JP5670191B2 - 機能障害性シナプス伝達に伴う障害を治療するためのglp−1アナログの使用 - Google Patents

機能障害性シナプス伝達に伴う障害を治療するためのglp−1アナログの使用 Download PDF

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Description

グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)はプログルカゴン遺伝子の転写産物より誘導され、その遺伝子はヒトの膵臓および小腸にて発現されることが知られている。プログルカゴンが膵臓α細胞で発現することで29−アミノ酸グルカゴンペプチド、グルカゴン関連性膵臓ペプチド(GRPP)およびメジャープログルカゴンフラグメントが得られる。しかしながら、小腸内分泌細胞にて、グルカゴン関連性膵臓ペプチド(GRPP)、オキシントモデュリン、GLP−1およびGLP−2がプログルカゴン遺伝子より合成される。30−アミノ酸内因性GLP−1ペプチドはホルモンのインクレチンファミリーに属し、養分吸収後の代謝恒常性にて多くの役割を果たす。体内でのGLP−1の主たる供給源は腸L−細胞であり、GLP−1を養分摂取に応じて胃ホルモンとして分泌する。L−細胞がGLP−1を分泌するかは小腸管腔での養分の存在に依存する。このホルモンの分泌促進物質として、炭水化物、蛋白および脂質などの主要栄養素が挙げられる。GLP−1の生物学的に活性な形態はGLP−1(7−37)およびGLP−1(7−36)アミドである。GLP−1の生物学的活動として、グルカゴンの膵臓からの分泌の阻害、胃内容排出および満腹感を強めることによる食物摂取の阻害が挙げられる。特に、GLP−1はインスリン放出に対して調節作用を有する。GLP−1受容体の刺激はインスリン生合成、ベータ細胞増殖、膵臓からのグルコース依存性インスリン分泌を強化し、2型真正糖尿病患者の血中グルコース濃度を低下させる(Gaultら、2003)。GLP−1が糖尿病患者の血中グルコースを低下させるとの知見は、GLP−1が外因性分泌促進物質に対してベータ細胞感受性を復元しうるとの示唆と一緒になって、GLP−1シグナル伝達の強化が糖尿病患者を治療する有用な解決手段であることを示唆する。
神経可塑性は新たな神経連絡を絶え間なく形成することを含むプロセスであり、それは活動と経験に応じて脳が再構成される間に生じる。活動に依存するシナプス可塑性は成長の間にシナプス結合を変形するにおいて極めて重要な役割を果たす。しかしながら、成長の間に生じることはよく知られているが、そのプロセスは成人の脳の中心的な特徴でもある。ニューロン結合が可塑性を有することで、脳は経験に応じて絶え間なく成長することができ、ニューロンに対するトラウマまたはダメージの結果として生じる神経シグナル伝達の損傷を回避することもできる。
このプロセスの間に脳に起こると考えられる2つの型の修飾:1)特にシナプス領域におけるニューロンその物の形態学的変化;および2)ニューロン間のシナプスの数の増加がある。シナプスシグナル伝達の効率は、これらの修飾のいずれか(または両方)に依存することが多い。実際、記憶形成および学習能力などのプロセスはニューロン間の結合の強化を可能とするシナプス効率における交代に依存するとの考えが広く受け入れられている。その上、特定のシナプスでのシナプス可塑性は、脳にて情報を記憶するのに必要かつ十分であると考えられる。
長期増強(LTP)が、シナプス結合の強化を達成しうる、作用機序のモデルとして長きにわたって提案されている。高頻度で刺激することでシナプス伝達の効率が増加し続けうることが広く証明されている。この知見に基づき、学習および記憶の少なくとも特定の形態を支持するシナプス変化は、LTPの発現に必要とされる変化と類似すると考えられる。
その上、LTPの損傷が認知機能の損傷と関係することが多いことも広く受け入れられている。この点、今日までの長年にわたる研究にて、老齢ラットにおける認知障害を報告している。特に老齢ラットは空間的情報のプロセッシングにて欠損を示すことが明らかにされた。噛歯動物の脳のCA1領域のLTPの欠損が、空間学習の能力における欠損と相関付けられた;損傷が重度の動物ではLTPを維持しなかったのに対して、空間学習が相対的に損傷していない動物ではLTPの維持が観察された。
したがって、認知障害は多くの神経障害の顕著な特徴である。例えば、加齢記憶損傷の徴候は、アルツハイマー病などの神経変性疾患の初期段階に関連する徴候と似ていることが多い。神経科学の分野における主たる目標は、明らかに、加齢、疾患に関連して、あるいはシナプス伝達の損傷をもたらす他の原因で、LTPが損傷している状況にてLTPを維持することにある。
しかしながら、成熟ニューロンがまた、入力シナプスの強化を妨げる機構を有する可能性があるとする証拠もそろってきている。かかる恒常性制御は、ニューロンがその最適な活動の範囲内にあり、脳の可塑性を高く維持するのに不可欠な工程を確実に行うようにする。このことは、CA1領域の錐体細胞の各々が、シナプス伝達の活動依存性亢進の可能性と共に数千の興奮性入力を受ける、海馬にて明らかである。シナプス強化を制限する機構が無い場合は、生理学的バランスは危険に曝され、その結果、LTPプロセスはシャットダウンされ、結局のところ、情報を記憶する完全なニューロンサーキットの能力の軽減に至る。したがって、脱増強作用のプロセスもまた、ニューロン恒常性を制御すること、およびコーディネートされたシナプス伝達の強化の調節を確実にすること、における臨界的要素として作用する。脱増強作用は、今では、記憶から不必要な情報を除去するのに一の役割を果たすと考えられている。脱増強作用それ自体は、認知プロセスが過活動であることに伴う障害にて、潜在的に治療基準として作用しうる。
本願発明の目的は、シナプス伝達のLTPを増加(または維持)することにより、障害のこれらの型に関連する認知機能を予防、改善または逆転させることにある。その上、LTPの維持は認知プロセスの損傷の発症を遅らせることで神経疾患の予防に有用であり、神経変性により惹起される認知機能の減少だけでなく、トラウマまたは加齢による機能障害性認知プロセスの治療についても役立つことがわかった。
