JP5668661B2 - 電極用炭素材料 - Google Patents
電極用炭素材料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5668661B2 JP5668661B2 JP2011220247A JP2011220247A JP5668661B2 JP 5668661 B2 JP5668661 B2 JP 5668661B2 JP 2011220247 A JP2011220247 A JP 2011220247A JP 2011220247 A JP2011220247 A JP 2011220247A JP 5668661 B2 JP5668661 B2 JP 5668661B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- organic compound
- carbonaceous material
- electrode
- carbon material
- mixing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
本願発明における電極用炭素材料は、黒鉛性炭素質物の表面に有機化合物の炭化物が付
着してなる複合炭素質物である。
(1)原料の選択
本発明において最終的に核を形成する黒鉛性炭素質物(以下、炭素質物(N)とも称する)としては、その構造に対応する回折線のピークとして、(002)面の面間隔d002が、下限としては通常0.335nm以上、上限としては通常0.345nm以下、好ましくは0.340nm以下であり、また、c軸方向の結晶子の大きさLcが、下限としては通常15nm以上、好ましくは50nm以上、より好ましくはLcが80nm以上であるものが好ましく、さらに、黒鉛性炭素質物の形状としては、粒状、繊維状などの任意の形状をとりうるが、粒子状が好ましく、体積平均粒径にして通常30μm以下、好ましくは28μm以下、通常5μm以上であることを満たすならば、炭素質物粒子をはじめ、ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、メソフェーズピッチ系、気相成長系それぞれの炭素繊維を粉末状に加工したものも用いることができる。尚、これらは単体でも、これら2種以上を混合して用いてもよい。
(a)溶融溶解性有機化合物、熱硬化性高分子等を不活性ガス雰囲気下又は真空中において、1500〜3000℃、好ましくは2000〜3000℃の温度で加熱することによって、炭素化と黒鉛化を行う方法、
(b)カーボンブラック、コークス等、既製の炭素質物を更に加熱処理して黒鉛質化を適度に進行させる方法、
(c)人造黒鉛、天然黒鉛、気相成長黒鉛ウィスカー、炭素繊維をそのままか、あるいは粒子径、繊維長の調整を行った後、粉末状にし、必要に応じて更に力学的なエネルギー処理を施したものを用いる方法、
などを採用することができる。
これらの中でも、人造黒鉛、天然黒鉛等を必要に応じて力学的なエネルギー処理を施したもの等の比表面積が高い材料は、より比表面積を下げるという点で好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
重質油と熱硬化性樹脂を混合する場合の重量比率の制限は無いが、通常1:100〜100:1程度である。
本願発明においては、通常、かかる黒鉛性炭素質物粒子と有機化合物を混合したものを加熱し、通常、中間物質を得て、その後炭化焼成、粉砕することにより、最終的に黒鉛性炭素質物の表面に有機化合物の炭化物(S)が付着した複合炭素質物を得る。通常、得られる電極用炭素材料に対しての有機化合物の炭素化物の量(有機化合物の残炭量)が、後述する所定の範囲の値となるように有機化合物の種類および黒鉛性炭素質物に対する混合比率を選択して有機化合物の炭化物を付着せしめる。
本願発明における有機化合物の残炭量は、下限としては、通常0.1重量%以上、好ましくは3重量%以上、上限としては、通常30重量%以下、好ましくは15重量%以下である。
本願発明において、かかる有機化合物の残炭量が少なすぎると、黒鉛性炭素質物の細孔への有機化合物の充填が不十分となりやすいと考えられ、
a.多相構造炭素質物の表面に黒鉛が露出しやすくなるため、電解液との安定性が低下しやすい、
b.細孔内に残ったガスが熱処理過程で噴出することにより、多相構造が破壊される恐れがある、
c.細孔が残ったままだと、導電性の悪化や金属イオン移動の妨げの原因になったり、又は、活物質である複合炭素質物の電解液に対する濡れ性が低いために、金属イオンの吸蔵・放出が行われる炭素質物表面が金属イオンの授受に関して均一に利用されにくい等の問題が生じやすい。一方、かかる有機化合物の残炭量が大きすぎる場合には、黒鉛性炭素質物の表面の細孔へ有機化合物が充填される以上の有機化合物により、複合炭素質物の物性が変化し悪影響が生じやすくなるものと考えられるが、放電容量が低下し、充放電効率が低下し、理論上電極容量の最大である黒鉛性炭素質物の特性を有効に利用しにくくなる。
本願発明の製造方法について以下に説明する。本願発明の複合炭素質物の製造方法は主に次の工程からなる。
A1:黒鉛性炭素質物と有機化合物とを混合する第一次混合工程
