気センサに故障が発生したものとして図示しないディスプレイ等の表示手段にエラーが発生した旨を表示して処理を停止する。
S5:一方、読取った磁気センサの出力値が所定の電圧値に到達していると判定した制御部は、図示しない表示手段に調整冶具と調整用媒体とを取り付けることを促す「調整媒体&調整冶具を取付けて下さい」等のメッセージを表示する。
硬貨処理装置の操作者は、調整用媒体30と調整冶具31とを搬送回転ディスク16に取り付けるものとする。このとき、磁気センサ251、252にひとつの調整用媒体30、磁気センサ253にひとつの調整用媒体30、磁気センサ254にひとつの調整用媒体30が対応するように配置するものとする。
このように調整用媒体30と調整冶具31とを搬送回転ディスク16に取り付けることにより、各磁気センサに各調整用媒体30を対応させて配置し、その位置を固定する。
S6:制御部は、操作キー等の入力手段で硬貨処理装置の操作者の入力操作を待機し、操作者による入力操作を入力手段で検知すると処理をS7へ移行する。
S7:制御部は、調整用媒体30による磁気センサの出力値を読取る。なお、搬送回転ディスク16を回転させることなく、調整用媒体30を静止させた状態で磁気センサの出力値を読取るものとする。
S8:制御部は、読取った磁気センサの出力値に基づいて補正値を算出する。ここで、補正値とは、調整用媒体30を静止させた状態で読取った磁気センサの出力値が所定の範囲内の数値になるようにするための値であり、制御部は、読取った磁気センサの出力値に補正値を加減算することにより適正な磁気センサの出力値を得ることができる。
S9:制御部は、算出した補正値を記憶部としてのメモリに記憶させ、格納する。
S10:制御部は、図示しない表示手段に調整冶具と調整用媒体とを取り外すことを促す「調整媒体&調整冶具を取り外して下さい」等のメッセージを表示する。
硬貨処理装置の操作者は、調整冶具31と調整用媒体30とを搬送回転ディスク16から取り外すものとする。
S11:制御部は、操作キー等の入力手段で硬貨処理装置の操作者の入力操作を待機し、操作者による入力操作を入力手段で検知すると処理をS12へ移行する。
S12:制御部は、メモリに格納した補正値と、予めメモリに記憶された閾値とを比較する。
S13:制御部は、補正値が閾値の範囲内に入っているか否かを判定し、入っていないと判定すると処理をS14へ移行し、入っていると判定すると処理を終了する。
S14:補正値が閾値の範囲内に入っていないと判定した制御部は、図示しない表示手段に、その補正値および調整処理に失敗した旨の「NG」等の文字を表示して処理を停止する。
なお、制御部は、上述したS7〜S9およびS13の処理を各磁気センサ(251〜254)について行うものとする。
従来の磁気センサの調整では、予め鑑別済みの複数枚の正規の硬貨のみを投入し、磁気センサ間を搬送させ、その磁気センサの出力値から補正値を求めるようにしていた。これは硬貨の搬送による硬貨の磁気センサへの投影面積のバラツキを、大量の硬貨を搬送させ、磁気センサの出力値を得ることにより吸収する方法であり、調整作業に時間を要することや大量の正規硬貨を使用するため、硬貨の紛失やユーザの現金への混入等のセキュリティ面の問題から硬貨処理装置を設置した場所では磁気センサの調整作業を行うことは困難であった。
本実施例では、磁気センサ間に調整用媒体を配置して磁気センサで読取った出力値から補正値を算出するようにしたことにより、硬貨の搬送を行うことなく、短時間で磁気センサの調整を行うことができる。
また、鑑別済みの複数枚の正規の硬貨を使用することがないので、硬貨処理装置を設置した場所であっても磁気センサの調整作業を行うことができる。
さらに、調整用媒体の素材を、鑑別すべき正規の硬貨による磁気センサの出力値から離れた出力値となるように、クロム胴またはりん青銅としたことにより、他の硬貨処理装置等に投入されても正規の硬貨と鑑別されることがなく、防犯上の安全を確保することができる。
またさらに、調整用媒体の素材をクロム胴またはりん青銅としたことにより、調整用媒体の厚みを変化させることで磁気センサの出力値を変化させることができ、調整用媒体の素材の混合比率等にバラツキが生じた場合でも調整用媒体の厚さを変化させて磁気センサの出力値のバラツキを吸収することができる。
また、部品製造のバラツキ、組み立てのバラツキ、動作電圧のバラツキ等を考慮して磁気センサの出力が飽和しない(出力値がゼロにならない)ように、調整用媒体の厚みを設定することにより、硬貨処理装置の製造工程の組み立て検査等において調整用媒体を使用して磁気センサの出力値を検査することで組み立て不良等を検出することができる。
