JP5670034B2 - 薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法 - Google Patents
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Description
ところが、製品完成後は、鋳型を割って製品を取り出すので、製品を1個作るたびに、鋳型を製作し、また鋳型を破壊するので、極めて煩雑な作業となっていた。
ことを要旨とする。
なお、本請求項で「薄肉球状黒鉛鋳鉄製品」でいう「薄肉」とは、製品の厚みが2mm以下のものをいう。0.3〜1.5mmのもの、とりわけ、1.0〜1.2mmのものは、フライパンには理想的であり、本願の金型によって初めて量産を達成できたものである。なお、このような薄肉の部分が一部にあれば、他の部分にそれよりも厚みの厚い部分を備えていてもよい。例えば、フライパンの鍋部本体の厚みが2mm以下であれば、たとえ柄の部分が10〜50mmであってもここで言う「薄肉球状黒鉛鋳鉄製品」である。
金型の厚みは、基本的にキャビティ内面のその位置における法線の方向に測った厚みをいう。
また、鋳鉄の中でも引張り強度が高く、金型の強度を高めることができる。
本発明の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法において、前記注湯工程において、前記加熱された金型に注湯する溶湯の温度が、1400°Cを超えないことを要旨とする。
この発明では、特に1400°Cを超える溶湯の高温化により接種物質の急激な減少により生じるため、そのような凝固時のチル化を有効に防止することができる。
本発明では、前記注湯工程において、前記金型の予熱温度と、注湯する溶湯の温度との差が、600°Cより小さいことを要旨とする。
この発明では、注湯時の溶湯と予熱した金型の温度差が予熱しないときに比較して小さくなり、溶湯の急冷が有効に防止できるため、注湯時のチル化を抑制できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法において、前記金型予熱工程において、前記予め設定された設定温度は、700°C以上に設定されることを要旨とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法において、前記金型予熱工程において、前記予め設定された設定温度は、A1変態点を所定温度超える温度に設定されることを要旨とする。
例えば、球状黒鉛鋳鉄FCD400の場合では、Si:2.4〜3.0%、Mn:0.35〜0.45%以下であるので、727+3.0<T(A1)<727+2.4−7×0.45となり、よって、730>T(A1)>726.35である。「所定温度超える温度」は、生産開始時に初めて金型を加熱して、金型内部がまだ冷え切っているような場合では、加熱部の伝導速度と加熱部の厚み、加熱時間などから計算するか、実験により、想定される表面温度とキャビティ内の温度の差から加算する所定温度を求める。
このため、球状黒鉛鋳鉄の鋳造は、原料の選択、時間管理と温度管理に加え、鋳型の構成が極めて重要となってくる。
さて、本実施形態の金型について、図1〜9を参照して、以下詳細に説明する。
また、図1の固定側金型3に示すように、柄12の形状に沿って、固定側金型3の分割面33の鉛直な一般面から可動側金型4側に突出するように分割面33の凸部33aが形成されている。また、図7に示すように、可動側金型4にはこの分割面の凸部33aに対応する形状で分割面43の鉛直な一般面からへこんだ凹部43aが形成されている。そして、図2に示すように、この分割面の凸部33a、凹部43aに、柄12に対応する柄キャビティ面32b、42bが形成される。
(補強リブ) 図1の可動側金型4の本体キャビティ面42a(不図示)の金型外部には、金型補強リブ49が設けられている。この金型補強リブ49は、本体キャビティ面42a部分の金型の壁の厚みを20mmと一定に保ったままで、補強のために設けたものである。図4、図6に示すように、固定側金型3の本体キャビティ面32aの金型外側にも、鉛直方向と水平方向に延びた突条である金型補強リブ39が形成されている。金型補強リブ39,49は、厚みが、本体キャビティ面32a,42aの金型の壁の厚みと同程度の20mmである。ここでは本体11を十字形に補強しているが、もちろん薄肉鋳鉄製品の形状や求められる強度に合わせて適宜位置・幅・高さ・数などは決定されるものである。特に、加熱部24において、加熱による歪み方向に沿って設けたり、三角トラスとなるように設けることも効果的である。
(セラミックスの充填) そして通気調整部材6をへこませた場合には、この凹みに多孔質材料、たとえば多孔質セラミックス7を均すように充填する。この多孔質セラミックスは、キャビティ面32,42の内面に、少なくとも通気孔5のキャビティ面32,42側の開口部を含む部分に充填される。さらに、通気孔5以外の部分にコーティングしてもよい。この多孔質セラミックス7は、たとえばアルミナの粉末を水練りして充填し、自然乾燥で固める。このセラミックスは、気体は通過させるが、溶湯Mとの濡れ性が低く、溶湯Mが微細な気孔や間隙に進入することがない。
キャビティ25内は、できるだけ研磨して平滑にしておくことが望ましい。もし、コーティングが剥がれやすいような場合には、コーティングに先立ち、キャビティ面32,42の内面をサンドブラストやビーズのブラストで表面に微細な凹凸を形成し、コーティングが剥がれ難いようにしてもよいが、湯流れを損なうことがないようにしなければならない。