本発明の第一の態様によれば、シナプス伝達の長期増強の機能不全により惹起されるか、またはその機能不全に伴う神経学的障害を治療または予防するための、グルカゴン様ペプチド−1(7−36)のペプチドアナログの使用が提供される;ここで、ペプチドアナログのアミノ酸配列は配列番号1で特定される配列のN−末端から少なくとも最初の10個のアミノ酸からなり、さらには、限定されるものではないが、位置7のアミノ酸置換または修飾、位置8のアミノ酸置換または修飾、位置9のアミノ酸置換または修飾、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含む;ただし、位置8で単一のアミノ酸置換がある場合、その場合、XはL−AlaまたはL−Glyではない。

本発明の第二の態様によれば、シナプス伝達の長期増強の機能不全により惹起されるか、またはその機能不全に伴う神経学的障害を治療または予防するための医薬の製造における、ペプチドアナログの使用が提供される;ここで、ペプチドアナログのアミノ酸配列は配列番号1で特定される配列のN−末端から少なくとも最初の10個のアミノ酸からなり、さらには、限定されるものではないが、位置7のアミノ酸置換または修飾、位置8のアミノ酸置換または修飾、位置9のアミノ酸置換または修飾、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含む;ただし、位置8で単一のアミノ酸置換がある場合、その場合、XはL−AlaまたはL−Glyではない。
本発明の第三の態様によれば、シナプス伝達の長期増強の機能不全により惹起されるか、またはその機能不全に伴う神経学的障害を治療する方法であって、シナプス伝達の長期増強の機能不全により惹起されるか、またはその機能不全に伴う神経学的障害を患っている対象に、治療上有効量のペプチドアナログを投与することを含む方法が提供される;ここで、ペプチドアナログのアミノ酸配列は配列番号1で特定される配列のN−末端から少なくとも最初の10個のアミノ酸からなり、さらには、限定されるものではないが、位置7のアミノ酸置換または修飾、位置8のアミノ酸置換または修飾、位置9のアミノ酸置換または修飾、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含む;ただし、位置8で単一のアミノ酸置換がある場合、その場合、XはL−AlaまたはL−Glyではない。
所望により、ペプチドアナログのアミノ酸配列は配列番号1で特定される配列のN−末端から少なくとも最初の10個のアミノ酸からなり、さらには、限定されるものではないが、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含んでいてもよい。
所望により、位置26のアミノ酸置換または修飾は、独立して、アミノ酸の付加、および/またはアシル基、望ましくは脂肪酸の付加からなる群より選択される。さらには所望により、アミノ酸はL−またはD−Gluであり、脂肪酸はC−16パルミトイル基であってもよい。
所望により、または付加的に、位置34のアミノ酸置換または修飾はL−またはD−Argであってもよい。
所望により、ペプチドアナログは、リラグルチド(Liraglutide)としても知られている、Arg(34)Lys(26)−(N−イプシロン−(ガンマ−Glu)(N−アルファ−ヘキサデカノイル))GLP−1(7−37)である。リラグルチドのアミノ酸配列は配列番号6に示される塩基性アミノ酸配列より誘導される。
「機能不全」なる語は、一のプロセスに異常な機能をもたらす障害を意味し、そのために該プロセスはもはや従来の機能パターンを遂行しない。プロセスの異常な機能は、LTPの損傷を包含し、ここで処理はLTPの増強を含む。
グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)ペプチドアナログは配列番号2で示されるアミノ酸配列のポリペプチドであり、ここでXは、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrおよびValを含む群より選択されるL−またはD−アミノ酸からなる。
好ましくは、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)ペプチドアナログは配列番号2で示されるアミノ酸配列のポリペプチドであり、ここでXは疎水性L−またはD−アミノ酸からなる。さらに好ましくは、Xは脂肪族L−またはD−アミノ酸からなる。最も好ましくは、XはL−またはD−Valからなる。所望により、ペプチドアナログは配列番号2で特定される配列のN−末端からの少なくとも10個のアミノ酸残基からなっていてもよく、さらには位置7のアミノ酸置換または修飾、および位置9のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾からなっていてもよい。
所望により、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)ペプチドアナログは配列番号2で示されるアミノ酸配列のポリペプチドからなっていてもよく、ここでXは天然に存在するアミノ酸より選択される。さらに好ましくは、Xは配列番号3に示されるようにL−またはD−Aspからなる。
所望により、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)ペプチドアナログは配列番号2で示されるアミノ酸配列のポリペプチドからなっていてもよく、ここでXは天然に存在するアミノ酸より選択される。さらに好ましくは、Xは配列番号4に示されるようにL−またはD−Valからなる。
所望により、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)ペプチドアナログは配列番号2で示されるアミノ酸配列のポリペプチドからなっていてもよく、ここでXは天然に存在するアミノ酸より選択される。さらに好ましくは、Xは配列番号5に示されるようにL−またはD−Proからなる。
ペプチドアナログのフラグメントは配列番号1で特定される配列のN−末端からの少なくとも10個のアミノ酸残基からなり、さらには、限定されるものではないが、位置7のアミノ酸置換または修飾、位置8のアミノ酸置換または修飾、位置9のアミノ酸置換または修飾、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾からなる;ただし、位置8で単一のアミノ酸置換がある場合、その場合、XはL−AlaまたはL−Glyではない。
GLP−1のペプチドアナログは、所望により、ヒトGLP−1のアナログであってもよい。
