JP5668832B2 - テレスコピックステアリング装置 - Google Patents
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又、前記可動側ブラケット22は、前記アウタコラム13、13aとは別体に設け、このアウタコラム13、13aの一部に溶接して一体的に結合固定している。
尚、本発明に関連する技術を記載した刊行物として、特許文献3がある。
このうちのステアリングシャフトは、後端部にステアリングホイールを装着する。
又、前記ステアリングコラムは、アウタコラムと、インナコラムとから成る。
このうちのアウタコラムは、少なくとも軸方向一部の内径を拡縮可能とした筒状であり、内周面に前記インナコラムを支持する為の支持部を有する。
又、このインナコラムは、前記アウタコラムの内径側に、このアウタコラムの支持部により、軸方向の変位を可能に嵌合支持されている。そして、前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持する。
又、前記固定側ブラケットは、前記アウタコラムのうちで前記内径を拡縮可能とした部分を幅方向両側から挟む状態で固定の部分に設けられた、左右1対の支持板部を有する。
又、前記可動側ブラケットは、前記ステアリングコラムを構成するアウタコラムから塑性加工により、このアウタコラムと一体に成形され、前記1対の支持板部に挟持される被挟持部を有する。
又、前記杆状部材は、前記両支持板部の互いに整合する位置に形成された車体側通孔と、前記両被挟持部に形成したコラム側通孔とを挿通した状態で幅方向に配設している。そして、前記調節レバーの回動に伴って、前記両支持板部の互いに対向する面同士の間隔を拡縮する。
又、前記調節レバーは、前記杆状部材の基端部に設けており、回動に伴って前記間隔を拡縮させる。
尚、上述の発明を実施する場合には、具体的には、前記支持部を、前記アウタコラムの内周面に直接形成する事ができる。
又、前記可動側ブラケットを、前記アウタコラムと一体に膨出成形(ハイドロフォーム工法、プレス加工、バルジ加工、真空成形、エアブロー成形、爆発成形等)により形成する。又、前記可動側ブラケットは、前記両被挟持部と、これら両被挟持部同士を幅方向に関して連続する底部とを備えている。
又、前記両被挟持部の後端部と前記アウタコラムとの連続部、及び前記底部の後端部とこのアウタコラムとの連続部に、円周方向に連続した長孔が形成されている。
更に、前記アウタコラムの支持部と前記インナコラムの外周面とを、円周方向3箇所以上で当接させる。
尚、上述の発明を実施する場合には、具体的には、前記底部を、前端部から後端部に掛けて幅方向に連続した板状とする事ができる。
又、前記可動側ブラケットに、前記両被挟持部と、1対の傾斜部とを設ける。
このうちの両被挟持部に形成したコラム側通孔を、前記アウタコラムの軸方向に長い長孔とする。
又、前記両傾斜部は、その一端を前記両被挟持部に連続させ、幅方向に関して互いに近づく方向にこれら両被挟持部から延出し、その他端同士を連続部を介して連続させる。
そして、前記コラム側通孔と軸方向に関して整合する位置に於ける、前記両傾斜部と、前記両支持板部が前記両被挟持部を押圧する方向とが成す角度を、後方程大きくする。
上述の様な本発明のテレスコピックステアリング装置を実施する場合に、例えば、請求項3に記載した発明の様に、前記支持部を含めたアウタコラムを、ハイドロフォーム工法により中空管を径方向外方に膨らませて成形する。
又、前記可動側ブラケットを、前記アウタコラムと一体に、ハイドロフォーム工法により膨出成形する。
又、前記可動側ブラケットに、前記両被挟持部と、これら両被挟持部同士を幅方向に関して連続する底部とを設ける。
このうちの両被挟持部に形成したコラム側通孔を、前記アウタコラムの軸方向に長い長孔とする。
そして、前記底部の幅方向中間部に、軸方向に長い長孔を形成する。
又、可動側ブラケットの両被挟持部の後端部と前記アウタコラムとの連続部、及び底部の後端部とこのアウタコラムとの連続部に、円周方向に連続した長孔を形成している。この為、軸方向後端部に於ける、前記可動側ブラケットの被挟持部の幅方向に関する剛性を低くできる。その結果、前記アウタコラムと、インナコラムとが径方向に重畳している部分の軸方向寸法が長い状態でも、調節レバーに加える操作力を徒に大きくする事なく、安定した操作性を得る事ができる。
又、請求項4に記載した発明の場合、前記アウタコラムの内周面に設けた支持部と、この支持部と重畳するインナコラムの外周面とを、円周方向3箇所のみで当接した状態で支持している。この為、前記支持部を前記インナコラムの外周面に確実に当接させる事ができる。更に、当接箇所が3箇所のみである為、総ての当接箇所に於ける当接状態を等しくする為の加工が容易である。
図1〜3は、本発明に関連する参考例の第1例を示している。本参考例のテレスコピックステアリング装置の特徴は、ステアリングコラムを構成するアウタコラムの構造を工夫した点にある。尚、本参考例は、ステアリングホイール1(図16参照)の前後位置を調節する為のテレスコピック機構に加えて、前記図16〜18に示した構造と同様に、上下位置を調節する為のチルト機構を備えた構造に適用する事もできる。