さらに本願の発明者は、このNi−アルミナ・ジルコニアのボンドコートを行なうことで、金型の耐久性を著しく高め、寿命を極めて長くすることを見出した。
塗布に当たっては、三層にコーティングされた上から更に塗型剤を120〜200°Cに予熱した金型にエアースプレーにて塗布する。なお、コーティングなしの金型に塗布する場合は、剥離対策上、出来るだけサンド・ガラスビーズ等にてブラスティング及びワイヤーブラシ処理等を行った後、120〜200°Cに予熱した金型にエアースプレーにて塗布する。膜厚は0.1〜0.2mmとする。塗膜は使用前にガスバーナー等で、軽く焼成して水分を除去する。
(金型の加熱装置20) 図2に示すように、加熱装置20,20が、金型2を両側から挟むように近接して配置される。
さらに、金型全体の熱変形に応じて、特定部分を加熱し、或いは加熱しないようにして金型のストレスを抑制することも望ましい。
(金型支持装置) 図15に示すように、複数の金型支持装置60は、それぞれ金型2を支持している。各金型支持装置60は、支持した金型2の注湯口48を、溶融炉50の近傍の注湯ポイント56に移動できるように、レール61,61上を移動可能に構成されている。
固定側金型3を支持する固定側金型支持部66は、機台62の一端側に配置され、固定側金型3の背面には加熱装置20が配置される。
可動側金型支持部67は、移動機構68を介して可動側金型4を支持しており、可動側金型4は、固定側金型3と型締め・型開き可能に移動される。また、可動側金型支持部67は、水平に配置された回動軸69aを備えた回動機構69を備え可動側金型4を90度回転させて、分割面43を鉛直下方に向けることができる。分割面43が鉛直下方に向けられた可動側金型4の鉛直下方には、ベルトコンベア70が配設され、型抜きされ、落下されたフライパンFを載せて、次工程に搬送する。なお、可動側金型4の背面にも加熱装置20が配置されている。
図14のフローチャートに沿って、以上のように構成された金型2による薄肉鋳鉄製品であるフライパンFの鋳造方法を説明する。
図18に示すように、金型支持装置60に予めセットされた可動側金型4は、固定側金型3に対して、移動機構68により、接離自在に支持されている。図18において可動側金型4は開放した状態である。まず、この状態で、金型2に必要があればキャビティ内に塗型剤を再塗布し、120〜200°Cで乾燥する。
(金型の予熱) さらに型締めした金型を予め設定された設定温度まで加熱する金型予熱工程(S2)を行なう。この金型予熱工程(S2)では、型締めした金型2を挟むように近接配置した加熱装置20,20により矢印で示した方向に金型2の全体を加熱する。もちろんこのとき、溶湯Mの温度が下がりやすい下流側を強く温めたり、キャビティ25内部の狭くて流動性が悪化しやすい場所を重点的に加熱したりすることも望ましいが、ここでは単一の設定温度とする。
金型2の予熱における課題は、第1に急激な冷却により黒鉛が球状化しないセメンタイトの生成を防止することにある。
第4には、金型2の予熱により、金型2自体の組織構造を変化させて強度を低下させたり、耐久性を低下させないことである。
まず、第1の課題を達成するために、第1の方法として、注湯された溶湯Mが金型2に接触しても、セメンタイトが生成されないで、パーライト組織若しくはフェライト組織となる温度であるA1変態点以上に金型2内部の温度を維持することが効果的である。この変態点は成分によっても変化するが、一般に球状黒鉛鋳鉄では、およそ727°C近傍である。
次に、第2の方法として、球状黒鉛鋳鉄がおよそ700°C前後から赤熱する物理的性質を利用することが簡易である。赤熱は、目視或いはCCDカメラなどで撮影して画像解析することで認識可能である。この場合は、放射温度計21での温度検出なしでも管理できる。簡易ではあるが、金型2の内部が十分に温度が上がった状態を把握できる。
ここで、実施例1における鋳造を、温度条件を以下のとおりとして予熱した。(単位°C)予熱は、十分な時間をかけ、金型深部まで均一な温度となるようにした。
溶湯温度1500°C
金型保温:なし
判断基準
(チル化) ×:不良、△:一部不良、○:ほぼ良好 ◎:良好
(湯回り) ×:不良(欠け、ピンホール等)、○:形状良好 ◎:鋳肌良好
(耐久性(100回使用))
×:変形大、△:変形が認められる、○:精度上問題なし、◎:変化なし
(3)一方、金型の耐久性を考慮すると、1050°C未満が好ましい。特に950°C以下の温度が好ましい。
(元湯生成工程(S3))
一方、S1、S2と並行して、次の金型注湯工程(S4)のための球状黒鉛鋳鉄の元湯(溶湯M)を準備する。
従来の方法では、溶湯Mの温度は、1400°C以上、望ましくは1500〜1600°Cまで加熱して流動性を高めるのが、湯回りの見地から好ましかった。
(実験2)
金型予熱を850°Cとして、溶融から注湯温度を以下のようにして一定時間(約30分)後に注湯した。
(チル化) ×:不良、△:一部不良、○:ほぼ良好 ◎:良好
(フェーディング) ×:球状化不良、△:球状化劣化、○:球状化やや劣化、◎:球状化良好
(湯回り) ×:不良(欠け、ピンホール等)、△:やや不良(ヒケ)、○:形状良好 ◎:鋳肌良好