好ましくは、ペプチドアナログはジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)による変性に対して耐性である。
所望により、ペプチドアナログはさらに少なくとも1回のアミノ酸修飾を含んでいてもよく、該少なくとも1回のアミノ酸修飾は一般式:HO−(CH−O−CH−H(ここで、nは1と約22の間の整数である)のポリマー部分の結合を含む。
ポリマー部分の平均分子量は1000Daを上回らないことが望ましい。ポリマー部分の平均分子量は1000Da未満であることが好ましい。
nは1と約10の間の整数であることが好ましい。nは約2と約5の間の整数であることがさらに好ましい。
ポリマー部分は分岐構造であってもよい。分岐構造は少なくとも2個の線状構造のポリマー部分が結合してなっていてもよい。別に、分岐点は各ポリマー部分の構造内にあってもよい。また、ポリマー部分は線状構造を有する。
すべてのモノマーのうちいくつかのモノマーは水分子と結合しうる。ポリマー部分の結合は共有結合を介してなされうる。共有結合は安定な共有結合であってもよい。また、共有結合は可逆的であってもよい。共有結合は加水分解されうる。
当該または各ポリマー部分は、ペプチドアナログの隣接するN−末端アミノ酸と;ペプチドアナログの隣接するC−末端アミノ酸と;あるいは、限定されるものではないが、リジン、システイン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニンおよびチロシンを含む群より選択される天然に存在するアミノ酸に結合しうる。
また、該ペプチドアナログはさらに、天然に存在するアミノ酸が、限定されるものではないが、リジン、システイン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニンおよびチロシンを含む群より選択されるアミノ酸で置換されており;当該または各ポリマー部分が該または各置換アミノ酸に結合されている。当該または各ポリマー部分は隣接するC−末端アミノ酸に結合してもよい。さらに、該または各ポリマー部分はC−末端アミノ酸に結合してもよい。
該または各ポリマー部分はリジン残基に結合されていてもよい。該または各ポリマー部分はリジンのアルファまたはイプシロンアミノ基に結合されうる。リジン残基はLys(26)およびLys(34)からなる群より選択されうる。
全体を通して用いられる場合の「ミニ−PEG」(または「mPEG」)なる語は、本明細書にて上記したように、nが1と約22の間の整数であるところの、ポリエチレングリコールの結合ポリマーの同義語を意味する。
所望により、ペプチドアナログは位置7でアミノ酸修飾を含んでいてもよく、ここで該アミノ酸修飾は、限定されるものではないが、アセチル化などのアシル化である。該ペプチドアナログはN−末端に隣接してアシル化(所望により、アセチル化)され得る。所望により、ペプチドアナログはN−末端アルファ−アミンでアシル化(所望により、アセチル化)されていてもよい。
所望により、該ペプチドアナログは:
(a)位置7、8および9のうちの1、2またはすべてでのN−末端糖化およびアミノ酸置換;
(b)位置7、8および9の各々でのアミノ酸置換および/または修飾;および
(c)位置7、8および9の1つでのアミノ酸置換および/または修飾;
ここで、該アミノ酸置換またはアミノ酸修飾は、
(i)位置7、8または9での糖化;
(ii)位置7、8または9でのアルキル化;
(iii)位置7、8または9でのアセチル化;
(iv)位置7、8または9でのアシル化;
(v)位置7、8または9でのイソプロピル基の付加;
(vi)位置7、8または9でのピログルタミン酸の付加;
(vii)位置7でのD−アミノ酸による置換;
(viii)位置7でのL−アミノ酸による置換;
(ix)位置8でのL−アミノ酸による置換、ただしL−アミノ酸はL−AlaまたはL−Glyではない;
(vii)位置9でのD−アミノ酸による置換;
(x)位置9でのL−アミノ酸による置換;
(xi)位置7、8または9でのアミノイソ酪酸またはサルコシンによる置換;
(xii)位置8でのD−アミノ酸による置換;
(xiii)Ala(8)−Glu(9)結合のΨ[CHNH]結合への変換;
(xiv)Ala(8)−Glu(9)結合の安定した等価結合への変換;および
(xv)位置7、8または9でのベータ-アラニン、オメガ-アミノ酸、3−アミノプロピオン酸、4−アミノ酪酸、オルニチン、シトルリン、ホモアルギニン、t−ブチルアラニン、t−ブチルグリシン、N−メチルイソロイシン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、ノルロイシン、システイン酸またはメチオニンスルホキシドによる置換;
からなる群より選択され;
(d)一般式:HO−(CH−O−CH−Hで表わされるポリマー部分の結合からなるアミノ酸修飾;および
(e)アミノ酸残基のイプシロンアミノ基での、アシル基付加、所望により脂肪酸付加による修飾;
からなる。
所望により、ペプチドアナログは配列番号2にて特定される配列のN−末端からの10個のアミノ酸からなっていてもよい。好ましくは、該ペプチドアナログはGLP−1(7−37)およびGLP−1(7−36)アミドの生物学的活性を保持する。
所望により、ペプチドアナログは、少なくとも1個のアミノ酸残基のアミノ基での、少なくとも1個のアシル基、所望により脂肪酸分子の付加からなる修飾を含んでいてもよい。所望により、該または各々の脂肪酸分子はリジン残基に結合されてもよい。該または各々の脂肪酸分子はリジンのアルファまたはイプシロンアミノ基に結合され得る。該リジン残基はLys(26)およびLys(34)からなる群より選択され得る。
所望により、脂肪酸は飽和脂肪酸であってもよい。さらには所望により、修飾は、限定されるものではないが、C−8オクタノイル基、C−10デカノイル基、C−12ラウロイル基、C−14ミリストイル基、C−16パルミトイル基、C−18ステアロイル基 およびC−20アシル基からなる群より選択される脂肪酸の付加からなってもよい。
好ましくは、ペプチドアナログは位置7にてN−糖化アミノ酸を含む。さらに好ましくは、該ペプチドアナログは位置7にてN−糖化His残基を含む。