又、本参考例の特徴部分以外の構造は、前記図16〜18に示した構造を含め、従来から知られているテレスコピックステアリング装置の構造とほぼ同様であるから、従来と同様に構成する部分に就いては、図示並びに説明を、省略若しくは簡略にし、以下、本参考例の特徴部分を中心に説明する。
このうちのステアリングシャフト5は、後端部に前記ステアリングホイール1が装着されるもので、前記ステアリングコラム6aの内部に、回動自在に支持されている。
又、前記各隆起部23a、23aを形成する位置は、前記アウタコラム13dの内周面の円周方向等間隔位置に限定されるものではない。但し、半円周側に偏らせず、半円周を上回る範囲に分布させる。
又、前記インナコラム14cの構造は、従来から知られている構造と同様である為、説明を省略する。
又、前記両傾斜部29、29は、それぞれの一端を、前記両被挟持部25a、25aの他端に連続し、幅方向(図1の左右方向)に関して互いに近づく様に(図1の斜め下方に)延出し、それぞれの他端同士が連続部33を介して連続している。
尚、ハイドロフォーム工法のみでは、前記支持部26の加工精度が十分出ない場合には、前記支持部26の各隆起部23a、23aの先端部に切削加工を施す。但し、本参考例の場合、これら各隆起部23a、23aの個数が3個のみである。この為、これら3箇所の隆起部23a、23aの内接円の直径が、軸方向に関して同じになる様にすれば足りるので、前記切削加工、又はプレス加工等の仕上加工があまり面倒になる事はない。
又、前記支持部26を構成する各隆起部23a、23aを、ハイドロフォーム工法により、山形の形状に形成している。この為、前記図20に示した構造と比較して、前記インナコラム14cを支持する為の剛性を高くできる。
図4〜5は、本発明に関連する参考例の第2例を示している。本参考例のテレスコピックステアリング装置の場合、前記図16〜18に示した構造と同様に、アウタコラム13eをインナコラム14c(図1参照)の後方に配置する。
又、前記参考例の第1例と同様に、アウタコラム13eと一体に設けた可動側ブラケット22cの被挟持部25b、25bの互いに整合する位置に、軸方向に長いコラム側通孔30、30を、それぞれ形成している。
即ち、前記コラム側通孔30、30の後端寄り部分と軸方向に関して整合する位置に於ける、前記連続部33の内周面と、前記インナコラム14cの外周面の下端との距離L2{図5(b)参照}は、前記コラム側通孔30、30の前端寄り部分と整合する位置に於ける、同様部分の距離L1{図5(a)参照}よりも大きい(L1<L2)。
尚、本参考例の如く、インナ、アウタ両コラムの嵌合深さに応じて、アウタコラムのうちで抑え付けられる部分の剛性を変化させる構造は、前記参考例の第1例の構造以外にも、例えば前記図16〜20に示す様な従来から知られている各種構造に適用する事で、操作レバーの操作性の安定化に関して、同様の作用・効果を得る事ができる。
図6〜7は、本発明に関連する参考例の第3例を示している。本参考例のテレスコピックステアリング装置の場合も、前記図16〜18に示した構造と同様に、アウタコラム13fをインナコラム14cの後方に配置する。
又、前記参考例の第2例と同様に、アウタコラム13fと一体に設けた可動側ブラケット22dの被挟持部25c、25cの互いに整合する部分に、軸方向に長いコラム側通孔30、30を、それぞれ形成している。
又、これら両被挟持部25c、25cの一端(図6の下端)は、平板状の底部34を介して幅方向に連続している。
図8〜9は、本発明に関連する参考例の第4例を示している。本参考例のテレスコピックステアリング装置を構成するアウタコラム13gは、前記参考例の第3例のアウタコラム13fと同様の基本構造を有する。
このうちの前記図8(b)に示す長孔35は、その軸方向に関する位置を、前記コラム側通孔30、30とほぼ一致させている。
一方、前記図8(c)に示す長孔35aの軸方向に関する寸法は、前記コラム側通孔30、30、及び長孔35の軸方向に関する寸法よりも大きい。即ち、前記長孔35aは、軸方向に関して、前記底部34の前記コラム側通孔30、30の軸方向前端よりも前方から、この底部34の軸方向後端と前記アウタコラム13gの外周面とを連続する連続部36を介して、このアウタコラム13gの外周面まで形成されている。
尚、この様な長孔35、35aも、ハイドロフォーム工法により形成する事ができる(特許文献3参照)。
図10は、請求項1〜4に対応する本発明の実施の形態の1例を示している。本例のテレスコピックステアリング装置を構成するアウタコラム13hは、前記図6〜7に示した実施の形態の第3例のアウタコラム13fと同様の基本構造を有する。
尚、本例は、前記各参考例と組み合わせて実施する事ができる。その他の構造、及び作用・効果は前記参考例の第3例と同様である。
図11〜13は、本発明に関連する参考例の第5例を示している。本参考例のテレスコピックステアリング装置を構成する可動側ブラケット22gは、アウタコラム13iの前端部から上方に突出する状態で設けられている。この様な可動側ブラケット22gは、前記図8〜9に示した参考例の第4例の可動側ブラケット22eと、径方向に関してほぼ対称な構造を有しており、左右1対の被挟持板部25d、25dと、底部34aとから成る。