B1:A1で得られた黒鉛性炭素質物と有機化合物との混合物を加熱処理して該有機化合物を炭素化する第一次炭素化工程。
C1:B1で得られた複合炭素質物を粉体加工する第一次粉体加工工程。
(C1は、有機化合物の残炭量が少ない場合には、省略することもできる。)
A2:前工程で得られた複合炭素質物と有機化合物あるいはこれに更に黒鉛性炭素質物を併せて混合する第二次混合工程
B2:A2で得られた複合炭素質物と有機化合物あるいはこれに更に黒鉛性炭素質物を併せて混合した混合物を加熱処理して該有機化合物を炭素化する第二次炭素化工程。
C2:B2で得られた複合炭素質物を粉体加工する第二次粉体加工工程。
これらの工程の内、A2、B2、C2の組合せ処理を1回以上繰り返す。その場合C2は、有機化合物の残炭量が少ない場合には、省略することもできる。
本工程では、黒鉛性炭素質物または複合炭素質物と、有機化合物との混合物を得る。必要に応じて、トルエン、キシレン、アルキルベンゼン等の芳香族系有機溶媒やキノリン、ピリジン等の複素環式化合物からなる溶媒を添加混合してもよい。
混合は、通常20℃〜100℃、好ましくは30℃〜80℃、より好ましくは40℃〜70℃の温度で行う。混合温度が20℃より低い場合は、黒鉛性炭素質物または複合炭素質物と有機化合物との混合物の粘度が高くなって充分に混合できなかったり、装置にかかる負荷が高くなったりする。また、混合温度が100℃より高い場合は、該混合物から発生する揮発分が多くなるため安全性の面から好ましくない。
混合は、回分式または連続式のいずれの装置で行っても良い。
回分式の場合、混合装置は撹拌翼を備えた混合機1機で構成しても、複数台で構成して順次、分散度の向上を図っても良い。回分式混合装置としては、2本の枠型ブレードが固定式タンク内で遊星運動を行いながら回転する構造を有する混合機、高速高剪断ミキサーであるディゾルバーや高粘度用のバタフライミキサーの様な一枚のブレードがタンク内を撹拌・分散を行う形態の装置、半円筒状混合槽の側面に沿ってシグマ型等の撹拌翼が回転する構造を有する、いわゆるニーダー形式の装置、撹拌翼を合計3軸にしたトリミックスタイプの装置、分散槽内に回転ディスクと分散媒体を有するいわゆるビーズミル形式の装置等を用いることができる。また、(a)内部にシャフトによって回転されるパドルが内装された反応室を有し、反応室内壁面はパドルの回転の最外線に実質的に沿って、好ましくは長い双胴型に形成され、パドルは互いに対向する側面を摺動可能に咬合するようにシャフトの軸方向に多数対配列された構造を有する反応機、(b)内部に一本のシャフトとシャフトに固定された複数のすき状又は鋸歯状のパドルが位相を変えて複数配置された反応室を有し、その内壁面は、パドルの回転の最外線に実質的に沿って、好ましくは円筒型に形成された、その隙間を最小限とし、パドルはシャフトの軸方向に複数枚配列された構造の(外熱式)反応装置を挙げることができる。
いずれの装置を用いるかは、炭素質物(N)と有機化合物とを混合した際の粘度を考慮して決定すればよい。この様な構造を有する反応装置を用いることにより、炭素質物(N)粒子の細孔部分にも炭化物(S)が充填された、品質の良好な非水溶媒二次電池負極材料を得ることができる。
B.炭素化工程
上記混合工程で得られた黒鉛性炭素質物または複合炭素質物と、有機化合物との混合物は、本工程において、通常、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス等の不活性ガス流通下で加熱処理され、有機化合物が炭素化される。
一方、上限温度は基本的に炭素質物(N)の結晶構造を上回る構造秩序を有しない温度まで上げることができる。従って熱処理の上限温度としては、通常2500℃以下、好ましくは2000℃以下、更に好ましくは1500℃以下が好ましい範囲である。このような熱処理条件において、昇温速度、冷却速度、熱処理時間などは目的に応じて任意に設定する事ができる。また、比較的低温領域で熱処理した後、所定の温度に昇温することもできる。
本炭素化工程において、有機化合物が炭素化され、有機化合物の炭化物が黒鉛性炭素質物表面の一部あるいは全体を被覆した状態で複合化した生成物(複合炭素質物)が得られ
る。
C.粉体加工工程
上記炭素化工程で得られた複合炭素質物に対し、粉砕、解砕、分級処理など粉体加工処理を施す。粉砕、解砕、分級処理の程度は特に限定されないが、通常、最終的な電極材料と同程度の大きさにする。
本発明の製造方法は、上記混合工程(A)及び炭素化工程(B)を複数回有することを特徴とする。具体的には、最終的に行う混合工程(A)→炭素化工程(B)→粉体加工工程(C)の前に、(A)→(B)→(C)の工程を、通常1〜10回、好ましくは1〜4回繰り返す。(ただし、(C)は、残炭量が少ない場合には省略することができる。)
これにより、(A)→(B)→(C)の工程を一回のみ行う場合よりも、有機化合物の炭化物を黒鉛性炭素質物の表面に均一に被覆することができ、比表面積が小さく、タッピング密度が大きい複合炭素質物を得ることができ、更に、電極にした時の強度が強くなる。
2回目以降の混合工程では、有機化合物に加えて、必要に応じて黒鉛性炭素質物を加えてもよい。
また、有機化合物の残炭量が少ない場合には、粉体加工工程(C)は一部省略することも可能である。