所望により、ペプチドアナログは位置7にてN−アルキル化アミノ酸を含んでよい。さらに所望により、該ペプチドアナログは位置7にてN−末端イソプロピル基の付加を含んでよい。さらに所望により、該ペプチドアナログは位置7にてN−末端ピログルタミン酸の付加を含んでよい。さらに所望により、該ペプチドアナログは、少なくとも一のリジン残基のイプシロンアミノ基での脂肪酸の付加による修飾、および位置7、8および9のうち1、2またはすべての位置でのアミノ酸置換または修飾を含んでいてもよい。
好ましくは、位置7でのアミノ酸置換はAsp残基をもたらす。好ましくは、位置8でのアミノ酸置換はVal残基をもたらす。好ましくは、位置9でのアミノ酸置換はPro残基をもたらす。
所望により、ペプチドアナログはさらに、少なくとも1個のアミノ酸残基のアミノ基で、少なくとも1個のアミノ酸の付加からなる修飾を含んでもよい。好ましくは、付加されるアミノ酸はGluである。所望により、該または各々のアミノ酸はリジン残基に結合されてもよい。該または各々のアミノ酸はリジンのアルファまたはイプシロンアミノ基に結合され得る。リジン残基はLys(26)およびLys(34)からなる群より選択され得る。
本発明のさらなる態様によれば、シナプス伝達の長期増強の機能障害により惹起されるか、またはその機能障害に伴う神経学的障害を治療または予防するためのリラグルチドの使用が提供される。
本願明細書において、本発明は、特定の方法、治療方法または操作に限定されず、それ自体が変化しうることが理解される。さらには、本明細書にて使用される用語は、特定の実施形態を記載するためのもので、限定されるものではない。
明細書全体を通して、「グルカゴン様ペプチド−1」(または「GLP−1」)なる語は、全長GLP−1、GLP(7−36)およびGLP−1(7−36)アミドと同意義である。好ましくは、該語はヒトGLP−1をいう。
「ポリペプチド」なる語は、本明細書にて、ペプチドなる語と同意義に用いられる。
「対象」なる語は個体を意味する。好ましくは、対象は哺乳動物である。より好ましくは、対象はヒトである。
本願明細書において、位置7はペプチドアナログのN−末端アミノ酸をいい、本明細書中に記載されるアミノ酸位置は添付図面にて説明されるアミノ酸位置と同義であることが理解される。
本発明の実施形態を添付した図面を用いて説明するが、それらは例示にすぎない:
ヒトGLP(7−36)(配列番号1)およびGLP−1のペプチドアナログ(配列番号2−5)のポリペプチド配列を示す。 ベータ−アミロイド(25−35)のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 GLP−1のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 Val(8)GLP−1のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 Val(8)GLP−1とベータ−アミロイド(25−35)を共同投与した場合のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 ベータ−アミロイド(25−35)の15分前にVal(8)GLP−1を投与した場合のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 ベータ−アミロイド(25−35)の30分前にVal(8)GLP−1を投与した場合のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 Asp(7)GLP−1のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 [N−糖化]GLP−1のシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。 Pro(9)GLP−1のシナプス伝達の長期強化に対する効果を示す。 リラグルチドのシナプス伝達の長期増強に対する効果を示す。
材料および方法
手術およびLTP誘発プロトコル
雄ウィスターラット(体重:220−280g)を、すべての実験が終わるまで、ウレタン(カルバミン酸エチル、1.8g/kg、腹腔内(i.p.))で麻酔処理した。該動物は英国(UK)、ハーランより入手した。カニューレ(22ゲージ、0.7mm外径、11mm長、UK、ケント州、ビラニー)を脳室内(icv)注射のために左脳半球(プレグマの前方1.5mm、正中線の側方0.5mmおよび腹側3.55mm)に挿入した。電極(UK、ケント州、ビラニー、テフロン被覆したタングステン)を、一方的に、正中線の後方3.4mmおよび側方2.5mmに、刺激電極をプレグマの後方4.2mmおよび正中線の側方3.8mmに挿入した。電極を、皮質および海馬の上層を通って、約10ミリ秒の潜伏時間のある消極的な偏光性興奮性シナプス後電位(EPSP)が出現するまで、CA1領域中にゆっくりと下げた。EPSPの記録をシャファー・コラテラル/交連経路の刺激に応答して右海馬脳半球のCA1領域での放線状層より行った。
フィールドEPSPを、そのトリガー閾値が調整可能である、コンピューター処理される刺激および記録ユニット(英国、ADIインストルメント、Power Lab)上で記録した。トリガーされたユニットは定電流刺激単離ユニット(英国、Neurolog)を活性化させた。データ獲得システムを同時にトリガーさせ、すべての事象を記録させた。サンプリング速度はEPSPを20KHzで記録することであった。
長期増強(LTP)を誘発する「強」高周波刺激(HFS)プロトコルは、3トレインの200刺激、刺激間隔5ミリ秒(200Hz)、トレイン間隔2秒から構成された。この標準HFSはこれらの記録条件(Holscherら、1997)下で最大LTPを誘発することが明らかにされた。LTPを誘発する「弱」HFSプロトコルは10トレインの10刺激、刺激間隔5ミリ秒(200Hz)から構成された。強HFSを用いてLTPを害するペプチドの作用を試験し(ベータ−アミロイド)、弱HFSを用いてLTPを促進するペプチドを試験した。LTPのこの形態において、対照群は最大速度で強化されず、LTPは経時的にゆっくりと崩壊しうる。
刺激強度は最大EPSPの70%であった。LTPを、薬物を注射する前の30分間、およびHFSを適用する前の60分間にわたって記録したベースラインEPSP傾斜の%として測定した。ベースラインを30分間記録し、平均化した。この値をEPSP傾斜の100%とし、記録されるすべての値をこのベースライン値に対して標準化した。