図14〜15は、本発明に関連する参考例の第5例を示している。本参考例のテレスコピックステアリング装置を構成するアウタコラム13jは、前記図8〜9に示した参考例の第4例のアウタコラム13gと同様の基本構造を有する。
尚、本参考例は、前記実施の形態の1例及び各参考例と組み合わせて実施する事ができる。その他の構造、及び作用・効果は前記参考例の第4例と同様である。
又、ステアリングコラムを構成するアウタコラムとインナコラムとの前後方向は問わない。インナコラムが後側であっても、アウタコラムが後側であっても良い。
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5 ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 車体
11 枢軸
12、12a、12b 固定側ブラケット
13、13a、13b、13c、13d、13e、13f アウタコラム
14、14a、14b、14c インナコラム
15 アウタチューブ
16 インナシャフト
17 電動モータ
18 調節レバー
19、19a 杆状部材
20 カム装置
21 カム部材
22、22a、22b、22c、22d、22e、22f 可動側ブラケット
23、23a 隆起部
24 支持爪部
25、25a、25b、25c 被挟持部
26、26a 支持部
27 凹部
28 支持板部
29 傾斜部
30 コラム側通孔
31 頭部
32 抑えナット
33 連続部
34、34a 底部
35、35a、35b 長孔
36、36a 連続部
37 長孔
38 コラム長孔
Claims (5)
- 後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
少なくとも軸方向一部の内径を拡縮可能とした筒状のアウタコラムと、このアウタコラムの内径側に、このアウタコラムの内周面に直接形成された支持部により軸方向の変位を可能に嵌合支持された筒状のインナコラムとから成り、前記ステアリングシャフトをその内部に回動自在に支持するステアリングコラムと、
前記アウタコラムのうちで前記内径を拡縮可能とした部分を幅方向両側から挟む状態で固定の部分に設けられた1対の支持板部を有する固定側ブラケットと、
前記ステアリングコラムを構成するアウタコラムから塑性加工により、このアウタコラムと一体に成形され、前記1対の支持板部に挟持される被挟持部を有する可動側ブラケットと、
これら両支持板部の互いに整合する位置に形成された車体側通孔と、前記両被挟持部に形成したコラム側通孔とを挿通した状態で幅方向に配設され、前記両支持板部の互いに対向する面同士の間隔を拡縮する為の杆状部材と、
この杆状部材の基端部に設けられ、回動に伴ってこの間隔を拡縮させる調節レバーとを備えたテレスコピックステアリング装置に於いて、
前記インナコラムを支持する為の支持部を含めたアウタコラムが、中空管を径方向外方に膨らませて成形したものであり、
前記可動側ブラケットが、前記アウタコラムと一体に膨出成形されており、前記両被挟持部と、これら両被挟持部同士を幅方向に関して連続するものであり、前端部から後端部に掛けて幅方向に連続した板状の底部とを備えており、
前記両被挟持部の後端部と前記アウタコラムとの連続部、及び前記底部の後端部とこのアウタコラムとの連続部に、円周方向に連続した長孔が形成されており、
前記アウタコラムの支持部と前記インナコラムの外周面とが、円周方向3箇所以上で直接当接している事を特徴とするテレスコピックステアリング装置。 - 前記アウタコラムが、前記インナコラムの後方に配置されており、
前記可動側ブラケットが、前記両被挟持部と、1対の傾斜部とを備え、
このうちの両被挟持部に形成したコラム側通孔が、前記アウタコラムの軸方向に長い長孔であり、
前記両傾斜部は、その一端を前記両被挟持部に連続し、幅方向に関して互いに近づく方向にこれら両被挟持部から延出し、その他端同士が連続部を介して連続しており、
前記コラム側通孔と軸方向に関して整合する位置の、前記両傾斜部と、前記両支持板部により前記両被挟持部を押圧する方向とが成す角度が、後方程大きくなる、請求項1に記載したテレスコピックステアリング装置。 - 前記支持部を含めたアウタコラムが、ハイドロフォーム工法により中空管を径方向外方に膨らませて成形したものであり、
前記可動側ブラケットが、前記アウタコラムと一体にハイドロフォーム工法により膨出成形したものである、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したテレスコピックステアリング装置。 - 前記アウタコラムの支持部と前記インナコラムの外周面とが、円周方向3箇所でのみ当接している、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したテレスコピックステアリング装置。
- 前記アウタコラムの支持部の内周面に、切削、又はプレスによる仕上加工を施している、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したテレスコピックステアリング装置。
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