(3)フェーディングの観点からは、温度が1280°C以下では、球状化が良好であったが、1330°C以上は、やや球状化に劣化が見られる。1380°Cでは、球状化の劣化が見られ、1400°Cになると消失が始まる。
(金型注湯工程(S4))
上述のように、元湯を生成したら(S3)、図17に示すように、既に型締めし(S1)、予熱した(S2)金型2を注湯ポイント56に移動し、溶融炉50を炉台59を回動軸59aを軸に傾動させて注湯口38,48により形成された湯口カップに溶融炉50から直接元湯(溶湯M)を注湯する。
次に、溶湯Mが冷却されて凝固される鋳物凝固工程(S6)を行なう。予め加熱しておいた金型2により、緩慢に温度が低下する溶湯Mは、球状の黒鉛を析出しながら冷却していく。しかしながら注湯した金型は肉厚が薄いため、従来の砂型やシェル鋳型はもちろん、圧肉のブロック状の金型と比較しても比較的放熱が良好なため、そのままの状態でも、概ね1分以内で凝固する(S5)。このとき、予め加熱された金型2とフライパンFとは、同様の膨張率であるので、温度低下とともに同様に熱収縮していき、金型2に歪が生じにくい。
予熱と異なる温度、例えば予熱より低い設定温度とする。この場合、黒鉛の球状化が良好に行われるような、溶湯Mの冷却が行なわれるような温度条件とする。
この条件は、必ずしも厳密な温度管理でなくても、例えば加熱時間を調整するようにしてもよい。
鋳物がA1変態点となれば、組織が固定され、硬化する。硬化したら、図示しない型締め装置により金型2を開放する金型開放工程(S6)を行う。
続いて、可動側金型4を固定側金型3から離間するとともに、分割面43を下方に向けて回動させフライパンを型抜きする型抜き工程(S7)を行なう。必要に応じて、金型にノックピンを設けて型抜きをしてもよい。
続いて、後処理工程(S8)が行なわれる。本実施形態では、鋳造後に、可動側金型4の可動方向と平行な方向(つまり、抜き方向)から、薄肉鋳鉄製品に対してレーザ光により薄肉鋳鉄製品の周縁にできた鋳ばりを溶断する鋳ばり取り工程を行なう。
上記実施形態の金型2及び、金型2を用いたフライパンFの製造方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
(4)さらに、金型の厚みが薄いので、キャビティ25内外に連通する通気孔5を形成しやすい。
(6)金型補強リブ39,49を設けたことから、金型2の肉薄の部分の強度を上げて金型の歪みを抑制することができる。
(12)金型2では、通気孔5とキャビティ面32,42の一般面との面を多孔質セラミックス7により面一にしたため、フライパンFの表面に通気孔の跡が転写されることなく、美しい表面のフライパンFとすることができる。
(14)通気孔5に充填された多孔質セラミックス7は、効果的に気体のみをキャビティ25から排出し、溶湯Mの流出を防止し、高い耐熱性を持ち、金属の溶出なども生じない。
(16)そして、さらに塗型剤9を塗布しているので、鋳肌が美しく、焼付きを起こしにくく離型を容易にする。
(18)固定側金型3と可動側金型4により鋳造するため、フライパンFを鋳型から取り出すのが極めて容易である。
(20)また、鋳型も繰り返し使用できるので、作業効率も良好となる。さらに、金型鋳造であれば、生産の機械化・自動化も容易となり、さらに効率的な生産が可能となる。
(22)特に、鋳ばりの除去をレーザ加工で溶断することで、作業が簡易となるだけでなく、生産されたフライパンFの柄12も、握った感触が良好となる。
(26)さらに、金型2を、加熱装置20で予熱することで、溶湯が金型2内で金型2により冷却され、湯回りの段階での温度低下が少なく、金型2内で均一の鋳物を生成できる。特に、加熱部24により超薄肉の部分での湯周りを良好にすることができる。
(28)また、金型2を注湯後に保温することで、よりチル化を抑制し、球状黒鉛の良好な析出を促進できる。
・ 上述した本実施形態の(実施例1)では、通気孔5には、通気調整部材6と、多孔質セラミックス7、ボンドコート8aと、中間コート8bと、トップコート8c、塗型剤9を重ねているが、必ずしもすべて揃える必要はない。また、厚さ、その組み合わせ、コーティングの順序、他の種類の膜や下処理など、例えば、以下の実施例2〜5に例示するように適宜組み合わせることができる。
・ (実施例4)さらに、図12に示すように、通気孔5自体を0.3mm程度まで径を細くして、キャビティ面32,42全体にセラミックス7のコーティングをすることで、通気性を確保しつつ、通気孔5に充填物なしで溶湯Mの流出を防止するようにしてもよい。このように構成することで構成がさらに簡易になり、金型の製造が容易になる。
・通気調整部材6は、金属に限らず、それ自身をセラミックスで構成してもよい。
・ 薄肉鋳鉄製品は、フライパンFを例に挙げたが、これに限らず、各種の精密機械部品や工具、冶具などにも適用できることは言うまでもない。
・ その他特許請求の範囲を逸脱しない範囲で、当業者が本発明の構成を付加し省略し、変更して実施できることが言うまでもない。
・ また、加熱手段は、高周波、低周波の誘導コイルにより金型を渦電流で加熱するように構成してもよい。
Claims (15)
- 厚みが2mm以下の薄板状の部分を有する薄肉球状黒鉛鋳鉄製品を大気鋳造により製造するため、球状黒鉛鋳鉄から形成され、固定側金型と可動側金型は鉛直方向に沿った分割面で分割されるとともに、前記薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の薄板状の部分におけるキャビティの金型の厚みを50mm以内の均一の厚みに形成された加熱部を有する鋳造用金型と、