すべての実験は、US Home Officeレギュレーションにより使用許諾されており、「Principles of laboratory animal care」(NIHパブリケーションNo.86−23、1985年改訂)に従った。
ペプチド
この試験に用いるベータアミロイド(25−35)および他のペプチドを、標準固相Fmocプロトコルを用い、Applied Biosystems automated peptides synthesiser(Model 432A)で合成した。ペプチドをWaters Millenium 2010クロマトグラフィーシステムの逆相HPLCを用いて純度を判断し、ペプチドをその後、以前に記載されるように、マトリクス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−TOF)を用いて特徴付けした(Genglerら、2006;Holsherら、2007)。ペプチドを乾燥形態にて貯蔵し、実験前に再蒸留水に溶かした。5μlのペプチド溶液をicvに注射した。
統計
一群6匹の動物から構成された。データを反復測定二方向性ANOVAを用いて、あるいはpost−hoc試験との反復測定3レベル二方向性ANOVAを用いて分析し、群間の差異を明確にした(米国、GraphPad software Inc., PRISM)。
実施例
当業者が発明の完全な開示または記載が得られるように、明細書に以下の実施例が記載されているものであり、該実施例は純粋に発明の例示を意図とするもので、発明の範囲を限定するものではない。
実施例1.ペプチド配列
ヒトGLP−1(1−42)のアミノ酸配列およびそのアナログを図1に示す。アミノ酸は以下のように番号を付す。
配列番号1はヒトGLP−1のアミノ酸配列を示す;
配列番号2はヒトGLP−1のアナログのアミノ酸配列であって、位置7(Xで示される)で、位置8(Xで示される)で、および/または位置9(Xで示される)でアミノ酸置換により修飾されている、アミノ酸配列を示す;
配列番号3はアナログAsp(7)GLP−1のアミノ酸配列を示す;
配列番号4はアナログVal(8)GLP−1のアミノ酸配列を示す;
配列番号5はアナログPro(9)GLP−1のアミノ酸配列を示す;および
配列番号6はアナログリラグルチド(Liraglutide)のアミノ酸配列を示す。
実施例2.ベータ−アミロイド(25−35)処理のインビボ効果
雄のウィスターラットに、ベータ−アミロイド(βA)(25−35)の不活性なスクランブルペプチド配列バージョン(対照)10ナノモル(○)または100ナノモル(◆)βA(25−35)のいずれかを脳内室(icv)注射した。HFS(強プロトコル)を用いて注射した15分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した(図2)。3レベルの二方向性反復測定ANOVAにより、群(DF2,16;F=6.2、p<0.001)および時間(DF2,119;F=1.9;p<0.01)間の全体的違いが分かった。因子間の相互作用は有意ではなかった。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、100ナノモル群と対照(DF1,10;F=16.1;p<0.005)および時間(DF1,119;F=1.5;p<0.001)の間で違いを示した。因子間の相互作用は有意ではなかった。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、10ナノモル群と対照(DF1,10;F=9.1;p<0.01)および時間(DF1,119;F=1.38;p<0.005)の間で違いを示した。因子間の相互作用は有意ではなかった。10ナノモルと100ナノモル群の間に違いはなかった。一群N=6である。平均したEPSPをHFSの5分前と、HFSの1時間後に記録して示す。これらのEPSPは記録の質を証明するための例である。図示されるように、EPSPは刺激後に明らかに変化しており、ノイズはかなり小さく、高品質である。目盛バーは横10ミリ秒、縦1mVである。一群すべてn=6である。
これらの結果はβA(25−35)のLTPに対する有害な作用を示す。この損傷の基本的な機構として、K+チャネル活性の変化、電位依存性カルシウムチャネル(VDCC)活性の減少、およびCa2+インフレックスが挙げられ、それらは、順次、Ca2+感受的酵素活性に影響を及ぼし、ベシクル放出を軽減する。興味深いことに、以前の実験では、ベータ−アミロイドの放出はGLP−1の影響を受け、軽減されることが示された。
実施例3.GLP−1(7−36)アミド、GLP−1(9−36)アミドおよびVal(8)GLP−1を用いる処理のインビボ効果
天然ホルモンGLP−1(7−36)アミドを注射(15ナノモル、5μl、icv.)し、弱刺激プロトコルを用いてLTPに対する効果を試験した(図3A)。加えて、不活性な形態のGLP−1、GLP−1(9−36)アミドを対照として注射した(15ナノモル、5μl、icv.)。3レベルの二方向性反復測定ANOVAにより、群(DF2,16;F=7.4、p<0.001)および時間(DF2,119;F=3.6;p<0.001)間の全体的違いが分かった。因子間の相互作用は有意ではなかった。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、GLP−1(7−36)アミド群と対照(DF1,10;F=12.1;p<0.01)および時間(DF1,119;F=1.6;p<0.001)の間で違いを示した。因子間の相互作用は有意ではなかった。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、GLP−1(7−36)アミド群とGLP−1(9−36)アミド群(DF1,10;F=12.1;p<0.01)および時間(DF1,119;F=1.7;p<0.001)の間で違いを示した。因子間の相互作用は有意ではなかった。GLP−1(9−36)アミド群と対照群の間に違いはなかった。すべての群はn=6である。