(4)電極用炭素材料(複合炭素質物)
本願発明の方法で得られる複合炭素質物は、全体として粒状、繊維状などの任意の形状を取りえるが、通常、粒状であることが好ましい。粒状の場合、体積平均粒径が1〜100μm、好ましくは5〜50μm、特に好ましくは20〜35μmである。
本願発明の方法で得られる複合炭素質物のタッピング密度は、通常0.5〜2g/cc、好ましくは0.8〜1.3g/ccの範囲である。
なお、フロー式粒子像分析装置(東亜医用電子社製FPIA−2000)などを使用し、円相当径による粒径分布の測定および円形度の算出することができる。分散媒としてイオン交換水を使用し、界面活性剤としてポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートを使用する。円相当径とは、撮像した粒子像と同じ投影面積を持つ円(相当円)の直径であり、円形度とは、相当円の周囲長を分子とし、撮像された粒子投影像の周囲長を分母とした比率である。測定した全粒子の円形度を平均し、平均円形度とする。平均円形度は、粒子像が真円に近いほど1となり、粒子像が細長いあるいはでこぼこしているほど小さい値になる。
本願発明の方法で得られる複合炭素質物の引っ掻き強度は、平均粒径20μm以上のものにおいては、通常100g以上、好ましくは170〜300gの範囲であり、平均粒径15μm未満のものにおいては、通常300g以上、好ましくは400g以上、特に好ましくは500〜800gの範囲である。
本発明の方法で得られる電極用炭素材料は、電池の電極として有用である。特にリチウム二次電池などの非水系二次電池の負極材料として極めて有用である。例えば、上記の方法にしたがって製造した電極用炭素材料を負極として使用し、通常使用されるリチウムイオン電池用の金属カルコゲナイド系正極及びカーボネート系溶媒を主体とする有機電解液を組み合わせて構成した非水系二次電池は、容量が大きく、初期サイクルに認められる不可逆容量が小さく、急速充放電容量が高く、またサイクル特性が優れ、高温下での放置における電池の保存性および信頼性も高く、高効率放電特性および低温における放電特性に極めて優れたものである。このような非水系二次電池を構成する正極、電解液等の電池構成上必要な部材の選択については特に制限されない。以下において、非水系二次電池を構成する部材の材料等を例示するが、使用し得る材料はこれらの具体例に限定されるものではない。
ネート、ジメチルカーボネート等の鎖状カーボネートなどを用いることができる。溶質および溶媒はそれぞれ1種類を選択して使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも非水系溶媒が、環状カーボネートと鎖状カーボネートを含有するものが好ましい。
得られた電極用炭素材料(複合炭素質物)の物性測定方法を以下に示す。
体積基準平均粒径:
界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの2体積%水溶液(約1ml)を電極用炭素材料に混合し、イオン交換水を分散媒としてレーザー回折式粒度分布計(堀場製作所社製LA−700)にて体積基準の平均粒径(メジアン径)を測定した。
島津製作所社製ジェミニ2360を用い、予備乾燥として350℃に加熱し、15分間窒素ガスを流した後、窒素ガス吸着による相対圧0.04〜0.31におけるBET6点法によって測定した。
タッピング密度:
粉体密度測定器(ホソカワミクロン社製パウダ−テスタ−)を用い、電極用炭素材料が透過する篩として目開き300μmの篩を使用し、100cm 3 のタッピングセルに粉体を落下させてセルを満杯に充填した後、ストローク長10mmのタッピングを500回行って、その時のタッピング密度を測定した。
粉体層の中へ水銀を圧入し、その水銀圧入時の圧力と圧入量から粉体層中の粒子間及び粒子内の細孔量分布を細孔量測定装置(アコム社製ポロシメータ2000)を使用して測
定した。
鉛筆引っ掻き試験機(日東精機社製)を使用し、極板の引っ掻き強度を測定した。引っ掻き治具は、鉛筆に代替し、0.5R7φのステンレス棒を使用した。
測定方法は、引っ掻き試験機の試験片取り付け台に塗布面を上向きにした状態の電極(金属箔とその上に塗布された粉体層)を取り付けた後、試験片にかかるステンレス棒の荷重が、正にも負にも偏らないようにバランスおもりで調整する。次いで、おもり台におもりを載せ、ハンドルを一定の速さで回して試験片を約5mm水平方向に移動させることで塗布面を引っ掻く。引っ掻いた塗布面がすべて削れ、銅箔が完全に見えた時のおもりの重量を試験片の引っ掻き強度とした。
試験片を移動方向に対して直角にずらして位置を変え合計5回引っ掻き、平均値を取った。
有機化合物の残炭量:
有機化合物の残炭量が、5〜12重量%となるように有機化合物の量を調整した。
混合工程では、内容積130リットルのレディゲミキサーに、炭素質物(N)としての黒鉛粉末を投入し、有機化合物として石油系タール(50℃における粘度50cp)を加えて、60℃で10分間攪拌して、黒鉛粉末と石油系タールとの混合物を得た。