またさらに、調整用媒体に押し当て端面を形成し、調整用媒体を否円形状の略扇形状に形成したことにより、硬貨受容部に調整用媒体を挿入する際、容易かつ安定した位置決めをすることが可能になる。また、調整用媒体を正規の硬貨と同様に搬送した場合であってもリジェクト硬貨排出口を通過させることなく、除去し難い装置内部に落下することを防止することができるとともに、他の硬貨処理装置等への混入を防止することができ、防犯上の安全を確保することができる。
以上説明したように、本実施例では、磁気センサ間に調整用媒体を配置して磁気センサで読取った出力値から補正値を算出するようにしたことにより、硬貨の搬送を行うことなく、短時間で磁気センサの調整を行うことができるという効果が得られる。
また、鑑別済みの複数枚の正規の硬貨を使用することがないので、硬貨処理装置を設置した場所であっても磁気センサの調整作業を行うことができるという効果が得られる。
1 硬貨繰出しユニット
2 硬貨投入口
3 回転円盤
4 回転軸
5 繰出しモータ
7 円盤ガイド部材
8 放出口
9 硬貨通路
10 搬送ローラ
13 搬送ディスクユニット
14 外周壁面
15 搬送ガイド底面
16 搬送回転ディスク
17 硬貨受容部
25 鑑別部
26 リジェクト硬貨排出口
27 正規硬貨排出口
30 調整用媒体
31 調整冶具
100 硬貨処理装置

Claims (9)

  1. 硬貨を鑑別する磁気センサを備えた硬貨処理装置において、
    硬貨を受け入れる硬貨受容部が形成され、回転可能に配設された搬送回転円盤と、
    前記搬送回転円盤の硬貨受容部の回転軌跡を挟んで対向配置された磁気センサとを備え、
    クロム銅またはりん青銅で形成された調整用媒体を前記磁気センサ間に配置して前記磁気センサの出力を調整することを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 請求項1に記載の硬貨処理装置において、
    前記調整用媒体は、前記硬貨受容部に嵌合されることを特徴とする硬貨処理装置。
  3. 請求項2に記載の硬貨処理装置において、
    硬貨を通過させる開口部が形成され、前記開口部を通過した硬貨を受け入れる複数の硬貨受容部が形成された前記搬送回転円盤の外周に沿った円筒状の壁面を備え、
    前記開口部と係合する係合部と、前記搬送回転円盤の硬貨受容部に嵌合する嵌合部とが形成された調整冶具で、前記搬送回転円盤を固定することを特徴とする硬貨処理装置。
  4. 請求項1、請求項2または請求項3に記載の硬貨処理装置において、
    前記調整用媒体は、略扇形状に形成されていることを特徴とする硬貨処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の硬貨処理装置において、
    前記調整用媒体は、正規硬貨による前記磁気センサの出力値と重複しない前記磁気センサの出力値を出力する厚さに形成されていることを特徴とする硬貨処理装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の硬貨処理装置において、
    前記調整用媒体は、クロム銅で形成され、クロムが0.7〜1.2重量%、銅が98.8〜99.3重量%である
    ことを特徴とする硬貨処理装置。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の硬貨処理装置において、
    前記調整用媒体は、りん青銅で形成され、錫が5.5〜7.0重量%、りんが0.03〜0.35重量%、銅・錫・りんの合計が99.5重量%以上である
    ことを特徴とする硬貨処理装置。
  8. 硬貨を受け入れる硬貨受容部が形成され、回転可能に配設された搬送回転円盤と、前記搬送回転円盤の硬貨受容部の回転軌跡を挟んで対向配置され、硬貨を鑑別する磁気センサとを備えた硬貨処理装置で使用され、前記磁気センサ間に配置して前記磁気センサの出力を調整するために使用される調整用媒体であって、
    略扇形状に形成されていることを特徴とする調整用媒体。
  9. 硬貨を受け入れる硬貨受容部が形成され、回転可能に配設された搬送回転円盤と、前記搬送回転円盤の硬貨受容部の回転軌跡を挟んで対向配置され、硬貨を鑑別する磁気センサとを備えた硬貨処理装置で使用され、前記磁気センサ間に配置して前記磁気センサの出力を調整するために使用される調整用媒体であって、
    正規硬貨による前記磁気センサの出力値と重複しない前記磁気センサの出力値を出力する厚さに形成されていることを特徴とする調整用媒体。
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