雄のウィスターラットに、ビヒクル(対照)または15ナノモルのVal(8)GLP−1(◆)のいずれかを脳内室(icv)注射した。HFS(弱プロトコル)を用いて注射した30分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した(図3B)。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、Val(8)GLP−1群と対照(DF1,10;F=17.1;p<0.003)および時間(DF1,119;F=1.8;p<0.006)の間で違いを示した。因子間の相互作用は有意ではなかった。群はすべてn=6である。平均したEPSPをテタヌス(tetanus)の5分前と、テタヌスの1時間後に記録して示す。図示されるように、EPSPは刺激後に明らかに変化しており、ノイズはかなり小さく、高品質である。目盛バーは横10ミリ秒、縦1mVである。
これらの結果は、初めて、Val(8)GLP−1がシナプス伝達に対して直接的かつ急性の調整作用を有し、LTPの誘発を強化しうることを示す。この効果は、かなり長い時間的経過を有する、成長受容体の活性化の後に観察される効果とは異なるものである。したがって、本発明者らは、その結果を、GLP−1受容体がおそらくベシクル放出を直接調整することができる前シナプス部位で、該受容体がニューロンに対して活性化されることで、LTPの速い効果が開始されうると解釈する。理論に拘束されるものではないが、本発明者らは、GLP−1が膵臓におけるインスリン放出を向上させる作用機序が、脳での当該実験にて観察されたLTPおよびシナプス伝達に対する効果と同様であると仮定する。
実施例4. Val(8)GLP−1およびベータ−アミロイド(25−35)処理のインビボ効果
雄のウィスターラットに、ビヒクル(対照)、100ナノモルのβA(25−35)(◆)または15ナノモルのVal(8)GLP−1と100ナノモルのβA(25−35)のコンビネーション(○)のいずれかをicv注射した。βA(25−35)およびVal(8)GLP−1を同時に注射し、HFS(弱プロトコル)を用いてβA(25−35)注射した15分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した(図4A)。この実験はVal(8)GLP−1がβA誘発のLTPの損傷を防止しうるかどうか試験ことであったので、強HFSプロトコルを用いて最大LTPを得た。したがって、LTPは既に最大レベルで誘発されており、Val(8)GLP−1でさらに増強され得ないため、このプロトコルではVal(8)GLP−1その物については試験しなかった。本発明者らは弱HFSプロトコルを用いてVal(8)GLP−1その物を試験し、それではLTPの増強を示した(実施例3を参照のこと)。Val(8)GLP−1(15ナノモル、5μl、icv)をベータ−アミロイド(25−35)(100ナノモル、5μl、icv)と同時に注射しても、ベータ−アミロイドのLTPに対する損傷作用には影響がなかった。3レベルの二方向性反復測定ANOVAにより、群(DF2,16;F=3.9、p<0.0001)および時間(DF2,119;F=16.5;p<0.001)間の全体的違いが分かった。相互作用も有意であった(DF2,240;F=1.8;p<0.001)。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、ベータ−アミロイド(25−35)群と対照(DF1,10;F=17.1;p<0.001)および時間(DF1,119;F=4.5;p<0.001)の間で違いを示した。コンビネーション群とベータ−アミロイド(25−35)群の間に違いはなかった。すべての群はn=6である。
βA(25−35)をVal(8)GLP−1の15分後に注射し、LTPがHFS(弱プロトコル)を用いてβA(25−35)注射の15分後に誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した(図4B)。Val(8)GLP−1(15ナノモル、5μl、icv)をベータ−アミロイド(25−35)(100ナノモル、5μl、icv)を注射する15分前に注射しても、ベータ−アミロイドのLTPに対する損傷作用には有意な影響がなかったが、トレンドが肉眼で見えるようになった。3レベルの二方向性反復測定ANOVAにより、群(DF2,16;F=6、p<0.01)および時間(DF1,119;F=5.7;p<0.001)間の全体的違いが分かった。相互作用も有意であった(DF1,238;F=1.3;p<0.001)。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、ベータ−アミロイド(25−35)群と対照(DF1,10;F=11.3;p<0.01)および時間(DF1,119;F=5.7;p<0.0001)の間で違いを示した。コンビネーション群とベータ−アミロイド(25−35)群の間で違いは見られなかった。すべての群はn=6である。
βA(25−35)をVal(8)GLP−1の30分後に注射し、LTPがHFS(弱プロトコル)を用いてβA(25−35)注射の15分後に誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した(図4C)。Val(8)GLP−1(15ナノモル、5μl、icv)をベータ−アミロイド(25−35)(100ナノモル、5μl、icv)を注射する30分前に注射すると、ベータ−アミロイドのLTPに対する損傷作用は完全に逆転した。3レベルの二方向性反復測定ANOVAにより、群(DF2,16;F=9.8、p<0.001)および時間(DF1,119;F=3.8;p<0.001)間の全体的違いが分かった。2レベルの二方向性反復測定ANOVAは、ベータ−アミロイド(25−35)群と対照(DF1,10;F=18;p<0.001)および時間(DF1,119;F=1.8;p<0.001)の間で違いを示した。対照群と薬物コンビネーション群の間で違いは見られなかった。すべての群はn=6である。
実施例5 GLP−1アナログ、Asp(7)GLP−1を用いる処理のインビボ効果
雄のウィスターラットに、ビヒクル(対照)または15ナノモルのD−Asp(7)GLP−1(◆)のいずれかをicv注射した。HFS(弱プロトコル)を用いて注射した30分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した。二方向性反復測定ANOVAは、薬剤群と対照群の間で違いを示した(p<0.001)。すべての群において、n=6である。平均したEPSPをテタヌス(tetanus)の5分前と、テタヌスの1時間後に記録して示す。目盛バーは横10ミリ秒、縦1mVである。
15ナノモルのAsp(7)GLP−1の注射(icv)は対照と比較して長期増強(LTP)を強化した。これらの結果はAsp(7)GLP−1がシナプス伝達に対して直接的かつ急性の調整作用を有し、LTPの誘発を強化しうることを示す。
実施例6 GLP−1アナログ、[Nglyc]GLP−1を用いる処理のインビボ効果
雄のウィスターラットに、ビヒクル(対照)または15ナノモルのD−NglycGLP−1(◆)のいずれかをicv注射した。HFS(弱プロトコル)を用いて注射した30分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した。二方向性反復測定ANOVAは、薬剤群と対照の間で違いを示した(p<0.01)。すべての群において、n=6である。平均したEPSPをテタヌスの5分前と、テタヌスの1時間後に記録して示す。目盛バーは横10ミリ秒、縦1mVである。
15ナノモルのN−糖化GLP−1の注射(icv)は対照と比較して長期増強(LTP)を強化した。これらの結果は[Nglyc]GLP−1がシナプス伝達に対して直接的かつ急性の調整作用を有し、LTPの誘発を強化しうることを示す。
実施例7 Pro(9)GLP−1を用いる処理のインビボ効果
雄のウィスターラットに、ビヒクル(対照)または15ナノモルのPro(9)GLP−1(◆)のいずれかをicv注射した。HFS(弱プロトコル)を用いて注射した30分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した。二方向性反復測定ANOVAは、薬剤群と対照の間で違いを示した(p<0.001)。すべての群において、n=6である。平均したEPSPをテタヌスの5分前と、テタヌスの1時間後に記録して示す。目盛バーは横10ミリ秒、縦1mVである。
15ナノモルのPro(9)GLP−1の注射(icv)は対照と比較して長期増強(LTP)を強化した。これらの結果はPro(9)GLP−1がシナプス伝達に対して直接的かつ急性の調整作用を有し、LTPの誘発を強化しうることを示す。
実施例8 GLP−1誘導体、リラグルチド(Liraglutide)を用いる処理のインビボ効果
雄のウィスターラットに、ビヒクル(対照)または15ナノモルのリラグルチド(◆)のいずれかをicv注射した。HFS(弱プロトコル)を用いて注射した30分後にLTPが誘発され、EPSPの変化を評価し、グラフを作成してLTPの変化を示した。二方向性反復測定ANOVAは、薬剤群と対照の間で違いを示した(p<0.005)。すべての群において、n=6である。平均したEPSPをテタヌスの5分前と、テタヌスの1時間後に記録して示す。目盛バーは横10ミリ秒、縦1mVである。
15ナノモルのGLP−1誘導体、リラグルチドの注射(icv)は対照と比較して長期増強(LTP)を強化した。これらの結果はリラグルチドがシナプス伝達に対して直接的かつ急性の調整作用を有し、LTPの誘発を強化しうることを示す。
当該実験の結果もまた、シナプス可塑性に対する、GLP−1およびそのアナログの促進作用が、βA(25−35)フラグメントがLTPに対して有する有害な作用を防止しうることを示す。Val(8)GLP−1がベータ−アミロイドの前に適用されなければならないという結果から、両方の化合物がニューロン上の同じ結合部位で作用することはありそうもない。それよりも、GLP−1受容体の活性化は、LTPを増加させるシナプスをプライムし、VDCCおよび他のイオンチャネル活動を変えることで、ベータ−アミロイドがシナプス可塑性に対して有する作用を防止または弱める作用機序を開始させるようである。Val(8)GLP−1は、それが膵臓ベータ細胞でのcAMPレベルを向上させるとの同様に、ニューロンにおいてもcAMPレベルを向上させるかもしれない。Val(8)GLP−1誘発のcAMPの増加はこの方法にてベシクル放出を強化することができ、シナプス活動を、ベータ−アミロイドによる影響を受ける、VDCC活動に依存させないようにすることができる。VDCC活動は、通常、Ca2+感受性ヌクレオチドシクラーゼを介してcAMPレベルを向上させるのに必要とされており、この工程はVal(8)GLP−1の作用により回避され得た。Ca2+チャネルの慢性的に高い活性化は、フリーラジカルの生成の増加のような神経障害性工程に至るため、GIP受容体の活性化がベータ−アミロイドの作用を防止するとの観察により、ベータアミロイドの初期の変性作用が軽減され得ること、および神経変性に至る下流プロセスが防止され得ることが大いに期待できる。加えて、樹枝状細胞の発芽および神経再生の向上によりGLP−1がニューロンに対して有する成長因子様作用は、ベータ−アミロイド活動およびプラーク誘発性グリオーシスにより誘発される長期損傷の防止または軽減を補助し得た。GLP−1およびそのアナログのこれらの特性は、安定したGLP−1アナログでのAD患者の処理がアルツハイマー秒の効果的な予防的処理であり得ることを示唆する。
結論として、本明細書に記載のGLP−1アナログの特性は、安定したGLP−1アゴニストでの対象の処置が、LTPの損傷により惹起されるか、その損傷に付随する神経学的障害の効果的な予防処理であり得ることを示唆する。

Claims (18)

  1. シナプス伝達の長期増強の機能不全により惹起されるか、またはその機能不全に伴う神経学的障害を治療または予防するための、グルカゴン様ペプチド−1(7−36)のペプチドアナログを含む医薬組成物であって、ペプチドアナログのアミノ酸配列が配列番号1に示される配列のN−末端からの少なくとも最初の10個のアミノ酸を含み、さらには、位置7のアミノ酸置換または修飾、位置8のアミノ酸置換または修飾、位置9のアミノ酸置換または修飾、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含む;ただし、位置8で単一のアミノ酸置換がある場合、位置8のアミノ酸はL−AlaまたはL−Gly以外のアミノ酸である、医薬組成物。
  2. ペプチドアナログのアミノ酸配列が、配列番号1に示される配列のN−末端からの少なくとも最初の10個のアミノ酸を含み、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含む、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 位置26のアミノ酸置換または修飾が、独立して、L−またはD−Gluの付加および/またはC−16パルミトイル脂肪酸の付加からなる群より選択される、請求項記載の医薬組成物。
  4. 位置34でのアミノ酸置換がL−またはD−Argである、請求項2または3記載の医薬組成物。
  5. ペプチドアナログがArg(34)Lys(26)−(N−イプシロン−(ガンマ−Glu)(N−アルファ−ヘキサデカノイル))GLP−1(7−37)である、請求項2−4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. ペプチドアナログが配列番号2に示されるアミノ酸配列のポリペプチドを含み、ここでXは、Arg、Asn、Asp、Cys、Glu、Gln、His、Ile、Leu、Lys、Met、Phe、Pro、Ser、Thr、Trp、TyrおよびValを含む群より選択されるL−またはD−アミノ酸からなる、請求項1記載の医薬組成物。
  7. がL−またはD−Hisからなり、XがL−またはD−Valからなり、XがL−またはD−Gluからなる、請求項記載の医薬組成物。
  8. ペプチドアナログが配列番号2に示されるアミノ酸配列のポリペプチドを含み、ここでXがL−またはD−Aspからなり、XがL−またはD−Alaからなり、XがL−またはD−Gluからなる、請求項1記載の医薬組成物。
  9. ペプチドアナログが配列番号2に示されるアミノ酸配列のポリペプチドを含み、ここでXがL−またはD−Hisからなり、XがL−またはD−Alaからなり、XがL−またはD−Proからなる、請求項1記載の医薬組成物。
  10. ペプチドアナログがさらに、一般式:HO−(CH−O−CH−H(ここで、nは1と22の間の整数である)のポリマー部分の結合を含む、少なくとも1回のアミノ酸修飾を含む、請求項1−9のいずれかに記載の医薬組成物。
  11. ポリマー部分が、Lys(26)およびLys(34)からなる群より選択されるリジン残基のアルファまたはイプシロンアミノ基に結合されている、請求項10記載の医薬組成物。
  12. ペプチドアナログが位置7のアミノ酸のN−末端アルファ−アミンでのアセチル化を含む、請求項1−11のいずれかに記載の医薬組成物。
  13. ペプチドアナログが:
    (a)N−末端糖化および位置7、8および9のうちの1、2またはすべてでのアミノ酸置換;
    (b)位置7、8および9の各々でのアミノ酸置換および/または修飾;および
    (c)位置7、8および9の1つでのアミノ酸置換および/または修飾;
    ここで、該アミノ酸置換またはアミノ酸修飾は、
    (i)位置7、8または9での糖化;
    (ii)位置7、8または9でのアルキル化;
    (iii)位置7、8または9でのアセチル化;
    (iv)位置7、8または9でのアシル化;
    (v)位置7、8または9でのイソプロピル基の付加;
    (vi)位置7、8または9でのピログルタミン酸の付加;
    (vii)位置7でのD−アミノ酸による置換;
    (viii)位置7でのL−アミノ酸による置換;
    (ix)位置8でのL−アミノ酸による置換、ただしL−アミノ酸はL−AlaまたはL−Gly以外の基である;
    (x)位置9でのD−アミノ酸による置換;
    (xi)位置9でのL−アミノ酸による置換;
    (xii)位置7、8または9でのアミノイソ酪酸またはサルコシンによる置換;
    (xiii)位置8でのD−アミノ酸による置換;
    (xiv)Ala(8)−Glu(9)結合のΨ[CHNH]結合への変換;
    (xv)Ala(8)−Glu(9)結合の安定した等価結合への変換;および
    (xvi)位置7、8または9でのベータ-アラニン、オメガ-アミノ酸、3−アミノプロピオン酸、4−アミノ酪酸、オルニチン、シトルリン、ホモアルギニン、t−ブチルアラニン、t−ブチルグリシン、N−メチルイソロイシン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、ノルロイシン、システイン酸またはメチオニンスルホキシドによる置換;
    からなる群より選択され;
    (d)一般式:HO−(CH−O−CH−Hで表わされるポリマー部分の結合からなるアミノ酸修飾;および
    (e)アミノ酸残基のイプシロンアミノ基での、アシル基付加、所望により脂肪酸付加による修飾;
    を含む、請求項1記載の医薬組成物。
  14. ペプチドアナログが、Lys(26)およびLys(34)からなる群より選択されるリジン残基のアルファまたはイプシロンアミノ基への脂肪酸分子の付加を含む、請求項1−13のいずれかに記載の医薬組成物。
  15. 脂肪酸が、C−8オクタノイル基、C−10デカノイル基、C−12ラウロイル基、C−14ミリストイル基、C−16パルミトイル基、C−18ステアロイル基 およびC−20アシル基からなる群より選択される、請求項14記載の医薬組成物。
  16. ペプチドアナログが位置7でのN−糖化アミノ酸を含む、請求項1−15のいずれかに記載の医薬組成物。
  17. ペプチドアナログのアミノ酸配列が、
    (a)配列番号4に示されるアミノ酸配列;
    (b)配列番号3に示されるアミノ酸配列;
    (c)配列番号1に示される配列のN−末端からの少なくとも最初の10個のアミノ酸および位置7でのN−末端糖化;
    (d)配列番号5に示されるアミノ酸配列;および
    (e) Arg(34)Lys(26)−(N−イプシロン−(ガンマ−Glu)(N−アルファ−ヘキサデカノイル))GLP−1(7−37)
    の少なくとも1つを含む、請求項1記載の医薬組成物。
  18. シナプス伝達の長期増強の機能不全により惹起されるか、またはその機能不全に伴う神経学的障害を治療または予防するための医薬の製造における、配列番号1に示される配列のN−末端からの少なくとも最初の10個のアミノ酸を含み、さらには、位置7のアミノ酸置換または修飾、位置8のアミノ酸置換または修飾、位置9のアミノ酸置換または修飾、位置26のアミノ酸置換または修飾、および位置34のアミノ酸置換または修飾からなる群より選択される1または複数のアミノ酸置換または修飾を含む;ただし、位置8で単一のアミノ酸置換がある場合、位置8のアミノ酸はL−AlaまたはL−Gly以外のアミノ酸である、ペプチドアナログの使用。
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