炭素質物(N)としての平均粒径25μmの黒鉛粉末30kgに、有機化合物として石油系タ−ル10kgを加えて、混合し、混合物を得た。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、2時間保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。炭素化工程で得られた複合物を粉砕機を用いて解砕する粉体加工工程を行い、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
実施例1
比較例1と同様に、第一次混合、第一次炭素化、第一次粉体加工としての粉砕を行った。
次いで、得られた複合炭素質物の粉末30kgに、有機化合物として石油系タ−ル10kgを更に加えて、混合し、混合物を得た。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、2時間保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。上記の第二次炭素化工程で得られた複合物を粉砕機を用いて解砕し、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
得られた複合炭素質物の粉末の分析結果を表1に示す。
比較例1と同様な第一次混合を、有機化合物としての石油系タールを6kgと変えて行った。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で100分で500℃まで昇温し、15分保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。炭素化工程で得られた複合物を、粉砕機を用いて解砕し、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
gを更に加えて、第二次混合を行い、混合物を得た。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、2時間保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。上記の第二次炭素化工程で得られた複合物を、粉砕機を用いて解砕し、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
得られた複合炭素質物の粉末の分析結果を表1に示す。
比較例1と同様な第一次混合、第一次炭素化、第一次粉体加工を、有機化合物としての石油系タールを6kgと変えて行った。
次に、実施例2と同様な第二次混合工程、第二次炭素化工程、第二次粉体加工工程の組合せを、2回繰り返したこと以外同一にして複合炭素質物の粉末を得た。
得られた複合炭素質物の粉末の分析結果を表1に示す。
比較例1と同様な第一次混合、第一次炭素化、第一次粉体加工を、有機化合物としての石油系タールを6kgと変えて行った。
次に、実施例2と同様な第二次混合工程、第二次炭素化工程、第二次粉体加工工程の組合せを3回繰り返したこと以外同一にして複合炭素質物の粉末を得た。
得られた複合炭素質物の粉末の分析結果を表1に示す。
炭素質物(N)としての平均粒径10μmの黒鉛粉末30kgに、有機化合物として石油系タ−ル13kgを加えて、混合し、混合物を得た。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、2時間保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。炭素化工程で得られた複合物を、粉砕機を用いて解砕し、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
得られた複合炭素質物の粉末の分析結果を表1に示す。
炭素質物(N)としての平均粒径10μmの黒鉛粉末30kgに、有機化合物として石油系タ−ル7.5kgを加えて、第一次混合を行い、混合物を得た。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、2時間保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。上記の第一次炭素化工程で得られた複合物を、粉砕機を用いて解砕し、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
次いで得られた混合物を加熱炉に入れ、窒素ガス雰囲気下で4時間半で1300℃まで昇温し、2時間保持した。その後、室温まで冷却して被覆層が炭素化した複合物を得た。上記の第二次炭素化工程で得られた複合物を、粉砕機を用いて解砕し、一定の粒度分布をもった複合炭素質物の粉末を得た。
Claims (4)
- 黒鉛性炭素質物の表面に炭素化した有機化合物が付着してなる電極用炭素材料であって、上記有機化合物は、液相炭化反応を伴う有機化合物、固相炭化反応を伴う有機化合物又はそれらの混合物であり、