当該金型の加熱部を外部から加熱する加熱手段と、
当該金型の温度を測定する温度測定手段と、
当該温度測定手段により測定された温度に基づいて金型の温度を制御する制御手段とを備えた薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造装置を用いて、
前記鋳造用金型の固定側金型と可動側金型を用いて、分割面をはさんで型締めする型締め工程と、
前記制御手段が前記温度測定手段により当該薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の鋳造用金型の温度を測定しつつ、加熱手段により予め設定された設定温度以上で予め加熱する金型予熱工程と、
当該加熱した金型に、1400°Cを超えない温度であって、且つ前記金型を予熱する設定温度との差が600°Cより小さくなるように予め設定した温度で溶解した元湯を注湯する注湯工程と、
注湯した元湯を硬化させる鋳物凝固工程と、
注湯した元湯が硬化後、固定側金型と可動側金型とを前記分割面で分離して鋳造された薄肉鋳鉄製品を取り出す型抜き工程と
を備えたことを特徴とする薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型予熱工程において、
前記予め設定された設定温度は、金型が赤熱を開始する温度以上に設定されることを特徴とする請求項1に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型予熱工程において、
前記予め設定された設定温度は、700°C以上に設定されることを特徴とする請求項1に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型予熱工程において、
前記予め設定された設定温度は、A1変態点を所定温度超える温度に設定されることを特徴とする請求項1に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型予熱工程において、
前記予め設定された設定温度は、固相点を超えないように設定することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型予熱工程において、
前記予め設定された設定温度は、850°C以上、900°C未満に設定されることを特徴とする請求項1に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記鋳物凝固工程において
前記加熱手段が注湯後も金型の加熱を行い、金型を予め設定された設定温度に保温する金型保温工程と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型保温工程において、
注湯後の金型の加熱は、予熱と異なる予め設定された設定温度とすることを特徴とする請求項7に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型保温工程において、
前記予め設定された設定温度を、注湯後の時間経過に伴って漸次低下させていくことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記金型保温工程において、
前記予め設定された設定温度を、注湯から薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の凝固までが1分以上2分以内となるように温度設定することを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記注湯工程において、
前記加熱された金型に注湯する溶湯の温度が、1230°C以上1380°C以下とすることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記注湯工程において、
前記加熱された金型に注湯する溶湯の温度が、薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の融点より50°C高い温度以上、かつ融点より200°C度高い温度未満であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記注湯工程において、
前記加熱された金型に注湯する溶湯の温度が、薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の融点より50°C高い温度以上、かつ融点より100°C度高い温度未満であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記注湯工程において、
前記金型の予熱温度と、注湯する溶湯の温度との差が、400°Cより小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。 - 前記注湯工程において、
前記金型の予熱温度と、注湯する溶湯の温度との差が、200°Cより小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の薄肉球状黒鉛鋳鉄製品の製造方法。
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