天然黒鉛に力学的なエネルギー処理を施した黒鉛性炭素質物に有機化合物を加えて混合する工程、得られた黒鉛性炭素質物と有機化合物との混合物を加熱処理して該有機化合物を炭素化する工程、得られた複合炭素質物に有機化合物を加えて混合する第二次混合工程、第二次混合工程の混合物を加熱処理して該有機化合物を炭素化する第二次炭素化工程を含む製造方法により得られる電極用炭素材料であって、該炭素材料の水銀ポロシメータによる細孔径0.9〜0.01μmの細孔量が0.05〜0.12cc/g、タッピング密度が0.8〜1.3g/ccであり、該炭素材料に含まれる有機化合物の炭化物の量(有機化合物の残炭量)が0.1〜30重量%であることを特徴とする電極用炭素材料。 - 電極用炭素材料のBET比表面積が0.2〜10m2/gである請求項1に記載の電極用炭素材料。
- 請求項1又は2に記載の電極用炭素材料を含有することを特徴とする、非水系二次電池用負極。
- 正極及び負極、並びに、電解液を備えると共に、該負極が、請求項3に記載の電極用炭素材料であることを特徴とする、非水系二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011220247A JP5668661B2 (ja) | 2002-06-05 | 2011-10-04 | 電極用炭素材料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002163890 | 2002-06-05 | ||
JP2002163890 | 2002-06-05 | ||
JP2011220247A JP5668661B2 (ja) | 2002-06-05 | 2011-10-04 | 電極用炭素材料 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003159924A Division JP2004063457A (ja) | 2002-06-05 | 2003-06-04 | 電極用炭素材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012004142A JP2012004142A (ja) | 2012-01-05 |
JP5668661B2 true JP5668661B2 (ja) | 2015-02-12 |
Family
ID=45535862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011220247A Expired - Lifetime JP5668661B2 (ja) | 2002-06-05 | 2011-10-04 | 電極用炭素材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5668661B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6161328B2 (ja) | 2012-05-18 | 2017-07-12 | Jsr株式会社 | 電極活物質、電極及び蓄電デバイス |
KR102146718B1 (ko) * | 2012-08-23 | 2020-08-21 | 미쯔비시 케미컬 주식회사 | 비수계 전해액 이차 전지용 탄소재, 비수계 전해액 이차 전지용 부극, 비수계 전해액 이차 전지 및 비수계 전해액 이차 전지용 탄소재의 제조 방법 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3452537B2 (ja) * | 1991-06-20 | 2003-09-29 | 三菱化学株式会社 | 二次電池用電極用担持体の製造方法 |
JP3164458B2 (ja) * | 1993-03-09 | 2001-05-08 | 三菱化学株式会社 | 電極材料の製造方法 |
JP3873325B2 (ja) * | 1996-07-25 | 2007-01-24 | 大阪瓦斯株式会社 | リチウム二次電池負極用炭素材及びその製造方法 |
JPH1173963A (ja) * | 1997-08-28 | 1999-03-16 | Mitsui Mining Co Ltd | リチウムイオン二次電池負極用複合材、及びその製造方法 |
JP3711726B2 (ja) * | 1998-01-20 | 2005-11-02 | 日立化成工業株式会社 | 黒鉛粒子、その製造法、リチウム二次電池及びその負極 |
JP3139991B2 (ja) * | 1998-04-21 | 2001-03-05 | 三菱化学株式会社 | 二次電池 |
JP2000058052A (ja) * | 1998-08-05 | 2000-02-25 | Osaka Gas Co Ltd | リチウム二次電池用負極炭素材、その製造方法および負極炭素材を使用するリチウム二次電池 |
JP3534391B2 (ja) * | 1998-11-27 | 2004-06-07 | 三菱化学株式会社 | 電極用炭素材料及びそれを使用した非水系二次電池 |
-
2011
- 2011-10-04 JP JP2011220247A patent/JP5668661B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012004142A (ja) | 2012-01-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3534391B2 (ja) | 電極用炭素材料及びそれを使用した非水系二次電池 | |
JP5326609B2 (ja) | 複層構造炭素質物及びその製造方法並びにそれを用いた非水系二次電池 | |
JP5476411B2 (ja) | 非水系二次電池用黒鉛質複合粒子、それを含有する負極活物質材料、負極及び非水系二次電池 | |
JP5473886B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池負極およびリチウムイオン二次電池 | |
US6632569B1 (en) | Carbonaceous material for electrode and non-aqueous solvent secondary battery using this material | |
US7297320B2 (en) | Spherical carbons and method for preparing the same | |
JP5064728B2 (ja) | 非水系二次電池用黒鉛質複合粒子、それを含有する負極活物質材料、負極及び非水系二次電池 | |
JP3803866B2 (ja) | 二次電池用の二層炭素材料及びそれを用いたリチウム二次電池 | |
EP1629554A2 (en) | Carbon material for battery electrode and production method and use thereof | |
JP5322804B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池負極およびリチウムイオン二次電池 | |
JP2011181505A (ja) | リチウム二次電池用負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 | |
EP0723306B1 (en) | Electrode material for nonaqueous solvent secondary cell and method of manufacturing the same | |
JP2015026579A (ja) | 非水系二次電池負極用炭素材、非水系二次電池用負極及び非水系二次電池 | |
JP4045438B2 (ja) | 二次電池用の二層炭素材料及びそれを用いたリチウム二次電池 | |
JPH09213328A (ja) | 非水溶媒二次電池電極材料及びその製造方法 | |
JP4542352B2 (ja) | リチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池 | |
JP5668661B2 (ja) | 電極用炭素材料 | |
JP6625336B2 (ja) | 非水系二次電池負極用炭素材及び非水系二次電池 | |
JPH0589879A (ja) | リチウム二次電池 | |
JP2005154242A (ja) | 粒子状人造黒鉛負極材料及びその製造方法、並びにそれを用いたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池 | |
JP2004063457A (ja) | 電極用炭素材料の製造方法 | |
JP2004063456A (ja) | 電極用炭素材料の製造方法 | |
JP2002124255A (ja) | 非水溶媒二次電池 | |
JP2011040406A (ja) | 電極用炭素材料の製造方法 | |
JPH05307958A (ja) | 非水電解液二次電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111004 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130709 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130905 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131224 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140212 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140401 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140528 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140902 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141008 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141118 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5668661 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |